JP2844846B2 - ホーン形スピーカ - Google Patents

ホーン形スピーカ

Info

Publication number
JP2844846B2
JP2844846B2 JP14109090A JP14109090A JP2844846B2 JP 2844846 B2 JP2844846 B2 JP 2844846B2 JP 14109090 A JP14109090 A JP 14109090A JP 14109090 A JP14109090 A JP 14109090A JP 2844846 B2 JP2844846 B2 JP 2844846B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diaphragm
area
horn
sound conduit
phase equalizer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP14109090A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0433499A (ja
Inventor
満裕 長谷川
和浩 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP14109090A priority Critical patent/JP2844846B2/ja
Publication of JPH0433499A publication Critical patent/JPH0433499A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2844846B2 publication Critical patent/JP2844846B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Obtaining Desirable Characteristics In Audible-Bandwidth Transducers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は各種音響機器に用いられる高音域の周波数特
性の改善を図ったホーン形スピーカに関するものであ
る。
従来の技術 近年、業務用スピーカシステムの高音域再生には高能
率再生が可能で、定指向性技術が確立されているという
点からホーン形スピーカシステムが一般的に使用されて
いるが、平坦な周波数特性での広帯域再生と、高域再生
限界周波数(以後fhと称す)の拡大が望まれている。fh
の拡大に関しての公知の技術としては、ホーン形スピー
カの振動板材料の比弾性率を大きくする方向で対応され
ているが、平坦な周波数特性での広帯域再生の面では十
分な改善ができているとはいえない。
以下、図面を参照しながら、上述した従来のホーン形
スピーカについて説明する。第4図は従来の後面放射形
のホーン形スピーカの断面を示すものである。第4図に
おいて、1はボトムプレートであり、ポールピース部2
にポールピース部2の先端からボトムプレート側に向か
って断面が徐々に拡大する開孔部3を有する。4はリン
グ状のマグネット、5はトッププレートであり、ボトム
プレート1とトッププレート5は、マグネット4を挟持
して環状の磁気空隙6を形成している。7はボイスコイ
ルボビン8に巻回されたボイスコイルで、前記磁気空隙
6の中に振動可能なように吊り下げられている。9は前
記ボイスコイルボビン8の上端部に固着されたアルミニ
ウム、チタン等の金属の薄い箔で形成されたドーム形振
動板で、外周部には一体に形成されたエッジ10が配設さ
れている。前記エッジ10の外周部はスペーサリング11、
およびスペーサリング12でビス13を用いて挟持されてい
る。前記ドーム形振動板9の背面には、空隙層14を介し
て位相等価器15が配設されポールピース部2上に固着さ
れている。位相等価器15には複数の環状の音導管スリッ
ト16が設けられ、その開放面はポールピース部2の開孔
部3に接合されている。また、ドーム形振動板9の前面
には、ドーム形振動板9からの音を遮蔽するためにカバ
ー17を配置している。18はこのカバー17内に組込まれた
吸音材である。19はポールピース部2の側面とトッププ
レート5に接合された遮蔽板である。20はポールピース
部2の開孔部3につながるホーン(一部省略)であり、
ビス21でボトムプレートに固着されている。
第5図(a)、(b)は従来の後面放射形のホーン形
スピーカの等価回路を示すものである。
第5図において、 Fv:ボイスコイルの駆動力 (Bl)2/Rv:電磁制動抵抗 Mo:振動系質量 Ss:支持系のスティフネス rd:振動系の機械抵抗 Sb:前面気室のスティフネス rd:前面気室の機械抵抗 Sf:振動板と位相等価器の間の空隙層のスティフネス Sd:振動板面積 St:ホーンのスロートの開孔面積 Zt:ホーンのスロートからみたホーンのインピーダンス C :音速 である。
