JP2820442B2 - 電界吸収型光変調器の出力波形安定化方法 - Google Patents

電界吸収型光変調器の出力波形安定化方法

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    • G02F1/0121Operation of devices; Circuit arrangements, not otherwise provided for in this subclass
    • HELECTRICITY
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  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 概要 電界吸収型光変調器の出力波形安定化方法に関し、 温度変動にかかわらず電界吸収型光変調器の出力波形
を一定に保つ方法の提供を目的とし、 印加電圧に応じて光吸収係数が変化する光吸収部に一
定強度で発光する可変波長型のレーザ光源からの光を入
力して上記光吸収部から強度変調された光を出力するよ
うにした電界吸収型光変調器において、上記光吸収部の
光出力強度の平均レベルを検出し、該平均レベルが一定
となるように上記レーザ光源からの光の波長を制御する
ようにして構成する。
産業上の利用分野 本発明は電界吸収型光変調器の出力波形安定化方法に
関する。
一般的な光通信システムにおいては、送信側で強度変
調された信号光を光ファイバ等からなる光伝送路を介し
て受信側に伝送し、受信側で受信光を直接検波して伝送
情報を再生するようにしている。送信側における強度変
調は、例えばレーザ光源としてのLD(半導体レーザ)の
駆動条件を変調信号に基づいて変化させることにより行
うことができるが(直接変調方式)、変調速度の高速化
(例えば数Gb/s以上)が要求されるような場合には、一
定強度で発光しているレーザ光源からの光をレーザ光源
とは別に設けられた光変調器により強度変調するように
した外部変調方式が有利であるとされている。外部変調
方式の実施に使用する光変調器の1つに電界吸収型光変
調器があるが、この光変調器の変調特性は温度変動によ
って変化するので、温度変動にかかわらず一定の出力波
形を得るようにすることが要求されている。
従来の技術 外部変調方式の概要を第6図により説明する。LDから
なるレーザ光源52を概略一定電流で駆動して一定強度の
光出力を得、この光について外部変調器54において変調
信号に基づいて強度変調を行うものである。この構成に
よると、レーザ光源52を一定条件で駆動することができ
るので、注入電流の変動等に起因する不安定動作が生じ
にくい。
発明が解決しようとする課題 第6図に示した外部変調器54として使用することがで
きる電界吸収型光変調器の静特性の一例を第7図に示
す。
縦軸は吸収係数、横軸は(Eg−hν)を示す。ここ
で、Egはこの光変調器を構成している半導体からなる光
吸収部のバンドギャップエネルギー、hνは入射光の光
子エネルギー(hはプランク定数、νは入射光の振動
数)である。なお、この静特性を表す曲線は、hνが一
定で、且つ、上記光吸収部への印加電圧が一定であると
きのものである。温度に応じてEgが異なるために、例え
ば温度T1からこれよりも高い温度T2に変化したときに、
Egの変化にしたがって吸収係数が変化するものである。
第8図に電界吸収型光変調器の動特性を示す。光出力
と印加電圧の関係が温度に応じて異なるために、例えば
54で示されるような入力波形に対して、温度T1において
は56で示すような出力波形となり、温度T2においては温
度T1における波形とはレベルが異なり、しかも、デュー
ティ比並びに立ち上がり及び立ち下がりの状態が異なる
出力波形58となる。このように温度変化に対して出力波
形、特にレベルが安定でないと、装置の使用環境条件が
限定され問題となる。
本発明はこのような技術的課題に鑑みて創作されたも
ので、温度変動にかかわらず電界吸収型光変調器の出力
波形を一定に保つ方法の提供を目的としている。
課題を解決するための手段 第1図に本発明の原理説明図を示す。
本発明方法は、印加電圧に応じて光吸収係数が変化す
る光吸収部1に一定強度で発光する可変波長型のレーザ
光源2からの光を入力して上記光吸収部1から強度変調
された光を出力するようにした電界吸収型光変調器にお
いて、上記光吸収部1の光出力強度の平均レベルを検出
し、該平均レベルが一定となるように上記レーザ光源2
からの光の波長を制御するようにした方法である。
なお、第1図中3で示されているのは上記制御を行う
ための制御部である。
作用 本発明方法においては、光吸収部1の光出力強度の平
均レベルを検出し、この平均レベルが一定となるように
制御しているので、出力波形が安定化される。一般に、
光出力強度の平均レベルが一定であるとしても、必ずし
も光出力波形のデューティ比や立ち上がり及び立ち去が
り時間が一定であるとは限らないが、光送信機のAPC
(自動出力光強度調整)を行う上では、光出力強度の平
均レベルを一定にすることが有効である。なお、本発明
方法において光出応力強度の平均レベルが一定となるよ
うにするためにレーザ光源2からの光の波長を制御する
ようにしているのは、第7図における温度変化にともな
うEgの変動を相殺するためにhνを変化させることが有
効だからである。
実 施 例 以下本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第2図は本発明の実施に使用することができる一体型
光半導体素子の構成図である。この一体型光半導体素子
12は、例えばInP基板上に動的単一モードレーザであるD
FB−LD(分布帰還型半導体レーザ)と光吸収部とをモノ
リシックに形成することにより、光吸収部14とレーザ光
源16とを一体化したものである。18は光吸収部14とレー
ザ光源16とに共通した光導波部であり、レーザ光源16に
おいては活性層に相当している。20は光吸収部14及びレ
ーザ光源16の共通の電極、22は光吸収部14に変調のため
の電圧を印加するための電極、24はレーザ光源16に駆動
電圧を印加するための電極である。光吸収部14として
は、電界吸収効果を利用したダブルヘテロ型のもの或い
はMQW(多重量子井戸)型のものを用いることができ
る。
レーザ光源16に順方向に所定の駆動電圧を印加する
と、レーザ光源16には駆動電流が流れ、この駆動電流に
応じた強度の前方出射光及び後方出射光が得られる。前
方出射光はレーザ光源16と一体的に形成された光吸収部
14に入射し、ここで変調信号に応じた吸収量で吸収され
て、強度変調された信号光として出力される。光吸収部
14における吸収量は、光吸収部14に印加される逆バイア
ス電圧に応じて一時的に決定される。そして、この光吸
収が生じると、光吸収部14には光電流が流れることにな
る。
第3図によりレーザ光源16の可変波長特性を説明す
る。縦軸は光出力、横軸はレーザ光源から放射された光
の波長であり、26で示される発振スペクトルが駆動電流
等のパラメータを調整することによって適当な可変波長
範囲内で、出力レベルがほとんど変動することなしにシ
フトするものである。
第4図は光吸収部14の特性の一例を示すグラフであ
り、横軸は光吸収部に印加する電圧、縦軸は光吸収によ
り生じる光電流及び光吸収部から出射する光出力強度で
ある。実際で示される曲線が光出力強度特性であり、破
線で示される曲線が光電流特性である。印加電圧が0ボ
ルト近傍の値で、光吸収部に電界がほとんど加わってい
ない状態にあっては、光吸収はほとんど生じないので、
光出力強度は比較的高いレベルにあり、このときの光電
流はほとんど0である。逆バイアス電圧を大きくしてい
くと、逆バイアスの増大に従って光吸収量も増大するか
ら、光出力強度は減少し、これにともなって、光電流は
増大する。従って、光吸収により生じる光電流を検出す
ることにより、そのときの光出力強度を間接的に検出す
ることができる。
第5図に本発明を適用してなる光送信機の回路図を示
す。28は光変調器駆動回路であり、その出力は、光吸収
部14に接続されるとともに終端抵抗30に接続されてい
る。一体型光半導体素子12において32は光吸収部14とレ
ーザ光源16との電気的なアイソレーションを図るために
設けられた高抵抗値の抵抗であり、この抵抗32は光半導
体素子の製造プロセス制御により形成される。34はレー
ザ光源16の後方出射光を受光するフォトダイオード等の
受光器であり、その受光信号は基準電圧電源38からの基
準電圧とともにコンパレータ36に入力されている。そし
て、コンバレータ36の出力信号により電流源40を駆動し
て、受光器34の受光信号が一定となるようにレーザ光源
16のバイアス電流制御を行っている。この制御により、
レーサ光源16の経時劣化等にかかわらず常に一定の光出
力を得ることができるようになる。
一方、光吸収部14に生じた光電流は抵抗41を介して電
圧信号として取り出され、この電圧信号は基準電圧電源
44からの基準電圧信号とともにコンパレータ42に入力さ
れる。そして、コンパレータ42の出力により電流源46を
駆動して、レーザ光源16の発振波長を調整するようにし
ている。ここで、コンパレータ42は低周波信号用のもの
であり、これに対して光吸収部14に生じる光電流の変化
は変調信号に基づいた高速なものであるので、実質的に
は光吸収部14から出力される光出力の強度の平均レベル
を検出していることになる。その結果、上記制御系によ
れば、光出力強度の平均レベルが一定となるようにレー
ザ光源16からの光の波長を制御することができる。
このように本実施例では、光検出部14に生じる光電流
を検出することにより間接的に光出力レベルを検出し
て、当該平均レベルが一定となるようにレーザ光源16か
らの光の波長を制御するものである。
なお、光吸収部14に生じた光電流により光出力を検出
せずに、光出力を分岐してこの分岐光を光−電気変換す
ることにより光出力を検出する方法も本発明の範囲内で
ある。
また、上記実施例では、光吸収部14とレーザ光源16と
を集積化しているが、それぞれが独立した光吸収部とレ
ーザ光源とを用いても良い。
発明の効果 以上説明したように、本発明によれば、光吸収部の光
出力強度の平均レベルが一定となるようにレーザ光源か
らの光の波長を制御するようにしているので、温度変動
にかかわらず電界吸収型光変調器の出力波形を一定に保
つことができるようになるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理説明図、 第2図は本発明の実施に使用することができる一体型光
半導体素子の構成図、 第3図は実施例におけるレーザ光源の可変波長特性の説
明図、 第4図は実施例における光吸収部の特性の一例を示す
図、 第5図は実施例を示す光送信機の回路図、 第6図は従来技術の説明図、 第7図は電界吸収型光変調器の静特性を示す図、 第8図は従来技術の問題点の説明図である。 1,14……光吸収部、 2,16……レーザ光源、 3……制御部、 12……一体型光半導体素子。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】印加電圧に応じて光吸収係数が変化する光
    吸収部(1)に一定強度で発光する可変波長型のレーザ
    光源(2)からの光を入力して上記光吸収部(1)から
    強度変調された光を出力するようにした電界吸収型光変
    調器において、 上記光吸収部(1)の光出力強度の平均レベルを検出
    し、 該平均レベルが一定となるように上記レーザ光源(2)
    からの光の波長を制御するようにしたことを特徴とする
    電界吸収型光変調器の出力波形安定化方法。
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