JP2840871B2 - 可視コヒーレント光の発生方法とその装置 - Google Patents
可視コヒーレント光の発生方法とその装置Info
- Publication number
- JP2840871B2 JP2840871B2 JP14868590A JP14868590A JP2840871B2 JP 2840871 B2 JP2840871 B2 JP 2840871B2 JP 14868590 A JP14868590 A JP 14868590A JP 14868590 A JP14868590 A JP 14868590A JP 2840871 B2 JP2840871 B2 JP 2840871B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light
- coherent light
- nyab
- crystal
- visible
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Lasers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明はNYAB(NdxY1-xAl3(BO3)4)結晶を用いて
可視コヒーレント光を得るための可視コヒーレント光の
発生方法とその装置に関するものである。
可視コヒーレント光を得るための可視コヒーレント光の
発生方法とその装置に関するものである。
「従来の技術」 従来、可視コヒーレント光を発生させるにはつぎのよ
うな方法があった。
うな方法があった。
(1)LD(レーザダイオード)の波長809nmの励起光
と、Nd−YAGレーザの発振波長1064nmの光をKTP結晶内で
和周波混合させて波長459nmの可視コヒーレント光を得
る。
と、Nd−YAGレーザの発振波長1064nmの光をKTP結晶内で
和周波混合させて波長459nmの可視コヒーレント光を得
る。
(2)LD励起によるNd−YAGレーザの946nmの発振光か
ら、KNbO3結晶で第2次高周波(SHG)の波長473nmの可
視コヒーレント光を得る。
ら、KNbO3結晶で第2次高周波(SHG)の波長473nmの可
視コヒーレント光を得る。
「発明が解決しようとする課題」 KTP結晶を用いた第1の方法では、Nd−YAGロッドの他
に、KTP結晶が必要で、しかもこのKTP結晶が高価である
こと、出力強度が1mW以下と小さいことなどの問題があ
った。
に、KTP結晶が必要で、しかもこのKTP結晶が高価である
こと、出力強度が1mW以下と小さいことなどの問題があ
った。
KNbO3結晶を用いた第2の方法では、Nd−YAGレーザー
における946nmの発振効率が小さいこと、KNbO3結晶は温
度により周波数が変化しないように一定温度に保持しな
ければならないことなどの問題があった。
における946nmの発振効率が小さいこと、KNbO3結晶は温
度により周波数が変化しないように一定温度に保持しな
ければならないことなどの問題があった。
本発明は安価で安定した結晶を用いて高出力の可視コ
ヒーレント光源を得ることを目的とするものである。
ヒーレント光源を得ることを目的とするものである。
「課題を解決するための手段」 本発明はNYAB(NdxY1-xAl3(BO3)4)結晶を、波長
λ1のレーザーで励起して発振波長λ2のコヒーレント
光を得、これらλ1とλ2との光を前記NYAB結晶で和周
波混合して波長λ3のコヒーレント光を得るようにした
ことを特徴とする可視コヒーレント光の発生方法であ
る。
λ1のレーザーで励起して発振波長λ2のコヒーレント
光を得、これらλ1とλ2との光を前記NYAB結晶で和周
波混合して波長λ3のコヒーレント光を得るようにした
ことを特徴とする可視コヒーレント光の発生方法であ
る。
「作用」 NYAB結晶を、例えば波長λ1808nmの半導体レーザーで
励起して波長λ21063nmの光パルスを発振させる。この
λ1=808nmとλ2=1063nmの信号をNYAB結晶内で和周
波混合させる。このNYAB結晶の切出し角θが41.1度のと
き位相整合してλ3=459nmが発生する。また、半導体
レーザーの励起波長λ1を700nm〜1063nmの範囲で変化
し、かつNYAB結晶の切出し角または光パラメトリック発
振部の反射鏡を調整すれば広範囲の可視域をカバーする
コヒーレント光を得ることができる。
励起して波長λ21063nmの光パルスを発振させる。この
λ1=808nmとλ2=1063nmの信号をNYAB結晶内で和周
波混合させる。このNYAB結晶の切出し角θが41.1度のと
き位相整合してλ3=459nmが発生する。また、半導体
レーザーの励起波長λ1を700nm〜1063nmの範囲で変化
し、かつNYAB結晶の切出し角または光パラメトリック発
振部の反射鏡を調整すれば広範囲の可視域をカバーする
コヒーレント光を得ることができる。
「実施例」 以下、本発明の実施例を図面に基き説明する。
第1図において、(1)はLD(半導体レーザーダイオ
ード)で、このLD(1)は波長λ1の励起用レーザを発
生するものである。このLD(1)は集光レンズ(2)を
介して光パラメトリック発振部(3)に光学的に結合さ
れている。この光パラメトリック発振部(3)は第1、
第2の反射鏡(4)(5)と中央のNYAB(NdxY1-xAl
3(BO3)4)結晶(6)とからなる。このうち、第1の
反射鏡(4)は、平面鏡からなり、前記波長λ1の透過
率93%で、発振波長λ2の反射率99%の特性を有し、ま
た、第2の反射鏡(5)は凹面鏡からなり、目的の波長
