JP2827385B2 - ポリ4―メチル―1―ペンテン樹脂繊維 - Google Patents
ポリ4―メチル―1―ペンテン樹脂繊維Info
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- JP2827385B2 JP2827385B2 JP960790A JP960790A JP2827385B2 JP 2827385 B2 JP2827385 B2 JP 2827385B2 JP 960790 A JP960790 A JP 960790A JP 960790 A JP960790 A JP 960790A JP 2827385 B2 JP2827385 B2 JP 2827385B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は耐熱老化性を長期間維持でき、しかも変色し
ないポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂繊維に関する。
ないポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂繊維に関する。
ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂からなる繊維は肌
ざわり、風合いが良いため、ふとんの生地、スポーツウ
ェアなどの原料として検討されている。
ざわり、風合いが良いため、ふとんの生地、スポーツウ
ェアなどの原料として検討されている。
このようなポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂繊維に
は、耐熱老化性などの特性を改善するために種々の安定
剤が添加されているが、従来の安定剤処方を施したポリ
4−メチル−1−ペンテン樹脂繊維を繰返し洗たくした
場合、添加した安定剤が分解して徐々に水中へ溶出して
しまい、耐熱老化性が大幅に低下するという問題点があ
る。
は、耐熱老化性などの特性を改善するために種々の安定
剤が添加されているが、従来の安定剤処方を施したポリ
4−メチル−1−ペンテン樹脂繊維を繰返し洗たくした
場合、添加した安定剤が分解して徐々に水中へ溶出して
しまい、耐熱老化性が大幅に低下するという問題点があ
る。
さらに、ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂繊維は空
気中の酸化窒素などにより容易に着色(ピンク変、黄
変)するので、自動車の排気ガス、あるいは洗たく後の
石油ストーブ等による乾燥などにより容易に変色すると
いう問題点がある。
気中の酸化窒素などにより容易に着色(ピンク変、黄
変)するので、自動車の排気ガス、あるいは洗たく後の
石油ストーブ等による乾燥などにより容易に変色すると
いう問題点がある。
本発明の目的は、上記のような問題点を解決するた
め、耐熱老化性を長期間維持でき、しかも変色しないポ
リ4−メチル−1−ペンテン樹脂繊維を提供することで
ある。
め、耐熱老化性を長期間維持でき、しかも変色しないポ
リ4−メチル−1−ペンテン樹脂繊維を提供することで
ある。
本発明は次のポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂繊維
である。
である。
(1)(A)ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂、 (B)(i)下記一般式〔I〕で表わされるトリアジン
系化合物 (式中、X1〜X3はそれぞれ を示す。ここで、A1は炭素数1以上のアルキレン基、R1
は水酸基と隣接する炭素数1〜10のアルキル基、R2〜R4
はそれぞれ水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を
示す。X1〜X3は同一でも、異なっていてもよい。) または (ii)下記一般式〔II〕で表わされるベンゼン系化合物 (式中、R5〜R7はそれぞれ水素原子または炭素数1以上
のアルキル基、X4〜X6はそれぞれ を示す。ここで、A2は炭素数1以上のアルキレン基、R8
は水酸基と隣接する炭素数1〜10のアルキル基、R9〜R
11はそれぞれ水素原子または炭素数1〜10のアルキル基
を示す。X4〜X6は同一でも、異なっていてもよい。) および (C)ジプロピオン酸エステルまたはペンタエリスリト
ールテトラアルキルチオプロピオン酸エステル からなる組成物を溶融紡糸して得られることを特徴とす
るポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂繊維。
系化合物 (式中、X1〜X3はそれぞれ を示す。ここで、A1は炭素数1以上のアルキレン基、R1
は水酸基と隣接する炭素数1〜10のアルキル基、R2〜R4
はそれぞれ水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を
示す。X1〜X3は同一でも、異なっていてもよい。) または (ii)下記一般式〔II〕で表わされるベンゼン系化合物 (式中、R5〜R7はそれぞれ水素原子または炭素数1以上
のアルキル基、X4〜X6はそれぞれ を示す。ここで、A2は炭素数1以上のアルキレン基、R8
は水酸基と隣接する炭素数1〜10のアルキル基、R9〜R
11はそれぞれ水素原子または炭素数1〜10のアルキル基
を示す。X4〜X6は同一でも、異なっていてもよい。) および (C)ジプロピオン酸エステルまたはペンタエリスリト
ールテトラアルキルチオプロピオン酸エステル からなる組成物を溶融紡糸して得られることを特徴とす
るポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂繊維。
本発明で使用するポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂
(A)としては、4−メチル−1−ペンテンの単独重合
体、および4−メチル−1−ペンテンと他のα−オレフ
ィンとの共重合体であって4−メチル−1−ペンテンを
主体とした共重合体などのポリ4−メチル−1−ペンテ
ン樹脂が使用できる。4−メチル−1−ペンテン樹脂と
共重合する他のα−オレフィンとしては、例えばエチレ
ン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキ
セン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペン
テン、3−エチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ヘ
キセンなどのα−オレフィンをあげることができる。
(A)としては、4−メチル−1−ペンテンの単独重合
体、および4−メチル−1−ペンテンと他のα−オレフ
ィンとの共重合体であって4−メチル−1−ペンテンを
主体とした共重合体などのポリ4−メチル−1−ペンテ
ン樹脂が使用できる。4−メチル−1−ペンテン樹脂と
共重合する他のα−オレフィンとしては、例えばエチレ
ン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキ
セン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペン
テン、3−エチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ヘ
キセンなどのα−オレフィンをあげることができる。
本発明で使用する前記一般式〔I〕で表わされるトリ
アジン系化合物(i)は、長期間および/または繰返し
水道水などの水と接触しても分解することがなく、安定
な化合物である。このようなトリアジン系化合物(i)
としては、例えば1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−
ヒドロキシ−4−t−ブチルベンジル)イソシアヌレー
ト、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3
−メチル−5−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
イソシアヌレートなどをあげることができる。これらの
中では1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ
−4−t−ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5
−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)イソシアヌレートが好ましい。これらは1種単独
で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよ
い。
アジン系化合物(i)は、長期間および/または繰返し
水道水などの水と接触しても分解することがなく、安定
な化合物である。このようなトリアジン系化合物(i)
としては、例えば1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−
ヒドロキシ−4−t−ブチルベンジル)イソシアヌレー
ト、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3
−メチル−5−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
イソシアヌレートなどをあげることができる。これらの
中では1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ
−4−t−ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5
−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)イソシアヌレートが好ましい。これらは1種単独
で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよ
い。
本発明で使用する前記一般式〔II〕で表わされるベン
ゼン系化合物(ii)系化合物(ii)は、長期間および/
または繰返し水道水などの水と接触しても分解すること
がなく、安定な化合物である。このようなベンゼン系化
合物(ii)としては、例えば1,3,5−トリメチル−2,4,6
−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)ベンゼン、1,3,5−トリエチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシベンジル)
ベンゼン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(2,6−
ジメチル−3−ヒドロキシ−4−t−ブチルベンジル)
ベンゼン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3−メ
チル−5−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベン
ゼンなどをあげることができる。これらの中では1,3,5
−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシベンジル)ベンゼンが好ましい。これら
は1種単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使
用してもよい。
ゼン系化合物(ii)系化合物(ii)は、長期間および/
または繰返し水道水などの水と接触しても分解すること
がなく、安定な化合物である。このようなベンゼン系化
合物(ii)としては、例えば1,3,5−トリメチル−2,4,6
−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)ベンゼン、1,3,5−トリエチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシベンジル)
ベンゼン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(2,6−
ジメチル−3−ヒドロキシ−4−t−ブチルベンジル)
ベンゼン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3−メ
チル−5−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベン
ゼンなどをあげることができる。これらの中では1,3,5
−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシベンジル)ベンゼンが好ましい。これら
は1種単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使
用してもよい。
本発明で使用するジプロピオン酸エステルとしては、
例えばジラウリル−3,3′−チオジプロピオネート、ジ
ステアリル−3,3′−チオジプロピオネート、ジミリス
チル−3,3′−チオジプロピオネートなどをあげること
ができる。これらの中ではジラウリル−3,3′−チオジ
プロピオネートが好ましい。
例えばジラウリル−3,3′−チオジプロピオネート、ジ
ステアリル−3,3′−チオジプロピオネート、ジミリス
チル−3,3′−チオジプロピオネートなどをあげること
ができる。これらの中ではジラウリル−3,3′−チオジ
プロピオネートが好ましい。
本発明で使用するペンタエリスリトールテトラアルキ
ルチオプロピロン酸エステルとしては、例えばペンタエ
リスリトールテトララウリルチオプロピオン酸エステ
ル、ペンタエリスリトールテトラブチルチオプロピオネ
ート、ペンタエリスリトールテトラオクチルチオプロピ
オネート、ペンタエリスリトールテトラステアリルチオ
プロピオネートなどをあげることができる。これらの中
ではペンタエリスリトールテトララウリルチオプロピオ
ン酸エステルが好ましい。
ルチオプロピロン酸エステルとしては、例えばペンタエ
リスリトールテトララウリルチオプロピオン酸エステ
ル、ペンタエリスリトールテトラブチルチオプロピオネ
ート、ペンタエリスリトールテトラオクチルチオプロピ
オネート、ペンタエリスリトールテトラステアリルチオ
プロピオネートなどをあげることができる。これらの中
ではペンタエリスリトールテトララウリルチオプロピオ
ン酸エステルが好ましい。
本発明では、ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂
(A)に、前記トリアジン系化合物(i)または前記ベ
ンゼン系化合物(ii)の(B)成分、および前記ジプロ
ピオン酸エステルまたはペンタエリスリトールテトラア
ルキルチオプロピオン酸エステルの(C)成分を組合せ
て添加することにより、耐熱老化性を長期間維持でき、
かつ変色しないポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂繊維
が得られる。このような特性は他の一般的な安定剤処方
では得られないものである。
(A)に、前記トリアジン系化合物(i)または前記ベ
ンゼン系化合物(ii)の(B)成分、および前記ジプロ
ピオン酸エステルまたはペンタエリスリトールテトラア
ルキルチオプロピオン酸エステルの(C)成分を組合せ
て添加することにより、耐熱老化性を長期間維持でき、
かつ変色しないポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂繊維
が得られる。このような特性は他の一般的な安定剤処方
では得られないものである。
本発明のポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂繊維を紡
糸する前のポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂組成物
(以下、原料ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂組成物
という)の各成分の配合割合は、ポリ4−メチル−1−
ペンテン樹脂(A)100重量部に対して、(B)成分が
通常0.01〜5重量部、好ましくは0.05〜3重量部、
(C)成分が通常0.01〜5重量部、好ましくは0.05〜3
重量部が好ましい。
糸する前のポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂組成物
(以下、原料ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂組成物
という)の各成分の配合割合は、ポリ4−メチル−1−
ペンテン樹脂(A)100重量部に対して、(B)成分が
通常0.01〜5重量部、好ましくは0.05〜3重量部、
(C)成分が通常0.01〜5重量部、好ましくは0.05〜3
重量部が好ましい。
本発明における原料ポリ4−メチル−1−ペンテン樹
脂組成物は、(A)成分、(B)成分および(C)成分
を必須成分とするが、これらの成分に加えてパーオキシ
ド化合物や金属石けんなどを配合することができる。
脂組成物は、(A)成分、(B)成分および(C)成分
を必須成分とするが、これらの成分に加えてパーオキシ
ド化合物や金属石けんなどを配合することができる。
パーオキシド化合物としては、例えばメチルエチルケ
トンパーオキシド、シクロヘキサノンパーオキシド等の
ケトンパーオキシド類;1,1−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)オクタン等のパーオキシケタール類;t−ブチルヒド
ロパーオキシド、クメンヒドロパーオキシド、2,5−ジ
メチルヘキサン−2,5−ジヒドロキシパーオキシド、1,
1,3,3−テトラメチルブチルヒドロパーオキシド等のヒ
ドロパーオキシド類;ジ−t−ブチルパーオキシド、2,
5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサ
ン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)
ヘキシン−3等のジアルキルパーオキシド;ラウロイル
パーオキシド、ベンゾイルパーオキシド等のジアシルパ
ーオキシド類;t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブ
チルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン等のパーオキシエス
テル類などをあげることができる。
トンパーオキシド、シクロヘキサノンパーオキシド等の
ケトンパーオキシド類;1,1−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)オクタン等のパーオキシケタール類;t−ブチルヒド
ロパーオキシド、クメンヒドロパーオキシド、2,5−ジ
メチルヘキサン−2,5−ジヒドロキシパーオキシド、1,
1,3,3−テトラメチルブチルヒドロパーオキシド等のヒ
ドロパーオキシド類;ジ−t−ブチルパーオキシド、2,
5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサ
ン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)
ヘキシン−3等のジアルキルパーオキシド;ラウロイル
パーオキシド、ベンゾイルパーオキシド等のジアシルパ
ーオキシド類;t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブ
チルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン等のパーオキシエス
テル類などをあげることができる。
パーオキシド化合物はポリ4−メチル−1−ペンテン
樹脂(A)100重量部に対して通常2〜0.01重量部、好
ましくは0.5〜0.05重量部の割合で配合するのが好まし
い。
樹脂(A)100重量部に対して通常2〜0.01重量部、好
ましくは0.5〜0.05重量部の割合で配合するのが好まし
い。
金属石けんとしては、例えば炭素数12〜40の飽和もし
くは不飽和カルボン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類
金属塩、その他の金属塩などをあげることができる。ま
た、上記炭素数12〜40の飽和もしくは不飽和カルボン酸
は、水素基などの置換基を有していてもよい。炭素数12
〜40の飽和もしくは不飽和カルボン酸の具体的なものと
しては、ステアリン酸、オレイン酸、ラウリン酸、カプ
リン酸、アラキドン酸、パルミチン酸、ベヘニン酸、12
−ヒドロキシステアリン酸およびモンタン酸などの高級
脂肪酸をあげることができる。また、これらの高級脂肪
酸と反応して塩を形成する金属としては、マグネシウ
ム、カルシウムおよびバリウム等のアルカリ土類金属;
ナトリウム、カリウムおよびリチウム等のアルカリ金
属;カドミウム;亜鉛;鉛などをあげることができる。
くは不飽和カルボン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類
金属塩、その他の金属塩などをあげることができる。ま
た、上記炭素数12〜40の飽和もしくは不飽和カルボン酸
