JP2840220B2 - 原料肉塊の成型方法 - Google Patents
原料肉塊の成型方法Info
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Description
分肉等の原料肉塊の成型方法に関する。
解体業者が屠殺し、枝肉に分け、更に、必要に応じて、
かた、ロース、ばら、もも、ヒレ等の部分肉に分割した
後、これらを原料肉塊として、肉類加工品製造業者が加
工し、その後加工品とされて販売されることとなる。
ス部分肉は、カツレツ、ステーキ等の原料として重要で
ある。このようなロース部分肉は、通常、原料肉塊を、
ピックル液注入、マッサージ、ケーシング充填、凍結、
プレス成型等の加工工程によって処理した後、肉厚を一
定に設定された切断機にてスライスし、スライス品とし
て販売されることが多い。このようなスライス品は、加
工前の製品として使用するにしても、均一な形状、均一
な重量を有していることが必要となる。
サーロイン側とで太さ形状が異なることが多く、通常サ
ーロイン側は、リブ側に比べて幅が広く、厚さが薄い形
状を有する。従って、スライス品を均一な形状、均一な
重量とするためには、切断前の原料肉塊を予め均一な形
状にプレス成型する必要がある。
肉、肉の切り身、ひざ肉等をプレス成型するにあたっ
て、冷凍又は半冷凍状態にてプレス成型する技術が開示
されている。しかしながら、冷凍又は半冷凍状態の原料
肉塊をそのままの状態でプレス成型するだけでは、肉塊
の部位によって肉質の硬さ及び弾力性が相違するため、
充分均一に成型することは困難であった。従って、均一
な成型のためには、肉塊の肉質を均一に柔らかくする必
要がある。
て、筋切りを行った後、加工する方法が提案されてい
る。特開平3―164130号公報には、ロースハム等
の原料肉塊のテンダー加工方法として、肉塊の硬い部分
のみに筋切刃を突き刺して筋切りし、全体として均一な
柔らかさに加工する技術が開示されている。
込みを入れる手法は、「料理なんでも図解事典」(成原
昭一郎編集、主婦と生活社発行)174頁に記載されて
いるように、加熱調理に際して肉のそり返りを防ぐ目的
で、牛肉、豚肉の下ごしらえとして慣用的に行われてい
るものであるが、上述の技術においては、筋切刃で断続
的に突刺して肉塊の肉質を柔らかくするためにこの筋切
りを応用するものである。
刺す筋切り方法を原料肉塊に適用しただけでは、原料肉
塊が全体として均一な軟らかさになったとしても、筋切
りが筋に対して断続的であるので、この原料肉塊をプレ
ス成型した場合、プレス時に充分な変形を起こすことが
できなかったり、また、プレス成型後に原料肉塊の形状
の一部がプレス成型前の形に復元する不都合があり、均
一な成型は依然として困難であった。
み、均一な形状及び均一な重量を有する原料肉塊のスラ
イス品を確実に取得することができる原料肉塊の成型方
法を提供することを目的とするものである。
長さ方向に対して斜め直線状に、かつ、垂直角度90度
で筋切りする工程、及び、プレス成型するにあたって、
上記原料肉塊を凍結後半解凍し、半凍結状態にてプレス
成型する工程を含むことを特徴とする肉塊の成型方法で
ある。以下に本発明を詳述する。
肉塊にピックル液を注入する前に、まず必要に応じて整
形する。本発明の成型方法においては、その後、筋切り
をする工程を経る。上記原料肉塊としては特に限定され
ず、豚、牛の部分肉であって、部位により形状及び重量
の異なるものであれば、かた、ロース、ばら、もも、ヒ
レ等の部分肉のいずれも本発明の成型方法の対象とな
る。特にロース部分肉は、カツレツ、ステーキ等の原料
となることから、本発明の成型方法の対象として好適で
ある。
切りをする部位は、原料肉塊のうち、プレスにより均一
形状に成型するため変形させたい部位である。上記部位
としては、例えば、肉塊の肉質が硬い部分、形状的に幅
が細いか又は厚さが薄い部分等が挙げられる。
肉質は、リブ側は、筋繊維が軟らかく伸び縮みし易く、
成型後の復元力が弱い性質を有し、またサーロイン側
は、筋繊維が硬くその弾力性のため伸び縮みし難く、成
型後の復元力が強い性質を有する。従って、例えば、形
状が均一な場合には、肉質が硬いサーロイン側のみに筋
切りを行い、リブ側が太くてサーロイン側が細い場合に
は、全体に筋切りを行うことが好ましい。
る場合には(社団法人日本食肉格付協会による規格で
は、豚ロース部分肉の表面を覆う背脂肪は10mm以内
とされる)、背脂肪自体は硬く、通常のプレス成型では
ほとんど変形しないため、背脂肪部位全体に筋切りを行
うことが好ましい。このような場合には、上記筋切り
は、原料肉塊の背脂肪側に対して行うことが好ましい。
料肉塊を、長さ方向に対して斜め直線状に、かつ、垂直
角度90度で筋切りする。通常、上記筋切り工程の後に
行う原料肉塊をプレス成型する工程においては、原料肉
塊の長さ方向(水平方向)と、厚さ方向(垂直方向)と
の2つの方向から力を加えてプレスする。
向に対して斜め直線状に行うことにより、上記プレス成
型時に、筋切り面において水平方向と垂直方向の2つの
方向にスライドし一定の幅と厚さに成型されるようにな
る。上記筋切りは、曲線状に行っても得られる効果に差
異がないことから、直線状に行う。上記筋切りの肉塊の
長さ方向に対する角度は、通常30〜45度とするのが
好ましく、約45度とするのが成型効率上、より好適で
ある。
90度より大きくても小さくても、斜めに切り込むこと
となり、斜めに切り込んだ場合、プレス時の圧力により
原料肉塊が不均一に変形し、最終スライス品とした場
合、加熱調理時に松かさ状に反って商品価値を著しく損
なうこととなる。
成型が容易になるが、狭すぎると後工程でくずれや割れ
が生じ易くなるので、通常10〜40mmにするのが好
ましい。より好ましくは20〜30mmである。上記筋
切りの深さは、深いほど成型は容易になるが、後行程で
くずれや割れが生じ易くなるので、通常15mmから原
料肉塊の厚さの3分の2以内とするのが好ましい。
り、ピックル液を注入し、適宜常法により、マッサー
ジ、ケーシング充填、凍結等の各工程を経ることにより
プレス成型工程に回される。
記筋切りの後に注入されるので、上記筋切りと上記ピッ
クル液注入後に行われる上記マッサージとの相乗効果に
よって、上記筋切りによる切り目から原料肉塊へのピッ
クル液の浸潤が容易になり、上記筋切りを行わない場合
と比較して、ピックル液の歩留りを約1.5〜2.5%
向上させることができる。
って、上記原料肉塊を凍結後半解凍し、半凍結状態にて
プレス成型する工程を経る。プレス成型にあたって上記
半解凍することによって、プレス枠内に投入された原料
肉塊をプレスにより変形可能にすることができる。ま
た、半解凍状態でプレス成型することにより、凍結状態
のままプレスすることによる圧力損失を防止することが
でき、更に、プレス圧力を開放した後においても、形が
復元することをも防止することができる。
は、適宜必要な付加加工をした後、再度凍結され、その
後の加工工程を経て製品とすることができる。例えば、
豚カツを製造する場合には、上記プレス成型された豚肉
の原料肉塊を半解凍状態にて所望とする厚さにスライス
した後、バッター及び衣を付着後、再度凍結処理を経て
冷凍豚カツとされる。
参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態を
示す工程図である。図1において、まず、原料肉塊は、
必要な形状、必要な大きさに整形される。通常の工程に
おいては、その後、ピックル液を注入するが、本発明に
おいては、当該ピックル液の注入前に筋切りをする。ま
た、通常の方法としては、ピックル液を注入した後、マ
ッサージ、ケーシング充填、凍結等の工程を経た後、プ
レス成型するが、本発明においては、このプレス成型の
前に凍結された原料肉塊を半解凍し、半凍結状態にす
る。プレス成型後においては、通常通り、凍結し、スラ
イスして製品となす。
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。 実施例1 豚肉のロース部分の原料肉塊のサーロインの背脂側に、
切り幅30mm、切り込み深さ15mm、切り込み角度
45度で筋切り処理を行った後、常法に従って、ピック
ル液を注入し、マッサージ、ケーシング充填した後、凍
結を行った。凍結されたロース原料肉塊を半解凍し、半
凍結状態のまま上面及び側面からプレスし、成型した。
成型後のロース原料肉塊を再び凍結し、7mm厚にスラ
イスして、リブ側からサーロイン側に重量の変化を測定
したところ、両端はやや軽くなっているが、全体的に重
量は均一であった。
切り幅20mm、切り込み深さ15mm、切り込み角度
45度で筋切り処理を行ったこと以外は、実施例1と同
様にして処理を行った。成型後のロース原料肉塊を、実
施例1と同様にしてスライスし、重量の変化を測定した
ところ、両端はやや軽くなっているが、全体的に重量は
均一であった。
切り幅5mm、切り込み深さ25mm、切り込み角度4
5度で筋切り処理を行ったこと以外は、実施例1と同様
にして処理を行った。成型後のロース原料肉塊を、実施
例1と同様にしてスライスし、重量の変化を測定したと
ころ、サーロイン側が重くなっていた。
切り処理を行わなかったこと以外は、実施例1と同様に
して処理を行った。成型後のロース原料肉塊を、実施例
1と同様にしてスライスし、重量の変化を測定したとこ
ろ、サーロイン側が軽くなっていた。
均一な形状に成型することができるため、当該原料肉塊
を豚カツ等のスライス品とするように場合には、所定の
厚さでスライスすることにより均一な形状及び均一な重
量の製品とすることができ、また重量の均一化により歩
留まりを向上させることができる。更に、本発明におい
ては、原料肉塊を筋切り後、ピックル液を注入し、その
後、マッサージを行うので、筋切りとマッサージとの相
乗効果により、筋切りの切り目から原料肉塊へのピック
ル液の浸潤が容易になるため、ピックル液の歩留まりも
向上させることができる。
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 原料肉塊を、長さ方向に対して斜め直線
状に、かつ、垂直角度90度で筋切りする工程、及び、
プレス成型するにあたって、前記原料肉塊を凍結後半解
凍し、半凍結状態にてプレス成型する工程を含むことを
特徴とする原料肉塊の成型方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16087096A JP2840220B2 (ja) | 1996-05-31 | 1996-05-31 | 原料肉塊の成型方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16087096A JP2840220B2 (ja) | 1996-05-31 | 1996-05-31 | 原料肉塊の成型方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09322702A JPH09322702A (ja) | 1997-12-16 |
JP2840220B2 true JP2840220B2 (ja) | 1998-12-24 |
Family
ID=15724158
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16087096A Expired - Lifetime JP2840220B2 (ja) | 1996-05-31 | 1996-05-31 | 原料肉塊の成型方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2840220B2 (ja) |
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-
1996
- 1996-05-31 JP JP16087096A patent/JP2840220B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH09322702A (ja) | 1997-12-16 |
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