JP2844788B2 - 光測定器 - Google Patents

光測定器

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JP2844788B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、測定対象からの光の強度を電気量に変換す
る光電変換回路を有する光測定器に関する。
〔従来の技術〕
近年、光測定器、例えばコンピュータ用ディスプレイ
やTVのホワイトバランスを測定する光測定器には高精度
のものが要求されている。ところが、この光測定器を構
成する光センサと該光センサの出力を増幅する増幅回路
を含む光電変換部は温度変化の影響を受け易く、このた
め要求される高精度を維持するために種々の対策が講じ
られている。
従来、一般的な光電変換部として第12図のものがあ
る。同図に示すように、オペアンプOP3の反転入力端
子、非反転入力端子間には光センサPC2が接続されてい
る。また、非反転入力端子は設置され、反転入力端子は
抵抗Rf′を介して出力端子に接続されている。
第13図は、上記第12図における光電変換部の光センサ
への入射光と出力VOUTとの特性線を温度をパラメータに
して示したものである。ここでは、温度変化に対し、光
センサの出力が負の温度係数を持っている場合について
述べる。この図より、温度変化による受光部の出力変化
はL1、L2、L3で示すようにオフセットのレベル及び特性
線の傾斜として表われる。
従来、これに対する温度補償として、サーミスタ等の
感熱素子を使用して、回路上で補正することが一般的に
なされていた。第14図はその一例を示す回路図である。
同図において、オペアンプOPの両入力端子間には光セ
ンサPC1が接続されている。上記オペアンプOPの出力端
は次段ADC20に接続されるとともに、抵抗Rとサーミス
タRTHからなる直列回路に接続されている。また、この
中点は抵抗RFを介して反転入力端子に接続されている。
そして、上記出力VOUTはADC20でデジタルデータに変換
され、更にCPU30に導かれて後述する温度補正を施され
た後、表示装置40に表示される。なお、50は受光部を覆
うキャップである。
上記回路において、電圧VRF及び出力VOUTは、 VRF=−(IP+IB)・RF+VOFF ……(1) VOUT=(R+RTH)/RTH・VRF =(R+RTH)/RTH・{−(IP+IB)・RF+VOFF ……(2) ここで、IPは光電流、IBはオペアンプの反転入力端子
からの電流、VOFFはオペアンプのオフセット電圧 となる。
以下、従来の温度補正の方法について説明する。
(1)オフセット変化の補正 受光部をキャップ50で覆って入射光を遮ると、すなわ
ちIP=0にする(以下、リセットという)と、(1)、
(2)式は、 VRF/dark=−IB・RF+VOFF VOUT/dark=(R+RTH)/RTH・(−IB・RF+VOFF) となり、上記VOUT/darkをADC20でデジタルデータに変換
してそのデータをCPU30内のメモリに記憶する。そし
て、光センサPC1による測定毎にこのデータを減算する
ことで、補正を行う。
ところで、測定時の温度がリセット時の温度から変化
したときには、上記(2)式のIB、VOFFが温度により多
少変化し、第13図に示したL1、L2、L3のようにオフセッ
トのレベルVOUT/darkのデータが変化するため、測定時
には再度前記のリセットをして、正確なオフセットレベ
ル変化の温度補正を行う。
(2)傾斜変化の補正 感熱素子であるサーミスタRTHは通常温度が高くなる
に従って抵抗値が減少するものである。また、前記電圧
VRFは高温になる程、第13図に示すようにその傾斜が小
さくなる。
ところで、例えば温度50℃、20℃、−10℃のときの前
記(2)式の(R+RTH)/RTHが、 (R+RTH/50℃)/RTH/50℃ >(R+RTH/20℃)/RTH/20℃ (R+RTH/−10℃)/RTH/−10℃の関係になる
様、サーミスタRTHに直列、あるいは並列に抵抗を接続
