JP2847015B2 - 熱間鍛造装置 - Google Patents

熱間鍛造装置

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JP2847015B2 JP17222293A JP17222293A JP2847015B2 JP 2847015 B2 JP2847015 B2 JP 2847015B2 JP 17222293 A JP17222293 A JP 17222293A JP 17222293 A JP17222293 A JP 17222293A JP 2847015 B2 JP2847015 B2 JP 2847015B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱間鍛造装置に関し、
特に、鍛造金型に生じるヒートクラックの進展を防止で
きる熱間鍛造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、種々の機械部品を鍛造成形する熱
間鍛造装置のうち、比較的小型のワークを鍛造成形にて
製作する熱間鍛造装置においては、加熱コイルでワーク
素材を加熱し、ワーク素材送り機構により棒状のワーク
素材を、所定の周期で間欠的に送りながら、その加熱さ
れたワーク素材から、所定の周期で間欠的に所定長さの
ワークを分断し、そのワークをワーク送り機構により、
所定の周期で間欠的に順次送りつつ、複数組のダイスと
パンチ(これらを鍛造金型という)により複数工程で鍛
造成形するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
な熱間鍛造装置において、鍛造加工サイクル毎に、金属
のワークに発生する加工熱が鍛造金型に付加されるの
で、鍛造金型温度がその焼き戻し温度以上まで上昇する
一方、鍛造金型を冷却する冷却水により、鍛造金型が急
冷されることから、金型表面に熱応力が繰り返し作用し
て、金型表面に微細な多数のヒートクラックが発生す
る。そして、鍛造金型の熱負荷の高い状態のまま鍛造加
工を続けると、ヒートクラックが進展し、高価な鍛造金
型の寿命が極度に低下したり、鍛造金型が破損したりす
るという問題がある。本発明の目的は、鍛造金型の温度
に応じて、ワーク素材の送り周期を切り換え得るような
熱間鍛造装置を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1の熱間鍛造装置
は、図7の機能ブロック図に示すように、熱間鍛造され
るワークの素材であるワーク素材を所定周期で間欠的に
送るワーク素材送り機構を有する熱間鍛造装置におい
て、前記ワーク素材送り機構で送るワーク素材の送り周
期を前記所定周期の整数倍に切換える送り周期切換え手
段を設けたものである。
【0005】ここで、前記送り周期切換え手段は、ワー
ク素材送り機構の駆動力伝達系に介設されたクラッチ手
段と、このクラッチ手段を制御する制御手段とからなる
構成(請求項2)、前記制御手段は、前記鍛造装置の鍛
造金型の温度を検出する金型温度検出手段からの検出信
号を受けて、鍛造金型の温度が第1所定温度以上に上昇
したときに、前記送り周期が所定周期の整数倍になるよ
うに、クラッチ手段を断続制御するようにした構成(請
求項2に従属の請求項3)、前記制御手段は、鍛造金型
の温度が第1所定温度よりも低い第2所定温度以下に低
下したときに、前記送り周期が前記所定周期となるよう
にクラッチ手段を接続状態に制御するようにした構成
(請求項3に状態の請求項4)、前記制御手段は、前記
熱間鍛造装置の鍛造金型を冷却する冷却水の温度を検出
する水温検出手段からの信号に基いて、クラッチ手段を
制御するようにした構成(請求項2に従属の請求項
5)、等種々の態様に構成することができる。
【0006】
【発明の作用及び効果】請求項1の熱間鍛造装置におい
