JP2836180B2 - 位置検出装置 - Google Patents

位置検出装置

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JP2836180B2
JP2836180B2 JP2104905A JP10490590A JP2836180B2 JP 2836180 B2 JP2836180 B2 JP 2836180B2 JP 2104905 A JP2104905 A JP 2104905A JP 10490590 A JP10490590 A JP 10490590A JP 2836180 B2 JP2836180 B2 JP 2836180B2
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は位置検出装置に関し、例えば半導体素子製造
用の露光装置において、マスクやレチクル(以下「マス
ク」という。)等の第1物体面上に形成されている微細
な電子回路パターンをウエハ等の第2物体面上に露光転
写する際にマスクとウエハとの相対的な位置ずれ量を求
め、双方の位置決め(アライメント)を行う場合に好適
な位置検出装置に関するものである。
(従来の技術) 従来より半導体製造用の露光装置においては、マスク
とウエハの相対的な位置合わせは性能向上を図る為の重
要な一要素となっている。特に最近の露光装置における
位置合わせにおいては、半導体素子の高集積化の為に、
例えばサブミクロン以下の位置合わせ精度を有するもの
が要求されている。
多くの位置検出装置においては、マスク及びウエハ面
上に位置合わせ用の所謂アライメントマークを設け、そ
れらより得られる位置情報を利用して、双方のアライメ
ントを行っている。このときのアライメント方法として
は、例えば双方のアライメントマークのずれ量を画像処
理を行うことにより検出したり、又は米国特許第403796
9号や米国特許第4514858号や特開昭56−157033号公報で
提案されているようにアライメントマークとしてゾーン
プレートを用い、該ゾーンプレートに光束を照射し、こ
のときゾーンプレートから射出した光束の所定面上にお
ける集光点位置を検出すること等により行っている。
一般にゾーンプレートを利用したアライメント方法
は、単なるアライメントマークを用いた方法に比べてア
ライメントマークの欠損に影響されずに比較的高精度の
アライメントが出来る特長がある。
第11図はゾーンプレートを利用した従来の位置検出装
置の概略図である。
同図においてマスクMはメンブレン117に取り付けて
あり、それをアライナー本体115にマスクチャック116を
介して支持している。本体115上部にアライメントヘッ
ド114が配置されている。マスクMとウエハWの位置合
わせを行う為にマスクアライメントマークMM及びウエハ
アライメントマークWMがそれぞれマスクMとウエハWに
焼き付けられている。
光源110から出射された光束は投光レンズ系111により
平行光となり、ハーフミラー112を通り、マスクアライ
メントマークMMへ入射する。マスクアライメントマーク
MMは透過型のゾーンプレートより成り、入射した光束は
回析され、その+1次回折光は点Qへ集光する凸レンズ
作用を受ける。
又、ウエハアライメントマークWMは反射型のゾーンプ
レートより成り点Qへ集光する光を反射回折させ検出面
119上へ結像する凸面鏡の作用(発散作用)を持ってい
る。
このときウエハアライメントマークWMで−1次で反射
回折作用を受けた信号光束はマスクアライメントマーク
MMを通過する際、レンズ作用を受けずに0次光として透
過し検出面119上に集光してくるものである。
同図の位置検出装置においては、マスクMに対しウエ
ハWが相対的に所定量位置ずれしていると、その位置ず
れ量Δσwに対して検出面119上に入射する光束の入射
位置(光量の重心位置)がずれてくる。このときの検出
面119上のずれ量Δδwと位置ずれ量Δσwとは一定の
関係があり、このときの検出面119上のずれ量Δδwを
検出することによりマスクMとウエハWとの相対的な位
置ずれ量Δσwを検出している。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら従来の位置検出装置においては位置合わ
せを行う為に対向配置した2つの物体間に予め設定され
た値から外れて間隔が変動する場合がある。この場合、
その変動に伴い位置ずれ量Δσwに対する検出面上での
光束の入射位置のずれ量Δδwとの比Δδw/Δσwであ
る位置ずれ検出倍率も変動し、位置ずれ量の検出誤差と
なってくるという問題点があった。
又、光源や該光源からの光束をマスク面上に導光する
為の投光光学系或は信号光を受光する為の受光系等を内
蔵するアライメントヘッドがアライメントマークに対し
て相対的に位置変動を起こすと、検出部の検出面上への
光束の入射位置も変動し、結果的に位置ずれ量Δδwの
検出誤差となってくるという問題点があった。
本発明は位置合わせをすべき第1物体と第2物体の2
つの物体間に予め設定した値から外れて間隔の変動があ
っても、又アライメントヘッドがアライメントマークに
対して相対的に位置変動しても第1物体と第2物体面上
に設けるアライメントマークの形状や投光光束のアライ
メントマークへの入射角等の各要素を適切に設定するこ
とにより、2つの物体の相対的位置ずれ量を精度良く検
出することのできる位置検出装置の提供を目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明の位置検出装置は、 (1−1)少なくとも2つの物理光学素子より成るア
ライメントマークを各々設けた第1物体と第2物体とを
対向配置し、光強度分布がガウシアン分布の光束を該第
1又は第2物体の前記少なくとも2つのアライメントマ
ークに放射する投光手段からの光束から、該第1物体の
アライメントマークで収斂作用を受け且つ該第2物体の
アライメントマークで発散作用を受けた第1信号光束と
前記第1物体のアライメントマークで発散作用を受け且
つ前記第2物体のアライメントマークで収斂作用を受け
た第2信号光束を形成して該第1及び第2信号光束を所
定面上に導光し、該所定面上における該第1及び第2信
号光束の入射位置を検出手段により検出することによ
り、該第1物体と第2物体との相対的な位置ずれ量の検
出を行い、且つ前記第1,第2信号光束の主光線の光路
が、該主光線を該物体面上に射影したとき互いに所定の
角度で交叉するように光路構成を設定したことを特徴と
している。
即ち、本発明は物体面Aと物体面Bを位置合わせすべ
き第1物体と第2物体としたとき物体面Aに物理光学素
子としての機能を有する第1及び第2の信号用のアライ
メントマークA1及びA2を形成し、且つ物体面Bにも同様
に物理光学素子としての機能を有する第1及び第2の信
号用のアライメントマークB1及びB2を形成し、前記アラ
イメントマークA1に光束を入射させ、このとき生じる回
折光をアライメントマークB1に入射させ、アライメント
マークB1からの回折光の入射面内での光束重心を第1信
号光束の入射位置として第1検出部にて検出する。
ここで光束の重心とは光束断面内において、断面内各
点のその点からの位置ベクトルにその点の光強度を乗算
したものを断面全面で積分したときに積分値が0ベクト
ルになる点のことであるが、便宜上光束重心として光強
度がピークとなる点を用いてもよい。同様にアライメン
トマークA2に光束を入射させ、このとき生じる回折光を
アライメントマークB2に入射させアライメントマークB2
からの回折光の入射面における光束重心を第2信号光束
の入射位置として第2検出部にて検出する。そして第1
及び第2検出部からの2つの位置情報を利用して物体面
Aと物体面Bの位置決めを行う。このとき少なくとも一
方の物体面上の前記2つのアライメントマークから射出
する2つの光束の光路が該物体面上に射影したとき、そ
の軌跡が互いに所定の角度で交叉するように各要素を設
定している。
この他本発明では第1検出部に入射する光束の重心位
置と第2検出部に入射する光束の重心位置が物体面Aと
物体面Bの位置ずれに対して互いに逆方向に変位するよ
うに各アライメントマークA1,A2,B1,B2を設定してい
る。
本発明の露光装置は、第1物体と第2物体との相対的
な位置合わせを行い、該第1物体面上のパターンを第2
物体面上に露光転写していることを特徴としている。
(実施例) 第1図は本発明の原理及び構成要件等を展開して示し
た説明図、第2図は第1図の構成に基づく本発明の第1
実施例の要部斜視図である。
図中、1は物体面Aに相当する第1物体、2は物体面
Bに相当する第2物体であり、第1物体1と第2物体2
との相対的な位置ずれ量を検出する場合を示している。
第1図では第1物体1を通過し、第2物体2で反射し
た光が再度第1物体1を通過する為、第1物体1が2つ
示されている。5は第1物体1に、3は第2物体2に設
けたアライメントマークであり、第1信号を得る為のも
のでる。同様に6は第1物体1に、4は第2物体2に設
けたアライメントマークであり、第2信号光を得る為の
ものである。
各アライメントマーク3,4,5,6は1次元又は2次元の
レンズ作用のある又はレンズ作用のない物理光学素子の
機能を有している。9はウエハスクライブライン、10は
マスクスクライブラインである。7,8は前述の第1及び
第2のアライメント用の第1,第2信号光束を示す。11,1
2は各々第1及び第2信号光束を検出する為の第1及び
第2検出部である。第2物体2から第1又は第2検出部
11,12までの光学的な距離を説明の便宜上Lとする。物
体1と第2物体2の距離をg、アライメントマーク5及
び6の焦点距離を各々fa1,fa2とし、第1物体1と第2
物体2の相対位置ずれ量をΔσとし、そのときの第1,第
2検出部11,12の第1及び第2信号光束重心の合致状態
からの変位量を各々S1,S2とする。尚、第1物体1に入
射するアライメント光束は便宜上平面波とし、符号は図
中に示す通りとする。
信号光束重心の変位量S1及びS2はアライメントマーク
5及び6の焦点F1,F2とアライメントマーク3,4の光軸
中心を結ぶ直線L1,L2と、検出部11及び12の受光面との
交点として幾何学的に求められる。従って第1物体1と
第2物体2の相対位置ずれに対して各信号光束重心の変
位量S1,S2を互いに逆方向に得る為にアライメントマー
ク3,4の光学的な結像倍率の符合を互いに逆とすること
で達成している。
次に第1図,第2図に示すアライメント用の第1,第2
信号光束7,8の主光線の光路について説明する。
尚、以下の説明で主光線とはアライメントマークに結
像作用があるときはその軸を通過する光線をいい、結像
作用がないときは有効光束径の中心光線をいう。
不均一な光強度分布の光束を放射する不図示の光源よ
り射出した光束は不図示の投光光学系を経て所定のビー
ム径に拡大され、略平行光となり、第1物体1上のアラ
イメントマーク5,6に物体面法線に対し斜めに入射す
る。第1物体1面上に到達した略平行光束の光強度分布
は一般には不均一なガウシアン分布である。
本発明に係るアライメントマークは中心間距離がゼロ
でない所定の値となる2つの領域から成り、位置合わせ
を行う各物体面上に形成されている。アライメント用の
光束は上記のとおり単一のガウシアンビームとして第1
物体面上のアライメントマーク5,6に入射する。第1物
体1面上のアライメントマーク5,6で回折した光束は例
えばアライメントマーク5で凸パワーの収斂作用アライ
メントマーク6で凹パワーの発散作用を受けた後、第2
物体面上のアライメントマーク3,4に到達する。
更に第2物体面上のアライメントマーク3で凹パワー
の発散作用、アライメントマーク4で凸パワーの収斂作
用を受けた光束はそれぞれ第1,第2信号光7,8となり第
2物体2面を射出し、第1物体1面を透過した後、所定
位置にある検出部11,12に入射する。尚、本実施例では
図示のx方向位置ずれ量を検出するものとし、検出部1
1,12はx方向の光強度分布を計測する1次元センサを用
いている。
本実施例においては上記のような第1,第2信号光束7,
8は第2物体2面を射出した後、検出部11,12に到達する
までの過程で、それぞれの光路の第2物体面(或は第1
物体面)上の射影軌跡が必ず交叉するようにアライメン
トマークや投光光束の入射角等を構成している。このよ
うな光路構成を以下「交叉光路」と称することにする。
本発明者は先に光路追跡に基づくシミュレーションに
よる検討の結果、交叉光路を採用することにより、ガウ
シアン状の光強度分布を有するアライメント光束で前述
のアライメントマーク系に照射する場合は第1物体1と
第2物体2との間の間隔の変動によってもたらされる、
位置ずれ量検出誤差の発生を極めて良好に抑えることが
できることを見出した。
即ち、本実施例では第1物体と第2物体間の相対位置
ずれ量が不変であっても従来問題となっていた第1物体
と第2物体の間隔の変動に伴って生じる検出部11,12上
での2つのアライメント用の信号光束の入射位置(等価
的に光強度重心位置)間の距離の変動による位置ずれ量
検出誤差を前述の交叉光路を採用することにより良好に
抑えることができるようにしている。
更に本発明者は交叉光路により第1物体面上のアライ
メント光束の照射中心位置の変動によってもたらされる
位置ずれ量検出誤差の発生も同様に良好に抑えることが
できることを見出した。
本発明はこのような交叉光路が形成されるように各要
素を設定することにより、前述の位置ずれ量検出誤差の
発生を抑え第1物体と第2物体の相対的な位置ずれ量の
高精度な検出を可能としている。
第3図(A)は第2図の第1実施例をプロキシミテイ
型半導体製造装置に適用した際の装置周辺部分の構成図
を示すものである。第2図に示さなかった要素として光
源13、コリメーターレンズ系(又はビーム径変換レン
ズ)14、投射光束折り曲げミラー15、ピックアップ筐体
(アライメントヘッド筐体)16,ウエハステージ17、位
置ずれ信号処理部18、ウエハステージ駆動制御部19等で
ある。Eは露光光束幅を示す。
本実施例においても第1物体としてのマスク1と第2
物体としてのウエハ2の相対位置ずれ量の検出は第1実
施例で説明したのと同様にして行われる。
尚、本実施例において位置合わせを行う手順として
は、例えば次の方法を採ることができる。
第1の方法としては、2つの物体間の位置ずれ量Δσ
に対する検出部11,12の検出面11a,12b上での光束重心ず
れ量Δδの信号を得、信号処理部18で重心ずれ信号から
双方の物体間との位置ずれ量Δσを求め、そのときの位
置ずれ量Δσに相当する量だけステージ駆動制御部19で
ウエハステージ17を移動させる。
第2の方法としては検出部11,12からの信号から位置
ずれ量Δσを打ち消す方向を信号処理部18で求め、その
方向にステージ駆動制御部19でウエハステージ17を移動
させて位置ずれ量Δσが許容範囲内になるまで繰り返し
て行う。
以上の位置合わせ手順のフローチャートを、それぞれ
第3図(B),(C)に示す。
本実施例では第3図(A)より分かるように光源13か
らの光束は露光光束の外側よりアライメントマーク5,6
に入射し、アライメントマーク3,4から露光光束の外側
に出射する回折光を露光光束外に設けられた検出部11,1
2で受光して入射光束の位置検出を行っている。
このような構成でピックアップ筐体16は露光中退避動
作を必要としない系も具現化できる。
次に第1実施例の各部の構成の詳細について第2図、
第3図(A)、第4図を参照して説明する。
第4図は第1,第2信号光束7,8の第1,第2検出部11,12
への入射状態の説明図でる。アライメント用のピックア
ップ筐体16内の光源13である半導体レーザー(中心波長
0.785μm)から射出したアライメント光束はコリメー
ターレンズ系14及びビームスプリッタ(又はハーフミラ
ー)15から成る投光光学系を経て略平行光束となってマ
スク1面上にマスク面法線にい対してyz面内で17.5°の
角度で斜入射する。
アライメント光束のマスク1面上の光強度分布(I
(x,y))はガウシアン分布であり、図に示すように座
標系をとると σ=680μm,σ=120μm となる。又位置ずれ量の検出はx方向に行う。
マスクとウエハ面上の2つのアライメントマーク領域
のサイズはともにx方向に90μm、y方向に50μmであ
り第2図のように隣接して配置されている。
マスク1面上のアライメントマーク5は光束収斂作用
を有する凸パワーのグレーティングレンズであり、+1
次回折光に対応する焦点距離は214.723μm、+1次透
過回折光の主光線のyz面内の偏向角は17.5°でマスク1
面を射出する主光線方向はマスク面法線と平行になる。
又、マスク1面上のアライメントマーク6は光束発散
作用を有する凹パワーのグレーティングレンズであり、
+1次回折光に対応する焦点距離は−158.455μm、ア
ライメントマーク5と同様に主光線の偏向角はyz面内で
17.5°になる。両方のアライメントマーク5,6ともxz面
内では偏向角は0°で主光線方向は変らない。
本実施例においてマスク1面への光束斜入射角度αは 10°<α<80° の範囲で設定されることが望ましい。
ウエハ2面上のアライメントマーク3においてはマス
ク1面上のアライメントマーク5で+1次で回折透過し
た光束が入射する。ここで更に+1次で回析、反射する
第1信号光束7は発散作用を受ける。アライメントマー
ク3は凹パワーのグレーティングレンズであり、焦点距
離は−182.912μmであり、xz面内では主光線方向はウ
エハ面法線に対して3°の角度をなすように射出した
後、第4図に示すように該角度を保ちながら検出部12上
に到達する。
同様にウエハ1上のアライメントマーク4は+1次反
射回折光に対応して凸パワーのグレーティングレンズ
(焦点距離190.378μm)であり、マスク1上のアライ
メントマーク6で透過回折した光束8に対して光学的作
用を及ぼしている。
又、第4図に示すようにアライメントマーク4から射
出する第2信号光束8はその主光線方向がウエハ2面の
法線に対してxz面内で−3.35°の角度をなすように反射
射出した後、該角度を保ちながら更にマスク面を0次で
透過して検出部12上に到達する。
一方、ウエハ2面から射出する際の第1,第2信号光束
7,8のyz面内での射出角度はウエハ面法線に対してそれ
ぞれ7°,13°であり、空間的に分離配置された2つの
検出部11,12に入射するようにアライメントマーク形状
及び光学系等の各要素が設定されている。
尚、検出部11,12は第1図のように同一平面上に配置
される必要はなく各信号光の結像点位置がz(或はy)
方向に異なれば像点位置に対応して設置してもよい。
今、マスク1とウエハ2とが位置ずれ検出方向(x方
向)に平行方向にΔσずれており、ウエハ2からウエハ
2のグレーティングレンズ3で反射した光束の集光点o1
までの距離をb、マスク1のグレーティングレンズ5を
通過した光束の集光点F1までの距離をaとすると検出部
11上での集光点の重心ずれ量Δδは となる、即ち重心ずれ量Δδは(b/a+1)倍に拡大さ
れる。例えば、a=0.5mm,b=50mmとすれば重心ずれ量
Δδは(a)式より101倍に拡大される。
尚、本実施例において凹パワー、凸パワーはマイナス
の次数の回折光を使うか、プラスの次数の回折光を使う
かで決まるものとする。
又、ウエハ2上のグレーティングレンズ3,4の全径は1
80μm、マスク1上のグレーティングレンズ5,6の全径
は180μmとし、マスクとウエハ間の位置ずれ(軸ず
れ)を100倍に拡大して検出部11,12上で光束の重心が移
動を起こし、この結果検出部11,12上の光束の径(エア
リディスクe-2径)が200μm程度となるように配置及び
各要素の焦点距離を決めた。
尚、このときの重心ずれ量Δδと位置ずれ量Δσは
(a)式より明らかのように、比例関係となる。検出部
11,12の分解能が0.1μmであるとすると位置ずれ量Δσ
は0.001μmの位置分解能となる。
本実施例ではマスクとウエハ上の各アライメントマー
クの焦点距離を前記のとおり設定しマスクとウエハ間の
間隔を30.0μm、検出部12,11の中心位置をそれぞれ
(0.0,−4.203,18.204),(0.0,−2.277,18.543)(単
位mm)とした結果、第1,第2信号光7,8の検出部11,12面
上での検出感度(即ちマスクとウエハとの間の相対位置
ずれ変動量(x方向)に対する検出部面上の光束入射位
置の変動量の割合)はそれぞれ−100,+100になった。
次に本実施例におけるマスク用のグレーティングレン
ズ5,6とウエハ用のグレーティングレンズ3,4のパターン
形状について説明する。
まず、マスク用のグレーティングレンズ5,6は所定の
ビーム径の平行光束が所定の角度で入射し、所定の位置
に集光するように設定される。一般にグレーティングレ
ンズのパターンは光源(物点)と像点、それぞれに何干
渉光源を置いたときのレンズ面における干渉縞パターン
となる。
ここに原点はスクライブライン幅の中央にあり、スク
ライブライン方向にx軸、幅方向にy軸、マスク面の法
線方向にz軸をとる。マスク面の法線に対しyz面内でα
の角度で入射し、その射影成分がスクライブライン方向
と直交する平行光束がグレーティングレンズ5又は6を
透過回折後、集光点(x1,y1,z1)の位置で結像するよ
うなグレーティングレンズの曲線群の方程式は、グレー
ティングの輪郭位置をx,yで表わすと で与えられる。ここにλはアライメント光束の使用波長
域の中心波長、mは整数である。
主光線を角度αで入射し、マスク面上の原点を通り、
集光点(x1,y1,z1)に達する光線とすると(1)式の
右辺はmの値によって主光線に対して波長のm/2倍光路
長が長い(短い)ことを示し、左辺は主光線の光路に対
し、マスク上の点(x,y,0)を通り点(x1,y1,z1)に
到達する光線の光路の長さの差を表わす。
一方、ウエハ上のグレーティングレンズ3,4は所定の
点光源から出た球面波を所定の位置(検出面上)に集光
させるように設定される。点光源の位置はマスクとウエ
ハの露光時のギャップをgとおくと、(x1,y1,z1
g)で表わされる。マスクとウエハの位置合わせはx軸
方向に行なわれるとし、アライメント完了時に検出面上
の点(x2,y2,z2)の位置にアライメント光束が集光す
るものとすれば、ウエハ上のグレーティングレンズの曲
線群の方程式は先に定めた座標系で と表わされる。
(2)式はウエハ面がz=−gにあり、主光線がウエ
ハ面上の原点及びマスク面上の点(0,0,−g)、更に検
出面上の点(x2,y2,z2)を通る光線であるとして、マ
スク面上グレーティング(x,y,−g)を通る光線と主光
線との光路長の差が半波長の整数倍となる条件を満たす
方程式である。
一般にマスク用のゾーンプレート(グレーティングレ
ンズ)は、光線の透過する領域(透明部)と光線の透過
しない領域(遮光部)の2つの領域が交互に形成される
0.1の振幅型のグレーティング素子として作成される。
又、ウエハ用のゾーンプレートは例えば矩形断面の位相
格子パターンとして作成される。(1),(2)式にお
いて主光線に対して半波長の整数倍の位置で、グレーテ
ィングの輪郭を規定したことは、マスク上のグレーティ
ングレンズ5又は6では透明部と遮光部の線幅の比が1:
1であること、そしてウエハ上のグレーティングレンズ
3又は4では矩形格子のラインとスペースの比が1:1で
あることを意味する。
マスク上のグレーティングレンズ5,6は例えばポリイ
ミド製の有機薄膜上に予めEB露光で形成したレチクルの
グレーティングレンズパターンを転写して形成、又はウ
エハ上のグレーティングレンズはマスク上にウエハの露
光パターンを形成したのち露光転写して形成している。
第10図(A)にマスク面上のグレーティングレンズ5,
6、同図(B)にウエハ面上のグレーティングレンズ3,4
の一実施例のパターンを示す。
以上説明した構成によりマスクとウエハ間のギャップ
(間隔)変動及びピックアップ筐体16の位置変動(平行
移動)に伴う第1,第2信号光束のx方向に沿って測った
光量重心位置の間隔(スポット間隔と以下称する)の変
動の大きさを測定した。この結果、前述した本発明に係
る交叉光路方式を用いるとギャップ変動±3.0μmに対
しスポット間隔の変動量は1.9μmとなり、マスクとウ
エハ間の相対位置ずれ検出誤差は0.0095μmになった。
これに対し、従来の光路系(第11図;位置ずれ検出感
度同じ)ではスポット間隔の変動量は12.56μmとな
り、位置ずれ検出誤差は0.063μmであった。即ち本発
明に係る交叉光路方式を用いれば検出誤差は約60分の1
に縮少する。
一方、ピックアップ筐体16の位置変動(xy平面に平行
移動)に対しては±10μmの変動に対して位置ずれ検出
誤差は0.009μm(従来光路系では0.019μm)となり従
来に比べて約2分の1に縮少した。
第5図は本発明の第2実施例の光路概略図であり、第
4図の光路と同様に示している。同図において位置ずれ
検出方向はx方向である。
本実施例の主要な特徴はマスク1面上の2つのアライ
メントマーク5a,6aの結像作用により交叉光路を実現し
たことであり、ウエハ2面上のアライメントマーク3a,4
aはxz面内では信号光の主光線に対して偏向作用を持た
ないことにある。各アライメントマークの集点距離、サ
イズ、配置及び光学系の構成等の主要な特徴は第1実施
例と同様である。
第6図は本発明の第3実施例の要部斜視図である。
本実施例においてはアライメント用の第1,第2信号光
束7,8を1つの受光領域から成る単一の受光部611で受光
するように構成し、該受光部面上での2つの入射光束位
置間のスポット間隔を検出することによりマスクとウエ
ハ間の位置ずれ量を検出する。
交叉光路はウエハ1面上のアライメントマーク3,4の
結像作用により実現され、第1,第2信号光束の主光線の
ウエハ面(またはマスク面)から射出する際のxz面内で
の角度アライメントマークの配置及び光学系の構成(特
にガウシアンビーム径)などは第1実施例と同様であ
る。但し、上記受光部611面上に2つの信号光束7,8を入
射させるためにyz面内での両光束の最終射出角はともに
マスク1面(又はウエハ2面)法線に対して13°となる
ように各アライメントマークのグレーティングパターン
形状が設計されている。
第7図は本発明の第4実施例の要部斜視図である。
本実施例においてはアライメント用の第1,第2信号光
束7,8用のアライメントマーク領域がマスク1とウエハ
2面上で各々所定距離、例えば100μ離間するように配
置されている。
ここでマスク1面上のアライメントマーク5,6に投射
されるガウシアンビーム径が第1実施例と同じであると
すると、交叉光路における第1,第2信号光束の最終射出
角は最適値とはならず、ギャップ変動、アライメントヘ
ッド筐体の位置の変動に対する位置ずれ計測誤差は増大
してくる。そこで本実施例ではガウシアンビーム径は第
1実施例と同じとし、第1,第2信号光束のxz面内の最終
射出角をそれぞれ+4.0°,−4.8°としている。
第10図(A),(B)にそれぞれ本実施例におけるマ
スクとウエハ面上のアライメントマークのパターン例を
示す。
このように交叉光路の設定の最適条件はガウシアン投
光ビーム径、アライメントマークのサイズ、配置、焦点
距離などの各要素によってきまる。本実施例はこれを多
数の光線追跡によるシミュレーションによって最適値を
求め、これに基づいて各要素を構成している。
第8図は本発明の第5実施例の要部斜視図である。
本実施例ではアライメント用の第1,第2信号光束7,8
用のアライメントマーク領域を同図に示すように一部、
重複するように隣接配置している。
第10図(C),(D)はマスク1面上のアライメント
マーク5,6とウエハ2面上のアライメントマーク3,4のパ
ターンを示す一実施例である。第8図と第10図(C),
(D)において領域801,802が互いにアライメントマー
クが重複している領域である。
本実施例では光束のガウシアンビーム径は第1実施例
と同じとし、第1,第2信号光束7,8のxz面内の最終射出
角をそれぞれ+2.5°,−2.8°とした。又各面上のアラ
イメントマーク中心間距離は60μmであり、x方向のア
ライメントマークの重なる領域(801,802)は30μmと
なっている。
第9図は本発明を縮少投影露光装置に適用した位置検
出部分を示す第6実施例の要部概略図である。
同図において光源13から出射した光束を投光レンズ系
14で平行光として第1物体としてのレチクルL面のレチ
クルアライメントマーク3L1,3L2を照射している。この
ときレチクルアライメントマーク3L1,3L2は通過光をそ
れぞれ点Q0,Q0′に集光させるレンズ作用を有する透過
型の物理光学素子を構成している。そして点Q0,Q0′か
らの光束を縮少レンズ系18により第2物体としてのウエ
ハwから距離aw,aw′だけ離れた点Q,Q′に集光してい
る。
図中、7,8はそれぞれアライメントマーク3L1,3L2によ
