JP2824235B2 - パイプの漏れをテストする方法 - Google Patents

パイプの漏れをテストする方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遮断され、埋設さ
れた熱可塑性パイプの漏れのテストに関する。
【0002】
【従来の技術】配送パイプの漏れ検知は、空気圧テスト
の間の圧力減少率を測定することによってなされる。設
備は、その作動圧(典型的には、3、6又は7バールゲ
ージ)の1.5 倍に加圧され、規則的な圧力の記録が、重
大な漏れがないと技術者が満足するまで行われる。ブリ
ティッシュガス(British Gas plc) で適用される合格/
失格の判定基準は、重大な漏れが、主管の最大作動圧
で、毎時0.0028標準立方メートルのガス漏れであること
である。一定の温度及び内部の体積において、漏れによ
る圧力降下率は、漏れの流出率に比例し、テストされる
パイプの内部の体積に反比例する。大きい体積では、非
常に小さな降下率が検出されなければならない。例え
ば、100 立方メートル、6バールでのテストでは、合格
/失格の降下率は、毎時36マイクロバールである。簡便
な器具を使用して、例えば、7バールゲージでミリバー
ルのオーダーを検出でき、かかる小さな降下率を記録す
るために、テストは数日間を必要とする。かかる長いテ
スト時間の間、周囲の温度の変化のような他の影響は、
器具のドリフト及びテスト圧の変化の両観点から考慮さ
れなければならない。
【0003】現代のポリエチレンのガスパイプシステム
にとって、温度変化に加え、圧力降下作用への他の主要
な影響は、加圧時のパイプのクリープ作用であり、これ
は、時間に依存する体積増加を起こし、結局さらなる圧
力降下を引き起こす。漏れがなく、一定の温度でのシス
テムにとって、クリープによって起きる圧力降下作用
は、パイプの体積に無関係であるが、材料のグレード、
圧力(歪み)、標準寸法比(SDR)(壁の厚さによっ
て分割されるパイプの外径)、パイプの最近の歪み歴に
関係する。圧力降下曲線は、本質は指数関数であり、体
積変化が減少して小さくなりながら、最終的に、一定の
圧力に安定する。従って、小さなテスト体積では、重大
な漏れによる降下率の方が、クリープによる降下率より
支配的であるが、より大きな体積では、テストの早い日
々において、クリープによる降下率の方が支配的であ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、遮断さ
れた熱可塑性埋設パイプの漏れをテストする方法は、温
度変化及びプラスチックパイプの粘弾性作用による物理
的なパイプの体積変化の効果を消すことによって、合格
/失格の漏れ判定基準に対して、分離されたパイプから
の漏れを認定することであり、 (i) 基準チャンバ内の温度、パイプ内の温度又はパイプ
に隣接した土の温度及び基準チャンバ内の絶対圧を、数
秒毎の間隔で記録しながら、パイプ及びバルブによって
パイプに連結された基準チャンバ内に、圧力下で空気を
通し、 (ii)テスト圧に達したとき、前記バルブを閉じ、パイプ
と基準チャンバとの間の差圧を繰り返し測定し、 (iii) パイプ内の圧力と基準チャンバ内の圧力を等しく
するために、バルブを開け、 (iv) 30 分以下の間隔で、段階(ii)及び(iii) を数回繰
り返し、 (v) (a) 時間に対する(クリープ及び許容漏れによる漏
れによる)パイプ内の圧力降下に関する予測される曲線
を計算し、そして、段階(ii)で測定された差圧の各セッ
トにおいて、 (b) パイプ及び基準チャンバとの間の差圧の時間に対す
る変化率(測定される差圧ドリフト率)、 (c) パイプ又は隣接した土の温度の時間に対する変化率
(テスト温度ドリフト率)、 (d) 基準チャンバの時間に対する変化率(基準温度ドリ
フト率)、 (e) (c)及び(d) に対応する圧力ドリフト率の時間に対
する変化率(それぞれ、予測されるテスト圧力ドリフト
率及び予測される基準圧力ドリフト率)、 (f) 予測される差圧ドリフト率を得るための、段階(e)
で計算された圧力ドリフト率の間の差、 (g) パイプ内の温度変化に無関係に、パイプ内のクリー
プ及び漏れのみによる、圧力ドリフト率を得るための、
(b) と(f) との間の差、 を計算するためにコンピューターを使用し、 (vi)段階(g) によって得られた結果を比較し、結果の傾
向が、許容漏れにおけるクリープ予測モデルを示す曲線
40と交差する方に向かっているかどうかを決定する、
ことからなる。好ましくは、コンピューター及び差圧変
換器が、パイプからの漏れ、温度変化及び物理的なパイ
プの体積変化の組み合わせによって起きる圧力変化率を
測定するのに使用される。
【0005】
【実施形態】本発明を、添付図面を参照して、実施形態