することによって、上記(R+RTH)/RTHの温度に対す
る変化を所望の変化率に設定することが可能である。
従って、今VRFの温度変化率を1/K(T)とおくと、抵
抗値RとRTHを適当に選ぶことにより、 A・K(T)=(R+RTH)/RTH ここで、Aは定数が得られ、これを前記(2)式に代
入すると、 VOUT=A・K(T)・VRF =A・K(T)・V′RF/K(T) =A・V′RF となり、VOUTは温度と無関係に一定の傾斜が得られる。
なお、V′RFは温度とは無関係で、入射光のみに関与す
る関数である。
この傾斜の温度変化を補正した状態の電圧VRFと入射
光との関係を第15図に示す。このように、上記補正によ
り各特性線の傾斜が平行になる。
従って、このような補正回路を備えた光測定器では、
先ず、リセットによりオフセットのレベルVOUT/darkの
データN0を求め、次に測定時の測定レベルVOUTのデータ
N1を求め、更にCPU30でN1−N0を演算することにより温
度補正された測定データを求めることができる。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、前述したサーミスタの抵抗値R1の温度特性
は、 R1=R2 exp B(1/T1−1/T2) ここで、R1はT1(K)時の抵抗値 R2はT2(K)時の抵抗値 Bはサーミスタ定数 で示される。この場合、通常サーミスタの抵抗値の温度
特性と希望する抵抗値の特性は必ずしも一致しないた
め、サーミスタと直列、並列に抵抗を接続して所望の抵
抗値の温度特性に合わせているが、サーミスタは上式の
抵抗値R2やサーミスタ定数Bが比較的大きなばらつきを
有するため、サーミスタ自体の抵抗値のばらつきが大き
くなる。従って、正確な温度補償を行うためには、各サ
ーミスタのばらつきに合って抵抗が選定されねばならな
いが、他種類の抵抗を用意することは困難であるととも
に、本装置の生産作業を複雑にする。一方、可変抵抗器
を用いると、高価、かつ大型化を招くことになる。ま
た、サーミスタの特性が正確に把握できても全ての温度
について温度補償がされるものではなく、実際は数点程
度であり、充分とは言い難い。
更に、従来の温度補正技術では、光測定器の操作者に
は光電変換部の温度が不明であるために、いつリセット
が必要か分からず、従って精度の確保のため測定毎にリ
セットが要求されるため測定作業に長時間を費やし、実
用的ではなかった。一方、光センサの温度を監視する別
の温度計を配設すると、操作者に測定毎に温度をチェッ
クすることが要求され、測定作業が煩わしくなる。
ところで、出願人は上記に鑑みて、温度センサ部を光
測定系とは別に設けた光測定器を提案するとともに、オ
ペアンプのオフセット電圧VOFFが周囲温度の変化に伴っ
て変化することからリセット時と測定時にある程度の温
度差が生じた時の誤差分dVOUTにより測定誤差が大きく
なる点を考慮して警告を発してリセットし直しを要求す
る光測定器を提案している(特願平1−180048号)。
すなわち、本件出願の第1図を参照するとき、リセッ
ト時のオペアンプOP1出力V1OUTとして、 V1OUT=−IB1・R1+V1OFF を得、次に、測定時の光電流IPXに対するオペアンプOP1
出力V1OUTとして、 V1OUT=−(IPX+IB1)・R1+V1OFF =−IPX・R1−IB1・R1+V1OFF を得られたとすると、リセット時と測定時の温度差があ
る範囲内のときはそのまま両値を減算して測定値を求め
るようにし、一方リセット時と測定時の温度差が所定の
範囲を越えたときは警告を発するようにしたものであ
る。
リセット時と測定時との温度差によるIB1、V1OFFの変
化分をそれぞれdIB1、dV1OFFとし、V1OUTの変化分をdV
1OUTとすると、 dV1OUT=IB1・R1+V1OFF である。ここで、入射光が多く光電流IPXが大きいと、V
1OUTとdV1OUTとの比が小さく、dV1OUTの影響が無視し
得、一方、光電流IPXが小さくなると、V1OUTとdV1OUT
の比が大きくなって、dV1OUTの影響が無視出来なくなる
