JP2824507B2 - チタン‐アルミニウム系金属間化合物粉末の製造方法 - Google Patents
チタン‐アルミニウム系金属間化合物粉末の製造方法Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はチタン‐アルミニウ
ム系金属間化合物粉末の製造方法の改良に関するもので
ある。さらに詳しくいえば、本発明は、軽量の耐熱材料
として有用なチタン‐アルミニウム系金属間化合物の粉
末をメカニカルアロイング法により、安価に効率よく製
造しうる量産化が可能な工業的方法に関するものであ
る。
ム系金属間化合物粉末の製造方法の改良に関するもので
ある。さらに詳しくいえば、本発明は、軽量の耐熱材料
として有用なチタン‐アルミニウム系金属間化合物の粉
末をメカニカルアロイング法により、安価に効率よく製
造しうる量産化が可能な工業的方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、チタン‐アルミニウム系、ニッケ
ル‐アルミニウム系、ニッケル‐ゲルマニウム系、鉄‐
コバルト系などの金属間化合物は、耐熱材料として注目
されている。通常の合金は、結晶の各格子位置を異種原
子が不規則に占めているが、金属間化合物は、各構成原
子の占める位置が特定され、いわゆる規則構造を形成し
ており、その結果、異常強化現象などの金属間化合物の
特異な変形挙動をもたらす。すなわち、一般に、変形温
度が上昇すると金属材料の強度は低下するが、金属間化
合物は、ある温度領域まで変形温度の上昇に伴い、逆に
その強度が増加するという異常強化現象を示し、これが
耐熱材料として金属間化合物が注目される要因の一つと
なっている。
ル‐アルミニウム系、ニッケル‐ゲルマニウム系、鉄‐
コバルト系などの金属間化合物は、耐熱材料として注目
されている。通常の合金は、結晶の各格子位置を異種原
子が不規則に占めているが、金属間化合物は、各構成原
子の占める位置が特定され、いわゆる規則構造を形成し
ており、その結果、異常強化現象などの金属間化合物の
特異な変形挙動をもたらす。すなわち、一般に、変形温
度が上昇すると金属材料の強度は低下するが、金属間化
合物は、ある温度領域まで変形温度の上昇に伴い、逆に
その強度が増加するという異常強化現象を示し、これが
耐熱材料として金属間化合物が注目される要因の一つと
なっている。
【0003】ところで、このような金属間化合物の中
で、TiAlやTi3Alなどのチタン‐アルミニウム
系金属間化合物は、比重が小さく、軽量耐熱材料、特に
比強度の高いTiAlは航空機などの高速輸送機の材料
として注目されている。
で、TiAlやTi3Alなどのチタン‐アルミニウム
系金属間化合物は、比重が小さく、軽量耐熱材料、特に
比強度の高いTiAlは航空機などの高速輸送機の材料
として注目されている。
【0004】このチタン‐アルミニウム系金属間化合物
の製造方法の1つとして、ボールミルを用いたメカニカ
ルアロイング法、すなわち、2成分以上の混合粉を粉砕
と圧着を繰り返し、機械的に合金化する方法が知られて
いる。
の製造方法の1つとして、ボールミルを用いたメカニカ
ルアロイング法、すなわち、2成分以上の混合粉を粉砕
と圧着を繰り返し、機械的に合金化する方法が知られて
いる。
【0005】従来、このようなメカニカルアロイング法
によりチタン‐アルミニウム系金属間化合物粉末を製造
するには、原料のチタン粉末とアルミニウム粉末及び得
られた金属間化合物粉末の酸化や窒化を防止する目的
で、一般にアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下又は減圧
下でボールミリングが行われてきた。しかしながら、こ
のような方法においては、かなり長い時間ミリングを行
っても、反応生成物である金属間化合物粉末の生成率が
低く、大部分は未反応のまま、ミル容器壁面やミリング
ボール表面に圧着された状態で残存するため、生成効率
が低くなるのを免れない。
によりチタン‐アルミニウム系金属間化合物粉末を製造
するには、原料のチタン粉末とアルミニウム粉末及び得
られた金属間化合物粉末の酸化や窒化を防止する目的
で、一般にアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下又は減圧
下でボールミリングが行われてきた。しかしながら、こ
のような方法においては、かなり長い時間ミリングを行
っても、反応生成物である金属間化合物粉末の生成率が
低く、大部分は未反応のまま、ミル容器壁面やミリング
ボール表面に圧着された状態で残存するため、生成効率
