JPH06296815A - 半導体素子製造工程の微粒子粉塵処理方法及びその装置 - Google Patents

半導体素子製造工程の微粒子粉塵処理方法及びその装置

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JPH06296815A
JPH06296815A JP5113927A JP11392793A JPH06296815A JP H06296815 A JPH06296815 A JP H06296815A JP 5113927 A JP5113927 A JP 5113927A JP 11392793 A JP11392793 A JP 11392793A JP H06296815 A JPH06296815 A JP H06296815A
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fine particle
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laminated
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JP5113927A
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Toshio Awaji
敏夫 淡路
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  • Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、構成が簡単で、しかも、小型であ
りながら、0.01μm程度以上の微粒子粉塵を捕獲で
きる半導体素子製造工程の微粒子粉塵処理方法及びその
装置を提供することを目的とする。 【構成】 本発明は、半導体素子製造工程において微粒
子粉塵を発生する微粒子粉塵発生源から発生する微粒子
粉塵含有気流を、集塵室に導入し、集塵室内で目の大き
さが順に小さくなる3層以上の複数層のエレメントを積
層した積層フィルタに貫流させることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体素子製造工程の
微粒子粉塵処理方法及びその装置に係り、特に、粒径
0.01μm以上の微粒子粉塵を捕獲して廃棄でき、し
かも、圧力損失が小さい半導体素子製造工程の微粒子粉
塵処理方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータ及びこれを応用する
電子制御装置は目を見張るように発達してきており、そ
の発展の方向及び範囲は無限に広がるように思われる。
このため、コンピュータに使用される電子部品として主
要な地位を占める半導体電子素子の製造技術及びその生
産量も著しく急速に成長している。
【0003】これら半導体素子の原料となる半導体とし
ては、ゲルマニウム(Ge)、シリコン(Si)が多用され、
また、特殊な素子にはガリウムひ素(GaAs)、ガリウム
燐(GaP)なども実用化されている。
【0004】半導体素子製造工程は、例えば半導体の円
柱を形成する半導体柱形成工程、これをスライスして半
導体ウエハを形成するウエハ形成工程、この半導体ウエ
ハにマスキング、薄膜形成、ドーピング、エッチングな
どを繰り返すことにより多数の素子を形成する素子形成
工程、素子が形成された半導体ウエハを各素子に分断す
る裁断工程などからなる。
【0005】このような半導体製造工程においては、例
えば0.01〜50μmの程度の非常に微細な微粒子粉
塵が発生することが知られており、また、この微粒子粉
塵は、それ自体が公害防止及び作業環境の観点から放散
することが禁止される有害物質であったり、或いは雰囲
気中の有害ガスを含有するものであったりすることが知
られている。
【0006】半導体製造工程において使用され、或いは
生成される有害物質としては、以下に例示するシリコン
系、ひ素系、燐系、硼素系、金属水素系、フッ素系、ハ
ロゲンやハロゲン化物、窒素酸化物、その他のものがあ
る。
【0007】又、有害ガスのうち、シリコン系有害ガス
としては、モノシラン(SiH4)、ジクロルシラン(SiH
2Cl2)、三塩化ケイ素(SiHCl3)、四塩化ケイ素(Si
HCl4)、四フッ化ケイ素(SiF4)、ジシラン(Si
26)、TEOS(Si(OC25)4)などが代表的であ
る。
【0008】ひ素系有害ガスとしては、アルシン(AsH
3)、フッ化ひ素(III)(AsF3)、フッ化ひ素(V)(As
5)、塩化ひ素(III)(AsCl3)、塩化ひ素(V)(As
Cl5)などが代表的であり、燐系有害ガスとしては、ホ
スフィン(PH3)、フッ化リン(III)(PF3)、フッ化
リン(V)(PF5)、三塩化リン(III)(PCl3)、五塩
化リン(V)(PCl5)、オキシ塩化リン(POCl3)などが
代表的である。
【0009】硼素系有害ガスとしては、ジボラン(B2
6)、三フッ化硼素(BF3)、三塩化硼素(BCl3)、三臭
化硼素(BBr3)などが代表的であり、また、金属水素系
有害ガスとしては、セレン化水素(H2Se)、モノゲルマ
ン(GeH4)、テルル化水素(H2Te)、スチビン(Sb
3)、水素化錫(SnH4)などが代表的であり、フッ素系
有害ガスとしては四フッ化メタン(CF4)、三フッ化メ
タン(CHF3)、二フッ化メタン(CH22)、六フッ化
プロパン(C326)、八フッ化プロパン(C38)など
がその例として挙げられる。
【0010】有害ガスであるハロゲン及びハロゲン化物
としては、フッ素(F2)、フッ化水素(HF)、塩素(C
l2)、塩化水素(HCl)、四塩化炭素(CCl4)、臭化水素
(HBr)、三フッ化窒素(NF3)、四フッ化硫黄(S
4)、六フッ化硫黄(SF6)、六フッ化タングステン(V
I)(WF6)、六フッ化モリブデン(VI)(MoF6)、四塩
化ゲルマニウム(GeCl4)、四塩化錫(SnCl4)、五塩化
アンチモン(V)(SbCl5)、六塩化タングステン(VI)
(WCl6)、六塩化モリブデン(MoCl6)などが代表的で
ある。
【0011】有害ガスである窒素酸化物としては、一酸
化窒素(NO)、二酸化窒素(NO2)、一酸化二窒素(N2
O)などが挙げられ、その他の有害ガスとして、硫化水
素(H2S)、アンモニア(NH3)、トリメチルアミン(C
3)3Nなどをその例として挙げることができる。
【0012】この他にも、引火性を有するエタン(C2
6)やプロパン(C36)、或いは窒素(N2)、酸素(O2)、
アルゴン(Ar)、二酸化炭素(CO2)などが含まれた雰囲
気中で微粒子粉塵が生成されることが知られている。
【0013】公害防止の精神が徹底しつつある今日で
は、これらの有害成分や粉塵を含んだ排ガスをそのまま
大気中に放出することは許されず、まず、排ガス中から
粉塵を除去し、種々の処理を施して、安全で清浄なガス
にして放出することが求められている。
【0014】そこで、従来、排煙ガスなどの排ガス中か
ら粉塵を除去するために、サイクロン、スクラバー、ベ
ンチュリスクラバー、バグフィルター、電気集塵機、ル
ーパ、沈降室などが利用されていることから、半導体製
造工程から生じる排ガス中から粉塵を除去する場合にも
これらの装置を利用することが提案されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの装置
で捕獲できる塵埃の限界粒径は、サイクロンでは3.0
μm、スクラバーでは1.0μm、ベンチュリスクラバ
ー、バグフィルター及び電気集塵機では0.1μm、ル
ーパでは10μm、沈降室では50μmであり、これらの
従来の装置では0.01〜50μm程度の非常に微細な
微粒子粉塵を捕獲することはできない。
【0016】そこで、目の大きさが0.01程度のフィ
ルタを用いることを考えたが、この考えには次のような
問題があることが分かった。
【0017】即ち、現在の技術レベルはせいぜい目の大
きさが1μm程度のフィルタを形成できる程度であり、
目の大きさが0.01μm程度のフィルタを形成するこ
とが困難であるばかりでなく、仮に目の大きさが0.0
1μm程度のフィルタを形成しても、このように目が小
さいフィルタでは圧力損失が著しく大きくなり、微粒子
粉塵発生源からフィルタに微粒子粉塵を運ぶ気流を形成
するためには著しく能力が大きく、従って、著しく大型
の排気装置或いは圧送装置を用いる必要がある。その結
果、装置の敷設面積が大きくなるとともに、設備費用が
著しく高くなるので、実用的でない、ということが分か
った。
【0018】本発明は、上記技術的課題に鑑みてなされ
たものであり、構成が簡単で、しかも、小型でありなが
ら、0.01μm程度以上の微粒子粉塵を捕獲できる半
導体素子製造工程の微粒子粉塵処理方法及びその装置を
提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明に係る半導体素子
製造工程の微粒子粉塵処理方法(以下、本発明方法とい
う。)は、上記の目的を達成するため、半導体素子製造
工程において微粒子粉塵を発生する微粒子粉塵発生源か
ら発生する微粒子粉塵含有気流を、集塵室に導入し、集
塵室内で目の大きさが順に小さくなる3層以上の複数層
のエレメントを積層した積層フィルタに貫流させること
を特徴とする。
【0020】以下、本発明方法を更に詳細に説明する。
本発明方法の微粒子粉塵発生源は、半導体製造工程中で
微粒子粉塵を発生する密閉された空間であれば特に限定
されず、半導体柱形成工程において使用される気相成長
処理室、プラズマ気相成長処理室、素子形成工程中にお
いて使用される薄膜形成処理室、ドーピング処理室、エ
ッチング処理室、プラズマエッチング処理室、各工程中
或いは各工程間の洗浄工程で使用される洗浄処理室など
をその典型例として挙げることができる。
【0021】本発明方法において、微粒子粉塵発生源か
ら集塵室に微粒子粉塵含有流体を導入する上で、その間
で微粒子粉塵を含む気体を大気中に放散させないことが
必要であるが、微粒子粉塵発生源に集塵室を気密状に連
通させることは必要ではなく、例えば微粒子粉塵発生源
から集塵室に流れる気流の中に大気が吸入されるように
することは妨げない。
【0022】しかしながら、装置の運転休止時に、微粒
子粉塵発生源から集塵室の間において、有害な微粒子粉
塵を含む気体を大気中に放散させないようにするために
は、微粒子粉塵発生源に集塵室を気密状に連通させるこ
とが好ましい。
【0023】また、本発明方法において、集塵室は、集
塵室から有害な微粒子粉塵が放散されることを防止する
ため、密室であることが必要である。
【0024】更に、本発明方法においては、集塵室に微
粒子粉塵を含む流体を導入する上で、処理能力が経時的
に低下することを防止するため、微粒子粉塵発生源から
の気体の導入により経時的に集塵室の内圧が上昇しない
ようにすることが好ましく、このため、集塵室を積層フ
ィルタの下流側で直接に、又は例えば排気装置、有害成
分除去装置などを介して間接的に、大気中に連通させる
ことが好ましい。
【0025】本発明方法においては、1つの集塵室内に
1つの積層フィルタを設けるだけでもよいが、1つの集
塵室に複数の積層フィルタを設けることは妨げない。
【0026】1つの集塵室に複数の積層フィルタを設け
る場合には、複数の積層フィルタを並列的に設け、複数
の積層フィルタに順次に気流を貫流させて、1つの積層
フィルタの集塵能力が一定以下に低下した時に、他の積
層フィルタによって集塵することにより、集塵装置の集
塵能力を以下以上に保持することができる。
【0027】また、この場合に、複数の積層フィルタを
並列的に設け、複数の積層フィルタに同時に気流を貫流
させて、最大処理能力を高めるようにしてもよい。
【0028】更に、1つの集塵室に複数の積層フィルタ
を設け、上流側の積層フィルタの集塵限界粒径を下流側
の積層それよりも大きくすると、上流側から各段ごとに
次第に細かい粉塵を捕獲させることにより、各積層フィ
ルタの集塵能力の低下を長期間にわたって防止でき、メ
ンテナンスサイクルを長期化してメンテナンス費用を削
減できる。
【0029】ここで、また、1つまたは複数の積層フィ
ルタを備える集塵室の数も1つには限定されず、複数の
集塵室を微粒子粉塵発生源に並列に接続し、これらに同
時に又は順次に微粒子粉塵発生源から気流を導入した
り、複数の集塵室を微粒子粉塵発生源に直列に接続し、
これらに順次に微粒子粉塵発生源から気流を導入させる
こともできる。
【0030】上記積層フィルタについては、後述する本
発明の半導体素子製造工程の微粒子粉塵処理装置の説明
の中で詳細に説明することにし、ここで重複を避けるた
め割愛することにする。
【0031】本発明方法においては、積層フィルタが微
粒子粉塵を捕獲するにつれてその通気性が低下し、その
圧力損失が増大するとともに集塵能力が低下する。集塵
能力が所定値以下に低下した後に積層フィルタを交換す
ることなく更に集塵を続けるためには、気流を形成する
ために能力が大きく、大型の装置が必要になる。
【0032】しかし、この場合には、装置を敷設するた
めに広い敷設面積が必要になるとともに、設備費用が増
大するという問題が生じるので、集塵能力が所定値以下
に低下した時に積層フィルタを交換することが好まし
い。
【0033】積層フィルタを交換する上で問題となるの
は、積層フィルタを貫流する気流の中に上述したような
有害物質が含まれているため、作業者の安全性と、廃棄
物処理に伴う不特定多数の第三者の安全性を確保するこ
とが必要となることである。もっとも、この安全性確保
のための対策は画一的にする必要はなく、処理対象物の
有害性の程度に対応して種々の異なった対応策をとるこ
とができる。
【0034】本発明方法では、まず、廃棄物処理に伴う
不特定多数の第三者の安全性を確保するため、微粒子粉
塵を捕獲した積層フィルタを廃棄用容器内に密封して廃
棄することが推奨される。
【0035】具体的には、例えば、まず、集塵能力が所
定値以下に低下した時に積層フィルタを集塵室から取り
出し、廃棄用容器内に密封して廃棄する方法が考えられ
るが、この方法は、積層フィルタを集塵室から取り出す
時に集塵室の内面や積層フィルタに付着した有害物質が
作業者の身体や着衣に付着する恐れがあるので、比較的
有害物質の有害性が無害に近い程度に低い場合に限るこ
とが好ましい。
【0036】また、集塵能力が所定値以下に低下した時
に集塵室に廃棄用容器を挿入し、廃棄用容器で積層フィ
ルタを包み取り、廃棄用容器ごと積層フィルタを集塵室
から取り出し、集塵室外で廃棄用容器を密封する方法を
採ることもできる。しかし、この方法は、積層フィルタ
に付着した有害物質が作業者の身体や着衣に付着する恐
れはなくなるが、集塵室の内面に付着した有害物質が作
業者の身体や着衣に付着する恐れがあるので、やはり、
比較的有害物質の有害性が無害に近い程度に低い場合に
限ることが好ましい。
【0037】更に、集塵室内に積層フィルタを包囲する
廃棄用容器を設置してから積層エレメントを集塵装置内
に設置し、この廃棄用容器内に微粒子粉塵発生源を連通
させた後、微粒子粉塵を含有する気体を廃棄用容器内に
導入し、積層フィルタに貫流させ、集塵能力が所定値以
下に低下した時に積層フィルタを廃棄用容器内に密封し
廃棄用容器ごと積層フィルタを廃棄する方法を採ること
ができる。
【0038】この場合、廃棄用容器内に微粒子粉塵発生
源を気密状に連通させることは必須のことではないが、
廃棄用容器内に微粒子粉塵発生源を気密状に連通させる
ことにより、廃棄用容器の外側面及び集塵室の内面に微
粒子粉塵を含有する気体に含まれた有害成分が付着した
り、吸着されたり、収着されたりすることを防止するこ
とができるので、安全性を高める上で好ましい。
【0039】また、この場合、積層フィルタを廃棄用容
器内に密封する方法としては、積層フィルタを集塵室外
に廃棄用容器ごと容器外に取り出し、集塵室外で積層フ
ィルタを廃棄用容器内に密封してもよいが、安全性を高
める上では、集塵室内で積層フィルタを廃棄用容器内に
密封した後、廃棄用容器ごと積層フィルタを集塵室外に
取り出すことが好ましい。
【0040】加えて、集塵室を取り囲む匣体を廃棄用容
器に兼用し、集塵能力が所定値以下に低下した時に集塵
室を密閉し、匣体ごと積層フィルタを廃棄する方法をと
ることができ、この方法は、作業者が一切集塵室の内面
や積層フィルタに触れることなく、また、集塵室から周
囲に有害物質を放散させることなく積層フィルタを廃棄
できるので、安全性という観点からは最も好ましい。
【0041】また、本発明に係る半導体素子製造工程の
微粒子粉塵処理装置(以下、本発明装置という。)は、上
記本発明方法を実施するため、匣体と、この匣体の内側
に形成された集塵室と、この集塵室内を導入室と浄気室
とに気密状に区画し、目の大きさが順に小さくなる3層
以上の複数層のエレメントを積層した積層フィルタと、
上記導入室を半導体素子製造工程において微粒子粉塵を
発生する微粒子粉塵発生源に接続する導入路と、浄気室
を匣体外の大気中に連通される導出路と、微粒子粉塵発
生源から導入路、導入室、積層フィルタ及び浄気室を通
って導出路に向かう気流を形成する気流形成装置とを備
えることを特徴とする。
【0042】以下、本発明装置について更に詳細に説明
するが、これらの説明のうち本発明方法の説明と重複す
る点については省略する。
【0043】上記匣体を形成する素材は特に限定され
ず、例えば、紙、木、合成樹脂、金属、セラミックなど
を単体或いは複合体として用いることができるが、気流
の圧力に耐える程度の機械的強度、特に剛性を有するこ
とが必要である。
【0044】また、上記匣体の形状は、内部に集塵室を
形成できる中空形状であれば特に限定されず、立法形、
直方形などの多角立法形、円筒形、楕円筒形などに形成
すればよいが、製造コストの低減を図るためできるだけ
単純な形状に形成することが好ましい。
【0045】更に、上記匣体の大きさは予め求められる
単位時間の処理量、積層フィルタの交換周期などの処理
能力に対応して設計すればよい。
【0046】上記集塵室は、匣体の内部に形成してあれ
ば良く、匣体の内部に集塵室を区画する隔壁を設けても
よいが、構成を簡単にするとともに、小型化、コンパク
ト化及び軽量化を図るため、匣体そのものが集塵室の周
囲壁を構成するようにすることが好ましい。
【0047】上記積層フィルタは、集塵室に導入された
気流を漏れなく積層フィルタに貫流させるため、集塵室
内を導入室と浄気室との2室に気密状に区画するように
設けられるが、積層フィルタのみによって集塵室内を2
室に区画するようにしてもよく、また、集塵室内に設け
られる隔壁とともに集塵室内を上記2室に区画するよう
にしてもよい。
【0048】上記積層フィルタのエレメントの積層数は
3層以上であればよいが、1層または2層では上述のよ
うに粒径0.01μmの微粒子粉塵を捕獲できないので
好ましくない。
【0049】また、積層フィルタの上流側に目の小さい
エレメントを配置することは、そのフィルタの目の大き
さで捕獲できる微粒子粉塵の限界粒径が決定され、結果
的に粒径0.01μmの微粒子粉塵を捕獲できないので
好ましくない。
【0050】積層フィルタの各エレメントの目の大きさ
は、捕獲される微粒子粉塵の粒径分布などを考慮して適
宜設定され、例えば3層のエレメントを積層する場合で
あれば、目の大きさが200μm以上の第1層エレメン
トと、目の大きさが50〜200μmの第2層エレメン
トと、目の大きさが第2層エレメントのそれよりも小さ
く1μmより大きい第3層エレメントが積層される。
【0051】この場合、積層フィルタの厚さは、微粒子
粉塵発生源と大気圧との圧力差、積層フィルタの通気性
ないし圧力損失、積層フィルタの機械的強度とを考慮し
て決定すればよく、5mm以上に設定される。
【0052】このように構成することによって、後述す
る理由により、0.01μm程度の粉塵も確実に捕獲で
きるのである。
【0053】また、設定フィルタの各エレメントの厚さ
も、同様に微粒子粉塵発生源と大気圧との差、各エレメ
ントの通気性ないし圧力損失、各エレメントの機械的強
度とを考慮して決定すればよく、例えば3層のエレメン
トを積層して5mm以上の厚さを有する積層フィルタを形
成する場合には、第1層エレメントの厚さが積層フィル
タの全体厚さの35〜65%であり、第2層エレメント
の厚さが積層フィルタの全体厚さの25〜60%であ
り、第3層エレメントの厚さが積層フィルタの全体厚さ
の1〜25%であればよく、これらの範囲で任意に決定
すれば良い。
【0054】即ち、本発明においては、このように設定
することにより、長期間にわたって優れた集塵効果を発
現し、しかも品質の安定したものが再現性良く得られる
のである。
【0055】積層フィルタを構成する各エレメントの素
材は特に限定されるものではなく、例えば、天然繊維、
人造繊維或いはこれらの混合物、延伸合成樹脂フィル
ム、発泡合成樹脂、合成樹脂の可溶混練物を溶出して形
成した多孔質体、セラミックス多孔質体などを単体或い
は複合体として用いることができ、又、繊維を用いる場
合には、織布或いは不織布のいずれでも良い。
【0056】上記天然繊維は有機のものと無機のものと
に分類され、有機天然繊維としては特に限定されるもの
ではなく、例えば綿、スフ、パルプなどの植物性繊維、
羊毛、牛毛、豚毛、馬毛などの獣毛、絹などの動物性繊
維がその例として挙げられるのであり、また、無機天然
繊維としては特に限定されるものではなく、具体的に
は、例えばガラス繊維などのセラミック繊維、ロックウ
ール、アスベストなどがその例として挙げられる。
【0057】上記合成繊維は有機のものと無機のものと
に分類され、有機合成繊維としては特に限定されるもの
ではなく、具体的には、例えばナイロン、テトロン、ア
セテートなどがその例として挙げられるのであり、ま
た、無機合成繊維としては特に限定されるものではな
く、具体的には、例えばカーボン繊維、ポロン繊維など
がその例として挙げられる。
【0058】もっとも、各エレメントの素材は、所定の
有効捕獲期間を確保するために、処理される気流中に含
まれる有害物質と反応して崩壊したり、腐食されたりし
ない素材を用いることが好ましい。
【0059】ところで、この場合、処理される気流中に
含まれる有害物質と反応してこれを捕獲し、しかもエレ
メントの素材特性が低下しないものが最も望ましい。
【0060】なお、ここで複数層のエレメントを積層す
るということは、各層のエレメントが順に密着して設け
られるという評価が与えられれば良いのであって、必ず
しも各層のエレメントが例えば接着などの手法により不
可分的に一体化される必要はない。
【0061】上記積層フィルタは補強材で補強すること
が可能であり、補強材としては、例えば金属、合成樹脂
などからなる有孔板、網がその例として挙げられる。こ
の補強材は積層フィルタの何れかの層のエレメントに接
着、ビス止め、リベット止め、係着などの方法によって
固定してもよく、また、どのエレメントとも結合してい
なくてもよい。
【0062】また、上記積層フィルタは樹脂含浸により
補強してもよく、この場合、樹脂はいずれか1層のエレ
メントのみに含浸させてもよく、又は複数層のエレメン
トに含浸させてもよく、或いは全層のエレメントに含浸
させてもよい。
【0063】上記積層フィルタの形状は特に限定される
ものではなく、具体的には、例えば板形、筒形、錐形、
錐台形、球形など自由に形成することができるのであ
り、板形としては平板形、曲板形、波板形などに形成で
きる。また、例えば筒形、錐形、錐台形の場合にはその
一端又は両端を開放することができ、その断面形状は円
形、楕円形、弦月形、三角以上の多角形、芒星形など自
由に形成することができる。
【0064】本発明装置において、積層フィルタは、1
つの集塵室内に1つの積層フィルタを設けるだけでもよ
いが、1つの集塵室に複数の積層フィルタを並列的に設
けることは妨げない。
【0065】1つの集塵室に複数の積層フィルタを並列
的に設ける場合には、導入室を1つ又は複数の積層フィ
ルタごとに隔壁で導入小室に区画し、導入路を各導入小
室に連通する分岐路で構成し、各導入小室を選択的に微
粒子粉塵発生源に接続する導入方向制御弁を設けること
により、気流を1つまたは複数の導入小室の積層フィル
タに順次選択して貫流させることができ、集塵する積層
フィルタを切り換えることにより長期間にわたって一定
以上の集塵能力を保持させることができる。
【0066】また、1つの集塵室に複数の積層フィルタ
を並列的に設ける場合には、浄気室を1つ又は複数の積
層フィルタごとに隔壁で浄気小室に区画し、導出路を各
浄気小室に連通する分岐路で構成し、各浄気小室を選択
的に大気中に連通される排出方向制御弁を設けることに
より、気流を1つまたは複数の導入小室の積層フィルタ
に順次選択して貫流させることができ、集塵する積層フ
ィルタを切り換えることにより長期間にわたって一定以
上の集塵能力を保持させることができる。
【0067】本発明装置において、1つ又は複数の集塵
室に設けられた積層フィルタの上流側にその積層フィル
タの集塵限界粒径よりも大きい塵埃を集塵する予備集塵
手段を設けることは妨げなく、この予備集塵手段を設け
ることにより、積層フィルタの集塵能力の低下を長期間
にわたって防止できる。
【0068】この予備集塵手段は多段に設けてもよく、
予備集塵手段としては、サイクロン、スクラバー、ベン
チュリスクラバー、バグフィルター、電気集塵機、ルー
パ、沈降室、単層のフィルタを用いることができる他、
本発明装置の積層フィルタを用いることができる。
【0069】特に予備集塵手段として単層のフィルタや
積層フィルタを用いる場合には、予備集塵手段を積層フ
ィルタと共に安全に廃棄できるようにするため、予備集
塵手段を集塵室内に配置することが推奨される。
【0070】本発明装置においては、微粒子粉塵を捕獲
した積層フィルタの廃棄に際して、有害物質に対する不
特定多数の第三者の安全を確保するため、微粒子粉塵を
捕獲した積層フィルタを密封する廃棄用容器を備えるこ
とが好ましい。
【0071】この廃棄用容器を匣体と別体に形成して匣
体を繰り返し利用できるようにし、これにより、メンテ
ナンス費用を削減することができる。
【0072】この場合、積層フィルタを匣体から出し入
れできるように、上記匣体の一部分で集塵室を開閉する
蓋が形成される。
【0073】匣体と別体に形成された廃棄用容器は、集
塵を行う前に、上記蓋を開いて、積層フィルタを包んだ
状態で、又は、積層フィルタを設置する前に集塵室内に
設置することができる。
【0074】ここで、微粒子粉塵発生源からの気流を積
層フィルタに貫流させるためには、廃棄用容器内の積層
フィルタよりも上流側の空間を集塵室を介して微粒子粉
塵発生源に連通させてあればよいが、積層フィルタの交
換作業に際して、作業者の身体やその着衣が接触する可
能性が高い集塵室の内面や積層フィルタに有害物質が付
着したり、吸着されたり、収着されたりすることを防止
するため、廃棄用容器内の積層フィルタよりも上流側の
空間が微粒子粉塵発生源に気密状に連通させることが好
ましい。
【0075】また、上記廃棄用容器は、積層フィルタの
廃棄時に集塵室に挿入し、集塵室内で積層フィルタを収
納して密封できるように構成したり、積層フィルタを包
んで集塵室外に取り出した後、集塵室外で廃棄用容器を
密封できるように構成したりすることができる。
【0076】しかしながら、本発明装置において廃棄用
容器を設ける場合には、安全性を高めるという観点から
は、上記導入路及び導出路を分断可能に設け、この導出
路の分断点から下流側の導入路部分にこれを全開閉する
閉止弁を設け、上記匣体を上記廃棄用容器に兼用するこ
とが更に好ましい。
【0077】この場合、更に導出路の分断点よりも上流
側の導入路部分に導出路を全開閉する閉止弁を導出路に
設けることにより、廃棄時にこの閉止弁を閉弁して導出
路からの有害物質の飛散を防止することが一層好まし
い。
【0078】本発明装置において、上記気流形成装置は
微粒子粉塵発生源から導入路、導入室、積層フィルタ及
び浄気室を通って導出路に向かう気流を形成できるよう
に構成してあればよく、例えば導出路に接続される排気
装置で構成したり、微粒子粉塵発生源に接続される圧送
装置で構成したりすることができる。
【0079】
【作用】本発明装置によれば、気流形成装置により、微
粒子粉塵発生源から導入路、導入室、積層フィルタ及び
浄気室を通って導出路に向かう気流が形成されるので、
微粒子粉塵発生源から微粒子粉塵を含有する気体を、集
塵室に導入し、集塵室内の積層フィルタに貫流させるこ
とにより、後述するように、細かい最終層エレメントの
目よりも小さい微粒子粉塵を積層フィルタ内に捕獲され
る。
【0080】即ち、積層フィルタに微粒子粉塵を含む気
流を貫流させると、第1層エレメントの目の大きさより
も粒径の大きい塵埃は全て第1層エレメントに捕獲さ
れ、第1層エレメントの目を全面的に、或いは部分的に
塞ぐ。
【0081】これにより、第1層エレメントの目の平均
値が小さくなるが、ここで塵埃が球形であり、エレメン
トの目が正方形であると仮定し、第1層エレメントの目
と同じ大きさの塵埃が第1層エレメントの目に捕獲され
たと考えると、塵埃が詰まった目ではその目の大きさの
約0.11倍以下の塵埃が通過できることになる。
【0082】この値が第1層エレメントの集塵限界粒径
になると考えることもできるが、この集塵限界粒径が得
られるのは、第1層エレメントがほぼ完全に目詰まりし
た状態であり、ここまで目詰まりした状態では圧力損失
が非常に大きくなる。
【0083】そこで、装置の小型化及び小能力化を図る
ため、実際には、圧力損失が小さいうちに積層フィルタ
の交換時期が設定され、この交換時期では第1層エレメ
ントの目の大きさの塵埃がかなり通過できる状態である
ので、第1層エレメントの集塵限界粒径は第1層エレメ
ントの目と同じであると考えるのが実際的である。
【0084】第1層エレメントと第2層エレメントとの
境界では、第1層エレメントの目が第2層エレメントの
目によって分割され、また、第2層エレメントの目のう
ちのいくつかは第1層エレメントによって分割される。
このため、両層の境界では、第2層エレメントの目より
も小さい目ができ、第1層エレメントを通過した塵埃が
第2層エレメント単独の場合よりも細かい粒径のものま
で捕獲され、又その捕獲量も第2層エレメントよりも多
量になる。
【0085】この境界で第1層エレメントの目と第2層
エレメントの目とが重なり合うことと、この第1層エレ
メントと第2層エレメントとの境界に多量の細かい塵埃
が捕獲されることにより、この境界の実質的な目の大き
さの平均値は第2層エレメントの目の大きさよりもかな
り小さくなり、例えば第1層エレメントの目の大きさを
200μm、第2層エレメントの目の大きさを50μm程
度とすれば、この境界面で1μm程度以上の粒径の塵埃
の大部分を捕獲することができる。
【0086】同様に、第2層エレメントと第3層エレメ
ントとの境界でも、第2層エレメントの目が第3層エレ
メントの目によって分割され、また、第3層エレメント
の目のうちのいくつかは第2層エレメントによって分割
される。この結果、第2層エレメントを通過した塵埃が
第3層エレメント単独の場合よりも細かい微小粒径のも
のまで捕獲され、又その捕獲量も第3層エレメントより
も多量になる。
【0087】そして、この境界に捕獲された微小粒径の
塵埃が第3層エレメントの目を塞ぐことにより、この境
界の実質的な目の大きさの平均値は第3層エレメントの
目の大きさよりもかなり小さくなり、例えば第1層エレ
メントの目の大きさを200μm、第2層エレメントの
目の大きさを50μm、第3層エレメントの目の大きさ
を1μm程度とすれば、この境界面で0.01μm程度以
上の粒径の塵埃の大部分を捕獲することができる。
【0088】
【実施例】以下、本発明の一実施例に係る半導体素子製
造工程の微粒子粉塵処理方法を図面に基づいて具体的に
説明する。
【0089】本発明方法の一実施例に係る半導体素子製
造工程の微粒子粉塵処理方法は、図1の模式図に示すよ
うに、半導体素子製造工程において微粒子粉塵を発生す
る微粒子粉塵発生源1から微粒子粉塵含有流体を、集塵
装置2内に形成した集塵室3に導入し、集塵室3内で目
の大きさが順に小さくなる3層以上の複数層のエレメン
ト4a〜4cを積層した積層フィルタ4に貫流させる。
【0090】積層フィルタ4を貫流した気流は気流中の
有害成分を除去する有害成分除去装置5を経て大気中に
放出される。
【0091】微粒子粉塵を含有する気体が、第1層エレ
メント4aを通過する時に、この第1層エレメント4aの
目よりも大きい塵埃は全て除去され、これよりも小径の
塵埃が第2層エレメント4bに向かう。
【0092】図2の模式図に示すように、第1層エレメ
ント4aと第2層エレメント4bとの境界では、第1層エ
レメント4aの目6aはこれよりも目の大きさが小さい第
2層エレメント4bの目6bに分割され、また、第2層エ
レメント4bの目6bの一部分が第1層エレメント4aの
目によって分割される。
【0093】このため、第1層エレメント4aと第2層
エレメント4bとの境界の目の平均値は第2層エレメン
ト4bの目6bの大きさよりも小さくなり、この境界に第
2層エレメント4bの目6bの大きさよりも小さい塵埃が
多量に捕獲される。
【0094】そして、この境界に第2層エレメント4b
の目6bの大きさよりも小さい塵埃が多量に捕獲される
ことにより、この境界の実質的な目の大きさは第2層エ
レメント4bの目6bの大きさよりもかなり小さくなる。
【0095】エレメントの積層数、各層のエレメントの
目の大きさなどにより最終層のエレメント(ここでは第
3層エレメント4c)とその前層のエレメント4bとの境
界での実質的な目の大きさが決定され、積層フィルタ4
の集塵限界粒径が決まる。
【0096】現実には最終層のエレメントの目の大きさ
が1μm程度のものを用いると、集塵限界粒径が0.0
1μm〜50μm程度となる。
【0097】次に、この方法を実施するための本発明装
置の一実施例に係る半導体素子製造工程の微粒子粉塵処
理装置を図面に基づいて具体的に説明する。
【0098】図3の構成図に示すように、この装置2
は、匣体21と、この匣体21の内側に形成された集塵
室3と、この集塵室3内を導入室3aと浄気室3bとに区
画し、目の大きさが順に小さくなる3層以上の複数層の
エレメント4a〜4cを積層した積層フィルタ4と、上記
導入室3aを半導体素子製造工程において微粒子粉塵を
発生する微粒子粉塵発生源1に気密状に接続する導入路
22と、浄気室3bを匣体21外の有害成分除去装置5
を介して大気中に連通させる導出路23と、微粒子粉塵
発生源1から導入路22、導入室3a、積層フィルタ4
及び浄気室3bを通って導出路23に向かう気流を形成
する気流形成装置7とを備える。
【0099】上記匣体21を形成する素材は特に限定さ
れず、例えば、紙、木、合成樹脂、金属、セラミックな
どを単体或いは複合体として用いることができるが、気
流の圧力に耐える程度の機械的強度、特に剛性を有する
ことが必要である。
【0100】この実施例では、機械的強度に優れ、ま
た、耐候性、耐薬品性及び耐酸性、耐アルカリ性及び耐
熱性に優れた合成樹脂で匣体21を形成している。
【0101】また、上記匣体21の形状は、内部に集塵
室3を形成できる中空形状であれば特に限定されず、立
法形、直方形などの多角立法形、円筒形、楕円筒形など
に形成すればよいが、製造コストの低減を図るためでき
るだけ単純な形状に形成することが好ましい。
【0102】この実施例では、匣体21を平板材を組み
合わせて簡単に成形できる直方形に形成している。
【0103】更に、上記匣体21の大きさは予め求めら
れる単位時間の処理量、積層フィルタの交換周期などの
処理能力に応じて対応して設計すればよい。
【0104】上記集塵室3は、匣体21の内部に形成し
てあれば良く、匣体21の内部に集塵室3を区画する隔
壁を設けてもよいが、この実施例では、構成を簡単にす
るとともに、小型化、コンパクト化を図るため、匣体2
1そのものが集塵室3の周囲壁を構成するようにしてい
る。
【0105】上記積層フィルタ4は、集塵室3に導入さ
れた気流を漏れなく積層フィルタ4に貫流させるため、
集塵室3内を導入室3aと浄気室3bとの2室に気密状に
区画するように設けられる。
【0106】ここで、積層フィルタ4は集塵室3内に設
けられる隔壁とともに集塵室3内を上記2室に区画する
ようにしてもよいが、この実施例では、構成を簡単にす
るために、積層フィルタ4のみによって集塵室3内を2
室に区画している。
【0107】上記積層フィルタ4のエレメント4a〜4c
の積層数は3層以上であればよく、1層または2層では
粒径0.01μm以上の微粒子粉塵を捕獲できないので
ある。
【0108】また、積層フィルタ4の上流側に目の小さ
いエレメント4cを配置することは、結果的に粒径0.
01μmの微粒子粉塵を捕獲できないので好ましくな
い。
【0109】積層フィルタ4の各エレメント4a〜4cの
目の大きさは、捕獲される微粒子粉塵の粒径分布などを
考慮して適宜設定される。
【0110】この実施例では、目の大きさが200μm
の第1層エレメント4aと、目の大きさが50μmの第2
層エレメント4bと、目の大きさが1μmより大きい第3
層エレメント4cとが積層される。
【0111】積層フィルタ4の厚さは、微粒子粉塵発生
源と大気圧との圧力差、積層フィルタ4の通気性ないし
圧力損失、積層フィルタ4の機械的強度等を考慮して決
定すればよく、この実施例では8mmに設定している。
【0112】また、設定フィルタ4の各エレメント4a
〜4cの厚さも、同様に微粒子粉塵発生源と大気圧との
圧力差、各エレメントの通気性ないし圧力損失、各エレ
メントの機械的強度とを考慮して決定すればよく、この
実施例では、第1層エレメント4aの厚さが積層フィル
タ4の全体厚さの約50%であり、第2層エレメントの
厚さが積層フィルタ4の全体厚さの約37.5%であ
り、第3層エレメントの厚さが積層フィルタ4の全体厚
さの約12.5%である。
【0113】上記積層フィルタ4を構成する各エレメン
ト4a〜4cの素材は特に限定されず、例えば、天然繊
維、合成繊維或いはこれらの混合物、延伸合成樹脂フィ
ルム、発泡合成樹脂、合成樹脂の可溶混練物を溶出して
形成した多孔質体、セラミックス多孔質体などを単体或
いは複合体として用いることができ、又、繊維を用いる
場合には、その組織は織布或いは不織布であってもよ
い。
【0114】上記天然繊維は有機のものと無機のものと
に分類され、有機天然繊維としては、綿、スフ、パルプ
などの植物性繊維、羊毛、牛毛、豚毛、馬毛などの獣
毛、絹などの動物性繊維がその例として挙げられ、ま
た、無機天然繊維としてはガラス繊維、炭素繊維などの
セラミック繊維、ロックウール、アスベストなどがその
例として挙げられる。
【0115】上記合成繊維は有機のものと無機のものと
に分類され、有機合成繊維としてはナイロン、テトロ
ン、アセテートなどがその例として挙げられ、無機合成
繊維としてはカーボン繊維、ボロン繊維などがその例と
して挙げられる。
【0116】もっとも、各エレメントの素材は処理され
る気流中に含まれる物質と反応して崩壊したり、腐食さ
れたりしない素材を用いることが好ましい。
【0117】この実施例では、第1層エレメント4aは
厚さ約4mmのポリプロピレンで、第2層エレメント4
bは厚さ約3mmのポリプロピレンで、第3層エレメン
ト4cは厚さ1mmのポリプロピレンでそれぞれ形成さ
れている。
【0118】なお、ここで複数層のエレメント4a〜4c
を積層するということは、各層のエレメント4a〜4cが
順に密着して設けられるという評価が与えられれば良い
のであって、必ずしも各層のエレメント4a〜4cが例え
ば接着などの手法により不可分的に一体化される必要は
ない。
【0119】また、積層フィルタ4は補強材で補強する
ことが可能であり、補強材としては、例えば金属、合成
樹脂などからなる有孔板、網がその例として挙げられ
る。この補強材は積層フィルタ4の何れかの層のエレメ
ントに接着、ビス止め、リベット止め、係着などの方法
によって固定してもよく、また、どのエレメントとも結
合しなくてもよい。
【0120】更に、上記積層フィルタ4は樹脂含浸によ
り補強してもよく、この場合、樹脂はいずれか1層のエ
レメントのみに含浸させてもよく、複数層のエレメント
に含浸させてもよく、又、全層のエレメントに含浸させ
てもよい。
【0121】上記積層フィルタ4の形状は特に限定され
ず、板形、筒形、錐形、錐台形、球形など自由に形成す
ることができ、板形としては平板形、曲板形、波板形な
どに形成できる。また、筒形、錐形、錐台形の場合には
その一端又は両端を開放することができ、その断面形状
は円形、楕円形、弦月形、三角以上の多角形、芒星形な
ど自由に形成することができる。
【0122】この実施例においては、説明を簡単にする
とともに、形状を簡単にして製造コストを削減するた
め、積層フィルタ4を有底円筒形に形成している。
【0123】この装置において、積層フィルタ4は、こ
の実施例のように、1つの集塵室3内に1つの積層フィ
ルタ4を設けるだけでもよいが、例えば図4、図5又は
図6の各模式図に示すように、1つの集塵室3に複数の
積層フィルタ4を並列的に設けることは妨げない。
【0124】1つのの集塵室3に複数の積層フィルタ4
を並列的に設ける場合には、例えば図5に示すように、
導入室3aを1つ(又は複数)の積層フィルタ4ごとに隔
壁24で複数の導入小室31aに区画し、導入路22を
各導入小室に連通する分岐路で構成し、各導入小室31
aを選択的に微粒子粉塵発生源1に接続する導入方向制
御弁25を設けることにより、気流を1つまたは複数の
導入小室の積層フィルタ4に順次選択して貫流させるこ
とができ、集塵する積層フィルタ4を切り換えることに
より長期間にわたって集塵能力を一定以上に保持でき
る。
【0125】また、1つの集塵室3に複数の積層フィル
タ4を並列的に設ける場合には、浄気室を1つ(又は複
数)の積層フィルタ4ごとに隔壁26で浄気小室31bに
区画し、導出路23を各浄気小室31bに連通する分岐
路で構成し、各浄気小室31bを選択的に大気中に連通
させる排出方向制御弁27を設けることにより、気流を
1つまたは複数の導入小室の積層フィルタ4に順次選択
して貫流させることができ、集塵する積層フィルタ4を
切り換えることにより長期間にわたって一定以上の集塵
能力を保持させることができる。
【0126】更に、この実施例において、例えば図7又
は図8の各模式図に示すように、1つ(又は複数)の集塵
室3に設けられた積層フィルタ4の上流側にその積層フ
ィルタ4の集塵限界粒径よりも大きい塵埃を集塵する予
備集塵手段8を設けることは妨げなく、この予備集塵手
段8を設けることにより、積層フィルタ4の集塵能力の
低下を長期間にわたって防止できる。
【0127】この予備集塵手段8は多段に設けてもよ
く、予備集塵手段8としては、サイクロン、スクラバ
ー、ベンチュリスクラバー、バグフィルター、電気集塵
機、ルーパ、沈降室、単層のフィルタを用いることがで
きる他、上記積層フィルタ4と同様に構成された、集塵
限界粒径が大きい積層フィルタを用いることができる。
【0128】ところで、本発明においては、図7の模式
図に示すように1つの積層フィルタ4を用いるのに代え
て、図示しないが、集塵室3に設けられた積層フィルタ
4を2重或いはそれ以上に重ね合わせて用いることは何
等妨げるものではない。
【0129】特に予備集塵手段8として単層のフィルタ
や積層フィルタ4を用いる場合には、図8に示すよう
に、予備集塵手段8を積層フィルタ4と共に安全に廃棄
できるようにするため、予備集塵手段8を集塵室3内に
配置することが推奨される。
【0130】この場合、図8の模式図に示すように、予
備集塵手段8と積層フィルタ4を隔てて設けるのに代え
て、図示しないが、予備集塵手段8と積層フィルタ4を
重ね合わせても良いのである。
【0131】これらの実施例においては、微粒子粉塵を
捕獲した積層フィルタ4の廃棄に際して、有害物質に対
する不特定多数の第三者の安全を確保するため、微粒子
粉塵を捕獲した積層フィルタ4を密封する廃棄用容器を
設ける。
【0132】この廃棄用容器は、匣体21と別体に形成
して匣体21を繰り返し利用できるようにし、これによ
り、メンテナンス費用を削減するようにしてもよいが、
この実施例では、図3に示すように、安全性を高めると
いう観点から、上記導入路22及び導出路23を匣体2
1の近傍でフランジ結合して分断可能にし、この導出路
22の分断点から下流側の導入路部分にこれを全開閉す
る閉止弁28を設け、上記匣体21を上記廃棄用容器に
兼用し、廃棄時にこの閉止弁28を閉弁して、導入室3
aから有害物質が放散されることを防止している。
【0133】また、導出路23の分断点よりも上流側の
導出路部分にこれを全開閉する閉止弁29を導出路に設
けることにより、廃棄時にこの閉止弁29を閉弁して導
出路からの有害物質の飛散を防止して、一層安全性を高
めている。
【0134】なお、廃棄用容器は、匣体21と別体に形
成する場合には、図示はしないが、積層フィルタ4、廃
棄用容器、或いはこれらを同時に匣体21に出し入れで
きるように、上記匣体21の一部分で集塵室3を開閉す
る蓋が形成される。
【0135】匣体21と別体に形成された廃棄用容器
は、集塵を行う前に、上記蓋を開いて、積層フィルタ4
を包んだ状態で、又は、積層フィルタ4を設置する前に
集塵室3内に設置することができる。
【0136】ここで、微粒子粉塵発生源1からの気流を
積層フィルタ4に貫流させるためには、廃棄用容器内の
積層フィルタ4よりも上流側の空間を集塵室3を介して
微粒子粉塵発生源1に連通させてあればよい。
【0137】しかし、積層フィルタ4の交換作業に際し
て作業者の身体や着衣が接触する可能性が高い集塵室3
の内面や廃棄用容器の外側面に有害物質が付着したり、
吸着されたり、収着されたりすることを防止するため、
廃棄用容器内の積層フィルタ4よりも上流側の空間が微
粒子粉塵発生源1に気密状に連通させることが好まし
い。
【0138】また、上記廃棄用容器は、積層フィルタ4
の廃棄時に集塵室3に挿入し、集塵室3内で積層フィル
タ4を収納して密封できるように構成したり、積層フィ
ルタ4を包んで集塵室3外に下り出した後、集塵室3外
で廃棄用容器を密封できるように構成したりすることが
できる。
【0139】この実施例においては、上記気流形成装置
7が微粒子粉塵発生源1から導入路22、導入室3a、
積層フィルタ4及び浄気室3bを通って導出路23に向
かう気流を形成できるように構成してあればよく、例え
ば図9に示すように、微粒子粉塵発生源1に接続される
圧送装置で気流形成装置7を構成してもよい。
【0140】この実施例の装置によれば、気流形成装置
7により、微粒子粉塵発生源1から導入路21、導入室
3a、積層フィルタ4及び浄気室3bを通って導出路23
に向かう気流が形成されるので、微粒子粉塵発生源1か
ら微粒子粉塵を含有する気体を、集塵室3に導入し、集
塵室3内の積層フィルタ4に貫流させる上記本発明方法
を実施でき、上記のように粒径0.01μm以上の塵埃
を捕獲できる。
【0141】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明装置によ
れば、匣体と、この匣体の内側に形成された集塵室と、
この集塵室内を導入室と浄気室とに区画し、目の大きさ
が順に小さくなる3層以上の複数層のエレメントを積層
した積層フィルタと、上記導入室を半導体素子製造工程
において微粒子粉塵を発生する微粒子粉塵発生源に気密
状に接続する導入路と、浄気室を匣体外の大気中に連通
させる導出路と、微粒子粉塵発生源から導入路、導入
室、積層フィルタ及び浄気室を通って導出路に向かう気
流を形成する気流形成装置とを備えるので、気流形成装
置で微粒子粉塵発生源から導入路、導入室、積層フィル
タ及び浄気室を通って導出路に向かう気流を形成し、発
生源から微粒子粉塵含有流体を、集塵室に導入し、集塵
室内で目の大きさが順に小さくなる3層以上の複数層の
エレメントを積層した積層フィルタに貫流させることが
できる。
【0142】又、本発明方法によれば、発生源から微粒
子粉塵を含有する気体を、集塵室に導入し、集塵室内で
目の大きさが順に小さくなる3層以上の複数層のエレメ
ントを積層した積層フィルタに貫流させることにより、
積層フィルタの各エレメントの境界でその下流側のエレ
メントの目よりも粒径が小さい塵埃を捕獲でき、例えば
粒径0.01μm程度の微小粒径塵埃を捕獲することが
できる。
【0143】しかも、そのためには複数層のエレメント
を積層した積層フィルタを用いるという簡単な構成であ
り、また、積層フィルタの交換時期を適宜設定すること
により小能力で小型の気流形成装置を用いることがで
き、付設面積を小さくできるとともに、設備コスト及び
ランニングコストを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明方法を説明するための模式図であ
る。
【図2】図2は本発明の第1層と第2層のエレメントの
関係を示す模示図である。
【図3】図3は本発明装置の構成図である。
【図4】図4は本発明装置の構成図である。
【図5】図5は本発明装置の構成図である。
【図6】図6は本発明装置の構成図である。
【図7】図7は本発明装置の構成図である。
【図8】図8は本発明装置の構成図である。
【図9】図9は本発明装置の構成図である。
【符号の説明】
1 微粒子粉塵発生源 2 集塵装置 3 集塵室 4 積層フィルタ 4a・4b・4c エレメント 6a・6b 目 7 気流形成装置 21 匣体 22 導入路 23 導出路 24 隔壁 25 導入方向制御弁 26 隔壁 27 排出方向制御弁 28・29 閉止弁

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体素子製造工程において微粒子粉塵
    を発生する微粒子粉塵発生源から発生する微粒子粉塵含
    有気流を、集塵室に導入し、集塵室内で目の大きさが順
    に小さくなる3層以上の複数層のエレメントを積層した
    積層フィルタに貫流させることを特徴とする、半導体素
    子製造工程の微粒子粉塵処理方法。
  2. 【請求項2】 1つの集塵室に複数の積層フィルタが並
    列的に設けられ、集塵室に導入した気流を順次選択され
    る各積層フィルタに貫流させる請求項1に記載の半導体
    素子製造工程の微粒子粉塵処理方法。
  3. 【請求項3】 1つの集塵室に複数の積層フィルタが並
    列的に設けられ、集塵室に導入した気流を同時に並行し
    て各積層フィルタに貫流させる請求項1に記載の半導体
    素子製造工程の微粒子粉塵処理方法。
  4. 【請求項4】 積層フィルタの上流側で予備集塵手段に
    より積層フィルタの集塵限界粒径よりも粒径の大きい塵
    埃を集塵する請求項1ないし3のいずれかに記載の半導
    体素子製造工程の微粒子粉塵処理方法。
  5. 【請求項5】 集塵室内で、かつ、積層フィルタの上流
    側で予備集塵手段により積層フィルタの集塵限界粒径よ
    りも粒径の大きい塵埃を集塵する請求項1ないし4のい
    ずれかに記載の半導体素子製造工程の微粒子塵埃処理方
    法。
  6. 【請求項6】 順次選択され、又は、同時に並行して複
    数の集塵室に微粒子粉塵含有気流が導入される請求項1
    ないし5のいずれかに記載の半導体素子製造工程の微粒
    子粉塵処理方法。
  7. 【請求項7】 微粒子粉塵を捕獲した積層フィルタを廃
    棄用容器内に密封して廃棄する請求項1ないし6のいず
    れかに記載の半導体素子製造工程の微粒子粉塵処理方
    法。
  8. 【請求項8】 集塵室内に積層フィルタを包囲する廃棄
    用容器を設置してから積層エレメントを集塵装置内に設
    置し、この廃棄用容器内に微粒子粉塵発生源を密封状に
    連通させた後、微粒子粉塵含有気流を廃棄用容器内に導
    入し、積層フィルタに貫流させる請求項7に記載の半導
    体素子製造工程の微粒子粉塵処理方法。
  9. 【請求項9】 集塵室内で積層フィルタを廃棄用容器内
    に密封した後、廃棄用容器ごと積層フィルタを集塵室か
    ら取り出す請求項7又は8に記載の半導体素子製造工程
    の微粒子粉塵処理方法。
  10. 【請求項10】 積層フィルタとこれを包囲する廃棄用
    容器とを集塵室から取り出し、集塵室外で廃棄用容器内
    に積層フィルタを密封する請求項7又は8に記載の半導
    体素子製造工程の微粒子粉塵処理方法。
  11. 【請求項11】 集塵室を取り囲む匣体を廃棄用容器に
    兼用する請求項7に記載の半導体素子製造工程の微粒子
    粉塵処理方法。
  12. 【請求項12】 匣体と、この匣体の内側に形成された
    集塵室と、この集塵室内を導入室と浄気室とに区画し、
    目の大きさが順に小さくなる3層以上の複数層のエレメ
    ントを積層した積層フィルタと、上記導入室を半導体素
    子製造工程において微粒子粉塵を発生する微粒子粉塵発
    生源に気密状に接続する導入路と、浄気室を匣体外の大
    気中に連通させる導出路と、微粒子粉塵発生源から導入
    路、導入室、積層フィルタ及び浄気室を通って導出路に
    向かう気流を形成する気流形成装置とを備えることを特
    徴とする、半導体素子製造工程の微粒子粉塵処理装置。
  13. 【請求項13】 上記積層エレメントが、目の大きさが
    200μm以上の第1層エレメントと、目の大きさが5
    0〜200μmの第2層エレメントと、目の大きさが第
    2層のエレメントよりも小さく1μmより大きき第3層
    エレメントとからなる3層の積層フィルタからなる、請
    求項12に記載の半導体素子製造工程の微粒子粉塵処理
    装置。
  14. 【請求項14】 積層フィルタの厚さが5mm以上であ
    り、第1層エレメントの厚さが積層フィルタの厚さの3
    5〜65%であり、第2層エレメントの厚さが積層フィ
    ルタの厚さの25〜60%であり、第3層エレメントの
    厚さが積層フィルタの厚さの1〜25%である、請求項
    13に記載の半導体素子製造工程の微粒子粉塵処理装
    置。
  15. 【請求項15】 上記積層フィルタが補強材で補強され
    る、請求項12ないし14のいずれかに記載の半導体素
    子製造工程の微粒子粉塵処理装置。
  16. 【請求項16】 上記積層フィルタが樹脂含浸により補
    強される、請求項12ないし15のいずれかに記載の半
    導体素子製造工程の微粒子粉塵処理装置。
  17. 【請求項17】 集塵室に複数の積層フィルタが並列的
    に設置される請求項12ないし16のいずれかに記載の
    半導体素子製造工程の微粒子粉塵処理装置。
  18. 【請求項18】 導入室が1つ又は複数の設置フィルタ
    ごとに隔壁で導入小室に区画され、導入路が各導入小室
    に連通する分岐路で構成され、各導入小室を選択的に微
    粒子粉塵発生源に接続する導入方向制御弁が設けられる
    請求項17に記載の半導体素子製造工程の微粒子粉塵処
    理装置。
  19. 【請求項19】 浄気室が1つ又は複数の設置フィルタ
    ごとに隔壁で浄気小室に区画され、導出路が各浄気小室
    に連通する分岐路で構成され、各浄気小室を選択的に大
    気中に連通させる排出方向制御弁が設けられる請求項1
    7又は18に記載の半導体素子製造工程の微粒子粉塵処
    理装置。
  20. 【請求項20】 積層フィルタの上流側にこれの集塵限
    界粒径よりも大きい塵埃を集塵する予備集塵手段が設け
    られる請求項12ないし19のいずれかに記載の半導体
    素子製造工程の微粒子粉塵処理装置。
  21. 【請求項21】 予備集塵手段が集塵室内に設けられる
    請求項20に記載の半導体素子製造工程の微粒子粉塵処
    理装置。
  22. 【請求項22】 微粒子粉塵を捕獲した積層フィルタを
    密封する廃棄用容器を備える請求項12ないし21のい
    ずれかに記載の半導体素子製造工程の微粒子粉塵処理装
    置。
  23. 【請求項23】 上記廃棄用容器が匣体と別体に形成さ
    れる、請求項22に記載の半導体素子製造工程の微粒子
    粉塵処理装置。
  24. 【請求項24】 上記匣体の一部分で集塵室を開閉する
    蓋が形成され、上記廃棄用容器が積層フィルタを包んだ
    状態で、又は、積層フィルタを設置する前に集塵室内に
    設置される請求項23に記載の半導体素子製造工程の微
    粒子粉塵処理装置。
  25. 【請求項25】 廃棄用容器内の積層フィルタよりも上
    流側の空間が微粒子粉塵発生源に気密状に連通される、
    請求項24に記載の半導体素子製造工程の微粒子粉塵処
    理装置。
  26. 【請求項26】 上記匣体の一部分で集塵室を開閉する
    蓋が形成され、積層フィルタの廃棄時に上記廃棄用容器
    が集塵室に挿入される、請求項23に記載の半導体素子
    製造工程の微粒子粉塵処理装置。
  27. 【請求項27】 上記匣体の一部分で集塵室を開閉する
    蓋が形成されるとともに、廃棄用容器が集塵室外に配置
    され、集塵室に取り出された積層フィルタが該廃棄用容
    器に収納して密封される請求項23に記載の半導体素子
    製造工程の微粒子粉塵処理装置。
  28. 【請求項28】 導入路にこれを全開閉する閉止弁が設
    けられ、上記匣体が上記廃棄用容器に兼用される、請求
    項22に記載の半導体素子製造工程の微粒子粉塵処理装
    置。
  29. 【請求項29】 上記気流形成装置が導出路に接続され
    る排気装置からなる請求項12ないし28のいずれかに
    記載の半導体素子製造工程の微粒子粉塵処理装置。
  30. 【請求項30】 気流形成装置が微粒子粉塵発生源に接
    続される圧送装置からなる請求項12ないし28のいず
    れかに記載の半導体素子製造工程の微粒子粉塵処理装
    置。
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