JP2840287B2 - メタノール燃料電池 - Google Patents
メタノール燃料電池Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はメタノール燃料電池に関し、特に、メタノー
ルを燃料とし空気を酸化剤として硫酸水溶液を電解質と
する、酸性電解質型メタノール燃料電池に関する。
ルを燃料とし空気を酸化剤として硫酸水溶液を電解質と
する、酸性電解質型メタノール燃料電池に関する。
燃料電池は、燃料および酸化剤の反応エネルギーを直
接電気エネルギーとして取出すもので、発電効率が高
く、騒音、振動も少なく、排ガスもクリーンであるた
め、新発電方式として期待されている。特に、メタノー
ルを燃料とし硫酸等を電解質とする酸性電解質型メタノ
ール燃料電池は、常圧かつ比較的低温(約60℃)で運転
され、小形化も容易であるため、中小容量の電源として
広範な用途が開けている。
接電気エネルギーとして取出すもので、発電効率が高
く、騒音、振動も少なく、排ガスもクリーンであるた
め、新発電方式として期待されている。特に、メタノー
ルを燃料とし硫酸等を電解質とする酸性電解質型メタノ
ール燃料電池は、常圧かつ比較的低温(約60℃)で運転
され、小形化も容易であるため、中小容量の電源として
広範な用途が開けている。
本電池においては、酸化剤極(空気極)、燃料極(メ
タノール極)およびこれらの間にイオン導電性を持たせ
るための電解質(イオン交換膜)が基本構成要素でこれ
ら各々1つからなる電池を単位電池と称する。単位電池
の出力電圧は0.5V内外であり、実用上は単位電池を多数
直列に接続し使用目的に応じた出力電圧を得る。単位電
池の直列回路を構成する一般的な方法はセパレータを介
しての単位電池の積層である。この場合セパレータには
単位電池を電気的に直列に接続する機能の他に空気極に
空気をメタノール極に燃料(アノライト:硫酸とメタノ
ールの混合水溶液)を供給するための機能を持たせる。
すなわち、セパレータ材料には電子導電性材料を適用し
(耐食性、加工性、コスト等考慮し通常はカーボン材料
が選定される)単位電池の直列回路を構成し、セパレー
タの空気極に接する側には空気極に空気を供給するため
の流路が設けられ、セパレータの他の面のメタノール極
に接する側にはメタノール極に燃料(アノライト)を供
給するための流路が設けられる。以上の方式で構成され
る燃料電池の問題点としては、セパレータの重量が大き
く、従って電池重量が大きくなることがある。
タノール極)およびこれらの間にイオン導電性を持たせ
るための電解質(イオン交換膜)が基本構成要素でこれ
ら各々1つからなる電池を単位電池と称する。単位電池
の出力電圧は0.5V内外であり、実用上は単位電池を多数
直列に接続し使用目的に応じた出力電圧を得る。単位電
池の直列回路を構成する一般的な方法はセパレータを介
しての単位電池の積層である。この場合セパレータには
単位電池を電気的に直列に接続する機能の他に空気極に
空気をメタノール極に燃料(アノライト:硫酸とメタノ
ールの混合水溶液)を供給するための機能を持たせる。
すなわち、セパレータ材料には電子導電性材料を適用し
(耐食性、加工性、コスト等考慮し通常はカーボン材料
が選定される)単位電池の直列回路を構成し、セパレー
タの空気極に接する側には空気極に空気を供給するため
の流路が設けられ、セパレータの他の面のメタノール極
に接する側にはメタノール極に燃料(アノライト)を供
給するための流路が設けられる。以上の方式で構成され
る燃料電池の問題点としては、セパレータの重量が大き
く、従って電池重量が大きくなることがある。
第5図に、これまで述べてきた従来の電池の構成を示
した。電池は、メタノール極1、イオン交換膜3、空気
極2からなる単位電池の両側にカーボンセパレータ4を
配し、単位電池を繰返し多数積層することにより(単位
電池の間に1枚ずつセパレータが入ることになる)構成
される。セパレータの一方の面にはアノライト流路5が
設けられアノライトがこの流路を流れる間にアノライト
中のメタノールがメタノール極1に供給され反応に関与
する。一方、セパレータの他の面(図では裏面)には空
気流路6が設けられ空気がこの流路を流れる間に空気中
の酸素が空気極2に供給され反応に関与する。以上の電
池構成においてセパレータに設けられる流路の深さは、
アノライトおよび空気の円滑な供給と反応生成物の円滑
な排出を行わせるために1〜数mm必要となり、セパレー
タの厚さは数mm以上となる。
した。電池は、メタノール極1、イオン交換膜3、空気
極2からなる単位電池の両側にカーボンセパレータ4を
配し、単位電池を繰返し多数積層することにより(単位
電池の間に1枚ずつセパレータが入ることになる)構成
される。セパレータの一方の面にはアノライト流路5が
設けられアノライトがこの流路を流れる間にアノライト
中のメタノールがメタノール極1に供給され反応に関与
する。一方、セパレータの他の面(図では裏面)には空
気流路6が設けられ空気がこの流路を流れる間に空気中
の酸素が空気極2に供給され反応に関与する。以上の電
池構成においてセパレータに設けられる流路の深さは、
アノライトおよび空気の円滑な供給と反応生成物の円滑
な排出を行わせるために1〜数mm必要となり、セパレー
タの厚さは数mm以上となる。
ところで、セパレータでは背中合わせに流れるアノラ
イトと空気を隔離する必要があり(セパレータの呼称は
ここからくる)、液体(アノライト)と気体(空気)の
両者の透過性が小さい材料の適用が要求される。以上の
性質を満たすカーボン材料の比重は通常1.5〜2程度に
達する。セパレータの厚さが流路構成のため厚くなり、
その比重も不浸透性のため大きくなる結果、カーボンセ
パレータの重量は大きくなり電池重量が大きくなる。こ
の問題の解決は、本電池の中小容量電源としての適性を
生かし移動用電源として活用する場合特に重要となる。
イトと空気を隔離する必要があり(セパレータの呼称は
ここからくる)、液体(アノライト)と気体(空気)の
両者の透過性が小さい材料の適用が要求される。以上の
性質を満たすカーボン材料の比重は通常1.5〜2程度に
達する。セパレータの厚さが流路構成のため厚くなり、
その比重も不浸透性のため大きくなる結果、カーボンセ
パレータの重量は大きくなり電池重量が大きくなる。こ
の問題の解決は、本電池の中小容量電源としての適性を
生かし移動用電源として活用する場合特に重要となる。
本発明の目的は、上記従来の問題点を解決し、従来の
ものに比較して軽量化され、しかも、性能的に遜色のな
いメタノール燃料電池を提供することにある。
ものに比較して軽量化され、しかも、性能的に遜色のな
いメタノール燃料電池を提供することにある。
本発明者は、相対的に比重の大きいセパレータには流
路を設けず、そのかわりに電極に所要の流路を設けるよ
うにすることにより、電池性能を良好に維持しつつ、全
体としてのメタノール燃料電池の重量を大幅に軽減でき
ることを見出し、この新知見に基づいて鋭意研究を重ね
た結果、本発明を完成するに至った。
路を設けず、そのかわりに電極に所要の流路を設けるよ
うにすることにより、電池性能を良好に維持しつつ、全
体としてのメタノール燃料電池の重量を大幅に軽減でき
ることを見出し、この新知見に基づいて鋭意研究を重ね
た結果、本発明を完成するに至った。
そこで、本発明のメタノール燃料電池は、メタノール
を電気化学的に酸化するメタノール極と空気中の酸素を
電気化学的に還元する空気極と、これらの間のイオン導
電性を保持するための電解質としてのイオン交換膜と、
これらで構成される単位電池の電気的直列回路を構成し
かつ燃料のメタノールと酸化剤の空気とを隔離して混合
を防止するセパレータから構成されるメタノール燃料電
池において、前記セパレータは、合成樹脂とカーボン粉
末からなる厚さ0.15〜0.05mm、約60℃において電気抵抗
0.5Ω・cm2以下、メタノール透過係数8×10-5mol/cm2
・h(mol/)以下の可撓性の膜もしくはシートで構成
され、電極基板とその表面に形成された触媒層からなる
メタノール極と空気極の電極基板にそれぞれメタノール
及び空気の供給流路を設けたことを特徴とする。
を電気化学的に酸化するメタノール極と空気中の酸素を
電気化学的に還元する空気極と、これらの間のイオン導
電性を保持するための電解質としてのイオン交換膜と、
これらで構成される単位電池の電気的直列回路を構成し
かつ燃料のメタノールと酸化剤の空気とを隔離して混合
を防止するセパレータから構成されるメタノール燃料電
池において、前記セパレータは、合成樹脂とカーボン粉
末からなる厚さ0.15〜0.05mm、約60℃において電気抵抗
0.5Ω・cm2以下、メタノール透過係数8×10-5mol/cm2
・h(mol/)以下の可撓性の膜もしくはシートで構成
され、電極基板とその表面に形成された触媒層からなる
メタノール極と空気極の電極基板にそれぞれメタノール
及び空気の供給流路を設けたことを特徴とする。
前記合成樹脂とカーボン粉末からなる膜もしくはシー
トに要求される性質は、可撓性、電子導電性、耐アノラ
イト性及びアノライト中メタノールの非透過性である。
電子導電性は電池組立時の電極およびイオン交換膜との
接触抵抗をも含めて0.5Ω・cm2以下、好ましくは0.2Ω
・cm2以下が望まれる。耐アノライト性には60℃の硫酸
1.5mol/およびメタノール1.5mol/の水溶液に対する
耐久性である。メタノールの非透過性はメタノール透過
係数で8×10-5mol/cm2・h・(mol/)(膜の両側で
メタノールの濃度差があるとき、膜面積1cm2あたり1時
間あたりに膜を透過するメタノールの量)以下が要求さ
れる。発明者らの検討によると熱可塑性樹脂にカーボン
粉末を混練し膜状に成型したものがこれらの条件を満足
する。すなわち、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリエチレン、塩化ビニル等にカーボン粉末
を混合した膜が良好に適用でき、ポリテトラフルオロエ
チレンにグラファイトを混合した膜は、可撓性、電子導
電性、耐アノライト性およびメタノールの非透過性の全
ての面で優れ、特に良好に適用できる。また、可撓性及
び重量軽減等の観点から、前記膜又はシートの厚さは、
好ましくは、0.15mm〜0.05mmである。
トに要求される性質は、可撓性、電子導電性、耐アノラ
イト性及びアノライト中メタノールの非透過性である。
電子導電性は電池組立時の電極およびイオン交換膜との
接触抵抗をも含めて0.5Ω・cm2以下、好ましくは0.2Ω
・cm2以下が望まれる。耐アノライト性には60℃の硫酸
1.5mol/およびメタノール1.5mol/の水溶液に対する
耐久性である。メタノールの非透過性はメタノール透過
係数で8×10-5mol/cm2・h・(mol/)(膜の両側で
メタノールの濃度差があるとき、膜面積1cm2あたり1時
間あたりに膜を透過するメタノールの量)以下が要求さ
れる。発明者らの検討によると熱可塑性樹脂にカーボン
粉末を混練し膜状に成型したものがこれらの条件を満足
する。すなわち、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリエチレン、塩化ビニル等にカーボン粉末
を混合した膜が良好に適用でき、ポリテトラフルオロエ
チレンにグラファイトを混合した膜は、可撓性、電子導
電性、耐アノライト性およびメタノールの非透過性の全
ての面で優れ、特に良好に適用できる。また、可撓性及
び重量軽減等の観点から、前記膜又はシートの厚さは、
好ましくは、0.15mm〜0.05mmである。
セパレータ枠には耐アノライト性が要求されるが、上
記の各種プラスチックスが適用できる。耐熱塩化ビニル
は耐アノライト性、耐熱性、加工性に優れ特に良好に適
用できる。
記の各種プラスチックスが適用できる。耐熱塩化ビニル
は耐アノライト性、耐熱性、加工性に優れ特に良好に適
用できる。
セパレータ枠と導電性膜によるセパレータの構成は、
両者の接着剤による接着、熱的融着、機械的な挟み込み
によって可能である。
両者の接着剤による接着、熱的融着、機械的な挟み込み
によって可能である。
メタノール極の基板材料には、電子導電性、耐アノラ
イト性と燃料メタノールを触媒層へ供給するためのメタ
ノール透過性が要求され、多孔質カーボン材料がこの要
求を満たすことができる。多孔質カーボン材料では、カ
ーボン繊維からなるシート(不織布)が比重が0.8〜0.4
と小さく、特に良好に適用できる。
イト性と燃料メタノールを触媒層へ供給するためのメタ
ノール透過性が要求され、多孔質カーボン材料がこの要
求を満たすことができる。多孔質カーボン材料では、カ
ーボン繊維からなるシート(不織布)が比重が0.8〜0.4
と小さく、特に良好に適用できる。
空気極の基板材料には、電子導電性と空気中の酸素を
触媒層へ供給するための気体透過性が要求され、メタノ
ール極基板と同様の材料が良好に適用できる。
触媒層へ供給するための気体透過性が要求され、メタノ
ール極基板と同様の材料が良好に適用できる。
本発明のメタノール燃料電池におけるセパレータは、
メタノール極及び空気極に対応する部分を合成樹脂とカ
ーボン粉末からなる可撓性及び電子導電性を有する膜も
しくはシートで構成しているが、メタノール燃料電池の
運転温度が約60℃であるから、耐熱性の問題はない。そ
して、従来技術においては、セパレータに、所要の導電
性、耐食性、アノライト及び空気の両者に対する耐透過
性等を付与するために、これを高密度黒鉛やガラス状カ
ーボンなどで構成しているが、このような素材で構成し
たセパレータは必然的に剛性で脆い性質があり、0.5mm
程度以下の厚さとすることが難しい。これに反し、本発
明の合成樹脂とカーボン粉末からなる膜もしくはシート
は、所要の導電性、耐食性、耐透過性等を有するのみな
らず、可撓性であって、しかも厚さをかなり薄くするこ
とができる。
メタノール極及び空気極に対応する部分を合成樹脂とカ
ーボン粉末からなる可撓性及び電子導電性を有する膜も
しくはシートで構成しているが、メタノール燃料電池の
運転温度が約60℃であるから、耐熱性の問題はない。そ
して、従来技術においては、セパレータに、所要の導電
性、耐食性、アノライト及び空気の両者に対する耐透過
性等を付与するために、これを高密度黒鉛やガラス状カ
ーボンなどで構成しているが、このような素材で構成し
たセパレータは必然的に剛性で脆い性質があり、0.5mm
程度以下の厚さとすることが難しい。これに反し、本発
明の合成樹脂とカーボン粉末からなる膜もしくはシート
は、所要の導電性、耐食性、耐透過性等を有するのみな
らず、可撓性であって、しかも厚さをかなり薄くするこ
とができる。
したがって、上記のようにセパレータに流路を設けな
い構成とした場合、セパレータの電気的接続部(通電
部)の厚みを0.1mm程度と著しく小さくでき、セパレー
タ重量を大幅に軽減できる。また、電極基板に空気およ
び燃料供給機能を持たせるため電極の厚さは増加するが
電極基板にセパレータ機能は不要であるため軽量のカー
ボン材料が適用でき電極重量の増加は小さい。従って、
電池全体として見た場合大幅な重量軽減が達成される。
い構成とした場合、セパレータの電気的接続部(通電
部)の厚みを0.1mm程度と著しく小さくでき、セパレー
タ重量を大幅に軽減できる。また、電極基板に空気およ
び燃料供給機能を持たせるため電極の厚さは増加するが
電極基板にセパレータ機能は不要であるため軽量のカー
ボン材料が適用でき電極重量の増加は小さい。従って、
電池全体として見た場合大幅な重量軽減が達成される。
さらに、上記のようにセパレータを構成する膜もしく
はシートは、可撓性であるので、メタノール燃料電池の
組立状態において、電極面とのなじみがよく所要の密接
状態を保持し、良好な電池性能を与えるものである。
はシートは、可撓性であるので、メタノール燃料電池の
組立状態において、電極面とのなじみがよく所要の密接
状態を保持し、良好な電池性能を与えるものである。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明する。
第2−(a)および(b)図は本発明のメタノール燃
料電池に用いるセパレータの一例である。
料電池に用いるセパレータの一例である。
第2−(a)および(b)において、セパレータはセ
パレータ枠11と導電性膜12から構成される。導電性膜12
は正面図ではセパレータ枠11の中央切欠部に位置し上面
図ではセパレータ枠厚さ方向のほぼ中央に位置する。従
って、セパレータ枠の中央切欠部は導電性膜により2つ
の空間(部屋)に分割される。導電性膜上面の空間はア
ノライトダクト14を介してセパレータ枠に穿たれたアノ
ライト連通孔13(セパレータを多数積層して電池を構成
した場合アノライトの流路となる)とつながり、この空
間は後述のメタノール極を収める部屋となる。一方、導
電性膜下面の空間は複数の空気ダクトを通じて枠体外周
の空間とつながり、この空間は後述の空気極を収める部
屋となる。導電性膜12は、ポリテトラフルオロエチレン
とグラファイト粉末の混練物で構成され、縦20cm,横10c
m,厚さ0.1mmである。導電性膜12の電子導電性は0.15Ω
・cm2である。耐アノライト性は良好で2,000時間のアノ
ライト浸漬で全く変化を認めない。メタノールの非透過
性は、メタノール透過係数で3.1×10-5mol/cm2・h(mo
l/)である。
パレータ枠11と導電性膜12から構成される。導電性膜12
は正面図ではセパレータ枠11の中央切欠部に位置し上面
図ではセパレータ枠厚さ方向のほぼ中央に位置する。従
って、セパレータ枠の中央切欠部は導電性膜により2つ
の空間(部屋)に分割される。導電性膜上面の空間はア
ノライトダクト14を介してセパレータ枠に穿たれたアノ
ライト連通孔13(セパレータを多数積層して電池を構成
した場合アノライトの流路となる)とつながり、この空
間は後述のメタノール極を収める部屋となる。一方、導
電性膜下面の空間は複数の空気ダクトを通じて枠体外周
の空間とつながり、この空間は後述の空気極を収める部
屋となる。導電性膜12は、ポリテトラフルオロエチレン
とグラファイト粉末の混練物で構成され、縦20cm,横10c
m,厚さ0.1mmである。導電性膜12の電子導電性は0.15Ω
・cm2である。耐アノライト性は良好で2,000時間のアノ
ライト浸漬で全く変化を認めない。メタノールの非透過
性は、メタノール透過係数で3.1×10-5mol/cm2・h(mo
l/)である。
セパレータ枠は耐熱塩化ビニル製であり、セパレータ
枠と導電性膜によるセパレータの構成は、接着剤による
両者の接着によった。
枠と導電性膜によるセパレータの構成は、接着剤による
両者の接着によった。
さらに、第2図のセパレータ枠11において発泡プラス
チックス、すなわち発泡ポリエチレン、発泡ポリプロピ
レン、発泡ポリテトラフルオロエチレン等の耐アノライ
ト性を有する発泡プラスチックスを適用することによ
り、重量のさらなる軽減を達成できる。
チックス、すなわち発泡ポリエチレン、発泡ポリプロピ
レン、発泡ポリテトラフルオロエチレン等の耐アノライ
ト性を有する発泡プラスチックスを適用することによ
り、重量のさらなる軽減を達成できる。
第3図は本発明のメタノール燃料電池に用いるメタノ
ール極の一例、第4図は空気極の一例である。
ール極の一例、第4図は空気極の一例である。
メタノール極はメタノール極基板21とその一方の平坦
な面に塗布されたメタノール極触媒層からなる。メタノ
ール極基板21は縦20cm,横10cm,厚さ3mmであり、基板の
触媒層の反対側に幅4mm,深さ1.8mmのアノライト流路5
が設けられる。メタノール極の基板材料は、カーボン繊
維からなる多孔質カーボン板で構成されている。
な面に塗布されたメタノール極触媒層からなる。メタノ
ール極基板21は縦20cm,横10cm,厚さ3mmであり、基板の
触媒層の反対側に幅4mm,深さ1.8mmのアノライト流路5
が設けられる。メタノール極の基板材料は、カーボン繊
維からなる多孔質カーボン板で構成されている。
空気極も同様に、空気極基板31とその一方の平坦な面
に塗布された空気極触媒層からなる。空気極基板31は縦
20cm,横10cm,厚さ4mmであり、基板の触媒層の反対側に
幅4mm,深さ2.8mmの空気流路6が設けられる。空気極の
基板材料は、メタノール極と同様にカーボン繊維からな
る多孔質カーボン板で構成さている。
に塗布された空気極触媒層からなる。空気極基板31は縦
20cm,横10cm,厚さ4mmであり、基板の触媒層の反対側に
幅4mm,深さ2.8mmの空気流路6が設けられる。空気極の
基板材料は、メタノール極と同様にカーボン繊維からな
る多孔質カーボン板で構成さている。
第1図に、第2図に示したセパレータおよび第3図な
らびに第4図に示した電極を用いた、本発明のメタノー
ル燃料電池の構成の一実施例を示す。第1図において、
イオン交換膜の両側に第3図および第4図に示すメタノ
ール極および空気極が夫々触媒塗布面をイオン交換膜側
にして配せられて単位電池が構成される。電極の外側に
は第2図に示すセパレータが配設される。積層電池は、
空気極−イオン交換膜−メタノール極−セパレータを繰
返し積層し、両端に一対の集電板を配して構成される。
集電板上は単位電池の直列回路から電池外に電力を取出
す機能を持つ。アノライトは、セパレータの連通孔から
アノライトダクトを経てメタノール極に設けられたアノ
ライト流路に至り、アノライト流路を流れる間にメタノ
ールをメタノール極触媒層に供給し、しかる後に他のア
ノライトダクトおよび連通孔を経て電池外へ排出され
る。一方、酸化剤としての空気は、セパレータの空気ダ
クトからセパレータ内に供給され空気極2の空気流路に
至り、空気流路を流れる間に空気中の酸素を空気極触媒
層に供給し、しかる後に他の空気ダクトから電池外へ排
出される。
らびに第4図に示した電極を用いた、本発明のメタノー
ル燃料電池の構成の一実施例を示す。第1図において、
イオン交換膜の両側に第3図および第4図に示すメタノ
ール極および空気極が夫々触媒塗布面をイオン交換膜側
にして配せられて単位電池が構成される。電極の外側に
は第2図に示すセパレータが配設される。積層電池は、
空気極−イオン交換膜−メタノール極−セパレータを繰
返し積層し、両端に一対の集電板を配して構成される。
集電板上は単位電池の直列回路から電池外に電力を取出
す機能を持つ。アノライトは、セパレータの連通孔から
アノライトダクトを経てメタノール極に設けられたアノ
ライト流路に至り、アノライト流路を流れる間にメタノ
ールをメタノール極触媒層に供給し、しかる後に他のア
ノライトダクトおよび連通孔を経て電池外へ排出され
る。一方、酸化剤としての空気は、セパレータの空気ダ
クトからセパレータ内に供給され空気極2の空気流路に
至り、空気流路を流れる間に空気中の酸素を空気極触媒
層に供給し、しかる後に他の空気ダクトから電池外へ排
出される。
〔発明の効果〕 以上の本発明によれば、良好な電池性能は保持しつ
つ、セパレータの大幅な重量低減が可能となり、その結
果電池重量の軽減が達成できる。
つ、セパレータの大幅な重量低減が可能となり、その結
果電池重量の軽減が達成できる。
第1図は本発明のメタノール燃料電池の一実施例を示す
部分展開斜視図、第2図、第3図および第4図は、それ
ぞれ本発明のメタノール燃料電池に用いられるセパレー
タ、メタノール極および空気極の具体例を示す図、第5
図は、従来技術による電池の構成を示す部分展開斜視図
である。 1……メタノール極、2……空気極 3……イオン交換膜、4……セパレータ 5……アノライト流路、6……空気流路 7……アノライトの流れ、8……空気の流れ 9……集電板、11……セパレータ枠 12……導電性膜、13……アノライト連通孔 14……アノライトダクト、15……空気ダクト 21……メタノール極基板、22……メタノール極触媒層 31……空気極基板、32……空気極触媒層。
部分展開斜視図、第2図、第3図および第4図は、それ
ぞれ本発明のメタノール燃料電池に用いられるセパレー
タ、メタノール極および空気極の具体例を示す図、第5
図は、従来技術による電池の構成を示す部分展開斜視図
である。 1……メタノール極、2……空気極 3……イオン交換膜、4……セパレータ 5……アノライト流路、6……空気流路 7……アノライトの流れ、8……空気の流れ 9……集電板、11……セパレータ枠 12……導電性膜、13……アノライト連通孔 14……アノライトダクト、15……空気ダクト 21……メタノール極基板、22……メタノール極触媒層 31……空気極基板、32……空気極触媒層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 燦吉 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (72)発明者 土井 良太 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (72)発明者 小川 敏雄 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−279069(JP,A) 特開 昭57−107570(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01M 8/00 - 8/24
Claims (6)
- 【請求項1】メタノールを電気化学的に酸化するメタノ
ール極と空気中の酸素を電気化学的に還元する空気極
と、これらの間のイオン導電性を保持するための電解質
としてのイオン交換膜と、これらで構成される単位電池
の電気的直列回路を構成しかつ燃料のメタノールと酸化
剤の空気とを隔離して混合を防止するセパレータから構
成されるメタノール燃料電池において、 前記セパレータは、合成樹脂とカーボン粉末からなる厚
さ0.15〜0.05mm、約60℃において電気抵抗0.5Ω・cm2以
下、メタノール透過係数8×10-5mol/cm2・h(mol/
)以下の可撓性の膜もしくはシートで構成され、電極
基板とその表面に形成された触媒層からなるメタノール
極と空気極の電極基板にそれぞれメタノール及び空気の
供給流路を設けたことを特徴とするメタノール燃料電
池。 - 【請求項2】前記セパレータは、ポリテトラフルオロエ
チレン、ポロプロピレン、ポリエチレン、又は塩化ビニ
ルにカーボン粉末を混練し膜状もしくはシート状に整形
したものであることを特徴とする請求項1記載のメタノ
ール燃料電池。 - 【請求項3】前記セパレータが、セパレータ枠と前記膜
もしくはシートからなり、両者を接着剤による接着、熱
的融着、あるいは、機械的な挟み込みによって一体化し
たものであることを特徴とする請求項1又は請求項2記
載のメタノール燃料電池。 - 【請求項4】前記セパレータ枠が、耐熱性塩化ビニルで
構成されていることを特徴とする請求項3記載のメタノ
ール燃料電池。 - 【請求項5】前記電極基板が、多孔質カーボン材料から
なることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか
の項記載のメタノール燃料電池。 - 【請求項6】前記多孔質カーボン材料が、カーボン繊維
からなる不織布であることを特徴とする請求項5記載の
メタノール燃料電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1099952A JP2840287B2 (ja) | 1989-04-21 | 1989-04-21 | メタノール燃料電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1099952A JP2840287B2 (ja) | 1989-04-21 | 1989-04-21 | メタノール燃料電池 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02281567A JPH02281567A (ja) | 1990-11-19 |
JP2840287B2 true JP2840287B2 (ja) | 1998-12-24 |
Family
ID=14261037
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1099952A Expired - Lifetime JP2840287B2 (ja) | 1989-04-21 | 1989-04-21 | メタノール燃料電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2840287B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP0778631B1 (en) * | 1995-12-06 | 2000-06-07 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Direct methanol type fuel cell |
WO1997050139A1 (en) * | 1996-06-25 | 1997-12-31 | E.I. Du Pont De Nemours And Company | Polymer electrolyte membrane fuel cell with bipolar plate having integrally molded conductive insert |
US6001502A (en) * | 1997-06-27 | 1999-12-14 | Plug Power, L.L.C. | Current conducting end plate of fuel cell assembly |
AU2831000A (en) | 1999-03-08 | 2000-09-28 | Center For Advanced Science And Technology Incubation, Ltd. | Electrolytic membrane for fuel cell and its manufacturing method, and fuel cell and its manufacturing method |
JP3706784B2 (ja) * | 2000-01-11 | 2005-10-19 | 日本ピラー工業株式会社 | 燃料電池用セパレータの製造方法 |
JP2002216803A (ja) * | 2001-01-19 | 2002-08-02 | Sony Corp | 燃料電池及びその製法並びに使用方法 |
CN100337357C (zh) * | 2003-05-08 | 2007-09-12 | 大日本油墨化学工业株式会社 | 燃料电池双极板的生产方法、燃料电池双极板和燃料电池 |
US7704624B2 (en) | 2006-01-25 | 2010-04-27 | Dic Corporation | Fuel cell bipolar plate, process for producing the same, and fuel cell including the bipolar plate |
-
1989
- 1989-04-21 JP JP1099952A patent/JP2840287B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02281567A (ja) | 1990-11-19 |
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