JP2821920B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

Info

Publication number
JP2821920B2
JP2821920B2 JP32783789A JP32783789A JP2821920B2 JP 2821920 B2 JP2821920 B2 JP 2821920B2 JP 32783789 A JP32783789 A JP 32783789A JP 32783789 A JP32783789 A JP 32783789A JP 2821920 B2 JP2821920 B2 JP 2821920B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
recording
discharge port
common liquid
recording head
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP32783789A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03187761A (ja
Inventor
美彦 高橋
恒介 山本
誠 高宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP32783789A priority Critical patent/JP2821920B2/ja
Publication of JPH03187761A publication Critical patent/JPH03187761A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2821920B2 publication Critical patent/JP2821920B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、インクジェット記録装置に関し、詳しく
は、インクジェット記録装置の記録ヘッドのインク流路
内から気泡等を排出することにより、吐出不良の原因を
取り除くインク循環機構に関する。
〔従来の技術〕
プリンタやファクシミリなどの記録装置は、記録情報
に基づいて記録ヘッドのドット形成手段を駆動すること
により、記録情報に対応したドットパターンを被記録材
上に形成していくように構成されており、ドット形成手
段の種類により、インクジェット式、ワイヤドット式、
サーマル式、レーザービーム式などに分けることができ
る。
これらのうち、インクジェット式のもの(インクジェ
ット記録装置)は、記録液(インク)を記録ヘッドに供
給し、記録情報に基づいて記録ヘッドの吐出口から記録
液を吐出させることにより、記録液滴(インク滴)を被
記録材上に付着させて文字や画像等の情報の記録を行う
ように構成されている。
ところで、インクジェット記録装置においては、記録
ヘッドの吐出口から記録液(以下インクという)を直接
吐出させて記録を行うので、インクを常に吐出可能な状
態に保つ必要があり、そのために特別な配慮が必要とな
る。
すなわち、インクは非記録時においても記録ヘッド内
の液路中に残留するので、この液路中のインクの乾燥あ
るいは蒸発による粘度増加などの変質を防止する措置が
必要であり、そのために、非記録時に記録ヘッドの吐出
口形成面(フェイス面)をキャップ(蓋)で覆うことに
より、インクの乾燥や蒸発を防止するキャッピング手段
が採用されている。
しかし、低湿度の環境下あるいは長期休止時などにお
いては、前記キャッピング動作だけで吐出可能な状態を
維持することは困難である。
そのため、キャッピング手段とともに、ポンプなどに
より、記録ヘッド内の液路に圧力を付与したり、あるい
は、逆にキャップ内の空気を吸引して液路中に負圧を付
与するなどして、液路内に滞っている変質したインクを
吐出口から排出するという回復機構が用いられてきた。
また、インクカートリッジを交換したり、記録装置を
長期間休止させたりする場合、記録ヘッド内(例えば、
共通液室など)や他のインク流路内に気泡が滞留するこ
とがあり、この気泡が吐出口に達すると不吐出や不完全
吐出などの吐出不良が生じることになる。
このため、ポンプ等により、インクタンクから記録ヘ
ッドへインクを供給し、さらに、フェイス面にキャップ
を冠着した状態で(キャッピング状態で)そのインクを
吐出口からキャップ内へ流出させることにより、吐出口
近傍の粘度が増加したインク(増粘インク)などととも
に前記インク流路中の気泡をインクとともに排出するこ
とが行われている。
さらに、回復動作により排出したインクのうちの一部
がフェイス面に付着するが、このフェイス面に付着した
