JP2839825B2 - 新規トリプシン様酵素 - Google Patents

新規トリプシン様酵素

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規トリプシン様酵素に
関する。
【0002】
【従来の技術】ヒト肺および気道内に存在する様々なプ
ロテアーゼが知られているが、例えば慢性呼吸器疾患患
者の肺および気道内に見出せる好中球由来プロテアーゼ
としてエラスターゼ、カテプシンG、コラゲナーゼ、ゼ
ラチナーゼ、プロテアーゼ3がある。好中球は細菌、ウ
イルスなどの外来異物に対する防御機構として働くが、
炎症が亢進したり慢性化した場合異物が処理しきれず、
好中球自身の破壊により好中球プロテアーゼの放出が起
るとされている。
【0003】また肥満細胞由来のトリプシン様酵素とし
て分子量14万のトリプターゼが肺および気道内に存在
することが知られているが、その生理的な役割は完全に
解明されているわけではない(J.B.C.,259
11046〜11051,1984)。
【0004】このトリプターゼとは異なるトリプシン様
酵素として慢性気道疾患患者痰より粗精製された分子量
20000のプロテアーゼが知られている(1992年
5月胸部疾患学会要旨集p280,G―77、p31
9,I―36)。このプロテアーゼはトロンビン合成基
質およびトリプシン合成基質を分解し、生体基質として
フィブリノーゲンを分解することが示されているが、そ
の生理的な役割は不明である。
【0005】生体基質であるフィブリノーゲンの分解作
用を有する酵素は様々な疾患の治療薬への応用が考えら
れる。気管支喘息など呼吸器疾患の痰、特に粘性痰には
フィブリンが含まれており、その粘性に関与しているこ
とが示唆されている(1993年胸部疾患学会要旨集p
311,K1―58)。したがってフィブリンの前駆物
質であるフィブリノーゲンを選択的に分解するトリプシ
ン様酵素は去痰剤への応用が期待される。
【0006】腫瘍細胞の転移形成過程における血管床着
床にフィブリン網形成が関与しており(Irish. J. Med.
Sci. 394,474〜479,1958)、さらにフ
ィブリン網は腫瘍細胞を免疫細胞から保護する役割があ
ることが知られている(Thromb. Diath. Haem. Sappl.
59,139〜156,1974)。したがってフィブ
リノーゲンを分解し、フィブリン網形成を減少させるト
リプシン様酵素は、腫瘍細胞転移抑制剤として期待され
る。
【0007】血液中のフィブリノーゲンを分解し、血液
凝固時間を延長するトリプシン様酵素は広義の血液凝固
阻止剤として、循環器疾患例えば慢性動脈閉塞症、末梢
循環障害などへの適用が期待される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記目
的への利用に供することができる新規なトリプシン様活
性を有する酵素を見出すべく鋭意研究の結果、本発明に
到達した。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記特性を有
するトリプシン様酵素である。 作用:トリプシン様のプロテアーゼ(蛋白分解酵素)
活性、 基質特異性:トリプシン用合成基質、およびトロンビ
ン用合成基質をよく分解し、キモトリプシン用合成基
質、エラスターゼ用合成基質、コラゲナーゼ用合成基質
およびロイシンアミノペプチダーゼ用合成基質を分解し
ない、 至適pH:約8.6 力価の測定法:トリプシン用合成基質を用いたプロテ
アーゼ活性の測定 作用適温:約37℃ pHによる失活;pH6.0ではpH7.6の約2割
になる。 阻害:DFP(ジイソプロピルフルオロホスフェー
ト)、PMSF(フェニルメチルスルフォニルフルオラ
イド)(以上、セリンプロテアーゼ阻害剤)、ロイペプ
チン(Leupeptin)およびアンチパイン(An
tipain)(以上トリプシン阻害剤)で阻害され
る、 精製方法:慢性呼吸器疾患患者痰からカラムクロマト
グラフィーで精製 分子量:28000Da(SDS―PAGE) 本発明における新規トリプシン様酵素は、ヒト下気道に
存在するプロテアーゼであり、慢性気道疾患患者痰など
から精製される。この酵素はトリプシンおよびトロンビ
ン合成基質を選択的に分解し、生体基質としてフィブリ
ノーゲンおよびVIPを分解し、至適pHが8.2〜
9.2、分子量が28000、N末端アミノ酸配列が
[配列表1]に示した下記配列 Ile-Leu-Gly-Gly-Thr-Glu-Ala-Glu-Glu-Gly であるが、本発明はこれと生物学的に同等のプロテアー
ゼも包含する。
【0010】これと生物学的に同等のプロテアーゼと
は、本発明の上記新規トリプシン様酵素の一部分あるい
