JP2828863B2 - 3相/2相変換装置用不平衡補償装置 - Google Patents
3相/2相変換装置用不平衡補償装置Info
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Description
のき電回路に設置され特にその1次側3相交流電圧の不
平衡を補償する3相/2相変換装置用不平衡補償装置に
関するものである。
学会連合大会で発表された従来の3相交流電圧不平衡補
償機能を備えた3相/2相変換装置を示す構成図であ
る。図において、1は3相交流電源、2はその1次側が
3相交流電源1に接続された3相/2相変換用変圧器と
してのスコット結線変圧器、3および4はスコット結線
変圧器2の2次側各巻線に接続されたそれぞれ第1およ
び第2の単相交流負荷としてのM座負荷およびT座負
荷、5および6はその直流側が直流リアクトル7を介し
て互いに接続され、交流側がそれぞれ搬送波除去用のろ
波器8および9を介してそれぞれM座負荷3およびT座
負荷4に接続された単相自励式電流形の第1および第2
の電力変換器、5a〜5d、6a〜6dはそれぞれ電力
変換器5および6を構成するスイッチング素子である。
変圧器2は3相交流電源1をM座電源およびT座電源の
2相に変換するが、単相交流負荷であるM座負荷3およ
びT座負荷4の各無効電力成分が零で、かつそれぞれの
有効電力成分が等しいとき3相交流電源1の3相電圧、
電流が平衡する。この原理を活用して2次側のM座とT
座との間で相互に有効電力を融通し、1次側の3相交流
電圧の不平衡を補償している。以下、先ず、この電力融
通の原理について説明する。
は常に一定の直流電流を流しておく。そして、M座負荷
3およびT座負荷4の軽重を比較して、軽い方は電力変
換器へ電力を供給し重い方は電力変換器から電力を取り
出すように制御する。即ち、今、M座負荷3の有効電力
をPLM、T座負荷4の有効電力をPLTとすると、PLMが
PLTより大きい場合、電力変換器6はT座電源から(P
LM−PLT)/2の電力を取り込み、直流リアクトル7を
介して電力変換器5にその電力を供給する。電力変換器
5は電力変換器6から(PLM−PLT)/2の電力を受け
取り、この電力をM座電源へ供給する。
取り込む電力は、 PLM−(PLM−PLT)/2=(PLM+PLT)/2・・・
・・(1) また、T座電源が3相交流電源1から取り込む電力は、 PLM+(PLM−PLT)/2=(PLM+PLT)/2・・・
・・(2) となり、スコット結線変圧器2から見たそれぞれM座お
よびT座にかかる負荷電力は等しくなる。この結果、ス
コット結線変圧器2の1次側の3相電流も平衡する。
3およびT座負荷4の無効電力をそれぞれQLM,QLTと
表し、これらが遅れ力率の無効電力とすれば、電圧に対
し90゜位相の遅れた電流を取り込んでいる訳であるか
ら、電力変換器5および6により電圧に対し90゜位相
の進んだ交流電流に変換してそれぞれM座負荷3および
T座負荷4に供給すれば、3相交流電源1から見た無効
電力は打ち消され有効電力のみとなって力率が改善され
るとともに3相電圧の平衡化もより安全となる。
装置用不平衡補償装置は以上のように構成されているの
で、有効電力融通と無効電力補償の制御により、3相電
圧の平衡化および力率改善についてはその機能を発揮す
るが、交流電気車の運転により発生する高調波電流に対
しては考慮されておらず、有害な高調波電流が3相交流
電源に流出するという問題点があった。
ためになされたもので、従来からの電力変換器を活用し
て高調波電流の抑制も可能となる3相/2相変換装置用
不平衡補償装置を得ることを目的とする。
相変換装置用不平衡補償装置は、両単相交流負荷の有効
電力を比較し両電力変換器を介してその交流側相互間で
有効電力を融通することにより変換用変圧器から見た2
次側各相有効電力が等しくなるよう指令信号を発生する
電力融通制御回路、第1および第2の単相交流負荷の無
効電力を求めそれぞれ第1および第2の電力変換器で上
記無効電力を補償するよう指令信号を発生する無効電力
補償回路、上記第1および第2の単相交流負荷の高調波
電流を求めそれぞれ上記第1および第2の電力変換器で
上記高調波電流を補償するよう指令信号を発生する高調
波補償回路、および上記電力融通制御回路と無効電力補
償回路と高調波補償回路とからの指令信号に基づき上記
両電力変換器を制御する変換器制御回路を備えたもので
ある。
は、3相/2相変換用変圧器1次側の3相交流電圧と各
単相交流負荷の電流との検出信号、または上記変圧器の
1次側3相交流電圧と2次側各単相交流電圧との検出信
号から求めることができる。
償装置においては、その両電力変換器が2相両相の有効
電力が等しくなるよう有効電力を融通制御し、また、各
単相交流負荷の無効電力および高調波電流を打ち消す補
償制御の動作を行う。
3相/2相変換装置用不平衡補償装置を示す構成図であ
る。図において、1〜4は従来と同一のもので説明を省
略する。10および11はその直流側が直流コンデンサ
12と共に互いに接続され交流側がそれぞれM座負荷3
およびT座負荷4に接続された第1および第2の電力変
換器で、ここでは後述する高調波電流出力制御にも適し
たいわゆるPWM制御の単相自励式電圧形の電力変換器
を採用している。そして、電力変換器10はそれぞれG
TOサイリスタ10b、10d、10f、10hおよび
各GTOサイリスタと逆並列接続されたダイオード10
a、10c、10e、10gから構成され、電力変換器
11はそれぞれGTOサイリスタ11b、11d、11
f、11hおよびダイオード11a、11c、11e、
11gから構成されている。
T座電源の電圧を検出する電圧検出器である。34およ
び35はそれぞれM座電源およびT座電源の電流を検出
する電流検出器、36および37はそれぞれ電力変換器
10および11の出力電流を検出する電流検出器であ
る。
授受を制御する電力融通制御回路、16〜21は電力変
換器10の制御回路で、16は直流電圧制御回路、17
は無効電力補償回路、18は高調波補償回路、19は以
上15〜18の制御回路の出力信号に基づき電力変換器
10の出力電流指令を演算し、後述する20,21とと
もに変換器制御回路を構成する電流指令演算回路、20
はこの電流指令演算回路19の出力を指令として電力変
換器10の出力電流制御を行う電流制御回路、21は電
流制御回路20からの信号に基づき電力変換器10のG
TOサイリスタのスイッチング制御を行うPWM制御回
路である。また、22〜27は電力変換器11の制御回
路で、それぞれ既述した16〜21に相当するものであ
る。
電力変換器10は、スコット結線変圧器2の2次側のM
座電源回路の交流電力と直流コンデンサ12から構成さ
れる直流中間回路の直流電力との間で双方向の電力授受
を行う機能をもち、また電力変換器11は、同様にスコ
ット結線変圧器2の2次側のT座電源回路の交流電力と
上記直流中間回路の直流電力との間で双方向の電力授受
を行う機能をもち、M座電源回路とT座電源回路との間
の有効電力の授受を直流中間回路を介して行うことがで
きる。
6および22で常に一定に制御した状態で、M座負荷3
およびT座負荷4の電力を比較し、負荷の少ない方の電
源回路に接続された電力変換器はこの電源回路から有効
電力を取り込み、直流中間回路に電力を供給し、負荷の
多い方の電源回路に接続された電力変換器は直流中間回
路から有効電力を取り込み、この電源回路に電力を供給
する。この結果、M座電源回路およびT座電源回路の有
効電力を等しくすることができ、スコット結線変圧器1
次側の3相交流電源1の3相電流は少なくともその有効
分は平衡する。以上は、主として電力融通制御回路15
の制御動作によって達成される。
電力および高調波電流の補償は、M座電源側およびT座
電源側それぞれ独立して電力変換器10および11によ
り行うことができる。図2はこの無効電力補償回路およ
び高調波補償回路の内部構成を示すもので、電力変換器
10と11においては同じ構成であるので以下電力変換
器10についてのみ説明する。
で、ACCT等の電流検出器34および36からのM座
電源電流および電力変換器10の出力電流の検出値を入
力し、M座負荷3の電流を求める。なお、M座負荷3の
電流を直接検出できる場合はその検出値を用いても差し
支えない。また、29は電圧同期回路で電圧検出器13
からのM座電源電圧の検出値を入力し、この電圧に同期
したSIN信号およびCOS信号を発生する。
29の出力信号はそれぞれ有効分演算回路30および無
効分演算回路31に入力され、ここでM座負荷電流の有
効成分および無効成分が演算される。32はHPF(ハ
イパスフィルタ)からなる高調波検出回路で、有効分演
算回路30および無効分演算回路31の出力信号から高
調波成分を抽出して補償対象の高調波電流信号を出力す
る。有効分演算回路30および無効分演算回路31の演
算過程で電流の基本波成分が直流となっているので、高
調波検出回路32における高調波成分の抽出が確実高精
度になされる。33はLPF(ローパスフィルタ)から
なる無効電力検出回路で、無効分演算回路31の出力信
号から無効成分を抽出して補償対象の無効電力信号を出
力する。この場合も、無効分演算回路31の演算過程で
電流の基本波成分が直流となっているので無効電力検出
回路33における基本波無効成分の抽出が確実高精度に
なされる。なお、上記では負荷電流を入力して一旦有効
分無効分演算を行った後高調波電流を検出するようにし
たが、負荷電流からHPFで直接高調波分を抽出検出す
るようにしてもよい。
電圧制御回路16,無効電力補償回路17および高調波
補償回路18はそれぞれの制御目標に合致した指令信号
を出力するが、これらの信号は電流指令演算回路19で
一括統合されその指令信号に基づき電流制御回路20お
よびPWM制御回路21を経て電力変換器10の各GT
Oサイリスタ10b等のオンオフスイッチング制御がな
される。
び高調波電流の補償について説明したがT座電源回路に
おいても同様であり、両回路で無効電力を零として3相
交流電源1の出力を力率1にすることができる。同時
に、両電源回路において電気車負荷電流に含まれる高調
波分を補償して3相交流電源1への高調波電流の流出を
防ぎ電源電圧の高調波歪を低減することができ、3相電
圧、電流の完全な平衡化が得られる。
る3相/2相変換装置用不平衡補償装置を示す構成図で
ある。先の実施例1では電圧検出器13によりM座電源
電圧を検出し、また、電圧検出器14によりT座電源電
圧を検出して電力変換器10および11の同期電源とし
たのに対し、この実施例2においては、スコット結線変
圧器2の1次側に3相電圧検出器38を設けてこの検出
値を同期電源としている。即ち、図4に示すように、電
圧同期回路29は3相電圧検出器38からの3相電源電
圧の検出値を入力し、これから有効分、無効分演算に必
要な信号を作成する。この場合、3相電圧間の位相ずれ
がなく、かつ検出対象電圧の歪も少ないので、より正確
な同期電源が得られ、電力変換器10および11による
補償特性がより高精度となる。
る3相/2相変換装置用不平衡補償装置を示す構成図で
ある。ここでは、電圧検出器13によりM座電源電圧
を、電圧検出器14によりT座電源電圧を検出し、これ
ら検出値と3相電圧検出器38の検出値とから補償すべ
き無効電力指令および高調波電流指令を求めている。即
ち、図6に示すように、電圧変動検出回路39はM座電
源電圧の検出値と3相電源電圧の検出値とを入力し、予
め記憶しているスコット結線変圧器2のインピーダンス
特性データを基にM座電源電流を求めその出力信号と電
圧同期回路29からの同期信号とから無効電力検出回路
33が無効電力指令を発生する。また、電圧ひずみ検出
回路40はM座電源電圧の検出値と3相電源電圧の検出
値との差から電圧ひずみを検出し、更に高調波検出回路
32が高調波電流指令を発生する。前掲実施例ではM座
電源回路およびT座電源回路に挿入されていた電流検出
器34および35は、一般に機器が大形化し、新たに設
置するのは容易でないが、この実施例3ではこれら電流
検出器34、35が不要となるので、設備がその分簡単
になるという利点がある。
変換器10,11としてGTOサイリスタをスイッチン
グ素子とする単相自励式電圧形のものとしたが、スイッ
チング素子としてパワートランジスタ、IGBT、パワ
ーMOSFETその他の自己消弧形半導体素子を用いて
もこの発明は上記したと同様の効果を奏する。また、電
力変換器のタイプとして、必ずしもPWM制御電圧形の
ものに限られるものではなく、補償対象とする高調波の
周波数範囲によっては電流形変換器も使用することがで
きる。更に、上記各実施例では3相/2相変換用変圧器
としてスコット結線変圧器2を使用した場合について説
明したが、同様の機能をもつ例えば変形ウッドブリッジ
結線変圧器等を使用してもよい。
回路、無効電力補償回路に加えて高調波補償回路を備
え、これら回路からの指令信号に基づき両電力変換器を
制御するようにしたので、2相側の有効電力が均等とな
り、同時に無効電力および高調波電流が補償される。従
って、3相交流電源電流の不平衡が確実になくなり、3
相交流電源から見た力率も1に改善されその電圧の歪も
なくなる。
3相交流電圧の検出値を使用するようにした場合は、検
出誤差が低くなり、補償電流の精度が向上する。
変換用変圧器の1次側3相交流電圧と2次側単相交流電
圧との検出値から求めるようにすれば、変圧器2次側回
路に電流検出器を挿入する必要がなく、設備がその分簡
単となる。
用不平衡補償装置を示す構成図である。
の内部構成を示す図である。
用不平衡補償装置を示す構成図である。
の内部構成を示す図である。
用不平衡補償装置を示す構成図である。
の内部構成を示す図である。
示す構成図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 1次側が3相交流電源に接続され2次側
がそれぞれ第1と第2の単相交流負荷に接続された3相
/2相変換用変圧器、直流側が互いに接続され交流側が
それぞれ上記第1および第2の単相交流負荷に接続され
た第1および第2の電力変換器、上記両単相交流負荷の
有効電力を比較し上記両電力変換器を介してその交流側
相互間で有効電力を融通することにより上記変換用変圧
器から見た2次側各相有効電力が等しくなるよう指令信
号を発生する電力融通制御回路、上記第1および第2の
単相交流負荷の無効電力を求めそれぞれ上記第1および
第2の電力変換器で上記無効電力を補償するよう指令信
号を発生する無効電力補償回路、上記第1および第2の
単相交流負荷の高調波電流を求めそれぞれ上記第1およ
び第2の電力変換器で上記高調波電流を補償するよう指
令信号を発生する高調波補償回路、および上記電力融通
制御回路と無効電力補償回路と高調波補償回路とからの
指令信号に基づき上記両電力変換器を制御する変換器制
御回路を備えた3相/2相変換装置用不平衡補償装置。 - 【請求項2】 3相/2相変換用変圧器1次側の3相交
流電圧と各単相交流負荷の電流とを検出し、これらから
無効電力および高調波電流を求めるようにしたことを特
徴とする請求項1記載の3相/2相変換装置用不平衡補
償装置。 - 【請求項3】 3相/2相変換用変圧器の1次側3相交
流電圧と2次側各単相交流電圧とを検出し、これらから
無効電力および高調波電流を求めるようにしたことを特
徴とする請求項1記載の3相/2相変換装置用不平衡補
償装置。
Priority Applications (1)
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JP5047605A JP2828863B2 (ja) | 1993-03-09 | 1993-03-09 | 3相/2相変換装置用不平衡補償装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP5047605A JP2828863B2 (ja) | 1993-03-09 | 1993-03-09 | 3相/2相変換装置用不平衡補償装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH06261548A JPH06261548A (ja) | 1994-09-16 |
JP2828863B2 true JP2828863B2 (ja) | 1998-11-25 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP5047605A Expired - Lifetime JP2828863B2 (ja) | 1993-03-09 | 1993-03-09 | 3相/2相変換装置用不平衡補償装置 |
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