JP2840402B2 - 電気光学レンズ - Google Patents

電気光学レンズ

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は電気光学レンズに関する。
[従来の技術] 直方体形状に形成された電気光学媒体の1対の面に電
極対を電極同士が互いに対向するように配備し、この電
極対に電圧を印加することにより1方向的なレンズ作用
を生起させ得るようにした電気光学レンズが知られてい
る(特開平1−230017号公報)。
このような電気光学レンズは電極対に印加する電圧を
変化させることにより極めて容易にレンズ作用の焦点距
離を変化させることが出来るので、各種光学系に於ける
調整や制御への応用が意図されている。
[発明が解決しようとする課題] 上記電気光学レンズは、そのレンズ作用が電気光学媒
体の温度に依存して変動し易いので電気光学レンズの光
学性能を安定させるために高価な温度制御手段等を必要
とするという問題があった。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであっ
て、温度変化によるレンズ作用変化を有効に軽減した電
気光学レンズの提供を目的とする。
[課題を解決するための手段] 以下、本発明を説明する。
請求項1の電気光学レンズは、2対の電極対を形成さ
れた電気光学媒体と、電圧印加手段とを有する。
「電気光学媒体」としては、電気光学効果即ち電界の
作用により屈折率の変化する材料を利用することができ
る。
電気光学媒体は直方体形状に形成される。
2対の「電極対」は、電気光学媒体の互いに対向する
1対の面に形成される。電気光学媒体は直方体形状に形
成されるので互いに対向する面は3対あるが、このうち
で電極対により電気光学媒体に所望のレンズ作用を生起
させ得る所定の対の各面に電極対を形成するのである。
各電極対を構成する電極は互いに対向するように形成
される。電極対を構成する電極が互いに対向するとは
「電極対の形成された面に直交する方向から上記面に平
行な面に各電極を射影すると各電極の射影が電極対ごと
に重なり合う」ことを意味する。従って、個々の電極対
を構成する1対の電極は互いに合同的な同一形状であ
る。
「電圧印加手段」は、上記2対の電極対の各々に電圧
を印加するための手段である。
請求項1の電気光学レンズの特徴は「2対の電極対の
内の一方によるレンズ作用が集束性のレンズ作用であ
り、他方の電極対によるレンズ作用が発散性のレンズ作
用である」点にある。
請求項2の電気光学レンズは、請求項1の電気光学レ
ンズを2個、光路上に配備し、各電気光学レンズのレン
ズ作用の方向が互いに直交するようにし、電気光学レン
ズ間に1/2波長板を配備したことを特徴とする。
上記請求項1、2の電気光学レンズに用いられる電気
光学媒体としては例えばPLZT電気光学結晶が好適である
(請求項3)。
[作用] 上記のように、本発明の電気光学効果では同一の電気
光学媒体に集束性のレンズ作用と発散性のレンズ作用を
持たせている。
電気光学媒体の温度が変化すると上記集束性・発散性
の各レンズ作用は、その強さが同時に強まるか同時に弱
まる。このため集束性・発散性の各レンズ作用を合成し
た全体としてのレンズ作用では、温度の影響は上記各レ
ンズ作用の変化により相殺される。
[実施例] 以下、具体的な実施例に即して説明する。
第1図に於いて符号10は電気光学レンズを示してい
る。電気光学レンズ10は電気光学媒体12と電極対14,16
と、これら電極対14,16に電圧を印加するための電圧印
加手段18,20を有している。
説明の具体性のため、電気光学媒体12はPLZT電気光学
結晶で形成されているものとする。
電気光学媒体12は直方体形状に形成され、図のように
X,Y,Z方向を定めると電気光学媒体12の各稜線はこれら
X,Y,Z方向に平行である。
電極対14,16は電気光学媒体12の、XY平面に平行な2
つの面に形成されている。前述のように、これら電極対
を構成する電極の形状は各電極対に於いて互いに等し
く、Z方向から見ると各電極対における電極同士が互い
にぴたりと重なり合う。