は、水素基などの置換基を有していてもよい。炭素数12
〜40の飽和もしくは不飽和カルボン酸の具体的なものと
しては、ステアリン酸、オレイン酸、ラウリン酸、カプ
リン酸、アラキドン酸、パルミチン酸、ベヘニン酸、12
−ヒドロキシステアリン酸およびモンタン酸などの高級
脂肪酸をあげることができる。また、これらの高級脂肪
酸と反応して塩を形成する金属としては、マグネシウ
ム、カルシウムおよびバリウム等のアルカリ土類金属;
ナトリウム、カリウムおよびリチウム等のアルカリ金
属;カドミウム;亜鉛;鉛などをあげることができる。
金属石けんはポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂
(A)100重量部に対して通常0.01〜3重量部、好まし
くは0.03〜1重量部の割合で配合するのが好ましい。
(A)100重量部に対して通常0.01〜3重量部、好まし
くは0.03〜1重量部の割合で配合するのが好ましい。
さらに本発明における原料ポリ4−メチル−1−ペン
テン樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で
ポリオレフィンに配合することのできる種々の配合剤、
例えば核剤、可塑剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、滑剤、
帯電防止剤、防雲剤、無機または有機の充填剤、染料、
顔料などを配合してもよい。
テン樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で
ポリオレフィンに配合することのできる種々の配合剤、
例えば核剤、可塑剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、滑剤、
帯電防止剤、防雲剤、無機または有機の充填剤、染料、
顔料などを配合してもよい。
本発明における原料ポリ4−メチル−1−ペンテン樹
脂組成物を得る方法としては公知の方法が使用でき、例
えば前記各成分をV−ブレンダー、リボンブレンダー、
ヘンシュルミキサー、タンブラーブレンダーで混合する
方法、または前記ブレンダーで混合した後、押出機で造
粒する方法、あるいは単軸押出機、複軸押出機、ニーダ
ー、バンバリーミキサー等で溶融混練し、造粒または粉
砕する方法などをあげることができる。
脂組成物を得る方法としては公知の方法が使用でき、例
えば前記各成分をV−ブレンダー、リボンブレンダー、
ヘンシュルミキサー、タンブラーブレンダーで混合する
方法、または前記ブレンダーで混合した後、押出機で造
粒する方法、あるいは単軸押出機、複軸押出機、ニーダ
ー、バンバリーミキサー等で溶融混練し、造粒または粉
砕する方法などをあげることができる。
本発明のポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂繊維は、
原料ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂組成物を紡糸し
て得られる。紡糸方法としては公知の方法を採用でき、
例えば原料ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂組成物を
加熱溶解した高分子流体を、紡糸ダイから押出して、流
体をそのまま冷却固化させる方法、流体を凝固液体中に
通して凝固させる方法、または適当な溶剤に溶解させた
原料ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂組成物の溶液を
紡糸ダイから押出して、熱風で溶剤を気化させる方法な
どをあげることができる。
原料ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂組成物を紡糸し
て得られる。紡糸方法としては公知の方法を採用でき、
例えば原料ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂組成物を
加熱溶解した高分子流体を、紡糸ダイから押出して、流
体をそのまま冷却固化させる方法、流体を凝固液体中に
通して凝固させる方法、または適当な溶剤に溶解させた
原料ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂組成物の溶液を
紡糸ダイから押出して、熱風で溶剤を気化させる方法な
どをあげることができる。
このようにして得られたポリ4−メチル−1−ペンテ
ン樹脂繊維は、繰返し洗たくしても耐熱老化性が低下し
ない。これは、安定剤として添加したトリアジン系化合
物(i)またはベンゼン系化合物(ii)の(B)成分、
およびジプロピオン酸エステルまたはペンタエリスリト
ールテトラアルキルチオプロピオン酸エステルの(C)
成分の組合せによる相乗効果が発揮されたためであると
推定される。
ン樹脂繊維は、繰返し洗たくしても耐熱老化性が低下し
ない。これは、安定剤として添加したトリアジン系化合
物(i)またはベンゼン系化合物(ii)の(B)成分、
およびジプロピオン酸エステルまたはペンタエリスリト
ールテトラアルキルチオプロピオン酸エステルの(C)
成分の組合せによる相乗効果が発揮されたためであると
推定される。
さらに、安定剤として添加するトリアジン系化合物
(i)、ベンゼン系化合物(ii)、ジプロピオン酸エス
