JP2793225B2 - 電気光学レンズ装置 - Google Patents

電気光学レンズ装置

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JP2793225B2 JP1043893A JP4389389A JP2793225B2 JP 2793225 B2 JP2793225 B2 JP 2793225B2 JP 1043893 A JP1043893 A JP 1043893A JP 4389389 A JP4389389 A JP 4389389A JP 2793225 B2 JP2793225 B2 JP 2793225B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電気光学レンズを用いた光情報記録再生装
置の光学ヘッド等の電気光学レンズ装置に関する。
従来の技術 一般に、光学装置においては、電気光学結晶は重要な
素材の一つである。ここに、従来、電気光学結晶を用い
て焦点距離を変える方式は、例えば1985年電気学会電磁
界理論研究会資料(EMT−85,No.16−20,P25〜33)中の
「画像処理用屈折率分布型平板マイクロレンズのアクテ
ィブ伝送特性」に記載されている。これは、LiNbO3結晶
板に250μm以下の微小の屈折率分布型平板マイクロレ
ンズをプロトン交換により作製し、さらに表面に電極を
形成し、この電極に電圧を印加し電気光学効果により屈
折率を変化させて焦点距離を変えるものであり、その理
論解析がなされている。
また、文献(APPLIED OPTICS/Vol.24,NO.9/1,May 198
5)の「Total internal reflection lens」には、電気
光学結晶LiTaO3を用いた全反射型レンズが記載されてい
る。これは、まず、LiTaO3結晶のX面又はZ面に微細な
電極列を形成する。入射レーザビームは、X面又はZ面
に対して微小角1.4゜で約20μmのビーム径に絞つて入
射させる。電圧を電極に印加すると、電気光学効果によ
り屈折率が変化し、ビームウエストの位置が変ることに
なる。
発明が解決しようとする課題 前者のように電気光学結晶LiNbO3に微小の屈折率分布
型平板マイクロレンズをプロトン交換により作製したも
のでは、 作製が容易でない。
入射ビームが250μm以下という制約を受ける。よ
って、適正し得る光学装置も制約を受ける。
論理解析上、200μmしか焦点位置を変えることが
できない。
現状では、計算結果のみであり、収束性能が不明で
ある。
という欠点がある。
後者の電気光学結晶LiTaO3を用いた全反射型レンズに
よる場合は、 結晶面(反射面)にほぼ平行な角度(1.4゜)でレ
ーザ光を入射させなければならないという制約を受け
る。
反射面での入射ビーム径が例えば20μm径に絞られ
ていなくてはならない。
という欠点がある。
そこで、PLZT等の電気光学媒体を挾むように形成した
電極対に電圧を印加することにより、電気光学効果によ
って電気光学媒体中に屈折率分布を生じさせ、レンズ機
能を持たせるようにした電気光学レンズが考えられてい
る。このような電気光学レンズによれば、構造が簡単で
作製が容易であり、入射ビーム条件も厳しくないものと
なる。しかし、収束性能に問題があり、収差を生ずると
いう欠点がある。
課題を解決するための手段 直線偏光した光ビームを第1方向に収束させる第1レ
ンズと、この第1レンズから射出する光ビームの光軸上
のビームウエスト位置に配置させた電気光学媒体とこの
電気光学媒体の光ビーム透過方向に沿つて対向する両面
に形成されて電圧印加により前記光ビームを前記第1方
向に直交する第2方向に収束又は発散させるレンズ作用
を付与する大きさ及び形状の電極対とこの電極対に電圧
を印加する電源手段とよりなる第1電気光学レンズと、
前記電気光学媒体から射出する光ビームを前記第1方向
に収束させる第2レンズと、この第2レンズから射出す
る光ビームを前記第2方向に収束させる第3レンズと、
この第3レンズから射出する光ビームの光路上のビーム
ウエスト位置に配置させた電気光学媒体とこの電気光学
媒体の光ビーム透過方向に沿つて対向する両面に形成さ
れて電圧印加により前記光ビームを前記第1方向に収束