電極対14は図に示すように、方形状の電極膜の中央部
分を半円形に除去した形状の電極1対で構成されてい
る。電極対16は半円形状の1対の電極膜で形成されてい
る。これら電極の半円形状の円弧部分はY方向に張りだ
し、直径に当たる直線部分はX方向に平行である。
電気光学媒体12を構成するPLZT電気光学結晶の電気光
学効果は組成により異なる。ここでは90/65/35の組成を
想定して説明する。この場合、結晶の対称性は立方晶に
属し中心対称性を持つ。従って1次の電気光学効果はな
く2次の電気光学効果のみとなる。
電気光学媒体12においてPLZT電気光学結晶の光軸方向
はY方向であり、電極対14,16に電圧を印加すると電界
はZ方向に作用する。
電界EZが作用したときの屈折率楕円体は、次の式によ
り表すことができる。
[(X2+Y2)/▲n2 0▼{1−(1/2)▲n2 0▼R13
2 Z]+ [Z2/▲n2 0▼{1−(1/2)▲n2 0▼R33▲E2 Z▼}
]=1 (1) 従って、各成分の屈折率変化ΔnX,ΔnY,ΔnZは ΔnX=ΔnY=−(1/2)▲n3 0▼R13▲E2 Z▼ (2) ΔnZ=−(1/2)▲n3 0▼R33▲E2 Z▼ (3) となる。なおn0はEZ=0におけるPLZT電気光学結晶の屈
折率、R13,R33は2次電気光学係数のマトリックス成分
を表す。
第1図に示すように、Z方向に直線偏光した平行光束
をY方向に透過させつつ、電界EZをZ方向に印加する
と、電界の作用した部分の屈折率のZ成分nZは nZ=n0{1−(1/2)▲n2 0▼R33▲E2 Z▼} (4) となる。即ち電界が作用している部分では電気光学媒体
12の屈折率がn0からnZへ、電界EZの2乗に比例して低下
する。
第1図に於いて電圧印加手段18により電極対14に電圧
を印加すると、電極膜に対応した部分では電気光学媒体
12の屈折率が下がるから、屈折率の低下した部分に囲ま
れて相対的に屈折率の高い部分として半円柱状の部分が
残される。この半円柱状の部分はX方向に正のパワーを
持つシリンダーレンズと同等に作用する。即ち電極対14
に電圧印加を行うと、X方向に正のパワーを持った1方
向的な集束性のレンズ作用が実現される。
電極対16に電圧印加手段20により電圧を印加すると、
周囲の屈折率n0より低い屈折率nZを持つ部分が半円柱状
に形成されるので、この部分はX方向に負のパワーを持
つシリンダーレンズとして作用する。即ち電極対14に電
圧印加を行うと、X方向に負のパワーを持った1方向的
な発散性のレンズ作用が実現される。
各レンズ作用は印加電圧が大きくなるほど強くなる。
各電極対に電圧印加手段18,20により印加する電圧を変
化・調整することにより合成レンズ作用による焦点距離
を変化・調整できる。
かくして電気光学レンズ10は、Z方向へ直線偏光しY
方向へ透過する光束に対して集束性および発散性の1方
向的なレンズ作用を及ぼすことができる。これらレンズ
作用の強弱を調整することにより合成レンズ作用を集束
性もしくは発散性とすることができる。
第1図の例では合成のレンズ作用を集束性としてい
る。従って電圧印加手段18,20による電圧印加を行うと
透過光束はX方向へ1方向的に集束してZ方向に平行な
線像が結像される。
電極対14の各電極における半円形の除去部分の半円部
の半径をr1、電極対16の各電極における半円部の半径を
r2とすると、電界が作用したときの焦点距離f1,f2に対
して、集束性レンズ効果に就いては (1/f1)=−(ΔnZ/n0)1/r1 (5) 発散性のレンズ効果に就いては が成り立つ。ΔnZとΔn′とは作用する電界EZがおな
じ大きさなら互いに等しくなる。
ΔNZ,Δn′は温度による変化量が大きく、温度が
上昇するとΔnZ,Δn′とも小さくなり、これはレン
ズ作用に於けるX方向のパワーの絶対値が小さくなるこ
とを意味する。従って温度が高くなるとf1,f2とも絶対
値が大きくなる。
電気光学レンズ10全体としてのレンズ作用は集束性の
レンズ作用と発散性のレンズ作用の合成作用であり、集
束性のレンズ作用が弱まる(強まる)と発散性のレンズ
作用も弱まる(強まる)ので、合成レンズ作用自体の変
化は小さくなる。
