JP2846159B2 - スペクトル拡散通信用同期捕捉保持装置 - Google Patents

スペクトル拡散通信用同期捕捉保持装置

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JP2846159B2
JP2846159B2 JP24237691A JP24237691A JP2846159B2 JP 2846159 B2 JP2846159 B2 JP 2846159B2 JP 24237691 A JP24237691 A JP 24237691A JP 24237691 A JP24237691 A JP 24237691A JP 2846159 B2 JP2846159 B2 JP 2846159B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスペクトル拡散通信方式
における同期捕捉保持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、スペクトル拡散通信方式
においては、送信装置は、送信データをその伝送速度よ
りも速い擬似雑音(PN)符号である拡散符号によって
拡散してスペクトル拡散信号を伝達する。一方、受信装
置では、スペクトル拡散信号を受信信号として受信し、
この受信信号を拡散符号に等しいPN符号によって逆拡
散することにより送信データを再生する。このようなス
ペクトル拡散通信方式において、受信装置は送信装置と
同期をとるための同期捕捉保持装置を備える必要があ
る。
【0003】一般に、この同期捕捉保持装置には遅延ロ
ックドループ(DLL)が使用されている。このDLL
を用いた同期捕捉保持装置として、従来から、種々もの
が提案されている。例えば、従来例として、次のものが
ある。横山光雄著「スペクトル拡散通信システム」科
学技術出版社刊、特公平2−9492号公報、特公
平2−30214号公報。先ず、の従来例について図
面を参照して説明し、後で、およびの従来例につい
て簡単に説明する。
【0004】図2にの従来例の同期捕捉保持装置を示
す。送信データを拡散するためのPN符号(拡散符号)
の最小単位をチップと呼ぶ。以下の説明において、次の
ように変数を定義する。 Δ:受信信号に含まれる拡散符号の1チップの時間 N:受信信号に含まれる拡散符号の1周期の長さ(単位
チップ) φ:受信信号に含まれる拡散符号と同期用PN符号との
位相差(単位チップ)
【0005】同期捕捉保持装置はスペクトル拡散信号を
受信信号として受信する入力端子10を有する。入力端
子10からの受信信号は第1乃至第3の乗算器11,1
2,および13に供給される。これら第1乃至第3の乗
算器11〜13には、後述するPN符号発生器20から
発生された同期用PN符号が3段の(1/2)チップ遅
延回路21によって遅延された第1乃至第3の遅延PN
符号が供給される。詳細に述べると、3段の(1/2)
チップ遅延回路21は、PN符号発生器20からのPN
符号を1チップ遅延した信号、(3/2)チップ遅延し
た信号、及び(1/2)チップ遅延した信号を、それぞ
れ、第1乃至第3の遅延PN符号として第1乃至第3の
乗算器11〜13へ供給する。
【0006】第1乃至第3の乗算器11〜13は、それ
ぞれ、受信信号と第1乃至第3の遅延PN符号とを乗算
して、第1乃至第3の乗算結果信号を出力する。第1乃
至第3の乗算結果信号は、それぞれ、第4乃至第6の乗
算器14,15,および16に供給される。第4乃至第
6の乗算器14〜16には局部発振器22から局部発振
信号が供給される。第4乃至第6の乗算器14〜16
は、それぞれ、局部発振信号と第1乃至第3の乗算結果
信号とを乗算して、中間周波数の第4乃至第6の乗算結
果信号を出力する。第4乃至第6の乗算結果信号は、そ
れぞれ、第1乃至第3のバンドパスフィルタ26,2
7,および28に供給される。第1乃至第3のバンドパ
スフィルタ26〜28は、それぞれ、第4乃至第6の乗
算結果信号を帯域通過濾波し、第1乃至第3の濾波され
た信号(第1乃至第3の相関信号)を出力する。第1乃
至第3の濾波された信号は、それぞれ、第1乃至第3の
検波器31,32,および33へ供給される。第1乃至
第3の検波器31〜33は、それぞれ、第1乃至第3の
濾波された信号を検波し、第1乃至第3の検波信号を出
力する。
【0007】ここで、第1の濾波された信号(第1の相
関信号)は、逆拡散信号として外部へ取り出される。従
って、第1の検波信号は逆拡散用相関検波出力と呼ばれ
る。一方、第2及び第3の検波信号(第2及び第3の相
関信号)は、後述するようにDLL内の信号なので、そ
れぞれ、DLL内の第1及び第2の相関検波出力と呼ば
れる。
【0008】第1の検波信号(逆拡散用相関検波出力)
は第1のコンパレータ36に供給される。第1のコンパ
