JP2846535B2 - 浮 橋 - Google Patents

浮 橋

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JP2846535B2 JP28556692A JP28556692A JP2846535B2 JP 2846535 B2 JP2846535 B2 JP 2846535B2 JP 28556692 A JP28556692 A JP 28556692A JP 28556692 A JP28556692 A JP 28556692A JP 2846535 B2 JP2846535 B2 JP 2846535B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中小河川または水路に
おける水生動植物の保護、繁殖に好適な浮橋に関する。
【0002】
【従来の技術】河川または水路の治水及び利水の面から
は、護岸、床固などの改修が行われるべきであるが、そ
の反面、改修を行った水域の生態系が影響を受け、水生
動植物が減少、消滅するなどの現象が現れている。この
ため、従来では、護岸に生物を生息させる機能を持たせ
た緑化護岸、魚巣ブロック護岸、ホタル護岸などがあ
る。あるいは、河川敷に河川から水を引いた水路を配
し、周辺を公園として緑化する親水公園などもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の緑化護岸、
魚巣ブロック護岸、ホタル護岸は、特定の生物のために
作られたものであり、植物が着生する、魚が隠れられ
る、ホタルが生息しやすいという機能が護岸に付加され
たものである。従って、特定の生物が優先化されること
になり、設置する河川域の生態系の維持とは異なった環
境が形成される。また、従来の水路を含む親水公園は、
せせらぎで遊ぶなど水に親しむことを目的としているた
めに、水生動物の繁殖には適さない。このように、上記
従来の環境護岸、親水公園では、河川の治水と生態系の
維持とを兼ね備えた水環境の保全は困難であるという問
題があった。
【0004】そこで、本発明は、前記従来技術の問題点
に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、河
川の治水と生態系の維持とを兼ね備えつつ水環境を保全
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る浮橋は、河川の両岸をつなぐ橋げたを
支えるために河川上に設けられた中空構造物と、この中
空構造物の上面に河川の流れる方向に沿って設けられた
主水路と、この主水路よりも高い位置にこの主水路と連
なるように設けられ、主水路に流れ込んだ河川水を中空
構造物の外部に排出させる複数の分水路とから成り、上
記中空構造物は、河川に設置された際に主水路に常時河
川水が流れ込むような浮力を有し、かつこの中空構造物
上面に生態系を形成するように構成した。さらに、前記
主水路の河川上流側には入口用堰が設けられ、前記主水
路の河川下流側には出口用堰が設けられ、さらに、前記
複数の分水路の一部は前記中空構造物の側面に連なり、
前記複数の分水路の他部は前記中空構造物の下流端に連
なる。
【0006】
【作用】上記本発明では、河川に設置された中空構造物
上面に生態系を形成するようにしたので、治水と生態系
との維持を兼ね備えた水環境の保全を行うことが可能に
なる。つまり、河川に対して治水のために護岸などの改
修が行われたとしても、中空構造物は、河川に設置され
た際に主水路に常時河川水が流れ込むような浮力を有
し、かつ主水路に流れ込んで増加した河川水は分水路を
介して外部に排出されるので、中空構造物上面に水生動
植物の自然に近い生息環境を再現できる。
【0007】
【実施例】本発明の実施例を図により説明する。図1
は、本発明に係る浮橋の構造を示すものであり、(a)
は斜視図、(b)は断面図である。橋げた1及び橋脚2
を支える中空構造物3の上面には、河川の流れる方向に
沿って主水路4が設けられている。河川水と接する河川
上流側主水路入口5には、主水路入口堰6と主水路入口
柵7(あるいは網)が設けられている。一方、河川下流
側主水路出口8には、主水路出口堰9が設けられてい
る。河川水は、この主水路4に沿って河川上流側主水路
入口5から河川下流側主水路出口8に向かって矢印Aで
示す方向に流れる。
【0008】また、この主水路4には、主水路4よりも
底面を高くした複数の分水路10が連ぬかれている。一
部の分水路10aは中空構造物3の両側面に連ぬかれて
いる。一方、他の分水路10bは中空構造物3の下流端
に連ぬかれている。また、側面分水路10aの出口11
には、分水路出口堰12が設けられている。主水路4の
岸斜面あるいは底部には水生動植物が生息、繁殖するた
めの土、砂、石などが配置されている。また、中空構造
物3は、河川に設置した際に常時河川の水が主水路4に