は該プロテアーゼから1個または複数個のアミノ酸が欠
失、または付加され、そして/または該プロテアーゼ中
の1個または複数個のアミノ酸が他のアミノ酸により置
き換えられているプロテアーゼで該プロテアーゼの生物
学的性質を有するものをいう。
【0011】かかる新規トリプシン様酵素は、例えば慢
性気道疾患患者痰、気道粘液、気道洗浄液などから単離
精製することにより得られる。あるいは該プロテアーゼ
のアミノ酸配列を解析し、それをコードするDNAを調
製することにより遺伝子工学的に得ることもできる。
【0012】さらに詳しくは、該新規トリプシン様酵素
は トリプシン用合成基質:Boc-Phe-Ser-Arg-MCA およびBo
c-Gln-Ala-Arg-MCA 、 トロンビン用合成基質:Boc-Val-Pro-Arg-MCA をよく分解し ファクターXa用合成基質:Boc-Ile-Gln-Gly-Arg-MCA
、 ウロキナーゼ用合成基質:Boc-Gln-Gly-Arg-MCA プラスミン用合成基質:Boc-Val-Leu-Lys-MCA をわずかに分解し、 キモトリプシン用合成基質:Suc-Ala-Ala-Pro-Phe-MCA
、 エラスターゼ用合成基質:Suc-Ala-Pro-Ala-MCA 、 コラゲネース用合成基質:Suc-Gly-Pro-Leu-Gly-Pro-MC
A を分解しない。これらの基質特異性から本発明の酵素は
トリプシン様酵素に分類される。
【0013】生体基質としてはフィブリノーゲン、VI
Pを分解するが、IgA、IgG、アルブミン、α1
アンチトリプシン、サブスタンスPは分解しない。
【0014】トリプシン用合成基質による活性測定にお
いて、その至適pHは8.2〜9.2(Tris―HC
lバッファー)であるが、特にpH8.6付近が最も望
ましい。
【0015】新規トリプシン様酵素の分子量はSDS―
ポリアクリルアミドゲル電気泳動法により28000と
測定される。
【0016】さらに本酵素は慢性気道疾患、例えばびま
ん性汎細気管支炎患者の痰より精製される。
【0017】以下、実施例により本発明を具体的に説明
するが、本発明をこれらの実施例に限定するものでない
ことはいうまでもない。
【0018】
【実施例1】新規トリプシン様酵素の精製 慢性呼吸器疾患患者喀痰の原液1000mlを、同量の
0.05M Tris―HClバッファー(pH7.
5)0.3M NaClと混合し、ホモジナイザーによ
り氷冷下1分間ホモジナイズした後、遠心分離(190
00rpm)した上清に対し硫安を終濃度40%になる
ように加える。沈殿物を遠心分離(10000rpm)
で除去し、上清中のプロテアーゼをブチル・トヨパール
・ゲル(Butyl Toyoperl Gel)に吸
着させた後、5%(NH4 2 SO 4 ;10%グリセロ
ール、0.05M Tris―HCl(pH7.5)で
プロテアーゼ画分を溶出させた。
【0019】この溶出液に硫安を終濃度65%になるよ
うに加え、遠心分離(10000rpm)して得られた
沈殿を0.05M酢酸バッファー(pH4.0)、10
%グリセロールに溶かし全容量100mlとし、同じバ
ッファー中で透析した。透析液中のプロテアーゼをSP
―トヨパール(SP―Toyoperl)650Mゲル
(Gel)に吸着させ、0.05M酢酸バッファー(p
H4.0)で3回、0.05M酢酸バッファー(pH
4.0)0.1M NaClで2回洗浄し、0.05M
酢酸バッファー(pH4.0)、10%グリセロール
0.3M NaClでプロテアーゼ画分を溶出させた。
これに硫安を終濃度80%になるように加え、遠心分離
(8000rpm)により得られた沈殿を0.05M酢
酸バッファー(pH4.0)、10%グリセロール40
mlに溶かし、同じバッファーで透析した。
【0020】透析液を再びSP―トヨパール(SP―T
oyoperl)650Mカラム(1.2×2cm)に
かけ0.05M酢酸バッファー(pH4.0)、10%
グリセロールから0.05M酢酸バッファー(pH4.
5)、10%グリセロール、0.2M NaClまでの
グラジエント溶出によりプロテアーゼ画分を得た。この
溶出液を限外濾過(YM10膜)により約30mlまで
濃縮した後、0.05M Tris―HCl(pH9.
2)、10%グリセロール0.5M NaClで透析し
た。
【0021】透析液をアフィニティークロマトグラフィ
ーで精製した。すなわち、ベンザミジン―セファロース
(Benzamidine-Sepharose )6Bカラムにかけ0.5M
Tris―HCl(pH9.2)、10%グリセロー
ル、0.5M NaClで洗浄した後、0.05M酢酸
バッファー(pH4.0)、10%グリセロール、0.
5M NaClで溶出させることにより、精製されたプ
ロテアーゼ溶液を得た。このトリプシン様酵素をSDS
―ポリアクリルアミドゲル電気泳動で分析した結果分子
量28000に単一バンドとして検出された(図1)。
【0022】分子量マーカーとしては、バイオ・ラッド
・ラボラトリーズ社の下記のものを用いた。 97.4kDa:フォスフォリラーゼb 66.2kDa:アルブミン 42.7kDa:オボアルブミン 31.0kDa:カルボニックアンハイドラーゼ 21.5kDa:ダイズトリプシンインヒビター 14.4kDa:リゾチーム
【0023】
【実施例2】トリプシン活性の測定方法 トリプシン用合成基質Boc―Phe―Ser―Arg
―MCA(メチルクマリン アミド:Methylcoumarin a
mide)を100μM含有する0.1M Tris―HC
lバッファー(pH8.6)1.5mlに対し、実施例
1で得られたトリプシン様プロテアーゼの溶液を50μ
l加え、37℃で1時間インキュベートした。次いで1
mlの30%酢酸を加え生成した7―アミノ―4―メチ
ルクマリン(7―amino ―4―methylcoumarin:AM
C)量を蛍光測定により定量し(蛍光440nm、励起
光380nm)、酵素の活性を算出した。 1分間に1
pMのAMCを生成させる活性を1単位と定義する。
(1単位=1pM AMC/min)
【0024】
【実施例3】新規トリプシン様酵素の至適pHの測定 各pHでのトリプシン活性を確認するために以下のバッ
ファーを作成した。 MESバッファー ;pH6.0,6.2,6.4,
6.6,6.8 HEPESバッファー;pH6.8,7.0,7.2,
7.4,7.6 Trisバッファー ;pH7.4,7.6,7.8,
8.0,8.2,8.4,8.6,8.7,8.8,
9.0,9.2,9.4 夫々のバッファー中で実施例1で得られたトリプシン様
酵素の活性を実施例2記載の方法でトリプシン活性を測
定し、その結果を図2に示した。
【0025】pH8.2〜9.2の範囲で強い活性を示
し、中でもpH8.4,8.6,8.7,8.8の場合
が最も高い活性を示した。
【0026】
【実施例4】トリプシン様酵素の基質特異性 (1)合成基質 反応バッファーとして0.1M Tris―HClバッ
ファー(pH8.6)を用い、合成基質として、トリプ
シン用基質(Boc―Phe―Ser―Arg―MC
A、Boc―Gln―Ala―Arg―MCA)、トロ
ンビン用基質(Boc―Val―Pro―Arg―MC
A)、ファクターXa用基質(Boc―Ile―Gln
―Gly―Arg―MCA)、ウロキナーゼ用基質(B
oc―Gln―Gly―Arg―MCA)、プラスミン
用基質(Boc―Val―Leu―Lys―MCA)、
キモトリプシン用基質(Boc―Ala―Ala―Pr
o―Phe―MCA)、エラスターゼ用基質(Suc―
Ala―Pro―Ala―MCA)、コラゲネース用基
質(Suc―Gly―Pro―Leu―Gly―Pro
―MCA)およびロイシンアミノペプチダーゼ用基質
(Leu―MCA)を用い、実施例1で得られたトリプ
シン様酵素の活性を実施例2記載の方法により測定し
た。トリプシン様酵素のBoc―Phe―Ser―Ar
g―MCA(トリプシン用基質)に対する活性を100
%とした時の各基質に対する反応性を表1に示した。ま
た、ヒト好中球エラスターゼとラット肥満細胞由来トリ
プターゼについてもそれぞれSuc―Ala―Pro―
Ala―MCAとSuc―Phe―Ser―Arg―M
CAに対する活性を100%とした時の各基質に対する
反応性を表1に示した。
【0027】その結果、実施例1で得られたトリプシン
様酵素はトリプシン用基質とスロンビン用基質をよく分
解し、キモトリプシン活性、エラスターゼ活性、コラゲ
ネース活性およびロイシンアミノペプチターゼ活性を示
さなかった。また、基質特異性の点で好中球エラスター
ゼとラット肥満細胞由来トリプターゼとは異なってい
た。
【0028】(2)生体基質 生体基質としてIgA、IgG、アルブミン、α1 ―ア
ンチトリプシンフィブリーゲン、VIP(vasoactive i
ntestinal peptide )およびサブスタンスPを用い、こ
れらに実施例1で得られたトリプシン様酵素を反応させ
た後、基質の分解をSDS―ポリアクリルアミドゲル電
気泳動で検出した結果、フィブリノーゲンとVIPだけ
が特異的に分解され、その他の生体基質は分解されなか
った。
【0029】
【表1】
【0030】
【実施例5】新規トリプシン様酵素に対するプロテアーゼ阻害剤の効
プロテアーゼ阻害剤としてセリンプロテアーゼ阻害剤で
あるDFP(Diisopropyl Fluorophosphate )とPMS
F(Phenylmethyl sulfonyl Fluoride)、トリプシン阻
害剤であるロイペプチン(Leupeptin )とアンチパイン
(Antipain)、エラスチン阻害剤であるエラスチノール
(Elastinol )、ロイシンアミノペプチダーゼ阻害剤で
あるベスタチン(Bestatin)、キモトリプシン阻害剤で
あるアマスタチン(Amastatin )、血中プロテアーゼイ
ンヒビターであるα1 ―アンチトリプシンを用い、実施
例1で得られたトリプシン様酵素、ヒト由来好中球エラ
スターゼ、ラット肥満細胞(Mast cell )由来トリプタ
ーゼに対する阻害効果を測定した。阻害剤の濃度はPM
SFのみ1mMとしその他の阻害剤は10μMとした。
阻害剤と酵素を反応させた後実施例2に記載の方法に従
って酵素活性を測定し阻害剤による酵素活性の阻害率
(%)を求め表2に示した。
【0031】その結果、トリプシン様酵素はDFP、P
MSF、ロイペプチン(Leupeptin)、アンチパイン(A
ntipain)、α1 ―アンチトリプシンによって阻害され
エラスチノール(Elastinol )、ベスタチン(Bestati
n)、アマスタチン(Amastatin )では阻害されなかっ
た。基質特異性および各阻害剤の阻害効果から判断し
て、トリプシン様酵素はヒト好中球エラスターゼおよび
ラット肥満細胞由来トリプターゼとは異なる性質を示し
た。
【0032】
【表2】
【0033】
【実施例6】新規トリプシン様酵素のフィブリノーゲン凝固に対する
影響 フィブリノーゲンを0.01M Tris―HClバッ
ファー(pH7.4)、0.01M CaCl2 0.1
5M NaClに2mg/mlとなるように溶解し、こ
れに実施例1で得られたトリプシン様酵素を活性単位を
変化させて加え、37℃で加温した後、この反応液0.
1mlとスロンビン溶液(2.5単位/ml)0.1m
lとを混合し、凝固時間を測定した。その結果を図3に
示した。トリプシン様酵素の加えた活性単位が増加する
ほど、凝固時間は延長された。
【0034】
【実施例7】新規トリプシン様酵素のN末端アミノ酸配列 実施例1で得られたトリプシン様酵素を、逆相HPLC
(Vydac214TP54)にかけ、アセトニトリル
濃度50.4%で酵素を溶出させた。次いで、溶媒留去
により濃縮し、そのままプロテインシーケンサー(Appl
ied BiosystemsModel477A)によりN末端アミノ酸
配列を解析した。
【0035】その結果トリプシン様酵素のN末端から1
0残基までの配列はIle―Leu―Gly―Gly―
Thr―Glu―Ala―Glu―Glu―Glyであ
った。
【0036】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:10 配列の型:アミノ酸 鎖の数: トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:アミノ末端
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトリプシン様酵素の分子量を測定した
SDS―PAGEを示す。
【図2】本発明のトリプシン様酵素の活性に対するpH
の影響を示す。
【図3】本発明のトリプシン様酵素のフィブリノーゲン
凝固に対する影響を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12N 9/76 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記特性を有するトリプシン様酵素。 作用:トリプシン様のプロテアーゼ(蛋白分解酵素)
    活性、 基質特異性:トリプシン用合成基質、およびトロンビ
    ン用合成基質をよく分解し、キモトリプシン用合成基
    質、エラスターゼ用合成基質、コラゲナーゼ用合成基質
    およびロイシンアミノペプチダーゼ用合成基質を分解し
    ない、 至適pH:約8.6 力価の測定法:トリプシン用合成基質を用いたプロテ
    アーゼ活性の測定 作用適温:約37℃ pHによる失活;pH6.0ではpH7.6の約2割
    になる。 阻害:DFP(ジイソプロピルフルオロホスフェー
    ト)、PMSF(フェニルメチルスルフォニルフルオラ
    イド)(以上、セリンプロテアーゼ阻害剤)、ロイペプ
    チンおよびアンチペイン(以上トリプシン阻害剤)で阻
    害される、 精製方法:慢性呼吸器疾患患者痰からカラムクロマト
    グラフィーで精製 分子量:28000Da(SDS―PAGE)
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