インクを除去するために、拭き払い部材(ワイピング部
材)を押し当てて付着インクを拭き取ったり、あるいは
エアーノズルから空気を噴射して付着インクを吹き飛ば
したりする除去手段(ヘッドクリーニング手段)も併用
されている。
〔発明が解決しようとする技術的課題〕
しかし、上記従来のインクジェット記録装置では、次
のような技術的課題があった。
i)吐出口をインクが正常に吐出する状態に維持するた
めには、記録前あるいは記録途中で、気泡や粘度の増加
したインク(粘度インク)などを吐出口から排出する必
要があり、このため、記録以外でインクを消費すること
になり、ランニングコストが高くなり、また、インクカ
ートリッジ1個当たりの記録枚数が少なくなる。
ii)微細な吐出口よりインクを流出させるので、その抵
抗によって流出速度が低下し、気泡排出能力が小さくな
るという課題があった。
iii)ポンプなどを用いてインクを吐出口から排出した
後には、フェイス面に排出インクの一部が付着するが、
記録品位を維持するためには、この付着したインクを拭
き取るクリーニング機構並びに排出インクを回収して処
理するための排出インク回収機構が必要であり、記録装
置のコストが嵩み、記録装置が大型になってしまう。
iv)回復動作を行なうためには、記録ヘッドをその度に
回復位置まで移動させる必要があり、記録のスループッ
トが低下する。
本発明は、このような従来の技術的課題に鑑みてなさ
れたものであり、吐出口からインクを排出することなく
インク中の気泡や増粘インクなどを排出するので、イン
クの無駄を無くすとともに記録のスループットを向上さ
せることができ、しかも、流れ損失が少なくインク流路
内の気泡の排出能力を高めることができるインクジェッ
ト記録装置を提供することを目的とする。
〔課題解決のための手段〕
本発明は、インクタンクと記録ヘッドの共通液室との
間にインク供給通路およびインク排出通路を設け、吐出
口を密閉した状態でインクポンプを作動させることによ
り共通液室を通してインクを循環させ、該共通液室内の
流速によってインク流路中の気泡および増粘インクを吸
い出し、インクとともににインクタンクへ排出すること
を特徴とするものである。
すなわち、本発明は、記録ヘッドの吐出口よりインク
を被記録材上に吐出して記録を行なうインクジェット記
録装置において、インクタンクから記録ヘッドの共通液
室へインクを導くインク供給通路と、前記共通液室から
インクタンクへインクを導くインク排出通路と、前記共
通液室に連通する前記吐出口を密閉する吐出口密閉手段
と、前記インクタンクから前記共通液室へインクを圧送
するインクポンプとを備え、前記吐出口密閉手段で前記
吐出口を密閉した状態で前記インクポンプを作動させて
インクタンクから前記インク供給通路、前記共通液室お
よび前記インク排出通路を通してインクを循環させるこ
とにより、インク流路内の空気をインクとともにインク
タンク内へ排出するように構成することにより、上記目
的を達成するものである。
〔実施例〕
以下、図面を参照して本発明を具体的に説明する。
第1図は本発明によるインクジェット記録装置の一実
施例の構成を示す模式的斜視図である。
第1図において、1は給紙カセットを、2は前記給紙
カセット1に収納された用紙等の被記録材を、3は給紙
カセット1から被記録材2を1枚づつ送り出す給紙ロー
ラを、4は被記録材2を被記録材搬送系へ送り出すため
の送給ローラを、5は前記送給ローラ4と協働するピン
チローラを、それぞれ示す。
6は被記録材搬送系の手前に配置された中空山形の受
け止めガイドを示し、該受け止めガイド6は、被記録材
搬送系の手前で、前記給紙カセット1から送り出されて
くる被記録材2の先端部を一旦受け止めてループ状に保
持することにより、被記録材2の先端部を搬送方向と直
交する方向に一線に揃えるレジスト動作を行うものであ
る。
前記被記録材搬送系において、7は送り込まれてくる
被記録材2を搬送するための無端ベルトを、8は前記無
端ベルト7を張架するため所定の複数位置に配置された
アイドルローラを、9は前記無端ベルト7に所定の張力
を付与するためのテンションローラを、10は前記無端ベ
ルト7を駆動するためのベルト駆動ローラを、11は前記
ベルト駆動ローラ10を駆動するためのモータを、それぞ
れ示す。
また、図示の記録装置においては、被記録材搬送系の
入口部の上下に一対の帯電器12、12が配置されており、
該帯電器12、12の前後にはピンチローラ13Aおよび13Bが
配置されている。
前記ピンチローラ13Aおよび13Bは、それぞれ、無端ベ
ルト7を介してアイドルローラ8、8に圧接されてい
る。
このような構成により、無端ベルト7の表面は除電さ
れているが、用紙やプラスチック薄板等の被記録材2の
方は、前記帯電器12、12によって帯電され、被記録材2
と搬送ベルト(無端ベルト)7との間に電位差が生じ
る。
したがって、被記録材2は、前記ピンチローラ13A、1
3Bの圧接効果および前記帯電器12、12による被記録材2
の静電吸着効果によって、搬送ベルト7にしっかりと密
着された状態で矢印X方向に搬送される。
前記搬送ベルト7は、ベルト駆動ローラ10に接続され
たモータ11により、被記録材2をX方向へ移動させる
(搬送する)方向へ駆動される。
前記搬送ベルト7は、所定位置に配設された複数個の
アイドルローラ8およびテンションローラ9により、所
定の緊張度を持って引き回されている。
また、シート状の前記被記録材2は、前記帯電器12、
12の前後に配置されたピンチローラ13A、13Bによりベル
ト7に圧接され、該ベルト7に対する静電吸着効果の向
上が図られている。
被記録材2は、給紙ローラ3により、給紙カセット1
から1枚づつ送り出され、送給ローラ4およびピンチロ
ーラ5に挟まれて、前述の受け止めガイド6およびピン
チローラ13Aから成るレジストローラ相当部へ導かれ
る。
前記搬送ベルト(無端ベルト)7の下側には、該搬送
ベルト7の表面上の紙粉等のゴミを除去するためのクリ
ーニングユニット14が配置されている。
前記搬送ベルト7の後端部に隣接して、記録済みの被
記録材2を積載するための排紙トレイ15が配設されてい
る。この排紙トレイ15は、前記搬送ベルト7から曲率分
離された被記録材2を受容するためのものである。
前述の被記録材搬送系の途中には記録手段が配設され
ており、該記録手段は記録ヘッド20およびインクタンク
21等で構成されている。
図示の例では、ライン型記録ヘッド20は、イエロー、
シアン、マゼンタ、ブラックの4色のインクをそれぞれ
吐出するライン型のヘッド単体20A、20B、20C、20Dから
成り、個々のヘッド単体は、例えば、1mm当たり16ドッ
トのピッチで3456個のインク吐出口を有しており、幅21
6mm幅のライン記録を順次行うことができる。
各ヘッドの単体20A、20B、20C、20Dは、そのらの吐出
口列の被記録材搬送方向の間隔(ピッチ)が一定になる
ように、ホルダー23で固定支持されている。
前記4個のヘッド単体20A、20B、20C、20Dをホルダー
23、23で固定して構成されたヘッドユニット24は、ヘッ
ド移動手段25によって上下に移動可能になっている。
22は非記録時に記録ヘッド20の吐出口形成面(フェイ
ス面)に冠着されるキャップであり、該キャップ22はキ
ャップ移動手段26によって被記録材搬送方向(X方向)
およびその逆の方向に移動可能になっている。
前記キャップ22は、前記4個の記録ヘッド(ヘッド単
体20A、20B、20C、20D)に対応して、4個のキャップ22
A、22B、22C、22Dで構成されている。
これら4個のキャップ22A、22B、22C、22Dの内部に
は、吐出口から吐出(空吐出)されるインクを保有する
ためのスポンジ状のインク吸収部材が収納されている。
これらのキャップは前記ヘッド単体20A、20B、20C、2
0Dと同じ間隔で配列され、それぞれのヘッド単体を同時
に冠着し得るように固定支持されており、また、前記各
キャップの上面の中央部には、各ヘッド単体(記録ヘッ
ド)のフェイス面の吐出口をキャップ内部へ開放させる
ための開口が形成されている。
インクタンク21は、各ヘッド単体20A、20B、20C、20D
に対応する色のインクを供給する4個のタンク単体21
A、21B、21C、21Dで構成されている。
インク供給通路(チューブ)28は、4個の記録ヘッド
20A〜20Dおよび4個のインクタンク21A〜21Dに対応し
て、4本のインク供給通路(チューブ)28A、28B、28
C、28Dで構成されており、また、前記インクポンプ29
も、4個のインクタンク21A〜21Dに対応して、4個のイ
ンクポンプ29A、29B、29C、29Dで構成されている。
さらに、前記インク排出通路(チューブ)38も、4個
の記録ヘッド20A〜20Dおよび4個のインクタンク21A〜2
1Dに対応して、4本のインク排出通路(チューブ)38
A、38B、38C、38Dで構成されてている。
前記各インクタンク21A〜21D内のインクは、対応する
インク供給チューブ28A〜28Dを通して、対応するヘッド
単体20A〜20Dへ供給されるが、ここで、各インクタンク
21A〜21D内の水頭は、各ヘッド単体20A〜20Dの吐出口形
成面(フェイス面)より、所定高さだけ低く保たれてお
り、記録時、インクはインク流路の毛細管現象を利用し
て各ヘッド単体へ供給される。
また、各インクタンク21内のインクは、インクポンプ
29により、インク供給チューブ28、記録ヘッド20内部
(共通液室)およびインク排出チューブ38を通して、再
