JP2841094B2 - 在郷軍人病ワクチン及びその製造方法 - Google Patents

在郷軍人病ワクチン及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 政府の委託 本発明は、米国保健・福祉省より与えられた認可番号
AI−22421の下、政府支援により実施されたものであ
る。本発明の正当な権利は政府が所有する 発明の分野 本発明は、広範囲にわたる細胞内寄生虫に対するワク
チンに関する。さらに言えば、本発明は、レジュネラ・
ニューモフィラ菌(Legionella pneumophila)などの細
胞内寄生虫に感染した哺乳類の宿主に効果的な免疫応答
をさせるワクチンとその製造方法に関するが、そのよう
な病原体の細胞外生成物は、隔離された細菌性病原体の
表面成分を利用するのではなく、ワクチンとして使用さ
れる。
発明の背景 多くの細菌は無害である。事実、人間や他の哺乳類に
とって有益な細菌は数多くある。しかし、ある細菌は人
間や他の哺乳類の組織に入って成長・伝播する。その中
で特に問題となっている有毒な微生物として細胞内微生
物がある。この範疇に入る有毒病原体は、細胞の外では
なく、感染宿主の細胞内において繁殖する。
細胞内病原体を広く分類すると、世界で罹病と死亡の
主要原因となっている微生物が含まれる。例えば、細胞
内病原体により、世界でおよそ1,000万人もが毎年結核
にかかり、(米国では年間約25,000人)、その内結核で
死亡する数は年間約300万人にも達し、ハンセン病はお
よそ1,200万人も罹病する。さらに、アメリカ・トリパ
ノソーマ病(シャガス病)ではおよそ1,000万人に達す
る。その他にも、この細胞内病原体は、在郷軍人病を始
め、皮膚・内臓リーシュマニア症、リステリア病、トキ
ソプラズマ症、ヒストプラズマ症、トリコーマ、オウム
病、Q熱、レジオネラ症などの重要な疾病の原因となて
いる。しかし、このような細胞内病原体による疾病に有
効なワクチンは数少ない。唯一広く使用されているのが
結核に対するBCGワクチンである。BCGワクチンはヨーロ
ッパで初めは使用されたが、その効力については疑わし
い生菌ワクチンである。
在郷軍人病の原因病原体であるレジュネラ・ニューモ
フィラ菌は、まさにそれを防御するために設計されてい
る免疫系の細胞である単核白血球やマクロファージの細
胞内で繁殖するため、とりわけ厄介な細胞内病原体であ
る。レジュネラ・ニューモフィラ菌は、細菌を殺すため
に設計されている免疫系の細胞に侵襲し、それを宿主細
胞とすることにより、正常な免疫防御機能から実際に免
れいている細胞内病原体の1つである。従って、本発明
の原理を実証するのに、このレジュネラ・ニューモフィ
ラ菌はとりわけ適している。
本発明は、専業者であれば、以下レジュネラ・ニュー
モフィラ菌について説明する実施例が在郷軍人病の治療
だけに限られるものでは決してないこと、また、他の細
胞内病原体による疾病の治療についても本発明が適用さ
れることがわかるであろう。
在郷軍人病の臨床検査は、1976年6月、221人の軍人
(多くが米国在郷軍人)がフィラデルフィアで罹病した
ときから始まる。このとき、結局34人の軍人が命を落と
した。その後新たにわかったこととして、在郷軍人病は
新しい病気ではなく、流行病や風土病の形で世界的に見
られるということである。米国では肺炎の主要な原因菌
として、また致命的な院内肺炎においては高い確率でこ
れが原因していると考えられている。全年齢層にわたり
感染するが、とりわけ30歳以上が感染し、多くの場合女
性よりも男性を標的としている。また、この疾病は、喫
煙者、飲酒家、旅行愛好者、建築作業員、免疫機能障害
者、臓器移植者などに偏って感染する。
レジュネラ・ニューモフィラ菌は培養条件の難しい好
気性グラム陰性菌である。この微生物は汚染源から空気
感染により人間および哺乳類の宿主に寄生すると考えら
れている。環境に偏在するこのレジュネラ・ニューモフ
ィラ菌は、水、土、泥、空調システムの冷却塔から分離
されている。また、細菌を運ぶエアゾルを作る渦流やシ
ャワーの先端などにも関連する。
この任意細胞倍細菌性病原体に感染した患者は、体液
性免疫反応と細胞性免疫反応の両方を引き起こす。体液
性免疫反応は、抗体が補体によって細菌性病原体を殺そ
うとしないため、レジュネラ・ニューモフィラ菌に対し
て宿主防御の二次的役割に過ぎないように思われる。さ
らに、体液性免疫反応は食細胞によって穏やかな殺傷効
果しか示さず、単核白血球におけるレジュネラ・ニュー
モフィラ菌の細胞内増殖を抑制しない。それとは逆に細
胞性免疫反応は、活性化した単核白血球と肺肪のマクロ
ファージが細胞内増殖を抑制するため、レジュネラ・ニ
ューモフィラ菌に対して宿主防御の一時的役割を果たす
ように思われる。
在郷軍人病研究の好適は哺乳類モデルとしては、レジ
ュネラ・ニューモフィラ菌の肺感染に対して人間と同じ
感受性をもつモルモットである。レジュネラ・ニューモ
フィラ菌を含んだエアゾルに曝したモルモットは、数日
の潜伏期間後に、発熱、体重減少、呼吸困難などを特徴
とし、ときには死に至らしめる肺疾患を発現する。この
感染症候群は、人間の在郷軍人病の症候群に臨床上およ
び病理学上極めて類似している。人間と同様、致死量に
近いレジュネラ・ニューモフィラ菌に曝されると、モル
モットも体液性免疫反応と細胞性免疫反応を示す。この
モルモットは、次に致死的なレジュネラ・ニューモフィ
ラ菌の抗原投与に対しても防御免疫を呈する。レジュネ
ラ・ニューモフィラ菌はモルモットにとって極めて毒性
が高く、腹膜内とエアゾルの両接種ルートによってこの
動物にとっては致死的である。
従って、本発明では、発明を限定するためではなく、
単に説明する目的のために、哺乳類を宿主としてモルモ
ットを実施例に使用して説明する。専業者であれば、人
間を含むその他の哺乳類の宿主にも本発明が適用される
ことがわかるであろう。
ここで、レジュネラ・ニューモフィラ菌を始めとする
レジュネラ層は、「在郷軍人病」としてまとめて言及さ
れるさまざまな症候群に対する原因菌と促えるべきであ
る。在郷軍人病には、他にポンティアック熱、心内膜
炎、神経性症も含まれる。現在のところ、レジュネラ層
に対するワクチンは存在しない。上述したように、一般
に細胞内病原体が原因の疾病に対するワクチンはほとん
ど存在しない。
レジュネラ・ニューモフィラ菌などの細胞内病原体に
対する効果的なワクチンの研究が行き詰まるのは、これ
らの有毒病原体が通常宿主の細胞内に入って隔離されて
おり、そのため宿主の免疫系がそれを容易に検出できな
いという事実があるからである。さらに、レジュネラ・
ニューモフィラ菌などの細胞内病原体の一部には、細菌
性表面成分に対して生成される抗体が、実際はそれらの
病原体が増殖に必要な細胞内環境へ病原体を誘導して取
り込んでしまう。従って、このような細菌の細胞の表面
抗原に対して伝統的に当てられている従来のワクチン
は、感染を抑えるのではなく、実際はこれらの感染性微
生物の増殖を刺激してしまうことがある。このように、
細菌の表面成分に対して当てられる従来のワクチンは、
細胞内病原体の場合には禁忌であると言える。このよう
な従来のワクチンは、細胞内病原体の感染に対して一次
的な防御の役割を果たす免疫形態の細胞性免疫が衰退し
ている患者にとっては特に大きな問題となる。それはそ
うした患者は急激に増殖する感染菌に対して戦う力を消
失しているからである。これらの患者には、臓器移植患
者やHIV感染者などの免疫機能障害患者または免疫抑制
患者が含まれる。これらの患者はすべて細胞内病原体の
感染に特に高い感受性を有している。
そこで、本発明の第一の目的は、レジュネラ・ニュー
モフィラ菌などの細胞内病原体に対して効果的な免疫応
答を引き起こすワクチンとその製造方法を提供すること
である。
本発明の第二の目的は、従来の全細菌性ワクチンに関
する毒性をなくしたワクチンを提供することである。
本発明の第三の目的は、細胞内病原体の食作用すなわ
ち細胞への取り込みを誘導しないワクチンとその製造方
法を提供することである。
本発明の第四の目的は、ワクチン接種した哺乳類の宿
主が宿主の細胞内に隔離された病原体を検出できるよう
になり、それによって宿主の免疫系が感染病原体を殺
傷、またはその増殖を阻止することができるようなワク
チンとその製造方法を提供することである。
発明のまとめ これらの目的およびその他の目的は、レジュネラ・ニ
ューモフィラ菌の様々な種やセログループの細胞内病原
体による二次感染に対して効果的な免疫応答が哺乳類の
宿主内で形成される本発明によるワクチンおよび製造方
法により達成される。
つまり、本発明の免疫処理は、病原体自体の成分では
なく、免疫因子のような細胞内病原体から作る細胞外生
成物を利用する。このような細胞外細菌性生成物は、一
旦免疫化されると宿主の免疫系に認識されて、病原体の
二次感染に対し効果的な免疫反応を引き起こすことがで
きる。
本発明によれば、特定の細胞内病原体に対する哺乳類
のための効果的なワクチンは、まず始めに標的とする細
胞内病原体を選択し、その標的の病原体に免疫をもつ哺
乳類の宿主においてリンパ細胞の強力な増殖反応を刺激
する病原体の1つまたは複数の細胞外生成物を同定し、
次に、その細胞外生成物を使って宿主に免疫をもたせる
ことによって製造される。
本発明の1つの実施例においては、レジュネラ・ニュ
ーモフィラ菌の主要分泌タンパク質(MSP)を利用して
いる。MSPはレジュネラ・ニューモフィラ菌の成長過程
