JP2823837B2 - 炉内雰囲気撹拌用羽根車の駆動機構 - Google Patents
炉内雰囲気撹拌用羽根車の駆動機構Info
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Description
を使用する熱処理炉における炉内雰囲気撹拌用羽根車の
駆動機構に関するものである。
性雰囲気ガスを使用する熱処理炉においては、炉内雰囲
気を撹拌して被熱処理材への対流伝熱の効率向上を図る
ため、羽根車(インペラ)が炉内に設けられている。
駆動機構の一例を示しており、H2ガス等の可燃性雰囲
気ガスが供給される熱処理炉1内に設けた羽根車2は熱
処理炉1の外部に配置したモータ3により回転駆動する
ようにしている。上記羽根車2を一端に取付けたファン
軸4は、熱処理炉1の基部5の下面側へ突出しており、
このファン軸4と上記モータ3のモータ軸8とを軸継手
9により連結し、上記ファン軸4の胴部は、ボールベア
リングからなる二つの軸受装置11A,11Bにより軸
承されている。なお、15はシール装置である。
なわちファン軸4の羽根車2を取付けた部分は炉温と同
一温度となるため、上記ファン軸4の軸受装置11A,
11Bにより軸承された部分も、ファン軸4の熱伝達に
より炉内の熱が伝わって高温となって、軸受装置11
A,11Bが焼付けを起こす危険性を有する。従って、
上記軸受装置11A,11Bの外周を取り囲むように水
冷ジャケット12,13を設けると共に、熱処理炉1の
基部5に近い位置に水冷ジャケット14を設け、これら
の水冷ジャケット12〜14に冷却水を循環させること
によりファン軸4を60〜80℃に冷却している。
の可燃性雰囲気ガスの侵入を防止して電気的スパーク等
による爆発や火災の発生を防止するために、上記軸継手
9と軸受装置11Bを取り囲む気密構造のケーシング1
7を設け、このケーシング17の内部にN2ガス等の不
活性ガスを炉内圧よりも50〜100mmH2O程度高
圧となるように供給している。
モータ軸8とを軸継手9により連結する構造、各軸受装
置11A,11Bの外周部にそれぞれ水冷ジャケット1
2,13を設ける構造、さらに不活性ガス封入用のケー
シング17を設ける構造とした場合、部品点数が増加す
ると共に構造が複雑となって高価となる。
補修等が煩雑である。例えば、上記軸継手9によるファ
ン軸4とモータ軸8の連結を解除するには、上記不活性
ガス封入用のケーシング17を分解する必要があり、作
業が煩雑である。
は、いずれもファン軸4を直接冷却するものではなく、
ファン軸4を間接的に冷却するに過ぎない。そのため、
これらの水冷ジャケット12〜14では、ファン軸4を
効率良く冷却することができず、上記した焼付き防止の
ための所要温度(60〜80℃)までファン軸4を冷却
するには、各水冷ジャケット12〜14に多量の冷却水
を循環させる必要があり、ランニングコスト増大の原因
となる。
の羽根車の駆動機構における問題を解決するためになさ
れたものであり、部品点数の低減と構造の簡易化を図る
と共に、冷却効率の向上を図ることを課題としている。
に、本発明の炉内雰囲気撹拌用羽根車の駆動機構は、可
燃性雰囲気の熱処理炉内に設けた羽根車を当該熱処理炉
外に配置したモータにより駆動する炉内雰囲気撹拌用羽
根車の駆動機構において、上記熱処理炉の炉殻に取付け
たモータケーシングから熱処理炉内に突出させた水冷構
造のモータ軸の先端に上記羽根車を取付けると共に、上
記モータケーシング内に不活性ガスを供給してモータケ
ーシング内を炉内圧よりも高圧に維持し、かつ、モータ
ケーシングの上記モータ軸の羽根車連結側を突出させる
貫通口部に水冷ジャケットを設けて当該水冷ジャケット
の内方に上記モータ軸を軸承する軸受装置とモータ軸の
シール装置とを配置した構成としている。
に従って説明する。図1から図3は、本発明に係る炉内
雰囲気撹拌用羽根車の駆動機構を備えるベル型コイル焼
鈍炉21を示している。図において、22は基台であっ
て、この基台22上に耐火材からなる炉床23が設けら
れている。24はインナーカバーであって、上記炉床2
3上に固定された支持台(ディフューザ)25に積載さ
れる鋼板コイルCを覆うと共に、その内部が気密状態と
なるように基台22上に設置されている。また、インナ
ーカバー24内には、可燃性雰囲気ガス(本実施形態で
はH2ガス)を供給している。26はアウターカバー
で、上記インナーカバー24を覆うように上記基台22
上に設置されており、図示しないバーナー及び排気口を
備えている。
5の中央部には、炉内雰囲気撹拌用の羽根車28が配置
されている。一方、上記基台22には、上記羽根車28
を回転駆動するモータ29を縦置きで固定している。
ベアリング等の軸受装置53A,53Bにより回転自在
に支承され、その上下両側部がモータケーシング30よ
り突出している。モータ軸32の上側部は、炉床23に
設けた貫通孔23aを貫通しており、その先端部32a
には、ナット33により上記羽根車28を取付け固定し
ている。
端部32dから後述するオイルシールからなるシール装
置54に摺接する部分まで延在する細長い中空部35を
設けている。この中空部35は、モータ軸32の軸心に
沿って設けており、その断面形状は円形である。さら
に、中空部35の内部には、図3(A),(B)で示す
ように、冷却水供給管37を収容している。この冷却水
供給管37は、上下両端を開口とした断面円環状の直管
部材であり、その内部に断面円形の冷却水供給路38A
が形成される。また、この冷却水供給管37は、その外
径を上記中空部35の径よりも小径として、中空部35
内に遊挿状態で配置されている。冷却水供給管37の外
周面37aと中空部35の周壁35aとで、冷却水排出
路38Bが形成される。すなわち、上記モータ軸32は
水冷構造となっている。
ジョイント40を接続している。このロータリージョイ
ント40は、上記モータ軸32の回転時にも、冷却水を
通水できる公知の構造のものであり、図示しない冷却水
供給源と接続した冷却水入口40aと、図示しない冷却
水排出側と接続した冷却水出口40bとを設けており、
冷却水入口40aが冷却水供給路38Aと連通する一
方、冷却水排出口40bが冷却水排出路38Bと連通し
ている。
水は、図3(A)において矢印a1で示すように上記冷
却水供給路38Aを上昇し、冷却水供給管37の上側先
端部から冷却水排出路38Bに流入し、矢印a2で示す
ように冷却水排出路38Bを下降し、ロータリージョイ
ント40の冷却水出口40bより排出される。
Bに軸承された部分およびオイルシール54と摺接する
部分は、上記のようにモータ軸32自体に冷却水を通水
して直接的に水冷される。
内には、ステータ51と対向してロータ42を固定して
いる。また、モータ軸32には、モータケーシング30
の下端から突出する部分に外扇43を固定すると共に、
モータケーシング30内に位置する部分には羽根車44
を固定している。
は、気密構造であって、後述するように内部に不活性ガ
スが供給される。また、モータケーシング30は、中央
ケーシング46、上部ケーシング47及び下部ケーシン
グ48から構成されており、その外周はカバー49a,
49bにより覆われている。なお、上記中央ケーシング
46には、吊金具52A,52Bを突設している。
2が挿通する貫通口47aを設けてあり、この貫通口4
7aにはモータ軸32の上部を支承するボールベアリン
グからなる軸受装置53Aと、該軸受装置53Aよりも
上方位置に設けたオイルシール54を収容している。
グ48にも、モータ軸32が貫通する貫通口48aを設
けてあり、この貫通口48aにはメカニカルシールから
なるシール装置56を収容している。また、メカニカル
シール56の上方位置には、モータ軸32の下部を支承
するボールベアリングからなる軸受装置53Bを設けて
いる。
ル56はモータケーシング30の内部を気密状態に保持
する。中央ケーシング46の下端部に図示しない不活性
ガス入口を設けると共に、上部ケーシング47に図示し
ない不活性ガス出口を設けており、気密状態としたモー
タケーシング30の内部に、熱処理炉の炉内圧よりも5
0〜100mmHO2程度高圧に維持されるように不活
性ガス(本実施形態ではN2ガス)を供給して、モータ
ケーシング30の内部に、上記熱処理炉内の可燃性雰囲
気ガスがモータケーシング30内への侵入を防止するこ
とで、電気的スパークによる爆発や火災を防止する。ま
た、不活性ガスを供給することによりモータケーシング
30内での結露による漏電を防止する。
付けた上部ケーシング47の貫通口47aの外周には、
水冷ジャケット59を設けている。この水冷ジャケット
59には冷却水供給管65と冷却水出口管66とを接続
している。冷却水は、冷却水供給管65から水冷ジャケ
ット59に流入し、冷却水排出管66を介して排出され
る。
は、モータ軸32が直接水冷されるのに加え、水冷ジャ
ケット59により外周側を冷却して、この部分での焼付
き等をより確実に防止する。
は、外向きに突出するフランジ部61を設けており、こ
のフランジ部61をベル型コイル焼鈍炉21の炉殻22
aにボルト止めすることによりモータ29(モータケー
シング30)を固定している。また、上記下部ケーシン
グ48には、メカニカルシール56のグリス供給管63
A及びグリス排出管63Bを設けている。
々の変形が可能であり、例えば、本発明は上記ベル型コ
イル焼鈍炉に限定されず、種々の可燃性雰囲気ガスを使
用する熱処理炉に適用できる。また、上記モータケーシ
ング30内を気密構造とするためのシール装置は、上記
したオイルシール54とメカニカルシール56に限定さ
れるものではなく、他の種々のシール装置を採用するこ
とができる。
の炉内雰囲気撹拌用羽根車の駆動機構では、モータ軸の
先端に羽根車を直接連結すると共に、モータのモータケ
ーシング内に不活性ガスを供給してモータケーシング内
を炉内圧より高圧に維持する構造としているため、部品
点数を低減すると共に、構造の簡易化を図ることがで
き、コストを低減でき、かつ、補修等の作業を容易に行
うことができる。
ータ軸の羽根車連結側を突出させたモータケーシングの
貫通口部に水冷ジャケットを設けているため、モータ軸
を効率良く冷却することができる。
機構を示す要部断面図である。
機構を備えるベル型コイル焼鈍炉を示す部分縦断面図で
ある。
(B)は図1のIII−III線での断面図である。
一例を示す要部断面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 可燃性雰囲気の熱処理炉内に設けた羽根
車を当該熱処理炉外に配置したモータにより駆動する炉
内雰囲気撹拌用羽根車の駆動機構において、 上記熱処理炉の炉殻に取付けたモータケーシングから熱
処理炉内に突出させた水冷構造のモータ軸の先端に上記
羽根車を取付けると共に、上記モータケーシング内に不
活性ガスを供給してモータケーシング内を炉内圧よりも
高圧に維持し、かつ、モータケーシングの上記モータ軸
の羽根車連結側を突出させる貫通口部に水冷ジャケット
を設けて当該水冷ジャケットの内方に上記モータ軸を軸
承する軸受装置とモータ軸のシール装置とを配置したこ
とを特徴とする炉内雰囲気撹拌用羽根車の駆動機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8155375A JP2823837B2 (ja) | 1996-06-17 | 1996-06-17 | 炉内雰囲気撹拌用羽根車の駆動機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8155375A JP2823837B2 (ja) | 1996-06-17 | 1996-06-17 | 炉内雰囲気撹拌用羽根車の駆動機構 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH108148A JPH108148A (ja) | 1998-01-13 |
JP2823837B2 true JP2823837B2 (ja) | 1998-11-11 |
Family
ID=15604570
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8155375A Expired - Lifetime JP2823837B2 (ja) | 1996-06-17 | 1996-06-17 | 炉内雰囲気撹拌用羽根車の駆動機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2823837B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100825595B1 (ko) * | 2001-12-26 | 2008-04-25 | 주식회사 포스코 | 배치 소둔로의 외부공기 침투 방지장치 |
FR3001229B1 (fr) * | 2013-01-23 | 2015-10-30 | Ecm Technologies | Cellule de trempe sous gaz |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05312484A (ja) * | 1992-05-11 | 1993-11-22 | Adachi Kiko Kk | 送風機 |
-
1996
- 1996-06-17 JP JP8155375A patent/JP2823837B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH108148A (ja) | 1998-01-13 |
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Legal Events
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