JP2847007B2 - 触媒基材及び燃焼触媒 - Google Patents
触媒基材及び燃焼触媒Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は炭化珪素質触媒基材及び
その基材を用いた燃焼触媒に関し、特に自動車排気浄化
用触媒、ガスタービン燃焼触媒、ガスタービン排ガス浄
化用触媒、ディーゼルエンジン排ガス中のオイルミスト
やガーボン処理触媒、航空機用ジェットエンジン失火防
止用触媒として有用な同触媒基材及び同触媒に関する。
その基材を用いた燃焼触媒に関し、特に自動車排気浄化
用触媒、ガスタービン燃焼触媒、ガスタービン排ガス浄
化用触媒、ディーゼルエンジン排ガス中のオイルミスト
やガーボン処理触媒、航空機用ジェットエンジン失火防
止用触媒として有用な同触媒基材及び同触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の燃焼触媒は主としてコージェライ
トやムライトなどを基質として、用途に応じて白金(P
t)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)などをア
ルミナ質を共存させて触媒化していた。コージェライト
(1例:2Al2 O3 ・3SiO2 ・MgO)及びムラ
イト(3Al2 O3 ・2SiO2 )は耐熱性や機械的強
度に不満があり、より向上した触媒基材が求められてい
る。
トやムライトなどを基質として、用途に応じて白金(P
t)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)などをア
ルミナ質を共存させて触媒化していた。コージェライト
(1例:2Al2 O3 ・3SiO2 ・MgO)及びムラ
イト(3Al2 O3 ・2SiO2 )は耐熱性や機械的強
度に不満があり、より向上した触媒基材が求められてい
る。
【0003】高強度で、耐熱性、耐熱強度のある基材と
して炭化珪素(SiC)が知られている。この基材は機
械的な性質は満足するも、その表面は撥水性で、しかも
従来のコージェライトやムライト質に比較してその表面
から内部に向かっての細孔をもたぬ平坦性のために触媒
化が困難である。したがって、SiCを触媒化する技術
がなく、SiCを基材とした触媒はない。
して炭化珪素(SiC)が知られている。この基材は機
械的な性質は満足するも、その表面は撥水性で、しかも
従来のコージェライトやムライト質に比較してその表面
から内部に向かっての細孔をもたぬ平坦性のために触媒
化が困難である。したがって、SiCを触媒化する技術
がなく、SiCを基材とした触媒はない。
【0004】一方、地球の環境保全の目的から、自動車
ではエンジン運転開始から触媒の作用する温度までの暖
気間の未浄化排気物を、エンジンスタート時から浄化す
るために通電加熱の方法が検討されている。この通電加
熱は従来のセラミックスでは機能せず、メタル基材が採
用されている。しかし、SiCは通電加熱の能力もあ
り、かつメタルと対比して耐熱性や強度の物性でも大き
く優位性をもち、SiCの触媒化への期待が大である。
ではエンジン運転開始から触媒の作用する温度までの暖
気間の未浄化排気物を、エンジンスタート時から浄化す
るために通電加熱の方法が検討されている。この通電加
熱は従来のセラミックスでは機能せず、メタル基材が採
用されている。しかし、SiCは通電加熱の能力もあ
り、かつメタルと対比して耐熱性や強度の物性でも大き
く優位性をもち、SiCの触媒化への期待が大である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記技術水準
に鑑み、高温下においても耐熱性に優れ、かつ高強度を
維持できるSiCに着目し、該SiCを触媒基材化する
技術及び該触媒基材化したSiCを用いた燃焼触媒を提
供しようとするものである。
に鑑み、高温下においても耐熱性に優れ、かつ高強度を
維持できるSiCに着目し、該SiCを触媒基材化する
技術及び該触媒基材化したSiCを用いた燃焼触媒を提
供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は (1)炭化珪素基材を高温加熱処理して該基材表面に酸
化珪素層を形成させた後、アルミニウム化合物水溶液中
で水熱合成させて該基材表面をゼオライト組成に改質し
てなることを特徴とする炭化珪素質触媒基材、
化珪素層を形成させた後、アルミニウム化合物水溶液中
で水熱合成させて該基材表面をゼオライト組成に改質し
てなることを特徴とする炭化珪素質触媒基材、
【0007】(2)上記(1)の炭化珪素質基材のゼオ
ライト組成表面に、Pt,RhまたはPdの少なくとも
1種の触媒成分を担持してなることを特徴とする燃焼触
媒、
ライト組成表面に、Pt,RhまたはPdの少なくとも
1種の触媒成分を担持してなることを特徴とする燃焼触
媒、
【0008】(3)上記(1)の炭化珪素質基材のゼオ
ライト組成表面に、CeO,Al2 O 3 ,LaOまたは
