JP2829387B2 - 脂肪細胞における脂肪分解促進用組成物 - Google Patents
脂肪細胞における脂肪分解促進用組成物Info
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- A61Q19/00—Preparations for care of the skin
- A61Q19/06—Preparations for care of the skin for countering cellulitis
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脂肪細胞における
脂肪分解促進用組成物に関し、詳しくは細胞内の蓄積脂
肪の分解を促進する作用を有する組成物に関する。
脂肪分解促進用組成物に関し、詳しくは細胞内の蓄積脂
肪の分解を促進する作用を有する組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ノルアドレナリンやアドレナリン,グル
カゴンなどの生体内ホルモンは、脂肪分解の促進作用を
有することが知られている。さらに、カフェイン,テオ
フィリンなどの化合物も同様に脂肪分解を促進する作用
を有するとの報告もある。また、体脂肪を分解させて脂
肪細胞を小さくすることによって、ほっそりとした体型
にする、いわゆる痩身用組成物についても検討されてお
り、コラの種子抽出物を含有するもの(特表平3−50
4241号公報)、カフェインなどの脂肪分解性物質と
成長因子を組み合わせて含有するもの(特表平6−50
6668号公報)等が有効であると報告されている。し
かし、ホルモンやカフェインなどは、副作用も予想さ
れ、痩身効果を期待して長期間使用することには問題が
ある。
カゴンなどの生体内ホルモンは、脂肪分解の促進作用を
有することが知られている。さらに、カフェイン,テオ
フィリンなどの化合物も同様に脂肪分解を促進する作用
を有するとの報告もある。また、体脂肪を分解させて脂
肪細胞を小さくすることによって、ほっそりとした体型
にする、いわゆる痩身用組成物についても検討されてお
り、コラの種子抽出物を含有するもの(特表平3−50
4241号公報)、カフェインなどの脂肪分解性物質と
成長因子を組み合わせて含有するもの(特表平6−50
6668号公報)等が有効であると報告されている。し
かし、ホルモンやカフェインなどは、副作用も予想さ
れ、痩身効果を期待して長期間使用することには問題が
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、安全性の
点で心配のない天然物の中から、脂肪の分解を促進する
作用を有する物質を開発すべく検討を重ね、大豆抽出液
に該活性があることを見出し、その有効成分がイソフラ
ボン類であることを究明した。本発明は、かかる知見に
基づいて完成されたものである。
点で心配のない天然物の中から、脂肪の分解を促進する
作用を有する物質を開発すべく検討を重ね、大豆抽出液
に該活性があることを見出し、その有効成分がイソフラ
ボン類であることを究明した。本発明は、かかる知見に
基づいて完成されたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、脂肪細胞における脂肪分解を促進するために有効な
量のイソフラボン類を含有させたことを特徴とする脂肪
細胞における脂肪分解促進用組成物である。
は、脂肪細胞における脂肪分解を促進するために有効な
量のイソフラボン類を含有させたことを特徴とする脂肪
細胞における脂肪分解促進用組成物である。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に用いるイソフラボン類
は、大豆等の豆科植物に含まれる成分であり、具体的に
はダイゼイン(daidzein), ダイジン(daidzin),ジェニス
テイン(genistein) ,ジェニスチン(genistin)およびこ
れらの誘導体があり、これらを単独で、もしくは2種以
上を適宜組み合わせて使用することができる。本発明の
組成物におけるイソフラボン類の含量は、基本的には脂
肪細胞における脂肪分解を促進するために有効な量であ
るが、具体的には当該組成物の用途などを考慮して決定
すべきである。例えば、組成物が医薬品として、注射も
しくは点滴用である場合は、イソフラボン類を0.05
〜1,000,000μg/ml(g)含むようにすべ
きであり、組成物が食品,医薬品などとして、固形状,
液状,粉末状,顆粒状,ペースト状などの形態で経口投
与もしくは経皮投与用である場合は、イソフラボン類を
5〜1000mg/ml(g)含むようにすべきであ
る。また、組成物が家畜用飼料であり、固形状,液状,
粉末状,顆粒状,ペースト状などの形態で用いられる場
合は、イソフラボン類を5〜1000mg/ml(g)
含むようにすべきである。上記のいずれの用途に用いる
場合であっても、組成物中のイソフラボン類が下限未満
であると、脂肪細胞における十分な脂肪分解促進作用が
得られない。
は、大豆等の豆科植物に含まれる成分であり、具体的に
はダイゼイン(daidzein), ダイジン(daidzin),ジェニス
テイン(genistein) ,ジェニスチン(genistin)およびこ
れらの誘導体があり、これらを単独で、もしくは2種以
上を適宜組み合わせて使用することができる。本発明の
組成物におけるイソフラボン類の含量は、基本的には脂
肪細胞における脂肪分解を促進するために有効な量であ
るが、具体的には当該組成物の用途などを考慮して決定
すべきである。例えば、組成物が医薬品として、注射も
しくは点滴用である場合は、イソフラボン類を0.05
〜1,000,000μg/ml(g)含むようにすべ
きであり、組成物が食品,医薬品などとして、固形状,
液状,粉末状,顆粒状,ペースト状などの形態で経口投
与もしくは経皮投与用である場合は、イソフラボン類を
5〜1000mg/ml(g)含むようにすべきであ
る。また、組成物が家畜用飼料であり、固形状,液状,
粉末状,顆粒状,ペースト状などの形態で用いられる場
合は、イソフラボン類を5〜1000mg/ml(g)
含むようにすべきである。上記のいずれの用途に用いる
場合であっても、組成物中のイソフラボン類が下限未満
であると、脂肪細胞における十分な脂肪分解促進作用が
得られない。
【0006】イソフラボン類は、市販品を用いてもよい
が、例えば大豆から抽出することによって得ることがで
きる。抽出はメタノール,エタノール,ブタノール,ジ
エチルエーテル等の有機溶媒を使用して常法により行え
ばよく、その1例を以下に示す。粉砕大豆1kgにメタ
ノール等の有機溶媒1〜3リットル加え、加熱還流抽出
を行い、抽出液を得る。この液を濃縮、乾固したものに
水とn−ブタノール等の有機溶媒を各々100〜1,0
00ml程度加え、攪拌する。その後、静置して水層と
ブタノール層に分離させる。次いで、ブタノール層を濃
縮、乾固し、これにジエチルエーテル等の有機溶媒を加
え攪拌する。その後、遠心分離し、得られた沈澱物にエ
ーテルを加えて可溶物を除去する。このようにして得ら
れたエーテル不溶物(沈澱物)をイソフラボン類含有画
分として回収する。さらに、必要に応じてクロマトグラ
フィーなどの常法に従い各成分に分画する。イソフラボ
ン類が含まれていることは、薄層クロマトグラフィー等
によって確認することができる。
が、例えば大豆から抽出することによって得ることがで
きる。抽出はメタノール,エタノール,ブタノール,ジ
エチルエーテル等の有機溶媒を使用して常法により行え
ばよく、その1例を以下に示す。粉砕大豆1kgにメタ
ノール等の有機溶媒1〜3リットル加え、加熱還流抽出
を行い、抽出液を得る。この液を濃縮、乾固したものに
水とn−ブタノール等の有機溶媒を各々100〜1,0
00ml程度加え、攪拌する。その後、静置して水層と
ブタノール層に分離させる。次いで、ブタノール層を濃
縮、乾固し、これにジエチルエーテル等の有機溶媒を加
え攪拌する。その後、遠心分離し、得られた沈澱物にエ
ーテルを加えて可溶物を除去する。このようにして得ら
れたエーテル不溶物(沈澱物)をイソフラボン類含有画
分として回収する。さらに、必要に応じてクロマトグラ
フィーなどの常法に従い各成分に分画する。イソフラボ
ン類が含まれていることは、薄層クロマトグラフィー等
によって確認することができる。
【0007】上記したように、本発明の組成物におい
て、イソフラボン類は市販の純品をそのまま用いてもよ
く、前記した如く、豆科植物等から抽出した粗製物やそ
の精製物を使用してもよい。必要に応じて、増量剤,安
定剤,賦形剤などの常用の成分を適宜配合したりして組
成物を調製することができる。また、この組成物は用途
等を考慮して固形状,液状,粉末状,顆粒状,ペースト
状など様々な形態とすることができる。
て、イソフラボン類は市販の純品をそのまま用いてもよ
く、前記した如く、豆科植物等から抽出した粗製物やそ
の精製物を使用してもよい。必要に応じて、増量剤,安
定剤,賦形剤などの常用の成分を適宜配合したりして組
成物を調製することができる。また、この組成物は用途
等を考慮して固形状,液状,粉末状,顆粒状,ペースト
状など様々な形態とすることができる。
【0008】本発明の脂肪分解促進用組成物は、脂肪を
分解して痩身効果を奏する作用があることから、医薬
品、化粧品、機能性食品などの分野での利用が考えら
れ、例えば経皮投与(皮膚に塗布)、経口投与、静脈注
射などの様々な態様で用いたり、食品に添加するなどの
利用が考えられる。さらに、家畜などに摂取させて脂肪
を分解させ、低脂肪肉を生産させる効果があることか
ら、この組成物を飼料に添加して用いることができる。
分解して痩身効果を奏する作用があることから、医薬
品、化粧品、機能性食品などの分野での利用が考えら
れ、例えば経皮投与(皮膚に塗布)、経口投与、静脈注
射などの様々な態様で用いたり、食品に添加するなどの
利用が考えられる。さらに、家畜などに摂取させて脂肪
を分解させ、低脂肪肉を生産させる効果があることか
ら、この組成物を飼料に添加して用いることができる。
【0009】
【実施例】次に、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれらによって制限されるものではない。 製造例1 粉砕大豆1kgにメタノールを3リットル加え、加熱還
流抽出を行い、得られた抽出液をロータリーエバポレー
ターで濃縮、乾固した。次に、この濃縮、乾固したもの
に水とn−ブタノールをそれぞれ500mlずつ加えて
振とう、攪拌した後、静置して水層とブタノール層に分
離させた。ブタノール層を減圧乾固し、これにジエチル
エーテルを加えて振とう、攪拌した。しかる後、遠心分
離(3,000rpm、10分間)し、上清のエーテル
可溶物を除いて得られた沈澱物にさらにエーテルを加え
て可溶物を除く操作を数回行った。このようにして得ら
れたエーテル不溶物をイソフラボン類含有画分として回
収した。
発明はこれらによって制限されるものではない。 製造例1 粉砕大豆1kgにメタノールを3リットル加え、加熱還
流抽出を行い、得られた抽出液をロータリーエバポレー
ターで濃縮、乾固した。次に、この濃縮、乾固したもの
に水とn−ブタノールをそれぞれ500mlずつ加えて
振とう、攪拌した後、静置して水層とブタノール層に分
離させた。ブタノール層を減圧乾固し、これにジエチル
エーテルを加えて振とう、攪拌した。しかる後、遠心分
離(3,000rpm、10分間)し、上清のエーテル
可溶物を除いて得られた沈澱物にさらにエーテルを加え
て可溶物を除く操作を数回行った。このようにして得ら
れたエーテル不溶物をイソフラボン類含有画分として回
収した。
【0010】製造例2 製造例1で得た画分から逆相HPLC(ODSカラムを
用いアセトニトリルの濃度を0〜50%に変化させる
0.1%トリフルオロ酢酸を含む水溶液でグラジエント
溶出、262nmの吸収で検出)にてダイゼイン,ダイ
ジン,ジェニステインおよびジェニスチンの各成分を得
た。
用いアセトニトリルの濃度を0〜50%に変化させる
0.1%トリフルオロ酢酸を含む水溶液でグラジエント
溶出、262nmの吸収で検出)にてダイゼイン,ダイ
ジン,ジェニステインおよびジェニスチンの各成分を得
た。
【0011】実施例1 マウス由来の前駆脂肪細胞3T3−L1を6穴マルチプ
レートを用いて10%牛胎児血清を含むDME培地(ダ
ルベッコ変法イーグル培地)で37℃で培養した。な
お、培地は2〜3日毎に交換した。細胞が密集状態に達
した後、培地にデキサメタゾン,メチルイソブチルキサ
ンチンおよびインスリンの3種類の試薬を加えて分化誘
導を行い、脂肪細胞へと分化させた。分化誘導処理は2
日間行い、その後は元の培地で培養を続けた。約1週間
後、脂肪細胞へ分化した3T3−L1細胞に製造例2で
得たダイゼインの所定量を添加して培養し、1日(24
時間)後および2日(48時間)後に培地中のグリセロ
ール量を脂肪分解の指標として定量した。なお、グリセ
ロールは脂肪分解によって遊離してくるものであり、グ
リセロールオキシダーゼ等を用いて比色法で定量した。
結果を図1に示す。図から明らかなように、ダイゼイン
は濃度依存的に脂肪分解を引き起こす。ダイゼインは
0.3μM、すなわち0.0763μg/ml(または
g)という比較的低濃度から有効であるので、生体内に
おいても同様に効果を発揮する可能性が高い。図中の横
軸はダイゼインの濃度(μM)を、縦軸は脂肪分解によ
って放出されたグリセロール量(nmol/ml)を示
す。また、□および■は、それぞれダイゼイン添加から
24時間経過後あるいは48時間経過後の脂肪分解作用
を示しており、図中の数値は、ダイゼインの濃度が0μ
Mの場合のグリセロール量を基準(100%)として、
各種濃度のダイゼインにより生じたグリセロール量を計
算したものである。
レートを用いて10%牛胎児血清を含むDME培地(ダ
ルベッコ変法イーグル培地)で37℃で培養した。な
お、培地は2〜3日毎に交換した。細胞が密集状態に達
した後、培地にデキサメタゾン,メチルイソブチルキサ
ンチンおよびインスリンの3種類の試薬を加えて分化誘
導を行い、脂肪細胞へと分化させた。分化誘導処理は2
日間行い、その後は元の培地で培養を続けた。約1週間
後、脂肪細胞へ分化した3T3−L1細胞に製造例2で
得たダイゼインの所定量を添加して培養し、1日(24
時間)後および2日(48時間)後に培地中のグリセロ
ール量を脂肪分解の指標として定量した。なお、グリセ
ロールは脂肪分解によって遊離してくるものであり、グ
リセロールオキシダーゼ等を用いて比色法で定量した。
結果を図1に示す。図から明らかなように、ダイゼイン
は濃度依存的に脂肪分解を引き起こす。ダイゼインは
0.3μM、すなわち0.0763μg/ml(または
g)という比較的低濃度から有効であるので、生体内に
おいても同様に効果を発揮する可能性が高い。図中の横
軸はダイゼインの濃度(μM)を、縦軸は脂肪分解によ
って放出されたグリセロール量(nmol/ml)を示
す。また、□および■は、それぞれダイゼイン添加から
24時間経過後あるいは48時間経過後の脂肪分解作用
を示しており、図中の数値は、ダイゼインの濃度が0μ
Mの場合のグリセロール量を基準(100%)として、
各種濃度のダイゼインにより生じたグリセロール量を計
算したものである。
【0012】実施例2 ダイゼインの代わりにダイジンを使用したこと以外は実
施例1と同様に行った。得られた結果を図2に示す。な
お、図中の記号や数値は図1と同じ意味である。図から
明らかなように、ダイジンは濃度依存的に脂肪分解を引
き起こす。ダイジンは比較的低濃度であるので、生体内
においても同様に効果を発揮する可能性が高い。
施例1と同様に行った。得られた結果を図2に示す。な
お、図中の記号や数値は図1と同じ意味である。図から
明らかなように、ダイジンは濃度依存的に脂肪分解を引
き起こす。ダイジンは比較的低濃度であるので、生体内
においても同様に効果を発揮する可能性が高い。
【0013】実施例3 ダイゼインの代わりにジェニステインを使用したこと以
外は実施例1と同様に行った。得られた結果を図3に示
す。なお、図中の記号や数値は図1と同じ意味である。
図から明らかなように、ジェニステインは濃度依存的に
脂肪分解を引き起こす。ジェニステインは比較的低濃度
であるので、生体内においても同様に効果を発揮する可
能性が高い。
外は実施例1と同様に行った。得られた結果を図3に示
す。なお、図中の記号や数値は図1と同じ意味である。
図から明らかなように、ジェニステインは濃度依存的に
脂肪分解を引き起こす。ジェニステインは比較的低濃度
であるので、生体内においても同様に効果を発揮する可
能性が高い。
【0014】実施例4 ダイゼインの代わりにジェニスチンを使用したこと以外
は実施例1と同様に行った。得られた結果を図4に示
す。なお、図中の記号や数値は図1と同じ意味である。
図から明らかなように、ジェニスチンは濃度依存的に脂
肪分解を引き起こす。ジェニスチンは比較的低濃度であ
るので、生体内においても同様に効果を発揮する可能性
が高い。
は実施例1と同様に行った。得られた結果を図4に示
す。なお、図中の記号や数値は図1と同じ意味である。
図から明らかなように、ジェニスチンは濃度依存的に脂
肪分解を引き起こす。ジェニスチンは比較的低濃度であ
るので、生体内においても同様に効果を発揮する可能性
が高い。
【0015】実施例5 マウス腹腔内にダイゼインを投与(67mg/kg体
重)し、24時間後の血清中のグリセロール量を測定し
た。この間、自由飲水、絶食とした。なお、ダイゼイン
はレシチン(5mg/ml)溶液に懸濁したものを投与
した。結果を表1に示す。表から明らかなように、ダイ
ゼイン投与群のグリセロール量は対照群と比較して有意
に上昇した。このことから、ダイゼインは生体内におい
ても培養細胞におけるのと同様に脂肪分解を促進させる
ことが示された。
重)し、24時間後の血清中のグリセロール量を測定し
た。この間、自由飲水、絶食とした。なお、ダイゼイン
はレシチン(5mg/ml)溶液に懸濁したものを投与
した。結果を表1に示す。表から明らかなように、ダイ
ゼイン投与群のグリセロール量は対照群と比較して有意
に上昇した。このことから、ダイゼインは生体内におい
ても培養細胞におけるのと同様に脂肪分解を促進させる
ことが示された。
【0016】
【表1】 a:1%の危険率で有意差あり。
【0017】
【発明の効果】本発明の脂肪分解促進用組成物は、比較
的低い濃度でも優れた脂肪分解能を有している。この作
用を生かして、痩身効果を有する化粧品、医薬品、さら
には機能性食品等として利用することができる。しか
も、組成物の有効成分は大豆等に含まれる食品天然成分
であり、古来より摂取されており、安全性の上で全く問
題がない。
的低い濃度でも優れた脂肪分解能を有している。この作
用を生かして、痩身効果を有する化粧品、医薬品、さら
には機能性食品等として利用することができる。しか
も、組成物の有効成分は大豆等に含まれる食品天然成分
であり、古来より摂取されており、安全性の上で全く問
題がない。
【図1】 ダイゼインによる脂肪分解促進作用を示す。
【図2】 ダイジンによる脂肪分解促進作用を示す。
【図3】 ジェニステインによる脂肪分解促進作用を示
す。
す。
【図4】 ジェニスチンによる脂肪分解促進作用を示
す。
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 35/78 A61K 35/78 J C07D 311/36 C07D 311/36 C07H 17/07 C07H 17/07 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 311/26 - 311/40 C07H 17/065 - 17/075 A61K 31/35 CA(STN) REGISTRY(STN) EPAT(QUESTEL) WPI/L(QUESTEL)
Claims (5)
- 【請求項1】 脂肪細胞における脂肪分解を促進するた
めに有効な量のイソフラボン類を含有させたことを特徴
とする脂肪細胞における脂肪分解促進用組成物。 - 【請求項2】 イソフラボン類が、ダイゼイン,ダイジ
ン,ジェニステインおよびジェニスチンのうちの少なく
とも1種である請求項1記載の組成物。 - 【請求項3】 組成物が、注射もしくは点滴用であり、
イソフラボン類を0.05〜1,000,000μg/
ml(g)含む請求項1記載の組成物。 - 【請求項4】 組成物が、経口投与もしくは経皮投与用
であり、イソフラボン類を5〜1000mg/ml
(g)含む請求項1記載の組成物。 - 【請求項5】 組成物が、家畜用飼料であり、イソフラ
ボン類を5〜1000mg/ml(g)含む請求項1記
載の組成物。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8263773A JP2829387B2 (ja) | 1996-09-13 | 1996-09-13 | 脂肪細胞における脂肪分解促進用組成物 |
US08/755,257 US5776906A (en) | 1996-09-13 | 1996-11-22 | Method for promoting fat-degradation in fat cells |
DE69621801T DE69621801T2 (de) | 1996-09-13 | 1996-12-30 | Zusammensetzung Enthaltend Isoflavon zur Förderung von Fettabbau im Fettzellen |
EP96120991A EP0829261B1 (en) | 1996-09-13 | 1996-12-30 | Composition comprising isoflavone for promoting fat-degradation in fat-cells |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8263773A JP2829387B2 (ja) | 1996-09-13 | 1996-09-13 | 脂肪細胞における脂肪分解促進用組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1087486A JPH1087486A (ja) | 1998-04-07 |
JP2829387B2 true JP2829387B2 (ja) | 1998-11-25 |
Family
ID=17394090
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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