点を考慮すれば、一律に所定温度差でリセットを強いる
と許容誤差の均一性が担保されないし、また該リセット
操作が繁雑になり兼ねない。
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、得られる光
電流IPXの大小によってリセットすべき温度差を設定
し、光電流IPXの大小に拘らず、常に所定の測定精度内
での測定に好適な光測定器を提供することを目的とする 〔課題を解決するための手段〕 本発明は、測定対象からの光の強度に応じた電気量を
出力する光電変換部を有する光測定器において、上記光
電変換部の温度を測定する温度センサと、上記光電変換
部のオフセット値を測定するオフセット値測定手段と、
上記オフセット値を記憶する第1のメモリと、上記オフ
セット値測定時に上記温度センサによって得られる温度
を記憶する第2のメモリと、測定時の測定値から上記第
1のメモリに記憶されたオフセット値を減算する減算手
段と、上記光電変換部の出力の大小に応じて異なる温度
差許容幅データが記憶された第3のメモリと、上記光電
変換部の出力から該出力に対応する上記温度差許容幅デ
ータを上記第3のメモリから読み出す手段と、上記第2
のメモリに記憶された温度と測定時の温度との差が上記
読み出した温度差許容幅データ以上のとき警告信号を出
力する警告信号発生手段とを備えたものである。
また、前記温度差許容幅は、光センサで得られる測定
値がある範囲内では一定になるように設定してもよい。
〔作用〕
本発明に係る光測定器によれば、予め光電変換部のオ
フセット値が測定し、記憶され、この後に測定対象につ
いての光強度の測定が行われる。
オフセット値の測定時には、オフセット値測定手段に
よって測定されたオフセット値は第1のメモリに記憶さ
れ、このオフセット値測定時に温度センサによって得ら
れた温度は第2のメモリに記憶される。かかる事前のオ
フセット値測定の後、測定対象に対する光測定が行われ
る。この測定により得られた測定値は演算手段により上
記第1のメモリのオフセット値から減算されてオフセッ
ト補正が施される。
また、この測定時における光電変換部の出力から該出
力に対応する温度差許容巾データが読出手段により第3
のメモリから読み出される。そして、第2のメモリに記
憶されているオフセット時の温度と測定時に温度センサ
で得られた温度との温度差を求め、該温度差が読み出し
た上記温度差許容巾データ以上かどうかが判別される。
温度差が温度差許容巾データ以下であれば、そのまま測
定対象の受光強度が求められ、一方温度差が温度差許容
巾データ以上であれば、警告信号が発せられる。
また、請求項2記載の構成によれば、ある範囲内の測
定値に対しては等しい温度差許容巾データが読み出さ
れ、この温度差許容巾データと、オフセット時と測定時
との温度差との大小が比較される。
〔実施例〕
本発明に係る光測定器の外観斜視図を第2図に示す。
図において、1は測定器本体、2はケーブルである。
該ケーブル2の一方端にはコネクタ3が、他端には光電
変換部4が接続されている。本体1の適所にはジャック
5が取付けられ、コネクタ3が着脱可能に接続できるよ
うになされている。また、本体1の上面適所には載置台
6が形成され、不使用時に光電変換部4が載置可能にな
されている。
第3図は第2図のIII−III線断面図を示すもので、載
置台の側断面を表わしたものである。図より分かるよう
に、本体1の一部に、その中心部61を除いて所定の深さ
を有する円筒孔62が形成されている。そして、この部分
に光電変換部4の、後述する先端のフード44が嵌め込ま
れることにより、姿勢を安定させて載置できるようにし
てある。
第4図は光電変換部4の詳細な構成を示すもので、図
(A)は正面図、図(B)は側断面図である。
4X、4Y及び4Zは波長λx、λy及びλzの分光特性を
有する3個の、例えばシリコンフォトダイオード等の光
センサで、セルホルダー41面上で、例えば正三角形の各
頂点に配設されている。また、該セルホルダー41の適
所、例えば中心位置には光電変換部4の温度を測定する
ための温度センサ42が設けてある。この温度センサ42は
