JP2840828B2

JP2840828B2 - 自動販売機

Info

Publication number: JP2840828B2
Application number: JP8269467A
Authority: JP
Inventors: 正人日野
Original assignee: PII PII PII DEZAIN KK
Current assignee: PII PII PII DEZAIN KK
Priority date: 1996-10-11
Filing date: 1996-10-11
Publication date: 1998-12-24
Anticipated expiration: 2016-10-11
Also published as: JPH10116389A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、自動販売機に関す
るものであり、特に、コンパクトディスク又はビデオカ
セットテープなどの映像や音楽、その他の情報が記録さ
れた情報記録媒体などを取り扱う自動販売機に適した自
動販売機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】今日、人件費の節約や省力化のため、種
々の商品が自動販売機で販売されている。そして、映像
が記録されたビデオカセットテープや、音楽その他の音
声情報などが記録されたコンパクトディスクなども自動
販売機で取り扱われるようになってきた。

【０００３】このようなビデオカセットテープ（以下単
にビデオカセットという）やコンパクトディスク（以下
単にＣＤという）などは、その記録された情報の内容で
取り引きされるものである。しかし、ビデオカセットや
ＣＤなどは、自動販売機で取り扱うには、販売時にはそ
の内容が確認できないことが多く、ビデオカセットやＣ
Ｄのケースにおける背表紙に記載された題名のみでな
く、ケースの表面に貼付された題名やイラスト更にケー
スの裏面に貼付又は記載されたアーティストの紹介や内
容説明によって商品の選択が行われることが一般的であ
った。

【０００４】このため、ビデオカセットやＣＤなどを自
動販売機で取り扱うに際しては、図８に示すように、サ
ンプルとしてのケース１５を透明なカバーの内側に並
べ、自動販売機１０の前面に列べたケース１５の表面に
貼付されたイラストなどを見て目的の情報記録媒体を選
択させるようにしたものが多い。この自動販売機１０で
は、サンプルとして列べたケース１５の位置に合わせて
ケース１５の側近下方に選択ボタン１７が配置され、貨
幣投入口２１や紙幣挿入口２３に貨幣や紙幣を挿入して
選択ボタン１７を押すことにより、自動販売機１０の下
方などに設けた取出口１９に目的の情報記録媒体を移動
させ、取出口１９からＣＤなどの情報記録媒体を取り出
すことができるようにされており、又、余剰の貨幣など
を返却口２５に戻すようにしていることは、見本をサン
プルとして列べる他の種々の商品を取り扱う自動販売機
と同様とされているものである。

【０００５】尚、ビデオカセットやＣＤの自動販売機１
０としては、商品を固定手段により固定した状態で支持
部を揺動可能に軸支し、ビデオカセットやＣＤなどの情
報記録媒体を支持部と共に左右に揺動させることによ
り、情報記録媒体の背表紙のみでなく、ＣＤなどのケー
ス表裏面も直接目視可能とするものが提案されている
（例えば特開平７−５７１５０号）。

【０００６】この自動販売機では、決済手段で購入金額
の処理を行うと固定手段を開放し、背表紙やケースの表
裏面を見て決定した情報記録媒体の取り外しを可能とす
るものである。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】前述のように、自動販
売機の前面にサンプルケースを列べる自動販売機では、
この自動販売機に収納できる商品の種類が限られる。特
に、情報記録媒体であるビデオカセットやＣＤのよう
に、その内容によって種類が極めて多種多様となる商品
では、商品の極一部の種類のみを収納して取り扱うこと
しかできない欠点があった。