又は発散させるレンズ作用を付与する大きさ及び形状の
電極対とこの電極対に電圧を印加する電源手段とよりな
る第2電気光学レンズと、この第2電気光学レンズの前
記電気光学媒体から射出する光ビームを前記第2方向に
収束させる第4レンズとよりなる。
作用 電気光学レンズにおいて電源手段により電極対に所定
の電圧を印加すると、電気光学効果により電気光学媒体
結晶中に屈折率分布が生じる。この時、電極対の大きさ
及び形状がこの結晶に光ビームを所定の第2方向に収束
又は発散させるレンズ作用を付与するものであり、直線
偏光にて入射した光ビームはこのレンズ作用を受けて第
2方向に収束又は発散する。よって、使用する光ビーム
は直線偏光であればよく、特に特別な制約を受けない。
この時、このような電気光学レンズの電気光学結晶に入
射する直線偏光した光ビームは、そのままでは、通過位
置による屈折率分布の違いにより収差を生ずるが、第1
レンズにより第1方向、即ち、電気光学レンズにより収
束又は発散される第2方向と直交する第1方向に収束さ
れて扁平化されたものである。よって、電気光学レンズ
によるレンズ作用を受ける際、電気光学媒体中において
光ビームは同じ屈折率分布を感ずる状態となり、収差の
小さいものとなる。この後、第2レンズにより第1方向
に収束を受けてビーム変換されることにより、収差の低
減された収束又は発散光ビームとして射出される。そし
て、第1方向についての焦点距離は電気光学レンズにお
いて電源手段によって電極対に印加する電圧を可変する
ことにより制御し得る。さらに、前述の第1レンズ、第
1電気光学レンズ、第2レンズからなるレンズ系に、同
様の構成であって第1,第2方向の組合せを逆とした第3
レンズ、第2電気光学レンズ、第4レンズからなるレン
ズ系を設けているので、これらの光学系の方向と直交す
る方向についてもその収差を小さくし得る。よって、第
1,2の両方向に収差の低減された収束又は発散光ビーム
として射出される。
実施例 本発明の前提となる構造の一例を第1図ないし第5図
に基づいて説明する。
概略的には、矢印Aで示すように直線偏光して入射す
る光ビーム1の光路(y軸方向)上に、第1レンズとし
てのシリンドリカルレンズ2と電気光学レンズ3と第2
レンズとしてのシリンドリカルレンズ4とを順に設けて
なる。ここに、シリンドリカルレンズ2,4はともに第1
方向なるx軸方向に収束作用を持つものである。
また、前記電気光学レンズ3は矩形状の電気光学媒体
5、例えばPLZT電気光学結晶をベースとして形成したも
のである。その組成は、9.0/65/35が適当であるが、他
の組成であってもよい。ここに、電気光学媒体5は前記
シリンドリカルレンズ2による収束光ビームのビームウ
エスト位置に配置され、光ビームが入射及び出射する面
は光学研磨されている。このような電気光学媒体5の光
路(光ビーム透過方向=y軸方向)に沿って対向するz
軸方向の両面には、電極対6が形成されている。ここ
に、電極対6は電極膜6a,6bの対からなるが、これらの
電極膜6a,6bは図示の如く、電気光学媒体5の中央に比
較的細い電極幅d1、長さl1にて形成された直線短冊形状
のものであり、これらの電極膜6a,6b間には電圧V1なる
電源手段7が接続され、図示しない制御系、スイッチン
グ手段により電圧V1を選択的に印加し得るように構成さ
れている。このような電極材料としては例えば金Auが使
用されるが、他の導電性材料であってもよい。また、電
極膜の形成は真空蒸着法により行われる。
このような構成において、z軸方向に直線偏光した光
ビーム1はシリンドリカルレンズ2によりx軸方向に収
束され、収束光ビーム8として電気光学レンズ3の電気
光学媒体5に入射する。この電気光学レンズ3に入射し
た収束光ビーム8は再び発散光ビーム9(x軸方向)と
なって射出される。今、電極対6に電圧が印加されてい
ないとすると、電気光学レンズ3から射出される発散光
ビーム9は、シリンドリカルレンズ4によってx軸方向
の収束を受け、平行ビームに変換される。しかるに、電
極対6に電圧が印加されると、電気光学効果により電気
光学媒体5中の屈折率が変化することにより、z軸方向
にレンズ作用(収束作用)を受け、この状態でシリンド
