JP2821244B2 - 溶接方法 - Google Patents

溶接方法

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JP2821244B2
JP2821244B2 JP2161970A JP16197090A JP2821244B2 JP 2821244 B2 JP2821244 B2 JP 2821244B2 JP 2161970 A JP2161970 A JP 2161970A JP 16197090 A JP16197090 A JP 16197090A JP 2821244 B2 JP2821244 B2 JP 2821244B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、最適制御を行う溶接位置決め方法に関す
る。
(従来の技術) 従来の光切断法によるセンシング溶接では、特開昭61
−49774号公報に示されたように、縫合部の全長に亘っ
て正確に開先中心位置を求め、この開先の位置データに
よって溶接トーチの位置を補正しながら溶接を行ってい
た。この方法は溶接管等の縫合部の開先形状を予め複数
の基準形状に分類し、各基準形状の開先端点の基準傾き
値を定めるとともに、溶接される溶接管の縫合部の開先
形状を撮影して座標化し、微小区間の傾きを求めて前記
基準傾き値と比較することにより開先中心位置を求め、
溶接位置を制御するようにしていた。
このため、この方法では第16図に示すように、溶接管
20の縫合部21の真上に光源22を設けてスリット光23を前
記縫合部21に照射し、この照射によって表われた開先形
状像24を撮影機25で撮影し、その映像をメモリ26に送
り、演算装置27に予め分類してある基準形状と比較さ
せ、この演算結果に基づいてサーボ機構28を介して溶接
トーチ29を開先中心に位置させて溶接していた。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上述した従来の方法では開先の位置デ
ータにより溶接トーチの位置を補正しながら溶接を行っ
ていくため、装置が高価になるという問題点があった。
本発明は簡単な装置で、従来にない溶接位置決めとし
て電極先端位置と、溶接ねらい位置との双方を確認して
溶接することのできる溶接方法を提案することを目的と
する。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため、本発明の溶接方法は、板材
1および板材2の突合せ部分上で溶接のねらい位置をP
とし、この溶接のねらい位置Pの上方に撮像カメラを設
置し、かつ前記溶接のねらい位置Pを通る各板材1、2
の突合せ上で任意の角度で半導体レーザ4を照射し、前
記撮像カメラを介し前記溶接のねらい位置Pをとらえ、
ティーチングを行い、溶接トーチ5の電極先端と、前記
半導体レーザ4のレーザ光がつくる平面Hとが交わるよ
うに前記溶接トーチ5の位置を操作し、その交点をQと
し、この交点Qと前記溶接のねらい位置Pとが一致する
よう前記溶接トーチ5の電極先端を前記平面H上で移動
させ、溶接のスタート位置を決定し、溶接を行うことを
特徴とするものである。
さらに、本発明の溶接方法は、板材1および板材2の
突合せ部分上で溶接のねらい位置をPとし、この溶接の
ねらい位置Pの上方に撮像カメラを設置し、かつ前記溶
接のねらい位置Pを通る各板材1、2の突合せ上で任意
の角度で第1の半導体レーザ4を照射し、前記撮像カメ
ラを介し前記溶接のねらい位置Pをとらえ、ティーチン
グを行い、前記第1の半導体レーザ4のレーザ光がつく
る平面Hに平行で、かつ平面Hに対して上方にlcosθ
(lはアーク長さ、θは板材1又は板材2に対する前記
レーザ光の照射角)なる距離をあけた平面Iを形成すべ
く第2の半導体レーザ6を照射し、溶接トーチ5の電極
先端と、前記平面Iとが交わるように前記溶接トーチ5
の位置を操作し、その交点をQとし、この交点Qと前記
溶接のねらい位置Pとが一致するよう前記溶接トーチ5
の電極先端を前記平面I上で移動させ、溶接のスタート
位置を決定し、溶接を行うことを特徴とするものであ
る。
また、本発明の溶接方法は、板材1および板材2の突
合せ部分上で溶接のねらい位置をPとし、この溶接のね
らい位置Pの上方に撮像カメラを設置し、かつ前記溶接
のねらい位置Pを通る各板材1、2の突合せ上で任意の
角度で半導体レーザ4を照射し、前記撮像カメラを介し
前記溶接のねらい位置Pをとらえ、ティーチングを行
い、前記溶接トーチ5の周囲に設けられた複数個のスポ
ット光照射用半導体レーザの各々から発せられるスポッ
ト光に基いて前記溶接トーチ5の位置、姿勢等を制御
し、制御後の溶接トーチ5を前記溶接のねらい位置Pの
真上に移動させ、溶接を行うことを特徴とするものであ
る。
(作用) 溶接のねらい位置と溶接トーチの先端位置を光切断法
ならびに半導体レーザのスポット光で表わし、その位置
関係を制御できるようにしたので、溶接トーチが常に溶
接ねらい位置に正確に移動することができ、溶接トーチ
の確認も可能である。
(実施例) 以下、本発明の実施例を第1図ないし第15図によって
説明する。この説明では代表的な溶接継手として、突合
せ継手、十字もしくはT字継手、かど継手の例を示す。
第1図は突合せ継手の例で、図中1および2は板材で
ある。これらの板材1および2の突合せ部分上で溶接の
ねらい位置をPとする。この溶接のねらい位置Pの上方
に撮像カメラとしてのCCDカメラ3を設置し、前記位置
Pを通る板材1および2の突合せ上で任意の角度に半導
体レーザ4を設置して位置Pをとらえる。そして溶接ト
ーチ5の電極先端と半導体レーザ4のレーザ光がつくる
平面Hとが一点で交わるようにトーチ5の位置を操作
し、その交点をQとする。この結果前記CCDカメラ3の
とらえる画像は第2図に示すようにあらわされる。
次に、この第2図における点Pと点Qとが一致するよ
うに溶接のスタート位置に至るように溶接トーチ5を移
動させる。この時、溶接トーチ5の電極先端は前記レー
ザ光の作る平面H上で移動し、点Pと点Qとが一致した
とすると、溶接トーチ5をアーク長さlだけ引上げ第3
図に示すように設置する。これによって溶接トーチ5の
電極はねらい位置P上に正しく設置することができる。
なお、半導体レーザ4が位置Pを照射しているときのレ
ーザ光と板材との角度θが既知であることから、アーク
長さがlとなる時のPQ間の距離も算出できるので、アー
ク長さがlの位置になるように電極を設置し、平面Hと
交わる点Q′を見出して電極先端をP上に移動させても
よい。
第4図は十字もしくはT字継手の例で、板材2上に板
材1を立設し溶接のねらい位置をPとすると、半導体レ
ーザ4によって位置Pを照射すると、レーザ光と位置P
との間には平面Hが形成される。この平面H上に溶接ト
ーチの先端を合わせ点Qを得る。この結果をCCDカメラ
3でとらえた画像は第5図に示すものとなる。次に、第
5図に示した点Qを点Pに一致するように溶接トーチ5
を移動させ、点Qと点Pとが一致したところで溶接トー
チ5をアーク長さlまで引上げれば第6図に示すように
設置できる。
また、平面Hと板材1または2とのなす角をθ、θ
とすれば、この角は既知であるから板材1、2と溶接
トーチ5の電極の位置関係が算出でき、それぞれを所定
の位置関係にすることができ、点Qを点Pの直上に移動
させて合わせることもできる。
第7図はかど継手の例で、板材1と2とはその端面部
を隣接して置き、半導体レーザ4で溶接のねらい位置P
を照射する。このレーザ光が位置Pを照射してできた平
面H上に溶接トーチ5の先端を合わせて点Qを得る。そ
の結果をCCDカメラ3でとらえると第8図に示すように
なる。以下は溶接トーチ5を移動させて点P上に点Qを
一致させる。
以上述べた方法はいずれも半導体レーザ4を1個用い
た1ライン方式によるもので、これによって、溶接トー
チ5の電極先端を正確に溶接のねらい位置に設置するこ
とができる。
次に、2ライン方式によるものを第9図ないし第12図
によって説明する。
第9図は突合せ継手の例で、図中1および2は板材で
ある。これらの板材1および2の突合せ部分上で溶接の
ねらい位置をPとする。この溶接のねらい位置Pの上方
にはCCDカメラ3を設置し、前記位置Pを通る板材1お
よび2の突合せ上で任意の角度に第1の半導体レーザ4
を設置する。この第1の半導体レーザ4に対して平行な
レーザ光を照射する第2の半導体レーザ6を設置する。
そして、この平行な2つのレーザ光の間隔Lは、アーク
長さl、板材に対するレーザ光の照射角をθとしたと
き、L=lcosθとなるように設定する。
このようにしておき、溶接ねらい位置Pを第1の半導
体レーザ4でとらえると平面Hが形成される。これに対
して第2の半導体レーザ6は前記平面Hに平行で、かつ
平面Hに対して上方(CCDカメラ3側)に平面Iを形成
する。この平面I上に溶接トーチ5の先端を合わせると
交点Qを得ることができる。この結果をCCDカメラ5で
写すとその画像は第10図に示すように表われる。
次に、平面H上の点Pに平面I上の点Qを一致させる
ように溶接トーチ5を移動させ一致すると、第12図に示
すように溶接トーチ5はアーク長さlの距離をあけて配
置されたことになる。
このように、半導体レーザを2ライン方式として用い
ることにより、第11図に示した1ライン方式の時のよう
な溶接トーチ5をlだけ引上げる補正は必要なく、溶接
トーチをスムーズにかつ正確に所定の位置に配置するこ
とができる。
第13図は別の実施例でスポットライン方式によるもの
である。このスポットライン方式は、溶接トーチ5の直
径方向の外周上にスポット光照射用半導体レーザとして
の半導体レーザ7および8を設けたものである。この半
導体レーザ7および8はレーザスポット光が照射される
もので、これらのレーザスポット光は互いに電極の中心
軸上で交わり、その交点Qと電極の先端までとの距離が
アーク長さlと等しくなるように設定してある。
このようなスポットライン方式によって、突合せ継手
における電極の位置決めについて以下に説明する。この
スポットライン方式による位置決めは、第1図に示した
ように板材1および2と、CCDカメラ3と、半導体レー
ザ4とはその配置が全く同様であって、半導体レーザ4
により溶接のねらい位置Pをとらえ、溶接トーチ5のレ
ーザスポット光を板材上に照射すると、半導体レーザ7
のスポット光は点Q2に、8のスポット光は点Q1に結像す
る。この結果、CCDカメラ3でとらえた画像は第14図に
示すように、平面HとQ1、Q2の画像が表われる。
ここで、溶接トーチ5の位置を上下方向に操作してQ1
とQ2のスポットを重なるように補正する。そして、Q1
Q2とが一致してQとスポット光になったときは、電極の
先端がアーク長さlに等しく保たれたので、平面H上の
点Pと前記Q点とを一致させることにより、電極は正し
く溶接ねらい位置P上にアーク長さlを隔てて設置され
ることになる。
また、半導体レーザ7および8のレーザスポット光が
電極の延長上で交わっていることから、その交差角をΘ
とすれば、所定のアーク長さとなる輝点Q1、Q2間の距離
が算出でき、このQ1とQ2間の距離を測定することによっ
てアーク長さを制御することも可能である。
第15図は別の実施例で、ここでは、溶接トーチ5の周
囲に4つの半導体レーザ9,10,11,12を設置し、それらの
半導体レーザ9,10,11,12のスポット光が点Qで交差して
Q1,Q2,Q3,Q4の輝点を得るようにしたものである。これ
により、これらの輝点Q1,Q2,Q3,Q4の位置をCCDカメラ3
でとらえ、その輝点の位置関係から姿勢およびアーク長
さを制御してから、所定のねらい位置Pの真上に溶接ト
ーチ5を位置決めすることができる。
以上述べた1ライン方式、2ライン方式もしくはスポ
ットライン方式等を用いて溶接継手部のねらい位置から
のずれや継手開先の形状の測定も可能であり、ねらい位
置を溶接スタート位置およびエンド位置に設置すること
により、それらの位置の決定も可能となる。特に溶接ト
ーチをロボットを持たせることによって、ロボットのテ
ィーチングにも応用することができる。
(発明の効果) 以上説明したように本発明の溶接方法は、光切断法に
よって、溶接のねらい位置と溶接トーチの先端位置とを
明確化することで、予め溶接経路を教示することが不要
となったため、このような簡単な方法で、溶接位置を正
確、かつ容易に決定でき、正確に突合せ部分の溶接を行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第15図は本発明の実施例で、第1図は1ラ
イン方式による突合せ継手の斜視図、第2図は同画像
図、第3図は同要部を示す図、第4図はT字継手の斜視
図、第5図は同画像図、第6図は同要部を示す図、第7
図はかど継手の斜視図、第8図は同画像図、第9図は2
ライン方式による突合せ継手の斜視図、第10図は同画像
図、第11図は1ライン方式の同要部を示す図、第12図は
2ライン方式の同要部を示す図、第13図はスポットライ
ン方式による突合せ継手の斜視図、第14図は同画像図、
第15図は4スポット方式による突合せ継手の斜視図、第
16図は従来例を示す図である。 1,2……板材 3……CCDカメラ 4……半導体レーザ 5……溶接トーチ 7,8,9,10,11,12……半導体スポットレーザ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】板材1および板材2の突合せ部分上で溶接
    のねらい位置をPとし、 この溶接のねらい位置Pの上方に撮像カメラを設置し、 かつ前記溶接のねらい位置Pを通る各板材1、2の突合
    せ上で任意の角度で半導体レーザ4を照射し、前記撮像
    カメラを介し前記溶接のねらい位置Pをとらえ、ティー
    チングを行い、 溶接トーチ5の電極先端と、前記半導体レーザ4のレー
    ザ光がつくる平面Hとが交わるように前記溶接トーチ5
    の位置を操作し、その交点をQとし、 この交点Qと前記溶接のねらい位置Pとが一致するよう
    前記溶接トーチ5の電極先端を前記平面H上で移動さ
    せ、 溶接のスタート位置を決定し、溶接を行うことを特徴と
    する溶接方法。
  2. 【請求項2】板材1および板材2の突合せ部分上で溶接
    のねらい位置をPとし、 この溶接のねらい位置Pの上方に撮像カメラを設置し、 かつ前記溶接のねらい位置Pを通る各板材1、2の突合
    せ上で任意の角度で第1の半導体レーザ4を照射し、前
    記撮像カメラを介し前記溶接のねらい位置Pをとらえ、
    ティーチングを行い、 前記第1の半導体レーザ4のレーザ光がつくる平面Hに
    平行で、かつ平面Hに対して上方にlcosθ(lはアーク
    長さ、θは板材1又は板材2に対する前記レーザ光の照
    射角)なる距離をあけた平面Iを形成すべく第2の半導
    体レーザ6を照射し、溶接トーチ5の電極先端と、前記
    平面Iとが交わるように前記溶接トーチ5の位置を操作
    し、その交点をQとし、 この交点Qと前記溶接のねらい位置Pとが一致するよう
    前記溶接トーチ5の電極先端を前記平面I上で移動さ
    せ、 溶接のスタート位置を決定し、溶接を行うことを特徴と
    する溶接方法。
  3. 【請求項3】板材1および板材2の突合せ部分上で溶接
    のねらい位置をPとし、 この溶接のねらい位置Pの上方に撮像カメラを設置し、 かつ前記溶接のねらい位置Pを通る各板材1、2の突合
    せ上で任意の角度で半導体レーザ4を照射し、前記撮像
    カメラを介し前記溶接のねらい位置Pをとらえ、ティー
    チングを行い、 前記溶接トーチ5の周囲に設けられた複数個のスポット
    光照射用半導体レーザの各々から発せられるスポット光
    に基いて前記溶接トーチ5の位置、姿勢等を制御し、 制御後の溶接トーチ5を前記溶接のねらい位置Pの真上
    に移動させ、溶接を行うことを特徴とした溶接方法。
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