JP2845084B2 - 燃料噴射装置の劣化診断装置 - Google Patents

燃料噴射装置の劣化診断装置

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JP2845084B2
JP2845084B2 JP5083600A JP8360093A JP2845084B2 JP 2845084 B2 JP2845084 B2 JP 2845084B2 JP 5083600 A JP5083600 A JP 5083600A JP 8360093 A JP8360093 A JP 8360093A JP 2845084 B2 JP2845084 B2 JP 2845084B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、内燃機関に燃料を噴
射するための燃料噴射ポンプ及び燃料噴射ノズル等を備
えた燃料噴射装置に係り、詳しくは、燃料噴射装置の経
時劣化を診断するための劣化診断装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、燃料噴射ポンプ及び燃料噴射ノズ
ル等よりなる燃料噴射装置を備えた内燃機関として、例
えばディーゼルエンジンや高圧ガソリン噴射式エンジン
等が挙げられる。そして、このような内燃機関では、燃
料噴射装置から噴射される燃料量が狙いの目標値となる
ように制御することが、特に近年の排気ガス規制の観点
から非常に重要になっていている。
【0003】例えば、電子制御ディーゼルエンジンの燃
料噴射装置では、その燃料噴射ポンプにおいて、プラン
ジャのリフトにより高圧室内の燃料が圧送されて燃料噴
射ノズルからディーゼルエンジンの各気筒へと噴射され
る。そして、そのときの噴射量が、エンジン運転状態に
応じて決定される目標噴射量となるよう、燃料噴射ポン
プに設けられたスピルリングやスピル弁等がアクチュエ
ータにより駆動制御される。この制御により、プランジ
ャ高圧室が燃料室へと開放され、プランジャ高圧室内の
燃料の一部が燃料室へと溢流(スピル)される。これに
より、燃料噴射ポンプから燃料噴射ノズルへの燃料の圧
送終わり、即ち燃料噴射ノズルから各気筒への燃料噴射
の終了時期が制御される。或いは、燃料噴射時期がエン
ジンの運転状態に応じて決定される目標噴射時期となる
よう燃料噴射ポンプに設けられたタイマ装置が駆動制御
される。この制御により、プランジャの往復動タイミン
グが調整され、燃料噴射ポンプから燃料噴射ノズルへの
燃料の圧送タイミング、延いては燃料噴射ノズルにおけ
る燃料噴射時期が遅角側又は進角側へと制御される。
【0004】しかしながら、この種の燃料噴射装置であ
っても、燃料噴射ポンプや燃料噴射ノズルの経時劣化等
に起因して、燃料噴射量や燃料噴射時期の制御特性が変
化するおそれがあった。例えば、燃料噴射ポンプでは、
プランジャを往復動させるカム機構に摩耗が生じると、
それに起因してプランジャのリフト量が変化する。その
ため、燃料噴射ノズルからの噴射量が所期の噴射量より
も増えてしまうおそれがあった。又、燃料噴射ノズルで
は、圧力設定用のスプリングに付勢力の低下が生じる
と、自身の開弁圧力が設定圧力よりも低下して、燃料噴
射ノズルからの噴射量が増えたり、噴射時期が進角側へ
ずれたりするおそれがあった。
【0005】そこで、上記のような不具合に対処するた
めの技術が、先に本願出願人により特開昭62−210
242号公報に提案されている。この従来技術では、燃
料噴射ノズルにおける開弁圧力の経時劣化に精度良く対
応して、良好な燃料噴射時期制御を図ることが狙いとさ
れている。そのために、ディーゼルエンジンのアイドル
時には、アイドル回転数を所要の目標回転数にするため
のアイドル回転数制御(ISC)が実行される。即ち、
そのアイドル回転数制御に必要な燃料噴射量を得るため
のノズル開弁時間に相当する制御値(ISC制御値)が
算出される。ここで、ISC制御値は、給電用のバッテ
リに大きな電気負荷が加わっていないこと、並びに、エ
ンジンが無負荷状態であることを前提として求めらる。
そして、ISC制御値の変化量が算出され、その変化量
に応じてアイドル時以外の燃料噴射時期が補正される。
つまり、この従来技術では、燃料噴射ノズルの経時劣化
がISC制御値に反映されるものとして、そのISC制
御値の変化量に応じて燃料噴射時期が補正されるように
なっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来技
術では、エンジンが無負荷状態であることを前提として
ISC制御値が求められているものの、エンジンを駆動
源とするオルタネータが装備されている場合には、エン
ジンに対する負荷の中からオルタネータの駆動による負
荷分を除外することが容易でなかった。つまり、オルタ
ネータ及びバッテリを含む充電装置では、オルタネータ
の回転数自体はエンジンの回転数とプーリ比とによって
一義的に決定される。しかし、オルタネータの発電量は
バッテリの充電状態や各種電気負荷の使用状態によって
変化する。従って、オルタネータを回転させるのに必要
なトルクは刻々と変化することになり、オルタネータの
駆動に起因するエンジンの負荷状態を見極めるのは困難
であった。そのため、オルタネータが駆動されるとエン
ジンに対する負荷が不用意に大きくなり、無負荷状態を
前提とするISC制御値が誤って算出されるおそれがあ
った。しかも、このISC制御値の誤算の程度は、オル
タネータの発電量の大きさによっても異なる。これによ
って、ISC制御値による燃料噴射時期の補正は、オル
タネータの発電量の分だけ、即ちオルタネータの駆動に
よる負荷の分だけ大きく不適正なものとなってしまう。
そして、経時劣化が無いにもかかわらず経時劣化が有る
ものとして、燃料噴射時期に関する無用な補正が行われ
てしまうおそれがあった。その結果、従来技術では、燃
料噴射装置の経時劣化が誤って診断され、経時劣化に対
処するための燃料噴射時期の補正が誤って行われるおそ
れがあった。
【0007】ここで、燃料噴射装置の経時劣化の対処の
仕方としては、上記のように燃料噴射時期を補正するこ
との他に、燃料噴射量を補正したり、経時劣化の異常を
運転者に警告したりすること等、種々の方法が考えられ
る。従って、これらの対処を適正に行うために、燃料噴
射装置の経時劣化を精度良く診断することが必要となっ
ている。
【0008】この発明は前述した事情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、オルタネータの駆動による
影響を受けることなく燃料噴射装置の経時劣化を精度良
く診断することの可能な燃料噴射装置の経時劣化診断装
置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明においては、図1に示すように、所定レ
ベル以上の燃料圧力を得て開弁され、内燃機関M1に燃