【０００８】又、これらの自動販売機は、販売商品をケ
ースなどのサンプルの後方に収納する収納部を有すると
共に、多くの場合、収納部の後方に取出口への排出路を
設ける空間を備え、自動販売機の奥行きが大きくなり、
自動販売機の大きさに対して収納する情報記録媒体など
の商品の数が限られる欠点もあった。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、商品を列べる
前方が開口された収納棚と、画像を表示するディスプレ
イと、決済を行う制御部とを有する自動販売機であっ
て、収納棚は、商品を相互に近接させて列べる棚を複数
段有し、且つ、各商品の前方への抜き出しを禁止する係
止手段と各商品を前方に押し出す突出し手段との多数個
を有し、制御部は、商品の内容や特徴又は取り扱い方法
に関する情報を記憶し、この情報をディスプレイに表示
させる記録再生手段と、収納棚に収納された商品の内の
特定の商品を指定する指定手段と、指定された商品の対
価を決済する決済手段と、決済終了時に指定された商品
の係止手段を開放させる係止開放手段とを有する自動販
売機とする。

【００１０】このように、係止手段を有する複数段の収
納棚と、指定手段や決済手段及び係止開放手段を有する
制御部とを備えた自動販売機とする故、前方を開口した
収納棚であっても、係止手段により商品を収納棚から前
方に抜き出すことを禁止し、制御部の作動により決済の
終了した商品のみの前方への抜き出しを可能とすること
ができる。そして、この収納棚は、突出し手段を有して
いる故、係止開放手段により係止手段が開放されたと
き、突出し手段により特定の商品のみを前方に迫り出さ
せるように押し出すことができ、収納棚に列べられた商
品から目的の商品を容易に抜き取ることが可能とされる
ものである。

【００１１】又、収納棚から前方に押し出された商品を
直接に手で抜き取ることができる自動販売機とする故、
商品を取出口に移送する排出路及び取出口を設ける必要
がなく、自動販売機の奥行きを小さくすることができ
る。更に、突出し手段を有する収納棚は、前方に押し出
された商品を容易に掴むことができる故、商品を密接さ
せて列べることができ、且つ、多段とすることにより、
数多くの商品を収納棚に収納することができる。

【００１２】そして、画像を表示するディスプレイを有
し、商品の内容や特徴又は取り扱い方法に関する情報を
記憶し、この情報をディスプレイに表示させる記録再生
手段を有する制御部とする故、収納棚に収納した商品の
内容をディスプレイに表示させ、宣伝広告を行うること
ができる。

【００１３】従って、収納棚の商品が背表紙や容器の側
面などしか見えない状態で収納されている場合であって
も、種々の商品の内容を知らせることができるものであ
る。又、本発明としては、記録再生手段に記録された商
品の情報を検索する検索手段を有する制御部とすること
が好ましい。このように、検索手段を有する制御部とす
れば、収納棚に収納されている多数の商品から目的の商
品を容易に短時間で選択し、目的の商品を見つけ出すこ
とができる。

【００１４】そして、本発明としては、収納棚に商品が
挿入されたとき、挿入された位置を検出する位置検出手
段と、挿入する商品の情報を記録再生手段に入力する入
力手段とを有する自動販売機とすることが好ましい。こ
のように、商品の情報を記録再生手段に入力する入力手
段と、商品の挿入位置を検出する位置検出手段とを設け
れば、価格や商品名などを入力手段により入力し、商品
を収納棚の空き部分に差し込むのみで、商品を自動販売
機に収納し、その収納位置を記憶させて販売可能な状態
とすることができる。

【００１５】又、本発明は、取扱商品として情報が記録
されたＣＤやビデオカセット、ＩＣメモリなどの情報記
録媒体とすることが好ましい。このように、ＣＤやビデ
オカセットなどの情報記録媒体は、その表面積に比較し
て側面積が小さく、相互に近接させて収納棚に収納すれ
ば、多数の商品を収納して多くの情報記録媒体を販売す
ることができる。

【００１６】そして、外観からは知ることが困難な場合
が多い情報記録媒体の内容や特徴をディスプレイに表示
すれば、商品の購入決定を容易とし、特に検索手段を有
する自動販売機で取り扱うときは、多種多様な内容を記
憶した多数の情報記録媒体から目的の情報記録媒体を容
易に見つけ出すことができる。更に、本発明は、取扱商
品が情報記録媒体であるとき、記録再生手段には題名と
共に内容の抄録に関する情報を記憶させることが好まし
い。

