JP2826755B2 - アルミニウムおよびアルミニウム合金のめっき前処理法 - Google Patents

アルミニウムおよびアルミニウム合金のめっき前処理法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はアルミニウムおよびアルミニウム合金のめっ
き処理法に関する。
更に詳しく言えば、特にアルミニウムおよびアルミニ
ウム合金製内燃機関のシリンダー内面のクロームめっき
前処理方法に関する。
[従来の技術およびその課題] アルミニウムおよびアルミニウム合金はその物理的お
よび機械的特性、例えば機械的強度、熱伝導性、軽量性
などの点で優れており、特にダイカスト合金として好適
なことからダイカストによる内燃機関のシリンダーの生
産に適し、車輌、農機具の比較的小型のエンジンに広く
用いられている。
アルミニウムおよびアルミニウム合金製シリンダーを
用いることによる唯一の欠点は耐摩耗性が劣っているこ
とであるが、これをカバーするためシリンダーボアを硬
質クロームめっきすることが一般に行なわれている。
アルミニウムあるいはアルミニウム合金素材に対し硬
質クロームめっきを施すに当っては前もって密着性改良
のためエッチングによる素材表面の粗面化、それに伴う
発生スマットの除去、次いで亜鉛置換処理による表面改
質など種々の前処理工程が工夫され行われている。こう
した前処理が不十分であると密着不良によるめっきふく
れ、はがれなどが生じ機能部品として重大な欠陥を生じ
ることになるので重要な工程であることはいうまでもな
い。中でもエッチング工程は機械加工仕上されている素
材表面を微視的に粗面化することにより投錨効果をもた
らし、めっき層の素材への食いつきを良くする点で密着
性改良に最も寄与する工程である。
従来、アルミニウムあるいはアルミニウム合金素材に
対するエッチングに用いられる薬液は苛性ソーダを主成
分とするアルカリ液であり、この薬液中に浸漬処理する
方法が採られている。両性金属であるアルミニウムが強
アルカリに侵されてエッチングされるのであるが、この
エッチングの程度を緩和コントロールするため種々の第
二、第三成分が工夫され添加成分としてエッチング液が
構成されている場合もある。しかしながら素材主成分で
あるアルミニウムが薬品に対しあまりにも易侵蝕性であ
るため浸漬エッチング法に関しては薬液成分の工夫だけ
で侵蝕量をコントロールするにはおのずから限度があ
る。
一般に内燃機関のシリンダーへの硬質クロームめっき
はシリンダーボアのみを内面めっきすることになってお
り特性上外面にはめっきをつけないのが普通である。従
って本来めっき前処理としてのエッチング処理も内面ボ
アのみに止めるのが理想なのであるが、浸漬処理である
がため内外面共同様にエッチングされてしまっている。
外面がエッチングされることにより折角タップ加工して
ある種々の取付けネジの穴まで侵蝕されネジ山寸法不良
を誘発したり、放熱板(フィン)が腐蝕により強度低下
して折れたりするといったごとく機械部品としては重大
な欠陥を生じているのが現状であった。
[課題を解決するための手段] このためには素材外部の侵蝕をできるだけ抑え、目的
とする内面だけを選択的にエッチングする様にすれば良
い訳である。
本発明者らはこの点につき鋭意検討を重ねた結果、電
気的にエッチングする電解エッチング法を工業的に確立
し、その目的を達成したものである。
すなわち、本発明は、 1)アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる素材
表面にクロームめっきまたはニッケルめっきを行なうた
めの前処理であって、被めっき材を苛性ソーダを主成分
とし錯化性を有する有機酸ソーダ塩を含有する電解液中
に浸漬し、前記被めっき材においてめっきを施そうとす
る部位の近傍に電極を設置した後、被めっき材を陽極と
し前記電極を陰極として5〜20Vの電圧を印加すること
により、当該部位表面のみを電解エッチングすることを
特徴とするアルミニウムまたはアルミニウム合金のめっ
き前処理方法、 2)前記電解液中の苛性ソーダが5〜60g/lの濃度範囲
である前記1記載のアルミニウムまたはアルミニウム合
金のめっき前処理方法、 3)前記電解液中の有機酸ソーダ塩が5g/l以上である前
記1または2記載のアルミニウムまたはアルミニウム合
金のめっき前処理方法、 4)被めっき材がシリンダーであり、円柱状電極を挿入
して電圧を印加することによりシリンダー内面のみの電
解エッチングを行なう前記1乃至3のいずれかに記載の
めっき前処理方法、および 5)前記めっきがクロームめっきである請求項1乃至4
のいずれかに記載のめっき前処理方法である。
以下、アルミニウムおよびアルミニウム合金製シリン
ダーを具体例に挙げて本発明を説明する。
めっきをつけるために対極と共に治具にセットしたシ