において培養上澄み液に遊離される主要タンパク質であ
り、免疫獲得哺乳類において強力な細胞性免疫反応を引
き起こす。MSPは実験ブイヨン内でレジュネラ・ニュー
モフィラ菌を培養すれば簡単に得ることができる。
さらに詳しく言えば、1つの実施例では、フィラデル
フィア1型菌株のレジュネラ・ニューモフィラ菌を酵母
抽出ブイヨン(MSPの分離を容易にするためにアルブミ
ンは除去)内で培養し、そのブイヨンを遠心分離して細
菌をペレットにする。上澄み液を保持して濾過すると、
MSPが硫酸アンモニウム沈澱物を通って上澄み液から沈
澱し、さらに透析する。沈澱したMSPを分子ふるいクロ
マトグラフィ、続いてイオン交換クロマトグラフィにか
けると精製されてほぼ100パーセント純度のMSPが出来上
がる。
精製後、MSPを単独にまたはフロイントアジュバント
ないしフロイント不完全アジュバントと共にできれば注
射して哺乳類の宿主動物に投与する。例えば、フロイン
ト完全アジュバントに精製MSPを入れて皮下注射にて免
疫処理した後、約3週間後にフロイント不完全アジュバ
ントにて2回目の免疫処理をすることもできる。しか
し、単回投与で標的の病原体に効果的な免疫反応を引き
起こすことのできる成分の細胞外生成物を単回投与して
免疫処置することも、本発明の範囲内にあると考えられ
る。
ある実施試験では、5匹のモルモットを上述のように
免疫処置し、対照の5匹のモルモットにはMSPを含まな
いフロイント完全アジュバントと不完全アジュバントに
て偽の免疫処置を行った。3週間後、処理モルモットと
対照モルモットの両方に致死量のレジュネラ・ニューモ
フィラ菌を抗原投与した。一回目の試験ではMSP免疫処
置群の80パーセントが生存したが、対照群の生存はゼロ
であった。続いて行ったフォローアップ試験では、MSP
免疫処理群の83パーセントが生存したが、対照群の生存
はゼロであった。
始めの試験では、1回目の投与で10マイクログラムの
MSPを、2回目の投与で40マイクログラムのMSPを動物に
投与した。フォローアップ試験では、1回目、2回目と
も40マイクログラムのMSPを動物に投与した。
本発明の適用範囲の広さに立証されるように、その後
行った試験では、フィラデルフィラ1型菌株のレジュネ
ラ・ニューモフィラ菌から抽出したMSPはレジュネラ層
の他のセログロープおよび種との間に交差反応をもつこ
とがわかった。さらに、MSPを臭化シアンで開裂して
も、MSPのサブユニットは防御免疫を引き続き誘導す
る。同様に、熱を加えて変性しても防御免疫を引き続き
誘導する。
細胞内病原体のMSPおよびその他の分泌生成物は、感
染宿主の細胞によって細胞外に放出されると考えられる
ために、本発明はワクチン接種された宿主の免疫系が宿
主の細胞内に隔離された病原体を検出できるようにさせ
るものである。このように、ワクチン接種された宿主の
免疫系は効果的な免疫応答を活性化させ、細胞内の病原
体を殺傷またはその増殖を阻止することできる。同様に
重要なこととして、細胞外分泌生成物に対して当てられ
る抗体は細胞内病原体の取り込みを引き起こさず、従っ
て、感染を容易にしない。このことは特に免疫機能障害
者や臓器移植患者にとっては重要なことである。
本発明の他の目的、特徴、利点は、以下の好適実施例
の詳細な説明を考察すれば、専業者にとってみれば自明
のことであろう。
図の簡単な説明 第1図は、SDS−PAGEによって同定されるように、MSP
の3段階の精製方法を示す。
第2図は、レジュネラ・ニューモフィラ菌のさまざま
なセログループに共通するMSP様分子を示す。
詳細な説明 本発明は、細胞内病原体に対する効果的な免疫反応を
起こすワクチンとその製造方法を提供する。好適実施例
として、レジュネラ・ニューモフィラ菌を標的病原体と
して使用した。本発明の教えによれば、免疫処置(致死
量に近い感染を受けた)モルモットにおいてリンパ細胞
の強力な増殖反応および皮膚の遅延型過敏症を刺激する
MSP分子を同定し、その後、その分子でモルモットを免
疫処置すると、特異的な細胞性(および体液性)免疫反
応および防御免疫を引き起こすことが認められた。専業
者であれば、上述の方法をどの細胞内病原体についても
利用して、本発明の方法を実施できることがわかるであ
ろう。従って、本発明は、レジュネラ・ニューモフィラ
菌だけに対するワクチンおよび免疫処置方法ということ
に特に限るものではない。
例えば、この方法に従って、レジュネラ・ニューモフ
ィラ菌の主要分泌タンパク質であるMSPは分子であると
同定されたが、これに対して免疫獲得モルモットは非常
に強い細胞性免疫反応を示した。3段階の精製手順を1
回行うだけで、多くのMSPを得ることができる。免疫獲
得動物から得たリンパ細胞は、ほんの少ないMSP量でも
強く増殖することがわかった。同様に、免疫獲得動物
は、MSPに対し強い皮膚遅延型過敏症を引き起こした。
免疫反応を調べるために、モルモットにMSPを皮下免疫
処置したところ、MSPで免疫処置されたモルモットは、M
SPに対して強い特異的細胞性免疫反応(リンパ細胞の増
殖と皮膚遅延型過敏症)を呈し、特に重要なこととして
は、レジュネラ・ニューモフィラ菌の致死的なエアゾル
抗原投与に対しても効果的な免疫反応を呈した。
個々に独立した試験において、MSPを皮下注射したモ
ルモットは、致死的なエアゾル抗原投与に対しても80パ
ーセントから100パーセントが生存した。全体では、16
匹のMSP免疫処置モルモットの内88パーセントがそのよ
うな抗原投与に対し生存したものの、15匹の対照動物の
生存はゼロであった。レジュネラ・ニューモフィラ菌の
細胞外膜の2つの主要成分であるリポ多糖類(透析し
た)と主要外膜タンパク質は、MSPとは違って免疫処置
されたモルモットにおいてリンパ細胞の増殖を刺激しな
かった。
以下の無限に拡げることができる実施例から、専業者
は本発明をさらに理解できるものと思われる。
実施例1 レジュネラ・ニューモフィラ菌からのMSPの3段階精製 まず、レジュネラ・ニューモフィラ菌を木炭酵母抽出
寒天培地に接種する。その後、コロニーをその寒天培地
から10mlの酵母抽出ブイヨン(アルブミン当量−アルブ
ミン不在酵母抽出ブイヨン)に懸濁する。2リットルの
減菌したネジキャップ付きフラスコを2個用意し、それ
ぞれに500mlの酵母抽出ブイヨンを入れる。各フラスコ
を予め暖めておき、それにレジュネラ・ニューモフィラ
菌懸濁液5mlを接種する。一晩37℃にて120rpmの速度で
インキュベートする(約20時間)。培地の純度を光顕微
鏡を使って、少なくとも10箇所を400倍で走査し、ま
た、羊血液寒天培地と木炭酵母抽出寒天培地を接種して
調べる。〔両寒天上で多くの汚染源は急速に(1日で)
成長する。レジュネラ・ニューモフィラ菌は木炭酵母抽
出寒天培地だけではゆっくりと(数日かけて)成長す
る。〕ブイヨンのアリコートをプラスチックの遠心分離
缶に入れ、細胞を4℃で遠心分離してペレットする。
〔GASローテータと250ml缶のあるSorvall遠心分離器の
場合、10分間、12,000rpmで遠心分離〕上澄み液(MSP含
有)を静かに傾けて、始め0.45ミクロンのフィルタで濾
過し、次に0.2ミクロンのフィルタを使って残留する細
菌粒子を除去する。
硫酸アンモニウムを45パーセント飽和するまで濾過し
た上澄み液に加え、4℃で1時間ゆっくり撹拌してMSP
以外の成分を沈澱させる。溶液をプラスチック容器に静
かに注ぎ、沈澱物は4℃で遠心分離にかけてプレットと
する。〔GASローテータと6個の250ml缶のあるSorvall
遠心分離器の場合、35分間、12,000rpmで遠心分離〕上
澄み液を静かに注ぎ、45%硫酸アンモニウム沈澱物を破
棄する。硫酸アンモニウムを95パーセント飽和するまで
上澄み液に加え、その液を4℃にてインキュベートし、
一晩ゆっくり撹拌する。インキュベーション後、溶液を
プラスチック容器にゆっくり注ぎ、沈澱物を上述のよう
にして遠心分離にかけてペレットとする。上澄み液を捨
て、MSP高含有の沈澱物を集めて、少量のBEN(0.025 M
Bis Tris、0.01 M EDTA、および0.15 M NaCl、pH5.9)
で2度洗浄して、1リッルBENに対して5,000〜6,000mw
のSpectapor透析膜で透析する。
透析したMSP高含有液を50cm×25cmカラムのSephacryl
s−200に移す。〔装置:LKB Multiracフラクションコレ
クタ、Beckmanモデル153分析用UVディテクタ、Rabbit蠕
動ポンプ(Rainin)、Beckman分析用光学装置、リニア
チャートコーダ〕カラムを一晩8ml/hrで回し、2mlの分
画を集め、次の段階が終わるまで4℃に保管する。各分
画の25μlサンプルを硫酸ドデシルナトリウム−ポリア
クリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)により検査す
る。〔25μlサンプルを25μlサンプル緩衝液と混合
し、12.5%SDS−PAGEゲルに移す。分子量標準品がが同
時に動く。〕MSPを多く含み、非MSPタンパク質をほとん
ど含まない分画を同定してプールする。プールした分画
を、容量2〜4mlになるまで、30,000分子量を排除する
フィルタが付いたAmiconフィルタ装置で濃縮濾過する。
濃縮した分画をDEAE Sepharose CL−6B(2.5cm×13c
m)に移す。各チャンバーに2.5ベッド容量をもつ勾配メ