レータ36は第1の検波信号と予め定められた第1の閾
値とを比較し、第1の比較結果信号VP を出力する。こ
こで、第1の検波信号のピーク値がx1のとき、第1の
閾値はx0.5に設定される。第1の検波信号が第1の
閾値よりも大きいとき、第1のコンパレータ36は、第
1の比較結果信号VP としてハイレベルの信号を出力す
る。後で明らかになるように、第1の比較結果信号VP
がハイレベルになるのは、位相差φの絶対値が0.5以
下、すなわち、|φ|≦0.5の範囲にあるときであ
る。
【0009】第2及び第3の検波信号(DLL内の第1
及び第2の相関検波出力)は差動増幅器40に供給され
る。差動増幅器40は、第2の検波された信号と第3の
検波信号との差を増幅し、差増幅信号VLFを出力する。
差増幅信号VLFはループフィルタ41へ供給されるの
で、ループフィルタ入力信号とも呼ばれる。図3に差増
幅信号(ループフィルタ入力信号)VLFと位相差φとの
関係を示す。差増幅信号VLFはループフィルタ41を介
して電圧制御発振器(VCO)42に供給される。電圧
制御発振器42は制御電圧をコントロール装置43へ供
給する。このコントロール装置43には第1のコンパレ
ータ36から第1の比較結果信号VP が制御信号として
供給される。制御信号と制御電圧とに基づいて、コント
ロール装置43はPN符号発生器20へ制御されたクロ
ック信号を供給する。
【0010】ここで、PN符号発生器20と、3段の
(1/2)チップ遅延回路21と、第2及び第3の乗算
器12及び13と、第5及び第6の乗算器15及び16
と、第2及び第3のバンドパスフィルタ27及び28
と、第2及び第3の検波器32及び33と、差動増幅器
40と、ループフィルタ41と、電圧制御発振器42
と、コントロール装置43によってDLLが構成されて
いる。
【0011】の従来例は、の従来では逆拡散用の経
路とDLL内の2つの経路の3つの経路を必要としたの
を、2つの経路にして、この2つの経路を切換器によっ
てアクイジッション動作とトラッキング動作とで切換え
を行っている。これにより装置全体の回路構成を小さく
している。
【0012】一方、の従来例では、DLLのロック・
アンロックの検出を行うために、DLL内の第1及び第
2の相関検波出力をそれぞれ入力とする第1及び第2の
コンパレータと、第1のコンパレータの出力と第2のコ
ンパレータの出力とを入力とするアンドゲートとを備
え、このアンドゲートの出力によってロック・アンロッ
ク信号を得ている。これにより、簡単な構成で確実にD
LLのロック・アンロック状態を検出している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】の従来例は、コント
ロール装置43に供給される制御信号として第1のコン
パレータ36から出力される第1の比較結果信号VP
みを使用しているので、同期捕捉保持を高速に行えない
という欠点がある。の従来例は、経路が2つになった
とはいえ、それらを切換えるための切換器や(1/2)
符号長遅延回路等が必要になるので、構成が複雑になる
という欠点がある。の従来例は、ロックと判定される
範囲が狭いので、ロックがはずれ易いという欠点があ
る。
【0014】それ故に、本発明の目的は、同期捕捉保持
を高速に行なうことができるスペクトル拡散通信用同期
捕捉保持装置を提供することにある。本発明の他の目的
は、一度、同期保持した後の同期はずれを起こし難いス
ペクトル拡散通信用同期捕捉保持装置を提供することに
ある。本発明のさらに他の目的は、構成が簡単なスペク
トル拡散通信用同期捕捉保持装置を提供することにあ
る。
【0015】
【問題点を解決するための手段】本発明によれば、送信
装置から送信データをその伝送速度よりも速い擬似雑音
符号である拡散符号によって拡散してスペクトル拡散信
号を伝達し、受信装置で前記スペクトル拡散信号を受信
信号として受信し、該受信信号を前記擬似雑音符号によ
って逆拡散することにより前記送信データを再生するス
ペクトル拡散通信方式における、前記受信装置で前記送
信装置と同期をとるための同期捕捉保持装置であって、
前記逆拡散を行うために必要な前記拡散符号に等しい同
期用擬似雑音符号を発生する擬似雑音符号発生手段と、
前記同期用擬似雑音符号を所定時間遅延した符号と前記
受信信号中の前記拡散符号との相関を取って検波した逆
拡散用相関検波出力を出力する手段と、それぞれ前記同
期用擬似雑音符号を前記所定時間よりも一定値だけ短い
及び長い時間だけ遅延した符号と前記受信信号中の前記
拡散符号との相関を取って検波した第1及び第2の相関
検波出力を出力する遅延ロックドループと、を有する同
期捕捉保持装置に於いて:前記拡散用相関検波出力と第
1の閾値とを比較して第1の比較結果信号を出力する第
1の比較手段と;前記第1の相関検波出力と第2の閾値
とを比較して第2の比較結果信号を出力する第2の比較