り生じる第1,第2信号光束を示し、907,908はそれぞれ
の主光線である。
ウエハw上にはウエハアライメントマーク4w1,4w2が
設けられており、このウエハアライメントマーク4w1,4w
2は反射型の物理光学素子を構成し、それぞれ点Q,Q′に
集光する光束7,8が入射してくると、その光束を反射さ
せハーフミラー19を介して検出部11面上に結像させる凹
面鏡の機能を有している。
交叉光路は第1実施例と同様、ウエハ面上のアライメ
ントマーク4w1,4w2の作用により設定され、交叉角度は
第1実施例と同様である。ウエハ面上のアライメントマ
ーク4w1,4w2の作用によって生じる第1,第2信号光束は
第9図において主光線907,908のみ代表して示してい
る。
(発明の効果) 本発明によれば位置合わせを行う第1,第2物体面上に
各々結像作用(光学作用)を有する2つの波面変換素子
(物理光学素子)をアライメントマークとして形成し、
該アライメントマークの結像作用を各物体面上で順次
(例えば第1,第2物体又は第2,第1物体面の順など)う
けた2つの第1,第2信号光束の所定面上における入射位
置情報により位置ずれ量を検出する際、上記2つの信号
光束の光路を位置ずれ検出方向を含む断面内射影成分が
交叉するように各要素を設定することにより、位置合わ
せを行う2つの物体間の間隔変動や光源からの投射光束
の位置変動の影響を非常にうけにくい高精度な位置ずれ
量検出が可能な位置検出装置を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理及び構成要件等を示す説明図、第
2図は第1図の構成に基づく本発明の第1実施例の要部
斜視図、第3図(A)は第2図の第1実施例をプロキシ
ミティ型半導体製造装置に適用した要部概略図、、第3
図(B),(C)は第3図(A)の計測制御のフローチ
ャート図、第4図は第2図の第1実施例光路断面説明
図、第5図は本発明の第2実施例の光路断面説明図、第
6図〜第9図は各々本発明の第3〜第6実施例の要部斜
視図、第10図(A)〜(D)は本発明に係るアライメン
トマークの配置説明図、第11図は従来の位置検出装置の
要部概略図である。 図中、1は第1物体(マスク)、2は第2物体(ウエ
ハ)、3,4,5,6は各々アライメントマーク、7,8は各々第
1,第2信号光束、9はウエハスクライブライン、10はマ
スクスクライブライン、11,12は検出部、13は光源、14
はコリメーターレンズ系、15はハーフミラー、16はアラ
イメントヘッド筐体、18は信号処理部、19はウエハステ
ージ駆動制御部である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも2つの物理光学素子より成るア
    ライメントマークを各々設けた第1物体と第2物体とを
    対向配置し、光強度分布がガウシアン分布の光束を該第
    1又は第2物体の前記少なくとも2つのアライメントマ
    ークに放射する投光手段からの光束から、該第1物体の
    アライメントマークで収斂作用を受け且つ該第2物体の
    アライメントマークで発散作用を受けた第1信号光束と
    前記第1物体のアライメントマークで発散作用を受け且
    つ前記第2物体のアライメントマークで収斂作用を受け
    た第2信号光束を形成して該第1及び第2信号光束を所
    定面上に導光し、該所定面上における該第1及び第2信
    号光束の入射位置を検出手段により検出することによ
    り、該第1物体と第2物体との相対的な位置ずれ量の検
    出を行い、且つ前記第1,第2信号光束の主光線の光路
    が、該主光線を該物体面上に射影したとき互いに所定の
    角度で交叉するように光路構成を設定したことを特徴と
    している。
  2. 【請求項2】請求項1の位置検出装置を用いて第1物体
    と第2物体との相対的な位置合わせを行い、該第1物体
    面上のパターンを第2物体面上に露光転写していること
    を特徴とする露光装置。
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