リカルレンズ4を通過すると、第1図(a)に示すよう
な収束ビーム10となって焦点位置Fに収束する(但し、
収束方向はz軸方向のみである)。
ここに、本発明の前提となる構造の一例における電気
光学レンズ3につき、直線偏光状態の光ビーム1は電気
光学媒体5の端面から入射し、電極膜6a,6bの影響の及
ぶ領域内部を通り、他方の端面から射出されることにな
る。今、電極対6に電圧が印加されていない状態では、
電気光学媒体5は単なる光学媒体として存在することに
なり、光ビーム1は何んらかの変化も受けずにそのまま
電気光学媒体5から出射される。よって、レンズ作用等
は持たない。一方、電極対6に電圧V1を印加すると、電
極対6の影響の及ぶ領域において電気光学媒体5に所定
の屈折率分布が生じ、レンズ作用が付与される。よっ
て、このような電圧印加状況態下に電気光学媒体5に入
射された直線偏光の光ビーム1は所定のレンズ作用を受
けて射出されることになる。
ここに、本発明の前提となる構造の一例の電気光学レ
ンズ2によるレンズ作用を、さらに詳細に説明する。ま
ず、電極対6に電圧V1を印加すると、電気光学媒体5中
には第2図中に破線E1で示すような電界分布が生じ、電
極部(電極膜6a,6b)付近で強く電気光学媒体5の中心
部で弱くなる。このような電界分布に基づき、PLZT電気
光学結晶の電気光学効果(2次電気光学効果)により結
晶中に屈折率分布が生じる。今、電界の方向及び直線偏
光方向をz軸方向、光ビーム1の進行方向をy軸方向と
し、電界中での屈折率のz軸成分をnZとすると、 となる。但し、n0は電界E=0におけるPLZT電気光学結
晶の屈折率、R33は2次電気光学定数のマトリックス成
分である。
(1)式より電界EZによる屈折率変化ΔnZは、 となり、電界強度の2乗に比例する。そして、電界の強
いところが屈折率が小さくなるため、PLZT電気光学結晶
中の電極部付近では屈折率が低く結晶中の中心付近で高
くなる屈折率分布となる。よって、レンズ作用が第2方
向となるz軸方向に中心に向かって生ずる。そして、こ
のレンズ作用は電極長さl1が長いほど、その効果の大き
いものとなる。
よって、z軸方向に直線偏光した光ビーム1が電気光
学媒体5に入射すると、電極幅d1、長さl1なる大きさの
電極対6に印加された電圧V1によりz軸方向にレンズ作
用を受ける。このようなレンズ作用を受けて焦点位置F
に収束する。
今、本発明の前提となる構造の一例による電気光学媒
体5中の屈折率分布を、有限要素法により求めた結果を
第3図に示す。第3図は、座標原点0を電気光学媒体5
の中心位置とし、x=0mm(で示す)、x=0.25mm
(で示す)、x=0.5mm(で示す)の各位置におけ
るz軸方向の屈折率分布をみたものである。但し、n0
2.5、電界強度EZ=1000V/mm、電極幅d1=1.1mm、電気光
学媒体のz軸方向厚さを1.4mmとした。この結果、屈折
率分布につきで示すような曲線分布となったもの
である。このような屈折率分布を基に、電極長l1=8.0m
mとした場合の光線追跡を、ルンゲ・クッタ・ジル法に
より実行し、収束特性を検討したところ、電気光学媒体
5に入射した光ビーム1はの各領域で異なる屈折
率分布により各々収束することにより、収差を生ずるこ
とが判明した。
しかるに、本発明の前提となる構造の一例では直線偏
光した光ビーム1をそのまま電気光学レンズ3の電気光
学媒体5に入射させず、シンドリカルレンズ2によりx
軸方向に収束させた収束光ビーム8としてビームウエス
ト位置で入射させている。即ち、第4図に示すようにx
軸方向に扁平状態となった収束光ビーム8として電気光
学媒体5に入射する。この結果、電気光学媒体5の中心
付近(x=0mm)ほど、そのz軸方向全体に渡り屈折率
分布が2乗分布に近づくという、第3図に示した屈折率
分布に照らし合わせると、扁平な収束光ビーム8は電気
光学媒体5内でほぼ2乗分布の屈折率を感じて収束され
ることになり、収差が改善される。つまり、シリンドリ
カルレンズ2により収束させた収束光ビーム8の入射位
置xと電極幅d1との関係を適正に設定することにより、
収差の少ない収束特性が得られることになる。
ちなみに、電気光学レンズ3の電界強度と焦点距離f0
との実測値を第5図に示す。本実測値は、電極幅d1=0.
5mm、電極長l1=4.5mmと8mmとの2種、収束光ビーム8
のビーム径w0=1.2mmの場合の例である。この結果によ
れば、ほぼ電界強度の2乗に反比例して焦点距離f0が短
くなる。
つづいて、本発明の前提となる構造の他の一例を第6
図ないし第10図により説明する。概略的には、前記実施
例の場合と同様に、矢印Aで示すように直接偏光して入
射する光ビーム11の光路(y軸方向)上に、第1レンズ
としてのシリンドリカルレンズ12と電気光学レンズ13と
第2レンズとしてのシリンドリカルレンズ14とを順に設
けてなる。
ここに、本発明の前提となる構造の他の一例の電気光
学レンズ3では、z軸方向に収束作用を持たせたが、本
実施例の電気光学レンズ13はx軸方向に収束作用を持た
せるようにしたものである。よって、シリンドリカルレ
ンズ12,14は前記実施例の場合と逆にz軸方向に収束方
向を持たせてなる。
本発明の前提となる構造の他の一例の電気光学レンズ
13も前述の電気光学レンズ3と同様に、シリンドリカル
レンズ12によるビームウエスト位置に配置させた電気光
学媒体15をベースとし、そのz軸方向の両面に電極対16
が形成されている。この電極対16は各々の面においてx
軸方向に間隙gを持たせて両側に形成した長さl2で直線
短冊状の2つずつ4片の電極膜16a1,16a2,16b1,16b2
らなり、電圧V2なる電源手段17に接続されている。
このような構成において、z軸方向に偏光した光ビー
ム11はシリンドリカルレンズ12によりz軸方向に収束さ
れ、収束光ビーム18としてビームウエスト位置の電気光
学レンズ13に入射する。この電気光学レンズ13に入射し
た収束光ビーム18は再び発散光ビーム19(z軸方向)と
なって射出される。今、電極対16に電圧が印加されてい
ないとすると、電気光学レンズ13から射出される発散光
ビーム19は、シリンドリカルレンズ14によってz軸方向
の収束を受け、平行ビームに変換される。しかるに、電
極対16に電圧V2が印加されると、x軸方向にレンズ作用
を受け、第6図(b)に示すようなx軸方向に収束され
た収束光ビーム20となって、焦点位置Fに収束する。
即ち、電気光学レンズ13において電極対16に電圧V2
印加されると、その電極形状、配置により、電気光学媒
体15には第7図に破線E2で示すような電界分布が生ず
る。この結果、PLZT電気光学結晶の電気光学効果により
x−z平面でx=0(第7図に示す電気光学媒体15の中
心を原点とする)付近で屈折率が高くなる屈折率分布と
なる。このような屈折率分布は、(1)式により与えら
れる。この結果、レンズ作用がx方向に中心に向かって
生ずる。このようなレンズ作用は電極長l2が長い程大き
くなる。
よって、z軸方向に直線偏光した光ビーム11が電気光
学媒体15に入射すると、電極対16に印加された電圧V2
よりx軸方向にレンズ作用を受ける。このようなレンズ
作用を受けて焦点位置Fに収束する。
今、本発明の前提となる構造の他の一例による電気光
学媒体15中の屈折率分布を、有限要素法により求めた結
果を第8図に示す。第8図は、座標原点0を電気光学媒
体15の中心位置とし、z=0mm(で示す)、z=0.3mm
(で示す)、z=0.6mm(で示す)の各位置におけ
るx軸方向の屈折率分布をみたものである。但し、n0
2.5、電界強度EZ=1000V/mm、電極間隙g=1.5mm、電気
光学媒体15のz軸方向厚さを1.4mmとした。この結果、
屈折率分布につきで示すような曲線分布となった
ものである。このような曲線率分布を基に、電極長l1
8.0mmとした場合の光線追跡を、ルンゲ・クッタ・ジル
法により実行し、収束特性を検討したところ、電気光学
媒体15に入射した光ビーム11はの各領域で異なる
屈折率分布により各々収束することより、収差を生ずる
ことが判明した。
しかるに、本発明の前提となる構造の他の一例では直
線偏光した光ビーム11をそのまま電気光学媒体15に入射
させず、シリンドリカルレンズ12によりz軸方向に収束
させた収束光ビーム18として入射させている。即ち、第
9図に示すようにz軸方向に扁平状態となった収束光ビ
ーム18として電気光学媒体15に入射する。この結果、電
気光学媒体15の中心付近(z=0mm)ほど、そのx軸方
向全体に渡り屈折率分布が2乗分布に近づくという、第
8図に示した屈折率分布に照らし合わせると、扁平な収
束光ビーム18は電気光学媒体15内でほぼ2乗分布の屈折
率を感じて収束されることになり、収差が改善される。
ちなみに、本発明の前提となる構造の他の一例の電気
光学レンズ13の電界強度と焦点距離f0との実測値を第10
図に示す。本実測値は、電極間隙g=1.5mm、電極長l2
=8mm、収束光ビーム18のビーム径w0=1.8mm、波長633n
mの場合の例である。この場合も前記実施例と同様に、
ほぼ電界強度の2乗に反比例して焦点距離f0が短くな
る。
さらに、本発明の一実施例を第11図により説明する。
本実施例は、前述した2つの実施例を組合せて構成した
ものである。即ち、シリンドリカルレンズ(第1レン
ズ)2、電気光学レンズ(第1電気光学レンズ)3、シ
リンドリカルレンズ(第2レンズ)4、シリンドリカル
レンズ(第3レンズ)12、電気光学レンズ(第2電気光
学レンズ)13、シリンドリカルレンズ(第4レンズ)14
を同一光路上に、順に配設させたものである。本実施例
では、x軸方向を第1方向、z軸方向を第2方向とす
る。また、シリンドリカルレンズ4から射出される光ビ
ームが光ビーム11に相当する。
このような構成によれば、前述した本発明の前提とな
る構造による作用がそのまま発揮され、x,z軸両方向に
収束された収束光ビーム21が同一の焦点位置Fに結ぶ。
なお、x軸方向及びz軸方向の収束位置=焦点位置Fを
同一とするには、電圧V1,V2の値を適宜調整設定する
か、又は、これらの電圧V1,V2が同一の場合には各々の
電気光学レンズ3,13における電極形状を適切に決めてお
けばよい。また、x軸方向及びz軸方向の収束位置=焦
点位置Fを異ならせることにより、任意の扁平なビーム
として収束させることもできる。
発明の効果 本発明は、上述したように構成したので、電気光学媒
体、電極対及び電源手段からなる電気光学レンズを用い
て所望方向についてのレンズ作用を持たせているので、
構造が簡単で作製も容易であって、操作位置も印加電圧
によって簡単に可変制御でき、電気光学レンズに入射さ
せる光ビームの条件も直線偏光であればよい状態に緩和
でき、この際、単なる直線偏光なる光ビームの場合には
電気光学媒体中の屈折率分布の違いにより収差を生じ得
るが、第1レンズによって直交する方向に収束させた扁
平な光ビームとして電気光学レンズに入射されるので、
電気光学媒体中で2乗分布に近い屈折率を感ずるビーム
となり、収差の少ない状態に改善でき、特に、第1,2方
向の双方について収差の改善された光ビームとすること
ができ、その焦点距離、光ビーム形状についても印加電
圧等により可変制御し得るものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の前提となる構造を示すもので、同図
(a)は光学系側面図、同図(b)はその平面図、第2
図はその電圧印加時における電界状態を示す断面図、第
3図は電気光学媒体中の位置に応じた屈折率分布を示す
特性図、第4図は電気光学媒体に対する入射ビーム形状
を示す正面図、第5図は電界強さに応じた焦点距離を示
す特性図、第6図は本発明の前提となる他の構造を示す
もので、同図(a)は光学系側面図、同図(b)はその
平面図、第7図はその電圧印加時における電界状態を示
す断面図、第8図は電気光学媒体中の位置に応じた屈折
率分布を示す特性図、第9図は電気光学媒体に対する入
射ビーム形状を示す正面図、第10図は電界強さに応じた
焦点距離を示す特性図、第11図は本発明の一実施例を示
すもので、同図(a)は光学系側面図、同図(b)はそ
の平面図である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/00 - 1/313

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直線偏光した光ビームを第1方向に収束さ
    せる第1レンズと、この第1レンズから射出する光ビー
    ムの光軸上のビームウエスト位置に配置させた電気光学
    媒体とこの電気光学媒体の光ビーム透過方向に沿つて対
    向する両面に形成されて電圧印加により前記光ビームを
    前記第1方向に直交する第2方向に収束又は発散させる
    レンズ作用を付与する大きさ及び形状の電極対とこの電
    極対に電圧を印加する電源手段とよりなる第1電気光学
    レンズと、前記電気光学媒体から射出する光ビームを前
    記第1方向に収束させる第2レンズと、この第2レンズ
    から射出する光ビームを前記第2方向に収束させる第3
    レンズと、この第3レンズから射出する光ビームの光路
    上のビームウエスト位置に配置させた電気光学媒体とこ
    の電気光学媒体の光ビーム透過方向に沿つて対向する両
    面に形成されて電圧印加により前記光ビームを前記第1
    方向に収束又は発散させるレンズ作用を付与する大きさ
    及び形状の電極対とこの電極対に電圧を印加する電源手
    段とより第2電気光学レンズと、この第2電気光学レン
    ズの前記電気光学媒体から射出する光ビームを前記第2
    方向に収束させる第4レンズとよりなることを特徴とす
    る電気光学レンズ装置。
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JPS49615A (ja) * 1972-04-17 1974-01-07
JPS581126A (ja) * 1981-06-26 1983-01-06 Canon Inc 焦点距離可変レンズ

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JPH02222922A (ja) 1990-09-05

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