JP2839042B2 - 光アイソレータ - Google Patents

光アイソレータ

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JP2839042B2
JP2839042B2 JP406291A JP406291A JP2839042B2 JP 2839042 B2 JP2839042 B2 JP 2839042B2 JP 406291 A JP406291 A JP 406291A JP 406291 A JP406291 A JP 406291A JP 2839042 B2 JP2839042 B2 JP 2839042B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば光通信システム
や光計測器に使用される光学部品であり、光源から発し
た光が光学系の端面で反射し光源に戻るのを防止するた
めの光アイソレータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】光源からの光を光学系を介して伝達しよ
うとすると、光学系の端面で反射した光が光源に戻って
くる。例えば光ファイバによる信号伝送で、レーザー光
源から発した光はレンズを介してファイバ端面に投影さ
れ、その多くは伝送光としてファイバ内部に入ってゆく
が、レンズやファイバの端面で表面反射をしてレーザー
光源まで戻ってその表面で再度表面反射し、ノイズとな
ってしまう。
【0003】このようなノイズを消去するため、光アイ
ソレータが使用されている。光アイソレータは、図1に
示すように、偏光子1、ファラデー回転子3および検光
子2をこの順に並べたものである。偏光子1は矢印z方
向に偏光方向を持っている。ファラデー回転子3は磁場
S→N中に置かれており、透過する光の偏光面を入射側
から視て時計方向(図示の出射側から視ると反時計方
向)に45°回転させる。検光子2は、偏光子1に対し偏
光方向が上記の45°回転した矢印y→z方向になってい
る。
【0004】光源からの光Oは、矢印Oy方向に偏光面
を持つ偏光だけが偏光子1を通過し、ファラデー回転子
3で偏光面が45°回転して検光子2の偏光方向y→zに
合致するため、検光子2を透過する。その透過光O(偏
光面Oy→z)のうち、多くは次の光学系、例えば光フ
ァイバ(不図示)に入射するが、一部は光ファイバの端
面で表面反射する。その反射光R(偏光面Ry→z)が
上記とは逆向に検光子2を透過し、ファラデー回転子3
で偏光面が反時計方向に45°回転する。そのため反射光
は、偏光面が偏光子1と直交するので透過することがな
く、消光性能が得られる。したがって反射光Rがノイズ
になることを防止できる。
【0005】最近の光通信システムでは、高速、大容量
の要請から波長多重通信が研究されている。そこで使用
される光アイソレータは、複数の波長帯域の光が透過す
る場合に、どの波長帯域に対しても有効であることが要
求される。しかし従来の光アイソレータに使用されてい
るファラデー回転子3は、ファラデー回転角に波長依存
性、すなわち同一の光路長で同一の磁場強さでも透過波
長が異なると偏光面の回転角が異なる性質がある。その
ため、光アイソレータは透過する波長により消光性能、
挿入損失(光学系にその部品を入れたことによる光透過
ロス)が大幅に変化し、単一の光アイソレータで波長多
重通信に対応することは困難であった。単一の光アイソ
レータで波長多重通信に対応するため、特開昭63-17426
号公報、特開昭63-49728号公報には、波長により回転角
が異なるファラデー回転子を複数使用した多段型の光ア
イソレータが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に開示された
光アイソレータでは、ファラデー回転子が複数で多段型
であるため、挿入損失が大きくなるという問題点が生じ
る。また最近、要請されている光通信システムの小型化
にも逆行するものとなる。
【0007】本発明は前記の課題を解決するためなされ
たもので、小型でありながら単一の光アイソレータで波
長多重通信に対応でき、透過する種々の波長に対しても
十分な消光性能を発揮する一方で、挿入損失が少ない光
アイソレータを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の目
的を達成するため、光アイソレータのファラデー回転子
に着目し、ファラデー回転子として磁性ガーネット結晶
を使用することについて鋭意研究をした。その結果、以
下のような結論が得られた。
【0009】磁性ガーネット結晶のファラデー回転子
は、その結晶構造の24cの位置に占めるイオンの化学
種によってファラデー回転角の波長依存性が異なること
を見出した。特にBiイオン、Tbイオンを24cの位
置に含有するガーネットは近赤外波長領域において透過
波長が変動しても、フラデー回転角の変動が少ない。フ
ァラデー回転子として使用する磁性ガーネット結晶を成
長させる母材の常磁性ガーネット結晶基板の格子定数
に、磁性ガーネット結晶の格子定数を合わせるため、先
の24cの位置に他の希土類元素のイオンを添加するこ
とが好ましい。このような構成の磁性ガーネット結晶で
は、必要なファラデー回転角を得るために長い光路を必
要とするが、Gaまたは/およびAlを添加することに
より、ファラデー回転角飽和させるため必要な磁場強
さを小さくすることができる。これらの結論の下になさ
れた本発明の第1発明の光アイソレータ(図1参照)
は、偏光子1、ファラデー回転子3および検光子2がこ
の順に配置され、ファラデー回転子3が組成式 (Tb1-(a+b) Lna Bib)3 (Fe1-cc)512 ・・・・・(1) なるガーネット構造を有している。この組成式(1)中の
LnはTb以外の希土類元素から選択される少なくとも
1種類の元素、0<a≦0.6、0<b≦0.2、Mは
Alまたは/およびGa、0.02≦c<0.1であ
る。本発明の第2発明の光アイソレータ(図1参照)
は、偏光子、ファラデー回転子および検光子がこの順に
配置された光アイソレータにおいて、前記ファラデー回
転子が組成式 (Tb 1-(a+b) Ln a Bi b ) 3 Fe 5 12 ・・・・・(2) なるガーネット構造を有している。この組成式(2)中の
LnはLu、Yから選択される少なくとも1種類の元
素、0<a≦0.6、0<b≦0.1である。
【0010】組成式(1) の磁性ガーネット結晶では、前
記のように長い光路を必要とするが、透過率の低下を防
ぐためにはEuイオンの添加が好ましい。
【0011】そのため本発明の第発明の光アイソレー
タ(図1参照)は、偏光子1、ファラデー回転子3およ
び検光子2がこの順に配置され、ファラデー回転子3が
組成式 (Tb1-(d+e+b)Lnd Eue Bib )3 ( Fe1-cc)512・・・(3) なるガーネット構造を有している。この組成式(3) 中の
LnはTbおよびEu以外の希土類元素から選択される
少なくとも1種類の元素、0<d<0.6、0<e≦
0.2、0<d+e≦0.6、0<b≦0.2、MはA
lまたは/およびGa、0≦c<0.1である。
【0012】前記組成式(1)、(2) または(3)のガーネッ
ト結晶は、液相エピタキシャル法で結晶成長させるが、
成長の途中で育成融液の温度が変動したり、結晶格子定
数の変動したりすると、均質な厚い結晶を得難く、従来
の結晶のように光路方向を結晶成長の方向に採って切り
出すことは困難になる。そこでファラデー回転子3の光
路方向を結晶成長の方向に対して交差するように切り出
せば、成長の小さい結晶からも必要な大きさのファラデ
ー回転子を得ることができる。さらにガーネット結晶構
造体の複数を、各々結晶成長方向の両端面に無反射コー
ティングをしてから所定のファラデー回転角を得るだけ
積層し、その積層方向、すなわち結晶成長方向をファラ
デー回転子3の光路方向とすることもできる。またガー
ネット結晶構造体の複数を、各々結晶成長方向と交差す
る方向の両端面に無反射コーティングをしてから所定の
光透過有効面を得るだけ積層し、その積層方向と交差す
る方向、すなわち結晶成長方向と交差する方向をファラ
デー回転子3の光路方向としてもよい。
【0013】なお偏光子1および検光子2は特に限定さ
れるものではないが、偏光依存性の光アイソレータには
小型化を図るためガラス偏光板、偏光依存性のない光ア
イソレータとしては複屈折性結晶が使用される。
【0014】
【作用】本発明の光アイソレータで使用されるファラデ
ー回転子3が前記の組成式(1)、(2)または(3) を持って
いるため、ファラデー回転子3を透過する光の波長があ
る程度変化しても、偏光面の回転角が同等な角度にな
る。そのため単一の光アイソレータで透過する種々の波
長に対しても十分な消光性能を発揮する。ファラデー回
転角の飽和させるため必要な飽和磁場の強さを小さくで
きるので、磁場を印加するための磁石を小型にすること
ができる。
【0015】特に組成式(3) の結晶は光透過率が優れて
いるため、その結晶のファラデー回転子3を使用した光
アイソレータは挿入損失が少ないものとなる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を適用した実施例と適用外の比
較例を詳細に説明する。
【0017】実施例125mmΦ×0.4mmtの常磁性ガ
ーネット基板の25mmΦの面に液相エピタキシャル法に
よりTb2.58Lu0.20Bi0.22Fe512の結晶を約10
00μm積層させた。この結晶を切断して研磨加工し1mm
φ×3.98mmtにし、さらに1mmφの面を鏡面に仕上
げてから反射防止のコーティングを施し、ファラデー回
転子を完成させた。このファラデー回転子を1200エルス
テッド(Oe)の磁場強さのなかで、波長λ=1310nm
の光の偏光面回転角および波長λ=1550nmの光の偏光
面回転角を測定したところ、ともに45°であった。
【0018】さらにこのファラデー回転子を用い、図1
に示すように、偏光子1、ファラデー回転子3および検
光子2をこの順に並べて光アイソレータを試作した。偏
光子1および検光子2はともにガラス偏光板を使用し
た。
【0019】前記と同一の磁場をかけて、光アイソレー
タとしての各波長における消光比(光アイソレータを透
過した光が反射して復路を透過しようとする際に遮断さ
れる割合)、および挿入損失(光学系に光アイソレータ
を入れたことによる光透過ロス)を測定した。消光比の
測定結果を図2に示してある。波長λ=1310nmの光の
消光比は41dB、挿入損失は0.5dBであった。波
長λ=1550nmの光の消光比は38dB、挿入損失は
0.55dBであった。消光比30dB以上が得られる
波長域は、1290〜1360nmと1520〜1570nmである。
【0020】比較例125mmΦ×0.4mmtの常磁性ガ
ーネット基板の25mmΦの面に液相エピタキシャル法に
よりGd2.00Bi1.00Fe512の結晶を約 220μm積
層させた。この結晶を切断して研磨加工し1mmφ×0.
2mmtにし、さらに1mmφの面を鏡面に仕上げてから反
射防止のコーティングを施し、ファラデー回転子を完成
させた。このファラデー回転子は、1200Oeの磁場強さ
のなかで、波長λ=1310nmの光の偏光面回転角が4
4.7°、波長λ=1550nmの光の偏光面回転角は2
9.8°であった。
【0021】さらにこのファラデー回転子を用い、図1
に示す光アイソレータを試作した。偏光子1および検光
子2はともにガラス偏光板を使用した。前記と同一の磁
場をかけたときの光アイソレータの波長λ=1310nmの
光の消光比は42dB、挿入損失は0.5dBであっ
た。また波長λ=1550nmの光の消光比は25dB以
下、挿入損失は1.2dBであった。消光比の測定結果
を図2に示してある。
【0022】実施例250mmΦ×0.5mmtの常磁性ガーネ
ット基板の50mmΦの面に液相エピタキシャル法により
Tb2.5 Yb0.2 Bi0.3 Fe4.9 Ga0.112の結晶
を約1100μm積層させた。この結晶を切断して研磨加工
し3mmφ×1mmtにし、さらに3mmφの面を鏡面に仕上
げてから反射防止のコーティングを施した。この結晶2
枚を密着させてファラデー回転子を完成させた。このフ
ァラデー回転子は、1000Oeの磁場強さのなかで、波長
λ=1550nmの光の偏光面回転角は45°であった。
【0023】さらにこのファラデー回転子を用い、図1
に示す光アイソレータを試作した。偏光子1および検光
子2はともにガラス偏光板を使用した。前記と同一の磁
場をかけたときの光アイソレータの波長λ=1550nmの
光の消光比は41dB、挿入損失は 0.4dBであった。
またこの光アイソレータは広い波長域に渡って消光性能
を示し、波長域1490〜1610nmの光で消光比30dB以
上を示した。消光比の測定結果を図3に示してある。
【0024】比較例250mmΦ×0.4mmtの常磁性ガ
ーネット基板の50mmΦの面に液相エピタキシャル法に
よりY1.55Bi1.45Fe512の結晶を約220μm積
層させた。この結晶を切断して研磨加工し3mmφ×0.
2mmtにし、さらに3mmφの面を鏡面に仕上げてから反
射防止のコーティングを施し、ファラデー回転子を完成
させた。このファラデー回転子は、1000Oeの磁場強さ
のなかで、波長λ=1550nmの光の偏光面回転角は、4
4.8°であった。
【0025】さらにこのファラデー回転子を用い、図1
に示す光アイソレータを試作した。偏光子1および検光
子2はともにガラス偏光板を使用した。前記と同一の磁
場をかけたときの光アイソレータの波長λ=1550n
mの光の消光比は42dB、挿入損失は0.4dBであ
った。またこの光アイソレータで消光比30dB以上を
示したのは、波長域1530〜1575nmの範囲の光
であった。消光比の測定結果を図3に示してある。
【0026】実施例3 25mmΦ×0.4mmtの常磁性ガーネット基板の25mm
Φの面に液相エピタキシャル法によりTb2.0 Eu0.2
Lu0.3 Bi0.5 Fe4.9 Ga0.112の結晶を約 900
μm積層させた。この結晶を切断して研磨加工し3mmφ
×0.87mmtにし、さらに3mmφの面を鏡面に仕上げ
てから反射防止のコーティングを施し、ファラデー回転
子を完成させた。このファラデー回転子は、1300Oeの
磁場強さのなかで、波長λ=1550nmの光の偏光面
回転角は45°であった。
【0027】さらにこのファラデー回転子を用い、図1
に示す光アイソレータを試作した。偏光子1および検光
子2はともにガラス偏光板を使用した。前記と同一の磁
場をかけたときの光アイソレータの波長λ=1550n
mの光の消光比は41dB、挿入損失は0.15dBで
あった。またこの光アイソレータは広い波長域に渡って
消光性能を示し、波長域1510〜1720nmの光で
消光比30dB以上を示した。
【0028】実施例4 25mmΦ×0.4mmtの常磁性ガーネット基板の25mm
Φの面に液相エピタキシャル法によりTb0.91.8
0.3 Fe5.012の結晶を約1000μm積層させ
た。この結晶を切断して研磨加工し1mmφ×2.17mm
tにし、さらに1mmφの面を鏡面に仕上げてから反射防
止のコーティングを施し、ファラデー回転子を完成させ
た。このファラデー回転子は、1600Oeの磁場強さのな
かで、波長λ=1550nmの光の偏光面回転角は45
°であった。
【0029】さらにこのファラデー回転子を用い、図1
に示す光アイソレータを試作した。偏光子1および検光
子2はともにガラス偏光板を使用した。前記と同一の磁
場をかけたときの光アイソレータの波長λ=1550n
mの光の消光比は43dB、挿入損失は0.45dBで
あった。またこの光アイソレータは広い波長域に渡って
消光性能を示し、波長域1520〜1590nmの光で
消光比30dB以上を示した。
【0030】実施例5 25mmΦ×0.4mmtの常磁性ガーネット基板の25mm
Φの面に液相エピタキシャル法によりTb1.351.35
0.3 Fe512の結晶を約1500μm積層させた。この
結晶を切断して研磨加工し1.5mmφ×2.09mmtにし、
さらに1.5mmφの面を鏡面に仕上げてから反射防止の
コーティングを施し、ファラデー回転子を完成させた。
このファラデー回転子は、1600Oeの磁場強さのなか
で、波長λ=1550nmの光の偏光面回転角は45°
であった。
【0031】さらにこのファラデー回転子を用い、図1
に示す光アイソレータを試作した。偏光子1および検光
子2はともにガラス偏光板を使用した。前記と同一の磁
場をかけたときの光アイソレータの波長λ=1550nmの
光の消光比は41dB、挿入損失は 0.4dBであった。
またこの光アイソレータは広い波長域に渡って消光性能
を示し、波長域1510〜1690nmの光で消光比30dB以
上を示した。
【0032】実施例6 25mmΦ×0.5 mmtの常磁性ガーネット基板の25mmΦ
の面に液相エピタキシャル法によりTb1.80.9 Bi
0.3 Fe4.8 Ga0.212の結晶を約2130μm積層させ
た。この結晶を切断して研磨加工し3mmφ×2mmtに
し、さらに3mmφの面を鏡面に仕上げてから反射防止の
コーティングを施し、ファラデー回転子を完成させた。
このファラデー回転子は、1200Oeの磁場強さのなか
で、波長λ=1550nmの光の偏光面回転角は45°
であった。
【0033】さらにこのファラデー回転子を用い、図1
に示す光アイソレータを試作した。偏光子1および検光
子2はともにガラス偏光板を使用した。前記と同一の磁
場をかけたときの光アイソレータの波長λ=1550n
mの光の消光比は42dB、挿入損失は0.4dBであ
った。またこの光アイソレータは広い波長域に渡って消
光性能を示し、波長域1500〜1650nmの光で消
光比30dB以上を示した。
【0034】実施例7 25mmΦ×0.4mmtの常磁性ガーネット基板の25mm
Φの面に液相エピタキシャル法によりTb2.3 Eu0.2
Yb0.1 Bi0.4 Fe4.7 Ga0.312の結晶を約1000
μm積層させた。この結晶を切断して研磨加工し1mmφ
×1.32mmtにし、さらに1mmφの面を鏡面に仕上げ
てから反射防止のコーティングを施し、ファラデー回転
子を完成させた。このファラデー回転子は、 800Oeの
磁場強さのなかで、波長λ=1550nmの光の偏光面
回転角は45°であった。
【0035】さらにこのファラデー回転子を用い、図1
に示す光アイソレータを試作した。偏光子1および検光
子2はともにガラス偏光板を使用した。前記と同一の磁
場をかけたときの光アイソレータの波長λ=1550n
mの光の消光比は41dB、挿入損失は0.15dBで
あった。またこの光アイソレータは広い波長域に渡って
消光性能を示し、波長域1500〜1670nmの光で
消光比30dB以上を示した。
【0036】実施例8 25mmΦ× 0.4mmtの常磁性ガーネット基板の25mmΦの面
に液相エピタキシャル法によりTb2.5 Eu0.2 Bi
0.3 Fe4.9 Al0.112の結晶を約1000μm積層させ
た。この結晶を切断して研磨加工し1mmφ×2.04mmtに
し、さらに1mmφの面を鏡面に仕上げてから反射防止の
コーティングを施し、ファラデー回転子を完成させた。
このファラデー回転子は、 900Oeの磁場強さのなか
で、波長λ=1550nmの光の偏光面回転角は45°
であった。
【0037】さらにこのファラデー回転子を用い、図1
に示す光アイソレータを試作した。偏光子1および検光
子2はともにルチル結晶偏光板を使用した。前記と同一
の磁場をかけたときの光アイソレータの波長λ=155
0nmの光の消光比は40dB、挿入損失は0.14d
Bであった。またこの光アイソレータは広い波長域に渡
って消光性能を示し、波長域1495〜1610nmの
光で消光比30dB以上を示した。
【0038】実施例9 25mmΦ× 0.4mmtの常磁性ガーネット基板の25mmΦの面
に液相エピタキシャル法によりTb2.25La0.15Bi
0.60Fe4.9 Ga0.112の結晶を約 800μm積層させ
た。この結晶を切断して研磨加工し3mmφ×0.76mmtに
し、さらに3mmφの面を鏡面に仕上げてから反射防止の
コーティングを施し、ファラデー回転子を完成させた。
このファラデー回転子は、1300Oeの磁場強さのなか
で、波長λ=1550nmの光の偏光面回転角は45°
であった。
【0039】さらにこのファラデー回転子を用い、図1
に示す光アイソレータを試作した。偏光子1および検光
子2はともにガラス偏光板を使用した。前記と同一の磁
場をかけたときの光アイソレータの波長λ=1550n
mの光の消光比は40dB、挿入損失は0.5dBであ
った。またこの光アイソレータは広い波長域に渡って消
光性能を示し、波長域1520〜1590nmの光で消光比30
dB以上を示した。
【0040】比較例3 25mmΦ× 0.4mmtの常磁性ガーネット基板の25mmΦの面
に液相エピタキシャル法によりTb2.20La0.10Bi
0.70Fe4.9 Ga0.112の結晶を約 700μm積層させ
た。この結晶を切断して研磨加工し3mmφ×0.65mm
tにし、さらに3mmφの面を鏡面に仕上げてから反射防
止のコーティングを施し、ファラデー回転子を完成させ
た。このファラデー回転子は、1300Oeの磁場強さのな
かで、波長λ=1550nmの光の偏光面回転角は45
°であった。
【0041】さらにこのファラデー回転子を用い、図1
に示す光アイソレータを試作した。偏光子1および検光
子2はともにガラス偏光板を使用した。前記と同一の磁
場をかけたときの光アイソレータの波長λ=1550n
mの光の消光比は39dB、挿入損失は0.5dBであ
った。またこの光アイソレータは、波長域1530〜1
575nmの光で消光比30dB以上を示した。
【0042】実施例10 23mmΦ× 0.4mmtの常磁性ガーネット基板の23mmΦの面
に液相エピタキシャル法によりTb2.25Lu0.25Bi
0.50Fe4.6 Al0.412の結晶を約1000μm積層させ
た。この結晶を切断して研磨加工し1mmφ×1.25mm
tにし、さらに1mmφの面を鏡面に仕上げてから反射防
止のコーティングを施し、ファラデー回転子を完成させ
た。このファラデー回転子は、1300Oeの磁場強さのな
かで、波長λ=1550nmの光の偏光面回転角が4
4.8°であった。
【0043】さらにこのファラデー回転子を用い、図1
に示す光アイソレータを試作した。偏光子1および検光
子2はともにガラス偏光板を使用した。前記と同一の磁
場をかけたときの光アイソレータの波長λ=1550n
mの光の消光比は41dB、挿入損失は0.45dBで
あった。またこの光アイソレータは広い波長域に渡って
消光性能を示し、波長域1510〜1620nmの光で
消光比30dB以上を示した。また1550nmにおい
ては、周辺温度0〜60℃で安定した消光性能を示し
た。
【0044】比較例4 23mmΦ× 0.4mmtの常磁性ガーネット基板の23mmΦの面
に液相エピタキシャル法によりTb2.30Lu0.20Bi
0.50Fe4.5 Al0.512の結晶を約1000μm積層させ
た。この結晶を切断して研磨加工し1mmφ×1.38mmtに
し、さらに1mmφの面を鏡面に仕上げてから反射防止の
コーティングを施し、ファラデー回転子を試作した。そ
のファラデー回転子は、室温付近に磁気的な補償温度が
存在し、ファラデー回転角の温度による変動が大きく、
光アイソレータの試作は出来なかった。
【0045】実施例11 25mmΦ× 0.4mmtの常磁性ガーネット基板(Sm3 Ga
512)の25mmΦの面に液相エピタキシャル法によりT
0.81.8 Bi0.4 Fe4.9 Ga0.112の結晶を約
1500μm積層させた。この結晶を切断して研磨加工し3
mmφ×1.47mmtにし、さらに3mmφの面を鏡面に仕上げ
てから反射防止のコーティングを施し、ファラデー回転
子を完成させた。このファラデー回転子は、1600Oeの
磁場強さのなかで、波長λ=1550nmの光の偏光面
回転角が45°であった。
【0046】さらにこのファラデー回転子を用い、図1
に示す光アイソレータを試作した。偏光子1および検光
子2はともにガラス偏光板を使用した。前記と同一の磁
場をかけたときの光アイソレータの波長λ=1550n
mの光の消光比は41dB、挿入損失は0.45dBで
あった。またこの光アイソレータは広い波長域に渡って
消光性能を示し、波長域1530〜1585nmの光で
消光比30dB以上を示した。
【0047】比較例5 25mmΦ× 0.4mmtの常磁性ガーネット基板(Sm3 Ga
512)の25mmΦの面に液相エピタキシャル法によりT
0.71.9 Bi0.4 Fe4.9 Ga0.112の結晶を約
1600μm積層させた。この結晶を切断して研磨加工し3
mmφ×1.48mmtにし、さらに3mmφの面を鏡面に仕上げ
てから反射防止のコーティングを施し、ファラデー回転
子を完成させた。このファラデー回転子は、1600Oeの
磁場強さのなかで、波長λ=1550nmの光の偏光面
回転角が44.9°であった。
【0048】さらにこのファラデー回転子を用い、図1
に示す光アイソレータを試作した。偏光子1および検光
子2はともにガラス偏光板を使用した。前記と同一の磁
場をかけたときの光アイソレータの波長λ=1550n
mの光の消光比は40dB、挿入損失は0.50dBで
あった。またこの光アイソレータは、波長域1530〜
1575nmの光で消光比30dB以上を示した。
【0049】比較例6 25mmΦ× 0.4mmtの常磁性ガーネット基板(Sm3 Ga
512)の25mmΦの面に液相エピタキシャル法によりT
2.6 Bi0.4 Fe4.9 Ga0.112の結晶を積層させ
た。しかし積層した膜の厚さが2μm以上になると、基
板の格子定数との差が大きく、膜が割れてファラデー回
転子に必要な厚い膜は得られなかった。
【0050】比較例7 25mmΦ×0.4mmtの常磁性ガーネット基板の25mm
Φの面に液相エピタキシャル法によりTb3.0 Fe5.0
12の結晶を約1000μm積層させた。この結晶を切断し
て研磨加工し1mmφ×2.50mmtにし、さらに1mmφ
の面を鏡面に仕上げてから反射防止のコーティングを施
し、ファラデー回転子を完成させた。このファラデー回
転子は、1000Oeの磁場強さのなかで、波長λ=155
0nmの光の偏光面回転角が45°であった。
【0051】さらにこのファラデー回転子を用い、図1
に示す光アイソレータを試作した。偏光子1および検光
子2はともにガラス偏光板を使用した。前記と同一の磁
場をかけたときの光アイソレータの波長λ=1550n
mの光の消光比は38dB、挿入損失は0.7dBであ
った。またこの光アイソレータは、波長域1535〜1
555nmの光で消光比30dB以上を示した。
【0052】上記各実施例では、ガーネット結晶の希土
類元素は、Y、Yb、Lu、Laについての例を挙げて
いるが、このほかPr、Nd、Gd、Dy、Ho、Tm
の中から単数または複数選択して使用できる。
【0053】また本発明は、第1図に示すような1段型
の光アイソレータだけでなく、多段型の光アイソレータ
にも適用できる。
【0054】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明を適
用する光アイソレータは、ファラデー回転子を透過する
光の波長が変化しても、偏光面の回転角が同等な角度に
なるため、単一のファラデー回転子を使用しているにも
かかわらず、透過する種々の波長の光に対しても消光性
能を発揮する。したがって小型で単一の光アイソレータ
で波長多重通信に対応でき、広帯域に渡る波長の光に対
しても十分な消光比を示し、挿入損失が少ない光アイソ
レータが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】光アイソレータの動作原理を説明する斜視図。
【図2】光アイソレータの消光比の測定結果を示す図。
【図3】光アイソレータの消光比の測定結果を示す図。
【符号の説明】
1は偏光子、2は検光子、3はファラデー回転子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−35421(JP,A) 特開 昭63−159225(JP,A) 特開 昭63−285196(JP,A) 特開 昭64−36005(JP,A) 特開 平2−164723(JP,A) 特開 昭62−283821(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/09 G02B 27/28 CA(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 偏光子、ファラデー回転子および検光子
    がこの順に配置された光アイソレータにおいて、前記フ
    ァラデー回転子が組成式 (Tb1-(a+b) Lna Bib)3 (Fe1-cc)512 [式中のLnはTb以外の希土類元素から選択される少
    なくとも1種類の元素、0<a≦0.6、0<b≦0.
    2、MはAlまたは/およびGa、0.02≦c<0.
    1]なるガーネット構造を有することを特徴とする光ア
    イソレータ。
  2. 【請求項2】 偏光子、ファラデー回転子および検光子
    がこの順に配置された光アイソレータにおいて、前記フ
    ァラデー回転子が組成式 (Tb 1-(a+b) Ln a Bi b ) 3 Fe 5 12 [式中のLnはLu、Yから選択される少なくとも1種
    類の元素、0<a≦0.6、0<b≦0.1]なるガー
    ネット構造を有することを特徴とする光アイソレータ。
  3. 【請求項3】 偏光子、ファラデー回転子および検光子
    がこの順に配置された光アイソレータにおいて、前記フ
    ァラデー回転子が組成式 (Tb1-(d+e+b) Lnd Eue Bib )3 ( Fe1-cc)512 [式中のLnはTbおよびEu以外の希土類元素から選
    択される少なくとも1種類の元素、0<d<0.6、0
    <e≦0.2、0<d+e≦0.6、0<b≦0.2、
    MはAlまたは/およびGa、0≦c<0.1]なるガ
    ーネット構造を有することを特徴とする光アイソレー
    タ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6351331B1 (en) 1999-05-28 2002-02-26 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Faraday rotator and magneto-optical element using the same

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH04242221A (ja) 1992-08-28

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