ーカーを使って、0.025 M Bis Tris、0.01 M EDTA、pH
5.9に0.15M NaCl〜0.65 M NaClを勾配させる。カラムを
約8ml/hr回し、2mlの分画を集め、次の段階が終了する
まで4℃にて保管する。各分画の25μlサンプルを上述
したようにSDS−PAGEにて検査する。MSPだけを含有する
分画を同定しプールする。プールした分画を、容量が約
1ml(元のリットル容量に対して)になるまで、30,000
分子量を排除するフィルトが付いたAmiconフィルタ装置
を使って氷上で濃縮濾過する。その後、1リットルBEN
の3種に対し5,000〜6,000mwのSpectapor透析膜で濃縮
物を透析する。
図1に示したように、レジュネラ・ニューモフィラ菌
はブイヨン培地で成長し、遠心分離することによって分
離することができる。上澄みのタイパク質は硫酸アンモ
ニウムで沈澱し、上述したようにSDS−PAGEにかけられ
る。レーンBは、この調製(手段1)によるタンパク質
のプロフィールを示す。硫酸アンモニウム沈澱後に得た
タンパク質は分子ふるいカラムにかけられ、MSPを含有
する分画がSDS−PAGEにより同定された。これらの分画
に含まれるタンパク質はエタノールで沈澱させ、SDS−P
AGEにかけられた。レーンCは、この調製(手段2)に
よるタンパク質のプロフィールを示す。分子ふるいクロ
マトグラフィ後の得たタンパク質はイオン交換カラムに
かけ、溶出し、SDS−PAGEにかけた。レーンDは、この
調製(手段3)によるタンパク質のプロフィールを示
す。レーンAは、分子量標準品(牛アルブミン66,000、
オボアルブミン45,000、グリセルアルデヒド−3−リン
酸デヒドロゲナーゼ36,000、炭酸脱水素酵素29,000、ト
ロプシノーゲン24,000、トリプシンインヒビター20,10
0)を含む。
実施例2 4つの独立した試験において、モルモットにMSPを40
μg3週間にわたり2回皮下投与して免疫処置した。1回
目の投与はフロインド完全アジュバント内に入れて、2
回目の投与はフロインド不完全アジュバント内に入れて
行った。対照のモルモットにはフロイント完全または不
完全アジュバントに緩衝液を加えて偽の免疫処置を行っ
た。3週間後、すべての動物に致死量のレジュネラ・ニ
ューモフィラ菌をエアゾル抗原投与し、生存固体を調べ
た。
表Aに示したように、免疫処置されたモルモットは致
死のエアゾル抗原投与に対し強い防御を示した。
実施例3 2つの独立した試験において、モルモットにMSPを皮
下投与して免疫処置し(始めフロインド完全アジュバン
ト内に入れて、3週間後にフロインド不完全アジュバン
ト内に入れて40μg投与)、またはモルモットに偽の免
疫処置(始めフロインド完全アジュバントだけ、3週間
後はフロインド不完全アジュバントだけを投与)をし
た。すべての動物に総容量100μlのMSP指示濃縮物を皮
内注射して皮膚試験を行い、24時間後に紅斑および硬化
の範囲を測定した。
表Bに示したように、MSP免疫処理されたモルモット
は、最小限の反応しか示さなかった対照動物と比べ、MS
Pの皮内投与の反応に対して明確な紅斑および硬化を示
した。
実施例4 4つの独立した試験において、前の表と同様に、モル
モットをMSPで免疫処置、または偽免疫処置(対照)し
た。脾臓リンパ細胞を取り出し、マイクロテストウェル
内で37℃にて2日間、抗原がない状態、または指示濃度
のMSP、ホルマリンで殺したレジュネラ・ニューモフィ
ラ菌(FELP)(108/ml)、あるいはレジュネラ・ニュー
モフィラ菌膜組織(108/ml)が存在する状態でインキュ
ベートした。リンパ細胞を、3H−チミジンとの結合能に
ついて調べ、刺激係数を計算した。
表Cに示されているように、MSP免疫処置の動物から
採取したリンパ細胞は、対照物のリンパ細胞に比べ、MS
Pに対し明確な反応を示した。MSP免疫処置動物のリンパ
細胞および対照動物のリンパ細胞とも、ホルマリンで殺
したレジュネラ・ニューモフィラ菌(FKLP)およびレジ
ュネラ・ニューモフィラ菌膜組織に対して反応が弱かっ
た。
実施例5 2つの独立した試験において、モルモットをMSP(フ
ロインド完全アジュバント内40μg)を皮下投与により
免疫処置、またはフロインド完全アジュバントだけを皮
下投与した(対照)。3週間後、脾臓リンパ細胞を取り
出し、マイクロテストウェル内で37℃にて2日間、抗原
がない状態、または指示濃度のMSP、指示濃度の加熱MSP
(60℃、1時間)が存在する状態でインキュベートし
た。リンパ細胞を、3H−チミジンとの結合能について調
べ、刺激係数を計算した。
表Dに示されているように、MSP免疫処置のモルモッ
トは、対照モルモットと比べ、MSPおよび加熱(タンパ
