JP2841255B2 - 軟弱地盤の圧密工法 - Google Patents

軟弱地盤の圧密工法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軟弱地盤を圧密により
改良する工法に関する。
【0002】
【従来の技術】軟弱地盤の改良工法には種々のものがあ
るが、その一つに圧密工法がある。この代表例として、
載荷盛土工法、ディープウェルなどの強制排水工法、ド
レーン工法などである。これらは圧密促進工法というべ
きものであって、本体工事に先立って、圧密沈下を、想
定される荷重に対してを促進させるものである。
【0003】他方、大型機械を用いて機械攪拌または噴
射攪拌などを行う攪拌による圧密を防止する圧密防止工
法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の圧密促
進工法は、圧密に伴う地盤沈下により周辺の既設構造物
や周辺環境に対して悪影響を度々与える。また、粘性土
に対しては工事期間が長くなり、本体工事の着手が遅れ
がちとなる。しかも、想定される地盤沈下を予め想定し
ておくとしても、実際にはその想定と現実とが食い違う
ことが多く、施工管理がきわめて難しい。
【0005】後者の攪拌による圧密防止工法は、通常は
直径1m以上の改良径を必要とするために、大型の機械
が必要となり、対象現場によっては、その大型機械を搬
入することが困難な場合がある。しかも、工費が嵩む。
さらに、現位置での土質や地形または立地によって、こ
れを採用することが困難なことが多い。特に、岩や玉石
になどを盛土にしたとき、機械攪拌を行うことは困難で
ある。極端な例としては、旧護岸捨石の下部の軟弱地盤
の改良を行う場合などを挙げることができる。
【0006】したがって、本発明の主たる課題は、周辺
の既存構造物に対して悪影響を与えないこと、工事期間
として過度に長期とならないこと、施工現場条件に左右
されないこと、工事費を安価とすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題は、対象の軟弱
地盤の複数の個所において、地盤中に注液管およびこれ
に連通する不透液性で可撓性の袋体を挿入し、この袋体
中に液体を注入して袋体を膨出させ、この膨出状態を5
日以上維持して地盤の圧密を図り、この圧密の完了の
後、前記袋体内を固化性材料と置換するとともに、前記
の袋体の膨出に際して対象の軟弱地盤を圧密破壊を生じ
させない圧力で、かつ過剰間隙水圧より大きい圧力に管
理しながら圧密を図ることで解決できる。
【0008】この場合、前記袋体は内袋が不透液性で外
袋が透液性であるものを使用し、それらの内袋と外袋と
の間に袋体の膨出に伴って変形するドレーン材料を設
け、このドレーン材料によるドレーン水は地上に排出可
能に構成することができる。
【0009】
【作用】本発明では、袋体の加圧により地盤の圧密を図
る。しかし、この場合、対象の軟弱地盤の圧密破壊また
は圧密に伴う地盤沈下を生じさせない圧力で、かつ過剰
間隙水圧より大きい圧力で袋体の膨出を図るので、既存
構造物に対して悪影響がなくなる。しかも、圧密完了の
後には、袋体内を固化性材料と置換するので、その袋体
が杭として利用でき、地盤の強化を図ることができる。
【0010】一方、袋体を用いた圧密工法または杭工法
として、特開昭48−72915 号、同48−15309 号、同50−
1514号、同50−47408 号、特開平4−70410 号公報に記
載されたものがある。
【0011】しかし、この種の場合における袋体は、強
制的な圧密により、隣接するサンド柱側に間隙水を押し
やり、そのサンド柱を介して排水することを基本的な思
想としており、本発明のように、地盤の沈下を抑制しな
がら加圧することの考えはない。また、袋体内に充満さ
せておいた液、たとえば水に代えて固化性材料を充填し
て、袋杭とすることの考えもない。
【0012】本発明では、袋体の挿入用の小径の孔を削
孔すれば足りるので、施工機械は小型のもので足り、施
工個所に大きく影響されることなく施工を行うことがで
きるとともに、工事費が低減する。
【0013】
【実施例】以下本発明を図面を参照しながら実施例によ
りさらに詳説する。図1は地盤1中への注液管2および
袋体3を挿入する態様を示したもので、その左図のよう
に、ケーシング管4の建て込みとともにアースオーガー
5による削孔を図り、所定深さ削孔した後に、アースオ
ーガー5を引抜き、ケーシング管4内に注液管2(図1
には図示せず。図2参照)をその先端部に取り付けた袋
体3とともに挿入する。ケーシング管4は残置してもよ
いし、引き抜いてもよい。あるいは、図1の右図のよう
に、先端部内部に袋体3を装着し、かつ先端に削孔ビッ
ト2aを有する削孔ロッド2Aにより、削孔しながら所
定深さまで挿入する。
【0014】かくして、図2に示すように、施工対象地
盤のある領域範囲の複数の個所において、地盤1中への
注液管2および袋体3挿入が終了したならば、送液管
7を連結する。送液管7には、加圧タンク8を接続し、
水頭により、あるいは加圧ポンプ9によりタンク8内を
加圧することにより、袋体3を膨張させる。この袋体3
としては、不透液性でかつ可撓性のもの、たとえばゴム
や繊維強化したものなどを用いることができる。
【0015】本発明では、袋体3の膨出に際して対象の
軟弱地盤を圧密破壊を生じさせない圧力で、かつ過剰間
隙水圧より大きい圧力に管理しながら圧密を図るため
に、加圧力の管理が重要であるために、たとえば送液管
7の各分岐路に圧力調整弁10を設けるとともに、加圧
ポンプ9がわにも、圧力調整弁11および圧力計12を
設けるのが望ましい。さらに、地盤1の地表のレベル計
13が設けられ、このレベル計13の信号は圧密制御装
置14に与えられ、地表面のレベルが一定となるように
(地盤の沈下が生じないように)、各圧力調整弁10,
10…に対してその開度調整信号を与えるとともに、加
圧ポンプ9がわに対して、圧力調節計15に制御信号を
与える。
【0016】袋体3の膨張に伴って、地盤間隙水が地中
にまたは地表に排除され、圧密が図られる。この場合、
単に一定の加圧力であると、圧密の進行とともに、図2
のレベル線Lに示すように、地盤の沈下を生じるが、圧
密の進行に伴って、袋体3を符号3Aのように、沈下分
を補償するように、膨出させる。これによって、周辺の
既存構造物の沈下などの悪影響を防止できる。
【0017】この袋体3の加圧膨張による圧密の完了ま
でには、数日(5日以上)または数十日を要する。圧密
の完了は、地表面のレベル変化が少なくなったまたは無
くなったことで判断できる。
【0018】その後、図3に示すように、袋体3中の水
を固化性材料16、たとえばモルタルに置換する。この
置換に際しては、袋体3内部のみ、あるいは注液管2内
も含めて行うことができる。置換に伴って、一旦袋体3
が収縮する場合には、加圧して袋体3を先の膨張程度ま
で膨張させることができる。置換が終了したならば、注
液管2の口部にキャップ17を設ける。これによって、
袋杭を生成させることができる。
【0019】ところで、図2の例において、水頭を利用
する場合には、水面のレベル計を設けて、その信号に基
づいて、水面レベルを制御して、加圧力を調節できる。
加圧用の液体としては、水のほか、ベントナイトなどの
液も用いることができる。
【0020】図1に示す削孔ロッド2Aは、これを注液
管として兼用する例であるが、図4に示すように、削孔
ロッド2Bと注液管2とを別体とすることもできる。こ
の場合、削孔ロッド2Bにより所定の深度まで削孔した
後、その内部に注液管2および袋体3を挿入し、次いで
削孔ロッド2Bをある長さ引き上げることができる。
【0021】2bはシールリングである。
【0022】本発明は、基本的に載荷盛土工法やドレー
ン工法の補助を必要としないが、改良対象領域に図示し
ない載荷盛土を設ける、あるいは各改良個所の適宜の位
置にドレーン柱、たとえばサンドドレーン柱を造成し
て、排水の促進を図ることができる。
【0023】しかし、これらの工法の助けを要すること
なく、図5に示すように、袋体3は内袋31が不透液性
で外袋32が透液性であるものを使用し、それらの内袋
31と外袋32との間に袋体3の膨出に伴って変形する
ドレーン材料33を設け、このドレーン材料33による
ドレーン水を地上に排出可能に構成するのが好適であ
る。ドレーン材料33としては、砂やペーパーなどを用
いることができる。図5の態様においては、適宜の装
置、たとえば大径のケーシング管を用いて同図の仮想線
で示す径をもってケーシング掘りをなし、その内部に送
液管2および袋体3を挿入し、その後にケーシング管を
撤去することで、地盤中に設置できる。
【0024】この態様においては、圧密に伴う間隙水は
ドレーン材料33に沿って地表に排出できる。圧密の完
了時点は、排水量が少なくなったことで管理できる。
【0025】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、周辺の既
存構造物に対して悪影響を与えることがないとともに、
袋体による圧密を図るので工事期間として過度に長期と
ならない。さらに、小さい機器により施工できるので、
施工現場条件に左右されないとともに、工事費が低減す
るなどの利点がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】地盤中への設置態様を示す概要図である。
【図2】加圧圧密設備の全体例を示す概要図である。
【図3】袋体内の固化性材料による置換例の概要図であ
る。
【図4】送液管および袋体の設置例の縦断面である。
【図5】ドレーン機能を持たせた態様の概要縦断面図で
ある。
【符号の説明】
1…地盤、2、2A…注液管2B…削孔ロッド、3…
袋体、4…ケーシング管、5…スクリューオーガー、8
…加圧タンク、9…加圧ポンプ、10、11…圧力調整
弁、12…圧力計、13…レベル計、14…圧密制御装
置、31…内袋、32…外袋、33…ドレーン材料。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対象の軟弱地盤の複数の個所において、地
    盤中に注液管およびこれに連通する不透液性で可撓性の
    袋体を挿入し、 この袋体中に液体を注入して袋体を膨出させ、この膨出
    状態を5日以上維持して地盤の圧密を図り、この圧密の
    完了の後、前記袋体内を固化性材料と置換するととも
    に、 前記の袋体の膨出に際して対象の軟弱地盤を圧密破壊を
    生じさせない圧力で、かつ過剰間隙水圧より大きい圧力
    に管理しながら圧密を図ることを特徴とする軟弱地盤の
    圧密工法。
  2. 【請求項2】前記袋体は内袋が不透液性で外袋が透液性
    であるものを使用し、それらの内袋と外袋との間に袋体
    の膨出に伴って変形するドレーン材料を設け、このドレ
    ーン材料によるドレーン水は地上に排出可能に構成した
    請求項1記載の軟弱地盤の圧密工法。
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