λ3の透過率87%、発振波長λ2の反射率98%の特性を
有するものからなる。
ード)で、このLD(1)は波長λ1の励起用レーザを発
生するものである。このLD(1)は集光レンズ(2)を
介して光パラメトリック発振部(3)に光学的に結合さ
れている。この光パラメトリック発振部(3)は第1、
第2の反射鏡(4)(5)と中央のNYAB(NdxY1-xAl
3(BO3)4)結晶(6)とからなる。このうち、第1の
反射鏡(4)は、平面鏡からなり、前記波長λ1の透過
率93%で、発振波長λ2の反射率99%の特性を有し、ま
た、第2の反射鏡(5)は凹面鏡からなり、目的の波長
λ3の透過率87%、発振波長λ2の反射率98%の特性を
有するものからなる。
このような構成において、LD(1)で発生した例えば
出力1W、λ1=808nmの励起光が集光レンズ(2)で集
光され、光パラメトリック発振部(3)のNYAB(6)を
励起する。すると、このNYAB結晶(6)は固定的な波長
λ2=1063nmの赤外線光パルスを発生する。そこで、NY
AB結晶(6)の切出し角θ=41〜42゜、詳しくは41.4゜
のとき、位相整合して の関係式からλ3=459nmが得られ、このλ3のコヒー
レント光が第2反射鏡(5)から出力する。
出力1W、λ1=808nmの励起光が集光レンズ(2)で集
光され、光パラメトリック発振部(3)のNYAB(6)を
励起する。すると、このNYAB結晶(6)は固定的な波長
λ2=1063nmの赤外線光パルスを発生する。そこで、NY
AB結晶(6)の切出し角θ=41〜42゜、詳しくは41.4゜
のとき、位相整合して の関係式からλ3=459nmが得られ、このλ3のコヒー
レント光が第2反射鏡(5)から出力する。
以上の例ではλ1=808nm、θ=41.4゜としたとき、
λ3=459nmが得られた。
λ3=459nmが得られた。
しかるに、λ1を700nmから1063nmの範囲で変化し、
θを適切な角度(後述)に設定すれば広範囲の可視域を
カバーできるようなλ3が得られる。具体的には、第2
図のように、λ1=700nmのときλ3=422.1nmで、λ1
=1063nmのときλ3=531.5nmとなり、λ1=700〜1063
nmの間は前記計算式から求めることができる。また、位
相整合角θは次式で求められる。
θを適切な角度(後述)に設定すれば広範囲の可視域を
カバーできるようなλ3が得られる。具体的には、第2
図のように、λ1=700nmのときλ3=422.1nmで、λ1
=1063nmのときλ3=531.5nmとなり、λ1=700〜1063
nmの間は前記計算式から求めることができる。また、位
相整合角θは次式で求められる。
の波長依存性はNdの濃度などで変化する。
つぎに、LD(1)励起によるNYAB結晶(6)の和周波
発振特性は第3図に示すように、入力光λ1の強度(m
W)に略比例して出力光λ3の強度(mW)も増加する。
第4図はより大きな増幅率を得るために、ポンピング用
として例えばLDアレイ(7)(7)をNYAB結晶(6)の
光軸と直交する両側に配置した他の実施例を示す。
発振特性は第3図に示すように、入力光λ1の強度(m
W)に略比例して出力光λ3の強度(mW)も増加する。
第4図はより大きな増幅率を得るために、ポンピング用
として例えばLDアレイ(7)(7)をNYAB結晶(6)の
光軸と直交する両側に配置した他の実施例を示す。
「発明の効果」 本発明は上述のような方法および装置としたので、つ
ぎのような効果を有する。
ぎのような効果を有する。
(1)NYAB結晶はそれ自体でレーザ発振と和周波混合が
可能であり、構造が簡単になる。
可能であり、構造が簡単になる。
(2)NYAB結晶はKTP結晶と異なり極めて安価である。
(3)ビームパターンがきれいになり、光ディスク等の
書き込み、読み出し用光源として最適である。(4)波
長の短かな出力が得られるので、面積は2乗分の1にな
り、メモリ容量(記録密度)が向上する。
書き込み、読み出し用光源として最適である。(4)波
長の短かな出力が得られるので、面積は2乗分の1にな
り、メモリ容量(記録密度)が向上する。
(5)NYAB結晶はNdの濃度を10%程度まで増加させるこ
とができるので、10mW以上の出力が可能である。
とができるので、10mW以上の出力が可能である。
(6)NYAB結晶は温度変化に対する出力変動が少ない。
ちなみに、第5図の特性図によれば、10℃から30℃まで
変化させたときの出力変動は±10%以内である。
ちなみに、第5図の特性図によれば、10℃から30℃まで
変化させたときの出力変動は±10%以内である。
第1図は本発明による可視コヒーレント光発生装置の第
1実施例を示す説明図、第2図は励起光波長λ1と位相
整合角θとの変化に伴う出力光λ3の特性図、第3図は
入力光λ1と出力光λ3との強度の関係を示す特性図、
第4図は本発明の他の実施例の説明図、第5図は温度と
出力との関係を示す特性図である。 (1)……LD(半導体レーザダイオード)、(2)……
集光レンズ、(3)……光パラメトリック発振部、
(4)(5)……反射鏡、(6)……NYAB結晶、(7)
……LDアレイ。
1実施例を示す説明図、第2図は励起光波長λ1と位相
整合角θとの変化に伴う出力光λ3の特性図、第3図は
入力光λ1と出力光λ3との強度の関係を示す特性図、
第4図は本発明の他の実施例の説明図、第5図は温度と
出力との関係を示す特性図である。 (1)……LD(半導体レーザダイオード)、(2)……
集光レンズ、(3)……光パラメトリック発振部、
(4)(5)……反射鏡、(6)……NYAB結晶、(7)