ては、ワーク素材送り機構により、熱間鍛造されるワー
クの素材であるワーク素材を所定周期で間欠的に送ら
れ、送り周期切換え手段により、ワーク素材送り機構で
送るワーク素材の送り周期が前記所定周期の整数倍に切
換えられる。このように、ワーク素材の送り周期を所定
周期の整数倍に切換える送り周期切換え手段を設け、鍛
造装置の鍛造金型が過熱状態になったときに、ワーク素
材の送り周期を、例えば2倍に切換えてワーク素材の供
給周期を2倍にすると、鍛造装置の鍛造金型は、所定周
期で作動しつつ、1回おきに鍛造加工を行うようになる
ので、鍛造金型の熱負荷が低減して鍛造金型の温度上昇
が抑制され、鍛造金型の耐久性が格段に向上することに
なる。
【0007】ここで、請求項2の装置では、前記送り周
期切換え手段は、ワーク素材送り機構の駆動力伝達系に
介設されたクラッチ手段と、このクラッチ手段を制御す
る制御手段とで構成されているため、送り周期切換え手
段が、比較的簡単な構成で実現される。請求項3の装置
では、請求項2において、前記制御手段は、鍛造金型の
温度が第1所定温度以上に上昇したときに、送り周期が
所定周期の整数倍になるようにクラッチ手段を断続制御
するので、鍛造金型の温度が上昇するのを確実に抑制す
ることが出来る。
【0008】請求項4の装置では、請求項3において、
前記制御手段は、鍛造金型の温度が第1所定温度よりも
低い第2所定温度以下に低下したときに、前記送り周期
が前記所定周期となるようにクラッチ手段を接続状態に
制御するので、前記送り周期を所定周期の2倍に切り換
え後、鍛造金型の温度が第2所定温度に低下するまで
は、前記送り周期が所定周期の2倍に維持されるため、
前記送り周期の頻繁な切り換えを防止することができ
る。
【0009】請求項5の装置では、請求項2において、
前記制御手段は、前記熱間鍛造装置の鍛造金型を冷却す
る冷却水の温度を検出する水温検出手段からの信号に基
いて、クラッチ手段を制御するので、鍛造金型の検出温
度に基いて制御する場合に比較して、簡単な検出手段を
用いることができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明に係る熱間鍛造装置の実施例に
ついて図面に基いて説明する。本実施例は棒状のワーク
素材Mからロックナットm4(但し、ネジは未加工)を
鍛造成型する熱間鍛造装置に本発明を適用した場合の一
例である。この熱間鍛造装置10は、図1に示すように
多数のワーク素材Mを一時的に格納するラック11であ
って搬送機構付きのラック11、ワーク素材Mを加熱ユ
ニット14に送り込むピンチロールユニット12、ワー
ク素材Mを加熱する加熱ユニット14、ワーク素材Mの
熱間鍛造加工を行う鍛造加工ユニット15等で構成され
ている。
【0011】前記ピンチロールユニット12は、ロール
駆動用電動モータで上下1対のピンチロール13を正転
・逆転駆動することにより、ワーク素材Mを送り方向に
又は逆送方向に移送可能に構成されている。前記加熱ユ
ニット14には、ワーク素材Mを所定の温度(例えば、
1250℃)に加熱する為の加熱ヒータが設けられ、この加
熱ヒータのヒータ容量は、鍛造加工条件に応じて切換え
可能に構成されている。前記鍛造加工ユニット15は、
加熱ユニット14から搬送されるワーク素材Mを所定周
期で間欠的に送る素材送り装置20(これが、ワーク素
材送り機構に相当する)であって、図2〜図4に図示さ
れた素材送り装置20と、この素材送り装置20から送
られるワーク素材Mを熱間鍛造加工する鍛造装置60
(図5参照)等で構成されている。
【0012】前記素材送り装置20には、送り用電動モ
ータ20a(図6参照)と、駆動力伝達系(符号省略)
と、送り用電動モータ20aで駆動力伝達系を介して駆
動される上下2対の送りロール34,35であってワー
ク素材Mを鍛造装置60に送り込む送りロール34,3