この回路において、音響変成器の二次側のインピーダ
ンスZtを一次側に変換すると、Zt×Sd2×St2となる。し
たがって中音域では、このインピーダンスはγ=ρ
×c×Sd2/Stの純抵抗になる。
以上のように構成されたホーン形スピーカについて以
下その動作について説明する。まず、磁気空隙6には、
ボイスコイル7が吊り下げられており、電気信号が印加
されると、ボイスコイルボビン8を介してドーム形振動
板9が振動する。このドーム形振動板9の振動エネルギ
ーを効率よく、音響エネルギーに変換するために、ドー
ム形振動板9の面積に比べてホーン20のスロートの開孔
面積を小さく絞り、ドーム形振動板9の機械インピーダ
ンスと音響負荷インピーダンスのマッチングをできるだ
け合わせている。これにより、直接放射型スピーカに比
べて変換効率を向上させている。
発明が解決しようとする課題 しかしながら上記の従来の構成では、位相等価器15の
構造において同心円状に設けた各々の音導管スリット
16のドーム形振動板側からホーン側接続面までの長さが
等しく設定されていないために高音域で波面が揃わず、
滑らかな音圧周波数特性が実現されない。
さらにドーム形振動板9の面積Sd、ホーン20のスロー
トの開孔面積をStと設定しているだけで、位相等価器15
の細部については述べていない。
すなわち各音導管スリット16の断面積は同じ関数で
拡大し、位相等価器15の開放面での面積は振動板側の断
面積と同じ比率に設定されているということが明らかに
されていない。n番目の音導管スリット16の振動板側
の断面積をStn、その音導管スリット16に音響的に作用
する振動板面積をSdnとすると、部分振動板から見た機
械抵抗はZmn=ρ×c×Stn×(Sdn/Stnとなる
が、上記の各面積に相当する部分振動板から見た機械抵
抗が考慮されていない。n番目の音導管スリット16
と、それに音響的に作用する振動板面積Sdnの位置関係
は、内径側面積SdnINと外径側面積SdnOUTに等しく面積
を配分する位置に音導管スリット16を設定する構成とな
っていない。
以上の理由からドーム形振動板9からみた各音導管ス
リット16の機械抵抗が適正に配合されていないために振
動板の振動による振動板背面の空隙層の圧力(ドーム形
振動板9に付加される圧力でもあるが)が不均一にな
り、音圧周波数特性にピークやデイップが発生したり、
ドーム形振動板9自体が有する本来のfhよりも低下して
高域再生限界の拡大が図れないという課題があった。
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、ホーン
形スピーカのfhを拡大し、音の背面を揃えて、音圧周波
数特性を滑らかにしたホーン形スピーカを提供すること
を目的とするものである。
課題を解決するための手段 この課題を解決するために本発明のホーン形スピーカ
は、磁気回路の磁気空隙にはまり込むボイスコイルを結
合したドーム形振動板と、ドーム形振動板の背面に空隙
層を介して配設された位相等価器と、位相等価器の開放
面に接合され断面が徐々に拡大する磁気回路のポールピ
ース部の開孔部と、前記開孔部またはそれにつながるア
ダプタの開孔部に結合されたホーン(この断面は音導管
スリットと同じ関数で拡大する。)から構成され前記位
相等価器は、同心円状の複数の音導管スリットを有し、
それぞれの音導管スリットはその長さが等しく、音の放
射方法に対して断面積が徐々に拡大し、振動板と位相等
価器との間に形成される空隙層における空気圧力が均一
となるように構成されている。さらに具体的に述べるな
ら、上記ホーン形スピーカの位相等価器は同心円状の複
数の音導管スリットを有し、n番目の音導管スリットの
振動板側の断面積をStn、その音導管スリットに音響的
に作用する部分振動板の面積をSdnとすると、部分振動
板から見た機械抵抗はZmn=ρ×c×Stn×(Sdn/S
tnとなるが、上記の各面積に相当する部分振動板か
ら見た機械抵抗を等しく設定し、各音導管スリットはそ
の長さが等しく、また各断面積は同じ関数で拡大し、位
相等価器の開放面での断面積は振動板側の断面積と同じ
比率に設定し、しかもn番目の音導管スリットと、それ
に音響的に作用する部分振動板面積Sdnの位置関係は内
径側面積SdnINと外径側面積SdnOUTに等しく面積を配分
する位置に音導管スリットを設定する構成になってい
る。
作用 この構成によって各部分振動板から見た機械抵抗が等
しくなるために、ドーム形振動板の振動による振動板背
面の空隙層の圧力、すなわち、ドーム形振動板に付加さ
れる圧力が均一になり、ドーム形振動板自体が有する本
来のfhを低下させることなく高域再生限界の拡大が図
れ、また、同心円状に設けた各々の音導管スリットの振
動板側からポールピース部の開孔部接続面までの長さが
等しく、更に音導管スリットとホーンの断面拡大率が同
一の関数に設定されているために高音域での滑らかな音
圧周波数特性を得ることができる。
