JP2824274B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は剛性、衝撃強度、耐熱性、塗装性および耐薬
品性に優れ、さらには成型加工性の良好な熱可塑性樹脂
組成物に関する。さらに詳しくは、芳香族ビニル単量体
を必須成分とし、アクリル系単量体、シアル化ビニル単
量体、マレイミド系単量体または不飽和ジカルボン酸無
水物単量体をポリオレフィンの存在下で反応せしめて得
たポリオレフィン変性重合体とマレイミド系共重合体と
からなる組成物であって、ポリオレフィンの剛性、塗装
性、耐熱性および成型加工性さらにはマレイミド系共重
合体の衝撃強度および耐薬品性の改良された熱可塑性樹
脂組成物に関する。
〔従来の技術〕
ポリオレフィンは靱性および耐環境応力亀裂性に優れ
ている半面、剛性、耐熱性および塗装性に劣り、さらに
は結晶性を有しているために成型収縮率が大きく、成形
品にヒケおよびソリ等の不具合が発生しやすい欠点を有
している。通常このような欠点の解消を目的として、ポ
リオレフィンに炭酸カルシウムのような無機質充填材を
添加して使用されることが多い。しかしながら充填材の
添加を行っても、用途によってはこれらの欠点の改良程
度が不十分である場合がある。さらに、無機質充填材を
充填してなる組成物では、組成物の製造時または成形加
工時に押出機または成形加工機のシリンダー、スクリュ
ー、金型等の金属を摩滅させる問題を有している。
一方、芳香族ビニル系重合体は、非晶質であるため
に、ポリオレフィンの有する成形加工時の不具合いは発
生しないが、耐薬品性に劣り、さらには本質的に脆性材
料であるために靱性および衝撃強度が不十分である場合
がある。
ポリオレフィンあるいは芳香族ビニル系重合体の有す
るこのような欠点を改良する目的で、ポリスチレンに代
表される芳香族ビニル系重合体をポリオレフィンに添加
する試みが行われており、たとえば特開昭49−76989
号、同52−32990号、同52−50390号、同52−89155号、
同57−174239号、同58−101142号、同61−157551号、同
61−285209号等にその技術を見ることができる。しかし
ながら、これらの技術では芳香族ビニル系重合体の弾性
率あるいはガラス転移温度が十分に高くなく、ポリオレ
フィンの欠点の改良程度は不充分であった。
〔発明が解決しようとする課題〕
以上のように、ポリオレフィンと芳香送ビニル系重合
体とからなる熱可塑性樹脂組成物は公知であるが、得ら
れた組成物はポリオレフィンまたは芳香族ビニル系重合
体の欠点を十分に改良したものではなかった。
本発明の目的はポリオレフィンと芳香族ビニル系重合
体とからなる組成物であって、しかも剛性、衝撃強度、
耐熱性および耐薬品性に優れ、なおかつ成型加工性に優
れた熱可塑性樹脂組成物を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち本発明は、(A)50〜95重量%の熱可塑性樹
脂のポリオレフィン存在下、芳香族ビニル単量体45〜95
重量%およびアクリル系単量体、シアル化ビニル単量
体、マレイミド系単量体および不飽和ジカルボン酸無水
物単量体からなる群より選ばれたひとつ以上の単量体5
〜55重量%からなる単量体混合物5〜50重量%を反応せ
しめて得たポリオレフィン変性重合体10〜90重量%、お
よび(B)芳香族ビニル単量体基30〜70モル%、マレイ
ミド系単量体基30〜50モル%およびその他共重合可能な
単量体基0〜30モル%を含有してなるマレイミド系共重
合体90〜10重量%からなる熱可塑性樹脂組成物であり、
この樹脂組成物はマレイミド系共重合体の弾性率および
ガラス転移温度が高いため、剛性および耐熱性が高く、
しかも衝撃強度、成型加工性、塗装性および耐薬品性が
優れていることが特徴である。
本発明で用いるマレイミド系共重合体の製造方法につ
いては特に制限はなく、たとえばひとつの方法として、
ゴム状重合体の存在下または不存在下で、芳香族ビニル
単量体、マレイミド系単量体およびその他の共重合性単
量体のラジカル共重合により製造することができる。
芳香族ビニル単量体の具体例としてはスチレン、α−
メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン
等があり、マレイミド系単量体の具体例としてはマレイ
ミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、
N−プロピルマレイミド、N−ヘキシルマレイミド、N
−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミ
ド、N−トリルマレイミド等があり、その他共重合可能
な単量体の具体例としては無水マレイン酸、無水メチル
マレイン酸、無水1,2−ジメチルマレイン酸、無水エチ
ルマレイン酸、無水フェニルマレイン酸等の不飽和ジカ
ルボン酸無水物単量体、メチル(メタ)アクリレート、
エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレ
ート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル
(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、
オクタデシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリ
レート、グリシジル(メタ)アクリレート等のアクリル
系単量体、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の
シアン化ビニル単量体等があり、これら単独で、あるい
は併用して用いることができる。ただし、ここで、たと
えばメチル(メタ)アクリレートとはメチルアクリレー
トまたはメチルメタクリレートを示すものとする。
これらの単量体のラジカル共重合方法については特に
制限はなく、ラジカル共重合の公知の方法を任意に適用
できる。
本発明では、本発明の樹脂組成物の衝撃強度を一段と
高めることを目的にマレイミド系共重合体にゴム状重合
体を含有させることができる。ゴム状重合体とはブタジ
エン、イソプレン、クロロプレン等の共役ジエン単量体
の重合体または共役ジエン単量体と芳香族ビニル単量体
および/またはアクリル系単量体等の共重合可能な単量
体との共重合体である。
本発明で用いるマレイミド系共重合体を製造する他の
方法として、ゴム状重合体の存在下または不存在下で芳
香族ビニル単量体、不飽和ジカルボン酸無水物単量体お
よびその他の共重合性単量体を共重合して得られた共重
合体を、アンモニアまたは第一級アミンと反応させて酸
無水物残基をイミド化する方法を例示することができ
る。高分子鎖中に酸無水物残基を有する高分子物質とア
ミン化合物とのイミド化反応は公知であり、たとえば特
公昭61−26936号あるいは同62−8456号に開示されてい
る方法に従って、高分子物質とアミン化合物とを反応さ
せて、目的とするイミド基を有するマレイミド系共重合
体を製造することができる。
イミド化反応に用いられる第一級アミンを例示する
と、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブ
チルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、
デシルアミン、アニリル、トルイジン、ナフチルアミ
ン、クロロフェニルアミン、ジクロロフェニルアミン、
ブロモフェニルアミン、ジブロモフェニルアミン等があ
る。
イミド化反応の方法は任意であり、オートクレーブを
用いて溶液状態、塊状溶融状態あるいは懸濁状態で反応
を行うことができる。またスクリュー押出機等の溶融混
練装置を用いて、溶融状態で反応を行うことも可能であ
る。
溶液反応に用いられる溶媒は任意であり、たとえばア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン類、テトラヒドロフラ
ン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、トルエン、キシ
レン等の芳香族炭化水素、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン等が開
