JP2846941B2 - 電極素材および電極素材の製造方法 - Google Patents

電極素材および電極素材の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電極素材および電極素材の製造方法に関
し、一層詳細には、溶接金属から電極への異物種拡散
と、粒界鋭敏化を抑制することにより、溶接金属と電極
の貼り付きを阻止し、高導電性を維持するとともに、電
極の耐久性を著しく向上させることを可能とした電極素
材および電極素材の製造方法に関する。
[従来の技術] 従来より電極部、接点部の素材(以後、電極素材と呼
称する)として、軟質で良導電性の銅を母材とし、機械
的強度の向上と、溶接金属から電極への異物種拡散の阻
止を目的として、クロムや酸化アルミニウム等を添加し
た合金が用いられている。
例えば、Cr−Cu系合金を用いた電極素材では、銅とク
ロムとの原子間力が強いためにその機械的強度は、引張
り強度で45kg f/mm2と大きく、また、電気抵抗も小さ
く、導電性も銅のみの場合の70%から80%程度と高く維
持され、溶接時に溶接金属との当接面における発熱も小
さい等の電極素材として好適な特性を有している。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、前記Cr−Cu系合金の亜鉛めっきを施し
た溶接金属に対するぬれ性は高く、前記Cr−Cu系合金を
電極素材とし、亜鉛めっきを施した溶接金属の溶接を行
うに際しては溶着を生じる。すなわち、前記Cr−Cu系合
金は、溶接等によりZn、Fe等の金属が侵入すると、大気
中の酸素によりZn、Fe、Crは酸化され、その肥大化した
酸化物により前記合金の組織を脆弱化させ、亀裂を生
じ、ついには、溶着を起こすばかりか、前記金属の侵入
により電気抵抗値を高め、電気導電性を低下させる不都
合が露呈している。
その一例を第5図a並びにbに示す。
第5図aは、溶接した後のCr−Cu系合金を用いた電極
チップ10を示し、その先端部には明らかに亀裂Aが見ら
れる。
第5図bは、亀裂Aの100倍の倍率の金属顕微鏡を用
いた拡大図であり、母材12組織中にFe14とFe、Znの拡散
層16の侵入が認められる。
前記不都合を克服すべく、酸化アルミニュウムからな
るセラミックス成分を母材である銅の結晶構造中に拡散
焼結させた酸化アルミニウム分散強化銅合金を電極素材
として用いるに至っている。すなわち、銅の結晶構造の
間隙を酸化アルミニウムによって塞ぎ、Zn、Fe等の金属
の侵入を、所謂、ピン止めにより阻止する方法である。
ところで、電極素材として銅を母材として使用する場
合には、樹枝状のデントライト結晶構造を有する銅粉粒
体を用いる場合が多い。前記樹枝状のデントライト結晶
構造を有する銅粉粒体同士の間隙に他の金属成分を分散
侵入させることは困難である反面、前記銅粉粒体の間隙
に酸化アルミニュムを分散させる場合にも数μm程度の
粒径のものを分散させることしかできず、抵抗を増加さ
せることなくセラミックス成分である酸化アルミニウム
の添加量を増加させるには至っていない。
また、合金酸化法を用いた場合においても、結晶構造
内部には、セラミックス化に必要な酸素の拡散が十分な
されず、実質的に抵抗を増加させることなくセラミック
スの添加量を増加させてはいない。
つまり、電極素材として酸化アルミニウム分散強化銅
合金を用いた場合においても、銅粉粒体同士の間隙に、
所謂、ピン止めを行うための微細な酸化アルミニウムか
らなるセラミックス成分を必要十分なだけ分散析出する
には至っていない。
この結果、亜鉛めっきを施した溶接金属の溶接に際し
て、Zn、Fe等の金属の侵入を原因とする溶接は解消され
たとは言い難く、また、電極素材としてCr−Cu系合金を
用いた場合と比較しても、その寿命は2割から3割程度
の延長効果を得ているに過ぎない。
すなわち、酸化アルミニウム分散強化銅合金を電極素
材として用いることは、その複雑な製造工程と、そのた
めに要する製造コストに対して、その効果は、実用に供
するに好適とは言い難い。
さらにまた、銅粉粒体同士の空隙を埋めるべく、炭素
粒子を用いた場合においても、炭素粒子は導電性を低下
させるために多量に用いることができず、また、焼結に
際しては、セラミックス化することなく単体で析出し、
緻密なセラミックスの分散析出を阻害するため、実質的
にZn、Fe等の金属の侵入を阻止することはできない。例
