JP2819722B2 - 楽音発生装置 - Google Patents

楽音発生装置

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JP2819722B2 JP2015335A JP1533590A JP2819722B2 JP 2819722 B2 JP2819722 B2 JP 2819722B2 JP 2015335 A JP2015335 A JP 2015335A JP 1533590 A JP1533590 A JP 1533590A JP 2819722 B2 JP2819722 B2 JP 2819722B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (a)産業上の利用分野 この発明はいわゆるFM音源等の音源回路を備えた楽音
発生装置に関する。
(b)従来の技術 従来より、FM音源が実用化されている。FM音源は、独
立して基本波形(正弦波,三角波等),周波数(音
程),出力レベル,エンベロープ等のパラメータを設定
できる複数(4または6)のオペレータを、特定のアル
ゴリズムに基づいて合成(変調,加算)して1の楽音を
発生する音源である。この音源は、簡略な構成で変化に
富んだ美しい楽音を発生することができる。
(c)発明が解決しようとする課題 しかし、このFM音源は、作者の意図のとおりに音色を
発生することが困難であるとされてきた。これは主に、
多くのパラメータやFM変調を用いて楽音を発生している
ため、オペレータやアルゴリズムの変更によりどのよう
に楽音が変化するかの想像がつきにくいという点にあっ
た。
この発明は、音色の特徴を表現する複数のイメージパ
ラメータに基づいて波形決定パラメータを推論出力する
ニューラルネットワークを用いることにより、イメージ
どおりの楽音を容易に発生することができる楽音発生装
置を提供することを目的とする。
(d)課題を解決するための手段 この発明は、複数の波形決定パラメータに基づいてオ
ペレータを生成し、生成された複数のオペレータを所定
のアルゴリズムで合成して1つの楽音を生成する音源回
路を備えた楽音発生装置において、 音色の特徴を表現する複数のイメージパラメータを入
力する手段と、 入力された複数のイメージパラメータに基づいて前記
波形決定パラメータおよび前記アルゴリズムを推論出力
するニューラルネットワークと、 このニューラルネットワークが推論出力した波形決定
パラメータおよびアルゴリズムを前記音源回路にセット
する手段と、 を設けたことを特徴とする。
(e)発明の作用 この発明の楽音発生装置では、複数の波形決定パラメ
ータに基づいて生成されるオペレータを複数合成するこ
とによって楽音を発生する。この楽音発生のための波形
決定パラメータおよび合成のアルゴリズムをニューラル
ネットワークが推論出力する。ニューラルネットワーク
には一般的な利用者がイメージする楽音のパラメータを
出力できるように予め学習させておく。推論のための入
力データとしては、楽音の特徴を表現したイメージパラ
メータを用いる。イメージパラメータは、たとえば、音
の硬さ/軟らかさ、音の派手さ/地味さ、音の美しさ/
汚さ、音の厚さ/薄さなどのパラメータを用いればよ
い。これによりイメージを入力することにより、そのイ
メージにあった楽音を発音することができる。
(f)実施例 第1図はこの発明の実施例である電子楽器の制御部の
ブロック図である。この電子楽器はCPU10によって制御
され、演奏者の操作に基づいて楽音の発生,発音を行
う。CPU10はバス11を介して各回路部と接続されてい
る。回路部としては、ROM12,RAM13,ニューラルネットワ
ーク(NN)14,キーボード15,操作パネル16,FM音源回路1
7がある。FM音源回路17には発生した楽音を増幅してス
ピーカ等から出力するためのサウンドシステム18が接続
されている。
ROM12にはプログラムやプリセット用のシナプスウェ
イト等が記憶されており、RAM13には演奏中に発生した
様々なデータを記憶するためのレジスタが設定されるほ
か、ユーザが任意に学習させた結果のシナプスウェイト
が記憶される。
また、ニューラルネットワーク14は入力されたイメー
ジパラメータに基づいてFM音源における波形決定パラメ
ータなどを決定する機能を有している。このニューラル
ネットワーク14は第2図にその概略図を示すように階層
型ニューラルネットワークであり、入力層には音色イメ
ージ指定ダイヤル16a〜16dからイメージパラメータが入
力され、このパラメータに基づく推論によって出力層に
は第2図に図示するような波形決定パラメータが出力さ
れる。このニューラルネットワークは図示される階層型
の推論が可能なものであれば、どのようなハード構成の
ものでもよい。キーボード15は演奏用のもので5オクタ
ーブ程度の音域を有している。また、操作パネル16には
上記音色イメージ指定ダイヤル16a〜16d等のほか、学習
モード/ノーマルモード選択スイッチ,シナプスウェイ
ト選択スイッチ等が設けられている。学習モードとは、
そのとき設定されている波形決定パラメータ等について
のイメージを音色イメージ指定ダイヤルを用いて入力し
音色の学習を行わせるモードである。ノーマルモードと
は通常の演奏モードである。シナプスウェイト選択スイ
ッチとは、ROM12に予め記憶されているシナプスウェイ
トを用いるか、上記学習モードによって学習しRAM13に
記憶されているシナプスウェイトを用いるかを選択する
スイッチである。
FM音源回路17は、4または6の各オペレータの発生内
容を複数のパラメータをセットすることによって決定
し、これらオペレータを指定されたアルゴリズム(=オ
ペレータの組合せ方,変調のさせ方)で合成して楽音を
発生する回路である。各パラメータやアルゴリズムを適
当に調整することによって複雑な音色変化や高次倍音を
得ることができる。各パラメータやアルゴリズムは、演
奏前にCPU10によってセットされ、演奏時にCPU10から送
られてきたキーオン信号やキーコードに基づいて、その
音高の楽音を発生する。
第2図に音色イメージ指定ダイヤル16a〜16dの概略図
および前記ニューラルネットワーク14の概略構成図を示
す。音色イメージ指定ダイヤル16a〜16dは4種類の音色
イメージについてその程度を設定することができるもの
であり、16aは音の硬さ(硬い/柔らかい),16bは音の
厚さ(厚い/薄い),16cは音の美しさ(美しい/汚
い),16dは音の派手さ(派手/静か)の程度をそれぞれ
指定するダイヤルである。これら音色イメージ指定ダイ
ヤル16a〜16dで指定された値がイメージパラメータとし
てニューラルネットワーク14に入力される。ニューラル
ネットワーク14の入力層にはこれら4個のイメージパラ
メータが入力される。入力層→連合層の各ニューロンは
所定の重み付けでシナプス結合されており、連合層→出
力層の各ニューロンも所定の重み付けでシナプス結合さ
れている。出力層の各ニューロンの出力は、各オペレー
タの波形決定パラメータおよびアルゴリズムに対応して
いる。各オペレータの波形決定パラメータとして、この
図には説明を簡略化するため、オン/オフ,周波数比
(発生する楽音の周波数に対する音程),エンベロープ
レイトのみを示しているが、実際のオペレータはより多
くのパラメータによって決定される。この出力はCPU10
を介してFM音源回路17に送られ、FM音源回路17はこのパ
ラメータに基づいて楽音を発生する。
このニューラルネットワーク14は、あらかじめ複数の
教師データによって学習されており、この学習に基づい
て、どの様なパラメータが入力されてもそれに見合った
相応の出力パラメータを決定することができる。教師デ
ータは不特定多数の作者の統計的なデータが用いられて
おり、音色イメージ指定ダイヤル16で指定されたイメー
ジに沿った楽音を、FM音源回路17が発生するような波形
決定パラメータ等を出力するように学習されている。こ
れによって、音作りに関する負担が大幅に軽減される。
なお、上記実施例において、RAM13に記憶される学習
されたシナプスウェイトは複数セットであってもよい。
また、学習させる楽音のデータはこの電子楽器にセット
されている波形決定パラメータでなく、他の装置から入
力されたデータでもよい。
(g)発明の効果 以上のようにこの発明の楽音発生装置では、ニューラ
ルネットワークを用いて楽音を発生することができるた
め、複雑なパラメータを操作しなくても容易にイメージ
に合った楽音を発生することができる。これにより、例
えば、FM音源回路の音色エディットを容易化することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例である電子楽器の制御部のブ
ロック図、第2図は同制御部に用いられているニューラ
ルネットワークの構成を示す図である。 14…ニューラルネットワーク、16a〜16d…音色イメージ
設定ダイヤル。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の波形決定パラメータに基づいてオペ
    レータを生成し、生成された複数のオペレータを所定の
    アルゴリズムで合成して1つの楽音を生成する音源回路
    を備えた楽音発生装置において、 音色の特徴を表現する複数のイメージパラメータを入力
    する手段と、 入力された複数のイメージパラメータに基づいて前記波
    形決定パラメータおよび前記アルゴリズムを推論出力す
    るニューラルネットワークと、 このニューラルネットワークが推論出力した波形決定パ
    ラメータおよびアルゴリズムを前記音源回路にセットす
    る手段と、 を設けたことを特徴とする楽音発生装置。
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JP2894204B2 (ja) * 1993-04-09 1999-05-24 ヤマハ株式会社 電子楽音制御装置
JP2904022B2 (ja) * 1994-07-25 1999-06-14 ヤマハ株式会社 自動伴奏装置

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