【００１７】このように、情報記録媒体の題名や内容の
抄録に関する情報を記録再生手段に記憶させると、内容
をデモンストレーションとしてモニタ画面とするディス
プレイに表示することができ、又、抄録は、当該自動販
売機以外でも使用することができ、情報の有効活用を図
ることができる。

【００１８】

【発明の実施の形態】本発明に係る自動販売機の実施の
形態は、図１に示すように、商品として情報が記録され
たＣＤやビデオカセットなどの情報記録媒体８１を相互
に近接させて列べる収納棚４０と、液晶などのディスプ
レイ３１や貨幣投入口２１及びボード３３などを備えた
制御部２０とを有する自動販売機１０である。

【００１９】そして、この自動販売機１０の収納棚４０
は、販売商品である情報記録媒体８１の背表紙に直接触
れることができる状態として、前方が開口されている収
納棚４０の前方から販売商品を挿入することにより、多
段に多数の情報記録媒体８１を列べて収納することがで
きるようにするものである。尚、図１及び図２に示すこ
の自動販売機１０は、上方には内部に照明灯を収納した
広告部１１を有するものであり、販売商品である情報記
録媒体８１の自動販売機１０であることを明確に知らせ
るようにしている。又、下方には、チラシ収納部１３を
有する自動販売機１０とし、パンフレットやチラシを挿
入することができるようにしている。

【００２０】又、収納棚４０には、図３に示すように、
販売商品とした情報記録媒体８１の大きさに合わせた可
動ケース４１を各棚に多数個設けるものとしている。更
に、この可動ケース４１を前方に押し出す押出しロール
５１やスプリング５５などの突出し手段と、係止爪６１
やプランジャ６５などによる係止手段とを設けるもので
ある。

【００２１】この可動ケース４１は、ＣＤやビデオカセ
ットなどの販売商品である情報記録媒体８１の大きさに
合わせるものであり、各可動ケース４１には商品として
の情報記録媒体８１の一個を前方から挿入し得る構造と
し、左右の側壁や上部壁、下部壁、及び、奥壁により商
品である情報記録媒体８１を保持固定することができる
ものとしている。

【００２２】又、この可動ケース４１は、前後方向にの
み情報記録媒体８１と共に摺動可能とするものである。
そして、突出し手段は、可動ケース４１の奥壁に当接す
る押出しロール５１と、この押出しロール５１を保持す
るアーム５３と、このアーム５３及び押出しロール５１
を収納棚４０の前方に付勢するスプリング５５とで構成
するものであり、更に、摺動抵抗器５７を加えて構成す
るものとした。

【００２３】尚、摺動抵抗器５７は省略することもあ
る。従って、この突出し手段は、ＣＤなどの情報記録媒
体８１が収納され、収納棚４０の奥に位置させた可動ケ
ース４１に対し、スプリング５５の力によって押出しロ
ール５１を介して可動ケース４１を前方に押し出す力を
加え、係止手段が開放されたとき、可動ケース４１を前
方に迫り出させるように数ｃｍ程度押し出して情報記録
媒体８１を収納棚４０から突出させるものである。

【００２４】このとき、押出しロール５１により可動ケ
ース４１の奥壁を押圧している故、アーム５３先端と奥
壁との接点が変化しても、奥壁やアーム５３先端を傷め
ることなく繰り返して動作させることができる。又、こ
の自動販売機１０では、摺動抵抗器５７を設けている
故、可動ケース４１及び情報記録媒体８１を前方に押し
出すに際し、情報記録媒体８１などが急激に飛び出すこ
とを確実に防止して販売商品である情報記録媒体８１を
迫り出させることができるものである。

【００２５】尚、アーム５３や押出しロール５１を用い
ることなく、スプリング５５などの弾性体により直接可
動ケース４１を前方に付勢する突出し手段とすることも
ある。又、摺動抵抗器５７に換えて小型のオイルダンパ
ーを用い、可動ケース４１が急激に前方に飛び出すこと
を防止することや、可動ケース４１と棚との摺動抵抗に
より可動ケース４１が急激に前方に飛び出すことを防止
することもある。

【００２６】そして、係止手段は、図３に示したよう
に、情報記録媒体８１の前方上方隅角部を係止して情報
記録媒体８１及び可動ケース４１を収納棚４０の奥の位
置に停止させておく係止爪６１と、この係止爪６１を上
方に引き上げる係止ロッド６３及びプランジャ６５によ
り形成している。尚、このプランジャ６５は、ロック式
のプランジャ６５を用いるものであり、通電することに
よりロックを解除してプランジャロッド６７を電磁石で
吸引することにより後退させることができ、他の端子か
ら通電を行ってプランジャロッド６７を前方位置に位置
させたときはロック機構によりプランジャロッド６７を
固定し、外力によってはプランジャロッド６７を押し込
むことができない構造としたものを用いている。

【００２７】従って、この係止手段は、制御部２０から
の制御信号によりプランジャロッド６７が吸引される
と、このプランジャロッド６７に接続された係止ロッド
６３が後退し、係止ロッド６３に接続された係止爪６１
を回動させて係止爪６１の先端を上方に移動させ、情報
記録媒体８１の係止を解除するものである。このよう
に、収納棚４０は商品である情報記録媒体８１を１個づ
つ収納する可動ケース４１と、この可動ケース４１の１
個づつを前方に付勢する突出し手段、及び、可動ケース
４１に収納した情報記録媒体８１を収納棚４０の奥に係
止して情報記録媒体８１の抜き出しができないようにす
る係止手段の多数個を多段に列べて配置するものであ
る。

【００２８】尚、各情報記録媒体８１の収納位置には、
フォトリフレクタ又はマイクロスイッチなどのセンサに
よる位置検出手段４５を設け、多数の可動ケース４１の
内、情報記録媒体８１が差し込まれている可動ケース４
１を検出し得るようにしている。又、各可動ケース４１
の下方位置には、図３及び図４に示すように、発光ダイ
オードなどのパイロットランプ４７を設け、係止手段を
開放し、数ｃｍ程度突出して抜き取りが可能となった情
報記録媒体８１の位置をパイロットランプ４７の点灯に
より明示することができるようにしている。

【００２９】更に、係止手段としては、図５に示すよう
に、可動ケース４１における上部壁の前端に係止爪６１
を回動可能に設け、この係止爪６１と係合体７１及びプ
ランジャ６５により形成することもある。この係止手段
は、可動ケース４１が収納棚４０の奥に位置するとき、
係止爪６１の上方に配置したガイド６９により係止爪６
１の先端が上方に移動することを阻止し、可動ケース４
１が収納棚４０から突出するときは係止爪６１が回動す
ることを可能とするものである。

【００３０】従って、可動ケース４１が収納棚４０から
突出したときは、係止爪６１の先端を持ち上げて情報記
録媒体８１を可動ケース４１から抜き取ることができる
ようにするものである。又、係合体７１は、先端に下方
へ突出する係合爪７３を有し、可動ケース４１における
上部壁の後端に設けた係合突起４９と係合爪７３とを係
合することにより可動ケース４１を収納棚４０の奥に係
止するものである。

【００３１】そして、この係合体７１の後端には、プラ
ンジャ６５を接続して係合体７１を揺動させるものであ
る。尚、このプランジャ６５は外力によってプランジャ
ロッド６７を移動させることができるものであっても良
い。即ち、弾性体７７により係合体７１をストッパー７
５に当接しておき、前方に突出した可動ケース４１を後
退させるとき、係合突起４９が係合爪７３を押し上げる
ようにして弾性体７７に抗して係合体７１を揺動させる
ことができるようにするものである。そして、可動ケー
ス４１が奥まで差し込まれたとき、係合突起４９と係合
爪７３とが係合して可動ケース４１の前進を阻止するも
のとしている。

【００３２】尚、このとき、係止爪６１はガイド６９に
係止爪６１の上面を接して上方への回動を阻止され、可
動ケース４１に収納された情報記録媒体８１の抜き出し
を禁止するものである。又、制御部２０からの制御信号
としてプランジャ６５に電流を加えると、プランジャロ
ッド６７の動作により係合体７１の係合爪７３が持ち上
げられ、係合爪７３と係合突起４９との係合が外れるこ
とにより可動ケース４１が前進可能な状態とされる。

【００３３】従って、この可動ケース４１は、スプリン
グ５５や押出しロール５１などの突出し手段により前方
に押し出されることとなる。尚、プランジャ６５を用い
ることなく、単に電磁石を用いて直接に係合体７１を揺
動させ、係合体７１の係合爪７３と可動ケース４１の係
合突起４９とを外し、可動ケース４１を前進可能な状態
とすることもある。

【００３４】そして、可動ケース４１が数ｃｍ程度前進
して停止した状態では、係止爪６１の上方に当接して係
止爪６１の回動を阻止していたガイド６９から係止爪６
１が前方に突出し、係止爪６１がその先端を上方に移動
させるように回動可能な状態とされるものである。従っ
て、可動ケース４１と情報記録媒体８１とが収納棚４０
から突出したときは、係止爪６１を回動させ、情報記録
媒体８１を収納棚４０から抜き取ることができるもので
ある。

【００３５】このように、係止手段と突出し手段とによ
り個々の情報記録媒体８１を前方へ押し出し得るように
した収納棚４０は、表裏面の面積に比べて厚みの薄い商
品である情報記録媒体８１を近接させて列べることによ
り、多数の情報記録媒体８１を収納することができる。
又、この収納棚４０は、情報記録媒体８１の後方には突
出し手段や係止手段の一部分を設けるのみであり、前方
に数ｃｍ程度突き出させた情報記録媒体８１を、そのま
ま収納棚４０から抜き取るものである故、販売機の奥行
きを浅くし、小型化することが容易である。

【００３６】そして、制御部２０は、図１に示したよう
に、液晶表示装置などのディスプレイ３１やテンキーな
どのキーボード３３、貨幣投入口２１や紙幣挿入口２３
を有し、又、カバー３５の内側にはデータターミナルや
キーボード、バーコードリーダーなどを収納し、制御部
２０の内部に制御装置としてのコンピュータを内蔵する
ものである。この制御装置では、図６に示すように、通
常はランダムアクセスメモリに記憶したデータに基づい
てデモ画面の表示を行い（Ｓ１０１）、キーボード３３
が操作されたことを検知すると（Ｓ１０２）、検索制御
動作を行う（Ｓ１０３）ものである。

【００３７】この検索制御動作としては、ディスプレイ
３１にジャンル別索引又は曲名の５０音別索引やアーテ
ィスト名の５０音別索引などの検索方法をリスト表示
し、キーボート３３の操作、又は、ディスプレイ３１の
画面に設けたタッチセンサの押圧などにより検索方法が
指定されると、ジャンル別などの５０音リストによる選
択画面をディスプレイ３１に表示し、順次キーボード３
３又はタッチセンサなどの入力を検出して（Ｓ１０
２）、検索を続行する（Ｓ１０３）ことにより、目的の
音楽などが記録された情報記録媒体８１を検索すること
ができるようにするものである。

【００３８】そして、宣伝広告用のデモ画面の表示やイ
ントロ部分の曲の演奏など、試聴を行う（Ｓ１０４）こ
とも可能とすることもあり、購入決定の操作がキーボー
ド３３などで行われたことを検出（Ｓ１０５）すると、
貨幣投入口２１や紙幣挿入口２３に挿入された金額と指
定された情報記録媒体８１の価格との決済（Ｓ１０６）
をディスプレイ３１に表示して確認を行い、該当する情
報記録媒体８１が収納されている収納棚４０の係止手段
に通電を行って係止手段を開放する制御信号を出力する
と共に、該当位置のパイロットランプ４７を点灯して取
り出し可能とした情報記録媒体８１の位置を明示し、位
置検出手段４５により情報記録媒体８１が抜き出された
ことを確認するものである。

