JP2841605B2 - 風呂装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、浴槽内の湯を循環させ追焚燃焼を行なう風
呂装置に関するものである。

従来の技術 従来この種の風呂装置は第３図に示すような構造にな
っている。すなわち、給湯運転時には、給湯栓１を
「開」にすると給水接続口２より水が流入して水量セン
サー３が通水を検知した後、この信号をうけて電磁弁4,
ガス制御弁５が開き給湯バーナ６に着火する。ここで給
湯用熱交換器７で加熱された湯は、給湯通水部8,給湯接
続口９を経て給湯栓１より給湯される。

次に自動給湯運転時には、その指示により自動給湯開
閉弁10が「開」となり、給水接続口２より流入した水は
前記給湯運転時と同様に給湯用熱交換器７で加熱され
る。加熱された湯は、自動給湯通水部11より自動給湯開
閉弁10,バキュームブレーカ12,逆止弁13を経て、追焚回
路との分岐部14に至る。ここで自動給湯運転時と追焚運
転時で循環回路15の開閉を行なう切替弁16は「閉」の状
態となっており、分岐部14へ至った湯は、ポンプ17,追
焚用熱交換器18,往き管19,浴槽アダプター20を経て浴槽
21へ給湯される。

また追焚運転時には、その指示によりまず切替弁16を
「開」状態にし、ポンプ17を動作させ、浴槽21内の湯を
戻り管23,切替弁16,ポンプ17,追焚用熱交換器18,往き管
19の順に循環させ、循環と同時に指示により電磁弁25,
ガス制御弁26を開き風呂バーナ27に着火させ、必ず追焚
燃焼し、浴槽21内の湯22の温度を上昇させるものであ
る。

発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記構成では、追焚運転信号によりポ
ンプ17による循環運転と同時に、浴槽内21内の湯温に関
係なく必ず追焚燃焼を行なうため、追焚運転信号のON又
はOFFが繰り返し継続されるというような操作が行なわ
れた場合、浴槽内21の湯温は追焚燃焼される毎に徐々に
上昇し、ひいては人体に火傷等の影響をおよぼすような
高温になるという課題を有していた。

本発明は上記課題を解決し、追焚運転中の循環運転中
に沸上げ温度の上限リミッタを設け、かつ追焚運転によ
る沸き上げ温度として目標温度を設け、湯温がある温度
以上の場合は追焚運転を自動停止する風呂装置を提供す
るものである。

課題を解決するための手段 上記課題を解決するため、本発明の風呂装置は、追焚
運転時の浴槽水の循環運転中に風呂サーミスタにより循
環水の湯温を検出し、沸き上げ温度に上限リミッタを設
け、上限リミッタ以上は追焚運転しない様に異常温度判
定手段を設け、風呂サーミスタの温度が上限リミッタ未
満である場合でも、追焚運転による沸き上げ温度の目標
温度を決め、一定時間の追焚運転後目標値を判定し、目
標値未満であれば目標値以上になるまで追焚運転を継続
し、目標値以上であればその時点で追焚運転を自動的に
停止するものである。

作用 上記構成により、追焚運転時に追焚操作が連続して行
なわれるような場合にでも、上限リミッタ以上に湯温が
沸き上がることを防ぐことが可能となる。また、追焚運
転として沸き上げ温度に目標温度を設けるので追焚停止
操作することなく適度な沸き上りで自動停止することが
可能となる。

実施例 以下、本発明の一実施例を添付図面にもとづいて説明
する。なお、従来例と同一部分には同一符号を付してそ
の詳細な説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。

第２図において、27は浴槽21から浴槽アダプタ20,戻
り管23,切替弁16,ポンプ17を通過して追焚用熱交換器18
に流れ込む湯の湯温を検出する風呂サーミスタで、風呂
サーミスタ27,ポンプ17,切替弁16,電磁弁25,ガス制御弁
26は制御器28によって制御されている。第１図に示すよ
うに、制御器28は、風呂サーミスタ27の温度を検出する
温度読み取り手段29と、異常温度32と目標温度33とをタ
イマ手段31で定められた時間内外で温度読み取り手段29
で検出した温度との比較を行なう比較手段30と、比較手
段30の結果循環回路を循環させるための循環信号30bに
よりポンプ17,切替弁16を制御する循環回路制御手段34
と、比較手段30の結果追焚燃焼するための追焚信号30a
の「ON」信号により燃焼手段35を制御する追焚燃焼制御
手段33とで構成されている。