えば、第6図aは溶接した後の酸化アルミニウム分散銅
を用いた電極チップ20を示し、その先端部には、所謂、
ピン止めが均一になされていないために生じる亀裂Bが
見られる。第6図bは亀裂Bの100倍の倍率の金属顕微
鏡図であり、Fe24、Fe、Zn、Cu等の酸化された合金26の
侵入が認められるばかりか、ZnとFeの内部への拡散層28
の拡散を許容している。
従って、本発明の目的は、亜鉛めっきを施した溶接金
属等の溶接に際して、機械的強度と、導電性に優れ、溶
接金属との溶着性を低減化することにより電極の寿命の
延長を図ることが可能な電極素材および電極素材の製造
方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 前記の課題を解決するために、本発明の電極素材は、
電気銅粉末と、全体重量に対して0.4重量%以上3.0重量
%以下のクロム粉末と、残留炭素量が0.1重量%以下と
なる有機物とを含有する原料粉末、または、電気銅粉末
と、全体重量1gに対して4mg以上30mg以下のクロム粉末
と、残留炭素量が全体重量1gに対して1mg以下となる有
機物とを含有する原料粉末を湿式混合した後、さらに加
圧成形して予備成形体を得、前記予備成形体に、不活性
ガス雰囲気下で700℃以下の温度範囲において熱処理を
施した後、圧力が10kgf/cm2未満の不活性ガス雰囲気下
で950℃以上1065℃以下の温度範囲において焼結処理を
施して焼結体を得るとともに、該焼結体中に分散された
前記クロム粉末の一部表面に、強化材を析出させてなる
ことを特徴とする。
また、本発明は、主成分である電気銅粉末と、全体重
量に対して0.4重量%以上3.0重量%以下の組成範囲を有
するクロム粉末と、残留炭素量が0.1重量%以下の組成
範囲となる有機物とを含有する原料粉末、あるいは1g中
に4mg以上30mg以下のクロム粉末と、残留炭素量が1g中
に1mg以下の有機物とを含有する原料粉末を、湿式混合
して前記クロム粉末を前記電気銅粉末中に拡散させた
後、前記原料粉末をさらに加圧成形して予備成形体を得
る第1の工程と、 前記第1工程で得た予備成形体に不活性ガス雰囲気下
で、700℃以下の温度範囲において、熱処理を施す第2
の工程と、 前記第2工程を経た予備成形体に圧力が10kg f/cm2
満の不活性ガス雰囲気下で950℃以上1065℃以下の温度
範囲において、焼結処理を施し、前記クロム粉末の一部
表面に強化材を析出させる第3の工程と、 を有することを特徴とする。
[構成の具体的説明] 本発明に係る電極素材および電極素材の製造方法で
は、母材として導電性の高い銅を得るべく、主成分とし
て電気銅粉末を用いた。
しかし、銅は硬度が低いため硬質化を目的として、ク
ロム粉末を添加してCu−Cr系合金を得た。前記合金は、
銅原子とクロム原子の原子間力が強いために引っ張り強
度で45kg f/mm2と大きな機械的強度を有する。また、電
気抵抗が小さいため、銅単体の場合の70%から80%程度
の導電性を有する。さらには、溶接に際して、溶接金属
との当接面に生じる発熱量も少ない。
しかしながら、前記合金を電極素材として用い、亜鉛
めっきを施した溶接金属との溶接に際しては、Zn、Fe等
の異種金属成分が容易に合金の結晶製造中に侵入し、前
記異種金属成分が作業環境中の酸素で酸化され、肥大化
した酸化物を生成することにより、前記結晶構造を脆弱
化し、亀裂を生み、ついには、溶着を生じる。
従って、導電性を低下させることなく前記の溶着に至
る現象を回避するために、微細なクロム粉末を電気銅粉
末中に拡散させた後、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下
で焼結を行い、前記クロム表面に窒化物層および炭化物
層を被覆させ、クロムの析出に伴う見掛けのセラミック
ス粒子を増大させることにより、異種金属成分の侵入を
阻止する。
前記クロムは、0.4重量%以上3.0重量%以下の組成範
囲内で添加する。3.0重量%を超過すると粒界の鋭敏化
をきたし、必要以上にクロムの酸化が進行して粒界腐食
等が生じるばかりか、電極素材に経時的に変質するので
実質的に目的とする効果が得られない。また、0.4重量
%以下の添加でも、実質的に目的とする効果が得られな
い。
前記不活性ガス雰囲気を得るべく、不活性ガスとし
て、窒素単体、あるいは窒素とアルゴンガス、水素ガス