によってさらに説明する。図1は、埋設されたポリエチ
レンガスパイプ10の一端を露出させるための典型的な
穴を示す。パイプ10は、遮断され、その端は、耐圧シ
ール12によって閉じられ、さらに該パイプは遠位端を
有する(図示せず)。穴は、基準チャンバ14、バルブ
16を含み、該バルブによって、基準チャンバ14は、
パイプ10に連結され、又はバルブを閉じるとそこから
遮断され、さらに、パイプ10と基準チャンバ14との
間の差圧を測定するために接続された差圧変換器18、
電気的ユニット20(コンピュータを含む)及びパイプ
10と基準チャンバ14内の温度を連続的にモニターす
るための白金抵抗装置22、24を含む。これらの装置
は、ユニット20に接続される。パイプ10内の温度を
測定するかわりに、参照番号26で示す隣接した土の温
度を測定するほうがより簡便であるかもしれない。ユニ
ット20は、バルブ16の開閉を制御する。ユニット2
0は、また、パイプ10に接続された絶対圧変換器を含
む。ユニット20は、また、白金抵抗装置からの温度信
号を局所的に調節し、アナログをデジタルに変換し、デ
ータを保存する電気回路を含む。
【0006】公称絶対圧が、また、図1に示されない手
段によって測定される。穴内の機器の作動は自動であ
り、都合がよく、必要なときに、データは、非接触イン
ターフェースを介して、穴の外にある、応答指令信号を
送る携帯用コンピュータ30に伝達される。穴は、一時
的な遮断層32によって閉じられる。機器は、圧力降下
率を非常に正確に比較的短い時間で、7バールゲージま
での圧力において測定する。差圧変換器18は、最大目
盛り偏差±0.1 ミリバール(±1mmH2O )の市販されて
いる器具である。パイプ10は、コンプレッサーを使用
して空気をパイプの中を通すことによって加圧され、使
用されるコンプレッサー及びパイプ10の体積に依存し
て、加圧には数時間かかる。基準チャンバ14も加圧さ
れる。パイプ10の加圧前、穴内の機器は、電圧を加え
られ、加圧の間、パイプ10の絶対温度及びパイプ10
内の絶対圧は、連続的にモニターされる。また、パイプ
10の長さ及びそのSDRに関する情報が、コンピュー
ターに入る。パイプの絶対温度及び絶対圧の記録が、加
圧されている間続けられ、得られたデータは、コンピュ
ーターによって、クリープ予測モデルを作るのに使われ
る。これは、主管の最大作動圧力での毎時0.0028標準立
方メートルの許容漏れ及びパイプのクリープのよる、パ
イプ内の圧力降下(テスト圧力降下)対時間の曲線40
であり、それが図2に示される。
【0007】加圧の間、機器は、典型的には20分毎に自
動的にバルブを開閉し、基準チャンバ14も、パイプ1
0と同じ圧力が加えられる。機器は、5秒毎に装置24
によって、基準チャンバ14内の温度を測定する。ま
た、機器は、装置22(又は装置26)によって、パイ
プ(又は隣接した土)内の温度を測定する。基準チャン
バ14内の絶対圧も、また同じ割合で測定される。パイ
プ10と基準チャンバ14との間の差圧は、5秒毎に変
換器18によって測定されるが、これは、バルブ16を
閉じているときのみ役立つデータであり、加圧中は価値
を有さない。加圧が終了すると、パイプ10内の温度を
通常に戻す数時間の期間を経過させる。後述において、
穴内の機器は、バルブ16を閉じる毎に、データを自動
的に得ることが理解されるだろう。応答指令信号を送る
コンピューター30は、加圧終了後約4時間で、ユニッ
ト20からデータを要求する。
【0008】ユニット20は、20分毎にバルブ16を閉
じており、そして、変換器が正負の最大目盛りの値を出
力すると、バルブ16を開ける。代わりに、5分以上閉
じたままの場合、バルブ16は開けられる。コンピュー
ター30に送られるデータは、ユニット20の制御の下
で、バルブ16の以下の作動に対応するものである。5
秒毎のデータが上述のように集められる。応答指令信号
を送るコンピューター30は、そのデータを使用し、差
圧のドリフト率を見つける。バルブ16が開けられ、パ
イプ10内の圧力と基準チャンバ内の圧力が等しくされ
る。バルブ16が閉鎖し、差圧が5秒毎に記録される。
バルブ16が開き、パイプ10内の圧力と基準チャンバ
内の圧力が等しくされる。バルブ16が再び閉鎖し、再
び、差圧が記録される。この過程が数回繰り返される。
バルブ16のこれら数回の閉鎖の間に記録された全ての
データは、コンピューター30に送られる。バルブ16
が閉じられている間の各期間について、(a) 測定された
差圧ドリフト率、(b) パイプ10(又はパイプ10に隣
接した土)の温度の時間に対する変化率(以下、変化率
という用語は、“時間に対する”ことを意味する)、こ
れを、テスト温度ドリフト率という、(c) 基準チャンバ
14の温度変化率(基準温度ドリフト率)、(d) (b) 及
び (c)に対応する圧力変化率(それぞれ、テスト圧力ド
リフト率及び基準圧力ドリフト率)、(e) 予測される差
圧ドリフト率を得るための、テスト圧力ドリフト率及び
基準圧力ドリフト率との間の差、(f) パイプ10内の温
度変化から無関係にパイプ10内のクリープ及び漏れに
よる圧力ドリフト率を得るための、(a) と (e)との間の
差、(g) 段階(f) によって得られた結果を比較又は認
定、及び結果の傾向が、本方法の最初に述べた許容漏れ
におけるクリープ予測モデルを示す曲線40と交差する
方に向かっているかどうかの決定、をコンピューター3
0が計算する。
【0009】段階(g) を実行する一つの方法は、図2に
示すように、モデル40に対して結果をプロットするこ
とである。結果は、Xで示される。次いで、各結果にお
いて、モデル40からなるグラフに引かれた公称水平線
より上の結果の高さa1を決定し、曲線40より下の結果
の深さb1を決定し、商a1/b1を導く。曲線又はモデル4
0は最悪の場合の予測を示す。商a1/b1、a2/b2、a3
b3・・・の値が減少するならば、パイプ10は許容漏れ
以下であり、テストに“合格”したことを、テストは示
す。商の値が増大するならば、パイプ10は許容漏れ以
上であり、“失格”したことを、テストは示す。プロッ
トされた結果は、結果を大きく変化させるノイズのよう
な妨害要因の影響を受けるかもしれない。かかる場合で
も、図式法は、上述された商を導くために適用されなけ
ればならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による方法を実行するために使用される
装置を示す。
【図2】予測される圧力降下率曲線によって、得られる
結果が如何に判断されるかを示すグラフ図である。
【符号の説明】
10 パイプ 14 基準チャンバ 16 バルブ 18 差圧変換器 20 電気的ユニット 22 白金抵抗装置 24 白金抵抗装置 26 土 30 コンピューター 40 曲線
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01M 3/28 G01M 3/00 G01M 3/26

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度変化及びプラスチックパイプの粘弾
    性作用による物理的なパイプの体積変化の効果を消すこ
    とによって、合格/失格の漏れ判定基準に対して、分離
    されたパイプからの漏れを認定することからなり、 (i) 基準チャンバ内の温度、パイプ内の温度又はパイプ
    に隣接した土の温度及び基準チャンバ内の絶対圧を、数
    秒毎の間隔で記録しながら、パイプ及びバルブによって
    パイプに連結された基準チャンバ内に、圧力下で空気を
    通し、 (ii)テスト圧に達したとき、前記バルブを閉じ、パイプ
    と基準チャンバとの間の差圧を繰り返し測定し、 (iii) パイプ内の圧力と基準チャンバ内の圧力を等しく
    するために、バルブを開け、 (iv) 30 分以下の間隔で、段階(ii)及び(iii) を数回繰
    り返し、 (v) (a) 時間に対する(クリープ及び許容漏れによる漏
    れによる)パイプ内の圧力降下に関する予測される曲線
    を計算し、そして、段階(ii)で測定された差圧の各セッ
    トにおいて、 (b) パイプ及び基準チャンバとの間の差圧の時間に対す
    る変化率(測定される差圧ドリフト率)、 (c) パイプ又は隣接した土の温度の時間に対する変化率
    (テスト温度ドリフト率)、 (d) 基準チャンバの時間に対する変化率(基準温度ドリ
    フト率)、 (e) (c)及び(d) に対応する圧力ドリフト率の時間に対
    する変化率(それぞれ、予測されるテスト圧力ドリフト
    率及び予測される基準圧力ドリフト率)、 (f) 予測される差圧ドリフト率を得るための、段階(e)
    で計算された圧力ドリフト率の間の差、 (g) パイプ内の温度変化に無関係に、パイプ内のクリー
    プ及び漏れのみによる、圧力ドリフト率を得るための、
    (b) と(f) との間の差、 を計算するためにコンピューターを使用し、 (vi)段階(g) によって得られた結果を比較し、結果の傾
    向が、許容漏れにおけるクリープ予測モデルを示す曲線
    40と交差する方に向かっているかどうかを決定する、 パイプの漏れをテストする方法。
  2. 【請求項2】 コンピューター及び差圧変換器が、パイ
    プからの漏れ、温度変化及び物理的なパイプの体積変化
    の組み合わせによって起きる圧力変化率を測定するのに
    使用される、請求項1に記載の方法。
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