【００３９】尚、宣伝広告用のデモ画面の表示などの試
聴（Ｓ１０４）は、省略することもある。又、検索制御
動作を行わず、ディスプレイ３１には情報記録媒体８１
の題名を順次表示し、題名により目的の情報記録媒体８
１が選択されたとき、その内容の説明やデモ画面の表示
を行うようにすることもある。

【００４０】そして、位置検出手段４５により情報記録
媒体８１が抜き出されたことを確認する（Ｓ１０７）と
レシートの発行を行い（Ｓ１０８）、余剰の紙幣や貨幣
を返却口２５に戻し、デモ画面の表示（Ｓ１０１）に戻
るものである。尚、キーボード３３の操作を検出して
（Ｓ１０２）検索及び目的の情報記録媒体８１を指定し
て決済などを順次行うに際し、キーボード３３などの操
作が例えば１分間などの所定時間以上中断したときは、
デモが面の表示（Ｓ１０１）に戻るようにしている。

【００４１】又、決済に際しては、紙幣や貨幣のみでな
く、カード挿入口を設け、カードにより決済を行うよう
にすることもある。更に、情報記録媒体８１が抜き出さ
れたとき、同じ内容の情報を記録した情報記録媒体８１
が収納棚４０に残らなくなったときには、ディスプレイ
３１に表示する商品リストには在庫が無い旨の表示を行
うか、又は、ディスプレイ３１に表示するリストから削
除するものである。

【００４２】そして、この情報記録媒体８１を収納棚４
０に挿入するに際しては、制御部２０に設けたカバー３
５の内側に配置したデータターミナルを用いて題名やア
ーティスト名、ジャンル、更にはデモ画面用のデータを
制御装置としたコンピュータに入力し得るようにしてお
くものであり、バーコードリーダー又はキーボードなど
により挿入する情報記録媒体８１の識別コードを入力
し、情報記録媒体８１が抜き出されて空いている可動ケ
ース４１に押し込むことにより、位置検出手段４５によ
ってその情報記録媒体８１の収納位置を検知してコンピ
ュータに記憶させることができるようにするものであ
る。

【００４３】従って、この自動販売機１０では、カバー
３５の内側に組み込んだキーボードやデータターミナ
ル、更にはバーコードリーダーなどの入力手段により情
報記録媒体８１の題名やアーティスト名、更にはデモ用
のデータなど各種の情報を制御装置に入力することがで
き、制御部２０の制御装置に記憶した情報によりディス
プレイ３１に検索リストの表示やデモ画面の表示を行わ
せることができるものである。

【００４４】そして、題名やアーティスト名及び識別コ
ードなどを入力した後、この情報記録媒体８１を収納棚
４０の空き部分に差し込めば、位置検出手段４５により
その収納位置が検出されて制御装置に記憶されるもので
ある。従って、以後の情報記録媒体８１の販売に際して
は、ジャンル別や題名による検索を制御装置であるコン
ピュータにより行い、目的の情報を記録した情報記録媒
体８１を見付けたときは購入の決定操作を行って購入を
行うことができる故、多種多様な情報記録媒体８１の内
から目的の情報記録媒体８１を容易に検索し、目的の情
報記録媒体８１を迅速に見付けることが可能な自動販売
機１０とすることができるものである。

【００４５】このように、制御部２０の制御装置は、デ
ィスプレイ３１にデモ画面や検索リストなどの表示を行
うデータの記憶再生手段として用いると共に、キーボー
ド３３などの入力手段による操作とディスプレイ３１の
ジャンル別リスト表示や５０音順題名又はアーティスト
名表示などにより情報記録媒体８１を検索特定する検索
手段や、この特定された情報記録媒体８１を販売対象と
して指定する指定手段、及び、この指定された情報記録
媒体８１の係止手段を開放する制御信号の出力を行う係
止開放手段として機能させ、且つ、対価の決済を行う決
済手段として機能させるものである。

【００４６】尚、制御装置の記憶容量及び制御容量が大
きい場合は、図７に示すように、収納棚４０を増設する
こともある。又、この自動販売機１０で取り扱う情報記
録媒体８１としては、ＣＤやビデオカセットに限ること
なく、ミュージックカセットテープやゲームソフトを記
憶させたＲＯＭ又はＩＣカードなどを取り扱うことがで
きるものである。

【００４７】そして、収納棚４０としては、情報記録媒
体８１を固定する可動ケース４１を用いる場合に限るこ
となく、仕切板により個々の情報記録媒体８１を挿入す
る空間を設けた収納棚４０とし、仕切板の間に各情報記
録媒体８１を挿入することにより情報記録媒体８１を相
互に近接させて列べ、上部又は下部の前端を係止する係
止手段と、この情報記録媒体８１を押し出す突出し手段
を各情報記録媒体８１の挿入位置に設けた収納棚とする
こともある。

【００４８】更に、上記実施の形態は、取り扱い商品を
情報記録媒体８１としているも、取り扱い商品として
は、書籍などのように、その内容が商品価値を有するも
のであって、形状が容易には変形しないものや、薬品及
び化粧品などのように、取り扱い説明や効能特徴の説明
が販売に際して要求されることがある商品であって、直
方体形状のケースに収納される商品も、同様に、収納棚
４０に収納して取り扱うことができる。

【００４９】尚、この場合は、コンピュータのメモリに
は、商品の名称や特徴、更に取り扱い方法などの商品説
明をディスプレイ３１に表示させる情報を記録して記録
再生手段を形成し、自動的に商品説明をディスプレイ３
１に表示し、又、キーボード３３の操作により指定され
た商品の説明をディスプレイ３１に表示するようにして
おくものである。

【００５０】又、書籍であっても、雑誌などのように剛
性を有しない装丁のもの及び薬品や化粧品その他の商品
であってケースに納められた商品は、係止手段の係止爪
６１を長くし、可動ケース４１に収納することが好まし
く、係止手段により抜き取りを禁止した状態では、商品
の変形が容易に生じないようにし、又、開放部分から強
引に抜き取ることができないようにするものである。

【００５１】

【発明の効果】請求項１に記載した本願発明は、収納棚
と制御部とを有する自動販売機であって、収納棚は、商
品を近接さて列べる棚を複数段有し、且つ、各商品の抜
き出しを禁止する係止手段と前方に押し出す突出し手段
とを有し、制御部は、収納棚に収納された商品の内の特
定の商品を指定する指定手段及び対価を決済する決済手
段や係止手段を開放させる係止開放手段を有する自動販
売機とするものである。

【００５２】従って、係止手段を開放して商品を収納棚
から押し出すことにより、容易に商品を収納棚から抜き
取ることができるようにするものであり、薄型の自動販
売機に多くの商品を収納して販売することができる。更
に、この発明は、ディスプレイを備え、商品の内容や特
徴などの情報を記憶し且つこの情報をディスプレイに表
示させる記録再生手段を有する制御部とする自動販売機
とするものである。

【００５３】従って、密接させて列べた多数の販売商品
の内容をディスプレイに表示し、販売商品の内容を知ら
せることができる。そして、請求項２に記載した発明
は、記録再生手段に記録された商品の情報を検索する検
索手段を更に有する制御部とする自動販売機とするもの
である。従って、収納棚に収納した多様な商品から、希
望する商品を容易に検索して探し出すことができる。

【００５４】更に、請求項３に記載した発明は、収納棚
に商品が挿入されたときの挿入位置を検出する位置検出
手段と、挿入する商品の情報を記録再生手段に入力する
入力手段と更にを有する自動販売機とするものである。
従って、収納棚に収納して販売する商品の内容に関する
情報及び収納位置を自動販売機の制御装置に容易に入力
することができる。

