JP2819251B2 - 気液分離方法、気液分離装置、粉塵除去方法及びその装置 - Google Patents

気液分離方法、気液分離装置、粉塵除去方法及びその装置

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JP2819251B2
JP2819251B2 JP6339813A JP33981394A JP2819251B2 JP 2819251 B2 JP2819251 B2 JP 2819251B2 JP 6339813 A JP6339813 A JP 6339813A JP 33981394 A JP33981394 A JP 33981394A JP 2819251 B2 JP2819251 B2 JP 2819251B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D46/00Filters or filtering processes specially modified for separating dispersed particles from gases or vapours
    • B01D46/66Regeneration of the filtering material or filter elements inside the filter
    • B01D46/68Regeneration of the filtering material or filter elements inside the filter by means acting on the cake side involving movement with regard to the filter elements
    • B01D46/681Regeneration of the filtering material or filter elements inside the filter by means acting on the cake side involving movement with regard to the filter elements by scrapers, brushes or the like

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液分を含んだ気体から
液分を分離回収する気液分離方法及び気液分離装置、
塵発生源から発生する粉塵を捕獲、除去するための粉塵
除去方法及びその装置に係り、特に、簡単な構成で、気
液分離処理を中断することなく濾材を浄化することがで
き、装置の小型化及びコンパクト化を図ることができる
上、メンテナンスがすこぶる簡単になるようにした気液
分離方法及び気液分離装置と、半導体素子製造工程にお
いて生成される0.3μm程度以下の粉塵を長期間にわ
たって効率良く捕獲でき、しかも、装置の小型化及びコ
ンパクト化が図れるようにした粉塵除去方法及びその装
置に関する。
【0002】粉塵の発生源、例えば半導体素子製造工
業、自動車工業、プラスチック工業、資源産業、セラミ
ック工業、粉末冶金工業、洗剤工業、触媒工業、フェラ
イト工業、色材工業、農薬工業、飼料加工業、食品工
業、廃棄物処理産業、バイオ関連産業、化粧品工業及び
医薬品工業などにおいては粉塵が発生する。
【0003】これらの粉塵発生源においては、例えば粒
径0.01〜50μm程度の非常に微細な粉塵が発生す
ることが知られている。
【0004】特に、最近、コンピュータ及びこれを応用
する電子制御装置は目を見張るように発達してきてお
り、その発展の方向及び範囲は無限に広がるように思わ
れる。このため、コンピュータに使用される電子部品と
して主要な地位を占める半導体電子素子の製造技術及び
その生産量も著しく急速に成長している。
【0005】これら半導体素子の原料となる半導体とし
ては、ゲルマニウム(Ge)、シリコン(Si)が多用
され、また、特殊な素子にはガリウム砒素(GaA
s)、ガリウム燐(GaP)なども実用されている。
【0006】半導体素子製造工程で発生する粉塵は、そ
れ自体が公害防止の観点から放散することが禁止される
有害物質であったり、これを含有する気体が有害物質で
あったり、雰囲気中の有害物質を吸着したり、収着した
りしていることが知られている。
【0007】半導体製造工程において使用され、或いは
生成される有害物質としては、シリコン系、砒素系、燐
系、硼素系、水素化金属、フロン系、ハロゲン、ハロゲ
ン化物、窒素酸化物、その他のものがある。
【0008】公害防止の精神が徹底しつつある今日で
は、これらの有害成分や粉塵を含んだ排ガスをそのまま
大気中に放出することは許されず、まで、排ガス中から
粉塵を除去し、種々の処理を施して、安全で清浄なガス
にして放出することが求められている。
【0009】そこで、上記粉塵発生源からの気体中に含
まれる粉塵を除去するために、サイクロン、スクラバ
ー、ベンチュリスクラバー、バグフィルター、電気集塵
機、ルーバ、沈降室など利用することが提案されてい
る。
【0010】しかし、これらの装置で捕獲できる塵埃の
限界粒径は、サイクロンでは3.0μm、スクラバーで
は1.0μm、ベンチュリスクラバー、バグフィルター
及び電気集塵機では0.1μm、ルーバでは10μm、
沈降室では50μmであり、これらの従来の装置では
0.01〜50μmの広範囲で、しかも非常に微細な粉
塵を捕獲することはできない。
【0011】ベンチュリスクラバー、バグフィルター及
び電気集塵機では0.1μmの粉塵を捕獲することがで
きるが、これらの装置は大掛かりで高価になったり、捕
集した粉塵の廃棄処理が面倒であるなどの問題がる。
【0012】実際に、粉塵発生源、特に半導体製造工程
において発生する粉塵の粒径分布を観察すれば、0.3
μm程度以下のものが大部分を占めているので、0.3
μm程度以下の粉塵を捕集できる集塵装置を開発するた
めに実験を繰り返している内に、厚さ1.5mm程度の
フェルト状の不織布からなるフィルタを用いると、0.
3μm程度以上の粉塵を十分に捕できることが分かっ
た。
【0013】そこで、高圧の逆圧を与えてフィルタを洗
浄し、フィルタの再利用を図ることを試みたが、この場
合には、フィルタの目が微小であるために、かなり高圧
の逆圧を与えることが必要になる。このため、大型で高
性能の洗浄装置が必要になり、装置全体としての敷設面
積が大きくなり、又、装置が非常に高価になるうえ、メ
ンテナンス費用も高価になる。
【0014】そこで、図5に示すように、フィルタ10
1を縦軸の円筒形に形成し、このフィルタ101の内周
面に内接して回転するブラシ102を設け、このブラシ
102を回転させながらその一端に気体を導入し、ブラ
シ102の中を通ってフィルタ101の中空部から外周
囲に貫流させる一方、フィルタ101に付着した粉塵を
ブラシ102を回転させることにより払い落とすように
した自己再生型の集塵装置を提案した。
【0015】しかしながら、この自己再生型の集塵装置
を、例えば実際の半導体素子製造工程における粉塵除去
装置として試用したところ、予想よりも短期間内にフィ
ルタ101の圧力損失が大きくなり、しかも、ブラシ1
02を回転させてもフィルタ101を再生できなくなる
ことが判明した。
【0016】そこで、更に、鋭意検討を重ねた結果、半
導体製造工程等の粉塵の発生源で使用される真空ポンプ
やオイルロータリーなどから漏れた油分、研摩や切断な
どに用いる水性或いは油性の工作液などの液体成分が微
小滴状になって処理する気体の中に浮遊したり、ダクト
の周面に付着した後、気流に押されたりしてフィルタ1
01まで運ばれてその表面に粉塵と共にベッタリ付着し
てフィルタ101の目詰まりの原因となり、更に、フィ
ルタ101の周囲に浮遊する粉塵を吸着してフィルタ1
01の目詰まりを促進することが判明した。
【0017】しかも、このフィルタ101の表面に付着
した油分や水分は気体の圧力や毛細管現象によってフィ
ルタ101の目の中に浸透して貯留されるのであり、ま
たフィルタ101の表面に粉塵と共にベッタリ付着する
と、ブラシ102に掃いたりした程度ではフィルタ10
1から除去できなくなり、その結果、再生不能な目詰ま
りを起こしていることが確認された。
【0018】ところで、実願昭57−93081号(実
開昭58−195622号)のマイクロフィルムには、
オイルミストを一次フィルタとしての長繊維フィルタで
捕集し、二次フィルタで粉塵を捕集し、目詰まりした一
次フィルタを洗浄液のシャワ ーで洗浄する方法及びその
装置が記載されている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】 半導体素子製造工程に
おける粉塵の捕獲除去にこの方法及び装置を応用するこ
とは可能であるが、この方法及び装置には、一次フィル
タの洗浄のために洗浄液を貯留する洗浄液タンク、洗浄
液を一次フィルタと洗浄液タンクとの間で循環させる配
管及び液体ボンプなどが必要であり、構成が複雑にな
る、という問題がある。
【0020】また、この従来の方法及び装置によれば、
洗浄液を繰り返し使用することによりその洗浄能力が次
第に低下するので、洗浄液の交換が必要になり、メンテ
ナンスが煩瑣になる、という問題がある。
【0021】更に、この従来方法及び装置によれば、一
次フィルタの洗浄をしながら気液分離処理を行うと、洗
浄液の液滴ないしミストが二次フィルタに流入するおそ
れがあるので、一次フィルタから二次フィルタ側への液
分の侵入を確実に防止するためには、一次フィルタの洗
浄を開始してから、洗浄が終了し、更に一次フィルタが
乾燥するまで気液分離処理を中断しなければならない、
という問題もある。
【0022】 本発明は、上記技術的課題を解決し、簡単
な構成である上、メンテナンスが簡単であり、しかも、
気液分離処理と並行してフィルタの浄化が行えるように
した気液分離方法と、この気液分離方法を実施できる気
液分離装置と、粉塵発生源、特に半導体素子製造工程か
ら発生する0.3μm以下の粉塵を長期間にわたって効
率良く捕獲でき、しかも、装置の小型化及びコンパクト
化を図れるようにした粉塵除去方法及びその装置を提
供することを目的とする。
【0023】 ところで、この明細書において、本発明と
は、本発明に係る気液分離方法(以下、本発明第1方法
という。)、本発明に係る気液分離装置(以下、本発明
第1装置という。)、本発明に係る粉塵除去方法(以
下、本発明第2方法という。) 及び本発明に係る粉塵除
去装置(以下、本発明第2装置という。)すべてを含
む意味である。
【0024】
【課題を解決するための手段】まず、本発明第1方法に
おいては、液分を含有する気体を回転する液分離用回転
ブラシの回転軸心方向の片側からその反対側に貫流さ
せ、前記気体が該液分離用回転ブラシを通過する間に液
分を該液分離用回転ブラシの毛間に捕捉して気流から分
離する。
【0025】すなわち、液分を含有する気体を液分離用
回転ブラシの回転軸心方向の片側からその反対側に貫流
させると、気体中の液分が液分離用回転ブラシの毛や既
に毛に付着している液分に接触してその毛に付着するこ
とにより該液分離用回転ブラシの毛間に捕捉され、気流
から分離される。
【0026】この液分離用回転ブラシへの液分の付着量
は気流中の液分濃度、毛の密度、毛と気流との接触効率
などによって決定されるが、本発明第1方法において
は、液分離用回転ブラシを回転させることにより、毛と
気流との接触効率を高め、液分の付着量、即ち、液分離
用回転ブラシに捕捉される液分量を増大させているので
ある。
【0027】又、本発明第1方法においては、この液分
離用回転ブラシに捕捉された液分を該液分離用回転ブラ
シの回転に伴い生じる遠心力により該液分離用回転ブラ
シの周囲に設けた液分離室の内周面に運ぶ。
【0028】このように、液分離用回転ブラシに捕捉さ
れた液分を該液分離用回転ブラシの周方向に強制的に運
ぶことにより、液分離用回転ブラシから除去される液分
が液分離用回転ブラシの下流側に流れるおそれがなく、
液分離用回転ブラシからの液分の除去、すなわち、液分
離用回転ブラシの浄化を気液分離処理と並行して行うこ
とができる。
【0029】その結果、液分離用ブラシの浄化のために
気液分離処理を中断する必要がないうえ、液分離用回転
ブラシが目詰まりする恐れがなくなるので、目詰まりに
起因する液分離用回転ブラシの交換の必要がなくなり、
しかも、洗浄液を用いないので洗浄液を交換する必要も
なくなり、メンテナンスフリーと言える程度にメンテナ
ンスが簡単に、且つ容易になる。
【0030】又、液分離用回転ブラシから液分を除去す
るためには、この液分離用回転ブラシを回転させる駆動
装置を設ければ済むので、大掛かりで、高性能で高価な
逆洗装置を設ける従来例に比べてはもとより、洗浄液を
貯留する洗浄液タンク、洗浄液を一次フィルタと洗浄液
タンクとの間で循環させる配管及び液体ボンプなどが必
要である従来の気液分離方法に比べても、装置の構成を
すこぶる簡単にでき、設備コストを大幅に節約できると
共に、液分離用回転ブラシから液分を除去するために消
費するエネルギーを節約することができ、ランニングコ
ストも安価にすることができる。
【0031】更に、本発明第1方法においては、前記内
周面に運ばれた液分をこの内周面に沿って落下させ、前
記液分離室の底部に貯留する。これにより、有害成分を
含む液分を周囲に放散させることなく前記液分離室の底
部に回収することができ、有害成分の放散による公害問
題の発生を防止できるのである。
【0032】次に、本発明第1装置は、前記本発明第1
方法を実施するために、前記気体を貫流させる円盤状或
いは螺旋状に形成された液分離用回転ブラシと、この液
分離用回転ブラシを駆動する駆動装置と、前記液分離用
回転ブラシの周囲を覆う内周面及び該内周面に沿って流
下した液分を貯留する底部を有する液分離室とを備え
【0033】本発明第1装置においては、液分離用回転
ブラシの周囲が液分離室の内周面で覆われているので、
前記気体は液分離用回転ブラシの回転軸心方向に流れ
る。又 、駆動装置により液分離用回転ブラシを駆動する
ので、本発明第1方法の液分を含有する気体を回転する
液分離用回転ブラシの回転軸心方向の片側からその反対
側に貫流させ、前記気体が該液分離用回転ブラシを通過
する間に液分を該液分離用回転ブラシの毛間に捕捉して
気流から分離することを実施できる。
【0034】更に、本発明第1装置は、前記液分離室が
前記液分離用回転ブラシの周囲を覆う内周面及び該内周
面に沿って流下した液分を貯留する底部を有するので、
本発明第1方法の前記液分離用回転ブラシに捕捉された
液分を該液分離用回転ブラシの回転に伴い生じる遠心力
により該液分離用回転ブラシの周囲に設けた液分離室の
内周面に運び、この内周面に沿って自重により前記液分
離室の底部に流下させ、該底部に貯留することを実施で
きる。
【0035】つまり、この気液分離装置によれば、本発
明第1方法を実施することができ、これにより、構成を
すこぶる簡単にして、設備コストを大幅に節約できる
上、メンテナンスをメンテナンスフリーと言える程度に
簡単にでき、又、液分離用回転ブラシから液分を除去す
るために消費するエネルギーを節約することができるの
で、メンテナンスフリー化と消費エネルギーの節約とが
相乗してランニングコストをすこぶる安価にすることが
できるのである。
【0036】もちろん、本発明第1装置によれば、前記
本発明第1方法を実施することにより、気液分離処理を
中断することなく液分離用回転ブラシを浄化できる。
【0037】本発明第1装置の液分離用回転ブラシは、
当該液分離用回転ブラシの毛に捕捉された水分及び油分
を回転によってその周囲に運べるように構成してあれば
特に限定されるものではなく、円盤状或いは螺旋状に毛
が並ぶなど種々の構造のものが挙げられるのであるが、
円盤状或いは螺旋状に形成されているものが、構造が簡
単で、しかも水分や油分の分離が至極容易であるので有
益である。
【0038】又、この液分離用回転ブラシは定位置で回
転しても良く、或いは左右又は上下 に移動しながら回転
するように構成されても良いのである。
【0039】なお、本発明第1装置において、液分離用
回転ブラシが螺旋状に形成されている螺旋ブラシの場合
には、このブラシが、連続的に形成されている場合のほ
か、断続的にブラシが形成され、しかも全体として、螺
旋形状をしているものが挙げられる。
【0040】ところで、本発明第1装置においては、気
流から分離された油分及び水分は液分離室の底部に貯留
されるが、この油分及び水分を、液分離室の底部に配置
した吸水性ポリマー又は吸油性ポリマー若しくは吸水性
ポリマーと吸油性ポリマーとに吸収させ、これらのボリ
マーと共に廃棄することができ、この場合には、廃棄す
る際に、分離回収した油分や水分が周囲に飛散しないの
で取扱い易くなるとともに、作業員に有害成分を含む水
分や油分が接触することが防止されるので安全性を高め
ることができる。
【0041】又、本発明第1装置において液分離室の下
部がその上部から分解可能に形成されていると、この液
分離室の下部が至極簡単に分離、交換できるので、保守
管理が至極容易になり、又、この液分離室の下部に貯留
された水分、油分、粉塵などを液分離室の下部ごと取り
外して廃棄物処理施設に移送することができ、作業員に
有害成分を含む水分や油分が接触することが一層確実に
防止されるので安全性を高めることができる。
【0042】次に、本発明第2方法、粉塵発生源から
の粉塵を含有する気体より油分又は水分若しくは油分及
び水分を含む液分を分離除去した後、該気体をフィルタ
に導いて粉塵を分離して回収する粉塵除去方法におい
て、上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採
用する。
【0043】すなわち、前記気体を回転する液分離用回
転ブラシの回転軸心方向の片側からその反対側に貫流さ
せ、前記気体が該液分離用回転ブラシを通過する間に液
分を 該液分離用回転ブラシの毛の間に捕捉して気流から
分離除去した後、この液分離用回転ブラシに捕捉された
液分を該液分離用回転ブラシの回転に伴い生じる遠心力
によって該液分離用回転ブラシの周方向に飛散させて該
液分離用回転ブラシの周囲に設けた液分離室の内周面に
受け止めさせ、この内周面に受け止めた液分を自重によ
り該液分離室の底部に流下させて該底部に貯留する一
方、前記液分離用回転ブラシを通過した気体を前記フィ
ルタに導き、該フィルタで濾過することにより粉塵を分
離して回収する
【0044】要するに、本発明第2方法においては、粉
塵発生源からの粉塵を含んだ気体から上記本発明第1方
法により、液分、すなわち、油分及び水分を除去した
後、該気体をフィルタに導いて該フィルタで濾過するこ
とにより粉塵を分離して回収するのである。
【0045】又、本発明第2方法においては、粉塵発生
源からの粉塵を含有する気体より液分を分離除去した
後、前記気体を筒形に形成された前記フィルタの内側か
ら外側に貫流させて濾過することにより粉塵を該フィル
タに捕捉して気流から分離し、粉塵除去具を前記フィル
タの内周面に接触させて随時に又は常時連続して移動す
ることによりフィルタの内周面を清掃して該フィルタに
捕捉された粉塵を該フィルタから除去し、回収する方法
を採用することができる。
【0046】本発明第2方法において、粉塵除去具とし
ては、集塵装置のフィルタの内周面に接触させて、定位
置で回転可能に、又は左右あるいは上下に移動しつつ回
転可能に形成することにより、上記フィルタの内周面を
清掃して当該フィルタに捕捉された粉塵を除去、回収す
るものが挙げられる。
【0047】この場合、粉塵除去具を、集塵装置のフィ
ルタに内接して、随時に、つまり間欠的に、又は常時連
続して作動しても良いのである。
【0048】ところで、この粉塵除去具としては、粉塵
を除去するためのものであれば特に限定されるものでは
ないが、具体的には、例えば粉塵除去用回転ブラシ又は
粉塵掻き取り用のヘラが挙げられる。
【0049】以上の観点より、本発明第2方法において
は、粉塵発生源からの粉塵を含有する気体より油分又は
水分若しくは油分及び水分を含む液分を分離除去した
後、該気体をフィルタに導いて粉塵を分離して回収する
塵除去方法において、上記気体を集塵装置に導入する
前に上記気体から油分及び水分を除去した後、筒形に形
成された集塵装置のフィルタの内側から外側に上記気体
を貫流させて過する一方、このフィルタに内接して粉
塵除去具を、随時に又は常時連続して作動させることに
より、フィルタの内周面に捕捉された粉塵を掻き落とし
たり、払い落としたりして回収すると共に、例えば粉塵
除去用回転ブラシの毛の間に捕獲された粉塵や粉塵掻き
取り用のヘラの表面に付着した粉塵を払い落として回
するのが望ましい。
【0050】又、本発明第2方法においては、粉塵発生
源からの粉塵を含有する気体を、水平回転する液分離用
回転ブラシの下側から上側に通して当該液分離用回転ブ
ラシの毛の間に水分及び油分を捕捉させ、この液分離用
回転ブラシに捕捉された水分及び油分を遠心力によっ
分離室の内周面に運び、自重によって液分離室の内周
面に沿って落下させて液分離室の底部に貯留する一方、
液分離用回転ブラシの上側に通過した気体を集塵装置に
導くように構成しても良い。
【0051】この場合、集塵装置によって気流から分離
された粉塵を液分離用回転ブラシの上側に落下させ、液
分離用回転ブラシにより気流から分離された水分、油分
及び塵埃と共に遠心力で液分離用回転ブラシの周囲に設
けた液分離室の内周面に運び、内周面に沿って落下させ
て液分離室の底部に貯留することができる。
【0052】本発明第2方法においては、廃棄物処理を
簡単にするために、前記フィルタ及び前記粉塵除去具か
ら自重落下する粉塵を該フィルタの下方に配置した液分
離室に落下させて当該液分離室の底部に貯留させ、これ
水分や油分と共に廃棄できるようにするのが望まし
い。
【0053】ところで、本発明第2方法においては、上
述の粉塵発生源からの粉塵を効率良く除去するのに適用
されるが、特に、粉塵発生源が、微粉塵を大量に含む半
導体素子製造工程における粉塵を発生する設備及びこれ
に付帯する設備に好適に用いられる。
【0054】本発明第2方法のその他の詳細な説明は、
上述した本発明第1方法のそれと重複するので、紙幅を
節約するために省略する。
【0055】次に、本発明第2装置は、粉塵発生源から
導入した粉塵を含有する気体中の油分及び水分を分離除
去する液分離装置と、該液分離装置で油分及び水分を除
去された前記気体中の粉塵をフィルタで濾過して除去す
る集塵装置とを備える粉塵の除去装置において、上記
発明第2方法を実施するために、以下の技術的手段を採
用する。
【0056】すなわち、前記液分離装置が、前記気体を
貫流させる円盤状或いは螺旋状に形成された液分離用回
転ブラシと、この液分離用回転ブラシを駆動する駆動装
置と、前記液分離用回転ブラシの周囲を覆う内周面及び
該内周面に沿って流下した油分及び水分を貯留する底部
を有する液分離室とを備える
【0057】要するに、本発明第2装置は本発明第1装
置と本発明第1装置で油分及び水分を除去された前記気
体中の粉塵をフィルタで濾過して除去する集塵装置とを
備えるのである。
【0058】本発明第2装置においては、粉塵発生源か
ら順に液分離装置、集塵装置を経て外部に流れる気流を
形成する送風機が設けられてもよいのであり、この場
合、本発明第2方法において、送風機によって粉塵発生
源から順に液分離装置、集塵装置を経て外部に流れる気
流を形成し、粉塵発生源からの気体を効率良く液分離装
置の液分離用回転ブラシに接触させて水分及び油分を効
率良く分離できると共に、水分及び油分を除去された気
体を効率良く集塵装置のフィルタに貫流させて、粉塵を
効率良く除去できる。
【0059】又、本発明第2装置において、前記集塵装
置は、前記液分離装置で油分及び水分を除去された前記
気体中の粉塵をフィルタで濾過して除去するように構成
してあれば良く、例えば筒状に形成されたフィルタと、
このフィルタの外周囲に形成される浄気室と、これらフ
ィルタ及び浄気室を取り囲み、且つフィルタの内側に液
分離装置からの気体を導入する導入口と、浄気室を外部
に連通する導出口とを有する匣体と、フィルタの内周面
に接触して移動する粉塵除去具と、この粉塵除去具を駆
動する駆動装置とを備えるように構成されている。
【0060】このように構成すれば、前記液分離装置で
油分及び水分を除去された前記気体を筒状に形成された
フィルタの内側から外側に通してフィルタで濾過し、フ
ィルタに捕捉された粉塵を粉塵除去具で払い落とした
り、掻き落としたりして回収でき、フィルタを浄化する
ために大掛かりで、高性能かつ高価な逆洗装置を設けず
に済むので装置を小型にできると共にコンパクトにする
ことができる上、フィルタを浄化するために粉塵除去処
理を中断する必要がなくなる。
【0061】この粉塵除去具としては、特に限定されな
いが、フィルタの内周面に接触して回転する粉塵除去用
ブラシ又は粉塵掻き取り用のヘラを挙げることかでき、
この液分離用回転ブラシ或いは粉塵掻き取り用のヘラは
定位置で回転しても良く、或いは左右又は上下に移動す
るように構成されても良いのである。
【0062】具体的には、前記粉塵除去具が前記フィル
タの軸心に位置する中心軸と、この中心軸に植設され、
前記フィルタの内周面に接触する毛とを備える粉塵除去
用ブラシで構成しても良いのである。
【0063】この粉塵除去用ブラシは、円盤状に形成し
たものであってもよく、又、毛を前 記フィルタの軸心を
中心にして螺旋面を形成するように連続して、或いは断
続して並べた螺旋ブラシであってもよい。
【0064】もっとも、本発明第2装置においては、集
塵装置の粉塵除去具が粉塵除去用回転ブラシからなり、
この粉塵除去用回転ブラシが、集塵装置のフィルタの軸
心に位置する中心軸を中心にして毛が螺旋面を形成する
ように並ぶ螺旋ブラシからなり、この螺旋ブラシが集塵
装置の駆動装置によって回転するように構成されている
ものが、構造が簡単で、粉塵を効率良く除去できるので
有益である。
【0065】又、本発明第2装置においては、集塵装置
の粉塵除去具が、集塵装置のフィルタの軸心に位置する
中心軸と、この中心軸に植された毛からなり、この毛
がフィルタの内周面に接触して、その駆動装置により回
転することによって、フィルタの粉塵を除去するように
構成されているものも有益である。
【0066】ところで、本発明第2装置においては、前
記液分離装置が、その内部に縦軸心回りに回転可能に配
置された液分離用回転ブラシの周囲を覆う縦軸の内周面
と、前記液分離用回転ブラシの下側に粉塵発生源の気体
を導入する入口と、前記液分離用回転ブラシの上側から
前記集塵装置に気体を流出させる出口とを有する匣体を
備え、液分離装置のこの出口が前記集塵装置の匣体の導
入口に兼用されている構成を採用することができる。
【0067】この構成によれば、粉塵発生源からの気体
が液分離装置の入口からその匣体内の液分離用回転ブラ
シの下側に導入され、この液分離用回転ブラシの下側か
ら上側に貫流して、集塵装置の匣体に導入される。
【0068】又、この構成によれば、集塵装置のフィル
タに捕集された塵埃が集塵装置から液分離用回転ブラシ
に落下し、この液分離用回転ブラシの回転により生じる
遠心力で水分や油分と共に液分離装置の内周面に飛ばさ
れ、この内周面を案内にして液分離室の底部に自重落下
し、該底部に貯留されることになる。
【0069】しかも、この構成によれば、液分離装置の
匣体の出口を前記集塵装置の匣体の導入口に兼用するこ
とにより、液分離装置から集塵装置に気流を導くための
配管を省略することができ、構成を簡単にできる上、取
扱いが容易になる。
【0070】特に、本発明第2装置では、集塵装置のフ
ィルタが内側から外側に順に目が小さくなる3層以上の
フィルタを積層した積層フィルタで構成されているもの
が、微細な粉塵も効率良く除去できるので望ましい。
【0071】この場合において、前記積層フィルタが、
目の大きさが200μm程度の第1層フィルタと、目の
大きさが50〜200μm程度の第2層フィルタと、目
の大きさが第2層フィルタのそれよりも小さく1μmよ
り大きい第3層フィルタとからなる3層の積層フィルタ
からなるものが、長期間わたって粉塵を効率良く除去
できるので望ましい。
【0072】特に、この積層フィルタの厚さが5mm以
上であり、第1層フィルタの厚さが積層フィルタ全体の
厚さの20〜50%であり、第2層フィルタの厚さが積
層フィルタ全体の厚さの30〜60%であり、第3層フ
ィルタの厚さが積層フィルタ全体の厚さの1〜25%で
あるものが望ましい。
【0073】ところで、本発明第2装置においては、上
述の粉塵発生源からの粉塵を効率良く除去するのに適用
されるが、特に、粉塵発生源が、微粉塵を大量に含む半
導体素子製造工程における粉塵を発生する粉塵施設及び
これに付帯する粉塵発生施設に好適に用いられる。
【0074】なお、本発明第2装置のその他の詳細な説
明は、前記本発明第1装置のそれと重複するので、紙幅
を節約するために省略する。
【0075】
【作用】本発明によれば、液分離用回転ブラシに捕捉し
た液分を該液分離用回転ブラシの回転に伴い生じる遠心
力により該液分離用回転ブラシの周方向に飛散させるの
で、該液分離用回転ブラシよりも下流側に液分が流れる
ことを確実に防止でき、該液分離用回転ブラシによる気
液分離処理と、該液分離用回転ブラシの浄化とを並行し
て行える。
【0076】又、前記液分離用回転ブラシを浄化するた
めには、液分離用回転ブラシを駆動する駆動装置を設け
れば済むので、構成が簡単になると共に小型化及びコン
パクト化を図ることができ、更に、洗浄液の交換などの
面倒なメンテナンス作業が不要になるので、メンテナン
スが簡単になる。
【0077】本発明第2方法及び本発明第2装置によれ
ば、粉塵発生源かち粉塵を含有する気体が液分離装置に
導入されて水分、油分などを分離した後に集塵装置に導
入される。従って、集塵装置のフィルタの表面に水分、
油分或いはこれらと共にこれらに吸着された粉塵が付着
するおそれが無くなり、フィルタの目詰まりの進行が気
体中の水分や油分によって促進されることが防止され
る。
【0078】又、集塵装置のフィルタに水分や油分が浸
透して残留することも無くなり、フィルタ内への水分や
油分の残留による再生能力の低下ないし喪失が防止され
る。
【0079】しかも、集塵装置として、フィルタを縦軸
円筒形に形成し、気体をその内側から外側に貫流させる
一方、これの内部に配置した粉塵除去具でフィルタから
粉塵を除去してフィルタの集塵能力の回復を図る自己再
生型の集塵装置を用いているので、集塵用フィルタの再
生のために大規模な逆洗装置を設ける必要がなく、装置
全体を小型でコンパクトにできる。
【0080】
【実施例】以下、本発明において、粉塵発生源が半導体
素子製造工程である場合の実施例について図面に基づい
て具体的に説明する。
【0081】以下、本発明の一実施例に係る粉塵除去装
置が、半導体素子製造工程において微粒子粉塵を発生す
る微粒子粉塵発生源1である場合について詳細に説明す
る。
【0082】本発明の一実施例に係る粉塵除去装置は、
図1の構成図に示すように、半導体素子製造工程におい
て微粒子粉塵を発生する微粒子粉塵発生源1に導出ダク
ト2で連通させた液分離装置3と、この液分離装置3の
上側に直結された自己再生型集塵装置4と、この集塵装
置4から導出された排気ダクト5と、この排気ダクト5
に介在させた有害ガス処理装置6及び送風機7とを備え
る。
【0083】この送風機7は、気体を微粒子粉塵発生源
1から導出ダクト2、液分離装置3、集塵装置4、有害
ガス処理装置6及び排気ダクト5を経て、大気中に放出
させるように構成してあればよく、例えば微粒子粉塵発
生源1に大気を吸入するための吸気ダクトを設け、この
吸気ダクトに介在させたり、上記導出ダクト2に介在さ
せたり、液分離装置3内或いは集塵装置4内に設けたり
してもよい。
【0084】このような微粒子粉塵発生源1から導出ダ
クト2、液分離装置3、集塵装置4、有害ガス処理装置
6及び排気ダクト5を経て、大気中に放出させる気流が
形成されると、微粒子粉塵発生源1で発生した微粒子粉
塵、微粒子粉塵発生源1に侵入した水分及び油分はその
気流に乗り、あるいは、その気流に押されて導出ダクト
2を経て液分離装置3に導入され、ここで後に詳しく説
明するようにして水分、油分及び比較的大きい微粒子粉
塵を除去した後、更に、粉塵装置4に導入されて残りの
微粒子粉塵が除去される。
【0085】粉塵装置4から排出される気体は、水分、
油分及び微粒子粉塵を除去されたものではあるが、有害
な気体成分を含んでいるので、更に有害ガス処理装置6
に導かれ、ここで、主として酸化、還元、中和などの化
学処理や活性炭やゼオライト等の吸着材で処理して無害
化された後大気中に放出される。
【0086】上記液分離装置3は、円筒形の縦軸の匣体
31を備え、この匣体31の内部に縦軸の円筒状に形成
された液分離室32が形成される。又、この匣体31の
下端から所定の高さにおいて、液分離室32を導出ダク
ト2に連通させる入口33が形成されると共に、上壁3
4に開口部を形成して液分離室32を集塵装置4に連通
させる出口35が形成されている。
【0087】上記匣体31を形成する素材は特に限定さ
れるものではなく、例えば、紙、木、合成樹脂又は金属
などを用いることができるが、気流の圧力に耐える程度
の機械的強度、特に剛性を有することが必要である。
【0088】この実施例では、機械的強度に優れ、ま
た、耐候性、耐薬品性及び耐酸性、耐アルカリ性及び耐
熱性に優れた繊維強化合成樹脂(FRP)で匣体31を
形成している。
【0089】また、上記匣体31の形状は、内部に液分
離室32を形成できる中空形状であれば特に限定される
ものではなく、立方形、直方形などの多角立方体、円筒
形、楕円筒形などに形成すればよいが、製造コストの低
減を図るためできるだけ単純な形状に形成することが好
ましい。
【0090】この実施例では、匣体31を平板材に曲げ
たり、ハンドレイアップ法、スプレーアップ法、真空バ
ッグ成形法、加圧バッグ成形法、オートクレープ成形
法、コールドプレス成形法、スクイーズ成形法、リザー
バー成形法、射出成形法、減圧注入成形法、マッチドダ
イ成形方法、SMC成形法など公知のFRP成形方法に
よって簡単に成形できる円筒形に形成している。
【0091】更に、上記匣体31の大きさは予め求めら
れる単位時間の処理量、後述する吸油性ポリマー8、吸
水性ポリマー9などの交換周期などの処理能力に対応し
て設計すればよい。
【0092】上記液分離室3は、匣体31の内部に形成
してあれば良く、匣体31の内部に液分離室3を区画す
る隔壁を設けてもよいが、この実施例では、構成を簡単
にするとともに、小型化、コンパクト化及び軽量化を図
るため、匣体31そのものが液分離室3の周囲壁を構成
するようにしている。
【0093】上記液分離装置3には、更に、入口33と
出口35との間で液分離室32に内接して縦軸心回りに
回転可能に設けた円盤状の液分離用回転ブラシ36と、
集塵装置4の粉塵除去具、この実施例では、粉塵除去用
螺旋ブラシ42の駆動装置を兼ねる駆動装置Mとが設け
られ、液分離室32内を入口33から出口35に上昇す
る気流が全て連続回転する液分離用回転ブラシ36に接
触するように構成している。
【0094】液分離用回転ブラシ36の毛の素材は、特
に限定されず、例えば天然又は合成の繊維、鋼、真鍮、
銅などの金属線、これらの複合材など、一般にブラシの
毛に使用されているものの中から自由に選択することが
できる。
【0095】この液分離用回転ブラシ36の毛の毛先の
長さは特に限定されず、毛先が匣体31の内周面から少
し離れる程度から、毛先が匣体31の内周面に触れる程
度までの長さが好ましい。
【0096】毛先が匣体31の内周面に触れる程度以上
に長い場合には、匣体31の内周面の摩耗が生じるおそ
れがあるので、毛の素材として金属線を用いるのは好ま
しくなく、匣体31の内周面から毛先が大きく離れる場
合には液分離用回転ブラシ36と匣体31との間を油分
や水分を含んだ気体が上昇する恐れが生じるので好まし
くない。
【0097】しかし、毛先が匣体31の内周面から少し
離れる程度であれば、液分離用回転ブラシ36の回転に
ともなって液分離用回転ブラシ36の周縁と匣体31と
の間に遠心方向に流れる気流が生じ、この気流が液分離
用回転ブラシ36と匣体31との間を油分や水分を含ん
だ気体が上昇することを防止するので問題はないのであ
る。
【0098】液分離用回転ブラシ36に気流が接触する
と、気流に含まれた油分及び水分は液分離用回転ブラシ
36の毛の間に捕捉され、気流から分離される。液分離
用回転ブラシ36に捕捉された油分及び水分は液分離用
回転ブラシ36の回転に伴う遠心力で液分離室32の周
壁39に運ばれ、液分離室32の周壁39に沿って自重
で液分離室32の底部に流下し、油分と水分とが上下に
分離して溜まる。
【0099】又、気流に含まれた粉塵の一部分、特に比
較的粒径が大きい粉塵も液分離用回転ブラシ36の毛の
間に捕捉されたり、液分離用回転ブラシ36に付着した
油分或いは水分に吸着されたりして、遠心力により油分
或いは水分と共に液分離室32の周壁39に運ばれ、更
に、液分離室32の底部に流れて行く。
【0100】このように、気流からの油分、水分及び粉
塵の一部分の分離と、これらを液分離用ブラシ36から
除去して液分離室32の底部に回収することが並行して
行われ、残りの粉塵は液分離用回転ブラシ36の毛の間
を通る気流に乗って出口35から集塵装置4に吸入され
る。つまり、液分離用ブラシ36の浄化のために気液分
離処理が中断されることはない。
【0101】そして、このようにして液分離用回転ブラ
シ36により気流から、水分や油分更に粉塵の一部分を
除去する方法によれば、水分及び油分を分離するために
気体が通過する液分離用回転ブラシ36による圧損が小
さいので、送風機7として低能力で小型のものを使用す
ることができる結果、装置を一層小型に、かつ、コンパ
クトにできると共に、設備コスト及びランニングコスト
を削減することができる。
【0102】この実施例においては、水分、油分或いは
水分と油分の廃棄処理を容易にするために、液分離室3
2の底部に、必要に応じて、吸水性ポリマー9、吸油性
ポリマー8或いは吸水性ポリマー9と吸油性ポリマー8
の積層体が配置され、液分離室32の底部に流下した水
分、油分或いは水分と油分をこれらのポリマーに吸着さ
せ、これらのポリマーを液分離室32から取り出して廃
棄できるようにしている。
【0103】この場合、液分離室32の底部に吸油性ポ
リマー8或いは吸水性ポリマー9を配置する形態は特に
限定されず、例えば粒状或いは粉末状のものを液分離室
32の底部に適当な厚さに敷き詰めることができ、この
場合、両者を混合して敷き詰めてもよいが、吸油性ポリ
マー8と吸水性ポリマー9とは上下に層状に分けて敷き
詰め、両者を分けて廃棄処理できるようにすることが好
ましい。
【0104】両者を分けて廃棄処理する上では、廃棄処
理の作業性を高めるために、粒状の吸油性ポリマー8や
吸水性ポリマー9を使用するよりも、吸油性ポリマー8
と吸水性ポリマー9とをそれぞれ一体物に形成すること
が好ましく、このような一体物としては、吸油性ポリマ
ー8或いは吸水性ポリマー9を担持した多孔質体や、吸
油性ポリマー8或いは吸水性ポリマー9を配合した合成
樹脂が考えられる。また、このような一体物の形状は特
に限定されないが、液分離室32の容積の増大による大
型化を避けるため、例えば液分離室32の底部内に収納
できるフィルム、シート或いは板状に形成することが好
ましい。
【0105】ここで使用される吸油性ポリマー8とは油
を吸収し、保持するものであれば特に限定されるもので
はなく、この場合、公知のものが使用可能である。
【0106】又、ここで使用される吸水性ポリマー9と
は油を吸収し、保持するものであれば特に限定されるも
のではなく、この場合、公知のものが使用可能である。
【0107】加えて、この匣体31の入口33よりも下
側の部分31aはその上側の部分31bから分解できる
ようにしてあり、所定量の水分や油分更に粉塵が液分離
室32内の底部に溜まった時、吸油性ポリマー8、吸水
性ポリマー9或いは吸油性ポリマー8と吸水性ポリマー
9の積層体などの交換時期が到来した時などにこの匣体
31の下部31aを分解し、水分、油分或いは水分と油
分又はこれらと粉塵を含んだポリマー及びその他の粉塵
とに分別する分別処理場に運び、分別後に空に成った匣
体31の下部に新しい吸水性ポリマー9と吸油性ポリマ
ー8を入れた後、匣体31の上部31bに下部31aが
組み付けられる。
【0108】又、匣体31の下部31aを複数個用意し
ておいて、回収された油分、水分、粉塵などの入った匣
体31の下部31aと、新しい吸水性ポリマー9と吸油
性ポリマー8とを入れた他の1つの匣体31の下部31
aとを交換するようにしてもよい。
【0109】このようにすれば、作業者が直接に有害な
粉塵や有害物質を吸収している吸油性ポリマー8或いは
吸水性ポリマー9又は吸油性ポリマー8と吸水性ポリマ
ー9の積層体などに触れずに済むので安全性を高めるこ
とができる。
【0110】なお、この場合、回収された油分、水分、
粉塵などの入った匣体31の下部31aを分離した後、
蓋31cによってその上面開口を密閉することが安全性
を高める上で好ましい。
【0111】上記集塵装置4は、液分離装置3から集塵
装置4との間で気流から粉塵が分離され、堆積するこ
と、液分離装置3から集塵装置4までの流路抵抗による
圧損が生じることなどを防止すると共に、装置全体を一
層小型、かつ、コンパクトにし、又、回収された粉塵な
どの後処理場への運搬の安全性を高めるために、この実
施例では液分離装置3に直結される。
【0112】即ち、この実施例の集塵装置4は、液分離
装置3の上側に、その匣体31と同軸心に配置される縦
軸の有蓋円筒形の匣体41と、この匣体41と同軸心状
に配置される粉塵除去用螺旋ブラシ42と、この粉塵除
去用螺旋ブラシ42に外接する円筒状にフィルタ43と
を備える。
【0113】又、上記フィルタ43と匣体41の周壁4
1aとの間に円環状の浄気室44が形成されると共に、
匣体41の上部にこの浄気室44の上部に排気ダクト5
に浄気室44を連通させる導出口45が形成されてい
る。
【0114】上記匣体41の下面は液分離装置3の匣体
31の上壁34で覆われ、この上壁34の中央部に、平
面視において、粉塵除去用螺旋ブラシ42の輪郭と一致
するように円形に形成された液分離装置3の出口35が
集塵装置4の導入口に兼用されている。
【0115】上記匣体41を形成する素材は特に限定さ
れず、例えば、紙、木、合成樹脂、金属などを用いるこ
とができるが、気流の圧力に耐える程度の機械的強度、
特に剛性を有することが必要である。
【0116】この実施例では、匣体41が、機械的強度
に優れ、また、耐候性、耐薬品性、耐酸性、耐アルカリ
性及び耐熱性に優れた合成樹脂で形成されている。
【0117】又、上記匣体41の形状は、中空形状に形
成されており、フィルタ43と匣体41の周壁41aと
の間に円環状の浄気室44が形成されているが、フィル
タ43が、全周囲にわたって形成されたり、又は、周方
向に部分的に連続して、或いは、断続して形成されてい
れば良い。
【0118】即ち、匣体41は、例えば、立方形、直方
形などの多角立方体、円筒形、楕円筒形などに形成すれ
ばよいが、製造コストの低減を図るためにはできるだけ
単純な形状にすることが好ましく、また、円筒形のフィ
ルタ43の全体にわたって均等な濾過が行われるように
するためには、フィルタ43の全周囲にわたって浄気室
44を形成することが好ましい。このような観点からこ
の実施例では匣体41を有蓋円筒形に形成している。
【0119】更に、上記匣体41の大きさは予め求めら
れる単位時間の処理量、螺旋ブラシ42、フィルタ43
などの交換周期などの処理能力に対応して設計される。
【0120】上記粉塵除去用螺旋ブラシ42は、中心軸
42aを備え、この中心軸42aを中心にして毛42b
が螺旋面を形成するように並ぶブラシであり、毛42b
の並びの間に一定の螺旋状の通気路42cが形成され
る。
【0121】この粉塵除去用螺旋ブラシ42の毛42b
の素材は、特に限定されるものではなく、具体的には、
例えば天然又は合成の繊維、鋼、真鍮、銅などの金属線
など、一般にブラシの毛に使用されているものの中から
自由に選択することができ、この実施例では、粉塵除去
用螺旋ブラシ42の毛先やフィルタ43の内周面の摩耗
を長期間にわたって防止するために、合成樹脂製の毛を
用いた粉塵除去用螺旋ブラシ42が使われている。
【0122】この毛42bの毛足の長さは少なくともフ
ィルタ43の内周面に毛42aの先端がある程度の圧力
をもって接触できる程度にすることが必要であり、毛4
2aの先端部がフィルタ43の内周面の近傍で曲がって
所定の長さにわたってフィルタ43の内周面に沿う程度
にすることが好ましい。
【0123】上記粉塵除去用螺旋ブラシ42の中心軸4
2aは匣体41の上壁41b上に搭載された駆動装置M
に連結され、又、この中心軸42aの下端部には液分離
装置3の液分離用回転ブラシ36が連結され、駆動装置
Mによって、粉塵除去用螺旋ブラシ42と液分離装置3
の液分離用回転ブラシ36とを同時に同方向に駆動でき
るようにしている。
【0124】粉塵除去用螺旋ブラシ42の毛42bの並
びが螺旋状であるので、この粉塵除去用螺旋ブラシ42
を旋回させると、フィルタ43の中空部内の気体を上昇
または下降させることができるが、集塵を主目的として
運転する間は、フィルタ43の全面にわたって均等に粉
塵が運ばれるようにするために、気体が上昇する方向に
回転させて、導入口から導入された気体を通気路42c
を通って上昇させ、フィルタ43全体にわたって均等な
圧力で流入させることが有利である。
【0125】粉塵を含有する気体が粉塵除去用螺旋ブラ
シ42に接触すると、粉塵が毛42bの間に捕捉され、
遠心力によってフィルタ43の内周面に運ばれる。ま
た、この粉塵除去用螺旋ブラシ42の毛42bに触れる
ことなく、通気路42cを通ってフィルタ43の内周面
に達した気体中に浮遊している微粒子粉塵は気体がフィ
ルタ43を内側から外側に貫流することによりフィルタ
43に捕捉される。
【0126】フィルタ43の構成は、0.3μm以下の
粉塵を捕獲できるものであれば特に限定されるものでは
ないが、例えば捕集可能な微粒子粉塵の最小粒径をとす
る場合には、1枚の厚さ1.5mm程度のフェルトで構
成することができる。
【0127】しかしながら、この実施例では、捕集可能
な微粒子粉塵の最小粒径を0.01mm程度にするため
に、内側から外側に順に目が小さくなる3層以上のフィ
ルタを積層した積層フィルタで構成している。
【0128】上記フィルタ(積層フィルタ)43を構成
するフィルタ43A・43B・43Cの積層数は3層以
上であればよく、用途にもよるが、1層又は2層では粒
径0.01μmの微粒子粉塵を捕獲できないので好まし
くない。
【0129】又、積層フィルタ43の上流側に目の小さ
いフィルタ43B又は43Cを配置することは、そのフ
ィルタ43B又は43Cの目の大きさで比較的小さな粉
塵を捕獲できるが、目詰まりが早く、使用可能期間が短
くなるので好ましくない。
【0130】積層フィルタ43の各フィルタ43A・4
3B・43Cの目の大きさは、用途、捕獲される微粒子
粉塵の粒径分布などを考慮して適宜設定される。
【0131】この実施例では、目の大きさが200μm
程度の第1層フィルタ43Aと、目の大きさが50〜2
00μmの第2層フィルタ43Bと、目の大きさが1〜
50μmより大きい第3層フィルタ43Cとが積層され
る。
【0132】フィルタ43に微粒子粉塵を含む気流を貫
流させると、第1層フィルタ43Aの目aの大きさより
も粒径の大きい塵埃は全て第1層フィルタ43Aに捕獲
され、捕獲された塵埃が第1層フィルタ43Aの目aを
塞ぐ面積は次第に広くなる。
【0133】これにより、第1層フィルタ43Aの目a
の平均的大きさは小さくなるが、ここで塵埃が球形であ
り、フィルタの目が正方形であると仮定し、第1層フィ
ルタ43Aの目aと同じ大きさの塵埃が第1層フィルタ
43Aの目aに捕獲されたと考えると、塵埃が詰まった
目ではその目の大きさの約0.11倍以下の塵埃が通過
できることになる。
【0134】この値は第1層フィルタ43Aがほぼ完全
に目詰まりした状態での理論的な集塵限界粒径である
が、積層フィルタ43の圧力損失が大となると、粉塵除
去用螺旋ブラシ42を回転させて積層フィルタ43が再
生される。
【0135】図2の模式図に示すように、第1層フィル
タ43Aと第2層フィルタ43Bとの境界では、第1層
フィルタ43Aの目aはこれよりも目の大きさが小さい
第2層フィルタ43Bの目bに分割され、また、第2層
フィルタ43Bの目bの一部分が第1層フィルタ43A
の目aによって分割される。
【0136】このため、第1層フィルタ43Aと第2層
フィルタ43Bとの境界の目の平均値は第2層フィルタ
43Bの目bの大きさよりも小さくなり、この境界に第
2層フィルタ43Bの目bの大きさよりも小さい塵埃が
多量に捕獲され、これにより、この境界の実質的な前の
大きさは第2層フィルタ43Bの目bの大きさよりもか
なり小さくなる。
【0137】フィルタ43A・43B・43Cの積層
数、各層のフィルタ43A・43B・43Cの目a・b
・cの大きさなどにより最終層のフィルタ(ここでは第
3層フィルタ43C)とその前層のフィルタ43Bとの
境界でも実質的な目の大きさが決定され、フィルタ43
の集塵限界粒径が決まる。
【0138】現実には最終層のフィルタ43Cの目cの
大きさが1μm以上のものしか製造できないので、最終
層のフィルタ43Cの目の大きさと、その前の層のフィ
ルタ43Bの目の大きさとを上記のように選定したり、
フィルタの積層枚数を増やすことにより集塵限界粒径を
0.01μm程度或いはそれ以下とすることができる。
【0139】積層フィルタ43の厚さは、微粒子粉塵発
生源1と送風機7の吸入圧との圧力差、フィルタ43の
通気性ないし圧力損失、フィルタ43の機械的強度等を
考慮して決定すればよく、この実施例では5mm以上に
設定している。
【0140】また、積層フィルタ43の各フィルタ43
A・43B・43Cの厚さも、同様に微粒子粉塵発生源
1と送風機7の吸入圧との圧力差、各フィルタ43A・
43B・43Cの通気性ないし圧力損失、各フィルタ4
3A・43B・43Cの機械的強度とを考慮して決定す
ればよく、この実施例では、第1層フィルタ43Aの厚
さが積層フィルタ43の全厚さの20〜50%、第2層
フィルタ43Bの厚さが積層フィルタ43の全厚さの3
0〜60%、第3層フィルタ43Cの厚さが積層フィル
タ43の全厚さの1〜25%となるようにした。
【0141】上記積層フィルタ43を構成する各フィル
タ43A・43B・43Cの素材は特に限定されず、例
えば、天然繊維、合成繊維或いはこれらの混合物、延伸
合成樹脂フィルム、発泡合成樹脂、合成樹脂の可溶混練
物を溶出して形成した多孔質体、セラミックス多孔質体
などを用いることができ、又、繊維を用いる場合には、
その組織は編成組織、織成組織、不織組織のいずれの組
織を採用してもよい。
【0142】上記天然繊維は有機のものと無機のものと
に分類され、有機天然繊維としては、綿、スフ、パルプ
などの植物性繊維、羊毛、牛毛、豚毛、馬毛、絹などの
動物性繊維がその例として挙げられ、また、無機天然繊
維としてはガラス繊維などのセラミック繊維、ロックウ
ール、アスベストなどがその例として挙げられる。
【0143】上記合成繊維は有機のものと無機のものと
に分類され、有機合成繊維としてはポリアミド繊維、ポ
リエステル繊維、アクリル繊維、アセテート繊維などが
その例として挙げられ、無機合成繊維としてはカーボン
繊維、ボロン繊維などがその例として挙げられる。
【0144】もっとも、各フィルタの素材は処理される
気流中に含まれる物質と反応して崩壊したり、腐食され
たりしない素材を用いることが必要である。
【0145】この実施例では、第1層フィルタ43Aは
厚さ約4mmのポリプロピレン繊維を重ねて形成されて
おり、第2層フィルタ43Bは厚さ約3mmのポリプロ
ピレン繊維を重ねて形成されており、第3層フィルタ4
3Cは厚さ約1mmのポリプロピレン繊維を重ねて形成
されている。
【0146】なお、ここで複数層のフィルタ43A、フ
ィルタ43B及びフィルタ43Cを積層するということ
は、各層のフィルタ43A、フィルタ43B及びフィル
タ43Cが順に密着して設けられるという意味であっ
て、必ずしも各層のフィルタ43A、フィルタ43B及
びフィルタ43Cが例えば接着などの手法により不可分
に一体化されなくても良い。
【0147】又、積層フィルタ43は補強材で補強する
ことが可能であり、補強材としては、例えば金属、合成
樹脂などからなる有孔板、網がその例として挙げられ
る。この補強材は積層フィルタ43の何れかの層である
フィルタ43A、フィルタ43B又はフィルタ43Cに
接着、ビス止め、リベット止め、係着などの方法によっ
て固定してもよく、また、このいずれのフィルタとも結
合しなくてもよい。
【0148】更に、上記積層フィルタ43は樹脂含浸に
より補強してもよく、この場合、樹脂はいずれか1層の
フィルタ43A、フィルタ43B又はフィルタ43Cの
みに含浸させてもよく、複数層のフィルタに含浸させて
もよく、又、全層のフィルタ43A・43B・43Cに
含浸させてもよい。
【0149】積層フィルタ43に付着した微粒子粉塵
は、粉塵除去用螺旋ブラシ42が回転しながらフィルタ
43の内周面に接触することにより清掃され、自重で下
方に落下する。
【0150】粉塵除去用螺旋ブラシ42は、適当な時間
を置いて周期的に、或いは、随時に、駆動装置Mを逆方
向に作動させて、毛42bがフィルタ43の内周面を上
から下方向に掃く方向に螺旋ブラシ42を逆回転させて
も良い。そして、積層フィルタ43及び粉塵除去用螺旋
ブラシ42からの微粒子粉塵の払い落としに要する適当
な時間が経過した後、逆回転から再び元の回転方向に戻
すと、フィルタ43の内外の圧力差は元に戻り、効率の
良い濾過作用がフィルタ43の全面にわたって回復され
るようになる。
【0151】又、積層フィルタ43は粉塵除去用螺旋ブ
ラシ42により内周面を清掃されることにより、その目
を詰まらせていた微粒子粉塵が除去されて再生されるの
であり、この粉塵除去用螺旋ブラシ42は積層フィルタ
43の内周面を清掃する反動で毛42bが振動すること
により毛42bの間に詰まった微粒子粉塵が払い落とさ
れて再生される。
【0152】粉塵除去用螺旋ブラシ42が連続回転する
この実施例では、粉塵除去用螺旋ブラシ42及び積層フ
ィルタ43による粉塵の除去と粉塵除去用螺旋ブラシ4
2及び積層フィルタ43の再生とが同時に並行して、か
つ、連続して行われることになり、高い集塵能力を長期
間にわたって維持できることになる。
【0153】又、集塵装置4に導入された気体は、上述
したように油分及び水分が除去された気体であるので、
油分や水分更に粉塵が積層フィルタ43にベッタリ付着
することがない結果、積層フィルタ43の目詰まりの進
行を防止したり、更に、油分や水分が積層フィルタ43
に浸透して除去不能になることも無いので、高い集塵能
力を一層長期間にわたって維持できることになる。
【0154】粉塵除去用螺旋ブラシ42及び積層フィル
タ43から払い落とされた粉塵は、集塵装置4の導入口
を兼ねる液分離装置3の出口35を通って液分離室32
に落下し、最終的には液分離室32の底部に落下して液
分離室32で分離された粉塵と共に貯留される。従っ
て、集塵装置4によって分離除去された粉塵と、液分離
装置32で分離された廃棄物を同時に分別処理場などの
後処理場に運ぶことができ、作業員が有害物質に触れる
機会が少なくなり、安全性が高められる。
【0155】なお、この実施例において、液分離装置3
の底部に回収された粉塵の廃棄に際して、有害物質に対
する不特定多数の第三者の安全を確保するために、匣体
31内の底部に回収された粉塵及び必要に応じて設けら
れた吸油性ポリマー8と吸水性ポリマー9の積層体を包
む袋などの廃棄用容器を匣体31の下部31a内に配置
することは可能である。
【0156】又、上記中心軸42aを二重軸で構成し、
共通の駆動装置M又は個別の駆動装置で液分離用回転ブ
ラシ36と、粉塵除去用螺旋ブラシ42とを互いに独立
して同方向又は逆方向に回転させるようにしても良い。
【0157】更に、例えば図3に示すように、液分離装
置3と集塵装置4とを互いに独立させ、液分離装置3の
出口35と集塵装置4の導入口47とを中間ダクト10
で連通させるようにしてもよい。ここでは、液分離装置
3の液分離用回転ブラシ36を駆動する駆動装置M1
と、集塵装置4の粉塵除去用螺旋ブラシ42を駆動する
駆動装置M2とは別々に設けているが、液分離用回転ブ
ラシ36と螺旋ブラシ42とを連動させる適当な伝動機
構を有する共通の駆動装置で両者を共通に駆動するよう
にしてもよい。
【0158】特に、例えば図3に示すように、匣体41
の上壁41bと独立してフィルタ43の中空部分或いは
フィルタ43の上面全体を上側から蓋する蓋体41cを
設け、この蓋体41cの上側にフィルタ43の外側全周
に連続する浄気室44が均等に連通する集合室46を形
成し、この集合室46の中央に導出口45を開口させる
ことにより、フィルタ43の外周面から導出口45まで
の流路抵抗が周方向に均等になるようにすることができ
る。そして、このようにフィルタ43の外周面から導出
口45までの流路抵抗を周方向に均等にすることによ
り、フィルタ43の濾過能力を周方向に一層均一にする
ことができる。
【0159】加えて、上記集塵装置4の匣体41、粉塵
除去用螺旋ブラシ42及びフィルタ43は縦軸に限定さ
れず、例えば図4に示すように、横軸に配置することも
可能である。
【0160】更に加えて、上記各実施例において、例え
ば図4に示すように、液分離装置3の底壁31dをじょ
うご型に形成し、その下端に連設した取出口31eに仕
切弁37を設け、この仕切弁37の開閉により、液分離
装置3内で回収される油分や水分更に微粒子粉塵などの
廃棄物を随時取り出せるようにしてもよい。
【0161】上記実施例では、粉塵除去具として、粉塵
除去用螺旋ブラシ42を用い、集塵装置4のフィルタ4
3の内周面に接触させて、定位置で回転可能に形成した
ものについて説明したが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、円盤状の液分離用回転ブラシ等の他、粉塵
掻き取り用のヘラ等を用い、左右或いは上下に移動しつ
つ回転させて当該フィルタ43に捕捉された粉塵を除
去、回収するようにしても良いのである。
【0162】本発明において、液分離用回転ブラシや粉
塵掻き取り用のヘラが螺旋状に形成されている場合に
は、これらが、連続的に形成されている場合のほか、間
欠的に形成され、しかも全体として、螺旋形状をしてい
るものが挙げられる。
【0163】又、上記実施例では、粉塵の発生源とし
て、微粒子粉塵を大量に発生する半導体素子製造工業の
例について説明したが、本発明は、これに限定されるも
のではなく、粉塵の発生源として、例えば、プラスチッ
ク工業、資源産業、セラミック工業、粉末冶金工業、洗
剤工業、触媒工業、フェライト工業、色材工業、農薬工
業、飼料加工業、食品工業、廃棄物処理産業、バイオ関
連産業、化粧品工業及び医薬品工業などにおいても好適
に適用される。
【0164】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明第1装置
によれば、前記気体を貫流させる円盤状或いは螺旋状に
形成された液分離用回転ブラシを備えるので、本発明第
1方法の液分を含有する気体を液分離用回転ブラシの回
転軸心方向の片側からその反対側に貫流させて、液分離
用回転ブラシの毛間に液分を捕捉して気流から分離する
ことができる
【0165】又、本発明第1装置によれば、前記液分離
用回転ブラシを回転させる駆動装置を備えるので、この
駆動装置で液分離用回転ブラシを回転させることによ
り、本発明第1方法の前記気体を回転する液分離用ブラ
シの回転軸心方向の片側からその反対側に貫流させるこ
とができ、これにより、気流と液分離用回転ブラシの毛
との接触効率を高めて、液分を気流から効率良く分離す
ることができると共に、本発明第1方法の液分離用回転
ブラシに捕捉された液分を該液分離用回転ブラシの回転
に伴い生じる遠心力により該液分離用回転ブラシの周方
向に飛散させることを実施することができ、これによ
り、液分離用回転ブラシによる気液分離作用を中断する
ことなく液分離用回転ブラシを浄化することができ、し
かも、液分離用回転ブラシよりも下流への液分の流入を
確実に防止できる。
【0166】その上、液分離用回転ブラシを浄化するた
めに、回転ブラシを回転させる駆動装置を設ければ済む
ので、大型で高性能の洗浄装置を備えるものはもとよ
り、洗浄液タンクや、濾材と洗浄液タンクとの間で洗浄
液を循環させる配管及び液体ポ ンプを設ける従来例に比
べても構成を簡単にできると共に、装置の小型化及びコ
ンパクト化を図ることができ、設備コストを大幅に削減
することができる。
【0167】しかも、液分離用回転ブラシの浄化に洗浄
液を使用しないので、洗浄液の交換などのメンテナンス
が不要になり、メンテナンスフリーと言える程度にメン
テナンスが簡単になり、このことと、液分離用回転ブラ
シの浄化のため消費するエネルギーを節約できることと
が相乗してランニングコストを大幅に削減することがで
きる。
【0168】又、本発明第1装置によれば、前記液分離
用回転ブラシの周囲を覆う内周面及び該内周面に沿って
流下した液分を貯留する底部を有する液分離室を備える
ので、本発明第1方法の液分離用回転ブラシに捕捉さ
れ、その回転によって周方向に飛ばされる液分を該液分
離用回転ブラシの周囲に設けた液分離室の内周面に受け
止めさせ、この内周面に受け止めた液分を自重により前
記液分離室の底部に流下させ、該底部に貯留することを
実施することができ、これにより、気流から分離された
有害物質からなる液分や有害物質を含む液分を周囲に飛
散させることなく安全に液分離室の底部に回収すること
ができる。
【0169】次に、本発明第2装置は、粉塵発生源から
導入した粉塵を含有する気体中の油分及び水分を分離除
去する液分離装置と、該液分離装置で油分及び水分を除
去された前記気体中の粉塵をフィルタで濾過して除去す
る集塵装置とを備える粉塵の除去装置において、前記液
分離装置が、前記気体を貫流させる円盤状或いは螺旋状
に形成された液分離用回転ブラシと、これを駆動する駆
動装置とを備える。
【0170】この構成において、駆動装置で液分離用回
転ブラシを回転させながら、粉塵発生源からの粉塵を含
有する気体を液分離用回転ブラシの回転軸心方向の片側
からその反対側に貫流させることにより、本発明第2方
法の粉塵発生源からの粉塵を含有する気体を回転する液
分離用回転ブラシの回転軸心方向の片側からその反対側
に貫流させることを実施することができ、これにより、
気流と液分離用回転ブ ラシの毛或いはこれに付着した液
分との接触効率を高めて液分を気流から効率良く分離す
ることができる。
【0171】又、駆動装置で液分離用回転ブラシを回転
させることにより、本発明第2方法の液分離用回転ブラ
シに捕捉された液分を該液分離用回転ブラシの回転に伴
い生じる遠心力により該液分離用回転ブラシの周方向に
飛散させることを実施することができ、その結果、液分
離用回転ブラシによる気液分離作用を中断することなく
液分離用回転ブラシを浄化できると共に、液分離用回転
ブラシよりも下流への液分の流入を確実に防止できる。
【0172】その上、液分離用回転ブラシを浄化するた
めに、回転ブラシを回転させる駆動装置を設ければ済む
ので、大型で高性能の洗浄装置を備えるものはもとよ
り、洗浄液タンクや、濾材と洗浄液タンクとの間で洗浄
液を循環させる配管及び液体ポンプを設ける従来例に比
べても構成を簡単にできると共に、装置の小型化及びコ
ンパクト化を図ることができ、設備コストを大幅に削減
することができる。
【0173】しかも、液分離用回転ブラシの浄化に洗浄
液を使用しないので、洗浄液の交換などのメンテナンス
が不要になり、メンテナンスフリーと言える程度にメン
テナンスが簡単になり、このことと、液分離用回転ブラ
シの浄化のため消費するエネルギーを節約できることと
が相乗してランニングコストを大幅に削減することがで
きる。
【0174】又、本発明第2装置によれば、前記液分離
用回転ブラシの周囲を覆う内周面及び該内周面に沿って
流下した液分を貯留する底部を有する液分離室を備える
ので、本発明第2方法の液分離用回転ブラシに捕捉さ
れ、その回転によって周方向に飛ばされた液分を該液分
離用回転ブラシの周囲に設けた液分離室の内周面に受け
止めさせ、この内周面に受け止めた液分を自重により前
記液分離室の底部に流下させ、該底部に貯留することを
実施することができ、これにより、気流から分離された
有害物質からなる液分や有害物質を含む液分を周囲に飛
散させることなく 安全に液分離室の底部に回収すること
ができる。
【0175】更に、本発明第2装置によれば、上述のよ
うにして液分離用回転ブラシによって前記気流から水分
及び油分を分離した後、この液分離用回転ブラシを通過
した気体を前記フィルタに導き、該フィルタで濾過する
ことにより粉塵を分離して回収するので、フィルタが水
分や油分で再生不能になる程度に目詰まりすることを防
止でき、集塵装置において長期間にわたって例えば0.
3μm程度以下の微細な粉塵をも捕集できるようにな
る。
【0176】本発明第2装置において、特に、粉塵発生
源から順に液分離装置、集塵装置を経て外部に流れる気
流を形成する送風機が設けられると、粉塵発生源から液
分離装置及び集塵装置に効率良く粉塵を含んだ気体を送
ることができ、その結果、微粒子粉塵の回収効率を高め
ることができる。
【0177】本発明第2装置において、特に、前記集塵
装置が、筒状に形成されたフィルタと、このフィルタの
外周囲に形成される浄気室と、これらフィルタ及び浄気
室を取り囲み、且つフィルタの内側に液分離装置からの
気体を導入する導入口及び浄気室を外部に連通する導出
口を有する匣体と、フィルタの内周面に接触して移動す
る粉塵除去具と、この粉塵除去具を駆動する駆動装置と
を備える場合には、本発明第2方法において、粉塵発生
源からの粉塵を含有する気体より液分を分離除去した
後、前記気体を筒形に形成された前記フィルタの内側か
ら外側に貫流させて濾過することにより粉塵を該フィル
タに捕捉して気流から分離し、粉塵除去具を前記フィル
タの内周面に接触させて随時に又は常時連続して移動さ
せ、フィルタの内周面を清掃して該フィルタに捕捉され
た粉塵を該フィルタから除去し、回収することができ
る。
【0178】又、これにより、このフィルタの内周面に
付着し残された粉塵を粉塵除去具で掃き落としたり、掻
き落としたりして除去し、長期間にわたって要求される
一定以上の濾過能力、例えば半導体素子製造設備及びそ
の付帯設備において生成する 有害成分を含む0.3μm
以下の微粒子粉塵をも効率良く分離、除去できる能力を
確保することができる
【0179】本発明第2装置において、特に、前記粉塵
除去具が前記フィルタの軸心に位置する中心軸と、この
中心軸を中心にして毛が螺旋面を形成するように並べた
螺旋ブラシからなる場合には、この螺旋ブラシが集塵装
置の駆動装置によって駆動され、回転してフィルタ内側
の気体に気体導入側からその反対側(導出側)に流れを
与えることができ、フィルタの全面にわたって均等な圧
力で気体を流入させてフィルタの濾過作用を全面にわた
って均等にし、局部的に粉塵が集まって目詰まりを生じ
ることを防止できる。
【0180】又、この場合には、前記フィルタの内周面
を上から下に掃くように螺旋ブラシを該フィルタに接触
させることができ、これにより、螺旋ブラシ及びフィル
タから円滑に、かつ、効率良く微粒子粉塵を払い落とす
ことができる。
【0181】本発明第2装置において、特に、前記液分
離装置が、その内部に縦軸心回りに回転可能に配置され
た液分離用回転ブラシの周囲を覆う縦軸の内周面と、前
記液分離用回転ブラシの下側に粉塵発生源の気体を導入
する入口と、前記液分離用回転ブラシの上側から前記集
塵装置に気体を流出させる出口とを有する匣体を備え、
液分離装置のこの出口が前記集塵装置の匣体の導入口に
兼用されていると、集塵装置から落下する粉塵を液分離
室に落下させて貯留させることができるので、液分離装
置と集塵装置との間で気流の流路に粉塵が気流から分離
してもその流路に堆積するおそれがなくなり、液分離装
置から集塵装置までの流路抵抗による圧損が生じること
が防止されるとともに、装置全体を一層小型、かつ、コ
ンパクトにすることができるのであり、又、回収された
粉塵などの後処理場への運搬の安全性を高めることがで
きる。
【0182】又、本発明第2装置において、前記液分離
室の底部に吸水性ポリマー、吸油性ポリマー又は吸水性
ポリマーと吸油性ポリマーとの積層体が配置されると、
分離 された液分を、液分離室の底部に配置した吸水性ポ
リマー又は吸油性ポリマー若しくは吸水性ポリマーと吸
油性ポリマーとに吸収させ、これらのボリマーと共に廃
棄すると、分離された水分又は油分若しくは水分と油分
との取扱い性が良くなり、至極簡単に廃棄処理できる。
【0183】更に、本発明第2装置において、前記液分
離室の下部がその上部から分離可能に形成されている
と、液分離室の底部に回収された水分又は油分若しくは
水分と油分とを、或いはこれに加えてフィルタによって
捕集され、液分離室の底部に回収された塵埃を液分離室
の下部に入れたまま、この液分離室の下部を後処理場に
運ぶことができ、後処理場への運搬時に作業員が廃棄物
に接触する必要がなくなり、一層安全性を高めることが
できる。
【0184】加えて、本発明第2装置において、前記
層フィルタが内側から外側に順に目が小さくなる3層以
上のフィルタを積層した積層フィルタで構成されている
と、各層のフィルタの目の重なり、特に、最終層とその
前の層のフィルタの目の重なりによって捕集可能な最少
粒径を0.3μmよりも小さくできる。
【0185】この場合、上記積層フィルタが、目の大き
さが200μm程度の第1層フィルタと、目の大きさが
50〜200μm程度の第2層フィルタと、目の大きさ
第2層フィルタのそれよりも小さく1μmより大きい
第3層フィルタとからなる場合には、捕集可能な最
径を0.01μm程度にすることができる。
【0186】そして、この3層の積層フィルタで集塵装
置のフィルタを構成する場合には、積層フィルタの厚さ
を5mm以上とし、第1層フィルタの厚さが積層フィル
タ全体の厚さの20〜50%、第2層フィルタの厚さが
積層フィルタ全体の厚さの30〜60%、第3層フィル
タの厚さが積層フィルタ全体の厚さの1〜25%とする
ことにより、十分な機械的強度が得られるだけでなく、
優れた粉塵の除去効果が得られるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明第2装置の構成図である。
【図2】図2は本発明に用いられる第1層と第2層のフ
ィルタの関係を示す模式図である。
【図3】図3は本発明第2装置の他の実施例を示す構成
図である。
【図4】図4は本発明第2装置の更に他の実施例を示す
構成図である。
【図5】図5は本発明に先立って発明した自己再生型集
塵装置の構成図である。
【符号の説明】
1 微粒子粉塵発生源 3 液分離装置 4 集塵装置 7 送風機 8 吸油性ポリマー 9 吸水性ポリマー 31 匣体 31a 下部 31b 上部 32 液分離室 33 入口 34 上壁 35 出口 36 液分離用回転ブラシ 38 駆動装置39 内周面 41 匣体 42 粉塵除去用回転ブラシ 43 積層フィルタ 43A 第1層フィルタ 43B 第2層フィルタ 43C 第3層フィルタ 44 浄気室 45 導出口

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液分を含有する気体を、回転する液分離
    用回転ブラシの回転軸心方向の片側からその反対側に貫
    流させ、 前記気体が該液分離用回転ブラシを通過する間に液分を
    該液分離用回転ブラシの毛間に捕捉して気流から分離
    し、 該液分離用回転ブラシに捕捉された液分を該液分離用回
    転ブラシの回転に伴い生じる遠心力により該液分離用回
    転ブラシの周囲に設けた液分離室の内周面に運び、 この内周面に沿って自重により前記液分離室の底部に落
    下させ、該底部に貯留することを特徴とする気液分離方法。
  2. 【請求項2】 粉塵発生源からの液分を含有する気体よ
    り液分を分離除去する気液分離装置において、 前記気体を貫流させる円盤状或いは螺旋状に形成された
    液分離用回転ブラシと、 この液分離用回転ブラシを回転させる駆動装置と、 前記液分離用回転ブラシの周囲を覆う内周面及び該内周
    面に沿って流下した液分を貯留する底部を有する液分離
    室と、 を備えることを特徴とする気液分離装置。
  3. 【請求項3】 粉塵発生源からの粉塵を含有する気体よ
    り油分又は水分若しくは油分及び水分を含む液分を分離
    除去した後、該気体をフィルタに導いて粉塵を分離して
    回収する粉塵除去方法において、 前記気体を回転する液分離用回転ブラシの回転軸心方向
    の片側からその反対側に貫流させ、 前記気体が該液分離用回転ブラシを通過する間に液分を
    該液分離用回転ブラシの毛の間に捕捉して気流から分離
    除去した後、 この液分離用回転ブラシに捕捉された液分を該液分離用
    回転ブラシの回転に伴 い生じる遠心力によって該液分離
    用回転ブラシの周囲に設けた液分離室の内周面に運び、 この内周面に沿って自重により該液分離室の底部に落下
    させて該底部に貯留する一方、 前記液分離用回転ブラシを通過した気体を前記フィルタ
    に導く、 ことを特徴とする 粉塵除去方法。
  4. 【請求項4】 分離された液分を、液分離室の底部に配
    置した吸水性ポリマー又は吸油性ポリマー若しくは吸水
    性ポリマーと吸油性ポリマーとに吸収させ、これらのボ
    リマーと共に廃棄する請求項3に記載の粉塵除去方法。
  5. 【請求項5】 粉塵発生源からの粉塵を含有する気体
    り液分を分離除去した後、前記気体を筒形に形成された
    前記フィルタの内側から外側に貫流させて濾過すること
    により粉塵を該フィルタに捕捉して気流から分離し、粉
    塵除去具を前記フィルタの内周面に接触させて随時に又
    は常時連続して移動することによりフィルタの内周面を
    清掃して該フィルタに捕捉された粉塵を該フィルタから
    除去し、回収する請求項3又は4に記載の粉塵除去方
    法。
  6. 【請求項6】 粉塵除去具が粉塵除去用回転ブラシ又は
    粉塵掻き取り用のヘラである請求項5に記載の粉塵除去
    方法。
  7. 【請求項7】 前記フィルタ及び前記粉塵除去具から自
    重落下する粉塵を該フィルタの下方に配置した液分離室
    に落下させて当該液分離室の底部に貯留させる請求項3
    ないし6のいずれか1項に記載の粉塵除去方法。
  8. 【請求項8】 粉塵発生源が半導体素子製造工程におけ
    る粉塵を発生する設備及びこれに付帯する設備である請
    求項ないし7のいずれか1項に記載の粉塵除去方法。
  9. 【請求項9】 粉塵発生源から導入した粉塵を含有する
    気体中の油分及び水分を分離除去する液分離装置と、該
    液分離装置で油分及び水分を除去された前記気体中の
    塵をフィルタでろ過して除去する集塵装置を備える粉
    塵除去装置において、前記液分離装置が、前記気体を貫流させる円盤状或いは
    螺旋状に形成された液分離用回転ブラシと、 この回転ブラシを駆動する駆動装置と、 この液分離用回転ブラシの周囲を覆う内周面及び該内周
    面に沿って流下した油分及び水分を貯留する底部を有す
    る液分離室と を備えることを特徴とする 粉塵除去装置。
  10. 【請求項10】 粉塵発生源から順に液分離装置、集塵
    装置を経て外部に流れる気流を形成する送風機が設けら
    れている請求項9に記載の粉塵除去装置。
  11. 【請求項11】 前記集塵装置は、筒状に形成されたフ
    ィルタと、このフィルタの外周囲に形成される浄気室
    と、これらフィルタ及び浄気室を取り囲み、且つフィル
    タの内側に液分離装置からの気体を導入する導入口及び
    浄気室を外部に連通する導出口を有する匣体と、フィル
    タの内周面に接触して移動する粉塵除去具と、この粉塵
    除去具を駆動する駆動装置とを備える請求項9又は10
    に記載の粉塵除去装置。
  12. 【請求項12】 前記粉塵除去具がフィルタの内周面に
    接触して回転する粉塵除去用ブラシ又は粉塵掻き取り用
    のヘラからなる請求項11に記載の粉塵除去装置。
  13. 【請求項13】 前記粉塵除去具が前記フィルタの軸心
    に位置する中心軸と、この中心軸に植設され、前記フィ
    ルタの内周面に接触する毛とを備える粉塵除去用ブラシ
    からなる請求項11又は12に記載の粉塵除去装置。
  14. 【請求項14】 前記粉塵除去用ブラシが毛を前記フィ
    ルタの軸心を中心にして螺旋面を形成するように並べた
    螺旋ブラシからなる請求項13に記載の粉塵除去装置。
  15. 【請求項15】 前記液分離装置が、その内部に縦軸心
    回りに回転可能に配置された液分離用回転ブラシの周囲
    を覆う縦軸の内周面と、前記液分離用回転ブラシの下側
    に粉塵発生源の気体を導入する入口と、前記液分離用回
    転ブラシの上側から前記集塵装置に気体を流出させる出
    口とを有する匣体を備え、液分離装置のこの出口が前記
    集塵装置の匣体の導入口に兼用されている請求項9ない
    し14のいずれか1項に記載の粉塵除去装置。
  16. 【請求項16】 前記液分離室の底部に吸水性ポリマ
    ー、吸油性ポリマー又は吸水性ポリマーと吸油性ポリマ
    ーとの積層体が配置される請求項9ないし1のいずれ
    か1項に記載の粉塵除去装置。
  17. 【請求項17】 前記液分離室の下部がその上部から分
    離可能に形成されている請求項9ないし16のいずれか
    1項に記載の粉塵除去装置。
  18. 【請求項18】 前記フィルタが内側から外側に順に目
    が小さくなる3層以上のフィルタを積層して積層フィル
    タで構成されている請求項9ないし17のいずれか1項
    に記載の粉塵除去装置。
  19. 【請求項19】 前記フィルタが、目の大きさが200
    μm程度の第1層フィルタと、目の大きさが50〜20
    0μm程度の第2層フィルタと、目の大きさが第2層フ
    ィルタのそれよりも小さく1μmより大きい第3層フィ
    ルタとからなる3層の積層フィルタからなる請求項18
    に記載の粉塵除去装置。
  20. 【請求項20】 積層フィルタの厚さが5mm以上であ
    り、第1層フィルタの厚さが積層フィルタ全体の厚さの
    20〜50%であり、第2層フィルタの厚さが積層フィ
    ルタ全体の厚さの30〜60%であり、第3層フィルタ
    の厚さが積層フィルタ全体の厚さの1〜25%である請
    求項1又は1に記載の粉塵除去装置。
  21. 【請求項21】 粉塵発生源が半導体素子製造工程にお
    ける粉塵発生設備及びこれに付帯する粉塵発生設備であ
    る請求項9ないし20のいずれか1項に記載の粉塵除去
    装置。
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