JP2819105B2 - 先混合ガスバーナ - Google Patents

先混合ガスバーナ

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JP2819105B2
JP2819105B2 JP34685995A JP34685995A JP2819105B2 JP 2819105 B2 JP2819105 B2 JP 2819105B2 JP 34685995 A JP34685995 A JP 34685995A JP 34685995 A JP34685995 A JP 34685995A JP 2819105 B2 JP2819105 B2 JP 2819105B2
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秀伸 高田
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株式会社ナリタテクノ
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、窯業用炉等に使
用する先混合ガスバーナに係り、高い保炎性能を持ちな
がらガス流と燃焼用空気流との混合の促進を図り完全燃
焼を得る先混合ガスバーナに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の先混合ガスバーナで燃料ガスと燃
焼空気を完全燃焼させる構造として、実公昭52−49
73号の燃料ガス噴出流路の周りの複数個の燃焼用空気
噴出口を長く突出位置する噴出口と、突出しない噴出口
に交互に配置させた先混合ガスバーナ、又特公昭58−
30482号のガス燃料の噴出端より二次空気供給筒を
先方へ突出せしめ、ガス噴出孔をある角度としてガス燃
料流が二次空気供給筒に衝突するようにした燃焼装置が
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前者の先混合バーナで
は突出した噴出口から噴出する空気と突出しない噴出口
から噴出する空気が噴出方向に隔った位置で燃料ガスと
混合するだけであり、後者の燃焼装置ではガス噴出孔か
ら噴出するガス流は二次空気供給管とある角度で衝突
し、その大部分が二次空気供給筒に沿って上向きに流
れ、二次空気流に誘引されて平行に流れるだけで、ガス
と空気の混合が充分にできず、緩慢な燃焼になるため、
すすが発生し易く、また輝炎燃焼となり火炎も長く伸び
ることになって、窯業用先混合バーナとしては使用勝手
が悪かった。
【0004】この発明はガス供給管のガス噴出孔より噴
出するガス流を、突出した空気ノズル筒の周壁に衝突さ
せて空気流と直接衝突させない部分と、突出しない噴出
口よりの空気流と直接衝突させて混合させる部分とに分
けて、保炎性能の向上と、空気とガスの混合の効果的促
進を両立した先混合ガスバーナを提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明の先混合ガスバ
ーナの請求項1の発明は燃焼用空気流路1の軸心に先端
を閉塞し、先端直前の周面に軸心に垂直に複数個のガス
噴出孔3を設けたガス供給管2を設け、先端部より手前
位置にガス噴出孔と同数の燃焼用空気噴出口を設けた保
炎板4を設けてなる先混合ガスバーナにおいて、保炎板
4の複数個の燃焼用空気噴出口として、ガス噴出孔3よ
りも先方まで突出した空気ノズル筒5と突出しない噴出
口4aとを周方向に交互に配置し、ガス噴出孔のガス流
の一部が突出しない噴出口4aの直前に噴出し、かつガ
ス流の一部が突出した空気ノズル筒5の周壁に衝突する
ように設ける。
【0006】請求項2の発明は突出した空気ノズル筒5
の周壁とガス噴出孔3との距離Lを2mmないし5mm
の範囲に設ける。
【0007】請求項3の発明は燃焼用空気流路1に外側
に二次空気流路11を存して一次燃焼筒10を設けて、
燃焼用空気を一次空気と二次空気に分配し、一次燃焼に
おける過剰空気比を0.5〜0.8の範囲で部分燃焼さ