手段と;前記第2の相関検波出力と第3の閾値とを比較
して第3の比較結果信号を出力する第3の比較手段と;
第1乃至第3の比較結果信号の論理和を演算して論理和
結果信号を出力する論理和演算手段と;前記論理和結果
信号を制御信号として受け、該制御信号に基づいて前記
擬似雑音符号発生手段を制御する制御手段と;を有する
ことを特徴とするスペクトル拡散通信用同期捕捉保持装
置が得られる。
【0016】
【作用】逆拡散用相関検波出力と第1の閾値とを比較し
た結果である第1の比較結果信号と、DLL内の第1及
び第2の相関検波出力と第2及び第3の閾値とを比較し
た結果である第2及び第3の比較結果信号と、の論理和
を取った信号を制御信号として逆拡散に用いるPN符号
の発生を制御しているので、検出できる位相差の範囲が
拡大する。これにより、位相差が零に近づいて位相差変
化速度が減速し始める時期が早くなる。従って、位相差
変化速度の減速に使用できる時間が長くなる。それによ
って、同期捕捉における位相差変化速度を高くでき、同
期捕捉保持の高速化が実現できる。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1に、本発明の一実施例によるスペクト
ル拡散通信用同期捕捉保持装置の構成を示す。本実施例
のスペクトル拡散通信用同期捕捉保持装置は、第2及び
第3のコンパレータ37及び38とオア回路39とが付
加されている点を除いて、図2に示した従来のスペクト
ル拡散通信用同期捕捉保持装置と同様の構成を有する。
従って、従来のスペクトル拡散通信用同期捕捉保持装置
と同様の構成要素には同一参照符号を付して、それらの
説明については省略する。
【0018】第2のコンパレータ37は、第2の検波器
32から出力される第2の検波された信号(DLL内の
第1の相関検波出力)と予め定められた第2の閾値とを
比較し、第2の比較結果信号VL を出力する。また、第
3のコンパレータ38は、第3の検波器33から出力さ
れる第3の検波された信号(DLL内の第2の相関検波
出力)と予め定められた第3の閾値とを比較し、第3の
比較結果信号VE を出力する。
【0019】図4(a)に位相差φ〔チップ〕に対する
第1乃至第3の検波器36〜38から出力される第1乃
至第3の検波信号(逆拡散用相関検波出力およびDLL
内の第1及び第2の相関検波出力)の関係を示す。第1
の閾値はx0.5に設定され、第2及び第3の閾値の各
々はx0.4に設定される。図4(b)に第1乃至第3
の比較結果信号VP 、VL 、およびVEと位相差φ〔チ
ップ〕との関係を示す。図4(b)の第1行に示される
ように、第1の比較結果信号VP は、位相差φの絶対値
が0.5の範囲にあるときに、ハイレベルとなる。ま
た、図4(b)の第2行に示されるように、第2の比較
結果信号VL は、位相差φが−0.2と+1.2との間
の範囲にあるとき、ハイレベルとなる。さらに、図4
(b)の第3行に示されるように、第3の比較結果信号
E は、位相差φが−1.2と+0.2との間の範囲に
あるとき、ハイレベルとなる。
【0020】オア回路39は、第1の比較結果信号VP
と、第2の比較結果信号VL と、第3の比較結果信号V
E との論理和を演算し、論理和結果信号V1 を出力す
る。この論理和結果信号V1 は、制御信号としてコント
ロール装置43へ供給される。図4(c)に論理和結果
信号V1 と位相差φ〔チップ〕との関係を示す。この図
から明らかなように、論理和結果信号V1 は、位相差φ
の絶対値が1.2以下の範囲にあるときに、ハイレベル
となる。以上示したように、オア回路39の付加により
検出できる位相差を−1.2乃至1.2の範囲に拡大で
きる。
【0021】図5に、本発明のコントロール装置43
(図1)と従来のコントロール装置43(図2)の動作
を説明するための位相面軌道を示す。図5において、横
軸は位相差φ〔チップ〕を表し、縦軸は位相差φの時間
微分、すなわち、位相差変化速度dφ/dt〔チップ/
秒〕を表す。従来においては、|φ|≦0.5でかつ|
dφ/dt|=0となる軌跡を描く場合にのみ、捕捉か
ら保持への移ることができる。また、上述したの文献
によれば、|φ|≧1.5における|dφ/dt|は、
|dφ/dt|≦1.0でなければならない。PN符号
長をNチップとすれば、捕捉から保持に要する時間ta1
は約N/|dφ/dt|であり、約N秒である。本発明
のコントロール装置43(図1)は、論理和結果信号V
1 がロウレベルのときは、クロック信号として、dφ/
dt=−a(a>0)となるクロック2を発生し、論理
和結果信号V1 がハイレベルで、かつ差増幅信号VLF
零のときは、クロック信号として、dφ/dt=0とな
るようなクロック1を発生する(図4(d)参照)。
【0022】以下、図5を参照して、受信開始時に位相
差φがφ>1.2であったときに、位相差φをφ>1.
2からφ<1.2へ変化する過程について説明する。こ
のとき、論理和結果信号V1 がロウレベルとなるので、
dφ/dt=−aとなる。従って、位相差φはマイナス
方向へと推移する。位相差φが1.2より小さくなった
ときに、論理和結果信号V1 がハイレベルとなり、|d
φ/dt|は零に近い値へと変化する。このときの変化
に要する時間t1 は検波器31〜33の入力レベルが高
くなってから、クロック周波数が変化するまでの時間で
ある。1符号長期間の相関を検波する場合、NΔが必要
である。これに、論理回路の反応時間tD 、ループフィ
ルタ41の充放電時間tF を加えて、t1 =NΔ+tD
+tF となる。
【0023】次に、位相差φがφ<1.2における動作
について説明する。φ<1.2となった後、クロック周
波数は、ループフィルタ41を通して、差増幅信号VLF
によって制御される。|φ|≦1.2の範囲であれば、
周知のDLLと同様に動作し、同期保持が継続する。
【0024】次に、|φ|≧1.2における|dφ/d
t|の許容最大値について説明する。これについては2
つの場合があるので、最初にその1について述べ、後
で、その2について述べる。
【0025】(その1)φ>1.2の状態から同期保持
に移るためには、φ=+1.2にて位相差変化速度dφ
/dtが変化し始めてから|dφ/dt|=0になるま
での間に、すなわち、時間t1 の間に|φ|≦1.2の
範囲外とならなければ良い。換言すれば、時間t1 の間
に、φ=1.2−(−1.2)=+2.4以上変化しな
ければ良い。従って、|dφ/dt|の許容最大値|d
φ/dt|L は、下記の数式1によって与えられる。
【0026】
【数1】
【0027】具体例として、N=1024、Δ=1μ
秒、tD =0.1μ秒、tF =0.5m秒の場合、|d
φ/dt|L ≦1600〔チップ/秒〕となる。
【0028】(その2)|φ|≦1.2において、|d
φ/dt|が零に近づくためには、第2または第3の検
波器32または33の出力、すなわち、第2または第3
のコンパレータ37または38の出力である第2または
第3の比較結果信号VL またはVE がハイレベルとなる
必要がある。したがって、受信信号に含まれる拡散符号
(PN符号)と同期用PN符号との相関が、dφ/dt
=−aにおいて正しく検出できる必要がある。相関検出
できる限界は、図6に示すように、およそ1符号長の時
間NΔの間に最大1チップずれである。すなわち、|d
φ/dt|の許容最大値|dφ/dt|Cor は、下記の
数式2によって与えられる。
【0029】
【数2】
【0030】具体例として、N=1024、Δ=1μ秒
のとき、|dφ/dt|Cor =980〔チップ/秒〕で
ある。
【0031】従って、|dφ/dt|の最大値|dφ/
dt|max は、上述したその1およびその2の場合の小
さい値を採用し、|dφ/dt|max =|dφ/dt|
Cor =980〔チップ/秒〕である。このとき、捕捉か
ら保持に要する時間の最大値ta2は、下記の数式3によ
って与えられる。
【0032】
【数3】
【0033】上記の具体例では、最大値ta2は約1
〔秒〕である。
【0034】次に、オア回路39を付加したことによる
効果について説明する。以上で説明したように、オア回
路39を付加することにより、同期検出できる位相範囲
を拡大することができる。従って、同期捕捉中の位相差
変化速度dφ/dtの最大値を高くすることができ、同
期捕捉から同期保持に要する時間を短くすることができ
る。さらに、一度同期を保持した後は、雑音等による同
期はずれが発生し難い。
【0035】上記の説明では、位相差φがφ>0の点か
らφ=0へ近づく場合の動作について説明したが、φ<
0の点からφ=0へ近づくように位相差変化速度dφ/
dtを設定する場合でも、オア回路39の動作は同様で
ある。
【0036】
【発明の効果】以上の説明で明らかな通り、本発明で
は、逆拡散用相関検波出力と第1の閾値とを比較した結
果である第1の比較結果信号と、DLL内の第1及び第