ク質分解が生じ不活性)MSPの両方に対し明確なリンパ
細胞増殖反応を示した。
実施例6 1つの試験において、モルモットに加熱MSP(60℃、
1時間)を皮下投与して免疫処置し(始めフロインド完
全アジュバント内に加熱MSPを40μg、続いて3週間後
にフロインド不完全アジュバント内に加熱mspを40μg
投与)、別のモルモットには皮下投与にて偽の免疫処置
(対照)をした(始めフロインド完全アジュバントだけ
を、続いて3週間後にフロインド不完全アジュバントだ
けを投与)。3週間後、脾臓リンパ細胞を取り出し、マ
イクロテストウェル内で37℃にて2日間、抗原がない状
態、または指示濃度のMSP、指示濃度の加熱MSPが存在す
る状態でインキュベートした。リンパ細胞を、3H−チミ
ジンとの結合能について調べ、刺激係数を計算した。
表Eに示されているように、加熱によりタンパク質分
解が起こり不活性となったMSPで免疫処置したモルモッ
トから採取したリンパ細胞は、対照のモルモットから採
取したリンパ細胞と比べ、すべての濃度のMSPに対し
て、また10μg/ml〜1μg/lmの加熱MSPに対して明確な
増殖反応を示した。
実施例7 2つの独立した試験において、モルモットにMSPを皮
下投与して免疫処置し(始めフロインド完全アジュバン
ト内に40μg、続いて3週間後にフロインド不完全アジ
ュバント内に40μgを投与)、または、皮下投与にて偽
の免疫処置(対照)をした(始めフロインド完全アジュ
バントだけを、続いて3週間後にフロインド不完全アジ
ュバントだけを投与)。脾臓リンパ細胞を取り出し、マ
イクロテストウェル内で37℃にて2日間、抗原がない状
態、または、指示濃度のMSPあるいは指示濃度のMSPの臭
化シアン消化物(CNBr MSP)が存在する状態でインキュ
ベートした。リンパ細胞を、3H−チミジンとの結合能に
ついて調べ、刺激係数を計算した。
表Fに示されているように、MSP免疫処置した動物か
ら採取したリンパ細胞は、対照動物に比べ、MSPに対し
て、また高濃度のCNBrに対して有意に明確な反応を示し
た。
実施例8 2つの独立した試験において、モルモットに、始めフ
ロインド完全アジュバント内に40μgのMSP、続いて3
週間後にフロインド不完全アジュバント内に40μgのMS
Pを皮下投与して免疫処置し、または皮下投与にて偽の
免疫処置(対照)をした(始めフロインド完全アジュバ
ントだけを、続いて3週間後にフロインド不完全アジュ
バントだけを投与)。脾臓リンパ細胞を取り出し、抗原
がない状態、または、指示濃度の変異レジュネラ・ニュ
ーモフィラ菌フィラデルフィア1型菌株、レジュネラ・
ニューモフィラ菌トガス1型菌株、またはレジュネラ・
ニューモフィラ菌シカゴ2型菌株の細胞外タンパク質が
存在する状態でインキュベートした。
表Gに示されているように、MSPセログループ1の免
疫処置したモルモットから採取したリンパ細胞は、対照
のモルモットに比べ、レジュネラ・ニューモフィラ菌セ
ログループ1、2および6の細胞外タンパク質に対し
て、明確な増殖を示した。
レジュネラ・ニューモフィラ菌フィラデルフィラ1型
菌株から作ったMSPは、レジュネラ・ニューモフィラ菌
トガス1型(セログルーブ2)、レジュネラ・ニューモ
フィラ菌シカゴ2型(セログループ6)、およびレジュ
ネラ・ニューモフィラ菌フィラデルフィア1型の変異の
見掛け分子量が同一のMSP様分子と同じ抗原共有するこ
とは注意すべきである。野生型レジュネラ・ニューモフ
ィラ菌フィラデルフィア1型(レーンA)の総膜組織、
変異レジュネラ・ニューモフィラ菌フィラデルフィア1
型(レーンB)、レジュネラ・ニューモフィラ菌トガス
1型(セログループ2)(レーンC)、レジュネラ・ニ
ューモフィラ菌シカゴ2型(セログループ6)(レーン
D)の硫酸アンモニウム沈澱細胞外タンパク質、および
野生型レジュネラ・ニューモフィラ菌フィラデルフィア
1型(セログループ)(レーンE)から精製したMSP
は、SDS−PAGEにより分離し、ニトロセルロース紙上に
移した。野生型レジュネラ・ニューモフィラ菌フィラデ
ルフィア1型から精製したMSPで免疫処置したモルモッ
トから得た抗血清の1:500希釈液でブロットをインキュ
ベートした。アルカリ性ホスファターゼである共役ヤキ
抗モルモット免疫グロブリンを使って組織化学的に抗原
抗体複合体を明らかにした。
レジュネラ・ニューモフィラ菌フィラデルフィア1型
MSP(セログループ1)に対する抗体は、野生型(レー
ンE)および変異体(レーンB)のレジュネラ・ニュー
モフィラ菌フィラデルフィア1型のMSPを認識しただけ
でなく、レジュネラ・ニューモフィラ菌トガス1型(セ
ログループ2)(レーンC)およびレジュネラ・ニュー