料を噴射するための燃料噴射ノズルM2と、その燃料噴
射ノズルM2へ燃料を圧送するために駆動制御される燃
料噴射ポンプM3とを備えた燃料噴射装置M4におい
て、内燃機関M1の回転数を検出するための回転数検出
手段M5と、その回転数検出手段M5により検出される
回転数が所定の目標回転数となるように制御噴射量を決
定し、その制御噴射量に基づいて燃料噴射ポンプの駆動
を帰還制御するための回転数帰還制御手段M6と、内燃
機関M1を駆動源とするオルタネータM7の発電量を検
出するための発電量検出手段M8と、その発電量検出手
段M8により検出される発電量に基づき、オルタネータ
M7の駆動に要した発電用噴射量を演算するための発電
用噴射量演算手段M9と、回転数帰還制御手段M6によ
り決定される制御噴射量から発電用噴射量演算手段M9
により演算される発電用噴射量を差し引くことにより補
正後制御噴射量を演算するための補正後制御噴射量演算
手段M10と、その補正後制御噴射量演算手段M10に
より演算される補正後制御噴射量に基づき、燃料噴射装
置M4の経時劣化を診断するための経時劣化診断手段M
11とを備えたことを趣旨としている。
【0010】
【作用】上記の構成によれば、図1に示すように、燃料
噴射ポンプM3が駆動制御されることにより、燃料が燃
料噴射ノズルM2へと圧送される。そして、燃料噴射ノ
ズルM2が所定レベル以上の燃料圧力を得て開弁される
ことにより、内燃機関M1に燃料が噴射される。ここ
で、回転数帰還制御手段M6では、回転数検出手段M5
により検出される回転数が所定の目標回転数となるよう
に決定される制御噴射量に基づき、燃料噴射ポンプM3
の駆動が帰還制御される。又、発電量検出手段M8で
は、内燃機関M1により駆動されるオルタネータM7の
発電量が検出される。更に、発電用噴射量演算手段M9
では、上記のように検出された発電量に基づき、オルタ
ネータM7の駆動に要した発電用噴射量が演算される。
そして、補正後制御噴射量演算手段M10では、上記の
制御噴射量から発電用噴射量が差し引かれて補正後制御
噴射量が演算される。又、その補正後制御噴射量に基づ
き、経時劣化診断手段M11では、燃料噴射ノズルM2
及び燃料噴射ポンプM3を含む燃料噴射装置M4の経時
劣化が診断される。即ち、回転数の帰還制御の際に得ら
れる補正後制御噴射量に燃料噴射装置M4の経時劣化が
反映されるものとして、その補正後制御噴射量に基づき
経時劣化が診断される。
【0011】従って、補正後制御噴射量ではオルタネー
タM7の発電用噴射量が差し引かれている。そのため、
回転数の帰還制御の際にオルタネータM7が不用意に駆
動されたとしても、内燃機関M1の負荷からオルタネー
タM7の駆動による負荷分が除外されて燃料噴射装置M
4の経時劣化が診断される。
【0012】
【実施例】以下、本発明における燃料噴射装置の劣化診
断装置を自動車の電子制御ディーゼルエンジンに具体化
した一実施例を図2〜図11に基づいて詳細に説明す
る。
【0013】図2はこの実施例における過給機付ディー
ゼルエンジンシステムの概略構成を示し、図3はその分
配型燃料噴射ポンプ1を拡大して示している。燃料噴射
ポンプ1はドライブプーリ2を備え、そのドライブプー
リ2が内燃機関としてのディーゼルエンジン3のクラン
クシャフト40に対し、ベルト等を介して駆動連結され
ている。そして、クランクシャフト40によりドライブ
プーリ2が回転されて燃料噴射ポンプ1が駆動されるこ
とにより、ディーゼルエンジン3の各気筒(本実施例で
は4気筒)毎に設けられた燃料噴射ノズル4に燃料管路
4aを通じて燃料が圧送される。
【0014】この実施例において、燃料噴射ポンプ1、
燃料噴射ノズル4及び燃料管路4a等により燃料噴射装
置が構成されている。又、燃料噴射ノズル4は弁体とし
ての針弁とその針弁の開弁圧力を調整するスプリングと
を内蔵してなる自動弁となっており、所定レベル以上の
燃料圧力を得て開弁される。従って、燃料噴射ポンプ1
から圧送される燃料により、燃料管路4aを通じて燃料
噴射ノズル4に所定レベル以上の燃料圧力が付与される
ことにより、同ノズル4からディーゼルエンジン3へと
燃料が噴射される。
【0015】燃料噴射ポンプ1にはドライブシャフト5
が設けられ、そのドライブシャフト5の先端にドライブ
プーリ2が取付けられている。ドライブシャフト5の途
中には、べーン式ポンプよりなる燃料フィードポンプ
(この図では90度だけ展開されている)6が設けられ
ている。又、ドライブシャフト5の基端側には、円板状
のパルサ7が取付けられている。このパルサ7の外周面
には、ディーゼルエンジン3の気筒数と同数の、即ちこ
の実施例では4ヶ所(合計で「8個分」)の欠歯が等角
度間隔をもって形成されている。又、各欠歯の間には、
14個ずつ(合計で「56個」)の突起が等角度間隔を
もって形成されている。そして、ドライブシャフト5の
基端部は図示しないカップリングを介してカムプレート
8に連結されている。
【0016】パルサ7とカムプレート8との間には、ロ
ーラリング9が設けられている。又、ローラリング9の
円周方向には、カムプレート8のカムフェイス8aに対
向する複数のカムローラ10が取付けられている。カム
フェイス8aはディーゼルエンジン3の気筒数と同数だ
け設けられている。又、カムプレート8はスプリング1
1によってカムローラ10に係合するように付勢されて
いる。
【0017】カムプレート8には燃料加圧用のプランジ
ャ12の基端が一体回転可能に取付けられている。そし
て、それらカムプレート8とプランジャ12とがドライ
ブシャフト5の回転に伴って一体的に回転駆動される。
即ち、ドライブシャフト5の回転力がカップリングを介
してカムプレート8に伝達されることにより、カムプレ
ート8がカムローラ10に係合しながら回転される。こ
れにより、カムプレート8が回転されながら気筒数と同
数だけ図中左右方向へ往復動され、それに伴ってプラン
ジャ12が回転しながら同方向へ往復動される。つま
り、カムフェイス8aがローラリング9のカムローラ1
0に乗り上げる過程でプランジャ12が往動(リフト)
される。又、その逆にカムフェイス8aがカムローラ1
0を乗り下げる過程でプランジャ12が復動(ダウン)
される。
【0018】ポンプハウジング13にはシリンダ14が
形成され、そのシリンダ14にプランジャ12が嵌挿さ
れている。そして、プランジャ12の先端面とシリンダ
14の底面との間が高圧室15となっている。又、プラ
ンジャ12の先端側外周には、気筒数と同数だけ吸入溝
16と分配ポート17がそれぞれ形成されている。更
に、それら吸入溝16及び分配ポート17に対応して、
ポンプハウジング13には分配通路18及び吸入ポート
19がそれぞれ形成さている。
【0019】尚、この実施例のポンプハウジング13に
おいて、各分配通路18の出口側にはコンスタント・プ
レッシャ・バルブ(CPV)よりなるデリバリバルブ3
6が設けられている。このデリバリバルブ36は、分配
通路18から燃料管路4aへ圧送される燃料の逆流を防