【００５５】又、請求項４に記載した発明は、取り扱い
商品を情報記録済みのＣＤやビデオカセットなどの情報
記録媒体とするものである。従って、多種多様な内容の
商品を多数揃えるようにして収納棚に収納して販売する
ことができる。そして、面積の小さな背表紙のみを見せ
る収納棚であっても、ディスプレイに内容や特徴を表示
して商品の確認及び決定を容易とし、又、自動販売機に
検索手段を設けた場合は、目的の商品を容易に探し出す
ことができるようにすることができるものである。

【００５６】更に、請求項５に記載した発明は、記録再
生手段が記憶する情報が、情報記録媒体の題名や内容の
抄録に関する情報とされる自動販売機である。従って、
通常は、購入時に確認をすることができない情報記録媒
体の記録内容を確認することができ、目的の商品を確実
に購入することができるようにする自動販売機である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る自動販売機の実施の形態の一例を
示す正面図。

【図２】本発明に係る自動販売機の実施の形態の一例を
示す一部透視側面図。

【図３】本発明に係る自動販売機における収納棚の要部
を示す図。

【図４】本発明に係る自動販売機における収納棚の一部
を示す正面要部図。

【図５】本発明に係る自動販売機における収納棚の他の
実施形態の要部を示す図。

【図６】本発明に係る自動販売機の動作の一例を示すフ
ローチャート図。

【図７】本発明に係る自動販売機の他の実施の形態を示
す正面図。

【図８】従来の自動販売機の一例を示す正面図。

【符号の説明】

１０自動販売機１１広告部１３チラシ収納部１５サンプルケース１７選択ボタン１９取出口２０制御部２１貨幣投入口２３紙幣挿入口２５返却口３１ディスプレイ３３キーボード３５カバー４０収納部４１可動ケース４５位置検出手段４７パイロットランプ５１押出しロール５３アーム５５スプリング５７摺動抵抗器６１係止爪６３係止ロッド６５プランジャ６７プランジャロ
ッド６９ガイド７１係合体７３係合爪７５ストッパー７７弾性体８１情報記録媒体

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】商品を列べる収納棚と、決済を行う制御
部と、画像を表示するディスプレイと、を有する自動販
売機であって、収納棚は、前方が開口されて商品を相互に近接させて列
べる棚を複数段有し、各棚には、各商品の一部と係合し
て各商品の前方への突出及び抜き出しを禁止する係止手
段の多数個と各商品を前方に押し出す突出し手段の多数
個とを有し、制御部は、商品の内容や特徴又は取り扱い方法に関する
情報を記憶し且つこの情報を前記ディスプレイに表示さ
せる記録再生手段と、収納棚に収納された商品の内の特
定の商品を指定する指定手段と、指定された商品の対価
を決済する決済手段と、決済終了時に指定された前記商
品の係止手段を開放させて前記突出し手段を作動させる
係止開放手段と、を有することを特徴とする自動販売機。
【請求項２】記録再生手段に記録された商品の情報を
検索する検索手段を更に有する制御部とすることを特徴
とする請求項１に記載した自動販売機。
【請求項３】収納棚に商品が挿入されたとき、挿入さ
れた位置を検出する位置検出手段と、挿入する商品に関
する情報を記録再生手段に入力する入力手段とを有する
ことを特徴とする請求項１又は請求項２に記載した自動
販売機。
【請求項４】商品が情報記録済みのコンパクトディス
クやビデオカセットテープ、ＩＣメモリなどの情報記録
媒体であることを特徴とする請求項１乃至請求項３の何
れかに記載した自動販売機。
【請求項５】記録再生手段が記憶し且つディスプレイ
に表示させる情報が、情報記録媒体の題名や内容の抄録
に関する情報であることを特徴とする請求項４に記載し
た自動販売機。