JP2846539B2 - インクジェットプリントヘッドにおける圧電素子の接着方法 - Google Patents

インクジェットプリントヘッドにおける圧電素子の接着方法

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JP2846539B2 JP890993A JP890993A JP2846539B2 JP 2846539 B2 JP2846539 B2 JP 2846539B2 JP 890993 A JP890993 A JP 890993A JP 890993 A JP890993 A JP 890993A JP 2846539 B2 JP2846539 B2 JP 2846539B2
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリンタ、ファック
ス、プロッタ、バーコードプリンタ、デジタルコピー等
に用いられるインクジェットプリントヘッドにおける圧
電素子の接着方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のインクジェットプリンタは、大別
してコンティニュアンス形とオンデマンド形とがあり、
オンデマンド形は必要なときにだけインクの射出を行う
もので、ヘッドの応答性は低いが、装置が簡単で安価で
あるという利点がある。オンデマンド形には、静電力で
ノズルからインクを引き出す静電引力形と、圧力室内の
インクを加圧し、ノズルからインクを押し出す圧力パル
ス形とがある。また、圧力パルス形には、圧電形とバブ
ル形があり、圧電形は圧電(電気ひずみ)素子によって
インクを加圧するもので、圧力室を経てインク供給が行
われる1室形と、圧力室とインク供給室の2つの室を有
する2室形とがある。そして、1室形には平面的な圧力
室を持つカイザー形と、円筒形の圧力室を持つゾルタン
形がある。
【0003】図7は、カイザー形の圧電形ヘッドユニッ
トの基本原理図を示すもので、基板101の表面には、
インク供給路102、圧力室103、ノズル104が連
設されている。そして、基板101の表面には振動板1
05が配設され、該振動板105の外側には、圧力室1
03に対向して圧電素子106が設けられ、圧電素子1
06の表裏両面間には電圧を印加するよう信号発生源1
07が接続されている。また、上記インク供給路102
にはパイプ108を介してインク容器109が接続され
ている。
【0004】上記の構成において、信号発生源107か
ら圧電素子106に電圧を印加すると、圧電素子106
が振動板105をたわませ、圧力室103内のインク1
10をノズル104からインク滴110aとして記録媒
体に射出させて記録する。そして、インク射出後、圧電
素子106に対する電圧印加が解除されると、振動板1
05がもとの状態に戻り、射出された分のインクがノズ
ル毛細管力によりインク供給路102、パイプ108を
通じてインク容器109から補給されるものである。
【0005】ここで、図7に示すように、振動板に圧電
素子が取り付けられているが、その際、圧電素子を電圧
を印加することにより分極した上で、振動板に接着させ
る方法が一般的である。接着には接着剤が使われ、ま
た、接着効果を高めるため加圧が行われる。また、特願
平4−151253号に示されるように、圧電素子を張
り付けた後に、高電圧を印加して再分極する方法もあ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、圧電素子に電
圧を印加してインク滴を射出する際には、電圧印加の向
きは、消極を防ぐために分極の向きと同じに電圧が印加
されるため、圧電素子は電圧印加時に上下に伸び水平方
向に縮むように使われることが多い。すると、分極した
上で接着させる場合には、使用時すなわち電圧印加時に
圧電素子には水平方向に引張応力がかかることになる。
また、圧電素子貼付け時には圧電素子を加圧するため振
動板及び圧電素子がたわむが、接着後、加圧を終了する
と、圧電素子は加圧された状態で接着するために圧電素
子内部には引張応力が残ることになる。特に、プリンタ
のドット密度を上げるため圧力室、圧電素子を矩形状に
配置するので、長手方向の引張応力が大きくなる。
【0007】ここで、圧電素子はセラミック材料で形成
され、セラミックは引張に弱いので、圧電素子の割れや
ひびが発生することが多い。圧電素子の割れやひびは、
プリント精度を低下させることになる。
【0008】また、振動板と圧電素子とは前記したよう
に接着剤により接着が行われるが、振動板と圧電素子と
の接着状態が良好になるように圧電素子の下の過剰な接
着剤を除去できるようにするのが望ましい。
【0009】そこで、本発明は、圧電素子内部の引張応
力を緩和して圧電素子の割れやひびを防止することがで
き、また、圧電素子と振動板の間の過剰な接着剤を効率
よく除くことができる圧電素子の接着方法を提供するこ
とを目的とするものである。
【0010】
【0011】
【課題を解決するための手段】 本発明は、第1には、
ンク供給路と圧力室とノズルとを有する基板と、該基板
の表面に配設された振動板と該振動板の外面に前記圧力
室に対向して設けられた圧電素子とを有し、前記圧電素
子の表裏両面間に電圧を印加することにより前記振動板
をたわませインクをノズルより射出するインクジェット
プリントヘッドにおける圧電素子の接着方法において、
前記振動板に圧電素子を接着剤にて貼付する際に、前記
圧電素子に電圧を印加して圧電素子を振動板表面方向に
縮ませる工程と、前記圧電素子への電圧印加を停止して
圧電素子の振動板表面方向への縮減を復元する工程とを
繰り返す工程と、圧電素子に電圧を印加して圧電素子を
振動板表面方向に縮ませた状態で振動板に貼付する最終
工程とを含むことを特徴とするものである。
【0012】また、第2には、インク供給路と圧力室と
ノズルとを有する基板と、該基板の表面に配設された振
動板と該振動板の外面に前記圧力室に対向して設けられ
た圧電素子とを有し、前記圧電素子の表裏両面間に電圧
を印加することにより前記振動板をたわませインクをノ
ズルより射出するインクジェットプリントヘッドにおけ
る圧電素子の接着方法において、前記振動板に圧電素子
を接着剤にて貼付する際に、前記圧電素子に電圧を印加
して圧電素子を振動板表面方向に縮ませる第1工程と、
前記圧電素子への電圧印加を停止して圧電素子の振動板
表面方向への縮減を復元する第2工程とを、前記第2工
程の時間が第1工程の時間より長くなるように繰り返す
繰返し工程と、圧電素子に電圧を印加して圧電素子を振
動板表面方向に縮ませた状態で振動板に貼付する最終工
程とを含むことを特徴とするものである。
【0013】
【作用】本発明におけるインクジェットプリントヘッド
における圧電素子の接着方法においては、振動板に圧電
素子を接着剤により貼付する際に、圧電素子に電圧を印
加して振動板表面方向すなわち水平方向に圧電素子を縮
ませた状態で固着するので、プリントヘッドが駆動して
いない状態すなわち非使用時において圧縮応力が残るこ
とから、圧縮応力に強いセラミック材からなる圧電素子
は割れやひびを生じにくくなる。
【0014】また、前記圧電素子に電圧を印加して圧電
素子を振動板表面方向に縮ませる工程と、前記圧電素子
への電圧印加を停止して圧電素子の振動板表面方向への
縮減を復元する工程とを繰り返す場合は、圧電素子の縮
源と復元とが繰り返されることから、圧電素子と振動板
の間の過剰な接着剤が押し出され、圧電素子と振動板の
接着状態が良好となる。
【0015】特に、圧電素子に電圧を印加して振動板表
面方向に縮ませる第1工程と、圧電素子への電圧印加を
停止して縮減を復元させる第2工程とを繰り返す場合に
は、第2工程が第1工程よりも長くなるように動作され
るので、横方向に圧縮された圧電素子の横方向の変位が
比較的長く復元され、圧電素子の動きと接着剤のチクソ
トロピーにより、圧電素子と振動板の間の過剰な接着剤
が押し出され、圧電素子と振動板の接着状態が良好とな
る。
【0016】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図を用いて説明
する。図2及び図3は、それぞれ圧電形ヘッドユニット
の横断面図と平面図である。図2及び図3において、基
板1は感光性ガラスを素材とし、多数の圧力室2、該圧
力室2に連通した共通インク路3、該共通インク路3に
インク容器(図示しない)からインク4を供給するイン
ク導入口5がエッチング加工により形成されている。上
記圧力室2は一端部が先細りに形成され、圧力室の先端
にはノズル6が圧力室2と直交して基板1を貫通して形
成され、各ノズル6が一直線状になるように形成されて
いる。前記基板1の圧力室2、共通インク路3、インク
導入口5の形成面には振動板7が取り付けられている。
さらに、振動板7の外表面には圧力室2のそれぞれに対
向して、PZTからなる圧電素子8が別個独立して設け
られ、この各圧電素子8a〜8nはフレキシブルケーブ
ル9a,9bを介して信号発生源(図示せず)に接続さ
れている。
【0017】ここで、本発明においては、圧電素子8を
振動板7に接着するに際して、図1に示すように、加圧
部材20に高圧発生器10を接続して高圧発生器10か
らの高電圧を加圧部材20、振動板7における共通電極
を通して圧電素子8に印加して接着を行う。圧電素子8
は高電圧を印加されることにより図1中横方向に縮み縦
方向に伸長することから、圧電素子8は横方向に縮んだ
状態で接着固定されることになる。すると、振動板7に
固定された圧電素子8は横方向に復元しようとするの
で、圧電素子内部には圧縮応力のみが残る。したがっ
て、圧電素子を形成するセラミックは、圧縮応力には強
いので圧電素子の割れやひびが生じることがない。な
お、図1においては、1つの圧電素子に電圧を印加して
いるが、複数個の圧電素子に同時に高電圧を印加しても
構わない。
【0018】図1に示す高圧発生器10は、図4に示す
ように、電源部14と増幅器18により圧電素子8に高
電圧を印加する構成となっており、印加される電圧はシ
ーケンス波形発生部16により制御される。12は電流
監視部で、圧電素子8に割れやひびやマイグレーション
があった場合に流れる電流量をチェックすることによ
り、圧電素子8の不良を監視できる。すなわち、電流が
流れない若しくは通常より少ない場合には、圧電素子へ
の電圧印加不良として検出できる。
【0019】ここで、高圧発生器10により電圧が印加
されると、圧電素子8は横(水平)方向に縮むが、電圧
がシーケンス波形発生部16から出力される波形を図5
に示すように電圧が上昇する時間を短くし、電圧が下降
する時間を長く設定すると、横方向に圧縮された圧電素
子の横方向の変位が比較的長く復元されるので、図6に
示すように、その復元力により接着剤30が圧電素子の
周囲方向に押し出される。すなわち、多くの接着剤はチ
クソトロピーを有するため、圧電素子8の動きと接着剤
30のチクソトロピーにより、圧電素子8と振動板7の
間の過剰な接着剤が押し出され、圧電素子8と振動板7
の接着状態が良好となる。なお、圧電素子の圧縮と復元
の繰返し操作を行う場合も、圧電素子内に圧縮応力を残
存させるため、図5に示すように、最終的には圧電素子
を水平方向に圧縮した状態で接着させることになる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明におけるイ
ンクジェットプリントヘッドにおける圧電素子の接着方
法によれば、圧電素子内部の引張応力を緩和して圧電素
子の割れやひびを防止することができ、プリント精度を
向上させることができるとともに、圧電素子と振動板の
間の過剰な接着剤を効率よく除くことができて圧電素子
と振動板の接着状態を良好な状態にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る圧電素子の接着方法を示す説明図
である。
【図2】圧電形ヘッドユニットの横断面図である。
【図3】圧電形ヘッドユニットの平面図である。
【図4】高圧発生器の構成を示す図である。
【図5】印加電圧の波形と横方向変位の波形を示した図
である。
【図6】接着材の押出し作用を示す図である。
【図7】圧電形ヘッドユニットの原理説明図である。
【符号の説明】
1 基板 2 圧力室 3 共通インク路 4 インク 5 インク導入路 6 ノズル 7 振動板 8 圧電素子 10 高圧発生器 20 加圧部材 30 接着剤

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク供給路と圧力室とノズルとを有す
    る基板と、該基板の表面に配設された振動板と該振動板
    の外面に前記圧力室に対向して設けられた圧電素子とを
    有し、前記圧電素子の表裏両面間に電圧を印加すること
    により前記振動板をたわませインクをノズルより射出す
    るインクジェットプリントヘッドにおける圧電素子の接
    着方法において、 前記振動板に圧電素子を接着剤にて貼付する際に、前記
    圧電素子に電圧を印加して圧電素子を振動板表面方向に
    縮ませる工程と、前記圧電素子への電圧印加を停止して
    圧電素子の振動板表面方向への縮減を復元する工程とを
    繰り返す工程と、圧電素子に電圧を印加して圧電素子を
    振動板表面方向に縮ませた状態で振動板に貼付する最終
    工程とを含むことを特徴とするインクジェットプリント
    ヘッドにおける圧電素子の接着方法。
  2. 【請求項2】 インク供給路と圧力室とノズルとを有す
    る基板と、該基板の表面に配設された振動板と該振動板
    の外面に前記圧力室に対向して設けられた圧電素子とを
    有し、前記圧電素子の表裏両面間に電圧を印加すること
    により前記振動板をたわませインクをノズルより射出す
    るインクジェットプリントヘッドにおける圧電素子の接
    着方法において、 前記振動板に圧電素子を接着剤にて貼付する際に、前記
    圧電素子に電圧を印加して圧電素子を振動板表面方向に
    縮ませる第1工程と、前記圧電素子への電圧印加を停止
    して圧電素子の振動板表面方向への縮減を復元する第2
    工程とを、前記第2工程の時間が第1工程の時間より長
    くなるように繰り返す繰返し工程と、圧電素子に電圧を
    印加して圧電素子を振動板表面方向に縮ませた状態で振
    動板に貼付する最終工程とを含むことを特徴とするイン
    クジェットプリントヘッドにおける圧電素子の接着方
    法。
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