2の相関検波出力と第2及び第3の閾値とを比較した結
果である第2及び第3の比較結果信号と、の論理和を取
った信号を制御信号として逆拡散に用いるPN符号の発
生を制御しているので、検出できる位相差の範囲を拡大
することができる。これにより、位相差が零に近づいて
位相差変化速度が減速し始める時期が早くなる。従っ
て、位相差変化速度の減速に使用できる時間が長くな
る。それによって、同期捕捉における位相差変化速度を
高くでき、同期捕捉保持の高速化が実現できる。また、
一度同期を保持した後は、雑音等による同期保持はずれ
が発生し難いという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるスペクトル拡散通信用
同期捕捉保持装置のブロック図である。
【図2】従来のスペクトル拡散通信用同期捕捉保持装置
のブロック図である。
【図3】受信信号内拡散信号とPN符号との位相差φを
横軸、ループフィルタ入力信号(差増幅信号)VLFを縦
軸とした特性図である。
【図4】図1の各部の動作を説明するための図である。
【図5】横軸を位相差φで、縦軸を位相差φを時間で微
分した値(位相差変化速度)dφ/dtで表した位相平
面の同期捕捉から同期保持に至る位相面軌道を示す図で
ある。
【図6】受信信号内拡散信号と同期用PN符号との相関
値(1符号長当たり、1チップずれている場合)を示す
図である。
【符号の説明】
10 入力端子 11,12,13、14、15、16 乗算器 20 PN符号発生器 21 3段の(1/2)チップ遅延回路 22 局部発振器 26,27,28 バンドパスフィルタ 31,32,33 検波器 36,37,38 コンパレータ 39 オア回路 40 差動増幅器 41 ループフィルタ 42 電圧制御発振器(VCO) 43 コントロール装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04J 13/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信装置から送信データをその伝送速度
    よりも速い擬似雑音符号である拡散符号によって拡散し
    てスペクトル拡散信号を伝達し、受信装置で前記スペク
    トル拡散信号を受信信号として受信し、該受信信号を前
    記擬似雑音符号によって逆拡散することにより前記送信
    データを再生するスペクトル拡散通信方式における、前
    記受信装置で前記送信装置と同期をとるための同期捕捉
    保持装置であって、前記逆拡散を行うために必要な前記
    拡散符号に等しい同期用擬似雑音符号を発生する擬似雑
    音符号発生手段と、前記同期用擬似雑音符号を所定時間
    遅延した符号と前記受信信号中の前記拡散符号との相関
    を取って検波した逆拡散用相関検波出力を出力する手段
    と、それぞれ前記同期用擬似雑音符号を前記所定時間よ
    りも一定値だけ短い及び長い時間だけ遅延した符号と前
    記受信信号中の前記拡散符号との相関を取って検波した
    第1及び第2の相関検波出力を出力する遅延ロックドル
    ープと、を有する同期捕捉保持装置に於いて、 前記逆拡散用相関検波出力と第1の閾値とを比較して第
    1の比較結果信号を出力する第1の比較手段と、 前記第1の相関検波出力と第2の閾値とを比較して第2
    の比較結果信号を出力する第2の比較手段と、 前記第2の相関検波出力と第3の閾値とを比較して第3
    の比較結果信号を出力する第3の比較手段と、 第1乃至第3の比較結果信号の論理和を演算して論理和
    結果信号を出力する論理和演算手段と、 前記論理和結果信号を制御信号として受け、該制御信号
    に基づいて前記擬似雑音符号発生手段を制御する制御手
    段と、 を有することを特徴とするスペクトル拡散通信用同期捕
    捉保持装置。
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