びインクタンク21へ戻るように循環させることができ
る。
すなわち、記録ヘッド20の共通液室(第2図の45)内
を所定の流速でぐるぐる循環させることができる。
このインク循環時には、後述するように、フェイス面
の吐出口は全て密閉される。
各インクタンク21A、21B、21C、21Dには、初期容積中
の約20%程度の空気溜まりと該空気を流通させるための
孔(通気孔)が設けられている。
前記搬送ベルト(無端ベルト)7は、前記記録ヘッド
20により被記録材2に対する記録が行われる記録領域に
おいて、その裏面(図示の例では下面)をベルト支持部
材30によって支持されており、下側へのズレを規制され
るとともに振動も抑えるように構成されている。
第1図のインクジェット記憶装置の全体構成におい
て、31は前記モータ11のモータドライバを、32は前記記
録ヘッド20に対し選択的に記録信号を供給するためのヘ
ッドドライバを、33は前記帯電器12、12を駆動するため
の帯電器ドライバを、34は給紙系モータに駆動信号を供
給するためのモータドライバを、35は記録時のインク供
給などのためインクポンプ29を駆動制御するポンプドラ
イバを、それぞれ、示す。
以上の構成を有する記録装置全体の動作は、CPU機能
を備えた制御回路36によって制御される。
第2図は前記記録ヘッド20(この場合、ヘッド単体20
A〜20Dのいずれかを指称する)の構造を示す斜視図であ
る。
第2図において、アルミ製のヘッドベース41上面に
は、シリコン基板42が接合され、該シリコン基板42の上
面にはガラスカバー43およびドライバ44が接合されてい
る。
前記ガラスカバー43内には、インクの共通液室45並び
に各吐出口46へ通じる液路47が形成されている。
前記シリコン基板42の前記各液路47の部分には、吐出
エネルギーを発生する発熱体(不図示)が配置されてい
る。
前記ドライバ44は前記発熱体の駆動するための電気回
路で構成されている。
前記共通液室45の一端部には前記インク供給通路(チ
ューブ)28が接続され、該共通液室45の他端部には前記
インク排出通路(チューブ)38が接続されている。
記録ヘッド20の前記吐出口46が開口する端面(第1図
の状態では下面)がフェイス面48であり、該フェイス面
48をキャップ22に圧接することにより、キャッピングが
行われる。
インクタンク21内のインクは、前記インクポンプ29を
作動させることにより、前記インク供給チューブ28およ
びインク排出チューブ38を通して、記録ヘッド20内部
(共通液室45)を循環させることができる。
以上第2図について説明した記録ヘッド20の構成は、
第1図のように複数の記録ヘッド20A〜20Dを有する記録
装置の場合は、個々の記録ヘッド(ヘッド単体)におい
て、それぞれ、実質上同じ態様で実施されることにな
る。
第3図は前記キャップ22の構造を示す断面斜視図であ
り、第4図は第3図のキャップに記録ヘッドが圧接され
た状態の横断面図である。
第3図および第4図において、キャップ22は中空体で
構成され、その上面中央部には、フェイス面45の吐出口
列をキャップ内部に開放するための溝状の開口51が形成
され、該キャップ22の内部には空吐出を受けるためのイ
ンク吸収部材52が収納されている。
また、前記キャップ22の上面の前記開口51から外れた
位置(図示の例では端縁部)には、前記フェイス面48の
吐出口列の長さをカバーする密封部材53が接合(固定)
されている。
この密封部材53は、通常ゴム状弾性材で作られ、後述
するように、各記録ヘッド20のフェイス面48の吐出口列
(全ての吐出口46)を密閉する吐出口密閉手段として使
用されるものである。
そこで、本発明によれば、記録ヘッド20の吐出口46よ
りインクを被記録材2上に吐出して記録を行なうインク
ジェット記録装置において、インクタンク21から記録ヘ
ッド20の共通液室45へインクを導くインク供給通路28
と、前記共通液室45からインクタンク21へインクを導く
インク排出通路38と、前記共通液室45に連通する前記吐
出口46を密閉する吐出口密閉手段53と、前記インクタン
ク21から前記共通液室45へインクを圧送するインクポン
プ29とを備え、前記吐出口密閉手段53で前記吐出口46を
密閉した状態で前記インクポンプ29を作動させてインク
タンク21から前記インク供給通路28、前記共通液室45お
よび前記インク排出通路38を通してインクを循環させる
ことにより、インク流路内の空気をインクとともにイン
クタンク内へ排出するように構成したインクジェット記
録装置が提供される。
すなわち、本発明の特徴は、吐出口を密閉した状態で
記録ヘッドの共通液室を通してインクを循環させ、該共
通液室の循環流速を利用してインク流路内の空気等を除
去排出する点にある。
第5図〜第10図は第1図〜第4図で説明したインクジ
ェット記録装置の記録ヘッド20およびキャップ22の動作
を示す模式的側面図であり、第11図は本発明によるイン
クジェット記録装置の一連の動作のフローチャートであ
る。
以下、第5図〜第10図および第11図を参照して、本発
明によるインクジェット記録装置の動作を説明する。
第5図は電源オフの状態を示し、記録ヘッド(各ヘッ
ド単体)20のフェイス面48は、キャップ22に密着されて
おり、各吐出口46からのインクの蒸発が防止されてい
る。
この状態から、電源がオンされると(ステップS1)、
まずヘッドユニット24(記録ヘッド20)がヘッド移動手
段25(第1図)により1mm程度持ち上げられ(ステップS
2)、第6図の状態になる。
この第6図の状態で、循環信号の有無を検知し(ステ
ップS3)、循環信号がある場合には、ステップS4に進
み、キャップ移動手段26によりキャップ22をX方向(被
記録材搬送方向)と反対の方向へ第3図および第4図中
の距離Lだけ移動させて第7図に示すように吐出口46と
密封部材53が一致する状態にセットする。
次に、ステップS5で記録ヘッド20を押し下げて吐出口
列に密封部材53を圧接することにより、1ラインの全て
の吐出口を密閉した後、ステップS6へ進んでインクポン
プ29を作動することにより、記録ヘッド20の共通液室45
を通してインクを循環させる。
上記インク循環を所定の流速で所定の時間行なった
後、ステップS7で記録ヘッド20を持ち上げて第7図の状
態にし、キャップ22をX方向へ距離L(第4図)だけ移
動させて第6図のキャップセットの位置に戻す(ステッ
プS8)。
次に、ステップS9へ進んで空吐出信号の有無を検知
し、空吐出信号が有る場合は、ステップS10へ進み、第
6図のキャップセットの状態で全吐出口より所定回数の
空吐出を行なう。
この空吐出は、通常、電源投入時および連続給紙で約
100枚程度の記録を行なうごとに行われる。
また、この空吐出は、記録ムラ等が発生した場合にユ
ーザーがボタン操作で空吐出信号を入力した時にも実行
される。
その後、ステップS11へ進んで、キャップ移動手段26
によりキャップ22をX方向と反対の方向に移動させて、
第9図に示すような記録ヘッド20から退避した状態すな
わち各記録ヘッド20の間にキャップ22が納まり得る状態
にする。
そして、ステップS12において、ヘッド移動手段25で
記録ヘッド20を下降させて、フェイス面48と搬送ベルト
7の表面との間隔が約1mmとなる位置すなわち、第10図
に示す記録位置にセットする。
次に、給紙モータがオンになって(ステップS13)給
紙ローラ3(第1図)が駆動され、給紙カセット1内の
被記録材(用紙などの記録シート)2は、1枚づつピッ
クアップされて中空の受け止めガイド6(第1図)内に
導かれ、その先端はレジスト部を形成する送給ローラ4
およびピンチローラ5間に導入される。
前記レジスト部の直前に配置されたフォトセンサ(不
図示)により、被記録材2の先端が通過したか否かを検
知してレジストが終了したか否かを判断する(ステップ
S14)。
被記録材2の先端がレジスト部に達したこと、すなわ
ち、レジストが終了したことを検知すると、所定時間経
過後に給紙モータが停止する(ステップS15)。
この時、余分に送られた被記録材2は、山形の受け止
めガイド6の空間内でループを作り、被記録材2の腰に
より、その先端がレジスト部と倣い、被記録材前縁と搬
送方向との直交性が確保される。
次に、ベルトモータ11および帯電器12、12がオンにさ
れ(ステップS16)、被記録材2はピンチローラ13Aによ
り搬送ベルト7に圧接された状態で帯電器12、12の間へ
導かれる。
帯電器12、12は上側が+で下側が−になっており、ピ
ンチローラ13Aの直前で除電されているベルト7と被記
録材2との間で電位差が生じ、該被記録材2は静電気力
により搬送ベルト7に吸着される。
この場合、帯電器12、12を通過した後のピンチローラ
13Bの圧接により、被記録材2のベルト7表面への吸着
はより一層確実になる。
こうして、被記録材2の搬送が行なわれ、ベルトモー
タ11の起動と同期して被記録材2の送りをカウントしな
がら、被記録材2の先端が記録ヘッド20に達した後、ス
テップS17で記録が行われる。複数の記録ヘッドを使用
する場合は、該被記録材2の先端が各ヘッド単体に到達
した後、各色の記録が順次行われる。
記録が終了した被記録材2は、搬送ベルト7の後端部
から曲率分離されて排紙トレイ15に排出される。
被記録材2の排出(排紙)が終了する(ステップS1
8)と、ベルトモータ11および帯電器12、12がオフにさ
れる(ステップS19)。
ここで、次の記録を継続して行なうか否かを判断し
(ステップS20)、次の記録が行なわれない場合(記録
終了の場合)は、ステップS21へ進んでヘッドユニット2
4(記録ヘッド20)を上昇させて第9図の状態にした
後、キャップユニット22をX方向へ所定量移動させて第
6図の状態に戻し(ステップS22)、然る後ヘッドユニ
ット24を押し下げて、各ヘッド単体のフェイス面45にキ
ャップ22を冠着させた第5図のキャッピング状態にする
(ステップS23)。
このキャッピング状態では、ライン状に配列された吐
出口46の全てが、キャップ22の開口51を通して、キャッ
プ22内の空間に開放されている。
そこで、ステップS24で電源をオフにし、記録装置の
一連の動作を終了する。
一方、ステップS20での判断の結果、次のページの記
録などさらに記録が行われる場合(記録終了でない場
合)は、ステップS25へ進んで空吐出信号の有無を検出
する。
ステップS25での検出の結果が空吐出信号有りの場合
は、ステップS26へ進んでヘッドユニット24(記録ヘッ
ド20)をヘッド移動手段25(第1図)により1mm程度持
ち上げ、ステップS27で第6図のキャップセットの状態
にした後、ステップS28へ進んで吐出口46からインクを
流出させて空吐出を実行する。
次いで、ステップS29でキャップ22をX方向と逆の方
向に所定量移動させて第9図の退避状態にし、次いで、
ステップS30で、ヘッドユニット24を再び下降させて第1
0図の記録位置にセットする。
ステップS25で空吐出信号有りの場合は、このように
ステップS26〜ステップS30の動作を行なった後、ステッ
プS13へ戻って給紙モータをオンにし、前述の1枚目と
同様の記録シーケンス(ステップS13〜ステップS20)が
繰り返される。
一方、前記ステップS25において、空吐出信号無しの
場合は、直ちにステップS13へ戻って給紙モータをオン
にし、前述の1枚目と同様の記録シーケンス(ステップ
S13〜ステップS20)が繰り返される。
ここで、電源投入時に、つまり1日に1回インクの循
環を行なうとした場合のインク流量を計算してみる。
記録ヘッド20の吐出口46を塞がないで、内径2.5mmの
チューブ内の気泡を徐々に除去する場合、ポンプ圧4maq
にて約5秒の循環が必要であり、この時約3.6ml/秒が循
環し、そのうち約1.4ml/秒が捨てられる。すなわち、5
秒の循環の間に約7mlのインクが捨てられる。
この記録装置の月間記録枚数を5000枚とすると1日25
0枚記録することになる。
また、A4版1枚当たりのインク使用量は、7%印字で
0.025ml程度になるので、1日当たり約6mlのインク使用
量となる。
すなわち、上記インクジェット記録装置では半分強の
インクが捨てられることになる。
これに対し、本発明によれば、インクを捨てることな
くインク流路内の気泡等を除去することができるので、
上記記録装置に比べ、ユーザーランニングコストを半分
弱に軽減することができる。
以上説明した実施例によれば、次のような効果が得ら
れる。
i)吐出口46からインクを排出することなく、インク中
の気泡や増粘インクを排出できるので、インクの無駄な
消費を無くすことができた。
ii)インク循環の際、共通液室45からインク排出チュー
ブ38を通してインクを流すので、従来の微細な吐出口46
から流出する場合に比べ、流れ抵抗が大幅に減少し、イ
ンクの流出速度を高く維持することができ、気泡排出機
能を向上させることができた。
iii)吐出口46からインクを流出させないので、記録ヘ
ッド20が記録位置にある時でもインクを循環させること
ができ、記録のスループットを向上させることができ
た。
なお、上記実施例では、被記録材2の搬送手段として
ベルト7および静電吸着手段12、12を使用したが、これ
に替えて、ベルトによるエア吸着あるいはドラムを使用
する方式など、他の方式を使用することもでき、同様の
効果を達成することができる。
また、吐出口46を塞ぐ吐出口密閉手段としてキャップ
22に設けたゴム状の密封部材53を使用したが、これはキ
ャップ22とは別の独立した部材で構成することもでき、
また、軟質プラスチック等他の材質の密封部材を使用す
ることもできる。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかなごとく、本発明によれば、記
録ヘッドの吐出口よりインクを被記録材上に吐出して記
録を行なうインクジェット記録装置において、インクタ
ンクから記録ヘッドの共通液室へインクを導くインク供
給通路と、前記共通液室からインクタンクへインクを導
くインク排出通路と、前記共通液室に連通する前記吐出
口を密閉する吐出口密閉手段と、前記インクタンクから
前記共通液室へインクを圧送するインクポンプとを備
え、前記吐出口密閉手段で前記吐出口を密閉した状態で
前記インクポンプを作動させてインクタンクから前記イ
ンク供給通路、前記共通液室および前記インク排出通路
を通してインクを循環させることにより、インク流路内
の空気をインクとともにインクタンク内へ排出するよう
に構成したので、インクを無駄に消費することなくイン
ク流路内の気泡を排出することができることから、特に
多数の吐出口を用いるライン型記録ヘッド等においてラ
ンニングコストを大幅に低減することができ、しかも、
インク排出側の流速が大きく気泡除去能力に優れた信頼
性の高いインクジェット記録装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるインクジェット記録装置の一実施
例の模式的斜視図、第2図は第1図中の記録ヘッドの構
造を示す斜視図、第3図は第1図中のキャップの断面斜
視図、第4図は第3図のキャップの横断面図、第5図〜
第10図は第1図の記録装置の記録ヘッドおよびキャップ
の動作を示す模式的側面図、第11図は第1図のインクジ
ェット記録装置の動作のフローチャートである。 2……被記録材、7……搬送ベルト、20……記録ヘッ
ド、21……インクタンク、22……キャップ、25……ヘッ
ド移動手段、26……キャップ移動手段、28……インク供
給通路、29……インクポンプ、36……制御回路、38……
インク排出通路、45……共通液室、46……吐出口、53…
…吐出口密閉手段。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録ヘッドの吐出口よりインクを被記録材
    上に吐出して記録を行なうインクジェット記録装置にお
    いて、インクタンクから記録ヘッドの共通液室へインク
    を導くインク供給通路と、前記共通液室からインクタン
    クへインクを導くインク排出通路と、前記共通液室に連
    通する前記吐出口を密閉する吐出口密閉手段と、前記イ
    ンクタンクから前記共通液室へインクを圧送するインク
    ポンプとを備え、前記吐出口密閉手段で前記吐出口を密
    閉した状態で前記インクポンプを作動させてインクタン
    クから前記インク供給通路、前記共通液室および前記イ
    ンク排出通路を通してインクを循環させることにより、
    インク流路内の空気をインクとともにインクタンク内へ
    排出するように構成したインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】前記記録ヘッドがインクを吐出するために
    利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を備え
    ているインクジェット記録ヘッドであることを特徴とす
    る請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】前記記録ヘッドが前記電気熱変換体が発生
    する熱エネルギーによりインクに生じる状態変化を利用
    して吐出口よりインクを吐出させることを特徴とする請
    求項2に記載のインクジェット記録装置。
JP32783789A 1989-12-18 1989-12-18 インクジェット記録装置 Expired - Fee Related JP2821920B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32783789A JP2821920B2 (ja) 1989-12-18 1989-12-18 インクジェット記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32783789A JP2821920B2 (ja) 1989-12-18 1989-12-18 インクジェット記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03187761A JPH03187761A (ja) 1991-08-15
JP2821920B2 true JP2821920B2 (ja) 1998-11-05

Family

ID=18203538

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32783789A Expired - Fee Related JP2821920B2 (ja) 1989-12-18 1989-12-18 インクジェット記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2821920B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8011765B2 (en) 2007-02-14 2011-09-06 Ricoh Company, Ltd. Liquid feeding member for liquid ejection head, liquid ejection device, and image forming apparatus

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3114776B2 (ja) * 1992-06-23 2000-12-04 セイコーエプソン株式会社 インクジェット式ライン記録ヘッドを用いたプリンタ
US20010033308A1 (en) 1994-03-11 2001-10-25 Hitoshi Fujimoto Recovering apparatus for recovering a status of an ink jet recording head

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8011765B2 (en) 2007-02-14 2011-09-06 Ricoh Company, Ltd. Liquid feeding member for liquid ejection head, liquid ejection device, and image forming apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03187761A (ja) 1991-08-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5270738A (en) Liquid jet recording apparatus having rotary transmitting member for recording medium
US5530462A (en) Recovery technique for ink jet recording apparatus
JP5861653B2 (ja) 流体吐出装置、及び、流体吐出装置の制御方法
US7467845B2 (en) Image forming apparatus
JP3217645B2 (ja) インクジェット記録装置および該装置におけるインク吐出回復方法
JP2817964B2 (ja) 液体噴射記録装置
US6352333B2 (en) Method and apparatus for preventing nozzle clogging in ink jet printing apparatus
US7926905B2 (en) Ink jet recording apparatus
JPH05330037A (ja) インクジェット記録装置
JP3743568B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2821920B2 (ja) インクジェット記録装置
EP1095774B1 (en) Ventable ink jet printhead capping and priming assembly
JP2879583B2 (ja) ライン型インクジェット記録装置
JP2702256B2 (ja) インクジェット記録装置
US20020036672A1 (en) Ink jet printer having a printhead and a method of removing air bubbles
JP2790641B2 (ja) 液体噴射記録装置
JP2815204B2 (ja) インクジェット記録装置
GB2227459A (en) Transporting sheets and controlling ink in ink-jet printers
JP2000255083A (ja) インクジェットプリントヘッド及びインクジェット記録装置
JPH03193354A (ja) インクジェット記録装置のヘッドクリーニング方法
JP2846000B2 (ja) 液体噴射記録装置
JPH03193358A (ja) インクジェット記録装置の吐出回復方法
JP2915450B2 (ja) 液体噴射記録装置
JP2022113527A (ja) ノズル面清掃装置及び液体を吐出する装置
JP2723997B2 (ja) 液体噴射記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080904

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090904

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees