JP2836088B2 - 密閉型冷凍圧縮機用電動機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は密閉型冷凍圧縮機用電動機に関し、特に運転
中に冷凍機潤滑油が、冷却機外部に流出するのを防ぐ目
的で使用されるオイルセパレータに関する。

従来の技術 従来、密閉型冷凍圧縮機用電動機は回転子にアルミダ
イカストを施して２次導体を形成した誘導電動機が多く
使用されている。第２図は従来の密閉型冷凍圧縮機の断
面図である。

図に示す如くオイルセパレータ21はアルミダイカスト
された回転子エンドリング22の端面に設けられた複数の
円柱状の突起23に円板状のオイルセパレータ21をかしめ
るなどの固定手段により固定されている。そして、電動
機の中空軸24を通るオイルはオイルセパレータ21にさえ
ぎられガス吐出パイプ25に送入されないようにされてい
る。

発明が解決しようとする課題 最近、密閉型冷凍圧縮機用電動機の可変速・高効率・
低騒音化を進めるため、回転子に永久磁石を使用した同
期電動機が採用される様になって来た。この場合、アル
ミダイカストを行なう必要がないためオイルセパレータ
の取付が困難である。仮にオイルセパレータの取付のた
めにアルミダイカストを行なうとすれば非常に高価な電
動機となってしまう。

本発明は回転子に永久磁石を使用する密閉型冷凍圧縮
機用電動機において、簡単な構成でオイルセパレータを
取付け可能とすることを目的とするものである。

課題を解決するための手段 本発明は永久磁石を使用する回転子の外周に非磁性金
属パイプを装備し、この非磁性金属パイプのガス吐出パ
イプ側に位置する一方の端の軸方向長さを回転子鉄心よ
り長く延長させて、その端部の開口部を円板状の板で覆
って、オイルセパレータを構成するものである。

作用 上記構成により非磁性金属パイプを軸方向に延長させ
るだけでオイルセパレータを容易に固定することが出来
る。

実施例 以下本発明の一実施例による密閉型冷凍圧縮機用電動
機のオイルセパレータを図面により説明する。

第１図は本発明の一実施例による密閉型冷凍圧縮機の
断面図を示し、１は電動機部２と圧縮機部３を内蔵した
シエル、４はシエル１に固着したガス吐出パイプ、５は
ガス吐出パイプ４に対向して設けたオイルセパレータ、
６は非磁性金属パイプ、７は永久磁石の回転子鉄心９よ
りなる回転子で、電動機の中空軸10に取付けられてい
る。11は固定である。

回転子７は回転子鉄心９の外周に永久磁石８を配設
し、その外周を非磁性金属パイプ６で覆っている。非磁
性金属パイプ６はガス吐出パイプ側に位置する一端を軸
方向に回転子鉄心６より長く延長させ、その端部の開口
部に鉄板等よりなる円板状のオイルセパレータ５を固定
している。このオイルセパレータ５の固定方法はかしめ
あるいは溶接あるいは圧入等各種の方法が用いられる。
そして、電動機の中空軸10を通り圧送されるオイルはオ
イルセパレータ５にさえぎられガス吐出パイプ４に送入
されることがないようにされている。

発明の効果 上記実施例より明らかなように本発明によれば、永久
磁石の飛散を防止する非磁性金属パイプを軸方向にわず
かに延長するだけでオイルセパレータを容易に固定する
ことが出来、結果的に安価な電動機を提供することが可
能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例による密閉型冷凍圧縮機の断
面図、第２図は従来例を示す密閉型冷凍圧縮機の断面図
である。 ５……オイルセパレータ、６……非磁性金属パイプ、７
……回転子、８……永久磁石、９……回転子鉄心。

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】永久磁石を有する回転子外周を非磁性金属
   パイプで覆い、前記非磁性金属パイプのガス吐出パイプ
   側に位置する一方の軸方向長さを回転子鉄心より長く延
   長させ、その端部の開口にオイルセパレータを取付けて
   なる密閉型冷凍圧縮機用電動機。
2. 【請求項２】回転子鉄心の外周に永久磁石を配設した回
   転子を有する請求項１記載の密閉型冷凍圧縮機用電動
   機。