止するためのものであり、ある一定レベル以上の燃料圧
力Pを得て開弁される。
【0020】そして、ドライブシャフト5が回転されて
燃料フィードポンプ6が駆動されることにより、図示し
ない燃料タンクから燃料供給ポート20を通じて燃料室
21内に燃料が導入される。又、プランジャ12が復動
されて高圧室15が減圧される吸入行程では、吸入溝1
6の一つが吸入ポート19に連通することにより、燃料
室21から高圧室15へと燃料が導入される。一方、プ
ランジャ12が往動されて高圧室15が加圧される圧縮
行程では、燃料管路4aを通じて分配通路18から各気
筒の燃料噴射ノズル4へ燃料が圧送されて噴射される。
【0021】ポンプハウジング13において、高圧室1
5と燃料室21との間には、燃料を溢流(スピル)させ
るためのスピル通路22が形成されている。又、このス
ピル通路22の途中には電磁スピル弁23が設けられて
いる。そして、その電磁スピル弁23は高圧室15から
の燃料のスピルを調整するために開閉される。電磁スピ
ル弁23は常開型の弁であり、コイル24が無通電(オ
フ)の状態では弁体25によりスピル通路22が開放さ
れ、即ち開弁され、高圧室15内の燃料が燃料室21へ
とスピルされる。一方、コイル24が通電(オン)され
ることにより、弁体25によりスピル通路22が閉鎖さ
れ、即ち閉弁され、高圧室15から燃料室21への燃料
のスピルが遮断される。
【0022】従って、電磁スピル弁23が通電によって
オン・オフ制御されることにより、同弁23が閉弁・開
弁制御され、高圧室15から燃料室21への燃料のスピ
ルが調整される。そして、プランジャ12の圧縮行程中
に電磁スピル弁23が開弁されることにより、高圧室1
5内における燃料が減圧されて燃料噴射ノズル4からの
燃料噴射が停止される。つまり、プランジャ12が往動
していても、電磁スピル弁23が開弁されている間は、
高圧室15内の燃料圧力が上昇せず、燃料噴射ノズル4
からの燃料噴射が行われない。又、プランジャ12の往
動中に、電磁スピル弁23の開弁時期が制御されること
により、燃料噴射ノズル4からの燃料噴射の終了時期が
調整されて気筒への燃料噴射量が制御される。
【0023】ポンプハウジング13の下側には、燃料噴
射時期を進角側或いは遅角側へ制御するためのタイマ装
置(この図では「90度」だけ展開されている)26が
設けられている。このタイマ装置26は、ドライブシャ
フト5の回転方向に対するローラリング9の回転位置を
変更させることにより、カムフェイス8aがカムローラ
10に係合する時期、即ちプランジャ12が往復動され
る時期を変更するためのものである。
【0024】タイマ装置26は制御油圧により駆動され
るものであり、タイマハウジング27と、同ハウジング
27内に嵌装されたタイマピストン28とを備えてい
る。又、タイマハウジング27内においてタイマピスト
ン28の両側はそれぞれ低圧室29と加圧室30となっ
ている。そして、低圧室29には、タイマピストン28
を加圧室30へ押圧付勢するタイマスプリング31が設
けられている。更に、タイマピストン28はスライドピ
ン32を介してローラリング9に連結されている。
【0025】加圧室30には燃料フィードポンプ6によ
り加圧された燃料が導入される。そして、その燃料圧力
とタイマスプリング31の付勢力との釣り合い関係によ
ってタイマピストン28の位置が決定される。又、その
タイマピストン28の位置が決定されることにより、ロ
ーラリング9の位置が決定され、カムプレート8を介し
てプランジャ12の往復動時期が決定される。
【0026】タイマ装置26の制御油圧としては燃料噴
射ポンプ1の内部の燃料圧力が用いられている。そし
て、その燃料圧力を調整するために、タイマ装置26に
はタイマ制御弁(TCV)33が設けられている。即
ち、タイマハウジング27の加圧室30と低圧室29と
の間には連通路34が設けられており、その連通路34
の途中にTCV33が設けられている。TCV33はデ
ューティ制御された通電信号によって開度が制御される
電磁弁であり、そのTCV33の開度が制御されること
により、加圧室30内の燃料圧力が調整される。そし
て、その燃料圧力が調整されることにより、プランジャ
12の往復動時期が制御され、もって燃料噴射ノズル4
からの燃料噴射時期が進角側或いは遅角側へと制御され
る。
【0027】ローラリング9の上部には、回転数検出手
段としての電磁ピックアップコイルよりなる回転数セン
サ35が、パルサ7の外周面に対向して取付けられてい
る。この回転数センサ35はパルサ7の突起等に横切ら
れる際に、それらの通過を検出してパルス信号として出
力する。即ち、回転数センサ35は一定クランク角度毎
のエンジン回転パルス信号を出力する。併せて、回転数
センサ35は、パルサ7の欠歯による一定クランク角度
に相当するエンジン回転パルス信号を基準位置信号とし
て出力する。又、この回転数センサ35は、一連のエン
ジン回転パルス信号をエンジン回転数NEを求めるため
の信号として出力する。尚、回転数センサ35はローラ
リング9と一体であることから、タイマ装置26の制御
動作に関わりなく、プランジャ12の往復動に対し一定
のタイミングで基準となるエンジン回転パルス信号を出
力可能である。
【0028】次に、ディーゼルエンジン3について説明
する。図2において、ディーゼルエンジン3ではシリン
ダボア41、ピストン42及びシリンダヘッド43によ
り各気筒に対応する主燃焼室44がそれぞれ形成されて
いる。又、シリンダヘッド43には、各主燃焼室44に
連通する副燃焼室45がそれぞれ形成されている。そし
て、各副燃焼室45には各燃料噴射ノズル4から燃料が
噴射される。各副燃焼室45には、始動補助装置として
の周知のグロープラグ46がそれぞれ設けられている。
【0029】一方、ディーゼルエンジン3には、各気筒
に連通する吸気通路49及び排気通路50がそれぞれ設
けられている。又、吸気通路49には過給機を構成する
ターボチャージャ51のコンプレッサ52が設けられ、
排気通路50にはターボチャージャ51のタービン53
が設けられている。更に、排気通路50にはウェイスト
ゲートバルブ54が設けられている。周知のように、タ
ーボチャージャー51は排気ガスのエネルギーを利用し
てタービン53を回転させ、その同軸上にあるコンプレ
ッサ52を回転させて吸入空気を昇圧させるものであ
る。そして、吸入空気が昇圧されることにより、高密度
の空気が主燃焼室44へと送り込まれて副燃焼室45を
通じて噴射された燃料が多量に燃焼され、ディーゼルエ
ンジン3の出力が増大される。又、ウェイストゲートバ
ルブ54が開閉されることにより、ターボチャージャ5
1による吸入空気の昇圧レベルが調節される。
【0030】吸気通路49と排気通路50との間には、
エキゾーストガスリサキュレイションバルブ通路(EG
R通路)56が設けられている。そして、このEGR通
路56により、排気通路50内の排気の一部が吸気通路
49における吸気ポート55の近くに再循環される。
又、EGR通路56の途中にはEGRバルブ57が設け
られ、そのEGRバルブ57によって排気再循環量(E
GR量)が調節される。更に、そのEGRバルブ57を
開閉駆動させるために、開度調節されるエレクトリック
バキュームレギュレーティングバルブ(EVRV)58
が設けられている。そして、EVRV58によりEGR
バルブ57が開閉駆動されることにより、EGR通路5
6を通じて排気通路50から吸気通路49へ導かれるE
GR量が調節される。
【0031】吸気通路49の途中にはスロットルバルブ
59が設けら、同バルブ59がアクセルペダル60の踏
み込みに連動して開閉される。又、吸気通路49には、
スロットルバルブ59と並んでバイパス通路61が設け
られており、同通路61にはバイパス絞り弁62が設け
られている。このバイパス絞り弁62を開閉駆動させる
ために、二段ダイヤフラム室式のアクチュエータ63が
設けられている。又、そのアクチュエータ63を駆動さ
せるための二つのバキュームスイッチングバルブ(VS
V)64,65が設けられている。そして、各VSV6
4,65がオン・オフ制御されてアクチュエータ63が
駆動されることにより、バイパス絞り弁62が開閉制御
される。例えば、このバイパス絞り弁62は、アイドル
運転時に騒音振動等の低減のために半開状態に制御さ
れ、通常運転時には全開状態に制御され、更に運転停止
時には円滑な停止のために全閉状態に制御される。
【0032】尚、この実施例の自動車において、運転席
には、燃料噴射ポンプ1及び燃料噴射ノズル4を含む燃
料噴射装置の劣化異常を運転者に知らせるために点灯さ
れる警告ランプ66が設けられている。この警告ランプ
66は、後述する異常診断の結果として点灯されるもの
である。
【0033】上記のような電磁スピル弁23、TCV3
3、グロープラグ46、EVRV58、各VSV64,
65及び警告ランプ66は電子制御装置(以下単に「E
CU」という)71にそれぞれ電気的に接続されてい
る。そして、それら各部材23,33,46,58,6
4,65,66の駆動タイミングがECU71により制
御される。
【0034】ディーゼルエンジン3の運転状態を検出す
るセンサとしては、前述した回転数センサ35に加え
て、以下の各種センサが設けられている。即ち、吸気通
路49の入口に設けられたエアクリーナ67の近傍に
は、吸気通路49に吸入される空気の温度、即ち吸気温
度THAを検出してその検出値の大きさに応じた信号を
出力する吸気温センサ72が設けられている。又、スロ
ットルバルブ59の近傍には、同バルブ59の開閉位置
からエンジン負荷に相当するアクセル開度ACCPを検
出してその検出値の大きさに応じた信号を出力するアク
セルセンサ73が設けられている。吸気ポート55の近
傍には、ターボチャージャ51によって過給された後の
吸入空気の圧力、即ち過給圧PiMを検出してその検出
値の大きさに応じた信号を出力する吸気圧センサ74が
設けられている。更に、ディーゼルエンジン3には、そ
の冷却水の温度、即ち冷却水温THWを検出してその検
出値の大きさに応じた信号を出力する水温センサ75が
設けられている。又、ディーゼルエンジン3には、クラ
ンクシャフト40の回転基準位置、例えば特定気筒の上
死点に対するクランクシャフト40の回転位置を検出
し、その回転位置に対応する信号を出力するクランク角
センサ76が設けられている。更に又、図示しないトラ
ンスミッションには、車両速度(車速)SPDを検出す
る車速センサ77が設けられている。この車速センサ7
7はトランスミッションの出力軸により回転されるマグ
ネット77aを備え、そのマグネット77aによりリー
ドスイッチ77bが周期的にオンされることより、車速
SPDに相当するパルス信号が出力される。
【0035】加えて、この実施例では、トランスミッシ
ョンにニュートラルスイッチ78が設けられている。こ
のスイッチ78はトランスミッションがニュートラル状
態にあるときにオンされ、そのことを指示するニュート
ラル信号NSを出力する。又、図示しないエアコンには
エアコンスイッチ79が設けられている。このスイッチ
79はエアコンがオンされているときにオンされ、その
ことを指示するエアコン信号ASを出力する。更に、こ
の実施例では、エアコン以外の図示しない大きな電気負
荷(例えば、ヘッドライト等)をオンするための電気負
荷スイッチ80が設けられている。このスイッチ80は
オンされているときにそのことを指示するための電気負
荷信号LSを出力する。
【0036】併せて、この実施例では、給電用のバッテ
リ68と、そのバッテリ68に充電を行うためのオルタ
ネータ69が設けられている。周知のようにオルタネー
タ69はディーゼルエンジン3を駆動源として駆動され
るものであり、その内部には、ロータに巻かれたフィー
ルドコイルと、同コイルの周りに固定されたステータコ
イルとが設けられている。そして、ディーゼルエンジン
3に連動してフィールドコイルが回転駆動されることに
より、そのフィールドコイルとステータコイルとの協働
により発電が可能となっている。ここで、オルタネータ
69がディーゼルエンジン3に駆動連結されていること
から、オルタネータ69の駆動による発電時には、その
発電量に応じた負荷がディーゼルエンジン3に加わるよ
うになっている。又、オルタネータ69にはその出力電
圧を制御するためのICレギュレータ70が設けられて
いる。オルタネータ69はICレギュレータ70を介し
てバッテリ68に接続されており、必要に応じてバッテ
リ68に対して充電を行うようになっている。又、IC
レギュレータ70はバッテリ68の充電レベルを監視す
るようになっており、その充電レベルが低いときには、
フィールドコイルに対する通電量を制御することにより
オルタネータ69の出力電圧を増大させるようになって
いる。即ち、ディーゼルエンジン3の運転時にバッテリ
68の充電レベルが低いときには、ECU71の制御と
は無関係にICレギュレータ70が作動してオルタネー
タ69を発電のために独自に駆動させる。そして、オル
タネータ69の駆動時には、その発電量に相当する磁界
電流ImfがICレギュレータ70に入力されることか
ら、ICレギュレータ70の入力側ではこの磁界電流I
mfが検出可能となっている。そこで、この実施例で
は、ICレギュレータ70によりオルタネータ69の発
電量に相当する磁界電流Imfを検出するための発電量
検出手段が構成されている。
【0037】そして、この実施例では、ECU71によ
り回転数帰還制御手段、発電用噴射量演算手段、補正後
制御噴射量演算手段及び経時劣化診断手段が構成されて
いる。そして、ECU71には上述した各センサ35,
72〜77、各スイッチ78〜80及びICレギュレー
タ70がそれぞれ接続されている。又、ECU71は各
センサ35,72〜77、各スイッチ78〜80及びI
Cレギュレータ70から出力される各種信号に基づき、