実施例 以下本発明の一実施例について図面を参照しながら説
明する。第1図は本発明の一実施例のホーン形スピーカ
の断面図、第2図は同要部の拡大図、第3図は同等価回
路図である。第1図において、22はボトムプレートであ
り、ポールピース部23にこのポールピース部23の先端か
らボトムプレート22に向かって断面が徐々に拡大する開
孔部24を有する。25はリング状のマグネット、26はトッ
ププレートであり、ボトムプレート22とトッププレート
26は、マグネット25を挟持して磁気回路を構成し、トッ
ププレート26とポールピース部23との間に環状の磁気空
隙27を形成している。28はボイスコイルボビン29に巻回
されたボイスコイルで、前記磁気空隙27の中に振動可能
なように吊り下げられている。30は前記ボイスコイルボ
ビン29の上端部に固着されたアルミニウム、チタン等の
金属の薄い箔で形成されたドーム形振動板で、外周部に
は一体に形成されたエッジ31が設けられている。前記エ
ッジ31の外周部はスペーサリング32、およびスペーサリ
ング33でビス34を用い挟持されている。前記ドーム形振
動板30の背面には、空隙層35を介して位相等価器36が配
設されてポールピース部23上に固着されている。位相等
価器36には複数の音導管スリット37が設けられ、その開
放面はポールピース部23の開孔部24に接合されている。
またドーム形振動板30の前面には、ドーム形振動板30か
らの音を遮蔽するためにカバー38を形成している。39は
前記カバー38内に収納された吸音材である。40はポール
ピース部23の側面とトッププレート26に接合された遮蔽
板である。41はポールピース部23の開孔部24につながる
ホーンであり、ビス42でボトムプレート22に固着されて
いる。
第2図は第1図における位相等価器36及びドーム形振
動板30を含む主要な部分の拡大図を示す。本実施例では
位相等価器36が3重の環状の音導管スリット37a〜37cを
有する場合を示している。
ここでΦ、Φ、Φは前記音導管スリット37a〜3
7cが位相等価器36上に設けられた直径を示し、Wt1、W
t2、Wt3は音導管スリット37a〜37cの間隔を示す。11、1
2、13は音導管スリット37a〜37cの長さを示し、これら
はすべて等しく設定されている。St1、St2、St3は上記
の値から計算される振動板側の各音導管スリット37a〜3
7cの断面積を示し、徐々に断面積を拡大しながら、位相
等価器36の開放面で、それぞれa倍になるように構成さ
れている。また位相等価器36の開放面での断面積は振動
板側の断面積と同じ比率(St1:St2:St3)に設定されて
いる。Sd1、Sd2、Sd3は各音導管スリット37a〜37cに作
用する部分振動板面積を示し、各音導管スリット37a〜3
7cの内径側の部分振動板面積Sd1IN、Sd2IN、Sd3INと外
径側の部分振動板面積Sd1OUT、Sd2OUT、Sd3OUTの和から
なり、内径側の部分振動板面積と外径側の部分振動板面
積を等しく設定している。Φ10(Φ20)は外径側の部分
振動板面積Sd1OUT(Sd2out)と内径側の部分振動板面積
Sd2IN(Sd3IN)との境界を示す直径である。Φ30はドー
ム形振動板30の外径を示す。
第3図は後面放射形のホーン形スピーカの等価回路を
示すものである。第3図において、 Sd1〜Sd3:各音導管スリット37a〜37cに作用する部分振
動板面積 Sf1〜Sf3:部分振動板と位相等価器36の間の空隙層のス
ティフネス St1〜St3:振動板側の各音導管スリット37a〜37cの断面
積 Ze1〜Ze3:位相等価器36のインピーダンス Sh1〜Sh3:位相等価器36の開放面側の断面積に等しく設
定されたホーン41の断面積 Zh :位相等価器36の開放面からみたホーン41のイ
ンピーダンス その他の定数は、従来例の記載したものと同じである。
以上のように構成されたホーン形スピーカについて以
下その動作を説明する。磁気空隙27には、ボイスコイル
28が吊り下げられており、電気信号が印加されると、ボ
イスコイルボビン29を介してドーム形振動板30が振動す
る。このドーム形振動板30の振動エネルギーを効率よ
く、音響エネルギーに変換するために、ドーム形振動板
30の面積に比べて位相等価器36の振動板側の開孔面積を
小さく絞り、ドーム形振動板30の機械インピーダンスと
音響負荷インピーダンスのマッチングをできるだけ合わ
せてある。
ここで各音導管スリット37a〜37c振動板側の断面積を
St1〜St3、その音導管スリット37a〜37cに音響的に作用
する振動板面積をSd1〜Sd3を使って、面積Sd1〜Sd3の振
動板から見た機械抵抗を示すと Zm1=ρ×c×St1×(Sd1/St1 Zm2=ρ×c×St2×(Sd2/St2 Zm3=ρ×c×St3×(Sd3/St3 となり、上記の各面積に相当する部分のドーム形振動板
30から見た機械抵抗が等しく(Zm1=Zm2=Zm3)設定さ
れているので、ドーム形振動板30に付加される圧力が均