温度、例えば絶対温度(K)に比例した電流を出力する
ものが使用されている。光電変換部4を構成する光セン
サ4X、4Y、4Z、温度センサ42及びこれらのセンサの出力
を増幅する増幅回路(不図示)は温度差のないように熱
容量の大きな金属筒内に組み込まれており、光センサと
増幅回路は同一温度となっている。
上記セルホルダー41の前面には入射光が各光センサ
4X、4Y、4Zで均一に受光されるように核酸板43が取付け
てあり、更に該拡散板43の前面には所定長を有するフー
ド44が取付けてある。このフード44は光センサ4X(光セ
ンサ4Y、4Zについても同様である)が光電変換部4の中
心位置にないために、光電変換部4を回転させた時に光
センサ4Xで受光される光量変化の発生を出来るだけ抑え
るためのものである。例えば、直径21mmのフード44にお
いて、長さを2.5mmから15.0mmにすると、光量変化によ
る測定データの変化が1桁下がることを確認している。
第1図は、本発明に係る光測定器の回路図の一例を示
すもので、図中、オペアンプOP1は光電流IPXを電圧に変
換して出力し、オペアンプOP2は温度センサ10(第4図
における温度センサ42)の出力電流を電圧に変換して出
力するものである。R1、R2は各々帰還抵抗である。ADC1
1、ADC12は各オペアンプOP1、OP2のアナログ出力をデジ
タルデータに変換するものである。CPU13はADC11、ADC1
2から送入される測定データ、温度データ及びメモリ14
に予め記憶された後述する各データとから上記測定デー
タに温度補正を施すものである。補正後の測定値は表示
部15に表示される。また、CPU13は後述する第5図、あ
るいは第6図のような光電流IPXに対する温度差許容巾
との関係を換算テーブルとして、あるいは換算式として
予め記憶しており、リセット時と測定時の温度差が上記
換算して得られた温度差許容巾データに比して大きいと
きは警告信号を出力し、表示部15にその旨を表示させ、
あるいは音による警報を発生させるようになされてい
る。なお、キャップ16は後述するリセット時に光センサ
への入射光を遮光するものである。
次に、第5図〜第11図を用いて、警告動作並びにオフ
セット値変化の補正と傾斜変化の補正からなる温度補償
の方法について説明する。なお、説明は分光感度λ
持つ光センサ4Xについて行い、他の光センサ4Y、4Zにつ
いては同様なため省略する。
第5図は、温度差許容巾tが段階的に設定されている
場合の関係図である。この例では光電流IPXが0〜IPX0
の範囲でt=5℃、IPX0〜IPX1の範囲でt=10℃、IPX1
以上ではt=15℃のように、IPXが大きくなるにつれて
順次段階的に大きな値になるように設定されている。
第6図は、許容温度巾tが連続的な関数で設定されて
いる場合の関係図である。この例では、光電流IPXの変
化に対応して許容温度巾tも変化し、ある点IPX0ではt
=8℃に設定されている。なお、上記第5図の場合同様
に考えて、関数の勾配は少なくとも正となる。そして、
これらの換算内容は予めメモリ14内(以下、便宜上メモ
リM0という)に記憶されている。
第7図は、警告動作の要否を説明するためのフローチ
ャートである。
第8図は、光センサ4Xの光電流IPXと入射光の関係
を、温度をパラメータにして示した特性線図である。第
9図は温度T0を基準にして校正したときの該温度T
0(℃)からの温度差に対する光電流IPXの変化率を表わ
した相対変化率図である。そして、この相対変化率図は
予めメモリ14内(以下、便宜上メモリM1という)に記憶
されている。
第10図は、温度と出力電流の関係を示す温度センサ10
の特性図である。そして、この特性図は、温度T(℃)
とADC12の出力データMTとの対照表として予めメモリ14
内(以下、便宜上メモリM2という)に記憶されている。
(1)オフセット値変化の補正 温度センサ10の出力電流ITはIT≫IB2であり、帰還抵
抗R2を適当な値に選ぶことで、V2OFFを無視することが
できる。従って、オペアンプOP2の出力V2OUTは、 V2OUT=−(IT+IB2)・R2+V2OFF =−IT・R2 となる。
先ず、リセット処理を行う。この時の温度をT1とする
と、温度センサ10の出力電流IT1から、オペアンプOP2
出力として、 V2OUT=−IT1・R2 を求め、この出力を更にADC12で変換してデジタルデー
タMT1を求める。そして、これをリセット時の温度デー
タとしてメモリ14にデータMT1の形で記憶しておく。
また、このリセット時に光電変換部4にキャップ16を
被せて、この時の光センサ4Xからの出力電流は0である
から、V1OUTとして、 V1OUT=−IB1・R1+V1OFF を得、これを、ADC11で変換して、デジタルデータN00
求め、メモリ14に記憶する。
次に、測定時には、キャップ16を外して通常の測定を
行う。この時、光センサ4Xの光電流をIPXとすると、V
1OUTとして、 V1OUT=−(IPX+IB1)・R1+V1OFF を得、これを、ADC11で変換して、デジタルデータNT1
求め、CPU13に入力する。CPU13は、 NT1−N00=IPX・R1 ……(3) の演算を実行して、オフセット補正された測定値を求め
る。
ところで、光電変換部4の温度が上記T1から変化する
と、オペアンプOP1(OP2)のオフセット電圧V1OFF及び
漏れ電流IB1が変化し、上記のようにして求めた(3)
式のオフセットのレベルが変化する。
このため、測定精度の均一化を確保すべくリセットの
要否のための警告を行うかどうかの判定を行わせる。こ
の警告動作について、第7図のフローチャートにより説
明する。
このフローチャートに先立っては、リセット処理を行
う際の温度T1が、前述したようにリセット時の温度デー
タとしてメモリ14に記憶されている。
さて、光電変換部4の出力をA/D変換し、そのカウン
ト値NTXが取り込まれる(ステップ#1)とともにこの
時の温度TXが測定され、取り込まれる(ステップ#
2)。
次に、ステップ#3で、リセット時に得られているオ
フセット値NOOを差し引いた値NPXを求め、上記(3)式
に基づいてIPXを算出する(ステップ#4)。
そして、CPU13は前記メモリM0内の換算内容から、得
られた光電流IPXに対応する温度差許容巾tを得る(ス
テップ#5)。続いて、この温度差許容巾tと温度差
(TX−T1)の大小関係が比較される(ステップ#6)。
上記温度差(TX−T1)が温度差許容巾tを越えたと
き、すなわち(TX−T1)>tのときは(ステップ#6で
YES)、測定精度が許容範囲を越えたと見なして警告信
号を出力し(ステップ#7)、操作者に再度リセットが
必要であることを通報するようにしている。一方、ステ
ップ#6でONのときは、更に、後述の傾斜変化補正が施
されて真の測定値が求められる(ステップ#8)。
なお、説明の便宜上、温度をT,温度差許容巾をtで表
わしたが、実際の処理はメモリ14内のリセット時の温度
データMT1、測定時の検出温度を変換して得られた温度
データ(MTXとする)及びかかる温度データと同一基準
で表わされる形で前記メモリM0に記憶された換算温度巾
データを用いて比較が行われる。また、前記第5、6図
で、それらの横軸をADC11の出力デジタルデータ(NT1
の単位で表わしてもよい。
また、上記実施例では、温度差許容巾データを光電流
IPXに対応させて得るようにしているが、これに限らず
光電流IPXの変化に伴って変化する値、例えばステップ
#1で得られるNTXやステップ#3で得られるNPXに対応
させて得るようにしてもよい。このとき、上記NTX,NPX
に対応する換算内容をメモリM0に記憶しておけばよい。
なお、以下にオフセット補正された測定値に傾斜変化
による補正を施す方法について示す。
(2)傾斜変化の補正 今、予め温度T2で入射光に対して正確な測定データが
得られるように校正が行われているとする。この校正
は、光電変換回路の出力であるアナログ信号を校正回路
によって校正するようにしてもよいし、CPU30内でADC20
から入力されるデジタルデータに所定の係数を掛けるよ
うにしてもよい。
この校正時の温度T2はメモリ14にデータMT2の形で記