電磁スピル弁23、TCV33、グロープラグ46、E
VRV58、各VSV64,65及び警告ランプ66等
を好適に制御する。
【0038】次に、前述したECU71の構成を図4に
示すのブロック図に従って説明する。ECU71は中央
処理装置(CPU)81、所定の制御プログラム及びマ
ップ等を予め記憶した読み出し専用メモリ(ROM)8
2、CPU81の演算結果等を一時記憶するランダムア
クセスメモリ(RAM)83、記憶されたデータを保存
するバックアップRAM84等を備えている。そして、
ECU71はこれら各部81〜84と入力ポート85及
び出力ポート86等とをバス87によって接続した論理
演算回路として構成されている。
【0039】入力ポート85には、前述した吸気温セン
サ72、アクセルセンサ73、吸気圧センサ74及び水
温センサ75が、各バッファ88,89,90,91、
マルチプレクサ94及びA/D変換器95を介して接続
されている。同じく、入力ポート85には、前述した回
転数センサ35、クランク角センサ76及び車速センサ
77が、波形整形回路96を介して接続されている。更
に、入力ポート85には、前述したニュートラルスイッ
チ78、エアコンスイッチ79、電気負荷スイッチ80
及びICレギュレータ70が、各バッファ97,98,
99,100を介して接続されている。そして、CPU
81は入力ポート85を介して入力される各センサ3
5,72〜77、各スイッチ78〜80及びICレギュ
レータ70等からの信号をそれぞれ入力値として読み込
む。又、出力ポート86には各駆動回路101,10
2,103,104,105,106,107を介して
電磁スピル弁23、TCV33、グロープラグ46、E
VRV58、各VSV64,65及び警告ランプ66等
がそれぞれ接続されている。そして、CPU81は各セ
ンサ35,72〜77、各スイッチ78〜80及びIC
レギュレータ70から読み込まれた入力値に基づき、電
磁スピル弁23、TCV33、グロープラグ46、EV
RV58、各VSV64,65及び警告ランプ66等を
それぞれ好適に制御する。
【0040】尚、この実施例のCPU81は計時機能を
兼ね備えている。又、この実施例において、グロープラ
グ46はディーゼルエンジン3の各気筒毎に設けられて
いるものであるが、図4のブロック図では便宜上その中
の一つのみが図示されている。
【0041】次に、前述したECU71により実行され
る燃料噴射量制御のための処理動作について図5〜図1
1に従って説明する。図5はECU71により実行され
る処理動作のうち、アイドル時の燃料噴射量制御のため
の「アイドル噴射量制御ルーチン」の処理内容を示すフ
ローチャートであり、所定間隔毎に周期的に実行され
る。
【0042】処理がこのルーチンへ移行すると、先ずス
テップ100において、回転数センサ35、アクセルセ
ンサ73、吸気圧センサ74、水温センサ75及び車速
センサ77等からの各種信号に基づき、エンジン回転数
NE、アクセル開度ACCP、過給圧PiM、冷却水温
THW及び車速SPDをそれぞれ読み込む。又、ニュー
トラルスイッチ78、エアコンスイッチ79及び電気負
荷スイッチ80等からの各種信号に基づき、ニュートラ
ル信号NS、エアコン信号AS及び電気負荷信号LS等
をそれぞれ読み込む。
【0043】続いて、ステップ110において、ディー
ゼルエンジン3がアイドル状態であるか否かを判断す
る。この判断は、エンジン回転数NE、アクセル開度A
CCP、車速SPD及びニュートラル信号NS等に基づ
いて行われる。そして、アイドル状態でない場合には、
ステップ230へ移行し、後述する非アイドル時の燃料
噴射量制御へ移行して、その後の処理を一旦終了する。
又、アイドル状態である場合には、ステップ120へ移
行する。
【0044】ステップ120においては、アイドル回転
数制御(ISC)の条件が成立しているか否かを判断す
る。即ち、アイドル回転数が所要の目標回転数となるよ
うに燃料噴射量を制御するための条件が成立しているか
否かを判断する。この判断は、今回読み込まれたエンジ
ン回転数NE、アクセル開度ACCP、冷却水温TH
W、車速SPD、ニュートラル信号NS、エアコン信号
AS及び電気負荷信号LS等に基づいて行われる。即
ち、それらの各種信号に基づき、ディーゼルエンジン3
が完全暖機状態で、トランスミッションがニュートラル
状態で、エアコンがオフで、大きな電気負荷がオフで、
エンジン回転数NEの変化が所定値以内という条件が全
て成立し、そのような安定状態が所定時間だけ続いたと
きに、ISC条件が成立したと判断される。ここで、I
SC条件が成立していない場合には、通常のアイドル噴
射量制御を行うためにステップ130へ移行する。
【0045】そして、ステップ130においては、今回
読み込まれたエンジン回転数NE、アクセル開度ACC
P及び冷却水温THW等に基づき、アイドル時に要する
燃料噴射量としてのアイドル噴射量Qsを演算する。次
いで、ステップ140において、アイドル噴射量Qsに
基づき燃料噴射を実行する。即ち、アイドル噴射量Qs
に基づき電磁スピル弁23を制御することにより、燃料
噴射ポンプ1から燃料噴射ノズル4への燃料の圧送を制
御し、もって燃料噴射ノズル4から噴射される燃料噴射
量を制御する。そして、その後の処理を一旦終了する。
【0046】一方、ステップ120において、ISC条
件が成立している場合には、ステップ150において、
エンジン回転数NE等に基づきアイドル回転数制御のた
めの制御値としてのISC噴射量Qiscを演算する。
【0047】この演算の処理内容を図6に示すフローチ
ャートに従って説明する。即ち、先ずステップ151に
おいて、アイドル時の目標回転数NFを設定する。この
目標回転数NFは、トランスミッションがニュートラル
状態であるか否か、エアコンがオンであるか否かがニュ
ートラル信号NS、エアコン信号ASに基づき判断さ
れ、その判断結果に応じて予め定められた所定値に設定
される。
【0048】次に、ステップ152において、実際のエ
ンジン回転数NEと目標回転数NFとの差の絶対値が、
予め定められた基準値αよりも小さいか否かを判断す
る。ここで、エンジン回転数NEと目標回転数NFとの
差の絶対値が基準値αよりも小さい場合には、ステップ
153において、前回求められたISC噴射量Qisc
を新たなISC噴射量Qiscとして設定する。
【0049】一方、ステップ152において、エンジン
回転数NEと目標回転数NFとの差の絶対値が基準値α
よりも小さくない場合には、ステップ154において、
エンジン回転数NEと目標回転数NFとの差を回転数偏
差ΔNEとして設定する。又、ステップ155におい
て、回転数偏差ΔNEに基づき補正噴射量Qdneを演
算する。この演算は、図7に示すように回転数偏差ΔN
Eに対する補正噴射量Qdneの関係を予め定めたマッ
プを参照して行われる。
【0050】その後、ステップ156において、エンジ
ン回転数NEと目標回転数NFとの差が「0」よりも大
きいか否か、即ち正の数であるか否かを判断する。そし
て、エンジン回転数NEと目標回転数NFとの差が正の
数である場合には、ステップ157において前回のIS
C噴射量Qiscから今回求められた補正噴射量Qdn
eを減算し、その減算結果を新たなISC噴射量Qis
cとして設定する。
【0051】又、ステップ156において、エンジン回
転数NEと目標回転数NFとの差が正の数でない場合に
は、ステップ158において前回のISC噴射量Qis
cに今回求められた補正噴射量Qdneを加算し、その
加算結果を新たなISC噴射量Qiscとして設定す
る。
【0052】このようにしてステップ150におけるア
イドル回転数制御のためのISC噴射量Qiscが求め
られる。そして、図5のステップ160において、今回
求められたISC噴射量Qiscに基づき燃料噴射を実
行する。即ち、ISC噴射量Qiscに基づき電磁スピ
ル弁23を制御することにより、燃料噴射ノズル4から
噴射される燃料噴射量を制御する。
【0053】つまり、ISC条件が成立している場合に
は、アイドル時に回転数センサ35により実際に検出さ
れるエンジン回転数NEが所要の目標回転数NFとなる
ようにISC噴射量Qiscが求められる。そして、そ
のISC噴射量Qiscに基づいて燃料噴射ポンプ1の
電磁スピル弁23が帰還制御(フィードバック制御)さ
れる。これにより、燃料噴射ポンプ1から燃料噴射ノズ
ル4へ圧送されて噴射される燃料噴射量が制御されるの
である。
【0054】その後、ステップ170において、ICレ
ギュレータ70にて検出される磁界電流Imfを読み込
む。又、ステップ180において、その読み込まれた磁
界電流Imfに基づき、オルタネータ69の駆動に要し
た発電用噴射量Qaltを演算する。この演算は先ず、
図9に示すように磁界電流Imfに対する発電量Pal
tの関係を予め定めたマップを参照することにより、磁
界電流Imfを発電量Paltに換算することから行わ
れる。又、図10に示すように発電量Paltに対する
発電用噴射量Qaltの関係を予め定めたマップを参照
することにより、発電量Paltを発電用噴射量Qal
tに換算する。即ち、このステップ180では、ディー
ゼルエンジン3に対するオルタネータ69の駆動による
負荷の分を取り除くために必要な発電用噴射量Qalt
が求められる。
【0055】続いて、ステップ190において、今回求
められたISC噴射量Qiscから発電用噴射量Qal
tを差し引くことにより補正後ISC噴射量Qisc1
を演算する。即ち、ISC噴射量Qiscからオルタネ
ータ69の駆動による負荷分を除外した値を求めるので
ある。
【0056】そして、ステップ200において、今回求
められた補正後ISC噴射量Qisc1をRAM83に
一旦記憶する。又、ステップ210において、今回求め
られた補正後ISC噴射量Qisc1が予め定められた
基準値βよりも大きいか否かを判断する。即ち、補正後
ISC噴射量Qisc1が必要以上に大きくて、燃料噴
射ポンプ1及び燃料噴射ノズル4を含む燃料噴射装置の
経時劣化が必要以上に大きいか否かを診断するのであ
る。ここで、補正後ISC噴射量Qisc1が基準値β
よりも大きくない場合には、ディーゼルエンジン3の慣
らし運転完了後における燃料噴射装置の経時劣化が大き
くないものとして、そのままその後の処理を一旦終了す
る。又、補正後ISC噴射量Qisc1が基準値βより
も大きい場合には、ディーゼルエンジン3の慣らし運転
完了後における燃料噴射装置の経時劣化が必要以上に大
きいものとして、ステップ220へ移行する。そして、
ステップ220において、燃料噴射装置の経時劣化の異
常を運転者に知らせるために警告ランプ66を点灯させ
た後、その後の処理を一旦終了する。
【0057】次に、非アイドル時の燃料噴射量制御につ
いて説明する。図8はECU71により実行される「非
アイドル噴射量制御ルーチン」の処理内容を示すフロー
チャートであり、所定間隔毎に周期的に実行される。処
理がこのルーチンへ移行すると、先ずステップ310に
おいて、回転数センサ35、アクセルセンサ73、吸気
圧センサ74及び水温センサ75等からの各種信号に基
づき、エンジン回転数NE、アクセル開度ACCP、過
給圧PiM及び冷却水温THWをそれぞれ読み込む。
【0058】続いて、ステップ320において、エンジ
ン回転数NE及びアクセル開度ACCPに基づき、今回
の運転状態に応じた基本噴射量Qbを演算する。又、ス
テップ330において、今回の冷却水温THW及び過給
圧PiM等に基づき、今回求められた基本噴射量Qbを
補正演算することにより、補正後噴射量Qcを求める。
即ち、冷間時やターボチャージャ51の作動状態に応じ
て、補正後噴射量Qcを求めるのである。
【0059】又、ステップ340において、エンジン使
用時間Tdを演算する。このエンジン使用時間Tdは、
本実施例のディーゼルエンジンシステムが製品として出
荷された後に使用された累積時間を示すものである。こ
のエンジン使用時間TdはCPU81の計時機能により
計測されるものであり、ECU71の作動中にその時間
が計測され、バックアップRAM84に累積的に記憶さ
れたものである。
【0060】そして、ステップ350においては、上記
のように計測されたエンジン使用時間Tdが、予め定め
られた基準時間T1以上であるか否かを判断する。この
基準時間T1はディーゼルエンジン3の慣らし運転が完
了するのに要する累積時間である。従って、このステッ
プ350では、ディーゼルエンジン3の慣らし運転が完
了したか否か、即ちディーゼルエンジン3に関するフリ
クションロスの変化が無くなったか否かが判断される。
【0061】ステップ350において、エンジン使用時
間Tdが基準時間T1以上である場合、即ちディーゼル
エンジン3の慣らし運転が完了している場合には、ステ
ップ360へ移行し、前述した補正後ISC噴射量Qi
sc1の最新の値を読み込む。続いて、ステップ370
において、その補正後ISC噴射量Qisc1に基づ
き、燃料噴射量の補正に使用されるべき噴射量補正量Δ
Qを演算する。この演算は、補正後ISC噴射量Qis
c1と、予め実験的に求められた慣らし運転完了後にお
ける実際の噴射量(実噴射量)Qrに相当する基準値Q
2との差を求めることにより行われる。
【0062】ここで、噴射量補正量ΔQの変化等につい
て説明する。図11のグラフにはディーゼルエンジン3
の累積的な使用時間に対するアイドル時の燃料噴射量の
関係が示されている。このグラフでは、実噴射量Qrの
変化が実線で示され、補正後ISC噴射量Qisc1の
変化が破線で示されている。ここで、使用開始時点での
実噴射量Qr及び補正後ISC噴射量Qisc1は、そ
れぞれ所定値Q1となっている。その後、実噴射量Qr
及び補正後ISC噴射量Qisc1は、使用時間の経過
に伴い同等に低下する傾向となる。又、使用時間がある
程度の基準時間T1に達すると、実噴射量Qrは前述し
