JP2833355B2 - 半導体集積回路 - Google Patents

半導体集積回路

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JP2833355B2
JP2833355B2 JP4187500A JP18750092A JP2833355B2 JP 2833355 B2 JP2833355 B2 JP 2833355B2 JP 4187500 A JP4187500 A JP 4187500A JP 18750092 A JP18750092 A JP 18750092A JP 2833355 B2 JP2833355 B2 JP 2833355B2
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道也 中村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体集積回路に関し、
特に電源立ち上げ時における出力端での安定化を図った
出力回路を備える半導体集積回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の半導体集積回路は、図5に示す様
に出力回路部において内部回路動作電位と同一レベルの
電位出力を行う場合、出力バッファのゲート信号は内部
回路動作電源を直接用い発生せしめ、これにより出力バ
ッファのオン・オフを制御していた。即ち、図5に示す
従来例は、第1の出力信号202を第1出力バッファ制
御部209に入力し、その出力である第1の出力バッフ
ァ制御信号204でP−ch出力バッファ206を制御
する。同様に、第2の出力信号203を第2出力バッフ
ァ制御部210に入力し、その出力である第2の出力バ
ッファ制御信号205でN−ch出力バッファ207を
制御する。又、電源電位201が立ち上がり内部回路安
定動作電圧に達した時、第1の出力信号202は論理値
“L”レベル(以下“L”と記述する)に、第2の出力
信号203は論理値“H”レベル(以下“H”と記述す
る)に初期設定される様になっている。
【0003】以下、図6のタイミングチャートを用い電
源電位201の立ち上がり時における各部の動作につい
て説明する。電源電位201がGND電位から内部動作
安定電圧に達する迄の間、第1の出力信号202及び、
第2の出力信号203の電位は不定である。又、第1及
び第2のバッファ制御部209,210も正常なインバ
ータ動作を行えず、第1及び第2の出力バッファ制御信
号204,205も不定となる為、P−ch及びN−c
hの各出力バッファ206,207のドレインに接続さ
れた出力端208の電位も不定となる。
【0004】更に、電源電位201が内部動作安定電圧
に達した後は、第1の出力信号202は“L”となる事
により、第1の出力バッファ制御信号204は“H”と
なり、P−ch出力バッファ206はオフすると共に、
第2の出力信号203は“H”となる事により、第2の
出力バッファ制御信号205は“L”となり、N−ch
出力バッファ207はオフする。したがって、P−ch
及びN−chの各出力バッファ206,207のドレイ
ンに接続された出力端208はハイインピーダンスにな
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の半導
体集積回路は、出力端の状態が、電源立ち上げ時におけ
る電源立ち上がり開始から内部回路の安定動作電圧に達
するまでの間、不安定かつ不定状態となる。このため、
出力端に半導体集積回路の内部回路安定動作電圧以下で
反応する周辺部品,回路を接続する場合に、これらの部
品,回路が誤動作し、半導体集積回路としての致命的な
問題点となる。本発明の目的は、電源立ち上げ時におけ
る出力端の状態を安定に保持することを可能にした半導
体集積回路を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1の電位
と、この第1の電位よりも高い第2の電位により動作す
る半導体集積回路において、前記第1及び第2の電位に
よって生成される発振クロック信号と、この発振クロッ
ク信号との容量結合により前記第1の電位を基準電位と
して前記第2の電位に向かいチャージ電位を押し上げ
チャージポンプ部と、前記チャージ電位と前記第1の電
位を電源とし、出力信号に基づいて出力バッファ制御信
号を発生するバッファ制御部と前記出力バッファ制御
信号をゲート入力信号としドレインを出力端とした出力
バッファ部を有する。更に、前記発振クロック信号との
容量結合により前記第2の電位を基準電位とし、前記
1の電位に向かい第2のチャージ電位押し下げる第2
のチャージポンプ部と、前記第2のチャージ電位と前記
第2の電位を電源とし第2の出力信号に基づいて第2の
出力バッファ制御信号を発生する第2のバッファ制御部
と、前記第2の出力バッファ制御信号をゲート入力信号
としドレインを前記出力バッファ部の出力端に接続した
第2の出力バッファ部を備えることが好ましい
【0007】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。図1は本発明の第1実施例の要部の回路図である。
この実施例は、発振クロック信号1によりGND電位
(第1の電位)を基準に電源電位3(第2の電位)へチ
ャージ電位4を押し上げるチャージポンプ部2と、チャ
ージ電位4とGNDを電源にした出力バッファ制御部6
と、ソースをGNDに、ドレインを出力端11に、ゲー
トに前記出力バッファ制御部6からの出力バッファ制御
信号8が入力されるN−ch出力バッファ10と、チャ
ージ電位4とGND間及び出力バッファ制御部8とGN
D間に接続した容量5,9を備えている。出力信号は前
記出力バッファ制御部6に入力される。又、N−ch出
力バッファ10は出力端11に接続される。尚、電源電
位3が立ち上がり、内部回路安定動作電圧に達した時、
出力信号7は“H”に、初期設定される様になってい
る。
【0008】図2は図1の回路の動作を説明するための
タイミングチャートであり、これを参照して電源電位3
の立ち上がり時における各部の動作について説明する。
電源電位3がGND電位から内部動作安定電圧に達する
迄の間、発振回路が発振せず又発振クロックも伝達され
ないため、発振クロック信号1にはチャージポンプ2の
動作に必要なクロック信号が発生していない。したがっ
て、チャージポンプ部2はチャージ電位4を押し上げる
事ができないため、チャージ電位4は容量5によりGN
D電位が保持される。又、出力バッファ制御部6はチャ
ージ電位4がGND電位である為、出力信号7の内容に
関わらず“H”レベルを供給する事は無く、出力バッフ
ァ制御信号8には容量9によりGND電位が保持され
る。このため、N−ch出力バッファ10は、オフ状態
を維持する。
【0009】電源電位3が内部動作安定電圧に達した後
は、発振回路が発振し発振クロックが伝達されるため、
発振クロック信号1にはチャージポンプ部2の動作に必
要なクロック信号が発生する。したがって、チャージポ
ンプ部2はチャージ電位4を押し上げ、チャージ電位4
は電源電位3が維持される。このため、出力バッファ制
御部6にはチャージ電位4の電源電位3が供給され、出
力信号7の内容に基づき出力バッファ制御信号8を出力
する。本実施例の場合、電源電位3が立ち上がり内部回
路安定動作電圧に達した時、出力信号7が“H”に初期
設定されるため、出力バッファ制御部6は“L”を出力
し、出力バッファ制御信号8は引き続き“L”に維持さ
れる。このため、N−ch出力バッファ10は、オフ状
態を維持し、出力端11は電源電位3の立ち上がり初期
から安定してハイインピーダンス状態を維持する事にな
る。
【0010】図3は本発明の第2実施例の回路図であ
る。この実施例は、発振クロック信号101によりGN
D電位(第1の電位)を基準に電源電位103(第2の
電位)へチャージ電位104を押し上げるチャージポン
プ部102と、電源電位103を基準にGND電位へ第
2のチャージ電位114を押し下げる第2のチャージポ
ンプ部112を有する。又、チャージ電位104とGN
Dを電源にした出力バッファ制御部106と、第2のチ
ャージ電位114と電源電位103を電源にした第2の
出力バッファ制御部116を有する。
【0011】更に、ソースをGNDに、ドレインを出力
端111に、ゲートに出力バッファ制御部106からの
出力バッファ制御信号108が入力されるN−ch出力
バッファ110と、ソースを電源電位113に、ドレイ
ンを出力端111にゲートに第2の出力バッファ制御部
1116からの第2の出力バッファ制御信号118が入
力されるP−ch出力バッファ120とを備える。そし
て、チャージ電位104とGND間,出力バッファ制御
部108とGND間,第2のチャージ電位114と電源
電位113間,第2の出力バッファ制御部118と電源
電位113間にそれぞれ容量105,109,115,
119を接続している。尚、電源電位103が立ち上が
り、内部回路安定動作電圧に達した時、出力信号107
は“H”に第二の出力信号117は“L”に初期設定さ
れる。
【0012】図4に図3の回路の動作を説明するための
タイミングチャートを示す。電源電位101の立ち上が
りに際しチャージポンプ部102,チャージ電位10
4,出力バッファ制御部106,出力バッファ制御信号
108及びN−ch出力バッファ110は、第1実施例
で説明した各部と同様の動作を行い、N−ch出力バッ
ファ110はオフ状態を維持する。一方、第2のチャー
ジポンプ部112,第2のチャージ電位114,第2の
出力バッファ制御部116,第2の出力バッファ制御信
号118及びP−ch出力バッファ120は、第1実施
例で説明した各部の電源電位3とGND電位を逆転した
構成であり、動作は反極性で同様の動作を行い、P−c
h出力バッファ120はオフ状態を維持する。したがっ
て、出力端111は電源電位103の立ち上がり初期か
ら安定してハイインピーダンス状態を維持する事にな
る。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の半導体集
積回路は、出力バッファ制御部や出力バッファを備える
出力回路に、第1の電位を基準とし、この第1の電位を
これよりも高い第2の電位に向けて押し上げるチャージ
ポンプ部を設けているので、電源電圧立ち上がり時に出
力端を安定した状態に保つ事が可能となる。これによ
り、出力端に半導体集積回路の内部回路安定動作電圧以
下で反応する周辺部品,回路を容易に用いる事が可能と
なり、ひいては半導体集積回路の応用範囲拡大が可能と
なる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の出力回路を備える半導体
集積回路の回路図である。
【図2】図1の回路のタイミングチャートである。
【図3】本発明の第2実施例の出力回路を備える半導体
集積回路の回路図である。
【図4】図3の回路のタイミングチャートである。
【図5】従来の出力回路を備える半導体集積回路の回路
図である。
【図6】図5の回路のタイミングチャートである。
【符号の説明】
1,101 発振クロック信号 2,102,112 チャージポンプ部 4,104,114 チャージ電位 5,105,115 容量 6,106,116 出力バッファ制御部 7,107,117 出力信号 8,108,118 出力バッファ信号 9,109,119 容量 10,110,120 出力バッファ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の電位と、この第1の電位よりも高
    い第2の電位により動作する半導体集積回路において、
    前記第1及び第2の電位によって生成される発振クロッ
    ク信号と、この発振クロック信号との容量結合により前
    記第1の電位を基準電位として前記第2の電位に向かい
    チャージ電位を押し上げるチャージポンプ部と、前記チ
    ャージ電位と前記第1の電位を電源とし、出力信号に基
    づいて出力バッファ制御信号を発生するバッファ制御部
    前記出力バッファ制御信号をゲート入力信号としド
    レインを出力端とした出力バッファ部を有することを特
    徴とする半導体集積回路
  2. 【請求項2】 前記発振クロック信号との容量結合によ
    前記第2の電位を基準電位とし、前記第1の電位に向
    かい第2のチャージ電位押し下げる第2のチャージポ
    ンプ部と、前記第2のチャージ電位と前記第2の電位を
    電源とし第2の出力信号に基づいて第2の出力バッファ
    制御信号を発生する第2のバッファ制御部と、前記第2
    の出力バッファ制御信号をゲート入力信号としドレイン
    を前記出力バッファ部の出力端に接続した第2の出力バ
    ッファ部を備える請求項1記載半導体集積回路
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