JP2828544B2 - 近接露光装置のギャップセンサ - Google Patents

近接露光装置のギャップセンサ

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JP2828544B2
JP2828544B2 JP4188608A JP18860892A JP2828544B2 JP 2828544 B2 JP2828544 B2 JP 2828544B2 JP 4188608 A JP4188608 A JP 4188608A JP 18860892 A JP18860892 A JP 18860892A JP 2828544 B2 JP2828544 B2 JP 2828544B2
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば液晶表示板等の
ようなガラス基板の表面に透明又は半透明の感光剤を被
着した透光性基板とその上方に位置するマスクとを相対
的に近接させて露光し、マスクのパターンを感光剤に焼
き付ける近接露光装置に係り、特に、透光性基板とマス
クとの間のギャップを計測するギャップセンサに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の近接露光装置の構成を図9に示
し、以下に説明する。図中、110は露光光学系であ
り、露光光学系110は、紫外線照射用の例えば、超高
圧水銀ランプ111と、超高圧水銀ランプ111からの
照射光を集光する凹面鏡112と、凹面鏡112の焦点
近傍に配置されたフライアイレンズ113と、フライア
イレンズ113とマスク101との間に配置されたコン
デンサレンズ114と、一組の光路反転ミラー115、
116とによって構成されており、超高圧水銀ランプ1
11から照射された光L…は、図に示すような光路を取
り、マスク101の表面に対して垂直に照射される。マ
スク101は、マスク保持部102によって上述したよ
うに露光光学系110からの光Lが垂直に照射される位
置に保持されている。103は表面に感光剤が塗布され
た基板であり、基板103は、基板移動保持部104に
よって保持され、マスク保持部102によって保持され
ているマスク101に平行にかつ近接させるためにZ方
向に移動させられ、所定位置で保持される。
【0003】近接露光装置は、基板103とマスク10
1とが平行にかつ近接して保持された状態で、露光光学
系110による平行な照射光をマスク101を介してそ
の上方から基板103の表面に垂直に露光し、基板10
3の表面に塗布した感光剤にマスク101に描画された
パターンを焼き付けするように構成されている。
【0004】上述の構成において、基板103とマスク
101との間の隙間(以下、ギャップという)は、平面
上の全点において均一に、例えば、およそ50μm〜1
00μmの範囲内で、基板移動保持部104のZ方向移
動量を制御している。ここで、基板103とマスク10
1とのギャップが均一でなければ基板上の各点での焼き
付けの解像度が不均一となる。
【0005】したがって、このギャップを露光前に計測
し、各点でのギャップを均一に保持するためのギャップ
制御が必要であり、このギャップを計測するためのギャ
ップセンサとして、従来、以下に挙げる2種類のものが
ある。
【0006】まず、第一のギャップセンサを図に従っ
て、以下に説明する。図10は、第一のギャップセンサ
の外観を示す斜視図である。図中、121はギャップセ
ンサの本体であり、ギャップセンサ本体121には、上
面と底面とにそれぞれ複数組の発光部122と受光部1
23(図では、上面3組、底面3組の合計6組)が等間
隔に埋設されている。発光部122は、例えば、LD
(レーザーダイオード)やLED(発光ダイオード)等
の発光素子と、発光素子からの光を絞るためのスリット
122a(図12参照)とで構成されており、受光部1
23は、ラインセンサとしての機能を持つ、例えば、C
CD(電荷結合デバイス)等と、受光幅を絞るための凸
レンズ123a(図12参照)とで構成されている。こ
の発光部122と受光部123とが、1点のギャップを
計測するセンサ機構124を構成し、各センサ機構12
4はギャップセンサ121のX方向の複数点のギャップ
を同時に計測する。
【0007】上述の構成を有するギャップセンサを用い
て図11に示すような方法でギャップを計測する。基板
103とマスク101とは、ギャップセンサ121を挿
入することができる間隔(ギャップセンサの寸法によっ
て異なるが、一例を示せば60mm)を開けて保持されて
いる。この状態で、図示しない支持機構によって支持さ
れたギャップセンサ121を、基板103とマスク10
1との間に挿入して、上面に埋設された各センサ機構1
24でマスクの下面とギャップセンサ121の上面との
間隔を計測し、底面に埋設された各センサ機構124で
基板の上面とギャップセンサ121の底面との間隔を計
測し、その計測データを図示しない制御部に転送する。
一回の計測でX方向の複数個所の計測点(図では、3
点)での計測が完了する。次に、ギャップセンサ121
をY方向の次の計測点に移動させて、同様にX方向の複
数個所で計測を行う。このようにして、例えば、Y方向
での計測を3個所で行えば、9点での計測を行うことが
できる。計測が完了すると、ギャップセンサ121を基
板103とマスク101との間から退避させる。
【0008】次に、上述した第一のギャップセンサによ
るギャップ検出の方式を図12に従って説明する。図1
2は、ギャップセンサ121の上面に埋設されたセンサ
機構124の一つを拡大した構成図である。発光部12
2から照射された光SLの一部は、マスク101の下面
や上面で反射され、それぞれ反射光SL1 、SL2 とな
り、受光部123の各点sp1 、sp2 で受光される。
このとき、受光部123には、sp1 とsp2 とで受光
量に応じた電荷が蓄えられ、図13(a)に示すように
計測される。次に、図13(b)に示すように、予め定
められた原点oとsp1 とのズレmgを、図13(c)
に示すように、その間にある画素fpの数と、ずれた方
向とに基づいて求める。ギャップセンサ121の上面と
マスク101の下面の間隔が、本来定めておいた間隔に
対してズレていなければ、mgは「0」となる。また、
ズレがある場合には、例えば、原点oに相当する画素f
poに対してsp1 を計測した画素fpsが+方向にず
れていて、fpoとfpsとの間に画素fpが5個あ
り、1画素の間隔が1μmであれば、mgは+6μmと
して求められる。
【0009】ギャップセンサ121の底面に埋設された
センサ機構124’でも、上述と同様に、かつ同時にギ
ャップセンサ121の底面と基板103の上面との規定
間隔とのズレmg’が計測される。
【0010】基板103とマスク101との一点におけ
るギャップは、上下一対のセンサ機構124、124’
で求めたズレmg、mg’に基づいて、計算することが
できる。例えば、mgが+5μm、mg’が−3μmと
計測されたのであれば、+2μm分ギャップが広いこと
になる。また、mgが−5μm、mg’が+5μmであ
れば、全体としてはギャップのズレがないことになる。
【0011】上述のようにして検出された各計測点での
ギャップのズレに基づいて、全体が均一に、規定のギャ
ップをとって水平になるように基板103をマスク10
1に近づけていくように基板移動保持部104を制御し
ながら移動させる。
【0012】次に、第二のギャップセンサを図14ない
し図16に従って、以下に説明する。第二のギャップセ
ンサ131は、底面にのみ複数組のセンサ機構124を
埋設して持つものである点を除いては、上述のギャップ
センサ121と同様の構成を有する。
【0013】第二のギャップセンサによる計測方法は、
基板103とマスク101とを近接保持した状態で、ギ
ャップセンサ131をマスク101の上面でY方向に移
動させ、ギャップセンサ131の底面に埋設された各セ
ンサ機構124で基板103の上面とマスク101の下
面の間の間隔を計測することにより行われる。
【0014】以下、第二のギャップセンサによるギャッ
プ検出の方式を図15に従って説明する。図15は、ギ
ャップセンサ131の底面に埋設されたセンサ機構12
4の一つを拡大した構成図である。発光部122から照
射された光SLの一部は、マスク101の上面と下面、
基板103の上面と下面で反射して、それぞれ反射光S
11、SL12、SL13、SL14となり、受光部123の
各点sp11、sp12、sp13、sp14で受光される。こ
のときの受光部123の出力を図16(a)に示す。次
に、sp12とsp13との間隔gpを図16(b)に示す
ように、その間にある画素fpの数に基づいて、上述の
第一のギャップセンサの場合と同様に求める。この間隔
gpに基づいて、簡単な三角関数を用いて実際の基板1
03の上面と、マスク101の底面の間隔、すなわち、
ギャップを計算する。
【0015】上述のようにして検出された各計測点での
ギャップに基づいて、全体が均一に、規定のギャップを
とって水平になるように基板103の位置を基板移動保
持部104によって制御する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成を有する従来例の場合には、次のような問題が
ある。すなわち、第一のギャップセンサを用いて、ギャ
ップの計測を行った場合、基板とマスクの間にギャップ
センサを挿入させ、両者に間を走行させてギャップを計
測するので、粉塵(以下、パーティクルという)が発生
し易いという問題がある。
【0017】また、ギャップの計測が完了してから、ギ
ャップセンサを退避させ、その後基板をマスクに近接さ
せるので、ギャップを設定し終わるまでに要する時間
(以下、タクトタイムという)が長くなるという問題が
ある。
【0018】さらに、基板とマスクとの間隔を広くとっ
たときに計測したギャップのズレに基づいて、基板をマ
スクに近接させるので、近接して配置した状態での基板
とマスクとのギャップの正確さが保証できないという問
題がある。
【0019】また、第二のギャップセンサを用いて、ギ
ャップの計測を行った場合、マスクの上面から光を透過
させてギャップを計測しているので、マスク上の光が透
過する位置はその光を透過させるために、透明かあるい
は、半透明でなければならない。しかし、マスクのパタ
ーンはクロム(Cr)で描画されることがあり、このよ
うな場合に、光の透過位置にクロムのパターンがあれ
ば、ギャップの計測ができないという問題がある。ま
た、この問題を回避するために、光の透過位置が透明に
なるように窓を設けているが、この窓により、マスクの
一部にパターンが描画できなくなるという問題がある。
【0020】また、露光はマスクの上面から行われるの
で、マスクの上面でギャップを計測したギャップセンサ
は、ギャップの計測が完了すれば、マスクの上から退避
させなければならず、その退避のために、タクトタイム
が長くなるという問題がある。
【0021】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、基板とマスク間へのギャップセンサ挿
入に伴うパーティクルを発生させず、計測処理時間を短
縮し、さらにマスクに計測のための光を透過させる窓を
設ける等の制約を与えないで透光性基板とマスクとの間
のギャップを正確に計測することができるギャップセン
サを提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載の発明は、所要のパターンが描画さ
れたマスクを保持するマスク保持手段と、前記マスク保
持手段によって保持された前記マスクに対してその下方
から、感光剤を表面に塗布した薄板状の透光性基板を平
行にかつ相対的に近接させて保持する透光性基板移動保
持手段と、前記マスク保持手段によって保持された前記
マスクを介してその上方から、前記透光性基板移動保持
手段によって保持された前記透光性基板に塗布した感光
剤を露光して、前記マスクのパターンを感光剤に焼き付
ける露光光学手段と、を備えた近接露光装置において、
前記透光性基板の下方から光を照射する発光手段と、前
記発光手段から照射された光の内、前記透光性基板の上
面と前記マスクの下面とでそれぞれ反射された反射光
を、前記透光性基板の下方で受光する受光手段と、前記
受光手段で受光した各反射光の受光データに基づいて、
各反射光の受光位置を検出し、検出した受光位置から前
記透光性基板と前記マスクとの間のギャップを計算する
ギャップ算出手段と、を備えたものである。
【0023】また、請求項2に記載の発明は、上述の近
接露光装置のギャップセンサにおいて、前記発光手段か
ら照射される発光量と、前記受光手段の受光感度との少
なくとも一方を調節するゲイン切り替え手段を備えたも
のである。
【0024】
【作用】本発明の作用は次のとおりである。すなわち、
請求項1に記載の発明によれば、発光手段が透光性基板
の下方から計測用の光を照射する。透光性基板の上面と
マスクの下面とでそれぞれ反射された反射光を、受光手
段が透光性基板の下方で受光し、その受光データをギャ
ップ算出手段に転送する。ギャップ算出手段は、受光手
段から転送された受光データに基づいて、各反射光の受
光位置を検出し、それらの間隔から透光性基板とマスク
とのギャップを計算する。
【0025】また、請求項2に記載の発明によれば、上
述の請求項1に記載の発明の作用に加えて、ゲイン切り
替え手段が、発光手段から照射される光の光量を調整す
るか、受光手段の受光感度を調整する(例えば、受光時
間を調節する)か、あるいはその両方を調整する。これ
により、例えば、照射光が反射効率の高いクロムに反射
されたことにより、受光手段で受光できるレンジを越え
た光量を受光した場合にも、各受光位置を検出すること
ができるようにする。
【0026】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。本発明に係る実施例の構成を図1に示し、以下
に説明する。このギャップセンサは、計測用の光を照射
するための発光部1と、発光部1から照射された光が、
基板5の上面とマスク6の下面とでそれぞれ反射された
反射光を受光するための受光部2と、受光部2の受光デ
ータに基づいて、各反射光の受光位置を検出し、前記両
受光位置の間隔を求めることにより、ギャップを算出す
る等の処理を行うギャップ検出制御部3とによって構成
されている。なお、装置制御部4は、後述するように、
ギャップ検出制御部3からの検出信号に基づきアクチュ
エータ7を制御して、基板5とマスク6とのギャップを
調整するためのものである。
【0027】発光部1は、LED等の発光素子11、ス
リット12および、光学レンズ13等で構成されてい
る。発光素子11は、発光指示等を受けるためにギャッ
プ検出制御部3と接続されている。
【0028】受光部2は、CCD等のラインセンサ21
および、光学レンズ22等で構成されている。ラインセ
ンサ21は、受光したデータを転送するためにギャップ
検出制御部3と接続されている。なお、上述の発光部1
と受光部2との1組で計測用のセンサを構成する。
【0029】アクチュエータ7は、その上部に設けられ
た支持部71を、アルミニウム等を材料とした変形ベー
ス51に当接させて、変形ベース51を下部から支持す
る。アクチュエータ7は、図2に示すように、変形ベー
ス51の四隅付近と中心および、各辺の中央部の合計9
個所において、変形ベース51を支持している。各アク
チュエータ7は、装置制御部4によって、それぞれ独立
してZ方向に駆動されて、変形ベース51の各点のZ方
向位置を変化させる。
【0030】発光部1は、発光部1から照射された光
が、アクチュエータ7の支持部71に遮断されずにマス
ク6の下面に到達し得る位置に、受光部2は、発光部1
から照射された光が、基板5の上面とマスク6の下面と
でそれぞれ反射され、各反射光が、アクチュエータ7の
支持部71に遮断されずに受光し得る位置に、アクチュ
エータ7を挟んでそれぞれが対向し、上部を変形ベース
に向け、傾斜して固設されている。この発光部1と受光
部2とによるセンサは、図2に示すように、変形ベース
51の四隅付近と中心の5箇所に固設されている。
【0031】基板5は、液晶表示板等のようなガラス基
板の表面に透明又は半透明の感光剤を被着した透光性の
基板である。この基板5は、上述したようにアクチュエ
ータ7によって支持されている変形ベース51上の所定
位置に真空吸着等により、吸着保持されている。なお、
変形ベース51は光を透過しないので、上述の発光部1
からの光と、各面で反射した反射光とを通過させるため
の長孔52が、図2に示すように、発光部1と受光部2
とが固設されている箇所に穿設されている。
【0032】基板5に塗布された感光剤に焼き付けるパ
ターンが描画されたマスク6は、図示しないマスク支持
枠に保持されている。
【0033】なお、上述の変形ベース51に吸着保持さ
れた基板5と、マスク支持枠に保持されたマスク6と
は、その間が所定のギャップ、例えば、50μm〜10
0μmになるように配置される。
【0034】次に、上述したギャップ検出制御部3の構
成と、装置制御部4の構成および、それらの関係とを図
3に示すブロック図に示し、以下に説明する。ギャップ
検出制御部3に備えられたCUP31は、コントローラ
32に対してタイミング制御情報を与えるとともに、各
発光部1の発光量を切り替えるためにデューティメモリ
36を書換え、また、計測した受光データに基づいてギ
ャップ値を算出し、通信回線43を介して算出したギャ
ップ値を通信用メモリ42に転送するといった機能を有
する。コントローラ32は、データメモリ33a、33
bの切り替え制御、A/D変換器34のデータ変換指
示、マルチプレクサ35のチャネル切り替え制御およ
び、各受光部2の受光制御等を行う。マルチプレクサ3
5は、各受光部2からの受光データを順次取り出す。取
り出された受光データは、A/D変換機34でデジタル
データに変換された後、データメモリ33aまたは33
bに記憶される。なお、装置が起動している間は、通常
各発光部1は発光した状態にあり、各受光部2は、一定
間隔ごとに計測を繰り返している。
【0035】一方、装置制御部4に備えられた装置制御
用のCPU41は、基板5がセットされると、一定時間
ごとに通信用メモリ42に順次転送されてくるギャップ
の算出結果に基づいて、各アクチュエータ7を駆動して
マスク6と基板5とのギャップが均一になるように、変
形ベース51のZ方向の位置を調節する。
【0036】次に、ギャップ検出制御部3によるギャッ
プ算出の手順を図4に示すフローチャートに従って説明
する。計測タイミングをはかりながら、露光装置の停止
等による計測の終了指示をチェックし、計測タイミング
になると、全受光部2の計測を開始する(ステップS
1、S2)。
【0037】各受光部2は、コントローラ32の指示に
従って、受光データを計測する(ステップS3)。各発
光部1からは、上述したように通常、デューティメモリ
36の情報に従ったデューティ比をもつパルス光が照射
されている。この照射光SLは、図1に示すように、基
板5の底面から基板5を透過してマスク6に照射され
る。このとき、照射光SLは、基板5の下面と上面、マ
スク6の下面と上面で反射し、それぞれ反射光SL1
SL2 、SL3 、SL4 となり、その内、基板5の上面
とマスク6の下面とで反射した反射光SL2 とSL3
が、受光部2のsp2 とsp3 の位置で受光される。
【0038】各受光部2で受光が完了すると、コントロ
ーラ32は、マルチプレクサ35を制御して、各受光部
2で計測した受光データを順次取り出し、A/D変換器
34にその受光データを送る。デジタルデータに変換さ
れた受光データはデータメモリ33aまたはデータメモ
リ33bに記憶される(ステップS4)。一方のデータ
メモリに受光データが記憶されると、CPU31は、そ
のデータメモリに記憶されている受光データに基づい
て、基板5の上面およびマスク6の下面からの反射光の
受光位置を検出し、ギャップ値を算出する(ステップS
5)。このとき、いずれかの受光位置が検出できなけれ
ば、検出できた一方の受光位置を記憶しておき、後述す
るゲイン切り替えを行うためにフラグをONにする(ス
テップS7)。計測データの取込みと、ギャップ値の算
出とを全受光部2について、並行しながら実行する(ス
テップS6)。
【0039】このデータメモリ33a、33bは、CP
U31の行うギャップ値の算出処理と、計測した受光デ
ータの記憶とを交互に行うために切り替えて使用され
る。すなわち、データメモリ33aに記憶されている受
光データに基づいて、CPU31がギャップ値の算出を
行っている間に、次の受光部2から出力された受光デー
タがA/D変換器34でデジタルデータに変換されてデ
ータメモリ33bに記憶される。そして、さらにその次
の受光部で計測された受光データがA/D変換器34で
デジタルデータに変換されてデータメモリに記憶すると
きには、CPU31は、データメモリ33bに記憶され
ている受光データに基づいて、ギャップ値の算出を行っ
ているので、その受光データは、データメモリ33aに
記憶される。
【0040】ここで、受光データに基づいた各反射光の
受光位置の検出手法を図6を参照して以下に説明する。
受光データは、図6(a)に示すように、反射光S
2 、SL3 の受光位置sp2 、sp3 を中心とした分
布をもっている。この受光データに基づいて、基板5の
上面とマスク6の下面の各反射光の受光位置sp2 、s
3 を検出する。すなわち、出力波形の位置関係等か
ら、左の山が反射光SL3 の受光データ、右の山が反射
光SL2 の受光データであると判断し、それぞれの山か
ら、sp3 とsp2 とを検出する。この検出方法は、例
えば、同図(b)に示すように、山のピーク値pkを検
出し、pk値の半分の値を検出レベルplとし、次に、
plと山の両側の立ち上がりとの交点pl1 とpl2
の中点に相当する位置を受光位置pとして検出する。
【0041】しかし、例えば、図7(a)に示すよう
に、発光部1から照射された光が、クロムで描画された
マスク6のパターン61で反射され、受光部2で受光さ
れた場合等には、同図(b)に示すように、sp3 近傍
の受光量は受光部2の許容レンジを越えてしまう。これ
は、ガラス面での反射率がおよそ5〜10%であるのに
対して、クロムの反射率は90%と高いので、反射光S
3 の光量は、SL2 に比べて多くなる。その結果、反
射光SL3 を受光した画素領域の出力信号波形が飽和し
て、波形のピークが判別できなくなるので、受光位置s
3 が検出できなくなる。そこで、1回目の計測でsp
2 のみを検出して記憶しておき、後述するようにゲイン
を切り替えて再計測を行うと、同図(c)に示すよう
に、sp3 を検出することができる。
【0042】上述のように検出された各受光位置に基づ
いたギャップの算出方式を図8を参照して、以下に説明
する。図8(a)に示すように、sp2 とsp3 の間に
ある画素fpの数から、sp2 とsp3 との間隔値wを
計算する。例えば、sp2 とsp3 の間にある画素fp
が10個で、1画素fpが1μmピッチで配列されてい
ると、間隔値wは11μmとなる。このように算出した
間隔値wに基づいて、図8(b)に示すような関係から
ギャップgpを次式で算出する。 gp = w’×sin(θ) なお、w’は受光用光学レンズ22とCCD21との距
離と、光学レンズ22の特性と、算出した間隔値wから
求まる値であり、θは照射光SLの入射角度である。
【0043】図4に示したようにステップS5で、受光
位置が検出できなかった場合、すなわち、ゲイン切り替
えのフラグがステップS7でONにされたのであれば、
ステップS7からステップS8へ進んでゲインの切り替
え処理を行ってから、ステップS3に戻って再計測を行
う。
【0044】ステップS8のゲインの切り替え処理は例
えば、以下のような方法で行うことができる。 (1) 発光部1に設置された発光素子11をパルス駆
動し、そのデューティ比を切り替えることにより又は発
光素子11の駆動電流を調整することにより、照射位置
をラインセンサ21で受光できる受光レンジに合わせ
る。
【0045】(2) 受光部2に設置されたラインセン
サ21の受光時間を調節することにより又は増幅器の増
幅率を切り替えることにより、その受光量をラインセン
サ21で受光できる受光レンジに合わせる。
【0046】(3) 上述の(1)と(2)とを組み合
わせて、ラインセンサ21の受光量をその受光レンジに
合わせる。
【0047】発光部1の発光量を調整することによりゲ
インの切り替えを行う場合、ギャップ検出制御部3のC
PU31は、発光部1の駆動パルスのデューティ比が小
さくなるように、デューティメモリ36の内容を変更す
る。発光部1は、デューティメモリ36に設定された新
たなデューティ比に従ってパルス駆動される。ゲイン切
り替え後に再計測し、計測結果に基づいて、上述したよ
うに、受光位置を検出してギャップ値を算出する。
【0048】各計測位置におけるギャップ値が算出され
ると、それらのギャップ値を通信回線を介して通信用メ
モリ42に記憶する(ステップS9)。そして、ゲイン
の切り替えを行っているのであれば、ゲインを初期状態
に戻す(ステップS10、S11)。そして、再びステ
ップS1に戻り、次の計測タイミングになると計測を行
う。
【0049】次に、算出されたギャップ値に基づいて、
装置制御部4が行う変形ベース51の調整の手順を図5
に示すフローチャートに従って、以下に説明する。ま
ず、基板5がセットされるまでの間、露光装置の停止等
による終了をチェックし、基板5がセットされると、そ
の基板5のギャップの調整を以下のように行う(ステッ
プS21、22)。
【0050】基板5がセットされると、上述したように
ギャップ検出用のCPU31から一定時間間隔ごとにギ
ャップ値が通信用メモリ42に順次転送されてくる。こ
の通信用メモリ42から各ギャップ値を順に読み出す
(ステップS23)。
【0051】取り出したギャップ値と、予め定められた
基準ギャップ値とに基づいて、変形ベース51の底面に
設けられた各アクチュエータ7の駆動量を算出し、その
算出結果に基づいて各アクチュエータ7をZ方向に駆動
して、マスク6と基板5とのギャップを均一に調整する
(ステップS24)。なお、ギャップ計測用センサが設
けられていない個所に設置されたアクチュエータ7(図
2に示した変形ベース51の各辺の中央に設けられたア
クチュエータ7)の駆動量は、他の計測点のギャップ値
を使って補間計算により求める。ギャップ調整が終わる
と、ステップS1に戻り、以下、基板5がセットされる
たびに調整処理を行う。
【0052】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載した発明に係る近接露光装置のギャップセンサ
によれば、発光手段と受光手段とからなるセンサを基板
の底面側に設置することによって基板とマスク間のギャ
ップを計測するので、パーティクルが発生することはな
い。また、計測は、透光性基板とマスクとを規定のギャ
ップに近づけてから行うことができるので、ギャップの
正確さは保証される。さらに、露光がマスクの上面側か
ら行われるのに対して、センサは透光性基板の底面側に
設置しているので、センサを退避させる必要がなく、そ
の分、露光処理の効率を向上することができる。また、
マスクに光透過用の窓を設けるといった制約を加える必
要もなくなる。
【0053】請求項2に記載のギャップセンサによれ
ば、ゲインの切り替え手段によって、受光手段の受光感
度を適正レベルに調整できるので、反射面の反射率の大
小にかかわらず、各反射光の受光位置を精度よく検出す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るギャップセンサの構成
と配置を示す図である。
【図2】ギャップセンサの配置を示す平面図である。
【図3】ギャップ検出制御部および装置制御の構成およ
び、それらの関係を示すブロック図である。
【図4】ギャップ検出制御部の計測とギャップ算出の手
順を示すフローチャートである。
【図5】ギャップ値に基づいて装置制御部が行う変形ベ
ースの調整の手順を示すフローチャートである。
【図6】受光位置の検出を説明するための図である。
【図7】クロムに反射した光の受光位置の検出を説明す
るための図である。
【図8】ギャップ値の算出を説明するための図である。
【図9】近接露光装置の概略の構成を示す図である。
【図10】第1従来例のギャップセンサの外観を示す斜
視図である。
【図11】第1従来例のギャップセンサの計測方法を示
す図である。
【図12】第1従来例のギャップセンサの光の光路を説
明するための図である。
【図13】第1従来例のギャップセンサの計測結果とギ
ャップ値の算出を説明するための図である。
【図14】第2従来例のギャップセンサの計測方法を示
す図である。
【図15】第2従来例のギャップセンサの光の光路を説
明するための図である。
【図16】第2従来例のギャップセンサの計測結果とギ
ャップ値の算出を説明するための図である。
【符号の説明】
1 … 発光部 2 … 受光部 3 … ギャップ検出制御部 4 … 装置制御部 5 … 基板 6 … マスク 7 … アクチュエータ 11 … 発光素子 12 … スリット 21 … ラインセンサ 22 … 受光用光学レンズ 51 … 変形ベース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 玉田 厚 京都市伏見区羽束師古川町322番地 大 日本スクリーン製造株式会社 洛西工場 内 (72)発明者 竹本 仁一 京都市伏見区羽束師古川町322番地 大 日本スクリーン製造株式会社 洛西工場 内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/027 G03F 7/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所要のパターンが描画されたマスクを保
    持するマスク保持手段と、 前記マスク保持手段によって保持された前記マスクに対
    してその下方から、感光剤を表面に塗布した薄板状の透
    光性基板を平行にかつ相対的に近接させて保持する透光
    性基板移動保持手段と、 前記マスク保持手段によって保持された前記マスクを介
    してその上方から、前記透光性基板移動保持手段によっ
    て保持された前記透光性基板に塗布した感光剤を露光し
    て、前記マスクのパターンを感光剤に焼き付ける露光光
    学手段と、 を備えた近接露光装置において、 前記透光性基板の下方から光を照射する発光手段と、 前記発光手段から照射された光の内、前記透光性基板の
    上面と前記マスクの下面とでそれぞれ反射された反射光
    を、前記透光性基板の下方で受光する受光手段と、 前記受光手段で受光した各反射光の受光データに基づい
    て、各反射光の受光位置を検出し、検出した受光位置か
    ら前記透光性基板と前記マスクとの間のギャップを計算
    するギャップ算出手段と、 を備えたことを特徴とする近接露光装置のギャップセン
    サ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の近接露光装置のギャッ
    プセンサにおいて、 前記発光手段から照射される発光量と、前記受光手段の
    受光感度との少なくとも一方を調節するゲイン切り替え
    手段を備えた近接露光装置のギャップセンサ。
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