……LDアレイ。
Claims (4)
- 【請求項1】NYAB(NdxY1-xAl3(BO3)4)結晶を、波
長λ1のレーザーで励起して発振波長λ2のコヒーレン
ト光を得、これらλ1とλ2との光を前記NYAB結晶で和
周波混合して波長λ3のコヒーレント光を得るようにし
たことを特徴とする可視コヒーレント光の発生方法。 - 【請求項2】λ1=806±3nmの励起用半導体レーザダイ
オードと、NYAB結晶とその両側の反射鏡からなる光パラ
メトリック発振部とからなり、前記NYAB結晶はλ2=10
63±1nmの光を発振させ、前記反射鏡は一方が励起光を
透過し、かつ発振光を反射し、他方が出力光を透過し、
かつ発振光を反射するものからなり、前記NYAB結晶の位
相整合角θを可変して所定の波長の可視コヒーレント光
を得るようにしたことを特徴とする可視コヒーレント光
の発生装置。 - 【請求項3】位相整合角θを41〜42度に設定し、λ3=
459±2nmのコヒーレント光を得るようにした請求項
(2)記載の可視コヒーレント光の発生装置。 - 【請求項4】励起光のλ1を700〜1063nmの範囲で可変
し、かつNYAB結晶または反射鏡の少なくともいずれか一
方の角度を可変して略全可視域のコヒーレント光を得る
ようにした請求項(2)記載の可視コヒーレント光の発
生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14868590A JP2840871B2 (ja) | 1990-06-08 | 1990-06-08 | 可視コヒーレント光の発生方法とその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14868590A JP2840871B2 (ja) | 1990-06-08 | 1990-06-08 | 可視コヒーレント光の発生方法とその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0442132A JPH0442132A (ja) | 1992-02-12 |
JP2840871B2 true JP2840871B2 (ja) | 1998-12-24 |
Family
ID=15458311
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14868590A Expired - Fee Related JP2840871B2 (ja) | 1990-06-08 | 1990-06-08 | 可視コヒーレント光の発生方法とその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2840871B2 (ja) |
-
1990
- 1990-06-08 JP JP14868590A patent/JP2840871B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0442132A (ja) | 1992-02-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2006100772A (ja) | 1次元照明装置及び画像生成装置 | |
JPH06283791A (ja) | 第2高調波発生装置 | |
US5148441A (en) | Solid state laser | |
US5898489A (en) | Laser irradiation light detecting device | |
JPH1093182A (ja) | 周波数変換型固体レーザ装置、周波数2倍型固体レーザ装置および周波数変換型結合型共振キャビティ | |
JP2849233B2 (ja) | バルク型共振器構造の光波長変換装置 | |
JP2840871B2 (ja) | 可視コヒーレント光の発生方法とその装置 | |
JP3255366B2 (ja) | 光パラメトリック発振装置 | |
JPH05121803A (ja) | 半導体励起固体レーザ | |
KR950002068B1 (ko) | 제2고조파 발생방법 및 그 장치 | |
JP2000338530A (ja) | レーザ光の波長変換装置とその変換方法 | |
JP2761678B2 (ja) | レーザーダイオードポンピング固体レーザー | |
JP2963220B2 (ja) | 第2高調波発生装置及び光記録媒体のピックアップ | |
JP2900576B2 (ja) | 高調波発生装置 | |
JPH033377A (ja) | 半導体レーザ励起固体レーザ装置 | |
JPH04157778A (ja) | レーザーダイオードポンピング固体レーザー | |
JP3031740B2 (ja) | 高調波発生装置 | |
JP2670638B2 (ja) | レーザーダイオードポンピング固体レーザー | |
JPH065953A (ja) | 固体レ−ザ装置 | |
JPH0758380A (ja) | 固体レーザ装置 | |
JPH0722686A (ja) | レーザ波長変換装置 | |
JPH07106684A (ja) | 固体レーザ装置 | |
JPH06350173A (ja) | 偏光および縦モード制御素子並びに固体レーザー装置 | |
JPH0715061A (ja) | レーザ光波長変換装置 | |
JPH04356983A (ja) | Shg素子 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |