JP2832974B2 - 画像復号装置及び復号方法 - Google Patents

画像復号装置及び復号方法

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JP2832974B2
JP2832974B2 JP1446489A JP1446489A JP2832974B2 JP 2832974 B2 JP2832974 B2 JP 2832974B2 JP 1446489 A JP1446489 A JP 1446489A JP 1446489 A JP1446489 A JP 1446489A JP 2832974 B2 JP2832974 B2 JP 2832974B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、画像の持つ2次元的相関を利用し、原画
像データを圧縮して伝送するブロック符号化の画像復号
装置及び復号方法、特にブロック構造に関する。
〔従来の技術〕
画像情報の一つの特徴として、2次元的相関を有する
ことが挙げられる。この2次元的相関を利用した符号化
の一つとして、画像を多数の2次元ブロックに分割し、
ブロック毎に符号化を行うブロック符号化が知られてい
る。
ブロック符号化の一例として、特開昭61−144989号公
報、特開昭62−92620号公報に記載されているADRC(ダ
イナミックレンジに適応した符号化)が本願出願人によ
り提案されている。ADRCは、2次元ブロック或いは3次
元ブロックに含まれる複数画素の最大値及び最小値の差
であるダイナミックレンジを求め、このダイナミックレ
ンジに適応して、元のビット数より少ないビット数の量
子化コードを形成する。つまり、ダイナミックレンジを
量子化コードのビット数に応じた複数のレベル範囲に分
割し、最小値除去後の画像データが属するレベル範囲と
対応する量子化コードが生成される。
上述のADRCでは、ブロック毎のダイナミックレンジ、
最大値及び最小値の内の2個のデータが付加的コードと
され、量子化コードと付加的コードとが伝送される。伝
送過程で、ブロック毎に定まる付加的コードが誤ると、
復号が不可能となり、そのブロック内の全ての画素デー
タがエラーデータとなる。従って、誤った付加的コード
を復号側で補間(コンシールメント)することが必要で
ある。
本願出願人は、隣接画素が復号しようとするブロック
と強い相関を有していることを利用し、復号しようとす
るブロックと隣接するブロックに含まれ、復号しようと
するブロックと隣接する複数の復元データから付加的コ
ードを補間する方式を提案している。即ち、1ブロック
が第6図に示すように、(4ライン×4画素)で構成さ
れる例において、ブロック3を復号しようとする時に、
斜線を付して示すように、ブロック3の4個の画素と復
号が済んでいるブロック1の隣接する4個の画素とから
付加的データが補間される。勿論、4個の隣接画素に限
らず、8個、12個、16個の隣接画素の復元データを使用
して、補間の精度を高くすることもできる。特開昭63−
256080号公報に記載されている方式では、隣接する復元
データから最小自乗法で付加的コードを補間する。特開
昭63−257390号公報に記載されている方式は、ブロック
内の全画素の平均値と標準偏差を付加的コードとして伝
送する場合に適用される方式である。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述の先に提案されている補間方式において、隣接す
る復元データが全て同一のレベルを持つ時には、エラー
が白色ノイズ、即ち、ランダムでなくなり、最小自乗法
で解を求めることができない。このような状態は、例え
ばブロック間の境界と画像のエッジとが一致する時に生
じる。
従って、この発明の目的は、上述のように、隣接ブロ
ックの隣接画素の復元データを使用して、付加的コード
を補間する時に、補間できなくなることを防ぐことがで
きるブロック構造を持つ画像復号装置及び復号方法を提
供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
この発明は、所定画素からなるブロック単位で原画素
データを、ブロックを代表する付加的コードに基づい
て、原画素データのビット数より小なるビット数の量子
化データに符号化し、ブロック間の空間的な境界線が非
直線とされたブロック構造を有する符号化データの画像
復号装置であって、 受け取った付加的コードのエラーの有無を検出するエ
ラー検出手段と、 隣接ブロックの隣接画素の復元データから復号しよう
とするブロックの付加的コードを復元する付加的コード
復元手段と、 受け取った付加的コードにエラーが有る時に、受け取
った付加的コードに代えて付加的コード復元手段により
復元された付加的コードを選択する選択手段と、 選択された付加的コードに基づいて、量子化データを
復号する復号手段とからなることを特徴とする画像復号
装置である。また、この発明は、このように画像データ
を復号するようにした復号方法である。
〔作用〕
ブロック間の境界が非直線的とされるので、画像のエ
ッジとブロックの境界とが一致することが防止され、エ
ラーがランダムとなり、最小自乗法で付加的コードを補
間することができる。
〔実施例〕
以下、この発明の一実施例について、図面を参照して
説明する。第1図は、この一実施例の画像データの伝送
システムを示し、1で示す入力端子に、1サンプルが8
ビットにディジタル化されたディジタルビデオデータが
供給される。ビデオデータは、後述する走査変換回路2
で、走査線の順序からブロックの順序にデータの配列が
変換される。
走査変換回路2の出力信号が最大値及び最小値検出回
路3及び遅延回路4に供給される。検出回路3は、ブロ
ックの最大値MAXと最小値MINとを検出する。遅延回路4
は、最大値MAX及び最小値MINを検出する時間、データを
遅延させる。減算回路5で(MAX−MIN)の演算がされ、
減算回路5からダイナミックレンジDRが得られる。減算
回路6では、遅延回路4からのビデオデータから最小値
MINが減算され、減算回路6から最小値が除去されたビ
デオデータが得られる。
減算回路6の出力データ及びダイナミックレンジDRが
量子化回路7に供給される。量子化回路7から元のビッ
ト数(8ビット)より少ないビット数例えば4ビットの
量子化コードDTが得られる。ダイナミックレンジDR、最
小値MIN及び量子化コードDTがフレーム化回路8に供給
され、出力端子9には、伝送データが取り出される。フ
レーム化回路8は、ダイナミックレンジDR、最小値MIN
及び量子化コードDTがバイトシリアルに配列され、同期
信号が付加された伝送データを形成する。また、フレー
ム化回路8では、付加的コード(DR、MIN)と量子化コ
ードDTの夫々に対するエラー訂正符号の符号化がなされ
る。
量子化回路7は、ダイナミックレンジDRに適応した量
子化を行う。つまり、ダイナミックレンジDRを(24=1
6)等分した量子化ステップΔで、最小値が除去された
ビデオデータが除算され、商を切り捨てで整数化した値
が量子化コードDTとされる。量子化回路7は、除算回路
或いはROMで構成できる。
フレーム化回路8の出力端子9に取り出された伝送デ
ータは、破線で示す伝送路10を介して受信側の入力端子
11からフレーム分解回路12に供給される。伝送路10は、
例えば磁気テープと回転ヘッドとで構成された記録及び
再生の過程である。
フレーム分解回路12では、伝送データが分解され、ダ
イナミックレンジDR、最小値MIN及び量子化コードDTが
別個に取り出される。また、フレーム分解回路12では、
付加的コード及び量子化コードDTのエラー訂正符号の復
号がなされる。フレーム分解回路12から発生するエラー
フラグEFは、エラー訂正符号の復号後の付加的コードの
エラーの有無を示す。例えばエラーフラグEFは、1ビッ
トのコードであって、エラーが無い時に“0"であり、エ
ラーが有る時に“1"である。
ブロック毎のダイナミックレンジDRがROM13に供給さ
れ、ROM13から量子化ステップΔが得られる。この量子
化ステップΔが遅延回路14を介して選択回路15の一方の
入力端子に供給される。選択回路15の他方の入力端子に
は、付加的コード復元回路16から量子化ステップΔ′が
供給される。
フレーム分解回路12からの最小値MINが遅延回路17を
介して選択回路18の一方の入力端子に供給される。選択
回路18の他方の入力端子には、付加的コード復元回路16
から最小値MIN′が供給される。これらの選択回路15及
び18は、エラーフラグEFで制御される。エラーフラグEF
が“0"の時には、遅延回路14及び17から夫々出力される
量子化ステップΔ及び最小値MINが選択回路15及び18で
選択される。エラーフラグEFが“1"の時には、付加的コ
ード復元回路16からの量子化ステップΔ′及び最小値MI
N′が選択回路15及び18で夫々選択される。
選択回路15からの量子化ステップが乗算回路20に供給
される。乗算回路20には、フレーム分解回路12から遅延
回路19を介して量子化コードDTが供給される。遅延回路
14、17、19は、付加的コード復元回路16で、量子化Δ′
及び最小値MIN′が復元されるのに必要な時間と対応す
る遅延量を有している。乗算回路20の出力信号が加算回
路21に供給され、選択回路18からの最小値が乗算回路20
の出力信号に加算される。この加算回路21の出力には、
復元データが得られる。
付加的コード復元回路16には、量子化コードDTと、メ
モリ22からの隣接ブロックの隣接画像の復元データが供
給される。付加的コード復元回路16は、隣接ブロックと
現ブロックとの境界の上下或いは左右に位置する複数画
像同士の相関が極めて強いことを利用し、最小自乗法で
量子化ステップΔ′及び最小値MIN′を復元する。かか
る付加的コード復元回路16は、本願出願人が先に提案し
た特開昭63−256080号公報に記載されているのと相違が
ないので、その詳細な説明は省略する。
加算回路21からの復元データが走査逆変換回路23に供
給される。走査逆変換回路23は、送信側に設けられてい
る走査変換回路2とは、逆にブロックの順序から走査線
の順序にデータの配列を並び替える。走査逆変換回路23
の出力端子24に復元されたビデオデータが得られる。
走査変換回路2の一例を第2図に示す。31で示すフィ
ールドメモリにディジタルビデオデータの1フィールド
分が順次書き込まれる。フィールドメモリ31には、アド
レス発生回路32からのアドレス信号が供給される。端子
33からのサンプルクロックとこのサンプルクロックを分
周回路34で1/16に分周したクロックとがアドレス発生回
路32に供給される。サンプルクロックからフィールドメ
モリ31にデータを書き込むための書き込みアドレスが形
成される。
また、端子35からのラインクロックを分周回路36で1/
4に分周したクロックがアドレス発生回路32に供給され
る。更に、端子37からのサンプルクロックがROM38に供
給され、ROM38からアドレス発生回路32に対して、読み
出しアドレスを形成するためのアドレス制御信号が供給
される。読み出しアドレスは、ブロック間の空間的な境
界線が非直線となるように、例えば第3図に示すブロッ
ク構造を出力データが持つように設定される。
第3図は、16個の画素からなるブロックを構成する例
を示し、(4×4)で暫定的に区分けされる複数ブロッ
クをブロック1〜ブロック5として表す。中央のブロッ
ク3の上下に二つのブロック1及びブロック5が位置
し、その左右にブロック2及びブロック4が位置する。
白丸で示す各画素内の数字がブロックの番号を示し、ブ
ロック3を構成する画素は、二重の丸がで表されてい
る。この第3図から分るように、ブロック間の境界線
は、矩形でなく、相互に凹凸が入り込んだ非直線で囲ま
れた領域である。
ROM38に書き込まれているアドレス制御信号は、第4
図に示す順序で発生する。第3図におけるラインの番号
を(n、n+1、・・・・、n+5)と表し、サンプル
の番号を(m、m+1、・・・・、m+5)として表
す。ROM38からは、第4図に示すように、(n、m+
3)(n+1、m+3)(n+1、m+4)(n+1、
m+5)・・・・(n+5、m+2)のアドレス制御信
号が順次発生する。従って、第3図におけるブロック3
の16個の画素のデータが順次フィールドメモリ31から読
み出される。ブロック3の16個の画素データの読み出し
が終了すると、nの値が(+4)され、mの値が(+
4)され、次のブロックを構成する画素データの読み出
しがなされる。
フィールドメモリ31は、2個のフィールドメモリから
構成され、あるフィールド期間で、一方のフィールドメ
モリに対して入力データの書き込みがされている時に、
他方のフィールドメモリからデータの読み出しがされ
る。
ブロック間の境界線が非直線となるブロック構造とし
ては、第3図に示される例に限られない。第5図は、こ
の発明が適用されたブロック構造の他の例を示す。第5
図の例では、矩形の領域の境界線で画素の入れ替えを行
って、ブロックが構成されている。
また、この発明は、2次元ブロック毎に画素データを
固定長のデータに変換するADRCに限らず、可変長のデー
タに変換する可変長ADRCに対して適用できる。また、ブ
ロックを代表する平均値及び標準偏差を付加的コードと
して、ブロック内の画素データを1ビットのコード信号
に夫々符号化するブロック符号化のようなADRC以外に対
しても適用することができる。
〔発明の効果〕
この発明では、ブロックの境界線が非直線とされてい
るので、ブロックの境界線が画像のエッジと一致するこ
とを回避できる。従って、ブロックを代表する付加的デ
ータがエラーデータとなった場合、非常に相関が強い復
元データにより、付加的コードを良好に補間することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例のブロック図、第2図は走
査変換回路の一例のブロック図、第3図はこの発明が適
用されたブロック構造の一例を示す略線図、第4図は走
査変換回路の説明に用いる略線図、第5図はこの発明が
適用されたブロック構造の他の例を示す略線図、第6図
は従来のブロック構造の説明に用いる略線図である。 図面における主要な符号の説明 1:ディジタルビデオ信号の入力端子、 2:走査変換回路、 10:伝送路、 16:付加的コード復元回路、 23:走査逆変換回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−111311(JP,A) 特開 昭62−149285(JP,A) 特開 昭61−144989(JP,A) 特開 昭64−69181(JP,A) 特開 昭63−41717(JP,A) 二宮他「高品位テレビ衛星1チャンネ ル 伝送方式(MUSE)」テレビジョ ン学会技術報告 Vol.7,No.44 P.37−42(昭59.3) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04N 7/24 - 7/68 H04N 1/41 - 1/419

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定画素からなるブロック単位で原画素デ
    ータを、ブロックを代表する付加的コードに基づいて、
    原画素データのビット数より小なるビット数の量子化デ
    ータに符号化し、ブロック間の空間的な境界線が非直線
    とされたブロック構造を有する符号化データの画像復号
    装置であって、 受け取った付加的コードのエラーの有無を検出するエラ
    ー検出手段と、 隣接ブロックの隣接画素の復元データから復号しようと
    するブロックの付加的コードを復元する付加的コード復
    元手段と、 上記受け取った付加的コードにエラーが有る時に、上記
    受け取った付加的コードに代えて上記付加的コード復元
    手段により復元された付加的コードを選択する選択手段
    と、 選択された付加的コードに基づいて、量子化データを復
    号する復号手段とからなることを特徴とする画像復号装
    置。
  2. 【請求項2】所定画素からなるブロック単位で原画素デ
    ータを、上記ブロックを代表する付加的コードに基づい
    て、原画素データのビット数より小なるビット数の量子
    化データに符号化し、ブロック間の空間的な境界線が非
    直線とされたブロック構造を有する符号化データの画像
    復号方法であって、 受け取った付加的コードのエラーの有無を検出するステ
    ップと、 隣接ブロックの隣接画素の復号データから復号しようと
    するブロックの付加的コードを復元するステップと、 上記受け取った付加的コードにエラーが有る時に、上記
    受け取った付加的コードに代えて上記付加的コード復元
    手段により復元された付加的コードを選択するステップ
    と、 選択された付加的コードに基づいて、量子化データを復
    号するステップとからなることを特徴とする画像復号方
    法。
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二宮他「高品位テレビ衛星1チャンネル 伝送方式(MUSE)」テレビジョン学会技術報告 Vol.7,No.44 P.37−42(昭59.3)

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