JP2821103B2 - 床支持構造 - Google Patents

床支持構造

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JP2821103B2
JP2821103B2 JP8074251A JP7425196A JP2821103B2 JP 2821103 B2 JP2821103 B2 JP 2821103B2 JP 8074251 A JP8074251 A JP 8074251A JP 7425196 A JP7425196 A JP 7425196A JP 2821103 B2 JP2821103 B2 JP 2821103B2
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達郎 池田
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ナショナル住宅産業株式会社
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、床パネル間の間隙
が狭いときでも、確実に該床パネルを連結支持しうる床
支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、布基礎のない部位での床パネル
p、pの連結は、図15に示すように、床パネルp、p
間の間隙に束金物aを立上げ、この束金物aの上端部に
ネジ軸dを介して固定された断面略U字状の継ぎ金物b
の各立上げ片b1、b1を、各床パネルpの枠材cに水
平方向からボルト止めすることにより行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のものにあっては、床パネルp、p間の間隙が
狭くなると水平方向からボルト固定することが困難とな
る場合がある他、継ぎ金物bの孔位置の精度不良によっ
て、床パネルp、p間に段差が発生する危険も多分にあ
る。
【0004】しかも前記束金物aと継ぎ金物bとは、束
金物bに螺着する前記ネジ軸dと、このネジ軸dに螺合
するナットeとにより連結されているため、継ぎ金物b
の高さを変えるために、前記ナットeの緩め作業とネジ
軸dの回転作業との2工程を必要とし、高さ調整が容易
でない。
【0005】本発明は、ボルトの締付けによって水平板
上の2枚の床パネルを、この水平板と押えプレートとに
より挟着することを基本として、床パネル間の間隙が狭
くとも確実に該床パネルを連結でき、併せて段差の発生
の防止、高さ調整の容易化を図りうる床支持構造の提供
を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願の第1の発明は、回
転自在かつ回転によって高さを変えうる水平板を有する
床束、前記水平板上に配されかつ各外周面間で間隙を隔
てて配される複数の床パネル、前記間隙を跨がって床パ
ネル上面に載置される押えプレート、および押えプレー
トで上端が係止されかつ前記間隙を通って前記水平板に
係合されるボルトからなり、このボルトの締付けによっ
て前記間隙を隔てる2枚の床パネルを、前記水平板と押
えプレートとにより挟着してなる床支持構造である。
【0007】なお前記水平板に、回転中心の周囲かつ少
なくとも90度おきにボルト締付け用の取付孔を設け、
かつ前記ボルトは、前記押えプレートに設けた貫通孔を
貫通して前記取付孔を用いて締結されることが、少なく
とも90度の回転毎に水平板の高さ調整ができ、しかも
3枚、4枚の床パネルも確実に連結支持しうる点で望ま
しい。
【0008】又本願の第2の発明は、回転自在かつ回転
によって高さを変えうる水平板を有する床束と、前記水
平板上に配されかつ各外周面間で間隙を隔てて配される
複数の床パネルとからなるとともに、前記間隙にスペー
サを介在させかつこのスペーサと、前記間隙を隔てる2
枚の床パネルの前記外周面をなす外枠材とにピン材を通
すことにより前記2枚の床パネルを位置合わせすること
を特徴とする床支持構造である。
【0009】なお前記水平板の上面に緩衝材を設けるこ
とが、床鳴りすることなく床パネルを支持しうる点で望
ましい。
【0010】又本願の第3の発明は、回転自在かつ回転
によって高さを変えうる水平板を有する床束、前記水平
板上に配される床パネル、および2枚の床パネルを水平
板に結合する連結金具からなり、前記床パネルは、床パ
ネルの1つの外周面と、他の床パネルの1つの外周面と
を直交させることによりこれらの2つの外周面がなす空
所を水平板上に残してこの水平板上に配されるととも
に、前記連結金具は、この空所で水平板に取付けられか
つ前記各1つの外周面をボルト結合することを特徴とす
る床支持構造である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態の一例を
図面に基づき説明する。図1〜5において本発明の床支
持構造は、水平板2を有する床束3、前記水平板2上に
配されかつ各外周面A、A間で間隙Gを隔てて配される
複数の床パネル4…、前記間隙Gを跨がって床パネル
4、4上面に載置される押えプレート5、および押えプ
レート5で上端が係止されかつ前記間隙Gを通って前記
水平板2に係合されるボルト6からなり、このボルト6
の締付けによって前記間隙Gを隔てる2枚の床パネル
4、4を、前記水平板2と押えプレート5とにより挟着
する。
【0012】前記床束3は、図1、図4、図5などに示
すように、束基礎Fに植設したアンカーボルト20…に
よりこの束基礎F上面に固定される基板21と、この基
板21中央部から立上がる角筒状の束本体22と、この
束本体22上端に固着された水平な上板23中央部から
立上がるとともに内部にネジ溝24aを刻設した円筒状
の管体24とを具える土台金物25、および前記土台金
物25の前記管体24に螺着するネジ軸26と、このネ
ジ軸26の上端部に螺合して溶着されるナット27を下
面中央部に溶着した円形の前記水平板2とを有する昇降
金物29からなる。
【0013】なお前記ネジ軸26は、その上端部を水平
板2から上方にやや突出させて該水平板2に予め溶着固
定されるとともに、該ネジ軸26の上端面に、6角レン
チ等の工具差込み用の例えば六角孔26aを凹設してい
る。
【0014】従って、回転自在の水平板2は、前記六角
孔26aに挿入した6角レンチ等の工具の回転による該
水平板2及びネジ軸26の回転によって、このネジ軸2
6の螺進退と共に高さが変わりうるため、この水平板2
上に載置される床パネル4を容易に高さ調整できる。
【0015】又前記水平板2には、孔の中心に合わせて
下面にナット30…を溶着することにより、回転中心の
周囲かつ90度おきにボルト6締付け用の取付孔7…が
設けられるとともに、取付孔7、7間には、タッピング
ビスの下孔等の孔31…が設けられている。
【0016】なお前記水平板2に直接ネジ溝を刻設する
ことにより、前記取付孔7…を形成することも出来る。
【0017】前記床パネル4は、図1〜3に示すよう
に、前記外周面Aをなす断面コ字の溝形鋼からなる外枠
材9を含んで枠材がその溝部を向き合わせて矩形に接合
された枠組10を具えるとともに、この枠組10の上面
に、その外周縁部に該上面が露出する露出部32を残し
て床下地材をなす面材11を添設している。
【0018】複数、本形態では2枚の前記床パネル4、
4は、前記水平板2上にかつ各外周面A、A間の前記間
隙Gに2つの前記取付孔7、7、ネジ軸26の上端面を
一直線上に位置させて載置され、これによって床パネル
4、4間の段差をなくす。
【0019】又前記押えプレート5は、前記間隙Gを跨
がって床パネル4、4の各露出部32、32上面に載置
される平面矩形の平板状をなし、この押えプレート5の
両端部近傍に設けた貫通孔12、12をネジ軸が貫通し
かつ上端の頭部によって押えプレート5上に係止される
とともに間隙Gを通る前記ボルト6、6を、前記取付孔
7、7に螺着させて水平板2に係合し、さらに締付ける
ことによって、間隙Gを隔てる2枚の前記床パネル4、
4は、水平板2と前記押えプレート5により挟着され
る。
【0020】このようにボルト6を上方から垂直方向に
下降させて前記取付孔6に螺着させるため、前記間隙G
が狭くなっても容易にこのボルト6の締付け作業を行う
ことが出来る。
【0021】なお3枚或いは4枚の床パネル4…も、図
6、図7に示すように、前記水平板2上に載置させて押
えプレート5…を介して挟着しうるとともに、該水平板
2は、90度おきに形成した前記取付孔7…によって、
少なくとも90度回転毎の高さ調整が可能となる。
【0022】図8〜10に本願の第2の発明の実施の形
態の一例を示す。本形態において床束3、床パネル4
は、前記形態と同構成であるため、その詳細な説明は省
略するが、2枚の床パネル4、4は、前記水平板2の上
面に設けたゴム片等の緩衝材13を介して該水平板2上
に載置される。
【0023】又前記水平板2上で間隙Gを隔てて配され
る床パネル4、4の各外枠材9の垂直な立片35には、
この立片35に設けた孔に合わせて内面にナット33…
が溶着されることにより、ネジ孔34…が設けられてい
る。
【0024】本形態では、前記水平板2上方において、
前記間隙Gに直方体状のスペーサ14、14が介在し、
かつこのスペーサ14に設けた孔14aと、2枚の床パ
ネル4、4の前記外枠材9、9のネジ孔34…とに、1
つのスペーサ14につき、例えば上下2つのピン材1
5、15を通すことにより、該2枚の床パネル4、4を
正確に位置合わせして接合しうる。
【0025】なおピン材15として、図10に示すよう
に、一方の床パネル4に過剰な負荷が作用したとき、該
床パネル4の保護のため切断するように製作されたいわ
ゆるシヤピン37を用いており、その一端部分のネジ溝
37aを1つの床パネル4の前記ネジ孔34に螺着しか
つ他端部分の挿入部37bを前記スペーサ14に設けた
孔14aを介して残りの床パネル4のネジ孔34内に螺
着させることなく遊嵌する。つまり前記挿入部37bの
径は、ネジ孔34の径よりも若干小さくしている。
【0026】又図11に示すように、前記水平板2上に
3枚の床パネル4…を載置するとともに、水平板2上の
略1/2を占める床パネル4と残りの2つの床パネル
4、4とをスペーサ14を介して前記ピン材15…で位
置合わせし、かつ該残りの2つの床パネル4、4を前記
ボルト6を用いて前記押えプレート5と水平板2とによ
り挟着するように構成することも可能である。
【0027】図12〜14に本願の第3の発明の実施の
形態の一例を示す。本形態において前記床束3の水平板
2上には、2枚の床パネル4、4が載置されるととも
に、該床パネル4、4は、床パネル4の1つの外周面A
と、他の床パネル4の1つの外周面Aとを直交されるこ
とによりこれらの2つの外周面A、Aがなす空所Sを残
して該水平板2上に載置される。
【0028】又前記2枚の床パネル4、4は、連結金具
16を用いて前記水平板2に結合される。連結金具16
は、直角に配されかつ夫々が床パネル4、4の各外周面
A、Aにボルト結合される垂直な取付片39、39と、
この取付片39、39をつなぐ垂直な継ぎ片40と、こ
の継ぎ片40の下端から水平かつ前記取付片39、39
間の下方に張出し前記空所Sで前記水平板2にボルト4
1を用いて取付けられる固定片42とを具える。
【0029】さらに本形態では、図13に示すように、
間隙Gを隔てて水平板2上に載置される2枚の前記床パ
ネル4、4を、前記押えプレート5とボルト6とを用い
て、該押えプレート5、および水平板2間に挟着してい
る。
【0030】従って、例えば玄関土間等の床パネル4を
必要としない部位Bであっても、前記床パネル4、4を
前記連結金具16を用いて水平板2に確実に固定するこ
とが出来る。
【0031】なお本形態においても、床パネル4の枚数
は前記空所Sを水平板2上に残す3枚とすることが可能
である。
【0032】
【発明の効果】請求項1の本願の第1の発明によれば、
床束の水平板上に各外周面間で間隙を隔てて配した床パ
ネルを、この床パネル上面に前記間隙を跨がって載置さ
れる押えプレートで上端が係止されかつ間隙を通って前
記水平板に係合されるボルトの締付けによって、水平板
と前記押えプレートとにより挟着するため、床パネル間
の前記間隙が狭い場合であっても、手間を要することな
く確実に2枚の床パネルを連結支持しうるとともに、複
数の前記床パネルは、前記水平板上に配されるため、床
パネル間の段差の発生を防止しうる。
【0033】加うるに、前記水平板は回転自在かつ回転
によって高さを変えうるため、その上面に載置される床
パネルの高さ調整を容易に行うことが出来る。
【0034】又請求項の発明において、前記水平板
が、回転中心の周囲かつ少なくとも90度おきにボルト
締付け用の取付孔を有し、かつ前記ボルトが、前記押え
プレートに設けた貫通孔を貫通して前記取付孔を用いて
締結されるときには、水平板の高さ調整を少なくとも9
0度回転毎に行うことができ、高さ精度を向上しうると
ともに、4つの取付孔にボルトを締結しうるため、水平
板上に3枚或いは4枚の床パネルが配された場合でも、
これらの床パネルを確実に連結支持しうる。
【0035】又請求項の本願の第3の発明によれば、
水平板上に配された複数の床パネル間の間隙にスペーサ
を介在させかつこのスペーサと、床パネルの外枠材とに
ピン材を通すことにより2枚の床パネルを位置合わせす
るため、前記間隙が狭くなっても2枚の床パネルを正確
に位置合わせして接合しうるとともに、複数の床パネル
が水平板上に配されるため、床パネル間の段差の発生を
防止しうる他、前記水平板の回転によって、容易に床パ
ネルの高さを調整できる。
【0036】さらに請求項の発明において、前記水平
板の上面に緩衝材を設けたときには、ピン材を用いた簡
易な床パネルの接合であっても、床鳴りすることなく確
実に床パネルを支持しうる。
【0037】又請求項の本願の第3の発明によれば、
床パネルの1つの外周面と、他の床パネルの1つの外周
面とを直交させることにより形成される空所を水平板上
に残して、これらの床パネルを該水平板上に配し、かつ
前記空所で水平板に取付けられる連結金具を、床パネル
の前記各1つの外周面にボルト結合するため、玄関土間
等の床パネルを必要としない部位であっても、残る床パ
ネルを前記連結金具を用いて確実に接合でき、かつ前記
水平板に固定しうるとともに、水平板上に少なくとも2
枚の床パネルを配するため、床パネル間の段差の発生を
防ぎ、しかも該水平板の回転による高さの変化によっ
て、床パネルの高さを容易に調整しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の第1の発明の実施の形態の一例を示す正
面図である。
【図2】その断面図である。
【図3】その部分平面図である。
【図4】床束を例示する分解斜視図である。
【図5】その正面図である。
【図6】床パネルの他の配置例を示す部分平面図であ
る。
【図7】床パネルの他の配置例を示す部分平面図であ
る。
【図8】本願の第2の発明の実施の形態の一例を示す断
面図である。
【図9】その部分平面図である。
【図10】ピン材を例示する斜視図である。
【図11】その実施の他の形態を示す部分平面図であ
る。
【図12】本願の第3の発明の実施の形態の一例を示す
断面図である。
【図13】その部分平面図である。
【図14】連結金具を例示する斜視図である。
【図15】従来の技術を説明するための斜視図である。
【符号の説明】
2 水平板 3 床束 4 床パネル 5 押えプレート 6 ボルト 7 取付孔 9 外枠材 10 枠組 11 面材 12 貫通孔 13 緩衝材 14 スペーサ 15 ピン材 16 連結金具 A 外周面 G 間隙 S 空所

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転自在かつ回転によって高さを変えうる
    水平板を有する床束、前記水平板上に配されかつ各外周
    面間で間隙を隔てて配される複数の床パネル、前記間隙
    を跨がって床パネル上面に載置される押えプレート、お
    よび押えプレートで上端が係止されかつ前記間隙を通っ
    て前記水平板に係合されるボルトからなり、このボルト
    の締め付けによって前記間隙を隔てる2枚の床パネル
    を、前記水平板と押さえプレートとにより挟着するとと
    もに、前記水平板は、回転中心の周囲かつ少なくとも9
    0度おきにボルト締付け用の取付孔を有し、かつ前記ボ
    ルトは、前記押えプレートに設けた貫通孔を貫通して前
    記取付孔を用いて締結されることにより前記挟着するこ
    とを特徴とする床支持構造。
  2. 【請求項2】回転自在かつ回転によって高さを変えうる
    水平板を有する床束と、前記水平板上に配されかつ各外
    周面間で間隙を隔てて配される複数の床パネルとからな
    るとともに、前記間隙にスペーサを介在させかつこのス
    ペーサと、前記間隙を隔てる2枚の床パネルの前記外周
    面をなす外枠材とにピン材を通すことにより前記2枚の
    床パネルを位置合わせすることを特徴とする床支持構
    造。
  3. 【請求項3】前記水平板の上面に緩衝材を設けたことを
    特徴とする請求項2記載の床支持構造。
  4. 【請求項4】回転自在かつ回転によって高さを変えうる
    水平板を有する床束、前記水平板上に配される床パネ
    ル、および2枚の床パネルを水平板に結合する連結金具
    からなり、前記床パネルは、床パネルの1つの外周面
    と、他の床パネルの1つの外周面とを直交させることに
    よりこれらの2つの外周面がなす空所を水平板上に残し
    てこの水平板上に配されるとともに、前記連結金具は、
    この空所で水平板に取付けられかつ前記各1つの外周面
    をボルト結合することを特徴とする床支持構造。
  5. 【請求項5】前記床束は管体を有する固定用の土台金物
    と、前記管体に螺着するネジ軸に前 記水平板を溶着した
    昇降金物とからなり、前記ネジ軸はその上端部を水平板
    から上方に突出させることにより、工具による回転を可
    能としたことを特徴とする請求項1、2、3または4記
    載の床支持構造。
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