憶されている。そして、リセットの結果、オフセットの
レベルとして、N00が得られている。
次に、測定時に温度センサ10により得られた温度がT3
(データMT3)であったとする。このとき、測定時の温
度はT3であるが、その測定値NT3は校正時の温度T2にお
ける特性が加味されたものであり、温度変化分の補正が
必要である。CPU13は今回の測定時における温度データM
T3、校正時の温度データMT2及びメモリM1の対照表から
得られる相対変化率−a%(温度T2のもの)、−b%
(温度T3のもの)とから、 NT3−N00・(1−a/100)/(1−b/100) ……(4) の演算を実行する。すなわち、上記(4)式では傾斜変
化分が加味されているため受光部4の温度依存性を排除
した測定値が求められる。しかも、この補正方法は光セ
ンサの光電流の変化の割合に関係することなしに、高精
度の測定値が得られる。
なお、この本実施例では、光センサの温度特性とし
て、相対変化率を記憶するようにしたが、光電流と温度
との関係が特定可能なものであれば、記憶内容及び方法
は特に限定されるものではない。
次に、他の温度補償について説明する。この実施例は
光センサの出力電流の変化が温度の一次関数になってい
る場合である。
この場合は、前実施例のように、第9図の表をそのま
まメモリに記憶する代わりに、計算式を記憶するように
したものである。
すなわち、第11図は温度20℃を基準にして校正したと
きの該温度20℃からの温度差に対する光電流IPXの変化
率を表わした相対変化率図で、この相対変化率γは、 γ=−C(T−20℃) ……(5) ここで、Cは変化率の係数と表わされ、この(5)式
はメモリに記憶されている。
さて、傾斜変化の補正において、今、校正を温度T2
行ったとする。この時の温度データMT2をメモリ14に記
憶する。
また、リセット時にキャップ16を被せて測定した測定
データから、オフセットのレベルN00が得られ、これを
記憶する。
また、上記校正は通常、室温で行われることから、こ
のリセット時の温度T2は20℃付近にあり、従って、上記
(5)式は、 γ=−C(T−T2) ……(6) となる。
次に、温度T3において、キャップ16を外して通常の測
定を行い、ADC11で変換してデジタルデータNT3を求め、
CPU13に入力する。そして、CPU13は、 NT3−N00=IPX・R1 ……(7) の演算を実行する。
更に、CPU13は温度センサ10により得られた温度T3
校正時の温度T2とを、上記(6)式に代入するととも
に、上記(7)式で割り算、すなわち、 (NT3−N00)/{1−C(T3−T2)} の演算を実行し、これにより傾斜変化分を加味した測定
値が求まる。
この、実施例によれば、相対変化率の係数Cの値のみ
をメモリに記憶しておくだけで、温度補正が行える。
なお、以上の実施例では、温度センサとして絶対温度
に比例した電流を出力する素子で説明したが、例えばサ
ーミスタを使用した場合でも、同様の補正を行うことが
出来、これによって温度センサの回路周辺に負担を掛け
ることなく、簡単な回路構成で正確な温度を求めること
ができる。
この場合、使用するサーミスタの抵抗値と温度の関係
を求めて、予めメモリに記憶しておき、測定毎にこのメ
モリから温度を求めるようにする。この方法によれば、
サーミスタの特性にばらつきがあっても、演算プログラ
ム内の一部の定数を書き換えるだけで対応できるため、
温度センサの周辺回路に使用される抵抗等の値をサーミ
スタの特性毎に対応させる必要がなくなる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、オフセット時
の温度と測定時の温度との差が第3のメモリから読み出
された光電変換部からの出力の大小に応じた異なる温度
差許容幅データと比較され、上記差が読み出された温度
差許容幅以上のときは警告を行って操作者に通報するよ
うにしたので、測定毎に誤差の監視がなされているとと
もに、測定値の大小に拘らず常に誤差の許容範囲内での
測定が可能となる。そして、警告がないときは、測定値