モフィラ菌シカゴ2型(セログループ6)(レーンD)
のMSP様分子も認識した。しかし、その抗体は、野生型
レジュネラ・ニューモフィラ菌フィラデルフィア1型
(レーンA)の膜組織のMSPをいずれも検出しなかっ
た。
MSPは、レジュネラ・ニューモフィラ菌のその他のセ
ログループおよび種の攻撃に対し交差防御免疫を提供す
ることができるため、専業者であれば、レジュネラ・ニ
ューモフィラ菌に対して示されたワクチンに関して、レ
ジュネラ層の他の種およびセロタイプの微生物を使って
本発明を実施することができるであるうことは自明のこ
とであろう。従って、上述の実施例は説明の目的のため
に提供しているものであって、本発明の範囲および内容
を限定するものではなく、また本発明をレジュネラ・ニ
ューモフィラ菌単体に対するMSP、ワクチン、またはレ
ジュネラ・ニューモフィラ菌の特定の種またはセログル
ープ限定するものではない。
専業者は本発明の利点をさらに評価するであろう。す
なわち、例えばMSPや他の分泌性生成物あるいは細胞外
生成物は、細菌全体ではなく、単一型の分子であって、
従って細胞内生物に対する既知のワクチンとは違って、
本発明のワクチンは毒性がないものと思われる。さら
に、このような細胞外生成物は簡単に取り出し、精製す
ることができ、組換えDNA技術および専業者に知られて
いるタンパク質分子のその他の製造方法により合成して
製造することができる。
モルモットを使った試験では、MSPは10μgという低
免疫処置量で効果的な免疫反応を引き出すことがわかっ
た。キログラム単位ベースに換算して、MSPをレジュネ
ラ・ニューモフィラ菌に対するワクチンとして代表的な
人間に投与するとした場合、70キログラム体重の患者で
はおよび3ミリグラムであろう。
専業者は、本発明の精神または本質的な特性から外れ
ることなく、他の特殊な形態で本発明を実施することが
できることがわかるであろう。上述した本発明の説明
は、本発明の好適実施例だけを開示したいるという点に
おいては、それは、他のバリエーションも本発明の範囲
に入るものとして理解されなければならない。このよう
に、限定するものではなく、例証として、他の細胞内寄
生虫の細胞外生成物を使って本発明を実施することがで
きる。従って、本発明はここで詳細に説明した特定の実
施例限るものではない。本発明の範囲と内容を記した添
付の請求範囲を参照すべきである。

Claims (35)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】特定の細胞内病原体に対する哺乳類ワクチ
    ンの製造方法であって、 標的とする細胞内病原体を選択する段階と、 前記病原体に対する、少なくとも1つの哺乳類宿主中
    の、強力な細胞で媒介された免疫反応を刺激する、前記
    病原体の少なくとも1つの細胞外生成物を識別する段階
    と、 二次哺乳類宿主を免疫にするための、少なくとも1つの
    前記細胞外生成物の有効量を使用する段階とを含む方
    法。
  2. 【請求項2】細胞内病原体が、結核、アメリカ・トリパ
    ソーマ病、皮膚リーシュマニア病、内蔵リーシュマニア
    病、リステリア病、トキソプラズマ症、ヒストプラズマ
    症、トラコーマ、オウム病、Q熱、ハンセン病若しくは
    レジュネラ症の原因となる細胞内病原体である請求項1
    の製造方法。
  3. 【請求項3】細胞内病原体が、結核の原因となる細胞内
    病原体である請求項2の製造方法。
  4. 【請求項4】細胞内病原体が、レジュネラ・ニューモフ
    ィラ菌を生成する細胞内病原体である請求項2の製造方
    法。
  5. 【請求項5】細胞外生成物が、レジュネラ・ニューモフ
    ィラ菌主要分泌性タンパク質である請求項4の製造方
    法。
  6. 【請求項6】細胞内病原体に対する哺乳類中の有効な免
    疫反応を促進するのに使用されるワクチン薬であって、
    少くとも1つの哺乳類宿主中の前記細胞内病原体に対す
    る強力な細胞で媒介された免疫反応を刺激する、前記病
    原体の少なくとも1つの細胞外生成物を含むワクチン
    薬。
  7. 【請求項7】細胞内病原体が、結核、アメリカ・トリパ
    ソーマ病、皮膚リーシュマニア病、内蔵リーシュマニア
    病、リステリア病、トキソプラズマ症、ヒストプラズマ
    症、トラコーマ、オウム病、Q熱、ハンセン病若しくは
    レジュネラ症の原因となる細胞内病原体である請求項6
    のワクチン薬。
  8. 【請求項8】細胞内病原体が、結核の原因となる細胞内
    病原体である請求項7のワクチン薬。
  9. 【請求項9】細胞内病原体が、レジュネラ・ニューモイ
    フィラ菌である請求項7のワクチン薬。
  10. 【請求項10】細胞外生成物が、レジュネラ・ニューモ
    フィラ菌主要分泌性タンパク質である請求項7のワクチ
    ン薬。
  11. 【請求項11】主要分泌性タンパク質が変性されている
    請求項10のワクチン薬。
  12. 【請求項12】細胞外生成物が、主要分泌性タンパク質
    のサブユニットである請求項10若しくは11のワクチン
    薬。
  13. 【請求項13】主要分泌性タンパク質が、レジュネラ・
    ニューモフィラ菌の培養上澄み液である請求項10〜12の
    いずれかのワクチン薬。
  14. 【請求項14】主要分泌性タンパク質が、合成により製
    造される請求項10〜12のいずれかのワクチン薬。
  15. 【請求項15】更にアジュバント化合物を含む請求項6
    〜14のいずれかのワクチン薬。
  16. 【請求項16】細胞内病原体に対する、哺乳類中の有効
    な免疫反応を促進する薬剤を製造するためのワクチン薬
    であって、前記細胞内病原体に対する、少なくとも1つ
    の哺乳類宿主中の、強力な細胞で媒介された免疫反応を
    刺激する病原体の少なくと1つの細胞外生成物を含むワ
    クチン薬。
  17. 【請求項17】細胞内病原体が、結核、アメリカ・トリ
    パソーマ病、皮膚リーシュマニア病、内蔵リーシュマニ
    ア病、リステリア病、トキソプラズマ症、ヒストプラズ
    マ症、トラコーマ、オウム病、Q熱、ハンセン病若しく
    はレジュネラ症の原因となる細胞内病原体である請求項
    16のワクチン薬。
  18. 【請求項18】細胞内病原体が、結核の原因となる細胞
    内病原体である請求項17のワクチン薬。
  19. 【請求項19】細胞内病原体が、レジュネラ・ニューモ
    フィラ菌である請求項17のワクチン薬。
  20. 【請求項20】細胞外生成物が、レジュネラ・ニューモ
    フィラ菌主要分泌性タンパク質である請求項19のワクチ
    ン薬。
  21. 【請求項21】主要分泌性タンパク質が変性されている
    請求項20のワクチン薬。
  22. 【請求項22】細胞外生成物が、主要分泌性タンパク質
    のサブユニットである請求項20若しくは21のワクチン
    薬。
  23. 【請求項23】主要分泌性タンパク質が、レジュネラ・
    ニューモフィラ菌の培養上澄み液である請求項20〜22の
    いずれかのワクチン薬。
  24. 【請求項24】主要分泌性タンパク質が、合成により製
    造される請求項20のワクチン薬。
  25. 【請求項25】更にアジュバント化合物を含む請求項16
    〜24のいずれかのワクチン薬。
  26. 【請求項26】細胞内病原体に対する哺乳類ワクチンで
    あって、前記細胞内病原体に対する、少なくとも1つの
    哺乳類宿主免疫中の、強力な細胞で媒介された免疫反応
    を刺激する、前記病原体の少なくとも1つの細胞外生成
    物を含むワクチン。
  27. 【請求項27】細胞内病原体が、結核、アメリカ・トリ
    パソーマ病、皮膚リーシュマニア病、内蔵リーシュマニ
    ア病、リステリア病、トキソプラズマ症、ヒストプラズ
    マ症、トラコーマ、オウム病、Q熱、ハンセン病若しく
    はレジュネラ症の原因となる細胞内病原体である請求項
    26の哺乳類ワクチン。
  28. 【請求項28】細胞内病原体が、結核の原因となる細胞
    内病原体である請求項27の哺乳類ワクチン。
  29. 【請求項29】細胞内病原体が、レジュネラ・ニューモ
    フィラ菌である請求項27の哺乳類ワクチン。
  30. 【請求項30】細胞外生成物が、レジュネラ・ニューモ
    フィラ菌主要分泌性タンパク質である請求項29の哺乳類
    ワクチン。
  31. 【請求項31】主要分泌性タンパク質が変性されている
    請求項30の哺乳類ワクチン。
  32. 【請求項32】細胞外生成物が、主要分泌性タンパク質
    のサブユニットである請求項30若しくは31の哺乳類ワク
    チン。
  33. 【請求項33】主要分泌性タンパク質が、レジュネラ・
    ニューモフィラ菌の培養上澄み液である請求項30〜32の
    いずれかの哺乳類ワクチン。
  34. 【請求項34】主要分泌性タンパク質が、合成により製
    造される請求項30〜32のいずれかの哺乳類ワクチン。
  35. 【請求項35】更にアジュバント化合物を含む請求項26
    〜34のいずれかの哺乳類ワクチン
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