JP2821775B2 - 家屋内装の壁構造 - Google Patents
家屋内装の壁構造Info
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Description
造、特に視覚及び聴覚を通じて居住者に快適感と満足感
を起させ得る家屋内装の壁構造に関するものである。
面の装飾性を高める等、その構成に変化を与える場合は
居住者の好みに適合したデザイン、又は色彩を施した壁
紙を貼着するのが通例であり、これ以外に適切な手段が
ない現状にある。
としてデザイン、又は配色したものが使われており、人
間本来の生理的な快適感に適合するように創作されてい
ないので、この快適感には永続性及び普遍性がなく、時
間の経過と共に快適感が薄れ、居住者が変われば逆に不
快感を与えるという不都合がある。
を入射角と反射角が等しくなる方向に反射させるので、
反射波が四周の壁に当って反射を繰り返し、その結果、
反響及び残響を生ずる。この現象は室内で発生した音
響、特に微妙な音色を有する音楽の鑑賞を妨げるので、
鋭敏な聴覚を有する音響愛好者の悩みとなっている。こ
の問題は無響室を造ることによって技術的に解決できる
が、一般の家屋に効果な無響室を設備することは実用上
困難である。
発明者は、永年にわたり「1/fゆらぎ」に関する研究を
行っており、応用物理学会誌、1965年427〜435頁に「生
体情報と1/fゆらぎ」の論文を発表し、又、精密機械学
会誌、1984年50巻6号に「生体制御と1/fゆらぎ」の論
文を発表している。前記の論文は、その要旨として「1/
fゆらぎは人間に快適な気分を与えるゆらぎであり、1/f
ゆらぎが快適感を与える理由は、人体の基本的なリズム
の変動が周波数fに逆比例するスペクトル(1/fゆら
ぎ)をもつことに由来する。これを別の見方をすると、
人間は同じ刺激を継続的に受けると飽きがくること、こ
れと逆にあまり変化の激しい刺激はかえって不快感を起
させるので、この両者を適当にあわせもつゆらぎが1/f
ゆらぎである。」ことを開示している。また本発明者は
前記研究の過程において、家屋の内壁面に凹凸部を形成
し、この凹凸部の振幅、すなわち凹部の底から凸部の天
辺までの高さ寸法をほぼ1/fゆらぎに従って変化させる
ことにより、視覚を応じて居住者に快適感を与え、また
室内における反響及び残響をほぼ消滅させ得ることを発
見した。
ので、視覚を通じて居住者に生理的な快適感を効果的に
起させることができ、しかも音響的にも優れた家屋内装
の壁構造を提供することを課題とする。
成した。
の間仕切りに内装した家屋内装の壁構造であって、前記
パネル表面の凹部の底から凸部の天辺までの高さ寸法が
ほぼ1/fゆらぎに従って変化していることを特徴とする
家屋内装の壁構造。
組み立てられている請求項(1)に記載の家屋内装の壁
構造。
ダムに隣接装置して組み立てられている請求項(1)に
記載の家屋内装の壁構造。
ら凸部の天辺までの高さ寸法がほぼ1/fゆらぎに従って
変化しているので、この凹凸部の立体的なパターンの変
化が視覚を通じて居住者に生理的な快適感をおこさせ
る。
内に反響及残響を生ずることなく、音楽等を生のまま鑑
賞することができる。
ブ化、建設工程の短縮化、製造コストの低減化を図るこ
とができる。
1図ないし第8図は本発明の第1の実施例を示すもの
で、第図の1は家屋の間仕切2に内装した板状のパネル
であり、前記パネル1は部屋3を取り囲んで底4から天
井5まで延びている。
照)の中に石膏をモールドしてつくられており、その表
面8には多数の凹凸部が壁の全面に亘って形成されてい
る。
の断面がプロフィル9(第3図参照)および縦方向の断
面のプロフィル10(第2図)がいずれも波状に起伏した
でこぼこな曲線で形成されていて、この曲線の凹凸部の
振幅、すなわち凹部の底から凸部の天辺までの高さ寸法
が1/fゆらぎに従って変化している。
変化するとは、前記のでこぼこな曲線をフーリエ級数に
展開した際のパワースペクトル密度がその空間周波数f
の逆数に比例していることをいう。
本実施例のプロフィル9に対応する空間周波数fはパネ
ル1の幅をbとしたとき、1/b,2/b……b/bによって示さ
れる。同時にプロフィル10に対応する空間周波数fはパ
ネル1の高さをhとしたとき、1/h,2/h,…h/hによって
示される。
方法について説明する。
Pr,Pr′(r=1,2,3…)を発生させる(第4図のステッ
プ101参照)。
で示される線形変換を行って2種類の時系列Q(Q1,Q2
…Qn)及びQ′(Q1′,Q2′,…Qn′)をつくる。
(Y軸)上の任意の点でパネル1を水平方向に切断した
際に現われるでこぼこな曲線の振幅を表わすものとか考
えると、この振幅が1/fでゆらぐ要件は、式(3)によ
って線形変換の係数a1,a2…anの各値を求め(第4図ス
テップ102参照)、この各値を式(1)に代入してQ1,…
Qnを求めることによって達成される(第4図ステップ10
3参照)。前記の数学的手法は公知であるので説明を省
略する。
(X軸)上の任意の点でパネル1を鉛直方向に切断した
際に現われるでこぼこな曲線の振幅を表わすものと考え
ると、この振幅が1/fでゆらぐための要件は前述の方法
で求めた線形変換の係数a1,a2…anの各値を式(2)に
代入してQ1′,Q2′…Qn′を求めることによって達成さ
れる(第4図ステップ103参照)。
憶させる(第4図ステップ104参照)。
分、例えばQkと、時系列Q′(Q1′,Q2′…Qn′)を構
成するいずれかの成分、例えばQm′との和であるZkm=Q
k+Qm′を考え、kを1からnまで、またmをを1から
nまで変化させると表1に示すn×n個の値が得られる
(第4図ステップ105参照)。
のゆらぎQ′(m)を和であるZkmはX,Y方向に自己相関
を持っているので、Q及びQ′が1/fでゆらぐとき、二
次元平面座標X,Yの点(k,m)に高さ座標ZKmを与えて曲
面を作図すると、この曲面の凹部の底から凸部の天辺ま
での高さ寸法はX,Y方向に1/fスペクトルを持つことにな
る。以下、この理由を証明する。
k+△(m) +Q′(m)Q(k+△) +Q′k(m)Q′k+△(m)>k (この式の第2項,第3項,第4項は相関がないので零
となる。) =Q<(k)Q(k+△)>k 同様にY方向の相関は <Q(m)Q(m+△)>m となる(証明終り)。
1上に想定した縦線L1,L2,…及び横線H1,H2,…がつくる
格子点の1つである番地k,mにおける曲面のZ座標(高
さ座標)とすると、ZKmは番地k,mにおける凹凸部の振
幅、すなわち凹部の底13から凸部の天辺12までの高さ寸
法aを表わしている。
実際の高さ寸法(振幅)は式(4)によって求められ
る。
で、この常数はパネルを観る人がパネルの凹凸部のパタ
ーンを実感できるように、あるいは音楽を聴く人が反響
又は残響の消減を実感できるように設定される。そし
て、以上の各ステップはコンピュータを利用して実行さ
れる。
H3…相互間の間隔も1/fでゆらいでいる。この間隔を設
定するには、先い求めた時系列Q,Q′の成分の一つ、例
えばQ1,Q1′等を利用すると便利である。
いて述べる。
きい偏平な台板14を準備する(第7図参照)。この台板
14は切削加工しやすい材料、例えば硬質の合成樹脂でつ
くられており、その平らな上面15には前述した縦線、横
線及び番地のすべてが描かれている。(縦線及び横線の
数は実際より小さく描いてある)。
8図参照)を数値制御方式の自動ボール盤に装着し、図
5に示すZ(番地0,0)からはじめて、各番地ごとに、
すべての番地について所定の深さ(A×ZKm)の孔18を
穿さくする。
しない範囲内で、できるだけ大きいものを選択する。
18の中に石膏を注入して固化させるとパネル1が完成す
る。
なわち凹部の底から凸部の天辺までの高さ寸法がほぼ1/
fでゆらぐので、パネルを観る者に快適観をおこさせ、
また室内の音の反響および残響を消減させて音楽の鑑賞
を容易にする。
例は、パネル1を一体に形成する代りに、第1図に仮想
線で示すようにパネル1を適当数に分割した寸法の小パ
ネル1aを所要数製作し、この小パネル1aを間仕切2に内
装したもので、この例によると、パネルを内装する際の
運搬及び組立が容易になる利点がある。
るパネルは、一辺の長さが約30cmである正方形をした複
数種類(第8図では5種類)のユニットパネルA,B,C,D,
Eをランダムに左右及び上下方向に隣接配置して構成さ
れる。
ごとに異った曲面を有する多種類の小パネル1aを準備す
る必要がないので、パネルの製作コストが安価になる利
点がある。
なく、例えば曲面が1/f1,1〜1/f1,7の間でゆらぐように
してもよいこと、すなわち羃型1/fnのnが1.1≧n≧1.7
であってもよいこと、またパネルの材料は石膏を使用す
る代りに粘土、又はそれ以外の材料を使用してもよいこ
と、更にユニットパネルを正方形に成型する代りに、六
角形等正多角形で形成してもよいこと等、その他本発明
の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を加え得ること
は勿論である。
る。
辺までの高さ寸法をほぼ1/fゆらぎに従って変化させる
ようにしたので、視覚を通じて居住者に生理的な快適感
を起させることができる。この快適感は人体のリズムに
調和しているので、長年月に亘って快適感を持続させる
ことができ、また居住者が変っても不快感を与えること
がない。
て乱反射する。従って、平坦な壁面を四周にめぐらせた
従来の室内におけるごとき反響、又は残響を生ずること
がなく、室内で発生した音楽等を生のまま聴きとること
ができる。
1図は壁構造の正面図、(第2図におけるI−I方向か
らの矢視図)、第2図及び第3図は第1図におけるII−
II方向及びIII−III方向からの矢視図、第4図は曲面を
求める手順のフローチャート、第5図はパネル上に想定
した番地の説明図、第6図は第1図におけるVI部の拡大
図、第7図は番地の配列を描いた台板の斜視図、第8図
は型の加工方法を説明するための切断側面図、第9図は
本発明の第3の実施例であるユニットパネルの配設要領
を説明するための正面図である。 1……パネル、1a……小パネル 2……間仕切 A,B,C,D,E……ユニットパネル
Claims (3)
- 【請求項1】表面に多数の凹凸部を形成した板状パネル
を家屋の間仕切に内装した家屋内装の壁構造であって、 前記パネル表面の凹部の底から凸部の天辺までの高さ寸
法がほぼ1/fゆらぎに従って変化していることを特徴と
する家屋内装の壁構造。 - 【請求項2】パネルが多数の小パネルを相互に隣接配置
して組み立てられている請求項(1)に記載の家屋内装
の壁構造。 - 【請求項3】パネルが数種類のユニットパネルを相互に
ランダムに隣接配置して組み立てられている請求項
(1)に記載の家屋内装の壁構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23762289A JP2821775B2 (ja) | 1989-09-13 | 1989-09-13 | 家屋内装の壁構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23762289A JP2821775B2 (ja) | 1989-09-13 | 1989-09-13 | 家屋内装の壁構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03100246A JPH03100246A (ja) | 1991-04-25 |
JP2821775B2 true JP2821775B2 (ja) | 1998-11-05 |
Family
ID=17018047
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23762289A Expired - Lifetime JP2821775B2 (ja) | 1989-09-13 | 1989-09-13 | 家屋内装の壁構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2821775B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5615567B2 (ja) * | 2010-02-25 | 2014-10-29 | 三光合成株式会社 | 装飾用薄物 |
-
1989
- 1989-09-13 JP JP23762289A patent/JP2821775B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03100246A (ja) | 1991-04-25 |
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