リンダーを前処理するに当って、エッチング工程におい
てある特殊な配合組成の電解液を用い陽極電解すること
により電気的にシリンダー内面をエッチングする。
更に詳しく説明すると、まず本発明に使用できる電解
液組成は基本的主成分として5g/l〜60g/lの苛性ソーダ
を含有する。濃度が5g/l以下の希薄溶液ではエッチング
量が少な過ぎて所期の目的の密着力が得られず効果が無
い。逆に60g/l以上の濃厚溶液にすると侵蝕量が過度と
なり過ぎて素材の痛みが激しく実用的でなくなる。通常
好ましい濃度範囲は15〜45g/lである。
また、この電解液中には第二成分としてグルコン酸ソ
ーダ、クエン酸ソーダ、酒石酸ソーダ、コハク酸ソー
ダ、リンゴ酸ソーダなど錯化作用を有する有機酸のソー
ダ塩を含有する。これらはその性質上侵蝕を抑制する作
用があり、いわゆるソフトエッチングにより急激なエッ
チングを抑え、好ましい表面状態にすると共に特に外面
のエッチングを防止する効果をもたらしている。その濃
度範囲として通常5g/l以上存在すれば十分その効果は認
められる。
更にその他の成分としてアルミン酸ソーダが液中に存
在するが、これは電解液使用中に素材から溶出して来る
アルミニウムイオンと苛性ソーダとが反応して必然的に
液中に蓄積し飽和して来ることになるが、建浴時にあら
かじめ添加して置くことも可能である。この成分は前述
の有機酸ソーダと同様に素材アルミニウムの溶出を抑え
る効果がある。
上記電解液中では単なる侵漬のみでは化学的侵蝕は殆
ど起こらないが、シリンダーボア中に円柱状対極をセッ
トした状態でシリンダー側を陽極として通電すると対極
に近いシリンダー内面のみが電気的にエッチングされ
る。
その電解条件として常温で通常5〜20Vの電圧を印加
することにより所期の目的のエッチング状態を達成する
ことができる。電流量、電流密度を加減することにより
エッチング量を定量的にコントロールできることはいう
までもない。
この電解エッチング法を適用すれば対極から遠く離れ
た外面は電気的影響を受け難いため殆どエッチングされ
ることが無く、懸念される不良が全く出現しなくなるの
である。
以上、シリンダーのクロームめっきを例に挙げて説明
したが、本発明の方法はアルミニウムおよびアルミニウ
ム合金であればシリンダーに限らず適用でき、まためっ
きもクロームめっきに限らず、ニッケルめっきその他の
めっきにも適用できることはいうまでもない。
[発明の効果] 上記の説明のごとく本発明によれば印加電流を加減す
ることにより定量的にしかも狙った場所にのみ選択的に
エッチングを行うことができるので、ニーズに対応した
密着力の確保、目的以外の個処の余分なエッチングによ
る不良(ネジ穴寸法不良、フィン折れ不良)などを防止
することが可能となる。例えばネジ穴不良対策としては
従来はメクラネジ挿入によるマスキング処理、あるいは
タップ後加工などが採られていたが、この様な繁雑な工
程を省略できると共に不良率の低減と相俟って著しく生
産性を向上できるのである。
[実施例] 実施例1〜3および比較例1〜2 下記の表に示す液組成および条件で前処理を行いクロ
ームめっきした本発明の実施例1〜3と従来の浸漬法お
よび無通電による比較例1〜2とのめっき後の評価結果
を表にまとめて示す。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウムまたはアルミニウム合金から
    なる素材表面にクロームめっきまたはニッケルめっきを
    行なうための前処理であって、被めっき材を苛性ソーダ
    を主成分とし錯化性を有する有機酸ソーダ塩を含有する
    電解液中に浸漬し、前記被めっき材においてめっきを施
    そうとする部位の近傍に電極を設置した後、被めっき材
    を陽極とし前記電極を陰極として5〜20Vの電圧を印加
    することにより、当該部位表面のみを電解エッチングす
    ることを特徴とするアルミニウムまたはアルミニウム合
    金のめっき前処理方法。
  2. 【請求項2】前記電解液中の苛性ソーダが5〜60g/lの
    濃度範囲である請求項1記載のアルミニウムまたはアル
    ミニウム合金のめっき前処理方法。
  3. 【請求項3】前記電解液中の有機酸ソーダ塩が5g/l以上
    である請求項1または2記載のアルミニウムまたはアル
    ミニウム合金のめっき前処理方法。
  4. 【請求項4】被めっき材がシリンダーであり、円柱状電
    極を挿入して電圧を印加することによりシリンダー内面
    のみの電解エッチングを行なう請求項1乃至3のいずれ
    かの項に記載のめっき前処理方法。
  5. 【請求項5】前記めっきがクロームめっきである請求項
    1乃至4のいずれかの項に記載のめっき前処理方法。
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