5と、駆動伝達系にブレーキ力を作用するさせるブレー
キ装置36と、駆動力伝達系を介して送りロール34,
35を逆転駆動する逆送用電動モータ37と、ワーク素
材Mの送り周期を前記所定周期の整数倍(2倍又は3
倍)に切換える送り周期切換え機構(符号省略)とが設
けられている。尚、以下の説明において、連続鍛造加工
とは、前記所定周期にて行う熱間鍛造加工、間欠鍛造加
工とは、前記所定周期の整数倍の周期で行う熱間鍛造加
工のことである。
【0013】ここで、前記素材送り装置20について詳
しく説明する。図2〜図4に示すように、送り用電動モ
ータ20aにより、クランク機構又はカム機構を介して
図3において左右に往復駆動される連結アーム21でセ
クタギヤ24を所定周期で往復揺動させ、その往復揺動
の駆動力で、駆動力伝達系を介して上下2対の送りロー
ル34,35を、送り方向に回転駆動させることで、ワ
ーク素材Mを所定周期で送るように構成してある。
【0014】前記駆動力伝達系について説明すると、前
記セクタギヤ24が往復揺動すると、ギヤ25が往復回
動する。このギヤ25と軸部材28間には、ドッグクラ
ッチ26とワンウェイクラッチ27とが介設され、ドッ
グクラッチ26が接続状態のとき、ギヤ25の回転駆動
力は、ケース部材41と、これにスプライン係合したイ
ンナー部材42と、ワンウェイクラッチ27のケース部
材46、ワンウェイクラッチ機構47、ワンウェイクラ
ッチ27のインナー部材48とを介して軸部材28に伝
達される。つまり、ギヤ25が所定周期で往復回動し、
ワンウェイクラッチ27を介して、軸部材28が所定周
期で送り方向へ回動され、この軸部材28の回転駆動力
が、ギヤ29からギヤ30,31に伝達され、軸部材3
2,33を介して、上下2対の送りロール34,35が
送り方向に所定回転角度だけ回転駆動され、その結果、
ワーク素材Mが所定距離だけ送り方向へ送られる。
【0015】尚、前記ドッグクラッチ26のエアシリン
ダ室43に加圧エアを供給すると、ケース部材41のク
ラッチ歯44がギヤ25側のクラッチ歯45から離れ
て、軸部材28に回転駆動力が伝達されなくなる。前記
連結アーム21の先端部に連結された雌ネジ部材22
は、セクタギヤ24のスクリュー軸23に外嵌螺合さ
れ、電動モータ50は、1対のギヤ51,52により軸
部材53に連動連結され、軸部材53の先端の傘歯車5
4は、スクリュー軸23に固着された傘歯車55に噛合
されている。前記電動モータ50により、スクリュー軸
23を回転駆動して、連結アーム21の先端の雌ネジ部
材22の位置を変えることにより、セクタギヤ24の揺
動角を変え、ギヤ25の回動角を適宜変更設定できるよ
うに構成してある。
【0016】前記ブレーキ装置36と逆送用電動モータ
37等について説明する。前記ブレーキ装置36は、逆
送用電動モータ37の出力軸にブレーキ力を作用させる
為のものであり、逆送用電動モータ37の出力軸には、
ギヤ38が回転可能に支持され、その出力軸は、前記ド
ッグクラッチ26と略同様のドッグクラッチ39を介し
てギヤ38に連動連結され、ギヤ38は、軸部材28に
固定されたギヤ40に噛合している。前記ドッグクラッ
チ39を接続した状態において、ブレーキ装置36を作
動させると、ドッグクラッチ39及びギヤ39とギヤ4
0を介して、軸部材28にブレーキ力を作用させること
ができ、また、ドッグクラッチ39を接続した状態にお
いて、逆送用電動モータ37を駆動させることにより、
軸部材28、つまり、送りロール34,35を逆転駆動
して、ワーク素材Mを逆送できる。尚、前記ドッグクラ
ッチ39は、前記ドッグクラッチ26と同様に、そのエ
アシリンダに加圧エアを供給すると分断状態となる。
【0017】次に、鍛造装置60について説明する。図
5に示すように、この鍛造装置60には、素材送り装置
20から送りこまれるワーク素材Mを、カッター部材6