が低くなるのを免れない。
【0006】他方、メカニカルアロイング法において、
不活性ガス雰囲気下又は減圧下以外の雰囲気下でボール
ミリングを行う場合の例として鉄などを窒化する目的
で、常圧ないし数気圧の窒素又はアンモニアガス雰囲気
下でボールミリングを行う方法が知られている[「日本
金属学会誌」,第57巻,第2号,第203〜208ペ
ージ(1993年)]。また、チタン‐アルミニウム系
金属間化合物の製造における窒素の添加については、鋳
造法によりチタン‐アルミニウム系金属間化合物を製造
する際に、機械的特性を改善する目的で、窒化チタン又
は窒化アルミニウムを原料に添加し、窒素を金属間化合
物中に導入することが行われている[「日本金属学会
誌」,第58巻,第5号,第564〜570ページ(1
994年)]。
不活性ガス雰囲気下又は減圧下以外の雰囲気下でボール
ミリングを行う場合の例として鉄などを窒化する目的
で、常圧ないし数気圧の窒素又はアンモニアガス雰囲気
下でボールミリングを行う方法が知られている[「日本
金属学会誌」,第57巻,第2号,第203〜208ペ
ージ(1993年)]。また、チタン‐アルミニウム系
金属間化合物の製造における窒素の添加については、鋳
造法によりチタン‐アルミニウム系金属間化合物を製造
する際に、機械的特性を改善する目的で、窒化チタン又
は窒化アルミニウムを原料に添加し、窒素を金属間化合
物中に導入することが行われている[「日本金属学会
誌」,第58巻,第5号,第564〜570ページ(1
994年)]。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、チタン粉末
とアルミニウム粉末とから、メカニカルアロイング法に
より、チタン‐アルミニウム系金属間化合物粉末を、短
時間で収率よく、かつ安価に製造しうる量産化が可能な
工業的方法を提供することを目的としてなされたもので
ある。
とアルミニウム粉末とから、メカニカルアロイング法に
より、チタン‐アルミニウム系金属間化合物粉末を、短
時間で収率よく、かつ安価に製造しうる量産化が可能な
工業的方法を提供することを目的としてなされたもので
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、メカニカル
アロイング法により,チタン粉末とアルミニウム粉末と
から金属間化合物を製造するための効率のよい方法を開
発するために、鋭意研究を重ねた結果、所望のチタン−
アルミニウム系金属間化合物の組成になるように配合さ
れたチタン粉末とアルミニウム粉末との混合物を、窒素
ガスの存在下でボールミリングを行うことにより、従来
の窒素の不存在下で行うボールミリングに比較して、短
時間できわめて収率よくチタン−アルミニウム系金属間
化合物粉末が得られることを見出した。しかし、この方
法で製造したチタン−アルミニウム系金属間化合物粉末
の焼結体には、ボールミリング中に取り込まれた窒素に
より多量の窒化物が折出し、材料をもろくすることも見
出した。そこで、高い収率を低下させることなく、析出
する窒化物の量を減少させるための、ミリング雰囲気へ
の窒素ガスの導入時期、窒素ガス濃度、窒素ガス存在下
におけるミリング期間について、鋭意研究を重ねた結
果、ミリング雰囲気への窒素ガスの導入時期について
は、ミリング開始時から導入するよりも、混合粉末が容
器内壁又はミリングボール表面あるいはその両方に圧着
されてチタンとアルミニウムから成る複合金属層を形成
し、その表面に固相反応により金属間化合物層が形成し
はじめるまでボールミリングを行った後から導入する方
が収率向上に対して効果があり、窒素ガス濃度について
は、0.1〜100容量%の範囲で収率向上に効果があ
り、窒素の存在下でのミリング期間については、金属間
化合物粉末層が粉砕されて、金属間化合物粉末が形成さ
れはじめるまでミリングを行えば、その後窒素ガスの不
存在下でミリングを続行しても、引き続き金属間化合物
粉末が形成され、その結果、収率を低下させずに窒化物
の量を減少させうることを見出し、この知見に基づいて
本発明をなすに至った。
アロイング法により,チタン粉末とアルミニウム粉末と
から金属間化合物を製造するための効率のよい方法を開
発するために、鋭意研究を重ねた結果、所望のチタン−
アルミニウム系金属間化合物の組成になるように配合さ
れたチタン粉末とアルミニウム粉末との混合物を、窒素
ガスの存在下でボールミリングを行うことにより、従来
の窒素の不存在下で行うボールミリングに比較して、短
時間できわめて収率よくチタン−アルミニウム系金属間
化合物粉末が得られることを見出した。しかし、この方
法で製造したチタン−アルミニウム系金属間化合物粉末
の焼結体には、ボールミリング中に取り込まれた窒素に
より多量の窒化物が折出し、材料をもろくすることも見
出した。そこで、高い収率を低下させることなく、析出
する窒化物の量を減少させるための、ミリング雰囲気へ
の窒素ガスの導入時期、窒素ガス濃度、窒素ガス存在下
におけるミリング期間について、鋭意研究を重ねた結
果、ミリング雰囲気への窒素ガスの導入時期について
は、ミリング開始時から導入するよりも、混合粉末が容
器内壁又はミリングボール表面あるいはその両方に圧着
されてチタンとアルミニウムから成る複合金属層を形成
し、その表面に固相反応により金属間化合物層が形成し
はじめるまでボールミリングを行った後から導入する方
が収率向上に対して効果があり、窒素ガス濃度について
は、0.1〜100容量%の範囲で収率向上に効果があ
り、窒素の存在下でのミリング期間については、金属間
化合物粉末層が粉砕されて、金属間化合物粉末が形成さ
れはじめるまでミリングを行えば、その後窒素ガスの不
存在下でミリングを続行しても、引き続き金属間化合物
粉末が形成され、その結果、収率を低下させずに窒化物
の量を減少させうることを見出し、この知見に基づいて
本発明をなすに至った。
【0009】すなわち、本発明は、チタン粉末とアルミ
ニウム粉末とを、メカニカルアロイングしてチタン‐ア
ルミニウム系金属間化合物粉末を製造するに当り、チタ
ン粉末とアルミニウム粉末とを、所望のチタン‐アルミ
ニウム系金属間化合物の組成に相当する割合で混合し、
これをミル容器内に収容し、(a)減圧下又は不活性ガ
ス中、実質上窒素の不存在下で、混合粉末が容器内壁又
はミリングボール表面あるいはその両方に圧着されてチ
タンとアルミニウムから成る複合金属層を形成し、その
表面に固相反応により金属間化合物が形成しはじめるま
でボールミリングを行ったのち、(b)窒素の存在下で
金属間化合物粉末が形成しはじめるまでボールミリング
を行い、(c)さらに減圧又は不活性ガス中、実質上窒
素の不存在下で、ボールミリングを続行し、金属間化合
物粉末を形成させることを特徴とするチタン‐アルミニ
ウム系金属間化合物粉末の製造方法を提供するものであ
る。ここでいう「実質上窒素の不存在下」とは、特に反
応に悪影響を与えない程度の量の窒素が不純分として混
入してきた場合は差しつかえないことを意味する。
ニウム粉末とを、メカニカルアロイングしてチタン‐ア
ルミニウム系金属間化合物粉末を製造するに当り、チタ
ン粉末とアルミニウム粉末とを、所望のチタン‐アルミ
ニウム系金属間化合物の組成に相当する割合で混合し、
これをミル容器内に収容し、(a)減圧下又は不活性ガ
ス中、実質上窒素の不存在下で、混合粉末が容器内壁又
はミリングボール表面あるいはその両方に圧着されてチ
タンとアルミニウムから成る複合金属層を形成し、その
表面に固相反応により金属間化合物が形成しはじめるま
でボールミリングを行ったのち、(b)窒素の存在下で
金属間化合物粉末が形成しはじめるまでボールミリング
を行い、(c)さらに減圧又は不活性ガス中、実質上窒
素の不存在下で、ボールミリングを続行し、金属間化合
物粉末を形成させることを特徴とするチタン‐アルミニ
ウム系金属間化合物粉末の製造方法を提供するものであ
る。ここでいう「実質上窒素の不存在下」とは、特に反
応に悪影響を与えない程度の量の窒素が不純分として混
入してきた場合は差しつかえないことを意味する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明方法において、原料として
用いられるチタン粉末及びアルミニウム粉末の大きさに
ついては特に制限はないが、通常平均粒径が0.01〜
0.20mmの範囲にあるものが使用される。また、こ
れらの粉末は、実質上目的とするチタン‐アルミニウム
系金属間化合物の組成になるように配合される。
用いられるチタン粉末及びアルミニウム粉末の大きさに
ついては特に制限はないが、通常平均粒径が0.01〜
0.20mmの範囲にあるものが使用される。また、こ
れらの粉末は、実質上目的とするチタン‐アルミニウム
系金属間化合物の組成になるように配合される。
【0011】本発明においては、まず、(a)工程にお
いて、上記混合粉末をミル容器中で、減圧下又は不活性
ガス雰囲気中、実質上窒素の不存在下でボールミリング
を行う。ミル容器については特に制限はなく、従来メカ
ニカルアロイング法において慣用されているものを用い
ることができるが、量産のための大型化が容易な回転ボ
ールミルで本発明方法を実施すると、より効果的であ
る。ボールミリングを減圧下で行う場合、圧力は、原料
粉末の酸化を防止するために、50Pa以下、好ましく
は20Pa以下が望ましい。一方、不活性ガス雰囲気下
で行う場合、不活性ガスとしては、例えばアルゴンやヘ
リウムなどを用いるのがよい。この不活性ガス雰囲気下
でボールミリングを行う場合、圧力については特に制限
はなく、常圧、あるいは若干減圧又は若干加圧下で行う
ことができる。この(a)工程においては、実質上窒素
の不存在下で行うことが必要であり、この際に窒素が存
在すると窒化を起して、金属間化合物が得られなくな
る。
いて、上記混合粉末をミル容器中で、減圧下又は不活性
ガス雰囲気中、実質上窒素の不存在下でボールミリング
を行う。ミル容器については特に制限はなく、従来メカ
ニカルアロイング法において慣用されているものを用い
ることができるが、量産のための大型化が容易な回転ボ
ールミルで本発明方法を実施すると、より効果的であ
る。ボールミリングを減圧下で行う場合、圧力は、原料
粉末の酸化を防止するために、50Pa以下、好ましく
は20Pa以下が望ましい。一方、不活性ガス雰囲気下
で行う場合、不活性ガスとしては、例えばアルゴンやヘ
リウムなどを用いるのがよい。この不活性ガス雰囲気下
でボールミリングを行う場合、圧力については特に制限
はなく、常圧、あるいは若干減圧又は若干加圧下で行う
ことができる。この(a)工程においては、実質上窒素
の不存在下で行うことが必要であり、この際に窒素が存
在すると窒化を起して、金属間化合物が得られなくな
る。
【0012】この(a)工程においては、ボールミリン
グは、混合粉末を容器内壁又はミリングボール表面に圧
着させて、チタンとアルミニウムから成る複合金属層を
形成させ、その表面にチタンとアルミニウムの固相反応
によって金属間化合物の層が形成され始めるまで行われ
る。この金属間化合物層の形成は、滑らかで光沢のある
複合金属層の表面が、粗くて鈍い光沢の表面に変化する
ことによって知ることができる。ボールミリング時間
は、回転ボールミルを用いた場合、通常10〜100時
間程度、強力な回転ボールミルである遊星ボールミルを
用いた場合、通常10〜20時間程度である。
グは、混合粉末を容器内壁又はミリングボール表面に圧
着させて、チタンとアルミニウムから成る複合金属層を
形成させ、その表面にチタンとアルミニウムの固相反応
によって金属間化合物の層が形成され始めるまで行われ
る。この金属間化合物層の形成は、滑らかで光沢のある
複合金属層の表面が、粗くて鈍い光沢の表面に変化する
ことによって知ることができる。ボールミリング時間
は、回転ボールミルを用いた場合、通常10〜100時
間程度、強力な回転ボールミルである遊星ボールミルを
用いた場合、通常10〜20時間程度である。
【0013】このようにして、金属間化合物の層が形成
され始めたら、次の(b)工程において、窒素の存在下
で、金属間化合物の粉末が形成され始めるまでボールミ
リングを行う。この場合の雰囲気中における窒素ガス含
有割合は、0.1〜100容量%の範囲内であり、窒素
分圧としては、100〜1.013×105Paの範囲
で用いることができる。1.013×105Paすなわ
ち1気圧の窒素ガス又は100容量%の濃度の窒素ガス
を用いる場合は、原料粉末や金属間化合物粉末の窒化が
著しくなるが、この工程におけるボールミリング時間を
金属間化合物粉末が形成され始めるまでの必要最小限の
時間に短くすることによって、余分の窒化を抑制するこ
とができる。また、窒素ガス含有割合が高い雰囲気中又
は窒素ガス分圧の高い条件下でボールミリングを行う場
合、その雰囲気の全圧については特に制限はなく、常
圧、あるいは若干減圧又は若干加圧下で行うことができ
る。また、不活性ガスを併用する場合、この不活性ガス
としては、前記(a)工程と同様にアルゴンやヘリウム
などを用いるのがよい。この(b)工程における特に好
ましい条件は、1.013×105Paの不活性雰囲気
中、窒素ガス濃度0.5〜5.0容量%の範囲である。
この(b)工程におけるボールミリング時間は、回転ボ
ールミルを用いた場合、通常1〜100時間程度、遊星
ボールミルを用いた場合、通常4〜8時間程度である。
され始めたら、次の(b)工程において、窒素の存在下
で、金属間化合物の粉末が形成され始めるまでボールミ
リングを行う。この場合の雰囲気中における窒素ガス含
有割合は、0.1〜100容量%の範囲内であり、窒素
分圧としては、100〜1.013×105Paの範囲
で用いることができる。1.013×105Paすなわ
ち1気圧の窒素ガス又は100容量%の濃度の窒素ガス
を用いる場合は、原料粉末や金属間化合物粉末の窒化が
著しくなるが、この工程におけるボールミリング時間を
金属間化合物粉末が形成され始めるまでの必要最小限の
時間に短くすることによって、余分の窒化を抑制するこ
とができる。また、窒素ガス含有割合が高い雰囲気中又
は窒素ガス分圧の高い条件下でボールミリングを行う場
合、その雰囲気の全圧については特に制限はなく、常
圧、あるいは若干減圧又は若干加圧下で行うことができ
る。また、不活性ガスを併用する場合、この不活性ガス
としては、前記(a)工程と同様にアルゴンやヘリウム
などを用いるのがよい。この(b)工程における特に好
ましい条件は、1.013×105Paの不活性雰囲気
中、窒素ガス濃度0.5〜5.0容量%の範囲である。
この(b)工程におけるボールミリング時間は、回転ボ
ールミルを用いた場合、通常1〜100時間程度、遊星
ボールミルを用いた場合、通常4〜8時間程度である。
【0014】次に、最後の(c)工程において、再び前
記(a)工程と同様に減圧下又は不活性ガス雰囲気中、
実質上窒素の不存在下でボールミリングを行い、金属間
化合物粉末を形成させる。この(c)工程におけるボー
ルミリング時間は、回転ボールミルを用いた場合、通常
200〜400時間程度、遊星ボールミルを用いた場
合、通常20〜100時間程度である。なお、操作温度
は、全工程において、通常常温であるが所望に応じ、適
宜、冷却や加温して行うこともできる。
記(a)工程と同様に減圧下又は不活性ガス雰囲気中、
実質上窒素の不存在下でボールミリングを行い、金属間
化合物粉末を形成させる。この(c)工程におけるボー
ルミリング時間は、回転ボールミルを用いた場合、通常
200〜400時間程度、遊星ボールミルを用いた場
合、通常20〜100時間程度である。なお、操作温度
は、全工程において、通常常温であるが所望に応じ、適
宜、冷却や加温して行うこともできる。
【0015】このようにして得られたチタン‐アルミニ
ウム系金属間化合物は、通常平均粒径が10〜70μm
の範囲にあり、しかも窒化度が極めて低く、純度の高い
ものである。
ウム系金属間化合物は、通常平均粒径が10〜70μm
の範囲にあり、しかも窒化度が極めて低く、純度の高い
ものである。
【0016】本発明方法は、例えばTiAlやTi3A
lのようなチタン‐アルミニウム系金属間化合物を得る
方法として用いられるが、特にTiAlを得るために好
適である。本発明方法で得られたチタン‐アルミニウム
系金属間化合物粉末は、例えば800〜1100℃程度
の温度で加圧焼結することにより、軽量耐熱材料とする
ことができる。
lのようなチタン‐アルミニウム系金属間化合物を得る
方法として用いられるが、特にTiAlを得るために好
適である。本発明方法で得られたチタン‐アルミニウム
系金属間化合物粉末は、例えば800〜1100℃程度
の温度で加圧焼結することにより、軽量耐熱材料とする
ことができる。
【0017】
【発明の効果】本発明方法によると、従来のメカニカル
アロイング法によるチタン‐アルミニウム系金属間化合
物粉末の製造方法に比べて、短時間で、かつ収率よくチ
タン‐アルミニウム系金属間化合物粉末を製造すること
ができ、したがって、本発明方法は、量産化が可能な工
業的方法として極めて価値が高い。また、本発明方法で
得られた金属間化合物粉末は窒化度が低くて純度が高
く、その燒結体は軽量耐熱材料として有用である。
アロイング法によるチタン‐アルミニウム系金属間化合
物粉末の製造方法に比べて、短時間で、かつ収率よくチ
タン‐アルミニウム系金属間化合物粉末を製造すること
ができ、したがって、本発明方法は、量産化が可能な工
業的方法として極めて価値が高い。また、本発明方法で
得られた金属間化合物粉末は窒化度が低くて純度が高
く、その燒結体は軽量耐熱材料として有用である。
【0018】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。
【0019】実施例1 ミル容器に、平均粒径0.10mmのチタン粉末と平均
粒径0.12mmのアルミニウム粉末とを金属間化合物
TiAlの組成になるように混合した粉末を、スチール
ボールと共に充てんしたのち、ミル容器を密封した。次
いで、容器内を真空ポンプで13Pa以下まで排気した
のち、高純度アルゴンガス(99.9%以上)を1.0
13×105Pa(1気圧)を超えるまで導入し、回転
ボールミルで混合粉末の80重量%以上がボール表面と
ミル容器壁面に圧着されるまで、50時間を要してミリ
ングを行った。その後、容器内を再度真空ポンプで13
Pa以下まで排気したのち、高純度アルゴンガスに0.
2容量%の窒素ガスを混合したガスを1.013×10
5Paを超えるまで導入し、チタン‐アルミニウム系金
属間化合物粉末が形成され始めるまで、50時間を要し
てミリングを行った。
粒径0.12mmのアルミニウム粉末とを金属間化合物
TiAlの組成になるように混合した粉末を、スチール
ボールと共に充てんしたのち、ミル容器を密封した。次
いで、容器内を真空ポンプで13Pa以下まで排気した
のち、高純度アルゴンガス(99.9%以上)を1.0
13×105Pa(1気圧)を超えるまで導入し、回転
ボールミルで混合粉末の80重量%以上がボール表面と
ミル容器壁面に圧着されるまで、50時間を要してミリ
ングを行った。その後、容器内を再度真空ポンプで13
Pa以下まで排気したのち、高純度アルゴンガスに0.
2容量%の窒素ガスを混合したガスを1.013×10
5Paを超えるまで導入し、チタン‐アルミニウム系金
属間化合物粉末が形成され始めるまで、50時間を要し
てミリングを行った。
【0020】次に、容器内を13Pa以下まで排気した
のち、高純度アルゴンガス(99.9%以上)を1.0
13×105Paを超えるまで導入し、300時間ミリ
ングを行った(ミリング時間合計400時間)。これに
より、平均粒径50μmのチタン‐アルミニウム系金属
間化合物粉末が原料粉末に対し、収率61%で得られ
た。この粉末のX線回折パターンには窒化物の回折ピー
クは認められなかった。
のち、高純度アルゴンガス(99.9%以上)を1.0
13×105Paを超えるまで導入し、300時間ミリ
ングを行った(ミリング時間合計400時間)。これに
より、平均粒径50μmのチタン‐アルミニウム系金属
間化合物粉末が原料粉末に対し、収率61%で得られ
た。この粉末のX線回折パターンには窒化物の回折ピー
クは認められなかった。
【0021】実施例2 ミル容器に、平均粒径0.10mmのチタン粉末と平均
粒径0.12mmのアルミニウム粉末とを金属間化合物
TiAlの組成になるように混合した粉末を、スチール
ボールと共に充てんしたのち、ミル容器を密封した。次
いで、容器内を真空ポンプで13Pa以下まで排気した
のち、高純度アルゴンガス(99.9%以上)を1.0
13×105Pa(1気圧)を超えるまで導入し、回転
ボールミルで混合粉末の90重量%以上がボール表面と
ミル容器壁面に圧着されるまで、100時間を要してミ
リングを行った。その後、容器内を再度真空ポンプで1
3Pa以下まで排気したのち、高純度アルゴンガスに1
容量%の窒素ガスを混合したガスを1.013×105
Paを超えるまで導入し、チタンアルミニウム系金属間
化合物粉末が形成され始めるまで、50時間を要してミ
リングを行った。
粒径0.12mmのアルミニウム粉末とを金属間化合物
TiAlの組成になるように混合した粉末を、スチール
ボールと共に充てんしたのち、ミル容器を密封した。次
いで、容器内を真空ポンプで13Pa以下まで排気した
のち、高純度アルゴンガス(99.9%以上)を1.0
13×105Pa(1気圧)を超えるまで導入し、回転
ボールミルで混合粉末の90重量%以上がボール表面と
ミル容器壁面に圧着されるまで、100時間を要してミ
リングを行った。その後、容器内を再度真空ポンプで1
3Pa以下まで排気したのち、高純度アルゴンガスに1
容量%の窒素ガスを混合したガスを1.013×105
Paを超えるまで導入し、チタンアルミニウム系金属間
化合物粉末が形成され始めるまで、50時間を要してミ
リングを行った。
【0022】次に、容器内を13Pa以下まで排気した
のち、高純度アルゴンガス(99.9%以上)を1.0
13×105Paを超えるまで導入し、250時間ミリ
ングを行った(ミリング時間合計400時間)。これに
より、平均粒径50μmのチタン‐アルミニウム系金属
間化合物粉末が原料粉末に対し、収率99%で得られ
た。この粉末のX線回折パターンには窒化物の回折ピー
クは認められなかったが、この粉末を950℃、49M
Paで加圧焼結して得られた焼結体のX線回折パターン
には、チタン‐アルミニウム系金属間化合物の窒化物の
X線回折ピークが認められた。金属間化合物TiAlの
最大ピークの強さに対する窒化物の最大ピークの強さの
比は100:2であり、窒化物の生成量は少なかった。
のち、高純度アルゴンガス(99.9%以上)を1.0
13×105Paを超えるまで導入し、250時間ミリ
ングを行った(ミリング時間合計400時間)。これに
より、平均粒径50μmのチタン‐アルミニウム系金属
間化合物粉末が原料粉末に対し、収率99%で得られ
た。この粉末のX線回折パターンには窒化物の回折ピー
クは認められなかったが、この粉末を950℃、49M
Paで加圧焼結して得られた焼結体のX線回折パターン
には、チタン‐アルミニウム系金属間化合物の窒化物の
X線回折ピークが認められた。金属間化合物TiAlの
最大ピークの強さに対する窒化物の最大ピークの強さの
比は100:2であり、窒化物の生成量は少なかった。
【0023】実施例3 ミル容器に、粒径0.15mm以下のチタン粉末と粒径
0.18mm以下のアルミニウム粉末とを金属間化合物
TiAlの組成になるように混合した粉末を、チタン製
ボールと共に充てんしたのち、1.013×105Pa
(1気圧)の高純度アルゴンガス(99.9%以上)を
満たしたグローブボックス内で、ミル容器を密封した。
次いで、遊星ボールミルで混合粉末が容器内壁又はミリ
ングボール表面に圧着されてチタンとアルミニウムから
成る複合金属層が形成され、その表面にチタンとアルミ
ニウムの固相反応によって金属間化合物の層が形成され
始めるまで、15時間を要してボールミリングを行っ
た。次に、ミル容器を開封したのち、1.013×10
5Pa(1気圧)の窒素ガス(99.9%以上)を満た
したグローブボックス内で、ミル容器を再度密封した。
次いで、金属間化合物粉末が形成され始めるまで、遊星
ボールミルで、4時間を要してミリングを行った。
0.18mm以下のアルミニウム粉末とを金属間化合物
TiAlの組成になるように混合した粉末を、チタン製
ボールと共に充てんしたのち、1.013×105Pa
(1気圧)の高純度アルゴンガス(99.9%以上)を
満たしたグローブボックス内で、ミル容器を密封した。
次いで、遊星ボールミルで混合粉末が容器内壁又はミリ
ングボール表面に圧着されてチタンとアルミニウムから
成る複合金属層が形成され、その表面にチタンとアルミ
ニウムの固相反応によって金属間化合物の層が形成され
始めるまで、15時間を要してボールミリングを行っ
た。次に、ミル容器を開封したのち、1.013×10
5Pa(1気圧)の窒素ガス(99.9%以上)を満た
したグローブボックス内で、ミル容器を再度密封した。
次いで、金属間化合物粉末が形成され始めるまで、遊星
ボールミルで、4時間を要してミリングを行った。
【0024】次に、ミル容器を開封したのち、1.01
3×105Pa(1気圧)の高純度アルゴンガス(9
9.9%以上)を満たしたグローブボックス内で、ミル
容器を再度密封し、遊星ボールミルで、31時間を要し
てミリングを行った(ミリング時間合計50時間)。こ
れにより、チタン‐アルミニウム系金属間化合物粉末が
原料粉末に対し、収率57%で得られた。この粉末のX
線回折パターンには窒化物のX線回折ピークは認められ
なかった。
3×105Pa(1気圧)の高純度アルゴンガス(9
9.9%以上)を満たしたグローブボックス内で、ミル
容器を再度密封し、遊星ボールミルで、31時間を要し
てミリングを行った(ミリング時間合計50時間)。こ
れにより、チタン‐アルミニウム系金属間化合物粉末が
原料粉末に対し、収率57%で得られた。この粉末のX
線回折パターンには窒化物のX線回折ピークは認められ
なかった。
【0025】比較例1 ミル容器に、平均粒径0.10mmのチタン粉末と平均
粒径0.12mmのアルミニウム粉末とを金属間化合物
TiAlの組成になるように混合した粉末を、スチール
ボールと共に充てんしたのち、ミル容器を密封した。次
いで、容器内を真空ポンプで13Pa以下まで排気した
のち、高純度アルゴンガス(99.9%以上)を1.0
13×105Pa(1気圧)を超えるまで導入し、回転
ボールミルで500時間連続してミリングを行ったとこ
ろ、金属間化合物粉末は全く形成されなかった。
粒径0.12mmのアルミニウム粉末とを金属間化合物
TiAlの組成になるように混合した粉末を、スチール
ボールと共に充てんしたのち、ミル容器を密封した。次
いで、容器内を真空ポンプで13Pa以下まで排気した
のち、高純度アルゴンガス(99.9%以上)を1.0
13×105Pa(1気圧)を超えるまで導入し、回転
ボールミルで500時間連続してミリングを行ったとこ
ろ、金属間化合物粉末は全く形成されなかった。
【0026】比較例2 ミル容器に、平均粒径0.10mmのチタン粉末と平均
粒径0.12mmのアルミニウム粉末とを金属間化合物
TiAlの組成になるように混合した粉末を、スチール
ボールと共に充てんしたのち、ミル容器を密封した。次
いで、容器内を真空ポンプで13Pa以下まで排気した
のち、高純度アルゴンガス(99.9%以上)を1.0
13×105Pa(1気圧)を超えるまで導入し、回転
ボールミルで500時間ミリングした。次いで、窒素ガ
ス(99.9%)を1.013×105Paを超えるま
で導入し、100時間ミリングを行ったところ、金属間
化合物粉末が49%の収率で得られた。
粒径0.12mmのアルミニウム粉末とを金属間化合物
TiAlの組成になるように混合した粉末を、スチール
ボールと共に充てんしたのち、ミル容器を密封した。次
いで、容器内を真空ポンプで13Pa以下まで排気した
のち、高純度アルゴンガス(99.9%以上)を1.0
13×105Pa(1気圧)を超えるまで導入し、回転
ボールミルで500時間ミリングした。次いで、窒素ガ
ス(99.9%)を1.013×105Paを超えるま
で導入し、100時間ミリングを行ったところ、金属間
化合物粉末が49%の収率で得られた。
【0027】この粉末を950℃、49MPaで加圧焼
結して得られた焼結体のX線回折ピークには、チタン‐
アルミニウム系金属間化合物の窒化物のX線回折ピーク
が認められ、TiAlの最大ピークの強さに対する窒化
物の最大ピークの強さの比は100:120となり、窒
化物が多量に形成されていることが分った。この焼結体
は極めて脆かった。
結して得られた焼結体のX線回折ピークには、チタン‐
アルミニウム系金属間化合物の窒化物のX線回折ピーク
が認められ、TiAlの最大ピークの強さに対する窒化
物の最大ピークの強さの比は100:120となり、窒
化物が多量に形成されていることが分った。この焼結体
は極めて脆かった。
Claims (3)
- 【請求項1】 チタン粉末とアルミニウム粉末とを、メ
カニカルアロイングしてチタン‐アルミニウム系金属間
化合物粉末を製造するに当り、チタン粉末とアルミニウ
ム粉末とを、所望のチタン‐アルミニウム系金属間化合
物の組成に相当する割合で混合し、これをミル容器内に
収容し、(a)減圧下又は不活性ガス中、実質上窒素の
不存在下で、混合粉末が容器内壁又はミリングボール表
面あるいはその両方に圧着されてチタンとアルミニウム
から成る複合金属層を形成し、その表面に固相反応によ
り金属間化合物が形成しはじめるまでボールミリングを
行ったのち、(b)窒素の存在下で金属間化合物粉末が
形成しはじめるまでボールミリングを行い、(c)さら
に減圧下又は不活性ガス中、実質上窒素の不存在下で、
ボールミリングを続行し、金属間化合物粉末を形成させ
ることを特徴とするチタン‐アルミニウム系金属間化合
物粉末の製造方法。 - 【請求項2】 (b)工程における雰囲気中の窒素ガス
含有割合を0.1〜100容量%とする請求項1記載の
製造方法。 - 【請求項3】 チタン‐アルミニウム系金属間化合物が
TiAlである請求項1又は2記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8070966A JP2824507B2 (ja) | 1995-03-29 | 1996-03-01 | チタン‐アルミニウム系金属間化合物粉末の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9806295 | 1995-03-29 | ||
JP7-98062 | 1995-03-29 | ||
JP8070966A JP2824507B2 (ja) | 1995-03-29 | 1996-03-01 | チタン‐アルミニウム系金属間化合物粉末の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08325601A JPH08325601A (ja) | 1996-12-10 |
JP2824507B2 true JP2824507B2 (ja) | 1998-11-11 |
Family
ID=26412079
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8070966A Expired - Lifetime JP2824507B2 (ja) | 1995-03-29 | 1996-03-01 | チタン‐アルミニウム系金属間化合物粉末の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2824507B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
SG119249A1 (en) * | 2004-08-05 | 2006-02-28 | Agency Science Tech & Res | An alloying system |
DE112007003139T5 (de) * | 2006-12-23 | 2009-11-05 | Siak, June-Sang, Troy | Dreiteiliges Metallurgie-System mit Aluminium und Titan für eine leichtgewichtige Legierung |
CN105983688A (zh) * | 2015-03-04 | 2016-10-05 | 海南大学 | 一种Ti(C1–x,Nx) (0≤x≤1)–Fe复合粉体的快速制备方法 |
-
1996
- 1996-03-01 JP JP8070966A patent/JP2824507B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08325601A (ja) | 1996-12-10 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
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R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
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