た基準値Q2にほぼ落ち着き、補正後ISC噴射量Qi
sc1だけその後も使用時間の経過に伴って低下する傾
向となる。これは、実噴射量Qrがディーゼルエンジン
3のフリクションロスだけを反映して変化し、基準時間
T1では、そのフリクションロスの変化が無くなるから
である。つまり、基準時間T1ではディーゼルエンジン
3の慣らし運転が完了することを意味している。そし
て、慣らし運転完了前では、所定値Q1と基準値Q2と
の差がフリクションロスの大きさを意味している。又、
慣らし運転完了前には燃料噴射装置の経時劣化は無く、
補正後ISC噴射量Qisc1は実噴射量Qrと同じ
く、フリクションロスだけを反映して変化することにな
る。一方、時間T1以後は、ディーゼルエンジン3の慣
らし運転が完了していることから、補正後ISC噴射量
Qisc1は燃料噴射装置の経時劣化等だけを反映して
変化することになる。そして、慣らし運転完了以降に現
れる実噴射量Qr、即ち基準値Q2と補正後ISC噴射
量Qisc1との差が噴射量補正量ΔQを意味してい
る。このグラフからも明らかなように、噴射量補正量Δ
Qはエンジン使用時間の経過に伴い、燃料噴射装置の経
時劣化等の進行を反映して徐々に大きくなることが分か
る。
【0063】そして、図8のフローチャートのステップ
380において、今回求められた補正後噴射量Qc及び
噴射量補正量ΔQに基づき、最終的な目標噴射量Qを演
算する。即ち、補正後噴射量Qcを噴射量補正量ΔQに
より補正することにより、目標噴射量Qを求めるのであ
る。
【0064】続いて、ステップ390において、今回求
められた目標噴射量Qに基づき燃料噴射を実行し、その
後の処理を一旦終了する。即ち、目標噴射量Qに基づき
電磁スピル弁23を制御することにより、燃料噴射ノズ
ル4から噴射される燃料噴射量を制御する。
【0065】一方、ステップ350において、エンジン
使用時間Tdが基準時間T1以上でない場合、即ちディ
ーゼルエンジン3の慣らし運転が完了していない場合に
は、上記のような燃料噴射装置の経時劣化に関する診断
等を禁止するものとして、ステップ400へ移行する。
そして、ステップ400において、ステップ330で求
められた補正後噴射量Qcをそのまま目標噴射量Qとし
て設定する。続いて、ステップ390へ移行し、その目
標噴射量Qに基づき燃料噴射を実行した後、処理を一旦
終了する。
【0066】以上説明したように、この実施例における
燃料噴射装置の劣化診断装置によれば、ディーゼルエン
ジン3のアイドル時に、実際のエンジン回転数NEが所
要の目標回転数となるようにISC噴射量Qiscが求
められてアイドル回転数制御が実行される。又、そのI
SC噴射量Qiscからオルタネータ69の駆動に要す
る発電用噴射量Qaltが差し引かれて補正されること
により、補正後ISC噴射量Qisc1が求められる。
そして、その補正後ISC噴射量Qisc1の大きさに
基づき、燃料噴射ポンプ1及び燃料噴射ノズル4を含む
燃料噴射装置の経時劣化が診断される。又、その経時劣
化の診断結果が異常である場合には、警告ランプ66が
点灯される。
【0067】従って、アイドル回転数制御の際に、例え
ば充電レベルの低くなったバッテリ68に充電するため
にオルタネータ69が不用意に独自に駆動されたとす
る。このときには、ディーゼルエンジン3に加わる負荷
の中からオルタネータ69の駆動による負荷分が除外さ
れたことに相当する補正後ISC噴射量Qisc1が求
められることになり、その補正後ISC噴射量Qisc
1により燃料噴射装置の経時劣化等が診断される。しか
も、補正後ISC噴射量Qisc1はオルタネータ69
の発電量分、即ちオルタネータ69の駆動による負荷の
大きさに応じて補正されたものとなる。その結果、オル
タネータ69の駆動による影響を受けることなく燃料噴
射装置の経時劣化を精度良く診断することができる。
又、経時劣化が異常である場合には、そのことを警告ラ
ンプ66の点灯によって直ちに運転者に知らせることが
できる。
【0068】しかも、この実施例では、ディーゼルエン
ジン3の慣らし運転が完了したと判断されたときに、ア
イドル回転数制御で求められる補正後ISC噴射量Qi
sc1と、慣らし運転完了時の実際の噴射量である基準
値Q2との差が噴射量補正量ΔQとして求められる。そ
して、その噴射量補正量ΔQに基づき、アイドル時以外
の燃料噴射量が補正される。即ち、オルタネータ69の
影響が除外された補正後ISC噴射量Qisc1に、燃
料噴射装置の経時劣化が精度良く反映されるものとし
て、その補正後ISC噴射量Qisc1に応じて得られ
る噴射量補正量ΔQに基づき燃料噴射量が補正される。
【0069】従って、燃料噴射ポンプ1で内部のカム機
構に摩耗が生じたり、燃料噴射ノズル4でその開弁圧力
が設定圧力より低下したりしたとしても、それらの経時
劣化に対処して燃料噴射量を精度良く補正することがで
きる。その結果、燃料噴射ノズル4からの燃料噴射量が
増えたり、燃料噴射時期が進角側へずれたりすることを
未然に防止することができる。つまり、燃料噴射装置の
経時劣化に精度良く対処して良好な燃料噴射量制御を実
行することができるのである。
【0070】又、この実施例の劣化診断装置では、ディ
ーゼルエンジン3の慣らし運転が完了するまでの間だ
け、上記のような噴射量補正量ΔQによる燃料噴射量の
補正が禁止される。つまり、慣らし運転完了前に、燃料
噴射装置の経時劣化が起きることは殆ど無いことから、
この間の経時劣化に対処するための燃料噴射量の補正が
禁止されるのである。
【0071】従って、ディーゼルエンジン3の慣らし運
転完了前に、ディーゼルエンジン3のフリクションロス
の変化に伴って補正後ISC噴射量Qisc1が変化し
たとしても、燃料噴射装置の経時劣化が異常であると誤
って診断されることはない。つまり、燃料噴射装置の経
時劣化が少ない間は、その異常が誤って診断されること
はない。又、燃料噴射量が誤って補正されることはな
い。その結果、燃料噴射装置の経時劣化に対処するため
に行われる燃料噴射量の補正の信頼性を高めることがで
きる。しかも、この実施例では、ディーゼルエンジン3
の慣らし運転完了の判断に関して特別なセンサを使用し
ていないことから、上記のような噴射量補正のための構
成を簡単なものにすることができる。
【0072】尚、この発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で構成の一部
を適宜に変更して次のように実施することもできる。 (1)前記実施例では、噴射量補正量ΔQを最新の補正
後ISC噴射量Qisc1と慣らし運転完了後の実際の
噴射量に相当する基準値Q2との差から求めた。これに
対し、噴射量補正量ΔQを最新の補正後ISC噴射量Q
isc1と前回の補正後ISC噴射量Qisc1との差
から求めるようにしてもよい。
【0073】(2)前記実施例では、噴射量補正量ΔQ
を最新の補正後ISC噴射量Qisc1と、慣らし運転