1により、所定長さの円柱状の切断ワーク素材m1に切
断する切断工程、切断ワーク素材m1を円柱状の第1成
型ワークm2に鍛造成型する第1成形工程(アップセッ
ト工程)、第1成型ワークm2から略ロックナットの外
形が成形された第2成型ワークm3を成型する第2成形
工程、第2成型ワークm3に打ち抜き孔を成型する第3
成形工程(ピアシング)を経て最終製品としてのロック
ナットm4が成型される。尚、切断ワーク素材m1と、
第1成型ワークm2と、第2成型ワークm3と、ロック
ナットm4を夫々チャッキングして所定周期で、所定ス
トローク次工程の方へ移送する移送装置(図示略)も設
けられているが、その説明は省略する。
【0018】これら各成形工程は、鍛造金型の可動金型
であるパンチ62,64,66と固定金型であるダイス
63,65,67とを用いて成形加工が施される。前記
パンチ62,64,66は、図示外の外部ノズルから冷
却水を噴射して冷却され、また、ダイス63,65,6
7は、図示外の外部ノズルから冷却水を噴射して冷却さ
れる。ここで、第2成形工程における塑性変形量が最も
大きいことから、第2成形工程のダイス65における発
熱量が最多であり、この加工熱によるダイス65の過熱
を防止するために、ダイス65の中央部に出没自在に挿
入されたノックアウトピン68であって第2成型ワーク
m3の排出の為のノックアウトピン68に形成された冷
却水通路69からダイス65に冷却水を噴出してダイス
65を冷却するように構成してあり、冷却水通路69に
冷却水を供給する冷却水ポンプの噴出量が制御可能に構
成されている。前記ダイス65には、その温度を検出す
る為の金型温度センサ71(図6参照)が設けられ、こ
のセンサ71からの検出信号が後述の制御装置70に入
力されている。
【0019】次に、前記送り周期切換え機構について説
明する。この送り周期切換え機構は、前記ドッグクラッ
チ26、ブレーキ装置36、ドッグクラッチ39を介し
て、ワーク素材Mを送る送りロール34,35の送り動
作の周期を、間欠鍛造加工時には、連続鍛造加工時の所
定周期の整数倍(2倍又は3倍)に切り換えて、切断ワ
ーク素材Mの供給ピッチを所定周期の整数倍に切り換え
る為のものである。この送り周期切換え機構は、基本的
には、前記ドッグクラッチ26、ブレーキ装置36、ド
ッグクラッチ39、制御装置70等で構成される。前記
ピンチロールユニット12、加熱ユニット14も、送り
周期切換えに関連する構成である。そして、以下に説明
する制御装置70による制御の内容からも、送り周期切
換え機構とそれに関連する各装置の作動内容が明確にな
るであろう。
【0020】次に、前記ピンチロールユニット12と、
加熱ユニット14と、素材送り装置20とを制御する制
御装置70について説明する。図6に示すように、この
制御装置70には、前記金型温度センサ71と、鍛造条
件を設定する為の設定情報を入力する操作盤72とが接
続されている。この制御装置70には、検出温度信号を
A/D変換するA/D変換器、入出力インターフェイ
ス、マイクロコンピュータ、ラック11の搬送機構駆動
モータ73の為の駆動回路、ピンチロール駆動モータ7
4の為の駆動回路、冷却水ポンプを駆動するポンプ駆動
用モータ75の為の駆動回路、加熱ユニット14の為の
駆動回路、ブレーキ装置36の為の駆動回路、逆送用モ
ータ37の為の駆動回路、送り用電動モータ20aの為
の駆動回路、ドッグクラッチ26のエアシリンダへの加
圧エア供給管に介設された電磁切換弁76の為の駆動回
路、ドッグクラッチ39のエアシリンダへの加圧エア供
給管に介設された電磁切換弁77の為の駆動回路、等が
設けられ、これら駆動回路には、マイクロコンピュータ
からの制御信号が夫々出力される。
【0021】前記マイクロコンピュータには、送り周期
切換え制御の為の制御プログラムが予め入力格納されて
いるが、この制御について、表1と表2を参照しつつ、
熱間鍛造装置10の作動,特に、送り周期切換え機構の
作動と併せて説明する。ラック11に一時的に格納され
た直径25mmの棒状の炭素鋼製のワーク素材Mは、その
搬送機構によりピンチロールユニット12まで送られ、
ピンチロールユニット12により順次加熱ユニット14
に送られ、この加熱ユニット14において、ワーク素材
Mが1250℃に加熱され鍛造加工ユニット15に供給
される。連続鍛造加工時の場合には、ワーク素材Mは、
素材送り装置20より鍛造装置60に所定長さずつ所定
周期で間欠的に送り込まれ、切断工程と、第1〜第3工
程を経て、例えば、毎分100個ずつ成形され、また、
間欠鍛造加工時には、ワーク素材送りを1個飛びで実行
したり、又は2個飛びで実行したりすることにより、例
えば、毎分50個、又は33個ずつ成形される。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】表1は、連続鍛造加工と、毎分50個の間
欠鍛造加工の場合の鍛造加工条件を設定したものであ
り、これらの設定データは、前記操作盤72から制御装
置70に入力設定されたものであり、制御装置70によ
り、表1の設定条件を充足させるような制御が実行され
ることになる。表2は、連続鍛造加工時と、間欠鍛造加
工時における、ドッグクラッチ26,39の状態と、ブ
レーキ装置36の状態とを設定したものであり、制御装
置70により、表2の設定条件を充足させるような制御
が実行されることになる。
【0025】前記連続鍛造加工から、間欠鍛造加工への
切換えについて説明すると、ダイス63,65,67
は、SKD61の耐熱鋼製であり、このSKD61の焼
戻し温度(650℃)以上までダイス65が過熱される
と、ダイス65のヒートクラックが進行してダイス65
の耐久性が極端に低下するので、金型温度センサ71で
検出されるダイス65の温度が650℃以上になったと
きには、連続鍛造加工から、間欠鍛造加工に自動的に切
換えられる。但し、この場合、加工中のワーク素材Mの
途中で切換えることは好ましくないため、加工中のワー
ク素材Mが全部消費された状態において間欠鍛造加工に
切換える。尚、前記逆送用モータ37は、熱間鍛造装置
10の作動を中断させたりした場合に、ワーク素材Mを
加熱ユニット14の方へ逆送させる為のものである。
【0026】そして、間欠鍛造加工に切換えると、ダイ
ス65の温度は徐々に低下していくが、ダイス65の温
度が650℃未満になった時に連続鍛造加工に復帰させ
るように制御すると、連続鍛造加工と間欠鍛造加工とに
頻繁に切換えられるので、実用に耐えない。尚、前記6
50℃が第1所定温度に相当するものである。そこで、
この熱間鍛造装置10においては、ダイス65の温度が
前記650℃より50℃だけ低い600℃以下に低下し
た時に、間欠鍛造加工から連続鍛造加工に自動的に復帰
させるように構成してある。但し、この場合、加工中の
ワーク素材Mの途中で切換えることは好ましくないた
め、加工中のワーク素材Mが全部消費された状態におい
て連続鍛造加工に復帰させる。尚、前記600℃の温度
が、第2所定温度に相当するものである。
【0027】前記送り用モータ20aは、連続鍛造加工
時にも間欠鍛造加工時にも、常時回転駆動されるが、連
続鍛造加工においては、表2に示すように、ドッグクラ
ッチ26が接続されているため、セクタギヤ24の往復
揺動が、駆動力伝達系を介して、送りロール34,35
に伝達され、送りロール34,35は、1/100 分の所定
周期で、ワーク素材Mを29・4mm ずつ鍛造装置60内へ
送り込むことになる。尚、29・4mm の所定長さは、鍛造
装置60内のストッパーを介して正確に設定される。こ
のワーク素材Mの送り動作に追従するように、ピンチロ
ールユニット12のピンチロール13と、ラック11の
搬送機構とが駆動されることになる。尚、連続鍛造加工
においては、ブレーキ装置36が作動しているものの、
ドッグクラッチ39が分断状態になっているため、軸部
材28つまり送りロール34,35にブレーキ力が作用
することはない。
【0028】前記連続鍛造加工から、間欠鍛造加工に切
換えたときには、次のワーク素材Mが加熱ユニット14
内で加熱済みであるが、連続鍛造加工のときの加熱条件
(ヒータ容量420 KW)と、間欠鍛造加工のときの加熱
条件(ヒータ容量210 KW)とが異なることから、加熱
ユニット14内で加熱済みのワーク素材Mを用いること
は好ましくない。そこで、連続鍛造加工から、間欠鍛造
加工に切換えるときには、ピンチロール13を逆転駆動
するとともに、ラック11の搬送機構を逆転駆動して、
加熱ユニット14内で加熱済みのワーク素材Mをラック
11へ逆送し、ラック11から新たなワーク素材Mを、
加熱ユニット14に供給し、間欠鍛造加工の加熱条件に
て加熱してから、鍛造装置60へ供給することになる。
尚、このことは、間欠鍛造加工から連続鍛造加工に切換
える場合にも同様である。
【0029】表2に示すように、間欠鍛造加工の場合に
おける加工時(ワーク素材供給時)には、ドッグクラッ
チ26,39が共に接続されるが、ブレーキ装置36が
非作動状態であるため、軸部材28、つまり送りロール
34,35にブレーキ力が作用しない。これに対して、
間欠鍛造加工の場合における間欠時(ワーク素材非供給
時)には、ドッグクラッチ26が分断されるために、軸
部材28つまり送りロール34,35が回転駆動され
ず、また、ドッグクラッチ39が接続され且つブレーキ
装置36が作動するため、軸部材28つまり送りロール
34,35にブレーキ力が作用する。これにより、ワー
ク素材Mが確実に停止状態に保持される。
【0030】前記連続鍛造加工時には、毎分100個の
ペースでロックナットを製造するため、ダイス63,6
5,67の熱負荷が高く、これらダイス63,65,6
7の温度が高くなり、ダイス65の温度が最も高くな
る。そして、650℃以上の高温状態で鍛造成形を続行
していくと、ダイス63,65,67は、鍛造成形時の
発熱と、冷却水による冷却とで、膨張と収縮を高速で繰
り返し、ヒートクラックが進行してダイス63,65,
67が破損したり、耐久性が極端に低下することにな
る。
【0031】しかし、この熱間鍛造装置10において
は、最も高温になるダイス65の温度が650℃以上に
なったときには、自動的に間欠鍛造加工に切換えて、例
えば、毎分50個又は33個のペースでロックナットを
成形するように構成してあるため、ダイス63,65,
67の熱負荷を下げて、ダイス63,65,67の温度
を低下させ、ヒートクラックの進行を抑制して、ダイス
63,65,67の耐久性を著しく高めることができ
る。しかも、この熱間鍛造装置10においては、間欠鍛
造加工において、ダイス65の温度が600℃以下にな
ってから、連続鍛造加工に復帰させるように構成してあ
るため、連続鍛造加工と間欠鍛造加工との頻繁な切換え
が起こらず、生産性が著しく低下することもない。
【0032】尚、前記実施例におけるドッグクラッチ2
6,39の代わりに、電磁クラッチを適用してもよく、
ギヤ25から送りロール34,35に亘る駆動力伝達系
の構成は、一例を示すものに過ぎず、この駆動力伝達系
に相当する種々の駆動力伝達系を適用したりすることも
できる。更に、前記実施例においては、最も熱負荷の高
いダイス65の温度を検出し、その検出温度を用いて、
送り周期切換え機構を制御するように構成したが、全部
のダイス63,65,67の温度を夫々温度センサで検
出し、それら3つの検出温度に基いて、送り周期切換え
機構を制御するように構成してもよい。
【0033】また、ダイス65の温度と、冷却水の温度
は、一定の相関関係にあるので、前記金型温度センサ7
1とともに、又はその代わりに、冷却水通路の冷却水温
を検出する冷却水温センサを設け、その冷却水温センサ
で検出した冷却水温に基いて送り周期切換え機構を制御
することもできる。前記実施例における650℃、60
0℃の温度は、SKD61の材質の金型を用いて、S4
8Cの材質の25mmの直径のワーク素材Mからロック
ナットを成形する場合の一例を示すものに過ぎず、金型
の材質やサイズの変更、ワーク素材の材質やサイズの変
更、鍛造加工サイクルの変更等に応じて、前記650
℃、600℃の温度は、適宜変更設定されることは言う
までもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る熱間鍛造装置の全体概略正面図で
ある。
【図2】図1の熱間鍛造装置の素材送り装置の側面図で
ある。
【図3】図2の素材送り装置の要部正面図である。
【図4】図2の素材送り装置の要部拡大断面図である。
【図5】図1の熱間鍛造装置のうちの鍛造装置の要部要
部拡大断面図である。
【図6】図1の熱間鍛造装置の制御系の要部ブロック図
である。
【図7】本発明の熱間鍛造装置の機能ブロック図であ
る。
【符号の説明】
M ワーク素材 10 熱間鍛造装置 20 素材送り装置 20a 送り用モータ 21 連結アーム 24 セクタギヤ 25 ギヤ 26 ドッグクラッチ 28 軸部材 29,30,31 ギヤ 32,33 軸部材 34,35 送りロール 36 ブレーキ装置 39 ドッグクラッチ 70 制御装置 71 金型温度センサ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21J 1/00 - 13/14,17/00 - 19/04 B21K 1/00 - 31/00 B21F 23/00 B30B 13/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱間鍛造されるワークの素材であるワー
    ク素材を所定周期で間欠的に送るワーク素材送り機構を
    有する熱間鍛造装置において、 前記ワーク素材送り機構で送るワーク素材の送り周期を
    前記所定周期の整数倍に切換える送り周期切換え手段を
    設けたことを特徴とする熱間鍛造装置。
  2. 【請求項2】 前記送り周期切換え手段は、ワーク素材
    送り機構の駆動力伝達系に介設されたクラッチ手段と、
    このクラッチ手段を制御する制御手段とで構成されたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の熱間鍛造装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記鍛造装置の鍛造金
    型の温度を検出する金型温度検出手段からの検出信号を
    受けて、鍛造金型の温度が第1所定温度以上に上昇した
    ときに、前記送り周期が所定周期の整数倍になるよう
    に、クラッチ手段を断続制御するように構成されたこと
    を特徴とする請求項2に記載の熱間鍛造装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、鍛造金型の温度が第1
    所定温度よりも低い第2所定温度以下に低下したとき
    に、前記送り周期が前記所定周期となるようにクラッチ
    手段を接続状態に制御するように構成されたことを特徴
    とする請求項3に記載の熱間鍛造装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記熱間鍛造装置の鍛
    造金型を冷却する冷却水の温度を検出する水温検出手段
    からの信号に基いて、クラッチ手段を制御するように構
    成されたことを特徴とする請求項2に記載の熱間鍛造装
    置。
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