との混合ガスを用いた。アルゴンガスのみではコスト的
に高騰をきたし、水素ガスのみでは爆発の危険が存在す
るためである。
また、前記不活性ガスに一酸化炭素ガス、アンモニュ
ウムガス等を添加して、反応効率を向上させることも可
能である。
酸化された粉末表面の清浄化と、クロムの窒化効率の
向上と、クロムの炭化に供することを目的として、残留
炭素量が0.1重量%以下となるよう炭素を添加する。0.1
重量%を超過すると焼結体の緻密化を阻害する。また、
均質分散を成すためにも前記組成範囲内で添加する。
添加する炭素の形状としては、アルコール等の溶液状
の添加が望ましく、また、カーボンブラック等の極めて
微細な粉粒体でも可能である。
焼結を阻害することなく、前記目的の一つである酸化
された粉末表面の清浄化を成すために添加した有機物の
揮散する温度である700℃以下の温度範囲を設定する必
要がある。
また、不活性ガスの流量は、真空ポンプでの吸引によ
り、毎分0.5から毎分20程度を維持する。毎分20
を超過すると、炉内温度分布が大きくなり清浄化の効率
が低下する。また、毎分0.5以下の場合には、清浄化
は進行しない。
なお、焼結に際しては、0.1kg f/cm2以上10kg f/cm2
の加圧力で焼結を行い、焼結の初期には加圧力を低く設
定し、以後、逐次与圧して行く。0.1kg f/cm2以下では
良好な焼結効率が得られず、10kg f/cm2では焼結を阻害
するためである。
[実施例] 次に、本発明に係る電極素材および電極素材の製造方
法について、好適な実施例を挙げ、添付の図面を参照し
ながら以下詳細に説明する。
実験例1 母材となる生成分として平均粒径44μmの電気銅粉末
を全体重量に対して98.55重量%、添加材として、平均
粒径1.6μmのクロム粉末を全体重量に対して1.4重量%
と、カーボンブラック0.05重量%となるよう夫々秤量し
て原料粉末とした。
前記原料粉末にエタノールを加え、ボールミルを用い
て湿式混合を行い、前記クロム粉末を電気銅粉末中に分
散拡散させた。
次に、前記エタノールの含量を12%から13%程度に調
整した後、一軸プレスにより150MPaの圧力で、22×22×
75mmの形状の予備成形体を成形した。
前記予備成形体を80℃で6時間、その後110℃まで昇
温して4時間大気中で乾燥した。
次いで、毎分2の流量の窒素雰囲気下で350℃まで
毎分10℃の割合で昇温し、350℃で1時間保持し、485℃
まで毎分10℃の割合で昇温し、485℃で1時間保持す
る。ここまでの過程で酸素を除去した。
さらに毎分10℃の割合で900℃まで昇温して30分間保
持した後、セラミックス保護膜を均質に安定させるべく
炉内圧が5barとなるよう窒素ガスを封入した。次いで、
毎分10℃の割合で980℃まで昇温して30分間保持し、さ
らに、毎分5℃の割合で1030℃まで昇温して30分保持
し、毎分5℃の割合で1050℃まで昇温して30分間保持し
た。
そして、クロムを溶体化すべく1000℃までただちに降
温して4時間保持した後に、油冷によって急冷した。
急冷後、クロムの析出および微細化と、残留応力を付
与することを目的として、500℃で2時間の時効処理を
施した。
以上のようにして得た焼結体を試験材として以下の各
種試験を行った。
先ず、溶接性試験について説明する。
加圧力200kg f/cm2、直流10000A、10サイクルの溶接
条件で、両面に45/45g/m2の亜鉛めっきが施された板厚
0.8mmの鋼板を二枚重ねにした溶接金属を用いて、連続
打点性と、溶接金属への溶着性を試験した。
また、比較例として、0.8重量%酸化アルミニウムを
含有する酸化アルミニウム分散銅を用いた。
その結果を第1図に示す。この図から明らかなよう
に、連続打点数は約278%の向上を示し、溶着性(はり
つき回数)は約1/5に低減し、明らかに耐久性が顕著と
なった。
密度については、ナルキメデス法で測定し、比較例が
8.76であるのに比して、試験材は、8.91と向上した。
硬度は、ロックウエルBスケールにより測定し、比較
例がHRB74であるのに比してHRB53と72%の硬度を有し
た。
化学分析値は、Cu98.5%、Cr1.38%、C0.03%、N0.01
%、残部がO2を示し、酸素および窒素の含有を確認し
た。なお、添加した炭素は、一酸化炭素、二酸化炭素と
して揮散したものと諒解される。
組織観察および析出層、析出物の分析により銅の結晶