テルおよびペンタエリスリトールテトラアルキルチオプ
ロピオン酸エステルは、いずれもNOXガスおよび紡糸工
程中に使用する油剤中に含まれているアミン系化合物と
反応しないため、本発明のポリ4−メチル−1−ペンテ
ン樹脂繊維を洗たく後にガスバーナー等で乾燥しても変
色しない。
(i)、ベンゼン系化合物(ii)、ジプロピオン酸エス
テルおよびペンタエリスリトールテトラアルキルチオプ
ロピオン酸エステルは、いずれもNOXガスおよび紡糸工
程中に使用する油剤中に含まれているアミン系化合物と
反応しないため、本発明のポリ4−メチル−1−ペンテ
ン樹脂繊維を洗たく後にガスバーナー等で乾燥しても変
色しない。
したがって本発明のポリ4−メチル−1−ペンテン樹
脂繊維はふとんの生地、スポーツウェア、オムツ、産業
用フィルター、キルティングコート、キルティングジャ
ンパー、布団袋、風呂敷、手提袋、ワイピングクロス、
簡易衣料、メディカルガウン、手術用覆布などの原料と
して使用できる。
脂繊維はふとんの生地、スポーツウェア、オムツ、産業
用フィルター、キルティングコート、キルティングジャ
ンパー、布団袋、風呂敷、手提袋、ワイピングクロス、
簡易衣料、メディカルガウン、手術用覆布などの原料と
して使用できる。
本発明によれば、ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂
に特定の安定剤を組合せて添加するようにしたので、耐
熱老化性を長期間維持でき、しかも変色しないポリ4−
メチル−1−ペンテン樹脂繊維が得られる。
に特定の安定剤を組合せて添加するようにしたので、耐
熱老化性を長期間維持でき、しかも変色しないポリ4−
メチル−1−ペンテン樹脂繊維が得られる。
以下、本発明の実施例について説明する。
実施例1 MFR(260℃,5kg)5g/10minの4−メチル−1−ペンテ
ン重合体粉末(以下、PMPと略す)100重量部に対して、
ジラウリルチオジプロピオネート(以下、DLTと略す)
0.10重量部、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート(以下、GRI
と略す)0.20重量部およびステアリン酸カルシウム(以
下、SCAと略す)0.03重量部を計量後、ヘンシェルミキ
サー(50)で高速1分間混合した。
ン重合体粉末(以下、PMPと略す)100重量部に対して、
ジラウリルチオジプロピオネート(以下、DLTと略す)
0.10重量部、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート(以下、GRI
と略す)0.20重量部およびステアリン酸カルシウム(以
下、SCAと略す)0.03重量部を計量後、ヘンシェルミキ
サー(50)で高速1分間混合した。
引き続きこの混合物を二軸押出機(池貝鉄工(株)
製、PCM45、樹脂温度290℃)で混練造粒してMFR(260
℃)180g/10minのPMPのペレットを得た。
製、PCM45、樹脂温度290℃)で混練造粒してMFR(260
℃)180g/10minのPMPのペレットを得た。
このようにして得たPMPペレットを温度300℃の65mmφ
押出機に投入して加熱溶融し、次のようにして紡糸し
た。
押出機に投入して加熱溶融し、次のようにして紡糸し
た。
ダイに設けられたノズルに1mmピッチで0.3mmφのオリ
フィスが1列で1000個並んだ押出機を用いて、オリフィ
スから溶融ポリマーを吐出量0.2g/分/オリフィスで吐
出させた。このオリフィスの両側のスリットから、280
℃の加熱蒸気を噴射して吹当て、溶融ポリマーをけん引
細化し、回転する冷却ドラム上にこの繊維群を捕集し、
1.0m幅、目付40g/m2のウェブとした。ダイ温度は310
℃、加熱蒸気の圧力は2.0kg/cm2Gであった。得られたウ
ェブの平均繊維径は0.4μmであった。
フィスが1列で1000個並んだ押出機を用いて、オリフィ
スから溶融ポリマーを吐出量0.2g/分/オリフィスで吐
出させた。このオリフィスの両側のスリットから、280
℃の加熱蒸気を噴射して吹当て、溶融ポリマーをけん引
細化し、回転する冷却ドラム上にこの繊維群を捕集し、
1.0m幅、目付40g/m2のウェブとした。ダイ温度は310
℃、加熱蒸気の圧力は2.0kg/cm2Gであった。得られたウ
ェブの平均繊維径は0.4μmであった。
このようにして得られたウェブについて、洗たく後の
耐熱老化性およびピンク変を下記の方法で測定した。結
果を表1に示す。
耐熱老化性およびピンク変を下記の方法で測定した。結
果を表1に示す。
測定方法 (1)洗たく後の耐熱老化性試験(JIS L1096に準ず
る) 洗たく機(ゆれんどリー、商品名、三洋電機(株)
製)中に、洗剤(ザブ、商品名、花王(株)製)50gを
入れ、50℃の温水を注入する。得られたウェブを中に入
れて20分間強力撹拌した後5分間水洗いする。この作業
を30回繰返した後ウェブを取り出して室温で乾燥する。
その後、160℃のエアオーブン中に入れて外観の劣化が
発生するまでの時間を目視で判定する。
る) 洗たく機(ゆれんどリー、商品名、三洋電機(株)
製)中に、洗剤(ザブ、商品名、花王(株)製)50gを
入れ、50℃の温水を注入する。得られたウェブを中に入
れて20分間強力撹拌した後5分間水洗いする。この作業
を30回繰返した後ウェブを取り出して室温で乾燥する。
その後、160℃のエアオーブン中に入れて外観の劣化が
発生するまでの時間を目視で判定する。
(2)ピンク変試験 石油ストーブの真上に、得られたウェブをつるす。ウ
ェブの外観がピンク変するまでの時間を目視で観察す
る。
ェブの外観がピンク変するまでの時間を目視で観察す
る。
実施例2 実施例1で使用したGRIの代わりに1,3,5−トリメチル
−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シベンジル)ベンゼン(以下、TTAと略す)を使用した
以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シベンジル)ベンゼン(以下、TTAと略す)を使用した
以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
実施例3 実施例1で使用したDLTの代わりにペンタエリスリト
ールテトララウリルチオプロピオン酸エステル(以下、
PETと略す)を使用した以外は実施例1と同様に行っ
た。結果を表1に示す。
ールテトララウリルチオプロピオン酸エステル(以下、
PETと略す)を使用した以外は実施例1と同様に行っ
た。結果を表1に示す。
比較例1 実施例1で使用したGRIの代わりに、安定剤としての
テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン(以
下、TMMと略す)を使用した以外は実施例1と同様に行
った。結果を表1に示す。
テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン(以
下、TMMと略す)を使用した以外は実施例1と同様に行
った。結果を表1に示す。
比較例2 実施例1で使用したDLTの代わりに、安定剤としての
テトラエチルチウラムジサルファイド(以下、TETと略
す)を使用した以外は、実施例1と同様に行った。結果
を表1に示す。
テトラエチルチウラムジサルファイド(以下、TETと略
す)を使用した以外は、実施例1と同様に行った。結果
を表1に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D01F 1/00 - 1/10 D01F 6/04 D01F 6/46
Claims (1)
- 【請求項1】(A)ポリ4−メチル−1−ペンテン樹
脂、 (B)(i)下記一般式〔I〕で表わされるトリアジン
系化合物 (式中、X1〜X3はそれぞれ を示す。ここで、A1は炭素数1以上のアルキレン基、R1
は水酸基と隣接する炭素数1〜10のアルキル基、R2〜R4
はそれぞれ水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を
示す。X1〜X3は同一でも、異なっていてもよい。) または (ii)下記一般式〔II〕で表わされるベンゼン系化合物 (式中、R5〜R7はそれぞれ水素原子または炭素数1以上
のアルキル基、X4〜X6はそれぞれ を示す。ここで、A2は炭素数1以上のアルキレン基、R8
は水酸基と隣接する炭素数1〜10のアルキル基、R9〜R
11はそれぞれ水素原子または炭素数1〜10のアルキル基
を示す。X4〜X6は同一でも、異なっていてもよい。) および (C)ジプロピオン酸エステルまたはペンタエリスリト
ールテトラアルキルチオプロピオン酸エステル からなる組成物を溶融紡糸して得られることを特徴とす
るポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂繊維。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP960790A JP2827385B2 (ja) | 1990-01-19 | 1990-01-19 | ポリ4―メチル―1―ペンテン樹脂繊維 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP960790A JP2827385B2 (ja) | 1990-01-19 | 1990-01-19 | ポリ4―メチル―1―ペンテン樹脂繊維 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03220310A JPH03220310A (ja) | 1991-09-27 |
JP2827385B2 true JP2827385B2 (ja) | 1998-11-25 |
Family
ID=11724989
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP960790A Expired - Lifetime JP2827385B2 (ja) | 1990-01-19 | 1990-01-19 | ポリ4―メチル―1―ペンテン樹脂繊維 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2827385B2 (ja) |
-
1990
- 1990-01-19 JP JP960790A patent/JP2827385B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03220310A (ja) | 1991-09-27 |
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