即ち第1図の電気光学レンズ10は、温度変化によるレ
ンズ作用変化を自動的に有効に軽減する補償機能を有し
ているのである。
電極対を構成する電極のパターンは第1図の実施例の
ものに限らず種々のものが可能である。
第2図に電極のパターンを5種示す。何れも斜線を施
した部分が電極の形状を与える。
第2図(A)(B)(C)に示すパターンの電極で
は、同図の上下方向を第1図のY方向に対応させて、電
極対を構成した場合、何れも1方向的な集束性のレンズ
作用を実現できる。また同図(D)(E)のパターンの
電極により電極対を形成し、図の上下方向を上記Y方向
に対応させれば1方向的な発散性のレンズ作用を実現で
きる。この外にも特開平1−230017号公報に開示されて
いるパターンを適宜、利用できる。
これら集束性のレンズ作用を実現する電極パターンと
発散性のレンズ作用を実現する電極パターンを任意に組
合せて、本発明の電気光学レンズを実施できる。
第3図は請求項2の電気光学レンズの1実施例を示し
ている。電気光学媒体としてはここでもPLZT電気光学結
晶を想定している。
電気光学レンズ30、40はともに合成のレンズ作用とし
て1方向的な集束性のレンズ作用を持つ。図に示すよう
に集束性のレンズ作用を与える電極パターンとしては第
1図の電極対14のパターン及び第2図(A)のパターン
が採用され、発散性のレンズ作用を与える電極パターン
としては第2図(D)のパターンが採用されている。
符号38,39,48,49は電圧印加手段を示す。
レンズ作用は、電界の作用方向に直線偏光した光束に
作用するので電気光学レンズ30へは、電界の作用方向、
即ちZ方向に直線偏光した光束を入射させ、その後1/2
波長板50により偏光面を90度旋回させて、電気光学レン
ズ40に入射させる。
電気光学レンズ40では電界の作用方向がX方向である
ので、X方向に偏光面を旋回された光束は電気光学レン
ズ40によってレンズ作用を受ける。電気光学レンズ30,4
0における合成レンズ作用は何れも集束性であるので、
これら電気光学レンズを透過した光束にはZ及びX方向
の集束性のレンズ作用が作用される。その結果、例えば
光束を1点に集束させることもできる。
[発明の効果] 以上、本発明によれば新規な電気光学レンズを提供で
きる。このレンズでは1方向的な集束性・発散性のレン
ズ作用が温度変化によるレンズ作用の変化を互いに打ち
消し合うように作用するので、合成的なレンズ作用に於
いて温度変化の影響を有効に軽減・補償できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は請求項1の電気光学レンズの1実施例を示す
図、第2図は電極対における電極のパターンを5例示す
図、第3図は請求項2の電気光学レンズの1実施例を示
す図である。 10……電気光学レンズ、12……電気光学媒体、14,16…
…電極対、18,20……電圧印加手段

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直方体形状に形成され互いに対向する1対
    の面に、2対の電極対を各電極対の電極同士が互いに対
    向するように配備された電気光学媒体と、上記電極対の
    各々に電圧を印加する電圧印加手段とを有し、上記各電
    極対に電圧を印加することにより1方向的なレンズ作用
    を生起させ得るようにしてなり、 上記2対の電極対の内の一方によるレンズ作用が集束性
    のレンズ作用であり、他方の電極対によるレンズ作用が
    発散性のレンズ作用であることを特徴とする、電気光学
    レンズ。
  2. 【請求項2】請求項1の電気光学レンズを2個、光路上
    に配備し、各電気光学レンズのレンズ作用の方向が互い
    に直交するようにし、電気光学レンズ間に1/2波長板を
    配備したことを特徴とする電気光学レンズ。
  3. 【請求項3】請求項1または2に於いて、 電気光学媒体がPLZT電気光学結晶であることを特徴とす
    る電気光学レンズ。
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