は許容誤差内に収まるものと確認出来るので、リセット
処理を行う手間が省け、測定作業が正確、迅速に行え
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る温度補償を行う光測定器の一例を
示す回路図、第2図は光測定器の外観斜視図、第3図は
第2図のIII−III線断面図、第4図は受光部の詳細な構
成を示すもので、図(A)は正面図、図(B)は側断面
図、第5図は許容温度巾tが段階的に設定されている場
合の換算内容を示す関係図、第6図は許容温度巾tが連
続的な関数で設定されている場合の換算内容を示す関係
図、第7図は警告動作を説明するフローチャート、第8
図は光センサ4Xの光電流IPXと入射光の関係を、温度を
パラメータにして示した特性線図、第9図は温度T0で校
正したときの温度T0(℃)からの温度差に対する光電流
IPXの変化率を表わした相対変化率図、第10図は温度と
出力電流の関係を示す温度センサ42の特性図、第11図は
温度20℃で校正したときの温度20℃からの温度差に対す
る光電流IPXの変化率を表わした相対変化率図、第12図
は温度補償を行わない従来技術である光電変換回路を示
す回路図、第13図は第12図の回路における入射光と出力
との特性線を温度をパラメータにして示した図、第14図
は従来の温度補償回路を示す図、第15図は従来技術を説
明するための温度変化率を一定に補正した状態の電圧V
RFと入射光との関係を示す図である。 10,42……温度センサ、11,12……ADC(アナログデジタ
ルコンバータ)、13……CPU、14……メモリ、15……表
示部、16……キャップ、OP1,OP2……オペアンプ、4X,
4Y,4Z……光センサ、R1,R2……帰還抵抗。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀江 和泉 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13 号 大阪国際ビル ミノルタカメラ株式 会社内 (72)発明者 上松 幹夫 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13 号 大阪国際ビル ミノルタカメラ株式 会社内 (56)参考文献 特開 昭62−17621(JP,A) 特開 平3−44525(JP,A) 実開 昭62−16432(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01J 1/44

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】測定対象からの光の強度に応じた電気量を
    出力する光電変換部を有する光測定器において、上記光
    電変換部の温度を測定する温度センサと、上記光電交換
    部のオフセット値を測定するオフセット値測定手段と、
    上記オフセット値を記憶する第1のメモリと、上記オフ
    セット値測定時に上記温度センサによって得られる温度
    を記憶する第2のメモリと、測定時の測定値から上記第
    1のメモリに記憶されたオフセット値を減算する減算手
    段と、上記光電変換部の出力の大小に応じて異なる温度
    差許容幅データが記憶された第3のメモリと、上記光電
    変換部の出力から該出力に対応する上記温度差許容幅デ
    ータを上記第3のメモリから読み出す手段と、上記第2
    のメモリに記憶された温度と測定時の温度との差が上記
    読み出した温度差許容幅データ以上のとき警告信号を出
    力する警告信号発生手段とを備えたことを特徴とする光
    測定器。
  2. 【請求項2】前記温度差許容幅は、光センサで得られる
    測定値がある範囲内では一定になるように設定されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の光測定器。
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