JP2823091B2 - クラッチレリーズ装置 - Google Patents

クラッチレリーズ装置

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JP2823091B2
JP2823091B2 JP2321448A JP32144890A JP2823091B2 JP 2823091 B2 JP2823091 B2 JP 2823091B2 JP 2321448 A JP2321448 A JP 2321448A JP 32144890 A JP32144890 A JP 32144890A JP 2823091 B2 JP2823091 B2 JP 2823091B2
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D25/00Fluid-actuated clutches
    • F16D25/08Fluid-actuated clutches with fluid-actuated member not rotating with a clutching member
    • F16D25/082Fluid-actuated clutches with fluid-actuated member not rotating with a clutching member the line of action of the fluid-actuated members co-inciding with the axis of rotation

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)
  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 イ.発明の目的 (産業上の利用分野) 本発明は、エンジンと変速機との間に配設されてエン
ジン出力の断接制御を行わせるクラッチのリレーズ装置
に関する。
(従来の技術) 自動車用等に用いられる動力伝達装置は、エンジン出
力軸に接続されたメインクラッチと、このメインクラッ
チを介して伝達される出力を変速する変速機と、この変
速機出力を車輪に伝達する終減速機(通常、デフ機構を
含む)とから構成されるのが一般的な構成である。この
ような動力伝達装置は、少なくとも、メインクラッチお
よび変速機が一体となってエンジンに一体に結合される
ことが多く、このような構成の例として、例えば、特開
昭55−60730号公報に開示されている動力伝達装置があ
る。
このような動力伝達装置において、メインクラッチの
断接制御を行うものとしてクラッチレリーズ装置があ
り、上記例においては、シリンダとピストンとからなる
クラッチレリーズシリンダ装置が変速機ハウジングにお
けるメインクラッチと反対側に取り付けられている。そ
して、変速機の入力軸を貫通して配設されたプッシュロ
ッドの一端がメインクラッチに当接し、他端が上記ピス
トンに当接しており、クラッチペダル操作に応じて供給
される油圧によりピストンがシリンダ内を移動される
と、この移動がプッシュロッドを介してメインクラッチ
に伝達され、メインクラッチの断接制御がなされるよう
になっている。
このようなメインクラッチを有する動力伝達装置は、
エンジンと、このエンジン出力軸に接続されたクラッチ
と、このクラッチを介して伝達されるエンジン出力を変
速する変速機とを有し、この変速機出力がデフ機構等を
介して車輪に伝達され、車両の駆動がなされるようにな
っているのが一般的な構成である。
従来においては、エンジン、クラッチおよび変速機は
軸方向に一列に並んで配設される構成が普通であり、こ
のような構成の動力伝達装置が車両の前部エンジンルー
ム内に配設されていた。ところが、このような配置で
は、エンジン前端から変速機後端までの寸法が長くな
り、エンジンを縦置にした場合には変速機後部が車室内
に突出して車室スペースが圧迫され、エンジンを横置に
した場合にはエンジンルームの車幅方向の寸法が大きく
なるという問題がある。このため、エンジンおよび変速
機の軸方向寸法が制約されることが多く、例えば、多気
筒エンジンの車載が難しくなる等という問題があった。
このようなことから、例えば、特開昭55−60756号公
報、特開昭58−42850号公報等に開示されているよう
に、エンジンの側方に変速機を並設し、エンジン出力軸
と変速機入力軸とをチェーン機構により連結してなる動
力伝達装置を用い、エンジンおよび変速機を一体にした
状態での軸方向寸法を抑え、上記のような問題を解消し
ようとすることが行われている。
しかしながら、チェーン機構を用いた場合、チェーン
自体の重量が大きいので、装置全体の重量が増加すると
いう問題や、変速機の入力側イナーシャ(慣性質量)が
増加して、自動変速機においては変速時に変速ショック
が発生し易くなり、マニュアル式変速機においてはシン
クロギヤの同期性能が低下するおそれがあるという問題
等が生じる。このようなことから、本出願人は、エンジ
ンから変速機への動力伝達を弾性ベルト手段を用いて行
わせることを提案した。
ベルト手段は、エンジン出力軸等の入力側とクラッチ
を介して接続されるドライブプーリと、変速機入力軸等
の出力側と接続されるドリブンプーリと、両プーリ間に
掛け渡されるベルトとから構成される。これら各部材
は、通常は、所定のハウジング内に配設され、このハウ
ジング内において、両プーリは回転自在に保持されると
ともに、両プーリの軸方向位置変動がないように軸方向
の位置決めがなされる。
(発明が解決しようとする課題) 上記メインクラッチの断接制御を行うクラッチレリー
ズ装置は、変速機ハウジングにおけるクラッチとは反対
側の外側面に取り付けられるため、このクラッチレリー
ズ装置は変速機端部から突出することになり、変速機の
全長が長くなるという問題や、この突出した部分が変速
機の車両への搭載時等に他の部分に当たり損傷するおそ
れがあり、組立に充分な注意を払わなければならなくな
る等という問題がある。
また、変速機ハウジングの外側に配設されたクラッチ
レリーズ装置に対し、メインクラッチは変速機を挟むよ
うにして反対側に位置するため、油圧力による油圧ピス
トンの移動をメインクラッチに伝達するプッシュロッド
は変速機入力軸を貫通して配設される。このため、この
プッシュロッドと変速機ハウジングとの間のシールもし
くはプッシュロッドと変速機入力軸との間のシールが必
要になり、シール必要箇所が増大するという問題があ
る。さらに、クラッチレリーズ装置の交換等に際してプ
ッシュロッドの交換を行う場合に、変速機からプッシュ
ロッドを取り外すと、変速機内の潤滑油が外部に漏出す
るため、プッシュロッドの交換整備性が良くないという
問題がある。
また、このクラッチを備えた変速機に弾性ベルトを用
いる場合、従来においては、例えば、プーリの軸方向両
側にそれぞれボールベアリングを配設し、このボールベ
アリングを介してハウジングに対するプーリの支持を行
わせるようになっているのであるが、プーリの両側にボ
ールベアリング等が配設されるため、このベアリングの
幅に対応する分、ハウジングの軸方向寸法を大きくする
必要があり、装置全体の軸方向寸法も大きくなるという
問題がある。
このようなことから、本発明は、変速機内部に配設す
ることができるような構成のクラッチレリーズ装置を提
供することを目的とする。
本発明は、さらに、プッシュロッドに対するシールが
不要であり、このプッシュロッドの組み付け、交換等が
行い易い構成のクラッチレリーズ装置を提供するとを目
的とする。
ロ.発明の構成 (課題を解決するための手段および作用) 上記目的達成のため、本発明のクラッチレリーズ装置
においては、クラッチの出力側に連結される動力伝達軸
内に、クラッチとは反対側に開口する凹部を形成し、変
速機ハウジングに固設されたシリンダをこの凹部内に突
入させて配設し、且つこのシリンダに移動自在に嵌入し
たピストンをこの凹部から動力伝達軸を貫通させるとと
もにクラッチの方に突出させて配設している。なお、ピ
ストンを、シリンダに嵌入させたピストン部材と動力伝
達軸を貫通してクラッチの方に突出するロッド部材とか
ら形成し、これら両部材をボールベアリング等を介して
相対回転自在に連結するのが良い。
このように構成すると、クラッチレリーズ装置はほぼ
動力伝達軸内に配設され、このクラッチレリーズ装置を
備えた動力伝達装置全体の軸方向寸法の短縮化に繋が
る。
なお、動力伝達軸の両側において軸外周面とハウジン
グとの間にそれぞれハウジング内の潤滑油の漏出を阻止
するシール部材を配設するのが好ましい。
クラッチレリーズ装置を上述のように構成した場合、
動力伝達軸は変速機ハウジング内に配設されるのである
が、その両側外周面において、ハウジングとの間にシー
ル部材が配設されているため、その中心を軸方向に貫通
する貫通孔内には、変速機内の潤滑油は侵入せず、貫通
孔内は変速機内部空間と隔離された空間となる。また、
この動力伝達軸を挟むようにして、クラッチおよび油圧
シリンダが配設され、油圧ピストンは油圧シリンダか
ら、上記貫通孔を貫通してクラッチの方に突出して配設
されているので、このクラッチの突出部(従来の装置に
おけるプッシュロッドに該当する)は、変速機内の潤滑
油と全く接触しない。このため、この突出部(プッシュ
ロッド)と変速機ハウジングもしくは変速機入力軸との
間にオイルシール部材を配設する必要がなくなる。さら
に、油圧ピストンを取り外しても変速機内の潤滑油が外
部に漏出することなく、クラッチレリーズ装置の取り付
け、取り外しが行い易い。
(実施例) 以下、図面に基づいて本発明の好ましい実施例につい
て説明する。
第1図は本発明に係るクラッチレリーズ装置およびこ
れを有した動力伝達装置10を示す断面図である。この動
力伝達装置10は、エンジン1の出力側端部にエンジン1
と一体に接合されてなり、左右ハウジング13,11と左右
カバー14,12に囲まれてなる空間15a〜15d内に、メイン
クラッチ20と、このメインクラッチ20の作動を行わせる
クラッチレリーズ装置(スレーブシリンダ装置)30と、
歯付きゴムベルト式のベルト手段40と、カウンタ軸タイ
プの変速機50と、デフ機構70とを配設して構成されてい
る。
メインクラッチ20は右ハウジング11とエンジンケース
出力側端面とにより囲まれた空間15a内に配設され、エ
ンジン出力軸1aからのエンジン出力の断続制御を行う単
式乾板ダイヤフラムスプリング式クラッチである。
このメインクラッチ20は、エンジン出力軸1aに接合さ
れたドライブプレート21、このドライブプレート21の外
周部においてこれに接合されたスプリング支持ディスク
22aおよびこのディスク22aに結合されたフライホイール
ディスク22bを有しており、これら両ディスク22a,22bに
よりフライホイール22が構成されている。フライホイー
ルディスク22bの外周部にリングギヤ22cが固設され、さ
らに、このフライホイールディスク22bはその右端部に
おいてボールベアリング22dにより、右ハウジング11に
対して回転自在に支持されている。
このように、フライホイール22は、図中左側におい
て、エンジン出力軸1aに結合されたドライブプレート21
より支持され、右側においてボールベアリング22dによ
り支持される両端支持となっている。この場合に、ドラ
イブプレート21はある程度の可撓性を有しており、エン
ジン1の運転時に発生するエンジンクランク軸の撓み分
を吸収することができるようになっている。一方、フラ
イホイールディスク22dを回転自在に支持するボールベ
アリング22dは右ハウジング11によりしっかりと支持さ
れるので、フライホイールディスク22bの振れはこのボ
ールベアリング22dにより確実に抑えられる。このた
め、上記構成の両端支持フライホイール22はエンジンク
ランク軸の撓みの影響を受けることなくスムーズに回転
する。
上記フライホイール22とドライプレート21に囲まれた
内部空間には、クラッチ機構を構成するダイヤフラムス
プリング23、プレッシャディスク24,フリクションディ
スク25が配設されている。フリクションディスク25は、
その内周部においてメインクラッチ出力軸27とスプライ
ン結合しており、その外周部のフリクション部材はフラ
イホイールディスク22bとプレッシャディスク24との間
に挟まれている。ダイヤフラムスプリング23は、スプリ
ング支持ディスク22aに支持された外周端部を支点とす
るスプリング力により、プレッシャディスク24をフリク
ションディスク25の方に押圧しており、この押圧力によ
り、通常はフリクションディスク24はフライホイールデ
ィスク22bと一体に繋がった状態になっている。このた
め、この状態ではエンジン出力はそのままメインクラッ
チ出力軸(これが特許請求の範囲の動力伝達軸に該当す
る)27に伝達される。
上記ダイヤフラムスプリング23の押圧を解除して、エ
ンジン出力のメインクラッチ出力軸27への伝達を継続制
御するのがクラッチレリーズ装置30であり、この装置30
のまわりを拡大して第2図に示す、以下、両図(第1図
および第2図)を参照して説明する。
このクラッチレリーズ装置30は、右カバー12に取り付
けられたスレーブシリンダ(油圧シリンダ)31と、この
スレーブシリンダ31に形成されたシリンダ孔31a内に軸
方向に滑動自在に嵌入されたピストン部材32と、ボール
ベアリング33を介してピストン部材32に相対回動自在に
連結されたロッド部材34とから構成される。なお、ピス
トン部材32、ロッド部材34およびボールベアリング33に
より特許請求の範囲に言う油圧ピストンが構成されてい
る。
このクラッチレリーズ装置30は右カバー12から、右カ
バー12と右ハウジング11とに囲まれた空間15b内へ突出
するように配設されるのであるが、このとき、メインク
ラッチ出力軸27にクラッチレリーズ装置30の方に開口し
た凹部27aが形成されており、この凹部27a内にスレーブ
シリンダ31が突入して上記装置30が配設されている。こ
のため、スレーブシリンダ31に嵌合したピストン部材32
およびボールベアリング33も図示の如く上記凹部27a内
に配設される。
上記出力軸27には、さらに、この凹部27aから図中左
方に出力軸27aを貫通した貫通孔27bが形成されており、
この貫通孔27b内にロッド部材34が配設されている。こ
のロッド部材34の左端部34aは、ダイヤフラムスプリン
グ23の内周部に係合して取り付けられたレリーズプレー
ト26の中心側面に当接している。このため、クラッチペ
ダルの作動に応じてスレーブシリンダ31のクラッチ圧供
給ポート31bから供給されるクラッチ圧によりピストン
部材32が図中左動されると、ロッド部材34も左動され、
その結果、レリーズプレート26が左動してダイヤフラム
スプリング23の内周部を左に押圧する。この内周が押圧
されると、ダイヤフラムスプリング23は外周部を支点と
して内周部が左動し、ダイヤフラムスプリング23による
フリンションプレート25の押圧が解除される。このた
め、メインクラッチ20の接続が解除され、エンジン出力
はメインクラッチ出力軸27へ伝達されなくなる。すなわ
ち、スレーブシリンダ31の油圧供給ポート31aからのク
ラッチ圧の給排を行わせることによりメインクラッチの
断接作動を制御することができる。
以上のようにしてクラッチレリーズ装置30を配設する
と、右カバー12からのスレーブシリンダ31の外方への突
出量が小さくなり、動力伝達装置10の軸方向寸法が抑え
られる。
この構成において、メインクラッチ出力軸27に形成さ
れた貫通孔27bを貫通して配設されるロッド部材34は一
対の軸受36a,36bにより出力軸27に対して相対回動自在
に支持されている。そして、この軸受36a,36bの潤滑の
ため貫通孔31b内に封入されたグリースの流出防止のた
め、両端部にオイルシール37a,37bが配設されている。
このため、ロッド部材34はその先端部34aが当接するレ
リーズプレート26と一体に回転することができる。さら
に、このロッド部材34とピストン部材32とはボールベア
リング33を介して相対回転自在であり、ロッド部材34の
回転に拘らずピストン部材32を静止させ、ピストン部材
32に取り付けられたシール部材35の摩耗を抑えることが
できる。
ここで、クラッチペダルの作動に応じて油圧供給ポー
ト31bに供給されるクラッチ油は、動力伝達装置の内部
空間においてベルト手段40や変速機50の潤滑油として用
いられる潤滑油とは性質の異なる油であり、上記クラッ
チ油が潤滑油に混入すると、動力伝達装置10において用
いられている潤滑油用のオイルシールゴムが膨潤すると
いう問題がある。このため、上記ピストン部材32に取り
付けられたシール部材35のシールは完全なシールが要求
されるのであるが、本例においては、上記シール部材35
からのクラッチ油の漏れがあったとしても、このクラッ
チ油を動力伝達装置10内に混入させないように以下のよ
うな構成が採用されている。
まず、メインクラッチ出力軸27は一対のローラベアリ
ング28a,28bにより回転自在に支持されて、右ハウジン
グ11と右カバー12とに囲まれた空間15b内に配設され
る。そして、この出力軸27の右側においては、出力軸27
の外周面とフライホイールディスク22bの内周面との間
にオイルシール29aが配され、さらに、フライホイール
ディスク22aと右ハウジング11との間にもオイルシール2
9bが配されており、このため、空間15b内の潤滑油が、
メインクラッチ20が配設された空間15a内に漏れ出すの
が防止されている。
なお、本例においては、フライホイールディスク22b
の右端をボールベアリング22dにより回転自在に支持す
る構造であるため、出力軸27の外周面とフライホイール
ディスク22bの内周面との間およびフライホイールディ
スク22aと右ハウジング11との間に、オイルシール29aお
よび29bを配設する必要があるが、従来のフライホイー
ルのように、エンジン出力軸1aによる片持ち支持にすれ
ば、出力軸の外周面と右ハウジングとの間のみに1個の
オイルシールを配設すれば良い。
また、出力軸27の左側においては、出力軸27の外周面
と右カバー12との間にオイルシール29cが配され、空間1
5b内の潤滑油がレリーズシリンダ装置30が突入配設され
ている凹部27aの空間38内に漏れ出すのが防止されてい
る。
このことから分かるように、本例の構成では、空間15
b内の潤滑油の漏出防止のためには、出力軸27の両側に
おいてこの軸27の外周面と右ハウジング11および右カバ
ー12との間をシールする最低2個のオイルシールを配設
すれば良い。これに対して、従来の構成の場合、例え
ば、特開昭55−60730号公報の装置の場合には、変速機
入力軸(本例の出力軸27に該当)と変速機ハウジングと
の間、プッシュロッドと変速機ハウジングとの間および
変速機入力軸とプッシュロッドの間の最低3個のオイル
シールを配設する必要があり、必要オイルシールの数が
多く、その分オイル漏れの可能性も高くなる。なお、特
公昭62−49495号公報の装置の場合には、クラッチが湿
式クラッチであるため、直接比較できない。
ピストン部材32に取り付けられたシール部材35は、ク
ラッチ圧供給ポート31bからシリンダ孔31a内に供給され
るクラッチ油が凹部27aの空間内に漏れ出すのを防止す
るためのものであり、このことから分かるように、オイ
ルシール29cのシール不良が発生して空間15b内の潤滑油
が漏れ出しても、凹部27aの内部空間38内にこの潤滑油
が入り込むだけで、クラッチ油と混ざり合うことがな
い。逆に、シール部材35のシール不良が発生した場合も
同様で、このシール部材35が漏れ出したクラッチ油は凹
部27aの内部空間38内に入り込むだけで、直ちに空間15b
内に入り込んでこの空間15b内の潤滑油と混ざることが
ない。
すなわち、上記構成の場合には、潤滑油が入れられる
空間15bとクラッチ油が充満されるシリンダ孔31aとは、
その間に凹部27aの内部空間38および貫通孔27bの内部空
間を有して隔離されており、これら内部空間にクラッチ
リレーズ装置30を構成するピストン部材32およびロッド
部材34を配設されているので、クラッチ油が潤滑油に混
入するということが確実に防止されている。
さらに、クラッチレリーズ装置30の交換等のため、こ
れを取り外す場合に、ピストン部材32およびロッド部材
34を取り外しても、空間15b内から潤滑油が漏出すると
いうおそれがなく、この交換が行い易い。
なお、貫通孔27bには、軸受36a,36bの潤滑のためグリ
ースを注入し、両側にオイルシール37a,37bを配設して
いるが、ロッド部材34をその両端において支持する構造
とすれば、軸受36a,36bを設ける必要がなく、この場合
には、貫通孔27bは完全な空間となり、この空間内にロ
ッド部材34が配設される。
以上のようにしてクラッチレリーズ装置30により断接
制御されるメインクラッチ20の出力軸27は、右ハウジン
グ11に取り付けられたローラベアリング28aおよび右カ
バー12に取り付けられたローラベアリング28bにより回
転自在に支持されており、この出力軸27上にドライブプ
ーリ41がスプラインにより出力軸27と結合して配設され
ている。
このドライブプーリ41のまわりの構成を第2図を用い
て詳細に説明する。
ベルト手段40は、右ハウジング11および右カバー12に
囲まれた空間15b内に配設されるのであるが、右ハウジ
ング11および右カバー12は、ドライブプーリ41における
ベルトガイド用フランジ部41aの内径側空間内にそれぞ
れ軸方向左右から突出するリング状の左右突起11a,12a
を有している。この左右突起11a,12aの内周面に上記ロ
ーラベアリング28a,28bが取り付けられており、メイン
クラッチ20の配設された空間15aからベルト手段40が配
設された空間15b内に突出したメインクラッチ出力軸27
がこれらローラベアリング28a,28bにより回転自在に支
持されている。
ドライブプーリ40は、その外周に歯付きゴムベルト43
を案内する外歯を有した環状のベルトガイド用フランジ
部材41aと、このフランジ部材41aの内周とスプライン結
合されたほぼ円盤状のハブ部材41bと、このフランジ部
材41bに一体に繋がっらシャフト27(このシャフトはメ
インクラッチ出力軸27でもある)とから構成されてい
る。フランジ部材41aの両側には、これに掛けられるゴ
ムベルト43の外れ防止のため、一対のガイドプレート41
d,41dがスナップリング41c,41cにより取り付けられてい
る。なお、このスナップリング41c,41cは、フランジ部
材41aとハブ部材41bとの結合保持手段としての役割も果
たしている。
ハブ部材41bは、図示の如く、メインクラッチ出力軸2
7と一体に形成されており、このことから分かるよう
に、フランジ部材41aが特許請求の範囲に言うプーリ部
材に該当し、一体成形されたハブ部材41bおよびシャフ
ト27がシャフト部材に該当する。出力軸27は、強度が要
求されるため、充分な強度が確保できる鋼等が用いられ
る。これに対して、フランジ部材41aは、シャフト27お
よびハブ部材41bと別体であり、且つその要求強度は出
力軸27ほど高くはないので、ゴムベルト43との適合性に
優れ、且つ軽量な材料、例えば、アルミニウム合金等か
ら作られる。このように構成することにより、ドリブン
プーリ41の強度を損なうことなく、その軽量化を図り、
且つゴムベルトとの適合性も良くすることが可能とな
る。
上記左右突起11a,12aは、フランジ部材41aの内径側に
おいて、ハブ部材41bに左右から対向するように突出し
ており、その突出端とハブ部材41bの左右側面との間
に、それぞれスラストニードルベアリング29a,29bが配
設されている。このため、プーリ41およびこれと一体に
結合されたメインクラッチ出力軸27のスラスト荷重に対
する支持が右ハウジング11および右カバー12により確実
に行われる。また、このように、ドリブンプーリ41(フ
ランジ部材41a)の内周側にベアリング28a,28b,29a,29b
を配設することにより、この部分の軸方向長さを短縮す
ることができる。
右ハウジング11と右カバー12とに囲まれた空間15b内
には、上記ドライブプーリ41の回転軸(メインクラッチ
出力軸27)と平行で一定の間隔を置いた回転軸を有して
ドリブンプーリ42が配設されており、これら両プーリ4
1,42間にゴムベルト43が掛け渡されてベルト手段40が構
成されている。このゴムベルト43はその内面に歯を有す
る歯付きベルトであり、上記両プーリ41,42はその外周
面にベルト43の歯に噛み合う外歯を有しており、スリッ
プの無い効率の高い且つ静粛な動力伝達がなされる。
上記ドリブンプーリ42の回転軸は変速機50の入力軸51
と一致する。すなわち、ドリブンプーリ42は変速機入力
軸51上に取り付けられている。このため、ドリブンプー
リ42は、変速機入力軸でもあるシャフト部材51と、この
シャフト部材51にスプライン結合されたプーリ部材とか
ら構成され、シャフト部材51は強度上の要求により鋼か
ら作られるが、プーリ部材はアルミニウム等の軽量材料
から作られる。これにより、このドリブンプーリ42にお
いても、その全体としての強度を損なうことなく軽量化
が図られている。
変速機50は、左右ハウジング13,12および左カバー14
により囲まれた空間15c,15d内に配設されたカウンタ軸
タイプのマニュアル操作式変速機である。この変速機50
は、上記変速機入力軸51と、これに平行に配設された変
速機出力軸52とを有しており、これら両軸51,52の間に
は、それぞれ互いに噛合する1速用ギヤ列61a,61b,2速
用ギヤ列62a,62b,3速用ギヤ例63a,64b、4速用ギヤ列64
a,64b、5速用ギヤ列65a,65bおよびリバース用ギヤ列66
a,66b(但し、リバース用ギヤ列は間にアイドラギヤを
介して噛合する)の6組のギヤ列が配設されている。1
速用から5速用の各ギヤ列は、上記両軸51,52の一方の
上に配設されたシンクロメッシュ機構53,54,55の作動に
より、これらのギヤ列のいずれかによる動力伝達が選択
されて、所定の変速段が設定される。リバース段の設定
は、アイドラギヤを軸方向に摺動させ、これを上記ギヤ
列666a,66bと噛合させて行う。
変速機出力軸52には出力ドライブギヤ67が取り付けら
れており、この出力ドライブギヤ67はデフ機構70の外周
部に形成された出力ドリブンギヤ71と噛合している。こ
のため、上記のようにして選択されたいずれかのギヤ列
により変速されたエンジン出力は、上記出力ギヤ列67,7
1を介してデフ機構70に伝達され、このデフ機構70によ
り左右のアクスルシャフト81,82に振り分けられ、これ
らのアクスルシャフト81,82により左右の車輪(図示せ
ず)に伝達される。
ハ.発明の効果 以上説明したように、本発明によれば、クラッチの出
力側に連結される動力伝達軸内に、クラッチとは反対側
に開口する凹部を形成し、変速機ハウジングに固設され
たシリンダをこの凹部内に突入させて配設し、且つこの
シリンダに移動自在に嵌入したピストンをこの凹部から
動力伝達軸を貫通させるとともにクラッチの方に突出さ
せて配設しているので、上記シリンダおよびピストンか
ら構成されるクラッチレリーズ装置を、ほぼ動力伝達軸
内に配設させることが可能であり、クラッチレリーズ装
置の外方への突出を抑えることができる。このため、こ
のクラッチレリーズ装置を備えた動力伝達装置全体の軸
方向寸法を抑えて、この動力伝達装置をコンパクトにす
ることができる。
なお、動力伝達軸の両側において軸外周面とハウジン
グとの間にそれぞれハウジング内の潤滑油の漏出を阻止
するシール部材を配設するのが好ましく、このようにす
れば、その中心を軸方向に貫通する貫通孔内には、変速
機内の潤滑油は侵入せず、貫通孔内は潤滑油が入れられ
た変速機内部空間と隔離された空間となり、また、この
動力伝達軸を挟むようにして、クラッチおよび油圧シリ
ンダが配設され、油圧ピストンは油圧シリンダから、上
記貫通孔を貫通してクラッチの方を突出して配設されて
いるので、このクラッチの突出部は、変速機内の潤滑油
と全く接触しない。このため、この突出部と変速機ハウ
ジングもしくは変速機入力軸との間にオイルシール部材
を配設する必要がなくなり、必要オイルシールの数が少
なくなり、その分コスト低減が図れ、オイル漏れの可能
性を低くすることができる。さらに、油圧ピストンを取
り外しても変速機内の潤滑油が外部に漏出することがな
く、クラッチレリーズ装置の取り付け、取り外しが行い
易い。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る動力伝達装置を示す断面図、 第2図は上記装置におけるベルトドライブプーリ周辺を
拡大して示す断面図である。 21……ドライブプレート、22……フライホイール 25……フリクションディスク 30……クラッチレリーズ装置 31……スレーブシリンダ、32……ピストン部材 34……ロッド部材、38……内部空間 40……ベルト手段、41……ドライブプーリ 41a……フランジ部材、41b……ハブ部材 42……ドリブンプーリ、50……変速機 70……終減速機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大瀧 光郎 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭55−60730(JP,A) 特開 平4−73429(JP,A) 実開 平2−134328(JP,U) 特公 昭62−49495(JP,B2) 実公 昭42−14175(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16D 25/00 - 25/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハウジングに固定されたシリンダと、この
    シリンダ内に移動自在に嵌入されたピストンとからな
    り、このピストンによりクラッチの断接制御を行わせる
    クラッチレリーズ装置において、 前記クラッチの出力側に連結された動力伝達軸内に、前
    記クラッチとは反対側に開口する凹部を形成し、前記シ
    リンダを前記凹部内に突入させて配設し、前記ピストン
    を前記凹部から前記動力伝達軸を貫通させるとともに前
    記クラッチの方に突出させて配設したことを特徴とする
    クラッチレリーズ装置。
  2. 【請求項2】前記ピストンが、前記シリンダに嵌入され
    たピストン部材と前記動力伝達軸を貫通して前記クラッ
    チの方に突出するロッド部材とからなり、これら両部材
    が相対回転自在に連結されていることを特徴とする請求
    項1に記載のクラッチレリーズ装置。
  3. 【請求項3】前記動力伝達軸の両側において軸外周面と
    前記ハウジングとの間にそれぞれ前記ハウジング内の潤
    滑油の漏出を阻止するシール部材を配設したことを特徴
    とする請求項1に記載のクラッチレリーズ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102483104A (zh) * 2009-08-20 2012-05-30 舍弗勒技术股份两合公司 隔板和汽车变速器
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