せた後、二次空気にて完全燃焼させるように設ける。
【0008】
【発明の実施の形態】この発明は空気導入ヘッド6の一
側にガス導入ヘッド7を設け、該ガス導入ヘッド7にガ
ス供給管2を接続し、空気導入ヘッド6の他側に燃焼筒
12を取付けた先混合ガスバーナにおいて、前記ガス供
給管2の先端は閉塞し、先端直前位置に周方向に、かつ
軸心に垂直に複数個のガス噴出孔3を穿設し、その手前
位置に保炎板4を設け、該保炎板4にはガス噴出孔の中
心線と交叉する位置にガス噴出孔3より先方まで突出し
ている空気ノズル筒5と突出していない噴出口4aを周
方向に交互に設ける。ガス噴出孔3と空気ノズル筒5と
の距離Lは2mmないし5mmの範囲とする。前記空気
導入ヘッド6内の燃焼用空気流路1には一次燃焼筒10
を周囲に二次空気流路11を存して備え、この一次燃焼
筒10を空気導入ヘッド6に連設した燃焼筒12の二次
燃焼室12aに臨ませてある。なお、前記保炎板4の空
気ノズル筒5の噴出口5aと突出していない噴出口4a
の面積比を変えることにより空気リッチ部分とガスリッ
チ部分を任意に変えることができる。
【0009】而して、図4および図5に示すように、ガ
ス噴出孔3より噴出したガスの一部は突出した空気ノズ
ル筒5の周壁に衝突して左右に分流し、ガスは周壁に沿
って薄く拡がり、周囲の空気と接触して火炎aを生じ
る。又、円筒面に衝突することにより円筒の後方にうず
状の再循環領域を生じて火炎bを生じ、この火炎は非常
に保炎性の優れたもので連続着火源となり、そのうちで
も突出した空気ノズル筒5の周壁とガス噴出孔3の距離
Lが2〜5mmの範囲が最も強力な保炎性能をもたらす
ことができる。
【0010】さらに、一方突出していない空気噴出口よ
りの空気流と噴出ガス流とはその個所で交叉して衝突
し、混合する。この場合、混合が非常に良いため逆に保
炎能力は低いが、突出した空気ノズル筒の周壁に衝突し
て生じた火炎が連続した着火源となるため、結果的にこ
こも火炎cが生じるようになり一次燃焼室内で理論空気
量以下の空気量でも燃焼を促進することができる。図4
および図5は低燃焼における火炎の形状を示したもので
あり、高燃焼のときも同様の原理で燃焼する。
【0011】又、一次燃焼において過剰空気比0.5〜
0.8の範囲で、部分燃焼したCOやH2 を多く含んだ
部分燃焼ガスは一次燃焼筒の外周の二次空気流路より供
給される二次空気により、燃焼筒12内の二次燃焼室1
2a内にて二次燃焼が開始された後、極めて短時間のう
ちに燃焼が完結されるので、NOxの生ずる時間がない
うちに反応が止まってしまうため、低NOxでありなが
ら完全燃焼が実行できる。
【0012】
【実施例】以下に、この発明を図面に示す実施例に基づ
いて説明する。図1乃至図3において、6は空気導入口
8を有する空気導入ヘッド、7はガス導入口9を有する
ガス導入ヘッドで、ガス導入ヘッド7に空気導入ヘッド
6を取付け、空気導入ヘッド6内の燃焼用空気流路1の
軸心にガス供給管2を前記ガス導入ヘッド7に接続す
る。該ガス供給管2の先端は閉塞されており、先端直前
位置に周方向に、かつ軸心に垂直に複数個のガス噴出孔
3を穿設し、その手前位置に円板状の保炎板4を一体形
成し、その保炎板4にはガス噴出孔3と同数の燃焼用空
気噴出口が設けられている。
【0013】保炎板4の燃焼用空気噴出口は2種類あ
り、ガス噴出孔3より先方まで突出している空気ノズル
筒5と突出しない噴出口4aとが周方向の交互に配置さ
れている。該空気ノズル筒5は保炎板4に一体形成し、
ガス噴出孔3の先方に噴出口5aを開口してある。又ガ
ス噴出孔3の中心線と燃焼用空気噴出口4a、5aの中
心線は交叉するように配置し、ガス噴出孔3から周方向
に垂直に噴出するガス流が空気ノズル筒5の周壁に衝突
し、又突出しない噴出口4aの空気流と直接衝突混合す
るようにしてある。
【0014】10は金属製の一次燃焼筒で、空気導入ヘ
ッド6内に周囲に二次空気流路11を存して備え、この
一次燃焼筒10を空気導入ヘッド6に連設した燃焼筒1
2の二次燃焼室12a内に臨ませて備える。この燃焼筒
12は耐火物製バーナタイルとしてあるが、これに限ら
れるものではない。
【0015】13は二次空気噴出孔14を設けたノズル
体で、空気導入ヘッド6と燃焼筒12との間に備えて燃
焼筒12と一次燃焼筒10との間の二次空気流路11に
二次空気を噴出してある。15は点火プラグ取付用孔、
16は炎検知用孔である。
【0016】
【発明の効果】この発明の請求項1の先混合ガスバーナ
によれば、低燃焼、高燃焼のいずれの場合でも、ガス供
給管のガス噴出孔より周方向に垂直に噴出するガス流が
突出した空気ノズル筒の周壁に衝突して円筒面に沿って
拡がり周囲の空気と接触して平面状の火炎を生じ、かつ
円筒の後方にうず状の再循環領域を生じて火炎を生じ、
この火炎は非常に保炎性にすぐれ連続着火源になる。一
方突出しない空気噴出口よりの空気と噴出したガスと
は、直接衝突混合し、前記ノズル筒の周壁に衝突して生
じた火炎によりここにも火炎を生じ、全体として、保炎
性能の向上と空気とガスの効果的混合の促進を両立でき
ることから従来技術とは異なってすすの発生のない、短
炎かつブルーフレーム燃焼となり一層高い安定燃焼特性
を得ることができる。
【0017】請求項2の発明のように、空気ノズル筒と
ガス噴出孔との距離を2mmないし5mmとすればガス
噴出孔からのガス流を周壁に確実に衝突させて的確に分
流し、ガスリッチゾーンを形成でき、かつ再循環領域を
作り特に強力な保炎性能をもたらすことができる。
【0018】請求項3の発明によれば、燃焼用空気を一
次空気と二次空気に分配し、二段燃焼させることにより
速やかに完全燃焼させることができ、かつNOxの発生
を特別の装置を付加することなく、バーナ自体で抑制で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の先混合ガスバーナを示す縦断面図で
ある。
【図2】ガス供給管の側面図である。
【図3】図2のX−X線断面図である。
【図4】図2に低燃焼における火炎を示した説明図であ
る。
【図5】図3に低燃焼における火炎を示した説明図であ
る。
【符号の説明】
1 燃焼用空気流路 2 ガス供給管 3 ガス噴出孔 4 保炎板 4a 突出しない噴出口 5 空気ノズル筒 10 一次燃焼筒 11 二次空気流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F23D 14/22 F23C 11/00 324

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃焼用空気流路(1)の軸心に先端を閉塞
    し、先端直前の周面に軸心に垂直に複数個のガス噴出孔
    (3)を設けたガス供給管(2)を設け、先端部より手
    前位置にガス噴出孔と同数の燃焼用空気噴出口を設けた
    保炎板(4)を設けてなる先混合ガスバーナにおいて、
    保炎板(4)の複数個の燃焼用空気噴出口として、ガス
    噴出孔(3)よりも先方まで突出した空気ノズル筒
    (5)と突出しない噴出口(4a)とを周方向に交互に
    配置し、ガス噴出孔のガス流の一部が突出しない噴出口
    (4a)の直前に噴出し、かつガス流の一部が突出した
    空気ノズル筒(5)の周壁に衝突するようにしたことを
    特徴とする先混合ガスバーナ。
  2. 【請求項2】突出した空気ノズル筒(5)の周壁とガス
    噴出孔(3)との距離Lが2mmないし5mmの範囲で
    あることを特徴とする請求項1記載の先混合ガスバー
    ナ。
  3. 【請求項3】燃焼用空気流路(1)に外側に二次空気流
    路(11)を存して一次燃焼筒(10)を設けて、燃焼
    用空気を一次空気と二次空気に分配し、一次燃焼におけ
    る過剰空気比を0.5〜0.8の範囲で部分燃焼させた
    後、二次空気にて完全燃焼させることを特徴とする請求
    項1記載の先混合ガスバーナ。
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