粒中には炭素、窒素の存在は確認されず、炭素、窒素は
クロムと反応したものと判定される。また、クロムの炭
化物、窒化物は一部アルモフアス層を含め、Cr2C3、CrN
2であることが同定された。
実験例2 前記実験例1と同質の原料粉末を用い、第2図に示し
た第1例から第28例の組成比からなる原料粉末に媒液と
してエタノールを加え、ボールミルを用いて湿式混合を
行い、前記クロム粉末を電気銅粉末中に分散拡散させ
た。
なお、添加する有機物としては、第6例、第12例、第
18例、第19例には、全体重量に対して10重量%のエチル
ソルブを用い、他の場合には、平均粒径50オングストロ
ームのカーボンブラックを記載量用いた。
前記原料粉末を乾燥した後、70℃で湿分が11重量%か
ら13重量%になるよう調整した。
次に、前記原料粉末を常温に戻した後、実験例1と同
様な方法で20×20×70mmの形状を有する予備成形体を成
形し、80℃で24時間、110℃で24時間夫々乾燥した。
次いで、毎分10の流量の窒素雰囲気下で真空ポンプ
を用いて減圧し、圧力を0.1Torrから0.3Torr程度に調整
した。
そして、第2図に示す設定条件で焼結を実施した。な
お、第2図に示した圧力は制御圧力であり、炉内に封入
されたガスの熱膨張に伴うガス圧の調整は自動的になさ
れる。
また、焼結時間は、60分間であり、その後実験例1の
方法に準じて、溶体化と時効処理を施した。
以上の方法により得た前記第1例から第28例の焼結体
を試験材として用いて、実験例1と同一の試験を行い、
その結果を第3図に示した。
第1図および第3図からも明らかなように、比較例と
した0.8重量%酸化アルミニウムを含有する酸化アルミ
ニウム分散銅の連続打点回数が900打点、溶着性が14.3
%であるのに対して、本実験例では、慨ね連続打点回数
は2倍、溶着性は1/10から1/50となり、電極素材として
の使用に際して大きな優位性を有すると判定できる。
また、添加有機物としては、エチルソルブを用いた場
合、すなわち、液状の方が好適と諒解できる。
実験例3 前記実験例1および実験例2と同質の原料粉末を用
い、クロム粉末を0.8重量%と、1.5重量%、3.0重量%
夫々添加した場合の焼結体を、第4図aに示すクロム、
有機物の組成範囲と、不活性ガス雰囲気を形成する不活
性ガスおよび添加ガスの組成に従って、前記実験例1お
よび実験例2と同一の方法に準じ、焼結時間のみ30分間
に減じて得た。なお、添加有機物として第16乃至第18例
においてはエチルセロソルブを用い、他のものにはカー
ボンブラックを用いた。
以上のようにして得た焼結体を試験材として実験例1
および実験例2と同一の試験を実施して、その試験条件
を第4図aに示し、また、その結果を第4図bに示し
た。
第4図bに示した本実験例の試験結果を第3図に示し
た実験例2の試験結果と比較した時、密度、硬度等の基
本物性は安定し、また、溶着性、連続打点数とも向上し
ている。従って、不活性ガスにNH3、CO、H2を添加する
ことにより、原料粉体表面の清浄化がなされたと判定さ
れる。
また、焼結時間も、実験例2においては全ての場合に
60分間要していたのに対し、本実験例においては全ての
場合に30分間に短縮化するように設定したが、所望の効
果が得られた。
従って、窒化効率、炭化効率が向上し、焼結が促進さ
れたと判定される。
[発明の効果] 以上のように、本発明に係る電極素材および電極素材
の製造方法によれば、機械的強度と、導電性を向上させ
るとともに、溶接金属との溶着性を低減化することによ
り電極の寿命の延長を図る効果を奏するとともに、焼結
効率の向上により電極素材を低コストで容易に得られる
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る電極素材および電極素材の製造
方法の実施例中、実験例1の試験結果を示す図、 第2図は、本発明に係る電極素材および電極素材の製造
方法の実施例中、実験例2の試験材の組成を示す図、 第3図は、本発明に係る電極素材および電極素材の製造
方法の実施例中、実験例2の試験結果を示す図、 第4図aは、本発明に係る電極素材および電極素材の製
造方法の実施例中、実験例3の試験材の組成、設定条件
を示す図、 第4図bは、本発明に係る電極素材および電極素材の製
造方法の実施例中、実験例3の試験結果を示す図、 第5図aは、従来技術のCr−Cu系合金を用いた電極チッ
プを示す側面図、 第5図bは、従来技術のCr−Cu系合金を用いた電極チッ
プの先端部の拡大図、 第6図aは、従来技術の酸化アルミニウム分散銅を用い
た電極チップを示す側面図、 第6図bは、従来技術の酸化アルミニウム分散銅を用い
た電極チップの先端部の拡大図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B22F 3/10 G (72)発明者 高橋 浩二 埼玉県狭山市新狭山1―10―1 ホンダ エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 原田 保 埼玉県狭山市新狭山1―10―1 ホンダ エンジニアリング株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−83240(JP,A) 特開 昭63−86837(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C22C 9/00 - 9/10 C22C 1/04 B22F 3/10

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気銅粉末と、全体重量に対して0.4重量
    %以上3.0重量%以下のクロム粉末と、残留炭素量が0.1
    重量%以下となる有機物とを含有する原料粉末、また
    は、電気銅粉末と、全体重量1gに対して4mg以上30mg以
    下のクロム粉末と、残留炭素量が全体重量1gに対して1m
    g以下となる有機物とを含有する原料粉末を湿式混合し
    た後、さらに加圧成形して予備成形体を得、 前記予備成形体に、不活性ガス雰囲気下で700℃以下の
    温度範囲において熱処理を施した後、 圧力が10kgf/cm2未満の不活性ガス雰囲気下で950℃以上
    1065℃以下の温度範囲において焼結処理を施して焼結体
    を得るとともに、該焼結体中に分散された前記クロム粉
    末の一部表面に、強化材を析出させてなることを特徴と
    する電極素材。
  2. 【請求項2】請求項1記載の電極素材において、前記強
    化材は、炭化物、窒化物、炭窒化物からなる群から選ば
    れた一種類以上からなり、 前記炭化物がCr4C3、Cr3C2からなる群から選ばれた一種
    類以上、前記窒化物がCrN2、CrNからなる群から選ばれ
    た一種類以上、前記炭窒化物がCr(C,N)であることを
    特徴とする電極素材。
  3. 【請求項3】主成分である電気銅粉末と、全体重量に対
    して0.4重量%以上3.0重量%以下の組成範囲を有するク
    ロム粉末と、残留炭素量が0.1重量%以下の組成範囲と
    なる有機物とを含有する原料粉末、あるいは1g中に4mg
    以上30mg以下のクロム粉末と、残留炭素量が1g中に1mg
    以下の有機物とを含有する原料粉末を、湿式混合して前
    記クロム粉末を前記電気銅粉末中に拡散させた後、前記
    原料粉末をさらに加圧成形して予備成形体を得る第1の
    工程と、 前記第1工程で得た予備成形体に不活性ガス雰囲気下
    で、700℃以下の温度範囲において、熱処理を施す第2
    の工程と、 前記第2工程を経た予備成形体に圧力が10kgf/cm2未満
    の不活性ガス雰囲気下で950℃以上1065℃以下の温度範
    囲において、焼結処理を施し、前記クロム粉末の一部表
    面に強化材を析出させる第3の工程と、 を有することを特徴とする電極素材の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項3記載の電極素材の製造方法におい
    て、第3工程で析出させる強化材はCr4C3、Cr3C2、Cr
    N2、CrN、Cr(C,N)からなる群から選ばれた少なくとも
    一種類以上の炭化物、窒化物あるいは炭窒化物であるこ
    とを特徴とする電極素材の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項3または4記載の電極素材の製造方
    法において、不活性ガスにH2、CO、NH3を添加して不活
    性ガス雰囲気を得ることを特徴とする電極素材の製造方
    法。
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