示される。
イミド化反応温度は50〜350℃の範囲が好ましく、100
〜300℃の範囲が特に好ましい。
イミド化反応は触媒の存在を必ずしも必要としない
が、用いるならばトリメチルアミン、トリエチルアミ
ン、トリブチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−
ジメチルアニリン等の第三級アミンが好適である。
本発明で用いられるマレイミド系共重合体は、芳香族
ビニル単量体基30〜70モル%、マレイミド系単量体基30
〜50モル%、その他の共重合可能な単量体基0〜30モル
%および必要に応じて添加されるゴム状重合体からな
る。さらに好ましく範囲は、芳香族ビニル単量体基40〜
65モル%、マレイミド系単量体基30〜45モル%、不飽和
ジカルボン酸無水物単量体、アクリル系単量体基および
/またはシアン化ビニル単量体基0〜30モル%である。
マレイミド系単量体基が30モル%未満であると得られた
組成物の耐熱性が劣り、50モル%を越えると成型加工性
が劣る。
本発明で用いられる熱可塑性樹脂のポリオレフィンと
は、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−
1、ヘキセン−1、3−メチルブテン−1、4−メチル
ペンテン−1、ヘプテン−1、オクテン−1等のα−オ
レフィン単量体の単独重合体、またはこれらの単量体の
ランダムまたはブロック共重合体で、かつ熱可塑性樹脂
の性質を有する重合体である。さらにはこれらの重合体
の混合物であってもよい。
これらのポリオレフィンの製造法については特に制限
はなく、公知技術をそのまま適用できる。
さらに本発明で用いられるポリオレフィンはマレイミ
ド系共重合体との相容性の改良を目的として、芳香族ビ
ニル単量体45〜95重量%、およびアクリル系単量体、シ
アン化ビニル単量体、マレイミド系単量体および不飽和
ジカルボン酸無水物単量体からなる群より選ばれたひと
つ以上の単量体5〜55重量%からなる単量体混合物5〜
50重量%を50〜95重量%の熱可塑性樹脂のポリオレフィ
ン存在下に反応せしめて得たポリオレフィン変性重合体
が用いられる。芳香族ビニル単量体が45重量%未満であ
ると、得られた組成物の成型加工性が劣り、95重量%を
越えると、ポリオレフィン変性重合体とマレイミド系共
重合の相容性が乏しくなる。また、ポリオレフィンが50
重量%未満であると、得られた組成物は靱性および耐薬
品性が劣り、95重量%を越えるとマレイミド系共重合体
との相容性が失われる。
さらには、当該ポリオレフィン変性重合体と未変性ポ
リオレフィンとの混合物を用いることもできる。
ポリオレフィンに反応せしめる芳香族単量体、アクリ
ル系単量体、シアン化ビニル単量体およびマレイミド系
単量体は、マレイミド系共重合体の製造に用いられる単
量体の具体例と同様である。
ポリオレフィン変性重合体を製造する方法は特に制限
がなく、たとえば熱可塑性樹脂のポリオレフィンの存在
下でスチレンとアクリロニトリルとからなる単量体の混
合物をラジカル共重合すればよい。
本発明の樹脂組成物はポリオレフィン変性重合体10〜
90重量%とマレイミド系共重合体90〜10重量%からな
る。ポリオレフィン変性重合体が10重量%未満である
と、得られた樹脂組成物の衝撃強度および耐薬品性が劣
る。マレイミド系共重合体が10重量%未満であると、得
られた樹脂組成物の耐熱性、剛性、塗装性および寸法安
定性が劣る。
本発明の樹脂組成物を製造するには、ポリオレフィン
変性重合体とマレイミド系共重合体とを溶融混練して組
成物とするが、溶融混練方法には特に制限はなく、スク
リュー押出機、バンバリーミキサー、コニーダー、混合
ロール等の公知の溶融混練装置を任意に適用できる。
本発明では、ポリオレフィン変性重合体とマレイミド
系共重合体に加えて他の重合体を混合して組成物とする
ことができるが、このような重合体としてはポリプロピ
レン、ポリエチレン等のポリオレフィン、ポリスチレ
ン、アクリロニトリル・スチレン樹脂、ABS樹脂、MBS樹
脂等のスチレン系樹脂、メタクリル樹脂、ポリアミド、
ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等があ
り、特にポリオレフィン、スチレン系樹脂、ポリアミド
が好適に用いられる。
さらに本発明の樹脂組成物は必要に応じて無機質充填
材を含有することができる。用いられる無機質充填材と
しては、具体的にはガラス繊維、アルミナ繊維、カーボ
ン繊維等の補強繊維、タルク、クレー、シリカ、マイ
カ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、酸化
亜鉛、ウォラストナイト、ガラスフレーク等の充填材が
挙げられる。
〔実施例〕
以下に実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明する
が、実施例および比較例で用いた部および%はすべて重
量基準である。
〔試料〕
(1) ポリオレフィン変性重合体(A) 1972年発行のジャーナル・オブ・ポリマーサイエン
ス、パートA−1(JOURNAL OF POLYMERSCIENCE,PART A
−1)の第10巻763〜778ページに記載されているヤブロ
ナー(H.JABLONER)らの方法に従ってアクリロニトリル
・スチレン樹脂がグラフトしたポリプロピレン変性重合
体を合成した。
具体的には、オートクレーブに三井東圧化学(株)製
ポリプロピレンJHH粉末800部、純水2400部、トリメチル
ステアリルアンモニウムクロライド4部を加え、内容を
十分に酸素で置換した後に酸素で3kg/cm2に加圧して糸
を密閉した。ついで撹拌しつつ内容を100℃に加熱し、
過硫酸カリウム8部を純水160部に溶解した溶液を10分
間かけて添加した。添加後さらに100℃で10分間撹拌し
た後、冷却して、内容物をろ過、水洗した。
得られた酸化ポリプロピレン600部を窒素置換した純
水1600部、ポリビニルアルコール6部(0.5%水溶液と
して)、アクリロニトリル150部、スチレン450部と共に
オートクレーブに仕込み、撹拌しつつ80℃で1時間、13
0℃で6時間重合反応を行った。冷却後、内容物をろ
過、水洗、乾燥してポリプロピレン変性重合体(A−
1)を得た。
アクリロニトリルを下記の他の単量体に変更した以外
は(A−1)と同様に操作して(A−2)、(A−3)
および(A−4)を得た。ただし、無水マレイン酸(A
−2)およびN−フェニルマレイミド(A−3)は130
℃より5時間かけ等量全分添した。
(A−2):無水マレイン酸 (A−3):N−フェニルマレイミド (A−4):メチルメタアクリレート これらのポリプロピレン重合物1部を沸騰したアセト
ン500部に加え6時間放置した後にアセトン不溶分を分
取し、熱分解ガスクロマトグラフィー法で分析した。結
果は次のとおりである。
(A−1):グラフト率32%、 グラフト鎖のアクリロニトリル含有率20.2
% (A−2):グラフト率38%、 グラフト鎖の無水マレイン酸含有率26.0% (A−3):グラフト率37%、 グラフト鎖のN−フェニルマレイミド含有
率27.2% (A−4):グラフト率30%、 グラフト鎖のメチルメタアクリレート含有
率23.0% また、未変性ポリオレフィンとして、三井東圧社製ポ
リプロピレンJHC(A−5)を使用した。
(2) マレイミド系共重合体(B) 撹拌機を備えたオートクレーブ中にスチレン100部を
仕込み、系内を窒素ガスで置換した後、温度80℃に加熱
した。これに無水マレイン酸67部、ベンゾイルパーオイ
サイド0.2部をメチルエチルケトン300部に溶解した溶液
を8時間で添加した。添加後さらに温度80℃で4時間撹
拌してスチレン−無水マレイン酸共重合体を得た。これ
にトリエチルアミン1.2部、アニリン52部を加え、130℃
で7時間反応を行った。反応溶液を室温まで冷却し、激
しく撹拌したメタノール300部に注加して析出したポリ
マーをろ別、乾燥し、マレイミド系共重合体(B−1)
を得た。
アニリン添加量を64部に変更した以外は(B−1)に
同様に反応を行い(B−2)を得た。
(B−1)および(B−2)の組成を13C−NMRにより
定量した。ここでStはスチレン基、PMIはN−フェニル
マレイミド基、MAHは無水マレイン酸基を示す。
(B−1) St :59.5モル% PMI:33.0モル% MAH: 7.5モル% (B−2) St :59.5モル% PMI:40.5モル% (3) 他の重合体(C) (C−1)オレフィン系エラストマー:三井石油化学社
製タフマーP−0680 (4) 無機質充填材(D) (D−1)炭酸カルシウム:白石カルシウム社製ホワイ
トンSB 実施例1〜7および比較例1〜3 (A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成
分を表−1に示した割合でヘンシェルミキサー混合し、
さらにPCM−30型二軸押出機に供給して280℃で溶融混練
した。得られたペレットを用いて射出成形により成形品
を製造し、物性評価に供した。
物性評価方法は下記の通りである。
(1) 耐熱性 ASTM D−648に従い、厚さ1/4インチの射出成形品を
用いて荷重18.6kg/cm2で加熱変形温度を測定した。ただ
しアニールはなし。
(2) 衝撃強度 ASTM D−256に従い、厚さ1/4インチの射出成形品に
よりノッチ付きアイゾット衝撃強度を測定した。雰囲気
温度は23℃。
(3) 剛性 ASTM D−790に従い曲げ弾性率を測定した。雰囲気
温度は23℃。
(4) 寸法安定性 ASTM−1号ダンベルを成形し、縦方向の成形収縮率を
測定した。ただし成形温度260℃、金型温度60℃とし
た。
(5) 塗装性 120×120×2mmの角板を成形し、温度23℃、相対湿度5
5%の雰囲気に24時間放置した後、スプレーガンを用い
て塗装した。塗料は藤倉化成(株)製レクラック#72
M、シンナーは#702を用いた。塗装後さらに24時間放置
し、1mm間隔の基盤目を描き、基盤目テストを行った。
結果は剥離した目の百分率で評価した。
(6) 耐薬品性 ASTM−1号ダンベルを成形し、最大たわみ50mmで最大
歪が1.5%になるように2点支持治具にダンベルを弓形
に固定した。ダンベル試験片にヤマハ純正ブレーキオイ
ルを塗布し、雰囲気温度23℃の条件下で、試験片が破断
するまでの時間を測定した。
(7) 外観 5オンス射出成形機で裏面にリブ、ボスを有し、かつ
開口部を有する成形品を成形して成形品の外観を目視判
定した。実用上問題のないものを○、改良を要するもの
を△、層状剥離の生じているものを×とした。
試験結果を表−1に示す。
〔発明の効果〕 表−1に示すとおり、本発明の実施例による樹脂組成
物は、マレイミド系共重合体と特定のポリオレフィン変
性重合体を混合することにより相容性が改良されている
ために、比較例1および比較例2の樹脂組成物に比べ
て、強度、寸法安定性、耐薬品性および外観において大
幅に改良されていることがわかる。また、マレイミド系
共重合体を用いない比較例3の樹脂組成物と比べても耐
熱性、強度、寸法安定性および塗装性において優れてい
ることがわかる。また実施例7に示すとおり、本発明の
樹脂組成物に炭酸カルシウムのような無機充填材を添加
しても、その性質が損なわれないことがわかる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 51/06 C08L 35/06 C08L 25/08 - 25/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)50〜95重量%の熱可塑性樹脂のポリ
    オレフィン存在下、芳香族ビニル単量体45〜95重量%お
    よびアクリル系単量体、シアン化ビニル単量体、マレイ
    ミド系単量体および不飽和ジカルボン酸無水物単量体か
    らなる群より選ばれたひとつ以上の単量体5〜55重量%
    からなる単量体混合物5〜50重量%を反応せしめて得た
    ポリオレフィン変性重合体10〜90重量%、および (B)芳香族ビニル単量体基30〜70モル%、マレイミド
    系単量体基30〜50モル%およびその他共重合可能な単量
    体基0〜30モル%を含有してなるマレイミド系共重合体
    90〜10重量%からなる熱可塑性樹脂組成物。
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