BaOの少なくとも1種の助触媒成分と、Pt,Rhま
たはPdの少なくとも1種の触媒成分を担持してなるこ
とを特徴とする燃焼触媒である。
ライト組成表面に、CeO,Al2 O 3 ,LaOまたは
BaOの少なくとも1種の助触媒成分と、Pt,Rhま
たはPdの少なくとも1種の触媒成分を担持してなるこ
とを特徴とする燃焼触媒である。
【0009】
【作用】SiC担体を高温加熱処理(1,400℃,4
〜5時間)することによってSiCの表面に、数10μ
mの厚さのSiO2 層を形成させ、このSiO2 とアル
ミニウム化合物水溶液から由来するAl(OH)3 の水
熱合成によって、SiC表面にゼオライト組成(SiO
2 −Al2 O3 )を形成させることによって、触媒成分
が担持されるSiC質触媒基材が得られる。
〜5時間)することによってSiCの表面に、数10μ
mの厚さのSiO2 層を形成させ、このSiO2 とアル
ミニウム化合物水溶液から由来するAl(OH)3 の水
熱合成によって、SiC表面にゼオライト組成(SiO
2 −Al2 O3 )を形成させることによって、触媒成分
が担持されるSiC質触媒基材が得られる。
【0010】次に、この形成されたゼオライト層にP
t,Pdなどの貴金属または該貴金属と共に助触媒とし
て作用するCeO,Al2 O3 ,LaO及びBaOを担
持することによって、高い活性を示す燃焼触媒を調製す
ることができる。
t,Pdなどの貴金属または該貴金属と共に助触媒とし
て作用するCeO,Al2 O3 ,LaO及びBaOを担
持することによって、高い活性を示す燃焼触媒を調製す
ることができる。
【0011】
(実施例1)先ず、Al2 (SO4 )3 水溶液500ミ
リリットルと25W/V%アンモニア水を混合した液
(pH10以上)に、予め高温加熱処理したSiC片を
入れ、10分間超音波をかけながら室温下で浸漬する。
次に、この液とSiC片を1リットルの丸底フラスコに
移し、還流冷却器をセットし、バーナで徐熱する。液の
沸騰状況をみながら火力を調整して4時間加熱を続けた
後、SiC片を取出し、エアーブローした後、105℃
で一昼夜乾燥後、1000℃で1時間加熱した。この結
果、表面にゼオライト層が形成されたSiC片が得られ
た。
リリットルと25W/V%アンモニア水を混合した液
(pH10以上)に、予め高温加熱処理したSiC片を
入れ、10分間超音波をかけながら室温下で浸漬する。
次に、この液とSiC片を1リットルの丸底フラスコに
移し、還流冷却器をセットし、バーナで徐熱する。液の
沸騰状況をみながら火力を調整して4時間加熱を続けた
後、SiC片を取出し、エアーブローした後、105℃
で一昼夜乾燥後、1000℃で1時間加熱した。この結
果、表面にゼオライト層が形成されたSiC片が得られ
た。
【0012】(実施例2)上記実施例1で得られた表面
にゼオライト層を有するSiC片に、無電解メッキ法
によってPt,RhまたはPdの少なくとも1種の触媒
成分を担持したもの、及び先ず、CeO,Al
2 O3 ,LaOまたはBaOの少なくとも1種の助触媒
成分をコーティングした後、Pt,RhまたはPdの少
なくとも1種の触媒成分を担持したものを作製し、10
5℃で3時間乾燥後、700℃で1時間焼成した後、4
00℃で10分間水素気流中で還元処理して、各種の本
発明燃焼触媒を製造した。
にゼオライト層を有するSiC片に、無電解メッキ法
によってPt,RhまたはPdの少なくとも1種の触媒
成分を担持したもの、及び先ず、CeO,Al
2 O3 ,LaOまたはBaOの少なくとも1種の助触媒
成分をコーティングした後、Pt,RhまたはPdの少
なくとも1種の触媒成分を担持したものを作製し、10
5℃で3時間乾燥後、700℃で1時間焼成した後、4
00℃で10分間水素気流中で還元処理して、各種の本
発明燃焼触媒を製造した。
【0013】これらの燃焼触媒を下記の試験条件で試験
した結果を表1に示す。 SV : 12.3×104 h-1 ガス : プロパンガス : 1000ppm プロピレンガス : 1000ppm O2 : 20% N2 : バランス ガス温度 : 400℃
した結果を表1に示す。 SV : 12.3×104 h-1 ガス : プロパンガス : 1000ppm プロピレンガス : 1000ppm O2 : 20% N2 : バランス ガス温度 : 400℃
【0014】
【表1】
【0015】
【発明の効果】SiC担体を高温加熱前処理してSiC
表面にSiO2 の薄層を形成させ、アルミニウム化合物
水溶液と水熱合成して表面をゼオライト化したSiC担
体は十分に触媒担体として使用することができ、該担体
を用いて製造した燃焼触媒は高い活性を示す。
表面にSiO2 の薄層を形成させ、アルミニウム化合物
水溶液と水熱合成して表面をゼオライト化したSiC担
体は十分に触媒担体として使用することができ、該担体