流れ込むような浮力を有する。
【0009】次に、本発明に係る浮橋を河川に設置し、
中空構造物上面に生態系が形成されている時の状態を図
2により説明する。ここで、図2(a)は斜視図であ
り、図2(b)は縦断面図である。河川13の両端に
は、それぞれ浮橋14が設けられている。さらに、河川
中央部には本発明に係る中空構造物3で構成された浮橋
が設けられている。そして、河川護岸15から対岸16
を結ぶ橋げた1及び橋脚2は、中空構造物3及び両端の
浮橋14によって支えられている。中空構造物3に流入
した河川の水は、主水路4と複数の分水路10に流れ
る。河川水は、主水路入口堰6と河川流下物よけ用の主
水路入口柵7を通って主水路4に入り、逆流防止用の主
水路出口堰9をつけた主水路出口8より河川13にもど
る。
【0010】このように、中空構造物3を河川13に設
置すると、河川13の流れに伴って、上流側主水路入口
5より常時主水路4に河川水が流れ込み、下流側主水路
出口8から河川13にもどる。また、河川13の波また
は浮橋を人が渡る時の加重によって中空構造物3が上下
し主水路入口5での水量が増加すると、増加した分の河
川水は、分水路10を流れて河川13に戻り主水路4の
水量及び流速は緩和される。
【0011】水路の底面には、シュロなどの瀘材17と
大磯砂などの砂利18を敷きつめ、さらにはランダムに
玉石、砕石19を配置する。主水路の岸斜面Bは、図3
(a)に示すように、玉石、砕石などによる被覆や、丸
太杭などによる根止めを行なって岸の盛土をささえる
か、図3(b)に示すように、部分的に盛土を露出させ
た勾配の緩やかな斜面で構成する。盛土部分または砂利
部分には水ゴケ、ヨシ、マコモ、ショウブ、ハス、ガマ
などの水生植物20を、水路内にはカワゲラ、カゲロウ
などの水生昆虫21を河川域付近の生物相に合わせて入
れる。また、これら水生動植物の食物連鎖を壊さない範
囲で他の動植物を加えてもよい。さらに、河川13が著
しく増水する場合や、濁水の流れる場合は中空構造物3
を一時的に河川13より引き上げて飼育槽として使用し
てもよい。
【0012】このように、主水路4に周辺の河川域で生
息する水生動植物を人為的に移すか、あるいは、周辺の
河川域からの水生動植物の移動(藻類胞子、植物種子の
飛来、昆虫の産卵等)による発生で中空構造物3の上面
に生態系が構成される。また、繁殖した生物の一部は、
河川13へ流して河川13に住む魚類等の餌として供給
される。
【0013】本実施例によれば、中小河川、水路に通常
の護岸等と併設して、水生動植物を生息保護することが
できる。さらに、浮橋構造物上に土、砂、石等を配置
し、水生動植物の自然に近い生息環境を再現することが
できる。また、河川改修工事等を行なう際に、工事区で
せき止めた水を下流河川に逃す転流路等に浮橋構造物を
設置し、河川域の水生動植物を移送して一時的に保護す
ることができる。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、河川に設置された中空
構造物上面に生態系を形成するようにしたので、治水と
生態系との維持を兼ね備えた水環境の保全を行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る浮橋の構造を示すもので、(a)
は斜視図、(b)は断面図である。
【図2】本発明に係る浮橋を河川に設置し、中空構造物
上面に生態系が形成されている時の状態を示すもので、
(a)は斜視図、(b)は縦断面図である。
【図3】主水路岸斜面を示す横断面図である。
【符号の説明】
1 橋げた 3 中空構造物 4 主水路 5 主水路入口 8 主水路出口 10 分水路 13 河川

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 河川の両岸をつなぐ橋げたを支えるため
    に河川上に設けられた中空構造物と、この中空構造物の
    上面に河川の流れる方向に沿って設けられた主水路と、
    この主水路よりも高い位置にこの主水路と連なるように
    設けられ、主水路に流れ込んだ河川水を中空構造物の外
    部に排出させる複数の分水路とから成り、上記中空構造
    物は、河川に設置された際に主水路に常時河川水が流れ
    込むような浮力を有し、かつこの中空構造物上面に生態
    系を形成するように構成したことを特徴とする浮橋。
  2. 【請求項2】 前記主水路の河川上流側には入口用堰が
    設けられ、前記主水路の河川下流側には出口用堰が設け
    られ、さらに、前記複数の分水路の一部は前記中空構造
    物の側面に連なり、前記複数の分水路の他部は前記中空
    構造物の下流端に連なることを特徴とする請求項1の浮
    橋。
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