JP2829285B2 - トラフィックペイント用顔料組成物 - Google Patents
トラフィックペイント用顔料組成物Info
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Description
イント用顔料組成物に関し、更に詳しくはトラフィック
ペイントに使用した場合に、流動性、反射輝度、再帰反
射性、耐光性等に優れた塗膜を与えるトラフィックペイ
ント用顔料組成物に関する。
塗料、いわゆるトラフィックペイントには、一般に、ペ
イント式の常温用(1種)と加熱用(2種)及び溶融式
(3種)が使用されている。常温用は常温で、加熱用
は、施工時50〜80℃に塗料を加温して塗装する。
又、溶融式は、熱可塑性樹脂を展色剤とした粉末状の塗
料で、180〜220℃の高温で溶融させ、専用の塗装
機を用いて施工される。
の黄色系の着色成分として、ペイント式では黄鉛、酸化
鉄イエロー、チタンイエロー、有機顔料等が使用される
が、主に黄鉛が用いられており、又、溶融式では耐熱性
改良黄鉛が用いられている。
等の観点から、重金属の公害規制は強化されてきてお
り、又、降雪地帯における路面表示材の摩耗による粉塵
公害対策上等の理由から、鉛及びクロムを主成分とする
黄鉛の使用はかなり困難な状況にあり、黄鉛に代わる無
公害の黄色系の顔料或いは着色剤の早期開発が要望され
ている。
る無公害の黄色顔料として、特公昭49−118725
号公報や特公昭50−74634号公報に記載されてい
る4,4′−ビス〔アセトアセト(2″,5″−ジメト
キシ−4″−クロル)アニリド−2−アゾ〕−3,3′
−ジクロルジフェニル(ジスアゾ顔料)又はこの熱処理
化物を使用する方法が知られている。他の方法として
は、特公平4−132770号公報に無機顔料の存在下
に有機顔料を析出させ、無機顔料表面に有機顔料を付着
させる方法が記載されている。
顔料を使用する方法は、施工時の加熱温度が200℃以
上で、加熱滞留時間が比較的長い場合には、部分的に熱
分解して3,3′−ジクロルベンジジンを含む微量の芳
香族アミンを発生することが明らかにされている。3,
3′−ジクロルベンジジンは労働安全衛生法の特定化学
物質障害予防規則の第一類物質に指定された物質である
こと、加熱溶融式で使用される180〜220℃の温度
では、現在使用されている耐熱改良黄鉛に比較して色相
の変化が大きいこと等の理由で、上記ジスアゾ顔料は、
加熱溶融式トラフィックペイント用の顔料としては使用
できないことが分かった。
る方法は、無機顔料の存在下に有機顔料を合成し、析出
させて、無機顔料の表面に有機顔料を付着させる方法
と、有機溶剤に有機顔料を溶解し、これに核材とすべき
無機顔料を分散させた後、この分散溶液に有機顔料の貧
溶剤を添加して有機顔料を析出させ、無機顔料の表面に
有機顔料を付着させる方法とがある。
させる工程を必要とするが、均一な安定した分散スラー
リを得ることは容易なことではなく、更に有機顔料の無
機顔料への付着にはある程度の選択性があり、無機顔料
に付着しない遊離の有機顔料が多く存在する等、工程管
理上及び経済的にも不利な点が多い。
問題点を解決し、製造が容易で、反射輝度、耐候性、耐
熱性及び再帰反射性に優れる無公害のトラフィックペイ
ント用顔料組成物を提供することである。
によって達成される。即ち、本発明は、無機顔料と、そ
の表面に付着した有機顔料とからなり、上記無機顔料が
バナジン酸ビスマスイエローを含むことを特徴とするト
ラフィックペイント用顔料組成物である。
付着した有機顔料からなる顔料組成物において、上記無
機顔料の一部としてバナジン酸ビスマスイエローを使用
することによって、製造が容易で、反射輝度、耐候性、
耐熱性及び再帰反射性に優れる無公害のトラフィックペ
イント用顔料組成物を提供することができる。
を更に詳細に説明する。本発明で使用する無機顔料は、
必須成分としてバナジン酸ビスマスイエローを含有する
以外に他の無機顔料も含有する。他の無機顔料として
は、例えば、チタンイエロー、酸化鉄イエロー、二酸化
チタン、炭酸カルシウム及び硫酸バリウム等が挙げられ
る。
として含まれるバナジン酸ビスマスイエローの含有量
は、無機顔料全量中でバナジン酸ビスマスイエローが5
〜50重量%を占める範囲が好ましい。本発明で使用す
るバナジン酸ビスマスイエロー顔料は、例えば、イルガ
カラーの商品名でチバガイギー株式会社から入手して使
用することができる。
%未満であると、トラフィックペイント用として使用し
た場合に、塗料としての流動性が不十分であり、又、塗
膜とした場合にその色調、反射輝度、再帰反射性が不十
分である。一方、バナジン酸ビスマスイエローが50重
量%を超える場合には、トラフィックペイント用として
使用した場合に、塗料としての流動性は問題がないもの
の、色調がくすみ鮮明性に欠け、トラフィックペイント
としての道路標示黄色見本色から外れた色調を呈するこ
とになるので好ましくない。
料組成物をペイント式のトラフィックペイント用に用い
るか、溶融式トラフィックペイント用に用いるかによっ
て適宜選択することができる。耐熱性が要求されないペ
イント式の常温用及び加熱用には、モノアゾ系顔料、ジ
スアゾ系顔料或いはポリアゾ系顔料等が通常用いられ
る。耐熱性が要求される溶融式の場合には、耐熱性が良
好な顔料であるアントラキノン系顔料、イソインドリン
系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料
等が通常用いられる。
有機顔料とを固体状態で機械的に混合摩砕することによ
って製造される。無機顔料と有機顔料の使用割合は、特
に制限されないが、両者の合計を100重量部とした場
合、前者40〜90重量部で、後者が10〜60重量部
の割合であることが好ましい。
れ、ローラー若しくは混合翼の高速回転による圧縮及び
剪断作用によって混合する混合機を使用することが好ま
しい。このような混合機としては、Muller型混合
機、Pugmill型混合機、粒子点綴型混合機或いは
流動型混合機等が用いられる。具体的には、ハイスピー
ドミキサー(三井鉱山社製)、スーパミキサー(カワタ
社製)、ターボスフェアミキサー(モーリッツ社製)等
が挙げられる。ボールミルのような混合室が回転する混
合機を用いても圧縮剪断作用が生じないので、このよう
な混合機を用いても本発明の目的は達成されない。
者を混合機の混合室に仕込み、25〜80℃の温度で、
20〜60分間混合する。混合翼の回転数は、通常30
0〜1000rpmである。混合は、通常、目的とする
色相が得られた時点で終了する。混合終了後、有機顔料
が無機顔料表面に付着した粒子状の顔料組成物が得られ
る。得られる顔料組成物は、トラフィックペイント用に
使用する場合、他の成分との混合の容易さの点から、粒
子径は0.1〜500μm程度であることが望ましい。
そのためには、顔料組成物を製造するに際し、粒子径が
0.1〜2μm程度の無機顔料を使用することが好まし
い。
を促進するために、必要ならば、シランカップリング
剤、チタン系カップリング剤或いはジルコアルミネート
カップリング剤等の公知のカップリング剤を共存させる
ことができる。カップリング剤の使用量は、有機顔料と
無機顔料の合計量の5重量%以下である。
説明する。尚、文中部又は%とあるのは、特に断りのな
い限り重量基準である。 実験例1〜7 下記表1の配合処方に従って原材料を10リットルのハ
イスピードミキサー(三井鉱山社製)を用いて混合して
7種の顔料組成物を製造した。回転数1000rpm
で、室温で30分間攪拌混合して得られた顔料組成物を
取り出した。
塗料3種(JISK5665)100部に対して2部の
割合で添加し、200℃で10分間マントルヒーターで
溶融混合して顔料を分散させた。この着色溶融物を3種
用のアプリケーターで塗板に展色したものをテストピー
スとして、各種性能を評価した。その結果を表2に示
す。
て作成したテストピースと比較して、色相が最も近似し
ている順に◎(近似)〜×(色調が異なる)で表した。 (2)反射輝度:塗料を展色後、塗膜が硬化する前にガ
ラスビーズ1号を塗膜に散布後硬化させた後反射輝度計
にて測定した。 (3)再帰反射性:上記(2)の塗板を暗所におき、ラ
イトで照射してその視認性を判断し、◎(優)〜×(不
良)で表した。 (4)流動性:マントルヒーターで溶融混合した着色溶
融物を3種用アプリケーターに流し込む際の目視上の粘
度及びその展色直後の塗膜状態を判断し、◎(優)〜×
(不良)で表した。 (5)総合評価:上記(1)〜(4)を総合して評価
し、◎(優)〜×(不良)で表した。
ックペイントに使用した場合に、流動性、反射輝度、再
帰反射性、耐光性等に優れた塗膜を与えるトラフィック
ペイント用顔料組成物が提供される。
Claims (6)
- 【請求項1】 無機顔料と、その表面に付着した有機顔
料とからなり、上記無機顔料がバナジン酸ビスマスイエ
ローを含むことを特徴とするトラフィックペイント用顔
料組成物。 - 【請求項2】 無機顔料と有機顔料との比率が、前者4
0〜90重量部で、後者が10〜60重量部である請求
項1に記載の顔料組成物。 - 【請求項3】 無機顔料中におけるバナジン酸ビスマス
イエローが無機顔料全体の5〜50重量%を占める請求
項1に記載の顔料組成物。 - 【請求項4】 無機顔料が、チタンイエロー、酸化鉄イ
エロー、二酸化チタン、炭酸カルシウム及び硫酸バリウ
ムから選択された少なくとも1種の顔料を含む請求項1
に記載の顔料組成物。 - 【請求項5】 有機顔料が、アントラキノン系顔料、イ
ソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフ
タロン系顔料、ポリアゾ顔料、ジスアゾ顔料及びモノア
ゾ系顔料から選択される少なくとも1種である請求項1
に記載の顔料組成物。 - 【請求項6】 粒子径が0.01〜500μmの範囲で
ある請求項1に記載の顔料組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26114596A JP2829285B2 (ja) | 1996-09-11 | 1996-09-11 | トラフィックペイント用顔料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP26114596A JP2829285B2 (ja) | 1996-09-11 | 1996-09-11 | トラフィックペイント用顔料組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1088032A JPH1088032A (ja) | 1998-04-07 |
JP2829285B2 true JP2829285B2 (ja) | 1998-11-25 |
Family
ID=17357732
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26114596A Expired - Lifetime JP2829285B2 (ja) | 1996-09-11 | 1996-09-11 | トラフィックペイント用顔料組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2829285B2 (ja) |
-
1996
- 1996-09-11 JP JP26114596A patent/JP2829285B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1088032A (ja) | 1998-04-07 |
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