JP2819450B2 - コンバインの袋取り装置 - Google Patents

コンバインの袋取り装置

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JP2819450B2
JP2819450B2 JP7091272A JP9127295A JP2819450B2 JP 2819450 B2 JP2819450 B2 JP 2819450B2 JP 7091272 A JP7091272 A JP 7091272A JP 9127295 A JP9127295 A JP 9127295A JP 2819450 B2 JP2819450 B2 JP 2819450B2
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満範 谷口
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田中産業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、グレンタンクを内蔵
したコンバインにより、収穫された生籾を従来のコンバ
イン袋に分納する際に利便な袋取り装置に関し、特に小
規模農家におけるコンバイン収穫に利用して有効なもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来のコンバインは、機体の一側に「コ
ンバイン袋」と通称される大凡縦80cm、巾50cm
の籾収納袋を開口状に支持し、その排出ダクトを介して
収穫籾粒を上記コンバイン袋中に採り入れるものが広く
利用されていた。一方、近年では圃場の大型化と収穫作
業の能率向上の見地から、コンバインに0、5〜1、0
トンの生籾を貯溜し得るグレンタンクを内蔵したコンバ
インにより、そのグレンタンクが満杯になった時点で、
別に待機するトラックの荷台上のコンテナーにスクリュ
ーコンベアー等を介して移載し、これを受け入れたトラ
ックは、ライスセンターやカントリーとの間を往復する
ことで、大量の籾の処理を可能とするという手段が採ら
れていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、0、5〜1、
0トンの生籾を収納する大型のコンテナーは、生籾を乾
燥機等に移し返るのに大掛かりな吊り上げ機械等の専用
設備が必要となり、いきおい大規模な設備を保有するラ
イスセンター又はカントリーでの利用に限られ、中小規
模の農家のように、既設の自家乾燥機を利用する場合に
は、トラックの荷台にジャッキ等の杠重機を取り付けて
なる高価なグレンダンプ等に頼らねばならないという課
題があった。
【0004】これに反して従来のコンバイン袋では、1
袋当たりの生籾重量が30kg前後であり、人力による
小運搬などに好都合で、その空け移しに上述したような
大掛かりな専用設備やグレンダンプ等が不要であること
に加えて、各農家には従来使用していたコンバイン袋が
未だ大量に残存している等の実態に鑑み、本発明者はこ
れらコンバイン袋を再活用してグレンタンク型コンバイ
ンによる効率のよい収穫籾の後処置を行うことに着目し
たものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成する手段として、横軸の少なくとも両端部に二本の金
属杆を交差させたX枠の交点を枢支することで拡縮可能
な枠体を構成し、該枠体の上記X枠の互いに対応する側
の上端部に横杆を着脱可能に固定せしめる一方、拡開時
の枠体の上半部に形成される断面V字状の空間に上記横
杆を利用して、布製シュートを支持し、該シュートの底
辺を貫通して1〜複数の排出筒を縫着したものである。
【0006】また、拡開時における上記枠体の上半部に
形成される両傾斜面の下側に、上記布製シートの排出筒
が、突出可能なスペースを残して板材を張設するという
手段も用いた。
【0007】
【作用】上記構成の本発明に係る袋取り装置は、極めて
簡単な構造でグレンタンク型コンバインによる収穫生籾
を効率よく従来のコンバイン袋に袋取り可能とした他、
その枠体が折畳自在であるから、農閉期などにおける保
管が嵩低く行えるという格別の作用を有する。
【0008】
【実施例】以下、本発明の構成を明確にするため、図面
に示す実施例に従って、更に詳述すると、図1におい
て、1は基本的構成の枠体を示し、横軸1aの少なくと
も両端部に、鉄又はアルミ等からなるパイプ、小巾板或
いはアングル等の2本の金属杆を交差状にしたX枠1b
の交差部を枢支することによって各組の金属杆が互いに
拡開可能であるようにし、更に対応する上記X枠1bの
上端部には横杆1c・1cを着脱可能に固定したもので
ある。
【0009】尚、同図中1dは拡開時の各X枠の開度を
規制するする係止杆、また1eは必要に応じて枠体1の
上半部において対向する傾斜面に張設された板材を示
す。
【0010】さらに図2において、2はシュートであ
り、網地又はクロス生地等の柔布によって拡開時におけ
る上記枠体1の上半部に形成されるV型空間と略同形に
縫製され、その上縁には上記枠体1の横杆1cが挿通可
能な環部2aを備える一方、該シュートの底辺を貫通す
る1〜複数個所に、前記同様の柔布からなる排出筒2b
を縫着したものである。
【0011】而して、上記シュート上縁の環部2aは、
枠体の横杆1cに係着支持させるのが目的であるから、
該部分は必ずしも環部2aとするまでもなく、上記目的
に叶う係着機能を有するものであれば、フック又はシュ
ート上縁に紐等を設けて束縛してもよい。また上記排出
筒2bには、紐その他で筒部を随時絞縮可能にすること
も亦、自由である。
【0012】更に、上記枠体1の拡開時において上部に
形成される両側の傾斜面に板材1eを張設したものは、
柔布からなるシュート2の支持を強固にし、併せてシュ
ート地の枠外への膨出を防止して内部の生籾の排出を良
好にする等の利点が得られるのである。
【0013】また図3に例示したように、例えば枠体1
の横軸1aを利用してコンバイン袋4上部に貫設された
鳩目孔4’に挿通可能な2本の掛止杆3を突成し、これ
に予め多数の空袋4を懸吊しておいて、その一袋宛をシ
ュートの排出筒2bに臨んで移動させ、開口状に支持し
得るようにすれば、実袋と空袋の交換が迅速に行えて袋
取りが更に容易である。
【0014】次に、本発明に係る袋取り装置の使用の実
際について述べると、上記構成の枠体1とシュート2を
収穫対象の圃場に近接した畔道等に立設し(図4参
照)、グレンタンク型コンバインによって刈り取られた
籾が、グレンタンクに満杯になるまで待機する。グレン
タンクが満杯になったコンバインは、そのスクリューコ
ンベア(S)の先端が、上記シュート2上に臨む位置に
移動して生籾5の排出を行うのである。この作業が完了
すればコンバインは再び圃場において収穫を続行するの
であるが、その間に上記シュート内の生籾5を排出筒2
bを介して多数のコンバイン袋に順次分納し、籾の収納
されたコンバイン袋を軽トラック又は荷車等に搭載して
自家乾燥設備まで運搬し、人手によって個々のコンバイ
ン袋から乾燥機側に移し空えるのである。尚、この場
合、上記シュート2を網状の柔布で構成したものは、前
面または側面から生籾5の残量が視認できてコンバイン
袋4への袋取りに利便である。
【0015】
【発明の効果】以上、詳述したところから既に明きらか
であるように、本発明の袋取り装置によれば、極めて簡
単な設備、装置により、グレンタンク型コンバインで収
穫された籾類を、人力による小運搬や移し空けが可能な
コンバイン袋に容易に分納することができ、効率的な大
量収穫が行い得るという格別顕著な効果が齎らされ、特
に自家乾燥機を利用する小規模農家の生籾の後処理に多
大な利益を与えるものである。
【0016】又、本発明の枠体及びシュートは、いづれ
も折畳むことにより、嵩低くなるから、農閉期などの不
使用時に最小のスペースで保管可能であるなどの利便も
大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の枠体の基本的構造を示す斜視図
【図2】布製シュートの一実施例を示す斜視図
【図3】コンバイン袋の掛止杆の一例を示す側面図
【図4】枠体にシュートを装着した袋取り装置の使用状
態を示す斜視図
【符号の説明】
1 枠体 2 シュート 3 掛止杆 4 コンバイン袋 5 生籾

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】横軸の少なくとも両端部に二本の金属杆か
    らなるX枠の交点を枢支して拡縮可能とする一方、上記
    X枠の互いに対応する側の上端部に横杆を着脱可能に固
    定して枠体を構成し、拡開時の枠体の上半部に形成され
    る断面V字状の空間内に布製シュートを支持し、該シュ
    ートの底辺部に1〜複数の排出筒を縫着すると共に、上
    記V字状に構成される傾斜面には上記布製シュートの排
    出筒が下方に突出可能なスペースを残して板材を張設し
    ことを特徴とするコンバインの袋取り装置。
JP7091272A 1995-03-23 1995-03-23 コンバインの袋取り装置 Expired - Fee Related JP2819450B2 (ja)

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