JP2821681B2 - 表面検査装置 - Google Patents

表面検査装置

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JP2821681B2
JP2821681B2 JP63231372A JP23137288A JP2821681B2 JP 2821681 B2 JP2821681 B2 JP 2821681B2 JP 63231372 A JP63231372 A JP 63231372A JP 23137288 A JP23137288 A JP 23137288A JP 2821681 B2 JP2821681 B2 JP 2821681B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、物体表面の微少な塵等を、光錯乱によって
検出する表面検査装置に係わり、特に、半導体製造にお
けるウェーハ表面の塵、欠陥等を、定量的に検出するた
めの検査装置に好適であり、検出ダイナミックレンジ幅
の広い表面検査装置に関するものである。
「従来の技術」 近年、半導体デバイスの高集積化に伴い、回路パター
ン幅はますます微細化され、サブミクロン時代を迎えて
いる。この様な半導体製造プロセスでは、プロセス中に
発生する塵が製品の分留りを低下させる要因となってい
た。そこで、ウェーハ表面上に付着した塵を検出して、
プロセスラインの塵管理を行っていた。この鏡面ウェー
ハ上に付着している塵等を検出する方法には、ウェーハ
上の塵に光を照射し、その散乱光を検出することによ
り、塵の大きさ、数、位置等を定量的に検出する方法が
採用されている。この散乱光による塵検出装置には、第
5図に示す様に、レーザ光をウエーハ100上で走査し、
塵等による散乱光を光電子増倍管200で受光する様に構
成されている。なお、塵の形状は不規則形状であるた
め、散乱光があらゆる方向に出力されるので、オプティ
カルファイバや方物面鏡或は積分球を介して集光する方
法が採用されている。これらの装置は、比較的大きな塵
(φ0.2μm程度)に対して十分な検出性能を備え、非
線形回路を利用する等により、検出部のダイナミックレ
ンジ幅を103程度を実現していた。
「発明が解決しようとする課題」 しかしながら、最近の半導体製造技術の向上から、半
導体のパターン幅が益々狭くなる傾向にあり、生産の歩
留まりを向上させるために、更に微少な塵の検出が必要
になってきた。このため、φ0.1〜1μm程度の塵を検
出するには、第6図に示す様に、105程度の検出ダイナ
ミックレンジが必要となる。ところが、検出ダイナミッ
クレンジを広域にするために、検出感度を高くすると、
比較的大きい塵等による出力信号が飽和してしまうとい
う問題点があった。そして、大きい塵等に合わせて感度
を決定すると、微少な塵等による検出信号はノイズ成分
により消されてしまうという問題点があった。この問題
点を解決するために、例えば光源にS偏光とP偏光の2
本のレーザ発振装置を用意し、更に、散乱光の検出にビ
ーム分光器と2個の検出素子を用いて計測する装置が提
案された。即ち、小さい塵等に対してはS偏光の散乱光
を使用し、大きい塵等に対してはP偏光の散乱光を使用
して検出する方法が用いるものである。しかしながら、
この装置は、光学系が極めて複雑となる上、2本のレー
ザビームを1点に合わせることが極めて困難であるとい
う問題があり、実用性に乏しいものであった。また、構
造が複雑であるため、メインテナンスが容易に行えず、
コストの高い装置となるという問題点があった。
「課題を解決するめの手段」 本発明は上記課題に鑑み案出されたもので、光源と、
この光源からの光を集光させて被検査物に照射するため
の照射光学系と、該照射光学系から照射された照射光に
より、上記被検査物から生じる散乱光を検出し、これを
分離するための検出光学系と、検出光学系で検出し、分
離された散乱光を授受するための検出感度の異なる少な
くとも2以上の受光素子と、この少なくとも2以上の受
光素子の出力から上記被検査物上の塵、欠陥等を判別す
るための判別手段とを有し、該判別手段は、前記検出感
度の異なる少なくとも2以上の受光素子の出力を組み合
わせることにより、広いダイナミックレンジで、前記被
検査物上の塵、欠陥等を判別して検出可能に構成されて
いる また本発明の上記判断手段は、前記検出感度の異なる
少なくとも2以上の受光素子の出力を合成することによ
り、広いダイナミックレンジで、前記被検査物上の塵、
欠陥等を判別して検出可能に構成することもできる。
更に本発明の上記検出光学系は、少なくとも複数の光
ファイバを備えており、この光ファイバは、検出された
散乱光を受光素子の数に分離し、上記受光素子に対して
散乱光が導かれる構成とすることもできる。
「発明の実施の形態」 以上の様に構成された本発明は、照射光学系が、光源
からの光を集光させて被検査物に照射し、検出光学系
が、照射光学系から照射された照射光により、被検査物
から生じる散乱光を検出し、これを分離し、検出感度の
異なる少なくとも2以上の受光素子が、検出光学系で検
出し、分離された散乱光を授受し、判別手段が、少なく
とも2以上の受光素子の出力から上記被検査物上の塵、
欠陥等を判別する様になっており、判別手段は、検出感
度の異なる少なくとも2以上の受光素子の出力を組み合
わせることにより、広いダイナミックレンジで、前記被
検査物上の塵、欠陥等を判別して検出することができ
る。
また本発明の判断手段は、検出感度の異なる少なくと
も2以上の受光素子の出力を合成することにより、広い
ダイナミックレンジで、前記被検査物上の塵、欠陥等を
判別して検出することもできる。
更に本発明の検出光学系は、少なくとも複数の光ファ
イバを備えており、この光ファイバは、検出された散乱
光を受光素子の数に分離し、受光素子に対して散乱光を
導く様にすることもできる。
「実施例」 本発明の一実施例を図面に基いて説明する。第1図
は、本実施例の構成を示すもので、表面検査装置本体1
は、レーザ光発生手段21と光ファイバ31と第1の受光素
子4と第2の受光素子5とからなっている。この表面検
査装置本体1には、被検査物であるウェーハ10が載置さ
れている。レーザ光発生手段21は光源に相当するもので
あり、本実施例ではアルゴンイオンレーザが採用されて
いる。光ファイバ31は検出光学系3を形成するもので、
ウェーハ10上の塵による散乱光を受光素子3、4に導く
ためのものである。この光ファイバ31は、先端部が2つ
に分離されており2個の受光素子に散乱光を導くことが
できる。第1の受光素子4は、粒径の小さい塵に対応す
る受光素子であり、検出感度の比較的高い受光素子が採
用されている。第2の受光素子5は、粒径の大きい塵に
対応する受光素子であり、検出感度の比較的低い受光素
子が採用されている。第1、2の受光素子4、5は光電
子増倍管(フォトマル)を採用することができるが、他
の受光素子であってもよい。即ち、レーザ光を受光でき
るものであれば足りる。この様に構成された本実施例
は、レーザ発生手段21により発生したレーザ光を、ウェ
ーハ10に照射すると、ウェーハ10上で正反射光が生じ
る。この際、ウェーハ10上に塵が付着していると、散乱
光が発生する。この散乱光を光ファイバ31が、第1、2
の受光素子4、5に導く様になっている。そして第2図
に示す様に、粒径が0.2ミクロン(μm)程度までの小
さい塵に対しては、第1の受光素子4が計測し、粒径が
0.2ミクロン(μm)程度以上の大きい塵に対しては、
第2の受光素子5が計測する様になっている。即ち、第
1の受光素子4と第2の受光素子5との領域を重ね合わ
せることにより、広域なダイナミックレンジを確保する
ことができる。
次に第3図に基いて、本実施例の光学系の概要を説明
する。本実施例の光学系は、照射光学系2と検出光学系
3とから構成されている。照射光学系2は、レーザ光発
生手段(アルゴンイオンレーザ)21と、ビームエキスパ
ンダ22と、第1のミラー231と第2のミラー232と、ポリ
ゴンミラー24と、Fθレンズ25とからなっている。レー
ザ光発生手段21は、高輝度の照射を行うための光源であ
り、アルゴンイオンレーザのみならず、He−Neレーザや
レーザダイオード等を採用することができる。レーザ光
発生手段21で発生したレーザ光は、ビームエキスパンダ
22で集光され、第1、第2のミラー231、232を介してポ
リゴンミラー24に送られる。ポリゴンミラー24は、一定
の速度で回転しており、Fθレンズ25との組合せによ
り、被測定ウェーハ10上でレーザ光を一定速度で走査す
ることができる。この様に構成された本実施例では、約
10ミクロン(μm)程度のビームスポットを走査させる
ことができる。
検出光学系3は、光ファイバ31とからなっており、入
射された散乱光を2つに分離する様に構成されている。
この光ファイバ31の分離端には、第1の受光素子4と
第2の受光素子5とが接続されている。この第1の受光
素子4は、第2図に示す様に、粒径が0.2ミクロン(μ
m)以下の塵の測定用であり、第2の受光素子5は、粒
径が0.2ミクロン(μm)以上の塵の測定用である。ダ
イナミックレンジ幅を拡大するために、検出感度の異な
る2個の受光素子を採用している。
次に第4図に基いて、本実施例の演算処理システムを
説明する。判別手段8は、第1、第2の受光素子4、5
からの出力信号により、ウェーハ10上の塵を判別するた
めのものである。この判別手段8は、プリアンプ81と、
加算器82と、A/Dコンバータ94と,コンパレータ83と、
バッファメモリ84と、データ処理回路85と、メインメモ
リ86と、CPU87とから構成されている。プリアンプ81
は、第1、2の受光素子4、5(フォトマル)からの出
力信号を電気信号に変換するものであり、その信号は加
算器82で加算される。コンパレータ83は、受光素子から
の信号と、CPU87からの信号のレベル比較を行うための
ものである。バッファメモリ84は、データを記憶するた
めのものである。そして、データ処理回路85は、第1、
2の受光素子4、5からの信号により、ウェーハ上の塵
を認識するためのものである。データ処理に先立ち、AD
変換を行う必要がある。本実施例では、ウェーハ10が載
置されたターンテーブルを回転させながらビーム走査を
行い、散乱光を検出し、その信号の大きさをコンパレー
タ83により予め設定されたスレッショルドレベルで比較
を行い、A/D変換し、位置データと共にCPU87に送出す
る。なお、この際、粒径が0.2ミクロン(μm)以下の
塵に対しては、第1の受光素子4が使用され、粒径が0.
2ミクロン(μm)以上の塵に対しては、第2の受光素
子5が使用される様に構成されている。そしてCPU87
は、表面検査装置本体1の演算処理をつかさどるもので
ある。メインメモリ86は、多数の測定データを格納する
際に必要なメモリである。DAコンバータ88は、コンパレ
ータ83にスレッショルドレベルを設定するためのCPU87
の信号をアナログ信号に変換するものである。
この判別手段8には、プリンタ89、FDD(フロッピデ
ィスクライブ)90、CRT91、キーボード92が接続されて
いる。プリンタ89は、検査結果を印刷するものであり、
発塵を防止するためにユポ紙等を使用することが望まし
い。FDD99は、検査結果を記憶するための物であるが、
クリーンルームの集中管理を行っている場合には、デー
タを直接ホストコンピュータに送信することが望まし
い。この際、データ通信プロトコルには、RS−232C、SE
CSを採用することができる。CRT91は、検査結果や測定
条件等のモニタを行うためのもので、CRTのみならず、
液晶ディスプレイやプラズマディスプレイを用いること
ができる。キーボード92は、測定モード、ウェーハサイ
ズ、エッジカット量等を入力するためのものである。
なお、照射光学系2の光源には、アルゴンイオンレー
ザ21が採用されており、このアルゴンイオンレーザ21に
は、レーザ電源211が接続されている。また、レーザビ
ームスポットを走査させるために、ポリゴンミラー24を
回転させるためのモータドライバ26が設けられている。
更に、ウェーハ10を載置させるためのターンテーブルを
回転させるためのモータ71が設けられており、モータド
ライバ73で駆動させる様になっている。またウェーハ10
を搬送させるためにモータ72を増設してもよい。これら
のモータドライバ26、73は、シーケンサ74を介してCPU8
7によって制御される。
次に、本実施例の使用法について、説明する。まず、
被検査物であるウェーハ10をターンテーブル上の載置す
る。そして、CRT91を見ながら、測定条件をキーボード9
2から入力する。そして、アルゴンイオンレーザ21を駆
動させる。そして、CPU87がモータドライバ26を駆動さ
せ、ポリゴンミラー24を回転させる。このポリゴンミラ
ー24とFθレンズ25の組合せにより、ビームスポットを
ウェーハ10上で走査させることができる。ウェーハ10面
で正反射した光は、外部に逃がされ、ウェーハ10上の塵
によって発生した散乱光は、光ファイバ31によって第1
の受光手段4と第2の受光手段5に送られる。CPU87が
モータドライバ73を駆動させ、ウェーハ10が載置された
ターンテーブルを回転させる。光ファイバ31によって集
光された散乱光は、第1、第2の受光素子(フォトマ
ル)4、5で電気信号に変換される。この際、比較的粒
径の小さい塵に対して(本実施例では0.2ミクロン以
下)は、第1の受光素子4が使用され、比較的粒径の大
きい塵に対して(本実施例では0.2ミクロン以上)は、
第2の受光素子5が使用される様になっており、両者の
受光素子による領域を接続することにより、ダイナミッ
クレンジ幅の広い表面検査装置を提供することができ
る。第1、2の受光素子4、5には、塵の大きさに対応
した出力電圧信号が生じ、プリアンプ81、加算器82、コ
ンパレータ83、A/D変換器94を介してバッファメモリ84
に記憶される。そして、データ処理回路が塵を認識し、
その大きさに応じて識別記号を付するようになってい
る。更に、塵の位置も特定し、CPU87に送出する。この
処理をリアルタイムに行い、データをメインメモリ86に
記憶させる。そして、メインメモリ86に記憶されたデー
タは、極座標データであるので、X−Y座標に変換し、
CRT91又はプリンタ89に出力する。なお、これらのデー
タ処理は、ウェーハ10全体に行うが、周辺カット部分を
除いた領域の塵の数を、塵等の大きさに分類して計数す
ることもできる。なお、本実施例では、受光素子の領域
を2つに分離し、2個の受光素子を採用したが、3個以
上の領域に分離し、3個以上の受光素子から構成するこ
ともできる。
なお本実施例では、標準粒子による校正方法を採用し
ている。即ち、標準粒子を均一に付着させたウェーハを
用意し、キャリブレーションを行うものである。粒子の
散乱による出力信号は、細いパルス波形となり、粒子の
大きさに対応した高さとなる。これらの波高値を用いて
キャリブレーションを行うことができる。
以上の様に構成された本実施例は、検出感度の異なる
2個の受光素子を採用し、検出領域全体を分割して、そ
れぞれの受光素子が負担領域を検出し、各受光素子の出
力を合成する構成を有するので、測定のダイナミックレ
ンジ幅を広げることができるという効果がある。特に、
光源を2個使用する従来例の様に、光源の出力差、照射
方向の相違による影響がないという効果がある。更に、
非線形回路を使用する従来例に比較しても、ダイナミッ
クレンジ幅が広いという卓越した効果がある。そして本
発明は、ウェーハ10上の塵の検査装置だけでなく、他の
用途の検査装置に応用できることは言うまでもない。
「効果」 以上の様に構成された本発明は、光源と、この光源か
らの光を集光させて被検査物に照射するための照射光学
系と、該照射光学系から照射された照射光により、上記
被検査物から生じる散乱光を検出し、分離するための検
出光学系と、検出光学系で検出し、これを分離された光
を授受するための検出感度の異なる少なくとも2以上の
受光素子と、この少なくとも2以上の受光素子の出力か
ら上記被検査物上の塵、欠陥等を判別するための判別手
段とを有し、該判別手段は、前記検出感度の異なる少な
くとも2以上の受光素子の出力を組み合わせているの
で、広いダイナミックレンジで、前記被検査物上の塵、
欠陥等を判別して検出することができるという卓越した
効果がある。従って、全体のダイナミックレンジ幅を広
げることができるという効果がある。特に、上記検出光
学系は、少なくとも複数の光ファイバを備えており、こ
の光ファイバは受光素子の数に分離されており、上記受
光素子に対して光が導かれる構成にすれば、部品点数が
少なくメインテナンスの容易な表面検査装置を提供する
ことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の一実施例を示すもので、第1図は本実施例
の構成を説明する図であり、第2図は粒子径と受光素子
の出力電圧の関係を示す図、第3図は本実施例の光学系
を説明する図、第4図は本実施例の構成を示すブロック
図、第5図は従来技術を示す図であり、第6図はダイナ
ミックレンジ幅を説明する図である。 1……表面検査装置本体 2……照射光学系 21……アルゴンイオンレーザ 24……ポリゴンミラー 25……Fθレンズ 3……検出光学系 31……光ファイバ 4……第1の受光素子 5……第2の受光素子 8……判別手段

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源と、この光源からの光を集光させて被
    検査物に照射するための照射光学系と、該照射光学系か
    ら照射された照射光により、上記被検査物から生じる散
    乱光を検出し、これを分離するための検出光学系と、こ
    の検出光学系で検出し、分離された散乱光を授受するた
    めの検出感度の異なる少なくとも2以上の受光素子と、
    この少なくとも2以上の受光素子の出力から上記被検査
    物上の塵、欠陥等を判別するための判別手段とを有し、
    該判別手段は、前記検出感度の異なる少なくとも2以上
    の受光素子の出力を組み合わせることにより、広いダイ
    ナミックレンジで、前記被検査物上の塵、欠陥等を判別
    して検出可能に構成されていることを特徴とする表面検
    査装置。
  2. 【請求項2】上記判断手段は、前記検出感度の異なる少
    なくとも2以上の受光素子の出力を合成することによ
    り、広いダイナミックレンジで、前記被検査物上の塵、
    欠陥等を判別して検出可能に構成されている請求項1記
    載の表面検査装置。
  3. 【請求項3】上記検出光学系は、少なくとも複数の光フ
    ァイバを備えており、この光ファイバは、検出された散
    乱光を受光素子の数に分離し、上記受光素子に対し散乱
    光が導かれる構成を有する請求項1又は2記載の表面検
    査装置。
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