JP2828668B2 - 自動販売機の商品選択ボタン装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （イ） 産業上の利用分野 本発明は自動販売機の商品選択ボタン装置に関する。

（ロ） 従来の技術 本体前面に前面を透明パネルで覆われた展示室を設
け、該透明パネルの前面に押ボタンを並設した選択ボタ
ン装置を設けてなる自動販売機では、近年特に展示ディ
スプレイ等に重点が置かれ、例えば特開昭63−229597号
公報に示されるように、自動販売機の前面に占める展示
室面積を大きく採る傾向にある。このため、この種の自
動販売機における商品選択ボタン装置は、小型化が要求
されており、例えば実開昭64−23826号公報に示される
構成の商品選択ボタン装置が知られている。

（ハ） 発明が解決しようとする課題 商品選択ボタン装置の小型化に伴って、雨水等の浸入
を防止するためのパッキンの設置スペースも小さくなる
ため、防水のためのシールが不完全になり易いととも
に、パッキンが小さく形成されるために、商品選択ボタ
ン装置の装着固定時にパッキンがズレを生じ易く、シー
ルが不完全になる問題が生じる。

本発明はこのようなことから、小型の商品選択ボタン
装置を構成できるとともに、防水のためのシールが確実
に行い得る自動販売機の商品選択ボタン装置を提供する
ものである。

（ニ） 課題を解決するための手段 本発明は本体前面に前面を透明パネルで覆われた展示
室を形成するとともに、透明パネルの前面に押ボタンを
並設した選択ボタン装置を設けてなる自動販売機におい
て、前記選択ボタン装置は、各押ボタンに対応して設け
た取付部材の挿入部を前記透明パネルに開口した透孔に
前面側から挿通し、透明パネルの裏面側からの固定部材
によって透明パネルの前面に固定されるとともに、前記
透孔内の縁に沿って延在して透孔と取付部材の挿入部と
の間をシールするシール部と、透孔の外周に沿って延在
して透明パネルの前面と取付部材の裏面部との間をシー
ルするシール部とを一体に形成したリング状のパッキン
を設けたものである。

（ホ） 作用 かかる構成による本発明は、各押ボタンに対応して設
けた取付部材の挿入部を透明パネルに開口した透孔に前
面側から挿通し、透明パネルの裏面側からの固定部材に
よって選択ボタン装置を透明パネルの前面に固定する。
そして透孔内の縁に沿って延在して透孔と取付部材の挿
入部との間をシールするシール部と、透孔の外周に沿っ
て延在して透明パネルの前面と取付部材の裏面部との間
をシールするシール部とを一体に形成したリング状のパ
ッキンにより、透孔からの雨水等の浸入を防止する。

（ヘ） 実施例 各図は本発明の実施例を示すものであり、第１図は商
品選択ボタン装置部分の縦断側面図、第２図は同様の横
断平面図、第３図はパッキンの断面図、第４図は自動販
売機の斜視図である。

１は自動販売機本体であり、前面には前面を透明パネ
ル２にて覆われた展示室３を設けるとともに、下部には
貨幣等を投入する投入口４、及び商品取出口５等を配設
している。

透明パネル２の上下２ケ所の所定位置には、左右方向
へ１列に丸穴状の透孔６を多数開口並設しており、この
透孔６に対応して透明パネル２の前面には、ボタン取付
枠体７を透明パネル２裏面側からの固定部材としてのネ
ジ８によって螺着固定している。

また、ボタン取付枠体７に対応して透明パネル２の裏
面側である展示室３内には、商品サンプル９を展示支持
する基台10を固定している。

前記ボタン取付枠体７は、各透孔６に対向して前面に
開口する横長状の開口11を多数設け、前部を開口11から
前方へ露出して前後移動自在に支持した押ボタン12を内
設するとともに、該押ボタン12の後方には、光を透光す
るように透明材で形成された弾性体からなる可動部材13
と、この可動部材13の後部を前後移動自在に挿入した光
透過材にて形成してなる取付部材14を配設している。

透明材にて形成された前記可動部材13は、通常時はそ
の弾性によって押ボタン12を前方に付勢して位置させ、
押ボタン12が押圧操作されると後方へ移動され、押圧操
作が解除されると押ボタン12を前方位置へ復帰させるよ
うに弾性を有したシール部13Aを前部に設けて、開口11
からの雨水等の浸入を防止し、かつ取付部材14に挿入し
た後端部の押圧部13Bにより後述する選択スイッチ15を
動作可能にしているとともに、後述する螢光灯20の光を
押ボタン12の後述する光透過部16方向へ透過可能にして
いる。

前記押ボタン12は、前記開口11の形状に対応した横長
状を形成し、ボタン取付枠体７から前面に露出する部分
の略中央部に、透明あるいは緑色等の有色透明なアクリ
ル樹脂材等の部材にて、光を透過可能な光透過部16を設
け、後端面に光が照射されると光透過部16の前端面が明
るく表示されるようにしている。

なお、押ボタン12の光透過部16は、前面に露出する部
分全体に設けても良く、また押ボタン12全体を光を透過
する部材にて形成するものであっても良く、少なくとも
前面に露出する部分に光透過部16を配置する。

また透明材にて形成された取付部材14は、挿入部14A
を前記透明パネル２の透孔６に前面側から挿入し、透明
パネル２の前面側に裏面部14Bを対応した状態で透明パ
ネル２に装着されて、透孔６と挿入部14Aとの間、及び
透孔６の外周部における透明パネル２と取付部材14の裏
面部14Bとの間にパッキン17を介在させ、透明パネル２
とボタン取付枠体７との間に挾持固定されるとともに、
後述する螢光灯20の光を押ボタン12の光透過部16方向へ
透過可能にしている。

パッキン17は、透孔６内の縁に沿って延在して透孔６
と取付部材14の挿入部14Aとの間をシールするシール部1
7Aと、透孔６の外周に沿って延在して透明パネル２の前
面と取付部材14の裏面部14Bとの間をシールするシール
部17Bとを一体に形成したリング状を形成しているとと
もに、光を透過する透明材によって形成している。すな
わちパッキン17は、シール部14Aとシール部14Bとで二重
にシールし、透明パネル２の前面を伝わり落ちる雨水等
の透孔６への浸入を阻止するとともに、透明材にて形成
したことにより、後述する螢光灯20の光を押ボタン12の
光透過部16方向へ透過可能にしている。

18は選択スイッチ15を内設したスイッチホルダーであ
り、前記取付部材14の後部に設けた嵌合部14Cに着脱自
在に嵌め込むことによって、選択スイッチ15が可動部材
13の押圧部13Bに所定の間隔を有して対向位置するよう
になっている。

一方、基台10は上面に商品サンプル９を装着するため
の開口10Aを、前記各押ボタン12に対応して設け、かつ
前面にも前記各押ボタン12に対応して開口10Bを設ける
とともに、上面に連続して前方へ下がるように傾斜した
面には売切表示等の表示を施した光透過性の表示部19を
設けており、光を透過しない部材にて左右方向に延在さ
せた箱形を形成している。

そしてこの基台10内には、照明装置としての螢光灯20
を配設し、該螢光灯20は各開口10Aを通して商品サンプ
ル９を内部から照明するとともに表示部20を照明し、か
つ基台10の開口10Bからの光は透明パネル２、可動部材1
3、取付部材14、パッキン17等を透して押ボタン12の光
透過部16を照明するようになっている。

（ト） 発明の効果 本発明は上記したように、各押ボタンに対応して設け
た取付部材の挿入部を透明パネルに開口した透孔に前面
側から挿通し、透明パネルの裏面側からの固定部材によ
って選択ボタン装置を透明パネルの前面に固定するとと
もに、透孔内の縁に沿って延在して透孔と取付部材の挿
入部との間をシールするシール部と、透孔の外周に沿っ
て延在して透明パネルの前面と取付部材の裏面部との間
をシールするシール部とを一体に形成したリング状のパ
ッキンにより、透孔からの雨水等の浸入を防止するよう
にしたものであるから、商品選択ボタン装置を薄く小型
にした場合でも、防水のためのシールが確実に行える効
果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

各図は本発明の実施例を示すものであり、第１図は商品
選択ボタン装置部分の縦断側面図、第２図は同様の横断
平面図、第３図はパッキンの断面図、第４図は自動販売
機の斜視図である。 ２……透明パネル、６……透孔、８……ネジ、12……押
ボタン、14……取付部材、14A……挿入部、14B……裏面
部、17……パッキン、17A……シール部、17B……シール
部。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】本体前面に前面を透明パネルで覆われた展
   示室を形成するとともに、透明パネルの前面に押ボタン
   を並設した選択ボタン装置を設けてなる自動販売機にお
   いて、前記選択ボタン装置は、各押ボタンに対応して設
   けた取付部材の挿入部を前記透明パネルに開口した透孔
   に前面側から挿通し、透明パネルの裏面側からの固定部
   材によって透明パネルの前面に固定されるとともに、前
   記透孔内の縁に沿って延在して透孔と取付部材の挿入部
   との間をシールするシール部と、透孔の外周に沿って延
   在して透明パネルの前面と取付部材の裏面部との間をシ
   ールするシール部とを一体に形成したリング状のパッキ
   ンを設けたことを特徴とする自動販売機の商品選択ボタ
   ン装置。