以下、上記構成による動作について説明する。追焚運
転操作（図示せず）により、温度読み取り手段29の検出
温度と異常温度32とを比較手段30で比較を行い、以降追
焚燃焼させるか否かの判定が開始され、追焚燃焼を制御
する追焚信号30aと、前記比較手段30の判定結果には関
係なく循環運転を制御する循環信号30bをそれぞれ次段
へ送る。循環信号30bにより、循環回路制御手段34は切
替弁16を追焚運転を行なうため循環回路15を「開」状態
にし、ポンプ17を動作させ、浴槽21内の湯を循環回路15
を介して循環運転を行なう。また、追焚信号30aの「O
N」信号により、追焚燃焼制御手段33は電磁弁25,ガス制
御弁26を含む燃焼手段35により追焚燃焼を開始する。

ところで比較手段30は、追焚運転開始からある一定時
間をカウントしているタイマ手段により、カウント中で
あれば異常温度32の比較判定を行ない、カウント終了後
であれば目標温度33の比較判定を行なっている。つまり
比較手段30により判定された追焚信号30aは異常温度32
以上であれば「OFF」信号、異常温度32未満であれば「O
N」信号が出力され、前記追焚燃焼制御手段36により追
焚燃焼の停止と開始の制御が行われることになる。循環
信号30bは追焚信号30aが「OFF」信号又は「ON」信号で
あっても、タイマ手段31で規制する一定時間だけは必ず
「ON」信号を発生するものである。

次にタイマ手段31により一定時間が経過すると、今度
は比較手段30による比較値を異常温度32から目標温度33
に切替え同様に比較判定を行なう。つまり比較手段30に
より判定される追焚信号30aは目標温度33以上であれば
「OFF」信号、目標温度33未満であれば「ON」信号とな
り、同様に前記追焚燃焼制御手段36によって追焚燃焼の
制御を行なうことになる。

一方、比較手段30の判定とは関係なく出力される循環
信号30bは、追焚信号30aが「OFF」信号の場合でも、タ
イマ手段31で規制されている一定時間内は必ず「ON」信
号を送るので、浴槽21内の湯22を循環回路15を介して循
環運転を行なうことになる。

発明の効果 以上のように本発明は、追焚運転用の循環回路から湯
温を検出し、追焚運転開始からある一定時間の循環運転
中は、異常温度を判定し、追焚による沸き上げ温度が人
体に火傷などの影響を及ぼすような高温になるのを防止
して安全性を向上することができる。又タイマー手段の
一定時間経過後は目標温度を判定することで、最適な沸
き上げ温度で入浴することができ、使い勝手を向上する
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における風呂装置の要部を示
したブロック図、第２図は同風呂装置の構成図、第３図
は従来の風呂装置の構成図である。 ７……給湯用熱交換器、８……給湯通水部、10……自動
給湯開閉弁、11……自動給湯通水部、17……ポンプ、19
……往き管、23……戻り管、27……風呂サーミスタ、28
……制御器、30……比較手段、31……タイマ手段、33…
…追焚燃焼制御手段、34……循環回路制御手段。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】給湯用熱交換器と、前記給湯用熱交換器の
   出口より分岐して、一方は給湯配管へ供給される給湯通
   水部、および他方は浴槽へ供給される自動給湯通水部
   と、この自動給湯通水部に設け、この通水部を開閉させ
   る自動給湯開閉弁と、前記自動給湯開閉弁に連通し、か
   つポンプと追焚用熱交換器を介して浴槽へ接続した往き
   管および戻り管からなる追焚循環回路と、この追焚循環
   回路に設けられた循環水の温度を検出する風呂サーミス
   タと、前記風呂サーミスタの検出温度を取り込む温度読
   み取り手段と、前記温度読み取り手段で読み取った温度
   と異常温度あるいは目標温度とを比較判定する比較手段
   と、前記異常温度の比較判定を循環運転開始から一定時
   間だけ行なうためのタイマ手段と、前記比較手段の判定
   信号により追焚運転の制御を行なう追焚燃焼制御手段
   と、前記判定信号に関係なく循環回路の循環を行なう循
   環回路制御手段とを有し、追焚燃焼制御手段は、前記比
   較手段により追焚運転開始から一定時間に行なわれる循
   環運転中には異常温度の判定を行い、また前記一定時間
   終了後は目標温度の判定を行ないこの判定結果によって
   追焚燃焼制御することを特徴とする風呂装置。