JP2822077B2 - 流体の払出装置 - Google Patents

流体の払出装置

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JP2822077B2
JP2822077B2 JP3510990A JP3510990A JP2822077B2 JP 2822077 B2 JP2822077 B2 JP 2822077B2 JP 3510990 A JP3510990 A JP 3510990A JP 3510990 A JP3510990 A JP 3510990A JP 2822077 B2 JP2822077 B2 JP 2822077B2
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和夫 田中
兼雄 増田
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、多種類の流体を同一の流路を経て選択的に
順次払出しをするとともに、該流路の洗浄をも容易に行
うことができる流体の払出装置に関するものである。
〔従来技術とその問題点〕
多種類の流体を例えば槽から槽への払出す場合、従来
は、それぞれの配管を固定接続するか、あるいは人手に
よる作業で実施していた。
例えば、n種の流体をm種の槽に払出す場合、配管本
数はn×m本必要となり、流体が一種の場合でもm本の
配管を敷設する必要があり、その工事費,保全管理,品
質管理等について解決すべき事柄が多くあった。
また、多品種変量生産における移動槽式回分生産方式
においては、搬送車に積載された移動槽側の配管を必要
な原料種の配管とその都度自動接続しなければならず、
その時間的ロスは軽視できない程であった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、前記した従来技術の問題点を解決するため
に、ケーシング内に回転自在に遊嵌されたロータに穿孔
された流路によって多種類の流体を選択的に払出すとと
もに、前記ロータに穿孔された流路の洗浄をも可能とし
た流体の払出装置の提供を目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係る流体の払出装置は、前記の目的を達成す
るために、一端を下部中央に開口し、他端は側面に開口
してケーシング周壁に設けられた複数又は多数の流体供
給用通路と選択的に連通するようにした略状の流路を
穿孔したロータを、前記下部中央に開口する垂直方向流
路を中心として回転自在にケーシング内に遊嵌し、前記
ケーシングに設けられた複数又は多数の流体供給用通路
のそれぞれに流体開閉用弁体を設けるとともに前記弁体
及び弁棒を貫通して洗浄液又は気体の流体通路を形成し
たことを特徴とするものである。
〔作用〕
本発明に係る流体の払出装置は、ケーシング内に回動
自在に遊嵌したロータに、一端は下部中央に開口し、他
端は側面に開口してケーシングの周壁に設けられた複数
又は多数の流体供給用通路と選択的に連通する略状の
流路を穿孔し、前記のケーシングの周壁に設けられた複
数又は多数の流体供給用通路のそれぞれに、該通路を開
閉する弁装置を設置したので、前記ロータを下部中央に
開口する垂直方向流路を中心として回動せしめることに
よって多種類の流体を所要の順に従ってロータの前記
状流路を介して払出すことができ、また、前記の弁装置
の弁体に洗浄液等用の通路を貫通形成せしめたので、多
種類の全ての流体がロータに穿孔された流路を介して払
出されるので、前記の弁体の洗浄液等用の流体通路より
洗浄液等を噴出させることによりロータの流路を洗浄す
ることが可能となるものである。
〔実施例〕
本発明の実施例を図面に基いて説明する。
図において、1は球形を中心線に沿って上部と下部と
で切除した形状に形成したロータであって、該ロータ1
の球形状周面2の上下方向の中央部を開口3し、下部平
面部4の中央部に開口5し、これら両開口3と5とを連
通するように略状に穿孔して流路6を形成してある。
そして、前記状の流路6の折曲部は流体の流れを良好
にするため曲線状とするのがよい。また、前記ロータ1
の上面1中央には回転軸8を立設した突設部7が形成さ
れている。
9は円筒状のケーシング、該ケーシング9内に前記の
ロータ1がその上面突設部7の一部がケーシング上面よ
り多少突出するように回転自在に遊嵌されるとともに、
ケーシング9の上部にはロータリエンコーダ10を設置
し、該ロータリエンコーダ10の軸10′と、前記回転軸8
とをタイミングベルト11で掛け渡してある。また、ケー
シング9上にはサポート12,12を介して架台13が載置さ
れ、該架台13上には前記の回転軸8を回転せしめるギヤ
ードモータ14が載置されている。従って、ロータ1の上
面突設部に立設される回転軸8はギヤードモータ14によ
って回転され、その結果ロータ1も該ロータ1の状流
路の垂直方向流路を中心として回動され、ロータリエン
コーダ10で回転角度を計測,調節し、タイミングベルト
11を作動してロータ1を所定の方向に正確に回動し、流
路6の水平方向開口3を後記するケーシングに設けた流
体供給用開口に密接する位置に停止するように作動され
る。
16,16,16,……は、前記したロータ1の流路6の周面
の開口3と一致する位置のケーシング9の周壁に穿設し
た開口する通路であり、該通路16,16,16,……が穿設さ
れたケーシング9には途中により曲折した管17,17,17,
……を嵌入し、更に、管17,17,17,……には流量計18,1
8,……が付設する液体供給管19,19,19,……が連結され
る。
前記通路16,16,16,……には流体の供給を開閉するた
めにそれぞれ弁装置が設けられており、これらの弁装置
は同一の構成であるので、その一つについて説明する。
20は前記管17の嵌入部に設けた弁座21にエアシリンダ
22によって弁棒23を介して接離自在とされた弁体であ
り、該弁体20の先端には前記ケーシング9に穿設された
開口16に嵌挿される突出部20′が形成されている。
前記した弁棒23、弁体20及び弁体20の先端突出部20′
内には流体通路24が貫通して設けられ、前記弁体20の突
出部20′の先端に開口している。25は前記流体通路24に
蛇腹部25′を介して洗浄液あるいは気体を供給する流体
供給管であり、該流体供給管25には弁26を介して洗浄液
管27及び気体管28が連結されている。
28は前記ロータ1の流路6を形成する垂直方向の開口
5と連通するようにケーシング9に開口された流通口で
あり、該流通口29は三方弁30を介して流体払出管31、洗
浄廃液払出管32に連通している。
また、図中33,33′はロータ1の側面とケーシング9
の漏洩防止用パッキン、34はロータ1の上面突設部7と
ケーシング9の漏洩防止用グランドパッキン、35はロー
タ1の下面とケーシング9の漏洩防止用パッキン、36は
弁棒23の密封装置、37は弁体用シールである。
本実施例は、以上のように構成されるもので、その作
動について説明すると、中央制御室の指示により、ギヤ
ードモータ14を作動してロータ1に突設の回転軸8とロ
ータリエンコーダ10の軸10′とがタイミングベルト11で
掛合されているので、前記のロータリエンコーダ1で回
転角度を計測,調節し、ロータ1を所定の方向に正確に
回動して、ロータ1内に穿設の流路6の水平方向の開口
3が、ケーシング9に形成される複数又は多数の通路1
6,16,16,……の内の所定の一つ開口の位置に正確に停止
せしめられる。前記の通路16と流路6とが完全に接続し
ていることを必要に応じて確認する必要があり、その確
認として気体管28より例えば空気あるいはN2等の不活性
ガスを流体供給管25に注入し、該流体供給管25より弁棒
23及び弁体20に形成した流体通路24より供給し、ロータ
1とケーシング9との接合状態、洩れ状況の有無を圧力
検知し、確認のうえエアシリンダ22を作動して弁体20を
弁座21より離間せしめ、流体供給管19より流体をケーシ
ング9の通路16、ロータ1の流路6に流入させ、ロータ
1の一方の開口5よりケーシング9の流通口29より流体
払出管31へと払出される。
そして、前記した払出される流体は流量計18によって
計量されており、設定量に達すると速かにエアシリンダ
22が作動して弁体20を弁座21に当接せしめて通路を遮断
する。
前記したように、本実施例においては、ケーシング9
の開口部と、ロータ1の流路6との接合状態や洩れ状況
の確認のため、あるいはロータ1の流路6の洗浄のため
に、弁体20の突出部20′の先端にまで流体通路24を開口
させているので、流体の払出し中に、上記の弁体20の突
出部20′先端の開孔より流体が逆流して流入しないよう
に、気体管28より所定の圧力の気体を注入するようにし
ておくとよい。
前記したように流体の払出しが完了し、流路が遮断さ
れるとロータ1の流路6に残留している流体を払い出す
ため、所要の圧力で気体管28から不活性ガスを流体供給
管25、流体通路24を介して弁体20の先端部より注入す
る。
必要に応じてロータ1の流路6を洗浄する場合は三方
弁30を切換えて流体払出管31を閉とし、洗浄液払出管32
を開にしたうえで、洗浄液管27より洗浄液を送り、弁体
20の突出部20′先端に設けたノズルより洗浄液を噴射し
て洗浄を行い、洗浄終了後気体で乾燥する。続いて、別
の流体を払い出すために、ロータ1を回動して上記の動
作を繰り返すが、本実施例においては、使用する可能性
のある流体の数だけケーシング周壁に管17,17,17,……
との接合部である開口する通路16,16,16,……を設ける
ことによりロータ1の流路6により選択的に任意な流体
を払出すことができるものであり、ロータ1がケーシン
グ9内で容易に回転するためにロータ1の周囲にテフロ
ン等の潤滑部材を付設するのが好ましい。
前記した流体払出管31は、固設した槽に接続してもよ
く、また移動槽式回分生産方式における移動槽に接続し
ても差支えない。そして、移動槽に接続する場合は、搬
送車に積載された移動槽の配管が自動配管接続装置で流
体払出管と接続して流体を受け入れるようにされる。
本実施例における流体は、液体状のもののみならず、
ガス状,粉粒体状,ペレット状であっても差支えなく、
また、ロータリーエンコーダはケーシング9周壁の多数
の開口16,16,16,……の位置を正しく記憶しており、外
部駆動源,弁等はすべてコンピュータで集中管理され制
御されている。
以上のように、本実施例は、多数の原料,副原料の一
種の原料又は副原料を選択して払出すことができる装置
であって、内部に流路を設けたロータ1を回転すること
により容易に流体を流体供給管19と連通させ、任意の原
料,副原料を順次払出すことができるものである。そし
て、本実施例によるときは、従来のように原料の受入れ
の都度、配管接続する必要がなく生産効率の向上が計れ
るとともに、コンタミの心配が全てなく品質の向上に資
することができるものである。
〔発明の効果〕
本発明に係る流体の払出装置は、一端を下部中央に開
口し、他端は側面に開口してケーシング周壁に形成した
複数又は多数の流体供給用通路と連通するようにした略
状の流路を穿孔したロータを、前記の下部中央に開口
する垂直方向の流路を中心として回転自在にケーシング
内に遊嵌し、前記のロータの回転により該ロータの水平
方向流路をケーシングに形成された複数又は多数の流体
供給用通路に選択的に連通するようにし、前記のケーシ
ングに設けられた複数又は多数の流体供給用通路のそれ
ぞれに開閉用弁装置を設けたので、多種類の原料,副原
料を順次同一の流路により払出すことが可能であり、多
種の原料,副原料の受入れの都度配管接続する必要は全
くないものであり、更に、前記の弁体及び弁棒を貫通し
て洗浄液又は気体を供給する流通路を設けたので、流体
の払出後において前記の流通路を介し気体をロータの流
路に供給することにより流路に残留する流体を完全に払
出すことができ、また、流路を洗浄する場合は、前記の
流通路より洗浄液を送給することにより流路の洗浄をも
可能としたものである。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示し、第1図は装置の一部縦断
説明図、第2図はロータの流路とケーシングに形成の流
体供給用開口との関係説明図である。 1:ロータ、6:流路 9:ケーシング、10:ロータリエンコーダ 14:ギヤードモータ、20:弁体 21:弁座、22:エアシリンダ 23:弁棒、24:流体通路 25:流体供給管、31:流体払出管

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端を下部中央に開口し、他端は側面に開
    口してケーシング周壁に設けられた複数又は多数の流体
    供給用通路と選択的に連通するようにした略状の流路
    を穿孔したロータを、前記下部中央に開口する垂直方向
    流路を中心として回転自在にケーシング内に遊嵌し、前
    記ケーシングに設けられた複数又は多数の流体供給用通
    路のそれぞれに流体開閉用弁体を設けるとともに前記弁
    体及び弁棒を貫通して洗浄液又は気体の流体通路を形成
    したことを特徴とする流体の払出装置。
JP3510990A 1990-02-17 1990-02-17 流体の払出装置 Expired - Lifetime JP2822077B2 (ja)

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