一にできる。
更に、各音導管スリット37a〜37cと、それに音導的に
作用する部分振動板面積Sd1〜Sd3の位置関係は、例えば
音導管スリット37aについて説明すると、内径側面積Sd
1INと外径側面積Sd1OUTに等しく配分する位置に音導管
スリット37aを設定されている。従って部分振動板面積S
d1〜Sd3から発生する音波はそれぞれの音導管スリット3
7a〜37cを通って位相等価器36内を伝搬する。
ここで部分振動板面積Sd1〜Sd3から発生する音波はそ
れぞれの音導管スリット37a〜37cを通って位相等価器36
の開放面でホーン41に合流するが、各音導管スリット37
a〜37cはその長さ(l1、l2、l3)が等しく、また各断面
積はホーン41と同じ関数で拡大し、位相等価器36の開放
面での断面積は振動板側の断面積と同じ比率(St1:St2:
St3)に設定されているので、高音域においても波面を
揃えることができる。
以上のように本実施例によれば、磁気回路の磁気空隙
27にはまり込むボイスコイル28を結合したドーム形振動
板30と、ドーム形振動板30の背面に空隙35を介して配設
された位相等価器36と、位相等価器36の開放面に接合さ
れ断面が徐々に拡大する磁気回路のポールピース部23の
開孔部24と、前記開孔部24に結合されたホーン41から構
成され、前記位相等価器36を更に詳しく述べると位相
等価器36は同心円状の複数の音導管スリット37a〜37cを
有し、それぞれの音導管スリット37a〜37cの振動板側の
断面積をSt1〜St3、その音導管スリット37a〜37cに音響
的に作用する部分振動板面積Sd1〜Sd3を使って示した、
部分振動板から見た機械抵抗 Zm1=ρ×c×St1×(Sd1/St1 Zm2=ρ×c×St2×(Sd2/St2 Zm3=ρ×c×St3×(Sd3/St3 を等しく(Zm1=Zm2=Zm3)設定する。位相等価器36
は同心円状の複数の音導管スリット37a〜37cを有し、そ
れぞれの音導管スリット37a〜37cはその長さが等しく
(l1=l2=l3)、また各断面積は音の放射方向に対して
同じ関数で徐々に拡大し、位相等価器36の開放面での断
面積は振動板側の断面積と同じ比率(St1:St2:St3)に
設定する。各音導管スリット37a〜37cと、それに音響
的に作用する部分振動板面積Sd1〜Sd3の位置関係は、内
径側面積SdnINと外径側面積SdnOUTに等しく配分する位
置に音導管スリット37a〜37cを設定する。例えば音導管
スリット37aについて説明すると内径側面積Sd1INと外径
側面積Sd1OUTに等しく配分する位置に音導管スリット37
aを設定されている構造となっている。この構成によっ
て、各部分振動板から見た機械抵抗が等しくなるため
に、ドーム形振動板30の振動による振動板背面の空隙層
の圧力、すなわちドーム形振動板30に付加される圧力が
均一になり、ドーム形振動板30自体が有する本来のfh
低下させることなく高域再生限界の拡大が図れ、また同
心円状に設けた各々の音導管スリット37a〜37cの振動板
側からポールピース部23の開孔部24との接続面までの長
さが等しく、更に音導管スリット37a〜37cとホーン41の
断面拡大率が同一の関数に設定されているために高温域
での滑らかな音圧周波数特性を得ることができる。
尚、本実施例では、ポールピース部23の開孔部24にホ
ーン41を直に接続したが、前記開孔部24にアダプタを介
してホーン41を接続してもよいことは言うまでもない。
また、本実施例では、各音導管スリット37a〜37cと、
それに音響的に作用する部分振動板面積Sd1〜Sd3の位置
関係は、内径側面積SdnINと外径側面積SdnOUTに等しく
配分する位置に音導管スリット37a〜37cを設定してい
る。例えば音導管スリット37aについて説明すると、内
径側面積Sd1INと外径側面積Sd1OUTに等しく配分する位
置に音導管スリット37aを設定している。しかしボイス
コイルボビン29と位相等価器36とポールピース部23の側
壁とトッププレート26とエッジ31と遮蔽板40で形成され
る空間をドーム形振動板30から見た機械抵抗が小さくて
無視できない場合は、最外周の音導管スリット37cを位
相等価器36の略最外周部に配置し、その他の音導管スリ
ット37a、37bは内径側面積Sd1INと外径側面積Sd1OUT
等しく配分する位置に音導管スリット37aを設定する。
このような構成をしても技術的な視点でなんら変わるも
のではない。
発明の効果 以上のように本発明のホーン形スピーカは、磁気回路
の磁気空隙にはまり込むボイスコイルを結合したドーム
形振動板と、ドーム形振動板の背面に空隙層を介して配
設された位相等価器と、位相等価器の開放面に接合され
た位相等価器側からホーン側に向って断面が徐々に拡大
する磁気回路のポルピース部の開孔部と、前記開孔部ま
たはそれにつながるアダプタの開孔部に結合させたホー
ン(この断面は音導管スリットと同じ関数で拡大す
る。)から構成され、前記位相等価器は、同心円状の複
数の音導管スリットを有し、それぞれの音導管スリット
はその長さが等しく、音の放射方向に対し断面積が徐々
に拡大し、ドーム形振動板と位相等価器との間に形成さ
れる空隙層における空気圧力が均一となるように構成さ
れている。さらに具体的に述べるなら、上記ホーン形ス
ピーカの位相等価器は同心円状の複数の音導管スリット
を有し、n番目の音導管スリットの振動板側の断面積
をStn、その音導管スリットに音響的に作用する部分振
動板の面積をSdn、とすると、部分振動板から見た機械
抵抗は、Zmn=ρ×c×Stn×(Sdn/Stnとなり、
上記の各面積に相当する部分振動板から見た機械抵抗を
等しく設定する。各音導管スリットはその長さが等し
く、また各断面積は同じ関数で拡大し、位相等価器の開
放面での断面積は振動板側の断面積と同じ比率に設定す
る。n番目の音導管スリットと、それに音響的に作用
する部分振動板面積Sdnの位置関係は内径側面積SdnIN
外径側面積SdnOUT等しく配分する位置に音導管スリット
を設定する構成になっている。
この構成によって、ドーム形振動板背面の空隙層の圧
力、すなわち、ドーム形振動板に付加される圧力が均一
になり、更に各部分振動板から見た機械抵抗が等しくな
るために、ドーム形振動板自体が有する本来のfhを低下
させることなく高域再生限界の拡大が図れ、また同心円
状に設けた各々の音導管スリットの振動板側からポール
ピース部の開孔部接続面までの長さが等しく、更に音導
管スリットとホーンの断面拡大率が同一の関数に設定さ
れているために高音域での滑らかな音圧周波数特性を得
ることができる。
また、ボイスコイルボビンと位相等価器とポールピー
ス部の側壁とトッププレートとエッジと遮蔽板で形成さ
れる空間をドーム形振動板から見た機械抵抗が小さくて
無視できない場合には、最外周の音導管スリットを位相
等価器の略最外周部に配置し、その他の音導管スリット
を内径側面積SdnINと外径側面積SdnOUTに等しく配分す
る位置に設定するような構成としても技術的な視点でな
んら変わるものではなく、上記したものと同様の効果が
得られるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例である後面放射形のホーン形
スピーカの断面図、第2図は第1図における位相等価器
及びドーム形振動板を含む主要な部分の拡大図、第3図
は本発明の一実施例である後面放射形のホーン形スピー
カの等価回路図、第4図は従来の後面放射形のホーン形
スピーカの断面図、第5図は従来のホーン形スピーカの
等価回路図を示す。 22……ボトムプレート、23……ポールピース部、24……
開孔部、25……リング状のマグネット、26……トッププ
レート、27……環状の磁気空隙、28……ボイスコイル、
29……ボイスコイルボビン、30……ドーム形振動板、31
……エッジ、32……スペーサリング、33……スペーサリ
ング、34……ビス、35……空隙層、36……位相等価器、
37a〜37c……音導管スリット、38……カバー、39……吸
音材、40……遮蔽板、41……ホーン、42……ビス。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04R 1/30

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気回路の磁気空隙にはまり込むボイスコ
    イルを結合したドーム形振動板と、ドーム形振動板の背
    面に空隙層を介して配設された位相等価器と、位相等価
    器の開放面に接合され位相等価器側からホーン側に向か
    って断面が徐々に拡大する磁気回路のポールピース部の
    開孔部と、前記開孔部またはそれにつながるアダプタの
    開孔部に結合されたホーンから構成され、前記位相等価
    器は、同心円状の複数の音導管スリットを有し、それぞ
    れの音導管スリットはその長さが等しく、音の放射方向
    に対して断面積が徐々に拡大し、振動板と位相等価器と
    の間に形成される空隙層における空気圧力が均一となる
    ように構成されたホーン形スピーカ。
  2. 【請求項2】位相等価器は同心円状の複数の音導管スリ
    ットを有する構造とし、n番目の音導管スリットの振動
    板側の断面積をStn、その音導管スリットに音響的に作
    用する部分振動板の面積をSdnとすると、部分振動板か
    ら見た機械抵抗はZmn=ρ×c×Stn×(Sdn/Stn
    となり、上記の各面積に相当する部分振動板から見た機
    械抵抗を等しく設定し、各音導管スリットはその長さが
    等しく、また各断面積は同じ関数で拡大し、位相等価器
    の開放面での断面積は振動板側の断面積と同じ比率に設
    定し、しかも、n番目の音導管スリットと、それに音響
    的に作用する部分振動板面積Sdnの位置関係は内径側面
    積SdnINと外径側面積SdnOUTに等しく面積を配分する位
    置に音導管スリットを設定した請求項1記載のホーン形
    スピーカ。
  3. 【請求項3】位相等価器は同心円状の複数の音導管スリ
    ットを有する構造とし、最外周の音導管スリットを位相
    等価器の略最外周部に配置する構成とするとともに最外
    周以外の音導管スリットと、それに音響的に作用する部
    分振動板面積Sdnの位置関係は内径側面積SdnINと外径側
    面積SdnOUTに等しく面積配分する位置に音導管スリット
    を設定した請求項1または2に記載のホーン形スピー
    カ。
JP14109090A 1990-05-29 1990-05-29 ホーン形スピーカ Expired - Fee Related JP2844846B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14109090A JP2844846B2 (ja) 1990-05-29 1990-05-29 ホーン形スピーカ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14109090A JP2844846B2 (ja) 1990-05-29 1990-05-29 ホーン形スピーカ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0433499A JPH0433499A (ja) 1992-02-04
JP2844846B2 true JP2844846B2 (ja) 1999-01-13

Family

ID=15283970

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14109090A Expired - Fee Related JP2844846B2 (ja) 1990-05-29 1990-05-29 ホーン形スピーカ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2844846B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2437125B (en) 2006-04-13 2011-02-09 Gp Acoustics Phase plug for compression driver
GB2437126B (en) 2006-04-13 2011-02-09 Gp Acoustics Phase plug

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0433499A (ja) 1992-02-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0147992B1 (en) Multi-driver loudspeaker
US7302076B2 (en) Low profile speaker and system
US2490466A (en) Loudspeaker diaphragm support comprising plural compliant members
US5875252A (en) Loudspeaker for high frequencies
US2259907A (en) Sound reproducing system
KR20030036074A (ko) 향상된 오디오 성능을 가지는 평판 음향 방사기
JP2844846B2 (ja) ホーン形スピーカ
CA1204498A (en) Multi-driver loudspeaker
US3187832A (en) Loudspeaker assembly
JP3930126B2 (ja) スピーカ
JPH11234772A (ja) スピーカ装置
JPH08111896A (ja) 電気音響変換器
JPH11234778A (ja) スピーカ装置
JPS5912699A (ja) 複合型スピ−カ
JP2000078689A (ja) 電気・音響変換装置
US1934184A (en) Electrodynamic loud speaker
JPH1198591A (ja) コアキシャルスピーカ
JP3343999B2 (ja) ホーン型スピーカ
JPS6019419Y2 (ja) 複合型スピ−カ
JPH09215089A (ja) 音響波放射装置
JP2000078691A (ja) スピーカ装置
JPH11243593A (ja) スピーカ及びスピーカ装置
JPH11220783A (ja) 放熱孔付スピーカ及びそれを用いた電気機器
JPH1066193A (ja) スピーカおよびそれを用いたスピーカ装置
JPH11225384A (ja) パネル型スピーカ装置及びスピーカ装置システム

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees