JP2842302B2 - チアゾリン誘導体 - Google Patents

チアゾリン誘導体

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JP2842302B2
JP2842302B2 JP14585095A JP14585095A JP2842302B2 JP 2842302 B2 JP2842302 B2 JP 2842302B2 JP 14585095 A JP14585095 A JP 14585095A JP 14585095 A JP14585095 A JP 14585095A JP 2842302 B2 JP2842302 B2 JP 2842302B2
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thiazoline
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正和 佐藤
晃 真中
敬子 高橋
豊 川島
勝男 畑山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は血小板凝集抑制作用を有
する新規なチアゾリン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】血小板の凝集は、各種血小板凝集惹起物
質の刺激により、血小板膜糖蛋白GPIIb/IIIa複合
体上にフィブリノーゲンの結合部位が発現することによ
り起こるといわれている。従って、フィブリノーゲン受
容体に対する拮抗作用を有する化合物は、血小板凝集抑
制作用を有する可能性がある。フィブリノーゲン受容体
に対する拮抗作用を有することにより、血小板凝集抑制
作用を有するチアゾリン誘導体として、WO94/02
472号に開示されている化合物がある。しかしなが
ら、WO94/02472号に開示されている化合物は
水溶性が低く、また水溶液中での安定性に問題があり、
注射剤として投与する場合医薬としての有用性が十分で
はない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、優れ
た血小板凝集抑制作用を有し、かつ良好な水溶性を示す
化合物、つまりは静脈投与用の血小板凝集抑制剤として
実用的な化合物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、ある種のチアゾリン誘導体が前記課題を達成で
きることを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発
明は、式
【0005】
【化2】
【0006】[式中、R1は水酸基、炭素原子数1〜6
個のアルコキシ基、炭素原子数3〜6個のシクロアルコ
キシ基または式 R4NH− (式中、R4は炭素原子数3〜6個のシクロアルキル基
またはフェニル基を示す。)で表される基を示し、R2
は炭素原子数1〜14個のアルキル基、炭素原子数3〜
6個のシクロアルキル基または炭素原子数7〜10個の
フェニルアルキル基を示し、R3は水素原子または炭素
原子数1〜6個のアルキル基を示し、nは2〜9の整数
を示す。]で表されるチアゾリン誘導体およびその製薬
学的に許容される塩である。
【0007】本発明において、それ自体またはある基の
一部分として用いられる「アルキル基」とは、直鎖また
は分枝鎖状アルキル基のものであり、炭素原子数1〜6
個のものとしてはメチル基、エチル基、プロピル基、イ
ソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、第3ブチル
基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基などを挙
げることができ、炭素原子数1〜14のものとしては上
記の他、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル
基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、テトラデシル
基などを挙げることができる。また、炭素原子数3〜6
個のシクロアルキル基とはシクロプロピル基、シクロブ
チル基、シクロペンチル基およびシクロヘキシル基であ
る。炭素原子数7〜10個のフェニルアルキル基として
はベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基など
を挙げることができる。
【0008】式(I)の化合物の製薬学的に許容される
塩とは、アルカリ金属類、アルカリ土類金属類、アンモ
ニウム、アルキルアンモニウムなどとの塩、もしくは鉱
酸、カルボン酸、スルホン酸などとの塩である。それら
は、たとえばナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム
塩、アンモニウム塩、アルミニウム塩、トリエチルアン
モニウム塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、
硫酸塩、硝酸塩、燐酸塩、モノメチル硫酸塩、酢酸塩、
プロピオン酸塩、酪酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、クエ
ン酸塩、タンニン酸塩、リンゴ酸塩、カプロン酸塩、吉
草酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸
塩、トシル酸塩、トリフルオロ酢酸塩などである。
【0009】本発明化合物において好ましい化合物は、
3が水素原子の化合物であり、より好ましい化合物は
1が水酸基であり、R3が水素原子である化合物であ
り、さらに好ましい化合物はR1が水酸基であり、R3
水素原子であり、R2がメチル基である化合物である。
最も好ましい化合物を具体的に挙げると、N−(2−カ
ルボキシエチル)−2−{4−[N−(3−カルボキシ
プロピル)アミジノ]−ベンゾイルイミノ}−3,4−
ジメチル−3H−チアゾリン−5−カルボキサミド、N
−(2−カルボキシエチル)−2−{4−[N−(2−
カルボキシエチル)アミジノ]−ベンゾイルイミノ}−
3,4−ジメチル−3H−チアゾリン−5−カルボキサ
ミドである。
【0010】本発明化合物は、以下に示す方法によって
製造することができる。すなわち本発明化合物は、例え
ば4−シアノベンゾイルクロリドと4−メチル−2−ア
ミノチアゾール−5−カルボン酸エステルとの反応によ
って得られる下記式(a)
【0011】
【化3】
【0012】(式中、R5は炭素原子数1〜6個のアル
キル基を示す。)で表わされる化合物と、式 R2−X (式中、Xはハロゲン原子を示し、R2は前記と同意義
である。)で表わされるハロゲン化物、式 R2 2SO4 (式中、R2は前記と同意義である。)で表わされる化
合物または式 R6SO32 (式中、R6はアルキル基またはアリール基を示し、R2
は前記と同意義である。)で表わされるスルホン酸エス
テル(例えばメタンスルホン酸メチル)などのアルキル
化剤を塩基の存在下に反応させることによって、式
(b)
【0013】
【化4】
【0014】(式中、R2及びR5は前記と同意義であ
る。)で表わされる化合物を得る。
【0015】また式(b)で表わされる化合物は別法と
して、以下に示す方法によって製造することもできる。
例えばOrg.Synth.Coll.,第3巻,第7
35頁に記載された方法によって得た下記式(c)
【0016】
【化5】
【0017】(式中、R2は前記と同意義である。)で
表される化合物と、式 CH3COCH(X)CO25 (式中、Xはハロゲン原子を示し、R5は前記と同意義
である。)で表わされる化合物を塩基の存在下もしくは
非存在下溶媒中もしくは無溶媒中で加熱下に反応させて
式(b)で表わされる化合物を得ることができる。
【0018】次に、式(b)の化合物のエステル部分を
通常用いられる方法を用いて加水分解して、式(d)
【0019】
【化6】
【0020】(式中、R2は前記と同意義である。)で
表わされる化合物またはそれらの塩とした後、式 H2N(CH22CO27 (式中、R7は水素原子以外のR3である。)もしくはそ
の塩を用いて、アミド結合を形成する通常の方法により
アミド化することによって、式(e)
【0021】
【化7】
【0022】(式中、R2及びR7は前記と同意義であ
る。)で表わされる化合物を得る。さらに、式(e)の
化合物を、たとえば塩基を触媒として用いて硫化水素と
反応させる方法、NaBH23と反応させる方法等によ
って式(f)
【0023】
【化8】
【0024】(式中、R2及びR7は前記と同意義であ
る。)で表わされる化合物へと導き、これを式 R8−X (式中、R8は炭素原子数1〜6個のアルキル基であ
り、Xはハロゲン原子を示す。)で表わされる低級アル
キルハライドあるいは式 R8 2SO4 (式中、R8は前記と同意義である。)で処理して式
(g)
【0025】
【化9】
【0026】(式中R2、R7及びR8は前記と同意義で
ある。)で表わされる化合物またはその塩へと導く。そ
してこの化合物を式(h)
【0027】
【化10】
【0028】(式中、R1及びnは前記と同意義であ
る。)で表わされる化合物あるいはそれらの塩類と酸あ
るいは塩基の存在下もしくは非存在下に反応させること
によって、R3が炭素原子数1〜6個のアルキル基であ
る本発明化合物に導くことができる。
【0029】R3が水素原子である本発明化合物または
その塩を製造する場合、R3が炭素原子数1〜6個のア
ルキル基である本発明化合物からエステル部分の加水分
解を行なうことにより得ることもできる。エステルの加
水分解はアルカリ処理、鉱酸、有機酸処理等の一般的な
方法を用いることができる。また、R3が炭素原子数1
〜6個のアルキル基である本発明化合物は、例えば酸を
触媒とするエステル交換反応によって相互に交換するこ
とができる。
【0030】上記の反応で塩基を用いる場合の塩基とし
ては例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナ
トリウム、炭酸水素カリウム、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、ジムシルナトリウム、水素化ナトリウム、
ナトリウムアミド、第3ブチルカリウム等のアルカリ金
属塩類、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミ
ン、ピリジン等のアミン類、酢酸ナトリウム、酢酸カリ
ウム等を用いることができ、鉱酸とは例えば塩酸、臭化
水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、硫酸等であり、有機酸と
は例えば酢酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホ
ン酸等である。反応溶媒としては水、メタノール、エタ
ノール、イソプロピルアルコール、第三ブチルアルコー
ル等のアルコール類、ジオキサン、テトラヒドロフラン
等のエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド、ピリジン、塩化メチレン、クロロホルム、ア
セトン、酢酸等の反応に不活性な溶媒を用いることがで
きる。
【0031】
【発明の効果】このようにして得た式(I)の化合物
は、血小板上のフィブリノーゲン受容体(GpIIb/II
Ia)に対するフィブリノーゲン、フィブロネクチン、
フォンヴィルブラント因子等の各種粘着性タンパク質の
結合を阻害し、血小板の凝集、粘着に対する抑制作用を
有する。従って本発明の化合物は血栓症、脳梗塞、心筋
梗塞等の虚血性疾患、動脈硬化症等の疾患の予防および
治療剤などに用いることができる。
【0032】この目的のためには、式(I)の化合物を
常用の増量剤、pH調節剤、溶解剤などを添加し、常用
の製剤技術によって注射剤として調製することができ
る。式(I)の化合物は、成人の患者に対して0.01
〜100mg/日を数回に分けて投与することができ
る。この投与量は疾病の種類、患者の年齢、体重、症状
により適宜増減することができる。以下、試験例を挙げ
て式(I)の化合物のフィブリノーゲン受容体拮抗作用
を説明する。
【0033】試験例1[ヒト血小板 フィブリノーゲン
結合試験] G.A.Marguerie(J.Biol.Chem.,第254巻,第5357〜
5363ページ,1979年)およびN.S.Nicholson(Throm
b.Res.,第50巻,第567〜578ページ,1991年)の方法を
参考にして行った。試験開始2週間前より血小板の機能
に影響を及ぼすことが知られている薬剤の服用を行って
いない健常人の肘静脈よりクエン酸採血(3.13%ク
エン酸ナトリウム液1容:血液9容)を行い、この血液
を室温で120gで15分間遠沈して得た上清を多血小
板血漿(PRP)とした。上記のPRPに1/5量のA
CD溶液(ACD溶液:クエン酸/クエン酸ナトリウム
/デキストロース)を加え、1200gで15分間遠沈
した。沈澱物をタイロード液(20%ウシ胎児血清、2
mM Mg2 +)に懸濁した後セファロース2Bカラムを
用いてゲル濾過を行いフィブリノーゲン除去血小板懸濁
液(1×109個/ml)を得た。このフィブリノーゲ
ン除去血小板懸濁液に被験薬として式(I)の化合物を
ジメチルスルホキシドに溶解し、生理食塩水で所要濃度
に調整した液及びADP(終濃度10μM)と125Iで
ラベルしたヒトフィブリノーゲンを用いて結合実験を行
い被験薬の結合阻害率を算出した。
【0034】また、比較薬として N−(2−カルボキ
シエチル)−2−(4−アミジノベンゾイルイミノ)−
3,4−ジメチル−3H−チアゾリン−5−カルボキサ
ミド臭化水素酸塩(WO94/02472号に記載され
た化合物,以下の試験例において比較薬と記す)を用
い、前記と同様に試験液を調整し、これについて前記と
同様の試験を行った。その結果を表1に示した。ただ
し、表中の化合物番号は後記実施例に示す化合物番号と
同一である(以下の試験例において同じ)。
【0035】
【表1】
【0036】試験例2[ヒトin vitro血小板凝集抑制試
験] 試験開始2週間前より血小板の機能に影響を及ぼすこと
が知られている薬剤の服用を行っていない健常人の肘静
脈よりクエン酸採血(3.13%クエン酸ナトリウム液
1容:血液9容)を行い、この血液を室温で120gで
15分間遠沈して得た上清を多血小板血漿(PRP)と
した。さらに残った沈澱を1500gで10分間遠沈し
て得た上清を乏血小板血漿(PPP)とした。PRPの
血小板数をPPPで希釈することにより50〜60×1
4個/μlに調整した。
【0037】血小板凝集測定は、ボーンの方法[Bor
n,G.V.R.,Nature,第194巻,第92
7ページ(1962年)]に基づいて、凝集惹起物質と
してアデノシン2燐酸(シグマ社製:以下ADPと称す
る)を用いて行った。すなわち、被験薬として式(I)
の化合物をジメチルスルホキシドに溶解し、生理食塩水
で所要濃度に調整した液25μlをPRP250μlに
加え、37℃で3分間インキュベートし、これにADP
(終濃度7μM)25μlを添加し、血小板凝集能測定
装置(アグリコーダTM・PA−3210,京都第一科
学製)により5分間測定し、最大凝集を50%抑制する
被験薬濃度(IC50)を算出した。その結果を表2に示
した。
【0038】
【表2】
【0039】試験例3[溶解性試験] R.H.Blytheらの方法(J.Pharm.Sci.第66巻,第785ペー
ジ,1977年)に準じて試験を行った。pH7.0の0.
1M燐酸緩衝液(リン酸水素2ナトリウムを9.511
g精密に量り水800mlに溶解して得られた溶液にリ
ン酸2水素1ナトリウムを加え、pHを7.0に調整
後、全量を正確に1000mlとしたもの)1.0ml
を正確に量り、これに溶解限界量に対して過剰量の被験
薬を加えた。上記懸濁液を5分間超音波処理した後、2
5℃の水浴中で24時間撹拌し、0.22μmのメンブ
ランフィルターを用いて不溶物を濾過した。濾液を適宜
希釈して試料溶液とした。また別途被験薬1mgを溶離
液で正確に100mlに希釈した標準溶液を作成した。
上記試料溶液および標準溶液を下記の操作条件下で高速
液体クロマトグラフ法により定量し、被験薬の溶解度を
算出した。その結果を表3に示した。
【0040】操作条件 検出器 紫外吸光光度計(測定波長:246n
m) カラム ODSカラム 4.6φ×150mm
(TSK Gel ODS 80TM) カラム温度 50℃付近の一定温度 移動相 水:アセトニトリル:ドデシル硫酸ナト
リウム:リン酸=400:600:3:1 流量 1.0ml/min 注入量 10μl
【0041】
【表3】
【0042】試験例4[安定性試験] R.H.Blytheらの方法(J.Pharm.Sci.第66巻,第785ペー
ジ,1977年)に準じて試験を行った。後記実施例で製造
した化合物8および比較薬を20mgずつ正確に量り、
それぞれ0.1Nリン酸塩緩衝液(0.1Mリン酸1カ
リウムと0.1Mリン酸2ナトリウムを適当量混合しp
H7としたもの)に溶かし、正確に1000mlとし、
標準溶液とした。この液をアンプルに分注し、80℃で
4時間,8時間,24時間それぞれ保存し試料溶液とし
た。試料溶液及び標準溶液20μlにつき下記の操作条
件下で液体クロマトグラフ法により定量を行い、化合物
8および比較薬のそれぞれの保存時間におけるピーク面
積を求め、下記計算式により残存率を求めた。その結果
を表4に示す。
【0043】操作条件 検出器 紫外吸光光度計(測定波長:247n
m) カラム ODSカラム 4.6φ×150mm
(TSK Gel ODS 80TM) カラム温度 50℃付近の一定温度 移動相(化合物8)水・アセトニトリル混液(65:35)
1000ml中にリン酸1ml及びドデシル硫酸ナトリウム(SD
S)5gを加える (比較薬)水・アセトニトリル混液(60:40)1000ml中
にリン酸1ml及びドデシル硫酸ナトリウム(SDS)3g
を加える 流量 1ml/min
【0044】
【数1】
【0045】
【表4】
【0046】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。なお、各実施例で製造した化合物の構造を以下
の表5〜表8に示す。
【0047】
【表5】
【0048】
【表6】
【0049】
【表7】
【0050】
【表8】
【0051】実施例1 (1) 60%油性水素化ナトリウム3.08gのN,
N−ジメチルホルムアミド(以下DMFと略す)(30
0ml)懸濁液に、氷冷下 2−(4−シアノベンゾイ
ルアミノ)−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸エ
チルエステル(22.07g)を加え、室温で1時間撹
拌した。反応混合物にヨウ化メチル(4.8ml)のD
MF(50ml)溶液を滴下し、さらに室温で1時間撹
拌した。反応混合物を3%塩酸にあけ、析出した結晶を
濾取し、得られた粗結晶を塩化メチレンとメタノールの
混液で再結晶して 2−(4−シアノベンゾイルイミ
ノ)−3,4−ジメチルチアゾリン−5−カルボン酸エ
チルエステル(15.97g)を得た。 融点 244〜245℃。
【0052】(2) 2−(4−シアノベンゾイルイミ
ノ)−3,4−ジメチルチアゾリン−5−カルボン酸エ
チルエステル(9.88g)、塩化メチレン(250m
l)、メタノール(250ml)の混合物に10%水酸
化ナトリウム水溶液(48ml)を加え、室温で17時
間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮して析出した結晶を
濾取して 2−(4−シアノベンゾイルイミノ)−3,
4−ジメチルチアゾリン−5−カルボン酸ナトリウム塩
(10.0g)を得た。1 H−NMR(DMSO−d6) δ(ppm);2.6
6(3H,s),3.75(3H,s),7.91(2
H,d,J=8Hz),8.33(2H,d,J=8H
z)。
【0053】(3) 2−(4−シアノベンゾイルイミ
ノ)−3,4−ジメチルチアゾリン−5−カルボン酸ナ
トリウム塩(9.85g)のDMF懸濁液に、撹拌下β
−アラニンメチルエステル塩酸塩(4.68g)、1−
ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(以下HOBt
・H2Oと略す)(9.34g)、1−エチル−3−
{3−(ジメチルアミノ)プロピル}−カルボジイミド
塩酸塩(以下WSC・HClと略す)(6.43g)を
順次加え室温で14時間撹拌した。反応混合物を水にあ
け、析出した結晶を濾取、塩化メチレンとヘキサンの混
合液で再結晶してN−(2−メトキシカルボニルエチ
ル)−2−(4−シアノベンゾイルイミノ)−3,4−
ジメチル−3H−チアゾリン−5−カルボキサミド
(9.9g)を得た。 融点 187.5〜189.5℃。
【0054】(4) N−(2−メトキシカルボニルエ
チル)−2−(4−シアノベンゾイルイミノ)−3,4
−ジメチル−3H−チアゾリン−5−カルボキサミド
(9.66g)、水硫化ナトリウム(70%,3.7
g)、塩化マグネシウム・6水和物(4.7g)、DM
F(175ml)の混合物を室温で1時間撹拌した。水
(700ml)を加えて析出した結晶を濾取し、得られ
た粗結晶を3%塩酸で洗浄して N−(2−メトキシカ
ルボニルエチル)−2−(4−チオカルバモイルベンゾ
イルイミノ)−3,4−ジメチル−3H−チアゾリン−
5−カルボキサミド(10.56g)を得た。 融点 215.5〜216.5℃。
【0055】(5) N−(2−メトキシカルボニルエ
チル)−2−(4−チオカルバモイルベンゾイルイミ
ノ)−3,4−ジメチル−3H−チアゾリン−5−カル
ボキサミド(6.31g)のアセトン(1600ml)
懸濁液に、加熱還流下ヨウ化メチル28mlを4回に分
けて30分間隔で加え、4時間撹拌した。反応混合物を
減圧濃縮して析出した結晶を濾取して N−(2−メト
キシカルボニルエチル)−2−[4−(メチルチオイミ
ドイル)ベンゾイルイミノ]−3,4−ジメチルー3H
−チアゾリン−5−カルボキサミド・ヨウ化水素酸塩
(7.69g)を得た。 融点 203.5〜204℃。
【0056】(6) (4)で得たN−(2−メトキシ
カルボニルエチル)−2−(4−チオカルバモイルベン
ゾイルイミノ)−3,4−ジメチル−3H−チアゾリン
−5−カルボキサミド(104g)、DMF(400m
l)、ジメチル硫酸(86.1ml)の混合物を室温で
4時間撹拌した。アセトン(1.5l)を加え析出した
結晶を濾取した後、アセトンで洗浄してN−(2−メト
キシカルボニルエチル)−2−[4−(メチルチオイミ
ドイル)ベンゾイルイミノ]−3,4−ジメチル−3H
−チアゾリン−5−カルボキサミド・メチル硫酸塩(1
26.45g)を得た。 融点 164〜167℃。
【0057】(7) N−(2−メトキシカルボニルエ
チル)−2−[4−(メチルチオイミドイル)ベンゾイ
ルイミノ]−3,4−ジメチル−3H−チアゾリン−5
−カルボキサミド・ヨウ化水素酸塩(2.0g)を4−
アミノ酪酸(0.37g)と酢酸(0.2ml)とメタ
ノール(20ml)の混合液に加熱還流下に加え、更に
反応混合物を1時間加熱還流した。反応混合物を濃縮し
て析出した結晶を濾取して N−(2−メトキシカルボ
ニルエチル)−2−{4−[N−(3−カルボキシプロ
ピル)アミジノ]ベンゾイルイミノ}−3,4−ジメチ
ル−3H−チアゾリン−5−カルボキサミド・ヨウ化水
素酸塩(化合物1)を得た。 融点 204〜210℃。
【0058】実施例1と同様の反応操作を行い以下の化
合物を得た。 N−(2−メトキシカルボニルエチル)−2−{4−
[N−(2−カルボキシエチル)アミジノ]ベンゾイル
イミノ}−3,4−ジメチル−3H−チアゾリン−5−
カルボキサミド・ヨウ化水素酸塩(化合物2) 融点 175〜177℃ N−(2−メトキシカルボニルエチル)−2−{4−
[N−(5−カルボキシペンチル)アミジノ]ベンゾイ
ルイミノ}−3,4−ジメチル−3H−チアゾリン−5
−カルボキサミド・ヨウ化水素酸塩(化合物3) 融点 210〜213℃。
【0059】実施例2 実施例1(6)で得た N−(2−メトキシカルボニル
エチル)−2−[4−(メチルチオイミドイル)ベンゾ
イルイミノ]−3,4−ジメチルー3H−チアゾリン−
5−カルボキサミド・メチル硫酸塩(10.0g)を4
−アミノ酪酸メチルエステル塩酸塩(2.81g)、酢
酸ナトリウム(1.5g)、メタノール(100ml)
の混合溶液に加熱還流下に加え、更に反応混合物を1時
間加熱還流した。反応混合物を濃縮して析出した結晶を
濾取して N−(2−メトキシカルボニルエチル)−2
−{4−[N−(3−メトキシカルボニルプロピル)ア
ミジノ]ベンゾイルイミノ}−3,4−ジメチル−3H
−チアゾリン−5−カルボキサミド・メチル硫酸塩(化
合物4)を得た。 融点 209.5〜210℃。
【0060】実施例2と同様の反応操作を行い以下の化
合物を得た。 N−(2−メトキシカルボニルエチル)−2−{4−
[N−(2−メトキシカルボニルエチル)アミジノ]ベ
ンゾイルイミノ}−3,4−ジメチル−3H−チアゾリ
ン−5−カルボキサミド・メチル硫酸塩(化合物5) 融点 196〜198.5℃。
【0061】実施例3 実施例1(6)で得た N−(2−メトキシカルボニル
エチル)−2−[4−(メチルチオイミドイル)ベンゾ
イルイミノ]−3,4−ジメチル−3H−チアゾリン−
5−カルボキサミド・メチル硫酸塩(2.0g)を4−
アミノ酪酸シクロヘキシルエステル・メタンスルホン酸
塩(1.63g)、酢酸ナトリウム(0.45g)、メ
タノール(20ml)の混合液に加熱還流下に加え、更
に反応混合物を1時間加熱還流した。反応混合物にアセ
トン40mlを加え、析出した結晶を濾取して N−
(2−メトキシカルボニルエチル)−2−{4−[N−
(3−シクロヘキシルオキシカルボニルプロピル)アミ
ジノ]ベンゾイルイミノ}−3,4−ジメチル−3H−
チアゾリン−5−カルボキサミド・メチル硫酸塩 (化
合物6)を得た。 融点 217〜217.5℃。
【0062】実施例4 4−アミノ酪酸シクロヘキシルエステル・メタンスルホ
ン酸塩のかわりに4−アミノ−N−シクロヘキシル酪酸
アミド・塩酸塩を用いて実施例3と同様の操作を行い
N−(2−メトキシカルボニルエチル)−2−{4−
[N−(3−シクロヘキシルアミノカルボニルプロピ
ル)アミジノ]ベンゾイルイミノ}−3,4−ジメチル
−3H−チアゾリン−5−カルボキサミド・メチル硫酸
塩(化合物7)を得た。 融点 228〜228.5℃。
【0063】実施例5 化合物4(64.5g)とメタノール(323ml)、
2−プロパノール(323ml)の混合物に10%水酸
化ナトリウム水溶液(210ml)を加え、室温で1時
間撹拌した。反応液を50%酢酸(645ml)に注
ぎ、氷冷後析出した結晶を濾取して N−(2−カルボ
キシエチル)−2−{4−[N−(3−カルボキシプロ
ピル)アミジノ]ベンゾイルイミノ}−3,4−ジメチ
ル−3H−チアゾリン−5−カルボキサミド(化合物
8)を得た。 融点 249.5〜250℃。
【0064】実施例6 化合物2(0.25g)、10%水酸化ナトリウム水溶
液(0.84ml)とメタノール(5ml)の混合物を
室温下1時間撹拌した後減圧留去した。残渣に水を加え
溶解した後に3%塩酸水を加え酸性として析出した結晶
を濾取して N−(2−カルボキシエチル)−2−{4
−[N−(2−カルボキシエチル)アミジノ]ベンゾイ
ルイミノ}−3,4−ジメチル−3H−チアゾリン−5
−カルボキサミド (化合物9)を得た。 融点 215〜218℃(分解)。
【0065】実施例6と同様の反応操作を行い以下の化
合物を得た。 N−(2−カルボキシエチル)−2−{4−[N−(5
−カルボキシペンチル)アミジノ]ベンゾイルイミノ}
−3,4−ジメチル−3H−チアゾリン−5−カルボキ
サミド(化合物10) 融点 230〜231.5℃。
【0066】実施例7 化合物6(1.0g)、10%水酸化ナトリウム水溶液
(1.2ml)と2−プロパノール(10ml)の混合
物を氷冷下1時間撹拌した。反応混合物に10%リン酸
二水素ナトリウム水溶液と水を加えて析出した結晶を濾
取して N−(2−カルボキシエチル)−2−{4−
[N−(3−シクロヘキシルオキシカルボニルプロピ
ル)アミジノ]ベンゾイルイミノ}−3,4−ジメチル
−3H−チアゾリン−5−カルボキサミド(化合物1
1)を得た。 融点 203.5〜204℃。
【0067】実施例8 化合物7(0.3g)、10%水酸化ナトリウム液
(0.37ml)と2−プロパノール(3ml)の混合
物を室温で30分間撹拌した。反応混合物に酢酸を加え
て析出した結晶を濾取して N−(2−カルボキシエチ
ル)−2−{4−[N−(3−シクロヘキシルアミノカ
ルボニルプロピル)アミジノ]ベンゾイルイミノ}−
3,4−ジメチル−3H−チアゾリン−5−カルボキサ
ミド (化合物12)を得た。 融点 217.5〜218℃。
【0068】実施例9 (1)チオシアン酸アンモニウム(4.6g)のアセト
ン(100ml)溶液に室温下4−シアノベンゾイルク
ロリド(10g)を少量づつ加えた後、10分間加熱還
流した反応混合物を氷冷後不溶物を濾過によって除き、
濾液を減圧留去して4−シアノベンゾイルイソチオシア
ネート(11.2g)を得た。 融点 87.5〜88.5℃。
【0069】(2)4−シアノベンゾイルイソチオシア
ネート(11g)とトルエン(100ml)の混合物中
に60℃でイソプロピルアミン(5.6ml)を滴下し
た。反応混合物中の不溶物を濾過した後放冷し、析出し
た結晶をトルエンで再結晶して淡黄色プリズム晶の1−
(4−シアノベンゾイル)−3−イソプロピルチオ尿素
(12.35g)を得た。 融点 156〜157℃。
【0070】(3)1−(4−シアノベンゾイル)−3
−イソプロピルチオ尿素(37g)、2−クロロアセト
酢酸エチル(59g)、トルエン(500ml)の混合
物を反応で生じる水を除きながら3時間加熱還流した。
反応混合物を放冷した後析出した結晶を濾取し、トルエ
ンで再結晶して淡黄色粉末状の2−(4ーシアノベンゾ
イルイミノ)−3−イソプロピル−4−メチル−3H−
チアゾリン−5−カルボン酸エチル(45g)を得た。 融点 207.5〜209℃。
【0071】(4)2−(4−シアノベンゾイルイミ
ノ)−3−イソプロピル−4−メチル−3H−チアゾリ
ン−5−カルボン酸エチル(45.0g)、10%水酸
化ナトリウム水溶液(55.4ml)、ジメチルスルホ
キシド(450ml)、塩化メチレン(450ml)の
混合物を室温で2.5時間撹拌した。塩化メチレン、濃
塩酸を加えた後、塩化メチレンを溶媒留去し、水を加え
て析出した結晶を濾取して、2−(4−シアノベンゾイ
ルイミノ)−3−イソプロピル−4−メチル−3H−チ
アゾリン−5−カルボン酸(42.17g)を得た。 融点 261〜264℃(分解)。
【0072】(5)2−(4−シアノベンゾイルイミ
ノ)−3−イソプロピル−4−メチル−3H−チアゾリ
ン−5−カルボン酸(10.0g)、1,3−ジメチル
−2−クロロイミダゾリウムクロリド(以下DMCと略
す。)(8.22g)、β−アラニンメチルエステル塩
酸塩(6.79g)、トリエチルアミン(20.32m
l)、DMF(200ml)の混合物を室温で14時間
撹拌した。反応液を水(800ml)に注ぎ析出した結
晶を濾取し、N−(2−メトキシカルボニルエチル)−
2−(4−シアノベンゾイルイミノ)−3−イソプロピ
ル−4−メチル−3H−チアゾリン−5−カルボキサミ
ド(11.67g)を得た。 融点 139.5〜140.5℃。
【0073】(6)N−(2−メトキシカルボニルエチ
ル)−2−(4−シアノベンゾイルイミノ)−3−イソ
プロピル−4−メチル−3H−チアゾリン−5−カルボ
キサミド(11.0g)、水硫化ナトリウム(70%、
4.25g)、塩化マグネシウム・6水和物(5.40
g)、DMF(200ml)の混合物を室温で1時間撹
拌した。水(800ml)を加えて析出した結晶を濾取
し、得られた粗結晶を3%塩酸で洗浄して、N−(2−
メトキシカルボニルエチル)−2−(4−チオカルバモ
イルベンゾイルイミノ)−3−イソプロピル−4−メチ
ル−3H−チアゾリン−5−カルボキサミド(11.3
4g)を得た。 融点 186〜187℃。
【0074】(7)N−(2−メトキシカルボニルエチ
ル)−2−(4−チオカルバモイルベンゾイルイミノ)
−3−イソプロピル−4−メチル−3H−チアゾリン−
5−カルボキサミド(11.0g)、DMF(35m
l)、ジメチル硫酸(10.5ml)の混合物を室温で
2.5時間撹拌した。アセトン(100ml)、ヘキサ
ン(100ml)を加え析出した結晶を濾取してN−
(2−メトキシカルボニルエチル)−2−[4−(メチ
ルチオイミドイル)ベンゾイルイミノ]−3−イソプロ
ピル−4−メチル−3H−チアゾリン−5−カルボキサ
ミド・メチル硫酸塩(12.7g)を得た。 融点 158〜162℃。
【0075】(8)N−(2−メトキシカルボニルエチ
ル)−2−[4−(メチルチオイミドイル)ベンゾイル
イミノ]−3−イソプロピル−4−メチル−3H−チア
ゾリン−5−カルボキサミド・メチル硫酸塩(3.0
g)を4−アミノ酪酸シクロヘキシルエステルメタンス
ルホン酸塩(2.47g)、酢酸ナトリウム(529m
g)、メタノール(30ml)の混合溶液に加熱還流下
に加え、更に反応混合物を1時間加熱還流した。メタノ
ールを減圧留去の後、塩化メチレンに溶解し水で洗浄し
た。溶媒留去し残渣にアセトン、トルエンを加え、デカ
ンテーションにより溶媒を分離した後乾燥して N−
(2−メトキシカルボニルエチル)−2−{4−[N−
(3−シクロヘキシルオキシカルボニルプロピル)アミ
ジノ]ベンゾイルイミノ}−3−イソプロピル−4−メ
チル−3H−チアゾリン−5−カルボキサミド・メチル
硫酸塩 (化合物13)を得た。 融点 88〜90℃。
【0076】実施例10 実施例9(6)で得た化合物を用いて、実施例1(5)
および実施例9(8)と同様の反応操作を行ない N−
(2−メトキシカルボニルエチル)−2−{4−[N−
(3−メトキシカルボニルプロピル)アミジノ]ベンゾ
イルイミノ}−3−イソプロピル−4−メチル−3H−
チアゾリン−5−カルボキサミド・ヨウ化水素酸塩(化
合物14)を得た。 融点 96〜98℃。
【0077】実施例11 実施例9(7)で得た N−(2−メトキシカルボニル
エチル)−2−[4−(メチルチオイミドイル)ベンゾ
イルイミノ]−3−イソプロピル−4−メチル−3H−
チアゾリン−5−カルボキサミド・メチル硫酸塩(1.
0g)を4−アミノ酪酸(190mg)、メタノール
(10ml)の混合溶液に加熱還流下に加え、更に反応
混合物を1時間加熱還流した。メタノールを減圧留去の
後、メタノール、アセトン、イソプロピルエーテルを加
え、デカンテーションにより溶媒を分離した後乾燥して
N−(2−メトキシカルボニルエチル)−2−{4−
[N−(3−カルボキシプロピル)アミジノ]ベンゾイ
ルイミノ}−3−イソプロピル−4−メチル−3H−チ
アゾリン−5−カルボキサミド・メチル硫酸塩 (化合
物15)を得た。 融点 73〜75℃。
【0078】実施例12 化合物14(1.0g)、10%水酸化ナトリウム水溶
液(2.4ml)とメタノール(10ml)の混合物を
室温下1時間撹拌した。反応液に酢酸、水を加え析出し
た結晶を濾取して N−(2−カルボキシエチル)−2
−{4−[N−(3−カルボキシプロピル)アミジノ]
ベンゾイルイミノ}−3−イソプロピル−4−メチル−
3H−チアゾリン−5−カルボキサミド (化合物1
6)を得た。 融点 160〜162℃。
【0079】実施例13 化合物13を用いて、実施例7と同様の操作を行い、N
−(2−カルボキシエチル)−2−{4−[N−(3−
シクロヘキシルオキシカルボニルプロピル)アミジノ]
ベンゾイルイミノ}−3−イソプロピル−4−メチル−
3H−チアゾリン−5−カルボキサミド (化合物1
7)を得た。 融点 170〜174℃。
【0080】実施例14 (1)実施例9(1)で得た4−シアノベンゾイルイソ
チオシアネート(8g)をトルエン(50ml)に懸濁
し、n−ブチルアミン(4.2ml)を加え30分間撹
拌した。2−クロロアセト酢酸エチル(14ml)をさ
らに加え、混合物を反応で生じる水を取り除きながら加
熱還流下30分撹拌した。室温まで冷却の後、析出した
結晶を濾取して、3−n−ブチル−2−(4−シアノベ
ンゾイルイミノ)−4−メチル−3H−チアゾリン−5
−カルボン酸エチル(8.7g)を得た。 融点 186〜187℃。
【0081】(2)3−n−ブチル−2−(4−シアノ
ベンゾイルイミノ)−4−メチル−3H−チアゾリン−
5−カルボン酸エチル(8.4g)、10%水酸化ナト
リウム水溶液(36ml)、アセトン(100ml)、
メタノール(50ml)の混合物を加熱還流下6時間撹
拌した。室温まで冷却の後、3%塩酸(100ml)を
加え析出した結晶を濾取して、3−n−ブチル−2−
(4−シアノベンゾイルイミノ)−4−メチル−3H−
チアゾリン−5−カルボン酸(8.0g)を得た。
【0082】3−n−ブチル−2−(4−シアノベンゾ
イルイミノ)−4−メチル−3H−チアゾリン−5−カ
ルボン酸(8g)、WSC・HCl(4.9g)、HO
Bt・H2O(3.9g)、β−アラニンメチルエステ
ル塩酸塩(3.6g)、トリエチルアミン(3.6m
l)、DMF(100ml)の混合物を室温で24時間
撹拌した。水(1.2l)を加え塩化メチレンで抽出
し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩
水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮の
後、得られた粗結晶をメタノールで再結晶してN−(2
−メトキシカルボニルエチル)−3−n−ブチル−2−
(4−シアノベンゾイルイミノ)−4−メチル−3H−
チアゾリン−5−カルボキサミド(8.2g)を得た。 融点 155.5〜157.5℃。
【0083】(3)N−(2−メトキシカルボニルエチ
ル)−3−n−ブチル−2−(4−シアノベンゾイルイ
ミノ)−4−メチル−3H−チアゾリン−5−カルボキ
サミド(8.1g)、水硫化ナトリウム(70%、3.
0g)、塩化マグネシウム・6水和物(3.84g)、
DMF(80ml)の混合物を室温で1晩撹拌した。水
(300ml)を加えて析出した結晶を濾取し、得られ
た粗結晶を3%塩酸で洗浄して、N−(2−メトキシカ
ルボニルエチル)−2−(4−チオカルバモイルベンゾ
イルイミノ)−3−n−ブチル−4−メチル−3H−チ
アゾリン−5−カルボキサミド(8.8g)を得た。 融点 177〜179.5℃。
【0084】(4)N−(2−メトキシカルボニルエチ
ル)−2−(4−チオカルバモイルベンゾイルイミノ)
−3−n−ブチル−4−メチル−3H−チアゾリン−5
−カルボキサミド(8.8g)をDMF(50ml)に
懸濁し、ジメチル硫酸(5.4ml)を加え60℃で5
時間撹拌した。室温まで冷却の後、アセトン(200m
l)、ヘキサン(150ml)を加え析出した結晶を濾
取してN−(2−メトキシカルボニルエチル)−2−
[4−(メチルチオイミドイル)ベンゾイルイミノ]−
3−n−ブチル−4−メチル−3H−チアゾリン−5−
カルボキサミド・メチル硫酸塩(12.1g)を得た。 融点 110〜113℃。
【0085】(5)N−(2−メトキシカルボニルエチ
ル)−2−[4−(メチルチオイミドイル)ベンゾイル
イミノ]−3−n−ブチル−4−メチル−3H−チアゾ
リン−5−カルボキサミド・メチル硫酸塩(1g)を用
い、実施例3と同様の操作を行なって、N−(2−メト
キシカルボニルエチル)−2−{4−[N−(3−シク
ロヘキシルオキシカルボニルプロピル)アミジノ]ベン
ゾイルイミノ}−3−n−ブチル−4−メチル−3H−
チアゾリン−5−カルボキサミド・メチル硫酸塩(化合
物18)を得た。 融点 70〜74℃。
【0086】実施例15 化合物18を原料に用い、実施例7と同様の操作を行な
ってN−(2−カルボキシエチル)−2−{4−[N−
(3−シクロヘキシルオキシカルボニルプロピル)アミ
ジノ]ベンゾイルイミノ}−3−n−ブチル−4−メチ
ル−3H−チアゾリン−5−カルボキサミド(化合物1
9)を得た。 融点 204〜204.5℃(分解)。
【0087】実施例16 化合物18(0.1g)、10%水酸化ナトリウム水溶
液(0.4ml)、2−プロパノール(4ml)の混合
物を室温で5時間撹拌し、1%リン酸水溶液をpH5に
なるまで加えた。溶媒をデカンテーションにより分離
し、油状の残渣を水−アセトンにより結晶化して、N−
(2−カルボキシエチル)−2−{4−[N−(3−カ
ルボキシプロピル)アミジノ]ベンゾイルイミノ}−3
−n−ブチル−4−メチル−3H−チアゾリン−5−カ
ルボキサミド (化合物20)を得た。1 H−NMR(DMSO−d6) δ(ppm);0.9
6(3H,t,J=7Hz),1.41(2H,m),
1.65〜1.85(4H,m),2.10〜2.22
(4H,m),2.61(3H,s),3.26〜3.
45(4H,m),4.33(2H,t,J=7H
z),7.91(2H,d,J=8Hz),8.29
(2H,d,J=8Hz),8.70(1H,br
s)。
【0088】実施例17 (1)チオシアン酸アンモニウム(5.8g)のアセト
ン(125ml)溶液に室温下4−シアノベンゾイルク
ロリド(12.5g)を加えた後15分間加熱還流し
た。反応混合物を氷冷後不溶物を濾過によって除き濾液
を減圧留去して得た残渣にトルエン(125ml)、n
−ヘキシルアミン(11ml)を順次加え16時間撹拌
した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(酢酸エチル:塩化メチレン=
4:96)に付して1−(4−シアノベンゾイル)−3
−n−ヘキシルチオ尿素(16g)を得た。 融点 95〜96℃。
【0089】(2)1−(4−シアノベンゾイル)−3
−n−ヘキシルチオ尿素(15.5g)、2−クロロア
セト酢酸エチル(22g)、トルエン(160ml)の
混合物を反応で生じる水を取り除きながら加熱還流下2
時間撹拌した。室温まで冷却の後、析出した結晶を濾取
して、3−n−ヘキシル−2−(4−シアノベンゾイル
イミノ)−4−メチル−3H−チアゾリン−5−カルボ
ン酸エチル(19.1g)を得た。 融点 127〜128℃。
【0090】(3)3−n−ヘキシル−2−(4−シア
ノベンゾイルイミノ)−4−メチル−3H−チアゾリン
−5−カルボン酸エチル(18.5g)、10%水酸化
ナトリウム水溶液(37ml)、アセトン(200m
l)の混合物を加熱還流下1時間撹拌した。反応混合物
を減圧濃縮の後3%塩酸で酸性にし、析出した結晶を濾
取して、3−n−ヘキシル−2−(4−シアノベンゾイ
ルイミノ)−4−メチル−3H−チアゾリン−5−カル
ボン酸(17.2g)を得た。 融点 216〜218℃。
【0091】(4)3−n−ヘキシル−2−(4−シア
ノベンゾイルイミノ)−4−メチル−3H−チアゾリン
−5−カルボン酸(16.5g)、WSC・HCl(1
0.2g)、HOBt・H2O(10.2g)、β−ア
ラニン−t−ブチルエステル塩酸塩(9.68g)、ト
リエチルアミン(7.4ml)、DMF(180ml)
の混合物を室温で5.5時間撹拌した。水(1.2l)
を加え塩化メチレンで抽出し、有機層を飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。減圧濃縮の後、得られた粗結晶をヘキサ
ンで洗浄してN−(2−t−ブトキシカルボニルエチ
ル)−3−n−ヘキシル−2−(4−シアノベンゾイル
イミノ)−4−メチル−3H−チアゾリン−5−カルボ
キサミド(20.5g)を得た。 融点 130〜131℃。
【0092】(5)N−(2−t−ブトキシカルボニル
エチル)−3−n−ヘキシル−2−(4−シアノベンゾ
イルイミノ)−4−メチル−3H−チアゾリン−5−カ
ルボキサミド(20g)を用いて実施例14(4)と同
様の操作を行い、N−(2−t−ブトキシカルボニルエ
チル)−2−(4−チオカルバモイルベンゾイルイミ
ノ)−3−n−ヘキシル−4−メチル−3H−チアゾリ
ン−5−カルボキサミド(21.0g)を得た。 融点 190〜190.5℃。
【0093】(6)N−(2−t−ブトキシカルボニル
エチル)−2−(4−チオカルバモイルベンゾイルイミ
ノ)−3−n−ヘキシル−4−メチル−3H−チアゾリ
ン−5−カルボキサミド(20.5g)をDMF(15
0ml)に溶解し、ジメチル硫酸(10.9ml)を加
えた。室温で24時間撹拌の後、反応混合物を減圧濃縮
し、アセトン−ヘキサンで再結晶してN−(2−t−ブ
トキシカルボニルエチル)−2−[4−(メチルチオイ
ミドイル)ベンゾイルイミノ]−3−n−ヘキシル−4
−メチル−3H−チアゾリン−5−カルボキサミド・メ
チル硫酸塩(11.5g)を得た。 融点 197〜199℃。
【0094】(7)N−(2−t−ブトキシカルボニル
エチル)−2−[4−(メチルチオイミドイル)ベンゾ
イルイミノ]−3−n−ヘキシル−4−メチル−3H−
チアゾリン−5−カルボキサミド・メチル硫酸塩(1.
5g)、4−アミノ酪酸(0.2g)、メタノール(1
5ml)の混合物を加熱還流下3時間撹拌した。反応混
合物を減圧濃縮し塩化メチレンに溶解の後、飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネ
シウムで乾燥した。減圧濃縮の後、残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=
4:1)に付してN−(2−t−ブトキシカルボニルエ
チル)−2−{4−[N−(3−カルボキシプロピル)
アミジノ]ベンゾイルイミノ}−3−n−ヘキシル−4
−メチル−3H−チアゾリン−5−カルボキサミド(化
合物21)を得た。 融点 119〜122℃。
【0095】実施例18 実施例17(6)で得たN−(2−t−ブトキシカルボ
ニルエチル)−2−[4−(メチルチオイミドイル)ベ
ンゾイルイミノ]−3−n−ヘキシル−4−メチル−3
H−チアゾリン−5−カルボキサミド・メチル硫酸塩
(2g)、4−アミノ酪酸メチルエステル・塩酸塩
(0.56g)、酢酸ナトリウム(0.3g)、メタノ
ール(20ml)の混合物を加熱還流下3時間撹拌し
た。反応混合物を減圧濃縮し塩化メチレンに溶解の後、
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、
硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮の後、残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メ
タノール=9:1)に付してN−(2−t−ブトキシカ
ルボニルエチル)−2−{4−[N−(3−メトキシカ
ルボニルプロピル)アミジノ]ベンゾイルイミノ}−3
−n−ヘキシル−4−メチル−3H−チアゾリン−5−
カルボキサミド(化合物22)を得た。 融点 125〜127℃。
【0096】実施例19 原料に4−アミノ酪酸シクロヘキシルエステル・メタン
スルホン酸塩を用い、実施例18と同様の操作を行なっ
て、N−(2−t−ブトキシカルボニルエチル)−2−
{4−[N−(3−シクロヘキシルオキシカルボニルプ
ロピル)アミジノ]ベンゾイルイミノ}−3−n−ヘキ
シル−4−メチル−3H−チアゾリン−5−カルボキサ
ミド(化合物23)を得た。 融点 178〜181.5℃。
【0097】実施例20 化合物21(0.05g)、トリフルオロ酢酸(0.5
ml)の混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を
減圧濃縮の後、残渣をエーテルで結晶化し、濾取してN
−(2−カルボキシエチル)−2−{4−[N−(3−
カルボキシプロピル)アミジノ]ベンゾイルイミノ}−
3−n−ヘキシル−4−メチル−3H−チアゾリン−5
−カルボキサミド・トリフルオロ酢酸塩(化合物24)
を得た。 融点 151〜153℃。
【0098】実施例21 実施例20と同様の操作を行なって、以下の化合物を得
た。
【0099】N−(2−カルボキシエチル)−2−{4
−[N−(3−メトキシカルボニルプロピル)アミジ
ノ]ベンゾイルイミノ}−3−n−ヘキシル−4−メチ
ル−3H−チアゾリン−5−カルボキサミド・トリフル
オロ酢酸塩(化合物25) 融点 54〜56℃ N−(2−カルボキシエチル)−2−{4−[N−(3
−シクロヘキシルオキシカルボニルプロピル)アミジ
ノ]ベンゾイルイミノ}−3−n−ヘキシル−4−メチ
ル−3H−チアゾリン−5−カルボキサミド・トリフル
オロ酢酸塩(化合物26) 融点 45〜49℃。
【0100】実施例22 (1)チオシアン酸アンモニウム(5.8g)のアセト
ン(125ml)溶液に室温下4−シアノベンゾイルク
ロリド(12.5g)を加えた後15分間加熱還流し
た。反応混合物を氷冷後不溶物を濾過によって除き濾液
を減圧留去して得た残渣にトルエン(125ml)、n
−テトラデシルアミン(17.7g)を順次加え1時間
撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:塩化メチレン
=2:98)に付して1−(4−シアノベンゾイル)−
3−n−テトラデシルチオ尿素(21.4g)を得た。 融点 78〜80℃。
【0101】(2)1−(4−シアノベンゾイル)−3
−n−テトラデシルチオ尿素(21g)、2−クロロア
セト酢酸エチル(25g)、トルエン(240ml)の
混合物を反応で生じる水を取り除きながら加熱還流下5
時間撹拌した。室温まで冷却の後、析出した結晶を濾取
して、3−n−テトラデシル−2−(4−シアノベンゾ
イルイミノ)−4−メチル−3H−チアゾリン−5−カ
ルボン酸エチル(23.4g)を得た。 融点 86〜86.5℃。
【0102】(3)3−n−テトラデシル−2−(4−
シアノベンゾイルイミノ)−4−メチル−3H−チアゾ
リン−5−カルボン酸エチル(23g)、10%水酸化
ナトリウム水溶液(36ml)、アセトン(250m
l)の混合物を加熱還流下1時間撹拌した。反応混合物
を減圧濃縮の後3%塩酸で酸性にし、析出した結晶を濾
取して、3−n−テトラデシル−2−(4−シアノベン
ゾイルイミノ)−4−メチル−3H−チアゾリン−5−
カルボン酸(21.7g)を得た。 融点 176〜177℃。
【0103】(4)3−n−テトラデシル−2−(4−
シアノベンゾイルイミノ)−4−メチル−3H−チアゾ
リン−5−カルボン酸(21g)、WSC・HCl(1
0.0g)、HOBt・H2O(10.0g)、β−ア
ラニン−t−ブチルエステル塩酸塩(9.46g)、ト
リエチルアミン(7.3ml)、DMF(200ml)
の混合物を室温で5時間撹拌した。水(1.2l)を加
え塩化メチレンで抽出し、有機層を飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで
乾燥した。減圧濃縮の後、得られた粗結晶をヘキサンで
洗浄してN−(2−t−ブトキシカルボニルエチル)−
3−n−テトラデシル−2−(4−シアノベンゾイルイ
ミノ)−4−メチル−3H−チアゾリン−5−カルボキ
サミド(25.1g)を得た。 融点 92.5〜94℃。
【0104】(5)N−(2−t−ブトキシカルボニル
エチル)−3−n−テトラデシル−2−(4−シアノベ
ンゾイルイミノ)−4−メチル−3H−チアゾリン−5
−カルボキサミド(20g)を用いて実施例14(4)
と同様の操作を行い、N−(2−t−ブトキシカルボニ
ルエチル)−2−(4−チオカルバモイルベンゾイルイ
ミノ)−3−n−テトラデシル−4−メチル−3H−チ
アゾリン−5−カルボキサミド(25.5g)を得た。 融点 150〜152.5℃。
【0105】(6)N−(2−t−ブトキシカルボニル
エチル)−2−(4−チオカルバモイルベンゾイルイミ
ノ)−3−n−テトラデシル−4−メチル−3H−チア
ゾリン−5−カルボキサミド(25g)をDMF(15
0ml)に溶解し、ジメチル硫酸(11ml)を加え
た。室温で5時間撹拌の後、反応混合物を減圧濃縮して
N−(2−t−ブトキシカルボニルエチル)−2−[4
−(メチルチオイミドイル)ベンゾイルイミノ]−3−
n−テトラデシル−4−メチル−3H−チアゾリン−5
−カルボキサミド・メチル硫酸塩(32g)を得た。
【0106】1H−NMR(DMSO−d6) δ(pp
m);0.85(3H,t,J=6Hz),1.0〜
1.5(22H,m),1.42(9H,s),1.7
5(2H,m),2.48(2H,t,J=6Hz),
2.62(3H,s),2.88(3H,s),3.4
0(3H,s),3.42(2H,q,J=6Hz),
4.36(2H,m),7.98(2H,d,J=8H
z),8.34(1H,t,J=6Hz),8.39
(2H,d,J=6Hz)。
【0107】(7)N−(2−t−ブトキシカルボニル
エチル)−2−[4−(メチルチオイミドイル)ベンゾ
イルイミノ]−3−n−テトラデシル−4−メチル−3
H−チアゾリン−5−カルボキサミド・メチル硫酸塩
(2g)、4−アミノ酪酸(0.32g)、メタノール
(20ml)の混合物を加熱還流下1.5時間撹拌し
た。反応混合物を減圧濃縮し塩化メチレンに溶解の後、
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、
硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮の後、残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メ
タノール=4:1)に付してN−(2−t−ブトキシカ
ルボニルエチル)−2−{4−[N−(3−カルボキシ
プロピル)アミジノ]ベンゾイルイミノ}−3−n−テ
トラデシル−4−メチル−3H−チアゾリン−5−カル
ボキサミド(化合物27)を得た。 融点 177〜179℃。
【0108】実施例23 実施例22(6)で得たN−(2−t−ブトキシカルボ
ニルエチル)−2−[4−(メチルチオイミドイル)ベ
ンゾイルイミノ]−3−n−テトラデシル−4−メチル
−3H−チアゾリン−5−カルボキサミド・メチル硫酸
塩(2g)、4−アミノ酪酸メチルエステル・塩酸塩
(0.48g)、酢酸ナトリウム(0.3g)、メタノ
ール(20ml)の混合物を加熱還流下3時間撹拌し
た。反応混合物を減圧濃縮し塩化メチレンに溶解の後、
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、
硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮の後、残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メ
タノール=9:1)に付してN−(2−t−ブトキシカ
ルボニルエチル)−2−{4−[N−(3−メトキシカ
ルボニルプロピル)アミジノ]ベンゾイルイミノ}−3
−n−テトラデシル−4−メチル−3H−チアゾリン−
5−カルボキサミド(化合物28)を得た。 融点 81〜84℃。
【0109】実施例24 原料に4−アミノ酪酸シクロヘキシルエステル・メタン
スルホン酸塩を用い、実施例23と同様の操作を行なっ
て、N−(2−t−ブトキシカルボニルエチル)−2−
{4−[N−(3−シクロヘキシルオキシカルボニルプ
ロピル)アミジノ]ベンゾイルイミノ}−3−n−テト
ラデシル−4−メチル−3H−チアゾリン−5−カルボ
キサミド(化合物29)を得た。 融点 97〜98℃。
【0110】実施例25 化合物27,化合物28または化合物29を原料として
用い、実施例20と同様の操作を行なって以下の化合物
を得た。 N−(2−カルボキシエチル)−2−{4−[N−(3
−カルボキシプロピル)アミジノ]ベンゾイルイミノ}
−3−n−テトラデシル−4−メチル−3H−チアゾリ
ン−5−カルボキサミド・トリフルオロ酢酸塩(化合物
30) 融点 95〜98℃ N−(2−カルボキシエチル)−2−{4−[N−(3
−メトキシカルボニルプロピル)アミジノ]ベンゾイル
イミノ}−3−n−テトラデシル−4−メチル−3H−
チアゾリン−5−カルボキサミド・トリフルオロ酢酸塩
(化合物31) 融点 127〜129℃ N−(2−カルボキシエチル)−2−{4−[N−(3
−シクロヘキシルオキシカルボニルプロピル)アミジ
ノ]ベンゾイルイミノ}−3−n−テトラデシル−4−
メチル−3H−チアゾリン−5−カルボキサミド・トリ
フルオロ酢酸塩(化合物32) 融点 130.5〜131.5℃。
【0111】実施例26 (1)実施例9(1)で得た4−シアノベンゾイルイソ
チオシアネート(8g)をトルエン(50ml)に懸濁
し、ベンジルアミン(4.6ml)を加え30分間撹拌
した。2−クロロアセト酢酸エチル(14ml)をさら
に加え、混合物を反応で生じる水を取り除きながら加熱
還流下30分撹拌した。室温まで冷却の後、析出した結
晶を濾取して、3−ベンジル−2−(4−シアノベンゾ
イルイミノ)−4−メチル−3H−チアゾリン−5−カ
ルボン酸エチル(11g)を得た。 融点 189〜195.5℃。
【0112】(2)3−ベンジル−2−(4−シアノベ
ンゾイルイミノ)−4−メチル−3H−チアゾリン−5
−カルボン酸エチル(10.8g)、10%水酸化ナト
リウム水溶液(42.5ml)、塩化メチレン(150
ml)、メタノール(150ml)の混合物を室温で2
0分、加熱還流下1時間撹拌し、さらに室温で1晩撹拌
した。反応混合物を減圧濃縮し、得られた粗結晶をアセ
トンで洗浄して、3−ベンジル−2−(4−シアノベン
ゾイルイミノ)−4−メチル−3H−チアゾリン−5−
カルボン酸・ナトリウム塩(10.3g)を得た。
【0113】3−ベンジル−2−(4−シアノベンゾイ
ルイミノ)−4−メチル−3H−チアゾリン−5−カル
ボン酸・ナトリウム塩(10g)、WSC・HCl
(5.3g)、HOBt・H2O(4.2g)、β−ア
ラニンメチルエステル塩酸塩(3.9g)、DMF(1
00ml)の混合物を室温で24時間撹拌した。水
(1.2l)を加え塩化メチレンで抽出し、有機層を3
%塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で
洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮の後、
得られた粗結晶をメタノールで再結晶してN−(2−メ
トキシカルボニルエチル)−3−ベンジル−2−(4−
シアノベンゾイルイミノ)−4−メチル−3H−チアゾ
リン−5−カルボキサミド(8.7g)を得た。 融点 191.5〜194.5℃。
【0114】(3)N−(2−メトキシカルボニルエチ
ル)−3−ベンジル−2−(4−シアノベンゾイルイミ
ノ)−4−メチル−3H−チアゾリン−5−カルボキサ
ミド(8.6g)、水硫化ナトリウム(70%、3.0
g)、塩化マグネシウム・6水和物(3.8g)、DM
F(80ml)の混合物を室温で1晩撹拌した。水(3
00ml)を加えて析出した結晶を濾取し、得られた粗
結晶を3%塩酸で洗浄して、N−(2−メトキシカルボ
ニルエチル)−2−(4−チオカルバモイルベンゾイル
イミノ)−3−ベンジル−4−メチル−3H−チアゾリ
ン−5−カルボキサミド(9.3g)を得た。 融点 187〜189.5℃。
【0115】(4)N−(2−メトキシカルボニルエチ
ル)−2−(4−チオカルバモイルベンゾイルイミノ)
−3−ベンジル−4−メチル−3H−チアゾリン−5−
カルボキサミド(9.2g)をDMF(50ml)に懸
濁し、ジメチル硫酸(5.2ml)を加え60℃で4.
5時間撹拌した。室温まで冷却の後、アセトン(200
ml)を加え析出した結晶を濾取してN−(2−メトキ
シカルボニルエチル)−2−[4−(メチルチオイミド
イル)ベンゾイルイミノ]−3−ベンジル−4−メチル
−3H−チアゾリン−5−カルボキサミド・メチル硫酸
塩(9.4g)を得た。 融点 187〜189.5℃。
【0116】(5)N−(2−メトキシカルボニルエチ
ル)−2−[4−(メチルチオイミドイル)ベンゾイル
イミノ]−3−ベンジル−4−メチル−3H−チアゾリ
ン−5−カルボキサミド・メチル硫酸塩(1g)を用
い、実施例2と同様の操作を行なって、N−(2−メト
キシカルボニルエチル)−2−{4−[N−(3−メト
キシカルボニルプロピル)アミジノ]ベンゾイルイミ
ノ}−3−ベンジル−4−メチル−3H−チアゾリン−
5−カルボキサミド・メチル硫酸塩0.78g(化合物
33)を得た。 融点 116.5〜118℃。
【0117】実施例27 実施例26(4)で得た N−(2−メトキシカルボニ
ルエチル)−2−[4−(メチルチオイミドイル)ベン
ゾイルイミノ]−3−ベンジル−4−メチル−3H−チ
アゾリン−5−カルボキサミド・メチル硫酸塩(1g)
を用い、実施例3と同様の操作を行なって、N−(2−
メトキシカルボニルエチル)−2−{4−[N−(3−
シクロヘキシルオキシカルボニルプロピル)アミジノ]
ベンゾイルイミノ}−3−ベンジル−4−メチル−3H
−チアゾリン−5−カルボキサミド・メチル硫酸塩(化
合物34)を得た。 融点 118.5〜121℃。
【0118】実施例28 化合物33(0.5g)、10%水酸化ナトリウム水溶
液(2ml)、水(5ml)、2−プロパノール(20
ml)の混合物を室温で5時間撹拌し、1%リン酸水溶
液をpH5になるまで加えた。溶媒をデカンテーション
により分離し、油状の残渣を水−アセトンにより結晶化
して、N−(2−カルボキシエチル)−2−{4−[N
−(3−カルボキシプロピル)アミジノ]ベンゾイルイ
ミノ}−3−ベンジル−4−メチル−3H−チアゾリン
−5−カルボキサミド (化合物35)を得た。 融点 159〜163℃。
【0119】実施例29 化合物34を原料に用い、実施例7と同様の操作を行な
って、N−(2−カルボキシエチル)−2−{4−[N
−(3−シクロヘキシルオキシカルボニルプロピル)ア
ミジノ]ベンゾイルイミノ}−3−ベンジル−4−メチ
ル−3H−チアゾリン−5−カルボキサミド(化合物3
6)を得た。 融点 191〜193℃。
【0120】実施例30 (1)チオシアン酸アンモニウム(5.8g)のアセト
ン(125ml)溶液に室温下4−シアノベンゾイルク
ロリド(12.5g)を加えた後15分間加熱還流し
た。反応混合物を氷冷後不溶物を濾過によって除き濾液
を減圧留去して得た残渣にトルエン(125ml)、2
−フェニルエチルアミン(10.4g)を順次加え2時
間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、得られた粗結晶
を酢酸エチルで洗浄して1−(4−シアノベンゾイル)
−3−(2−フェニルエチル)チオ尿素(14.1g)
を得た。 融点 142〜143.5℃。
【0121】(2)1−(4−シアノベンゾイル)−3
−(2−フェニルエチル)チオ尿素(13.5g)、2
−クロロアセト酢酸エチル(18g)、トルエン(15
0ml)の混合物を反応で生じる水を取り除きながら加
熱還流下4時間撹拌した。室温まで冷却の後、析出した
結晶を濾取して、3−(2−フェニルエチル)−2−
(4−シアノベンゾイルイミノ)−4−メチル−3H−
チアゾリン−5−カルボン酸エチル(14.3g)を得
た。 融点 195.5〜197.5℃。
【0122】(3)3−(2−フェニルエチル)−2−
(4−シアノベンゾイルイミノ)−4−メチル−3H−
チアゾリン−5−カルボン酸エチル(13.5g)、1
0%水酸化ナトリウム水溶液(26ml)、アセトン
(150ml)の混合物を加熱還流下2時間撹拌した。
反応混合物を減圧濃縮の後3%塩酸で酸性にし、析出し
た結晶を濾取して、3−(2−フェニルエチル)−2−
(4−シアノベンゾイルイミノ)−4−メチル−3H−
チアゾリン−5−カルボン酸(11.9g)を得た。 融点 232〜233℃。
【0123】(4)3−(2−フェニルエチル)−2−
(4−シアノベンゾイルイミノ)−4−メチル−3H−
チアゾリン−5−カルボン酸(11.5g)、WSC・
HCl(8.5g)、HOBt・H2O(6.8g)、
β−アラニン−t−ブチルエステル塩酸塩(6.4
g)、トリエチルアミン(4.9ml)、DMF(20
0ml)の混合物を室温で5時間撹拌した。水(1.2
l)を加え塩化メチレンで抽出し、有機層を飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネ
シウムで乾燥した。減圧濃縮の後、得られた粗結晶を酢
酸エチル−ヘキサンで再結晶してN−(2−t−ブトキ
シカルボニルエチル)−3−(2−フェニルエチル)−
2−(4−シアノベンゾイルイミノ)−4−メチル−3
H−チアゾリン−5−カルボキサミド(15.9g)を
得た。 融点 101〜102℃。
【0124】(5)N−(2−t−ブトキシカルボニル
エチル)−3−(2−フェニルエチル)−2−(4−シ
アノベンゾイルイミノ)−4−メチル−3H−チアゾリ
ン−5−カルボキサミド(15.5g)を用いて実施例
14(4)と同様の操作を行い、N−(2−t−ブトキ
シカルボニルエチル)−2−(4−チオカルバモイルベ
ンゾイルイミノ)−3−(2−フェニルエチル)−4−
メチル−3H−チアゾリン−5−カルボキサミド(1
4.1g)を得た。 融点 220〜221℃。
【0125】(6)N−(2−t−ブトキシカルボニル
エチル)−2−(4−チオカルバモイルベンゾイルイミ
ノ)−3−(2−フェニルエチル)−4−メチル−3H
−チアゾリン−5−カルボキサミド(13.5g)をD
MF(100ml)に溶解し、ジメチル硫酸(11m
l)を加えた。室温で18時間撹拌の後、反応混合物を
減圧濃縮し、残渣をアセトン−ヘキサンから再結晶して
N−(2−t−ブトキシカルボニルエチル)−2−[4
−(メチルチオイミドイル)ベンゾイルイミノ]−3−
(2−フェニルエチル)−4−メチル−3H−チアゾリ
ン−5−カルボキサミド・メチル硫酸塩(12.0g)
を得た。 融点 162.5〜164.5℃。
【0126】(7)N−(2−t−ブトキシカルボニル
エチル)−2−[4−(メチルチオイミドイル)ベンゾ
イルイミノ]−3−(2−フェニルエチル)−4−メチ
ル−3H−チアゾリン−5−カルボキサミド・メチル硫
酸塩(2g)、4−アミノ酪酸(0.32g)、メタノ
ール(20ml)の混合物を加熱還流下2.5時間撹拌
した。反応混合物を減圧濃縮し塩化メチレンに溶解の
後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄
し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮の後、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホル
ム:メタノール=4:1)に付してN−(2−t−ブト
キシカルボニルエチル)−2−{4−[N−(3−カル
ボキシプロピル)アミジノ]ベンゾイルイミノ}−3−
(2−フェニルエチル)−4−メチル−3H−チアゾリ
ン−5−カルボキサミド (化合物37)を得た。 融点 74〜77℃。
【0127】実施例31 実施例30(6)で得たN−(2−t−ブトキシカルボ
ニルエチル)−2−[4−(メチルチオイミドイル)ベ
ンゾイルイミノ]−3−(2−フェニルエチル)−4−
メチル−3H−チアゾリン−5−カルボキサミド・メチ
ル硫酸塩(2g)、4−アミノ酪酸メチルエステル・塩
酸塩(0.5g)、酢酸ナトリウム(0.3g)、メタ
ノール(20ml)の混合物を加熱還流下3時間撹拌し
た。反応混合物を減圧濃縮し塩化メチレンに溶解の後、
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、
硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮の後、残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メ
タノール=9:1)に付してN−(2−t−ブトキシカ
ルボニルエチル)−2−{4−[N−(3−メトキシカ
ルボニルプロピル)アミジノ]ベンゾイルイミノ}−3
−(2−フェニルエチル)−4−メチル−3H−チアゾ
リン−5−カルボキサミド (化合物38)を得た。 融点 84〜88℃。
【0128】実施例32 原料に4−アミノ酪酸シクロヘキシルエステル・メタン
スルホン酸塩を用い、実施例31と同様の操作を行なっ
て、N−(2−t−ブトキシカルボニルエチル)−2−
{4−[N−(3−シクロヘキシルオキシカルボニルプ
ロピル)アミジノ]ベンゾイルイミノ}−3−(2−フ
ェニルエチル)−4−メチル−3H−チアゾリン−5−
カルボキサミド(化合物39)を得た。 融点 42〜46℃。
【0129】実施例33 化合物30〜32を原料として用い、実施例20と同様
の操作を行なって、以下の化合物を得た。 N−(2−カルボキシエチル)−2−{4−[N−(3
−カルボキシプロピル)アミジノ]ベンゾイルイミノ}
−3−(2−フェニルエチル)−4−メチル−3H−チ
アゾリン−5−カルボキサミド・トリフルオロ酢酸塩
(化合物40) 融点 131〜134℃ N−(2−カルボキシエチル)−2−{4−[N−(3
−メトキシカルボニルプロピル)アミジノ]ベンゾイル
イミノ}−3−(2−フェニルエチル)−4−メチル−
3H−チアゾリン−5−カルボキサミド・トリフルオロ
酢酸塩(化合物41) 融点 115〜118℃ N−(2−カルボキシエチル)−2−{4−[N−(3
−シクロヘキシルオキシカルボニルプロピル)アミジ
ノ]ベンゾイルイミノ}−3−(2−フェニルエチル)
−4−メチル−3H−チアゾリン−5−カルボキサミド
・トリフルオロ酢酸塩(化合物42) 融点 62〜65℃。
【0130】実施例34 (1)チオシアン酸アンモニウム(9.2g)のアセト
ン(200ml)溶液に室温下4−シアノベンゾイルク
ロリド(20g)を少量づつ加えた後20分間加熱還流
した反応混合物を氷冷後不溶物を濾過によって除き濾液
を減圧留去して得た残渣にトルエン(100ml),シ
クロプロピルアミン(7.6g)を順次加え30分間撹
拌した。析出した結晶を濾取後酢酸エチルで再結晶して
無色粉末状の1−(4−シアノベンゾイル)−3−シク
ロプロピルチオ尿素(20g)を得た。 融点 151〜152℃。
【0131】(2)1−シクロプロピル−3−(4−シ
アノベンゾイル)−チオ尿素(19.5g)、2−クロ
ロアセト酢酸エチル(24.2ml)、トルエン(20
0ml)の混合物を反応で生じる水を取り除きながら加
熱還流下2時間撹拌した。室温まで冷却の後、析出した
結晶を濾取して、3−シクロプロピル−2−(4−シア
ノベンゾイルイミノ)−4−メチル−3H−チアゾリン
−5−カルボン酸エチル26.7gを得た。 融点 224.5〜225.5℃。
【0132】(3)3−シクロプロピル−2−(4−シ
アノベンゾイルイミノ)−4−メチル−3H−チアゾリ
ン−5−カルボン酸エチル(26.3g)、10%水酸
化ナトリウム水溶液(44ml)、アセトン(300m
l)の混合物を加熱還流下2.5時間撹拌した。室温ま
で冷却の後、析出した結晶を濾取して、3−シクロプロ
ピル−2−(4−シアノベンゾイルイミノ)−4−メチ
ル−3H−チアゾリン−5−カルボン酸・ナトリウム塩
(26.4g)を得た。 融点 273〜274℃(分解)。
【0133】(4)3−シクロプロピル−2−(4−シ
アノベンゾイルイミノ)−4−メチル−3H−チアゾリ
ン−5−カルボン酸・ナトリウム塩(26g)、DMC
(18.9g)、β−アラニンメチルエステル塩酸塩
(15.6g)、トリエチルアミン(31ml)、DM
F(300ml)の混合物を室温で3時間撹拌した。水
(1.2l)を加え析出した結晶を濾取し、得られた粗
結晶を塩化メチレンに溶解した。セライトを用いて不溶
物を濾取し、母液を減圧濃縮してN−(2−メトキシカ
ルボニルエチル)−3−シクロプロピル−2−(4−シ
アノベンゾイルイミノ)−4−メチル−3H−チアゾリ
ン−5−カルボキサミド(22.7g)を得た。 融点 197.5〜198.5℃。
【0134】(5)N−(2−メトキシカルボニルエチ
ル)−3−シクロプロピル−2−(4−シアノベンゾイ
ルイミノ)−4−メチル−3H−チアゾリン−5−カル
ボキサミド (22g)を用いて実施例14(4)と同
様の操作を行い、N−(2−メトキシカルボニルエチ
ル)−2−(4−チオカルバモイルベンゾイルイミノ)
−3−シクロプロピル−4−メチル−3H−チアゾリン
−5−カルボキサミド(21.9g)を得た。 融点 215〜215.5℃。
【0135】(6)N−(2−メトキシカルボニルエチ
ル)−2−(4−チオカルバモイルベンゾイルイミノ)
−3−シクロプロピル−4−メチル−3H−チアゾリン
−5−カルボキサミド(21g)をDMF(150m
l)に懸濁し、50℃まで加熱の後ジメチル硫酸(7.
7ml)を5分かけて滴下した。55℃で2時間撹拌の
後、アセトン(500ml)を加え室温まで冷却し、ヘ
キサン(400ml)を加え析出した結晶を濾取してN
−(2−メトキシカルボニルエチル)−2−[4−(メ
チルチオイミドイル)ベンゾイルイミノ]−3−シクロ
プロピル−4−メチル−3H−チアゾリン−5−カルボ
キサミド・メチル硫酸塩(24.5g)を得た。 融点 173.5〜174.5℃(分解)。
【0136】(7)N−(2−メトキシカルボニルエチ
ル)−2−[4−(メチルチオイミドイル)ベンゾイル
イミノ]−3−シクロプロピル−4−メチル−3H−チ
アゾリン−5−カルボキサミド・メチル硫酸塩(3.0
g)を4−アミノ酪酸メチルエステル塩酸塩(1.45
g)、酢酸ナトリウム(620mg)、メタノール(3
0ml)の混合溶液に加熱還流下に加え、更に反応混合
物を1時間加熱還流した。メタノールを減圧留去の後、
塩化メチレンに溶解し水で洗浄した。溶媒留去し残渣に
メタノール、イソプロピルエーテルを加え、デカンテー
ションにより溶媒を分離した後、再び塩化メチレンに溶
解し飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和の後溶媒留去
して N−(2−メトキシカルボニルエチル)−2−
{4−[N−(3−メトキシカルボニルプロピル)アミ
ジノ]ベンゾイルイミノ}−3−シクロプロピル−4−
メチル−3H−チアゾリン−5−カルボキサミド (化
合物43)を得た。 融点 57〜58℃。
【0137】実施例35 実施例34(6)で得たN−(2−メトキシカルボニル
エチル)−2−[4−(メチルチオイミドイル)ベンゾ
イルイミノ]−3−シクロプロピル−4−メチル−3H
−チアゾリン−5−カルボキサミド・メチル硫酸塩と4
−アミノ酪酸シクロヘキシルエステル・メタンスルホン
酸塩を用いて、実施例9(8)と同様の操作を行い、N
−(2−メトキシカルボニルエチル)−2−{4−[N
−(3−シクロヘキシルオキシカルボニルプロピル)ア
ミジノ]ベンゾイルイミノ}−3−シクロプロピル−4
−メチル−3H−チアゾリン−5−カルボキサミド・メ
チル硫酸塩(化合物44)を得た。 融点 82〜84℃。
【0138】実施例36 実施例34(6)で得た N−(2−メトキシカルボニ
ルエチル)−2−[4−(メチルチオイミドイル)ベン
ゾイルイミノ]−3−シクロプロピル−4−メチル−3
H−チアゾリン−5−カルボキサミド・メチル硫酸塩と
4−アミノ−N−シクロヘキシル酪酸アミド・塩酸塩を
用いて実施例4と同様の操作を行い N−(2−メトキ
シカルボニルエチル)−2−{4−[N−(3−シクロ
ヘキシルアミノカルボニルプロピル)アミジノ]−ベン
ゾイルイミノ}−3−シクロプロピル−4−メチル−3
H−チアゾリン−5−カルボキサミド・メチル硫酸塩
(化合物45)を得た。
【0139】1H−NMR(DMSO−d6) δ(pp
m);1.0〜1.8(16H,m),2.23(2
H,t,J=6Hz),2.58(2H,t,J=6H
z),2.67(3H,s),3.36(3H,s),
3.45(4H,q,J=6Hz),3.61(3H,
s),7.83(1H,t,J=6Hz),7.87
(2H,d,J=8Hz),8.27(1H,t,J=
6Hz),8.36(2H,d,J=8Hz),9.4
2(2H,br)。
【0140】実施例37 実施例34(6)で得た N−(2−メトキシカルボニ
ルエチル)−2−[4−(メチルチオイミドイル)ベン
ゾイルイミノ]−3−シクロプロピル−4−メチル−3
H−チアゾリン−5−カルボキサミド・メチル硫酸塩と
6−アミノカプロン酸アニリド・塩酸塩を用いて実施例
4と同様の操作を行い N−(2−メトキシカルボニル
エチル)−2−{4−[N−(5−フェニルアミノカル
ボニルペンチル)アミジノ]−ベンゾイルイミノ}−3
−シクロプロピル−4−メチル−3H−チアゾリン−5
−カルボキサミド・メチル硫酸塩(化合物46)を得
た。
【0141】1H−NMR(DMSO−d6)δ(pp
m);1.1〜1.5(6H,m),1.69(4H,
m),2.35(2H,t,J=6Hz),2.58
(2H,t,J=6Hz),2.66(3H,s),
3.37(3H,s),3.45(4H,q,J=6H
z),3.61(3H,s),7.01(1H,t,J
=6Hz),7.28(2H,t,J=8Hz),7.
61(2H,d,J=8Hz),7.85(2H,d,
J=8Hz),8.30(1H,t,J=6Hz),
8.35(2H,d,J=8Hz),9.97(1H,
s)。
【0142】実施例38 実施例34(6)で得たN−(2−メトキシカルボニル
エチル)−2−[4−(メチルチオイミドイル)ベンゾ
イルイミノ]−3−シクロプロピル−4−メチル−3H
−チアゾリン−5−カルボキサミド・メチル硫酸塩を用
いて、実施例11と同様の操作を行い、N−(2−メト
キシカルボニルエチル)−2−{4−[N−(3−カル
ボキシプロピル)アミジノ]ベンゾイルイミノ}−3−
シクロプロピル−4−メチル−3H−チアゾリン−5−
カルボキサミド・メチル硫酸塩(化合物47)を得た。 融点 67〜72℃。
【0143】実施例39 化合物43を用いて、実施例12と同様の操作を行い、
N−(2−カルボキシエチル)−2−{4−[N−(3
−カルボキシプロピル)アミジノ]ベンゾイルイミノ}
−3−シクロプロピル−4−メチル−3H−チアゾリン
−5−カルボキサミド(化合物48)を得た。 融点 256〜256.5℃。
【0144】実施例40 化合物44を用いて、実施例7と同様の操作を行ない
N−(2−カルボキシエチル)−2−{4−[N−(3
−シクロヘキシルオキシカルボニルプロピル)アミジ
ノ]ベンゾイルイミノ}−3−シクロプロピル−4−メ
チル−3H−チアゾリン−5−カルボキサミド(化合物
49)を得た。 融点 199〜201℃。
【0145】実施例41 化合物45を用いて、実施例8と同様の操作を行ない
N−(2−カルボキシエチル)−2−{4−[N−(3
−シクロヘキシルアミノカルボニルプロピル)アミジ
ノ]−ベンゾイルイミノ}−3−シクロプロピル−4−
メチル−3H−チアゾリン−5−カルボキサミド(化合
物50)を得た。 融点 147〜149℃。
【0146】実施例42 化合物46を用いて、実施例8と同様の操作を行ない
N−(2−カルボキシエチル)−2−{4−[N−(5
−フェニルアミノカルボニルペンチル)アミジノ]−ベ
ンゾイルイミノ}−3−シクロプロピル−4−メチル−
3H−チアゾリン−5−カルボキサミド(化合物51)
を得た。 融点 150〜154℃。
【0147】実施例43 (1)チオシアン酸アンモニウム(2.7g)のアセト
ン(50ml)溶液に室温下4−シアノベンゾイルクロ
リド(5.8g)を少量づつ加えた後10分間加熱還流
した反応混合物を氷冷後不溶物を濾過によって除き濾液
を減圧留去して得た残渣にトルエン(30ml),シク
ロブチルアミン(3ml)を順次加え20分間撹拌し
た。反応混合物に2−クロロアセト酢酸エチル(11.
6ml)を加え、反応によって生じる水を除きつつ10
0分間加熱還流した。反応混合物を放冷後析出した結晶
を濾取して2−(4ーシアノベンゾイルイミノ)−3−
シクロブチル−4−メチル−3H−チアゾリン−5−カ
ルボン酸エチルを得た。 融点 221.5〜223℃(分解)。
【0148】(2)2−(4ーシアノベンゾイルイミ
ノ)−3−シクロブチル−4−メチル−−3H−チアゾ
リン−5−カルボン酸エチル(8g)、10%水酸化ナ
トリウム水溶液(13ml)、アセトン(100ml)
の混合物を加熱還流下2時間撹拌した。室温まで冷却の
後、濃塩酸(2.8ml)を加え、析出した結晶を濾取
して2−(4ーシアノベンゾイルイミノ)−3−シクロ
ブチル−4−メチル−−3H−チアゾリン−5−カルボ
ン酸8.6gを得た。 融点 231〜234℃(分解)。
【0149】(3)2−(4ーシアノベンゾイルイミ
ノ)−3−シクロブチル−4−メチル−−3H−チアゾ
リン−5−カルボン酸(8.6g)を用い、実施例36
(4)と同様の操作を行ないN−(2−メトキシカルボ
ニルエチル)−2−(4−シアノベンゾイルイミノ)−
3−シクロブチル−4−メチル−3H−チアゾリン−5
−カルボキサミドを得た。 融点 158.5〜159.5℃。
【0150】(4)N−(2−メトキシカルボニルエチ
ル)−2−(4−シアノベンゾイルイミノ)−3−シク
ロブチル−4−メチル−3H−チアゾリン−5−カルボ
キサミドを用い、実施例14(4)と同様の操作を行な
ってN−(2−メトキシカルボニルエチル)−2−(4
−チオカルバモイルベンゾイルイミノ)−3−シクロブ
チル−4−メチル−3H−チアゾリン−5−カルボキサ
ミドを得た。 融点 196.5〜197℃(分解)。
【0151】(5)上記で得たN−(2−メトキシカル
ボニルエチル)−2−(4−チオカルバモイルベンゾイ
ルイミノ)−3−シクロブチル−4−メチル−3H−チ
アゾリン−5−カルボキサミドを用い、実施例34
(6)と同様の操作を行なって N−(2−メトキシカ
ルボニルエチル)−2−[4−(メチルチオイミドイ
ル)ベンゾイルイミノ]−3−シクロブチル−4−メチ
ル−3H−チアゾリン−5−カルボキサミド・メチル硫
酸塩を得た。 融点 162〜165℃(分解)。
【0152】(6)N−(2−メトキシカルボニルエチ
ル)−2−[4−(メチルチオイミドイル)ベンゾイル
イミノ]−3−シクロブチル−4−メチル−3H−チア
ゾリン−5−カルボキサミド・メチル硫酸塩を用いて、
実施例34(7)と同様の操作を行い N−(2−メト
キシカルボニルエチル)−2−{4−[N−(3−メト
キシカルボニルプロピル)アミジノ]ベンゾイルイミ
ノ}−3−シクロブチル−4−メチル−3H−チアゾリ
ン−5−カルボキサミド(化合物52)を得た。 融点 72〜75℃。
【0153】実施例44 実施例43(5)で得た N−(2−メトキシカルボニ
ルエチル)−2−[4−(メチルチオイミドイル)ベン
ゾイルイミノ]−3−シクロブチル−4−メチル−3H
−チアゾリン−5−カルボキサミド・メチル硫酸塩と4
−アミノ酪酸シクロヘキシルエステル・メタンスルホン
酸塩を用いて、実施例9(8)と同様の操作を行い N
−(2−メトキシカルボニルエチル)−2−{4−[N
−(3−シクロヘキシルオキシカルボニルプロピル)ア
ミジノ]ベンゾイルイミノ}−3−シクロブチル−4−
メチル−3H−チアゾリン−5−カルボキサミド・メチ
ル硫酸塩(化合物53)を得た。 融点 239〜240℃。
【0154】実施例45 実施例43(5)で得たN−(2−メトキシカルボニル
エチル)−2−[4−(メチルチオイミドイル)ベンゾ
イルイミノ]−3−シクロブチル−4−メチル−3H−
チアゾリン−5−カルボキサミド・メチル硫酸塩を用い
て、実施例11と同様の操作を行い、N−(2−メトキ
シカルボニルエチル)−2−{4−[N−(3−カルボ
キシプロピル)アミジノ]ベンゾイルイミノ}−3−シ
クロブチル−4−メチル−3H−チアゾリン−5−カル
ボキサミド・メチル硫酸塩(化合物54)を得た。 融点 65〜70℃。
【0155】実施例46 化合物52を用いて、実施例12と同様の操作を行い
N−(2−カルボキシエチル)−2−{4−[N−(3
−カルボキシプロピル)アミジノ]ベンゾイルイミノ}
−3−シクロブチル−4−メチル−3H−チアゾリン−
5−カルボキサミド(化合物55)を得た。 融点 122〜124℃。
【0156】実施例47 化合物53を用いて、実施例34(7)と同様の操作を
行い N−(2−カルボキシエチル)−2−{4−[N
−(3−シクロヘキシルオキシカルボニルプロピル)ア
ミジノ]ベンゾイルイミノ}−3−シクロブチル−4−
メチル−3H−チアゾリン−5−カルボキサミド(化合
物56)を得た。 融点 91〜93℃。
【0157】実施例48 (1)シクロブチルアミンのかわりにシクロペンチルア
ミンを用いて実施例43(1)と同様の反応操作を行い
2−(4−シアノベンゾイルイミノ)−3−シクロペン
チル−4−メチル−3H−チアゾリン−5−カルボン酸
エチルを得た。 融点 191.5〜192℃(分解)。
【0158】(2)2−(4−シアノベンゾイルイミ
ノ)−3−シクロペンチル−4−メチル−3H−チアゾ
リン−5−カルボン酸エチル(35.5g)、10%水
酸化ナトリウム水溶液(55ml)、アセトン(400
ml)の混合物を加熱還流下1時間撹拌し、室温まで冷
却の後濃塩酸(3.8ml)を加えた。この混合物にH
OBt・H2O(17g)、β−アラニンメチルエステ
ル塩酸塩(15.4g)、WSC・HCl(21.3
g)、水(100ml)、DMF(400ml)、塩化
メチレン(500ml)を順次加え室温で5時間撹拌し
た。反応混合物に水(1l)を加え有機層を分離し、3
%塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で
洗浄した。乾燥(硫酸マグネシウム)の後、シリカゲル
カラムクロマトグラフィー(塩化メチレン−酢酸エチ
ル)により精製し、N−(2−メトキシカルボニルエチ
ル)−3−シクロペンチル−2−(4−シアノベンゾイ
ルイミノ)−4−メチル−3H−チアゾリン−5−カル
ボキサミドを得た。 融点 149.5〜150.5℃。
【0159】(3)N−(2−メトキシカルボニルエチ
ル)−3−シクロペンチル−2−(4−シアノベンゾイ
ルイミノ)−4−メチル−3H−チアゾリン−5−カル
ボキサミドを用い、実施例14(4)と同様の操作を行
なって N−(2−メトキシカルボニルエチル)−2−
[4−チオカルバモイルベンゾイルイミノ]−3−シク
ロペンチル−4−メチル−3H−チアゾリン−5−カル
ボキサミドを得た。 融点 149〜150℃。
【0160】(4)N−(2−メトキシカルボニルエチ
ル)−2−[4−チオカルバモイルベンゾイルイミノ]
−3−シクロペンチル−4−メチル−3H−チアゾリン
−5−カルボキサミドを用い、実施例34(6)と同様
の操作を行なって N−(2−メトキシカルボニルエチ
ル)−2−[4−(メチルチオイミドイル)ベンゾイル
イミノ]−3−シクロペンチル−4−メチル−3H−チ
アゾリン−5−カルボキサミド・メチル硫酸塩を得た。 融点 186〜187℃(分解)。
【0161】(5)N−(2−メトキシカルボニルエチ
ル)−2−[4−(メチルチオイミドイル)ベンゾイル
イミノ]−3−シクロペンチル−4−メチル−3H−チ
アゾリン−5−カルボキサミド・メチル硫酸塩を用い
て、実施例36(7)と同様の操作を行い N−(2−
メトキシカルボニルエチル)−2−{4−[N−(3−
メトキシカルボニルプロピル)アミジノ]ベンゾイルイ
ミノ}−3−シクロペンチル−4−メチル−3H−チア
ゾリン−5−カルボキサミド (化合物57)を得た。 融点 65〜70℃。
【0162】実施例49 実施例48(4)で得た N−(2−メトキシカルボニ
ルエチル)−2−[4−(メチルチオイミドイル)ベン
ゾイルイミノ]−3−シクロペンチル−4−メチル−3
H−チアゾリン−5−カルボキサミド・メチル硫酸塩と
4−アミノ酪酸シクロヘキシルエステル・メタンスルホ
ン酸塩を用いて、実施例9(8)と同様の操作を行い
N−(2−メトキシカルボニルエチル)−2−{4−
[N−(3−シクロヘキシルオキシカルボニルプロピ
ル)アミジノ]ベンゾイルイミノ}−3−シクロブチル
−4−メチル−3H−チアゾリン−5−カルボキサミド
・メチル硫酸塩(化合物58)を得た。 融点 111〜112℃。
【0163】実施例50 実施例48(4)で得たN−(2−メトキシカルボニル
エチル)−2−[4−(メチルチオイミドイル)ベンゾ
イルイミノ]−3−シクロペンチル−4−メチル−3H
−チアゾリン−5−カルボキサミド・メチル硫酸塩を用
いて、実施例11と同様の操作を行い、N−(2−メト
キシカルボニルエチル)−2−{4−[N−(3−カル
ボキシプロピル)アミジノ]ベンゾイルイミノ}−3−
シクロペンチル−4−メチル−3H−チアゾリン−5−
カルボキサミド・メチル硫酸塩(化合物59)を得た。 融点 122〜123℃。
【0164】実施例51 化合物57を用いて、実施例12と同様の操作を行い
N−(2−カルボキシエチル)−2−{4−[N−(3
−カルボキシプロピル)アミジノ]ベンゾイルイミノ}
−3−シクロペンチル−4−メチル−3H−チアゾリン
−5−カルボキサミド(化合物60)を得た。 融点 102〜103℃。
【0165】実施例52 化合物58を用いて、実施例7と同様の操作を行い N
−(2−カルボキシエチル)−2−{4−[N−(3−
シクロヘキシルオキシカルボニルプロピル)アミジノ]
ベンゾイルイミノ}−3−シクロペンチル−4−メチル
−3H−チアゾリン−5−カルボキサミド(化合物6
1)を得た。 融点 200〜200.5℃。
【0166】実施例53 (1)シクロプロピルアミンのかわりにシクロヘキシル
アミンを用いて実施例34(1)と同様の反応操作を行
い1−(4ーシアノベンゾイル)−3−シクロヘキシル
チオ尿素を得た。 融点 136〜137℃。
【0167】(2)1−(4−シアノベンゾイル)−3
−シクロヘキシルチオ尿素を用いて実施例34(2)と
同様の反応操作を行い2−(4−シアノベンゾイルイミ
ノ)−3−シクロヘキシル−4−メチル−3H−チアゾ
リン−5−カルボン酸エチルを得た。 融点 232〜233℃。
【0168】(3)2−(4−シアノベンゾイルイミ
ノ)−3−シクロヘキシル−4−メチル−3H−チアゾ
リン−5−カルボン酸エチル(39.75g)、10%
水酸化ナトリウム水溶液(44ml)、ジメチルスルホ
キシド(398ml)、塩化メチレン(199ml)の
混合物を室温で1時間撹拌した。塩化メチレンを減圧留
去の後、濃塩酸(9.2ml)、水(500ml)を加
えた。デカンテーションにより溶媒を分離の後水を加え
て結晶化し濾取して、2−(4−シアノベンゾイルイミ
ノ)−3−シクロヘキシル−4−メチル−3H−チアゾ
リン−5−カルボン酸の粗生成物を得た。これをHOB
t・H2O(30.63g)、WSC・HCl(21.
09g)、トリエチルアミン(15.33ml)、DM
F(500ml)と共に室温で1晩撹拌した。反応混合
物に水(1l)を加え析出した結晶を濾取し、これをシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン−酢
酸エチル)により精製して、N−(2−メトキシカルボ
ニルエチル)−3−シクロヘキシル−2−(4−シアノ
ベンゾイルイミノ)−4−メチル−3H−チアゾリン−
5−カルボキサミド(40.7g)を得た。 融点 194〜195℃。
【0169】(4)N−(2−メトキシカルボニルエチ
ル)−3−シクロヘキシル−2−(4−シアノベンゾイ
ルイミノ)−4−メチル−3H−チアゾリン−5−カル
ボキサミド用い、実施例34(5)と同様の操作を行な
ってN−(2−メトキシカルボニルエチル)−2−[4
−チオカルバモイルベンゾイルイミノ]−3−シクロヘ
キシル−4−メチル−3H−チアゾリン−5−カルボキ
サミドを得た。 融点 228〜230℃。
【0170】(5)N−(2−メトキシカルボニルエチ
ル)−2−[4−チオカルバモイルベンゾイルイミノ]
−3−シクロヘキシル−4−メチル−3H−チアゾリン
−5−カルボキサミド(40g)、ヨウ化メチル(10
0ml)、アセトン(1l)の混合物を加熱還流下2時
間撹拌した。反応混合物を約500mlになるまで減圧
濃縮し、室温まで冷却の後析出した結晶を濾取して、N
−(2−メトキシカルボニルエチル)−2−[4−(メ
チルチオイミドイル)ベンゾイルイミノ]−3−シクロ
ヘキシル−4−メチル−3H−チアゾリン−5−カルボ
キサミド・ヨウ化水素酸塩(51.9g)を得た。 融点 202.5〜203.5℃(分解)。
【0171】(6)N−(2−メトキシカルボニルエチ
ル)−2−[4−(メチルチオイミドイル)ベンゾイル
イミノ]−3−シクロヘキシル−4−メチル−3H−チ
アゾリン−5−カルボキサミド・ヨウ化水素酸塩とβ−
アラニンを用いて、実施例11と同様の操作を行い、N
−(2−メトキシカルボニルエチル)−2−{4−[N
−(2−カルボキシエチル)アミジノ]ベンゾイルイミ
ノ}−3−シクロヘキシル−4−メチル−3H−チアゾ
リン−5−カルボキサミド ヨウ化水素酸塩(化合物6
2)を得た。
【0172】1H−NMR(DMSO−d6) δ(pp
m);1.3〜1.6(4H,broad),1.6〜
2.0(6H,broad),2.58(2H,d,J
=6Hz),2.64(3H,s),2.93(2H,
broad),3.44(2H,q,J=6Hz),
3.60(2H,broad),3.62(3H,
s),4.30(1H,broad),7.90(2
H,d,J=8Hz),8.30(2H,d,J=8H
z),8.40(1H,t,J=6Hz)。
【0173】実施例54 実施例53(5)で得た N−(2−メトキシカルボニ
ルエチル)−2−[4−(メチルチオイミドイル)ベン
ゾイルイミノ]−3−シクロヘキシル−4−メチル−3
H−チアゾリン−5−カルボキサミド・ヨウ化水素酸塩
を用いて、実施例11と同様の操作を行い、N−(2−
メトキシカルボニルエチル)−2−{4−[N−(3−
カルボキシプロピル)アミジノ]ベンゾイルイミノ}−
3−シクロヘキシル−4−メチル−3H−チアゾリン−
5−カルボキサミド ヨウ化水素酸塩(化合物63)を
得た。 融点 57〜60℃。
【0174】実施例55 実施例53(5)で得た N−(2−メトキシカルボニ
ルエチル)−2−[4−(メチルチオイミドイル)ベン
ゾイルイミノ]−3−シクロヘキシル−4−メチル−3
H−チアゾリン−5−カルボキサミド・ヨウ化水素酸塩
と4−アミノカプロン酸を用いて、実施例11と同様の
操作を行い、N−(2−メトキシカルボニルエチル)−
2−{4−[N−(4−カルボキシペンチル)アミジ
ノ]ベンゾイルイミノ}−3−シクロヘキシル−4−メ
チル−3H−チアゾリン−5−カルボキサミド ヨウ化
水素酸塩(化合物64)を得た。 融点 77〜79℃。
【0175】実施例56 化合物62(0.2g)、10%水酸化ナトリウム水溶
液(0.26ml)とメタノール(2ml)の混合物を
70℃で30分間撹拌した。溶媒留去し3%塩酸を加え
た後デカンテーションにより溶媒を分離し乾燥して N
−(2−カルボキシエチル)−2−{4−[N−(2−
カルボキシエチル)アミジノ]ベンゾイルイミノ}−3
−シクヘキシル−4−メチル−3H−チアゾリン−5−
カルボキサミド(化合物65)を得た。 融点 68〜70℃。
【0176】実施例57 化合物63を用いて実施例56と同様の操作を行い N
−(2−カルボキシエチル)−2−{4−[N−(3−
カルボキシプロピル)アミジノ]ベンゾイルイミノ}−
3−シクヘキシル−4−メチル−3H−チアゾリン−5
−カルボキサミド(化合物66)を得た。 融点 183〜186℃。
【0177】実施例58 化合物64を用いて実施例56と同様の操作を行い N
−(2−カルボキシエチル)−2−{4−[N−(4−
カルボキシペンチル)アミジノ]ベンゾイルイミノ}−
3−シクヘキシル−4−メチル−3H−チアゾリン−5
−カルボキサミド(化合物67)を得た。
【0178】1H−NMR(DMSOd6) δ(pp
m);1.3〜2.0(14H,broad),2.2
5(2H,t,J=6Hz),2.50(2H,t,J
=6Hz),2.63(3H,s),2.94(2H,
broad),3.42(4H,broad),4.3
1(1H,broad),7.91(2H,d,8H
z),8.31(2H,d,8Hz),8.36(1
H,t,6Hz),9.20(1H,broad),
9.55(1H,broad),9.88(1H,t,
6Hz)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川島 豊 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正 製薬株式会社内 (72)発明者 畑山 勝男 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正 製薬株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 277/38 - 277/52 C07D 277/56 A61K 31/425 CAPLUS(STN) REGISTRY(STN) WPIDS(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 [式中、R1は水酸基、炭素原子数1〜6個のアルコキ
    シ基、炭素原子数3〜6個のシクロアルコキシ基または
    式 R4NH− (式中、R4は炭素原子数3〜6個のシクロアルキル基
    またはフェニル基を示す。)で表される基を示し、R2
    は炭素原子数1〜14個のアルキル基、炭素原子数3〜
    6個のシクロアルキル基または炭素原子数7〜10個の
    フェニルアルキル基を示し、R3は水素原子または炭素
    原子数1〜6個のアルキル基を示し、nは2〜9の整数
    を示す。]で表されるチアゾリン誘導体およびその製薬
    学的に許容される塩。
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