完了後の実際の噴射量に相当する基準値Q2との差から
求めた。これに対し、噴射量補正量ΔQを最新の補正後
ISC噴射量Qisc1と、そのときに実際に噴射され
て計測された実噴射量との差から求めるようにしてもよ
い。
【0074】(3)前記実施例では、アイドル回転数制
御の場合に具体化したが、アイドル時以外の運転領域
で、エンジン回転数NEが所定の目標回転数となるよう
に制御噴射量を決定して燃料噴射ポンプをフィードバッ
ク制御する場合に具体化してもよい。
【0075】(4)前記実施例では、補正後ISC噴射
量Qisc1により求められる噴射量補正量ΔQに基づ
き燃料噴射量を補正するようにしたが、補正後ISC噴
射量Qisc1により求められる噴射時期補正量に基づ
いて燃料噴射時期を補正するようにしてもよい。
【0076】(5)前記実施例では、ICレギュレータ
70により発電量検出手段を構成し、オルタネータ69
の駆動時にICレギュレータ70に入力される発電量相
当の磁界電流Imfを検出するようにした。これに対
し、オルタネータ69の駆動時にその発電量、或いは発
電量相当の電流値を検出する特別なセンサを設けてもよ
い。
【0077】(6)前記実施例では、燃料噴射装置が異
常と診断された場合に、警告ランプ66を点灯させるよ
うにしたが、これと共にその異常発生をダイアグノーシ
スデータとしてバックアップRAM84に記憶し、その
データを定期検査の際に読み出し可能としてもよい。
【0078】(7)前記実施例では、ディーゼルエンジ
ン3の累積的な使用時間であるエンジン使用時間Tdを
計測し、その計測結果に基づいてディーゼルエンジン3
の慣らし運転完了を判断するようにした。これに対し、
ディーゼルエンジンを搭載した自動車の累積的な走行距
離を計測し、その計測結果に基づいて慣らし運転完了を
判断するようにしてもよい。或いは、エンジン使用時間
Tdに伴って変化する補正後ISC噴射量Qisc1が
ある基準値に達したときに、慣らし運転完了と判断する
ようにしてもよい。
【0079】(8)前記実施例では、内燃機関としてデ
ィーゼルエンジン3に具体化したが、燃料噴射ポンプ及
び燃料噴射ノズルを含む燃料噴射装置を備えた内燃機関
であれば、ディーゼルエンジンに限られるものではな
く、高圧ガソリン噴射式エンジン等にも具体化すること
ができる。
【0080】(9)前記実施例では、電磁スピル弁23
を開弁させることにより燃料噴射量を制御する燃料噴射
ポンプ1に具体かしたが、スピルリングをプランジャに
沿って移動させることにより燃料噴射量を制御するよう
にした燃料噴射ポンプに具体することもできる。
【0081】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、内燃機関の実際の回転数が所定の目標回転数となる
ように制御噴射量を決定し、その制御噴射量に基づいて
燃料噴射ポンプの駆動を帰還制御する。又、その帰還制
御の際に、オルタネータの駆動に要した発電用噴射量を
求め、上記の制御噴射量から発電用噴射量を差し引くこ
とにより補正後制御噴射量を求める。そして、その補正
後制御噴射量に基づき、燃料噴射装置の経時劣化を診断
するようにしている。
【0082】従って、補正後制御噴射量ではオルタネー
タの発電用噴射量が差し引かれていることから、回転数
の帰還制御の際にオルタネータが不用意に駆動されたと
しても、内燃機関の負荷からオルタネータの駆動による
負荷分が除外されて燃料噴射装置の経時劣化が診断され
る。その結果、オルタネータの駆動による影響を受ける
ことなく燃料噴射装置の経時劣化を精度良く診断するこ
とができるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の基本的な概念構成を説明する概念構
成図である。
【図2】この発明を具体化した一実施例における過給機
付ディーゼルエンジンシステムを示す概略構成図であ
る。
【図3】一実施例において分配型燃料噴射ポンプを示す
断面図である。
【図4】一実施例においてECUの構成を示すブロック
図である。
【図5】一実施例においてECUにより実行される「ア
イドル噴射量制御ルーチン」の処理内容を示すフローチ
ャートである。
【図6】一実施例において「アイドル噴射量制御ルーチ
ン」の処理内容の一部を詳しく説明するフローチャート
である。
【図7】一実施例において回転数偏差に対する噴射量補
正量の関係を示すマップである。
【図8】一実施例においてECUにより実行される「非
アイドル噴射量制御ルーチン」の処理内容を示すフロー
チャートである。
【図9】一実施例において磁界電流に対する発電量の関
係を示すマップである。
【図10】一実施例において発電量に対する発電用噴射
量の関係を示すマップである。
【図11】一実施例においてエンジン使用時間に対する
アイドル時の実噴射量と補正後ISC噴射量との関係を
示すグラフである。
【符号の説明】
1…燃料噴射ポンプ、3…内燃機関としてのディーゼル
エンジン、4…燃料噴射ノズル、35…回転数検出手段
としての回転数センサ、69…オルタネータ、70…発
電量検出手段を構成するICレギュレータ、71…回転
数帰還制御手段、発電用噴射量演算手段、補正後制御噴
射量演算手段及び経時劣化診断手段を構成するECU。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 41/00 - 45/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定レベル以上の燃料圧力を得て開弁さ
    れ、内燃機関に燃料を噴射するための燃料噴射ノズル
    と、 前記燃料噴射ノズルへ燃料を圧送するために駆動制御さ
    れる燃料噴射ポンプとを備えた燃料噴射装置において、 前記内燃機関の回転数を検出するための回転数検出手段
    と、 前記回転数検出手段により検出される回転数が所定の目
    標回転数となるように制御噴射量を決定し、その制御噴
    射量に基づいて前記燃料噴射ポンプの駆動を帰還制御す
    るための回転数帰還制御手段と、 前記内燃機関を駆動源とするオルタネータの発電量を検
    出するための発電量検出手段と、 前記発電量検出手段により検出される発電量に基づき、
    前記オルタネータの駆動に要した発電用噴射量を演算す
    るための発電用噴射量演算手段と、 前記回転数帰還制御手段により決定される前記制御噴射
    量から前記発電用噴射量演算手段により演算される発電
    用噴射量を差し引くことにより補正後制御噴射量を演算
    するための補正後制御噴射量演算手段と、 前記補正後制御噴射量演算手段により演算される補正後
    制御噴射量に基づき、前記燃料噴射装置の経時劣化を診
    断するための経時劣化診断手段とを備えたことを特徴と
    する燃料噴射装置の劣化診断装置。
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