を用いて製造した燃焼触媒は高い活性を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−45344(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01J 29/74 ZAB B01D 53/94 B01J 27/224
Claims (3)
- 【請求項1】 炭化珪素基材を高温加熱処理して該基材
表面に酸化珪素層を形成させた後、アルミニウム化合物
水溶液中で水熱合成させて該基材表面をゼオライト組成
に改質してなることを特徴とする炭化珪素質触媒基材。 - 【請求項2】 請求項1の炭化珪素質基材のゼオライト
組成表面に、Pt,RhまたはPdの少なくとも1種の
触媒成分を担持してなることを特徴とする燃焼触媒。 - 【請求項3】 請求項1の炭化珪素質基材のゼオライト
組成表面に、CeO,Al2 O3 ,LaOまたはBaO
の少なくとも1種の助触媒成分と、Pt,RhまたはP
dの少なくとも1種の触媒成分を担持してなることを特
徴とする燃焼触媒。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4339944A JP2847007B2 (ja) | 1992-12-21 | 1992-12-21 | 触媒基材及び燃焼触媒 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4339944A JP2847007B2 (ja) | 1992-12-21 | 1992-12-21 | 触媒基材及び燃焼触媒 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06182214A JPH06182214A (ja) | 1994-07-05 |
JP2847007B2 true JP2847007B2 (ja) | 1999-01-13 |
Family
ID=18332240
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4339944A Expired - Fee Related JP2847007B2 (ja) | 1992-12-21 | 1992-12-21 | 触媒基材及び燃焼触媒 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2847007B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001062302A (ja) * | 1999-06-23 | 2001-03-13 | Ibiden Co Ltd | 触媒担体およびその製造方法 |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002530175A (ja) | 1998-11-20 | 2002-09-17 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | コードレス走査ヘッドの充電器を備える超音波診断イメージングシステム |
US7250385B1 (en) | 1999-11-16 | 2007-07-31 | Ibiden Co., Ltd. | Catalyst and method for preparation thereof |
FR2834655B1 (fr) * | 2002-01-17 | 2004-12-03 | Sicat | COMPOSITES ZEOLITHE/SiC ET LEUR UTILISATION EN CATALYSE |
CN109676144B (zh) * | 2019-01-31 | 2020-07-28 | 西安交通大学 | 一种基于超临界水热合成技术制备纳米金属粉体的装置及方法 |
CN112684832B (zh) * | 2019-10-17 | 2022-01-28 | 中国石油化工股份有限公司 | 克服碳化硅环状载体温度反应滞后的方法及设备 |
-
1992
- 1992-12-21 JP JP4339944A patent/JP2847007B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001062302A (ja) * | 1999-06-23 | 2001-03-13 | Ibiden Co Ltd | 触媒担体およびその製造方法 |
Also Published As
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---|---|
JPH06182214A (ja) | 1994-07-05 |
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JPH0522261Y2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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