JP2817283B2 - 光コネクタ付きケーブルの特性測定装置 - Google Patents

光コネクタ付きケーブルの特性測定装置

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、光コネクタ付きケーブルの光透過損失及び
特性を合理的に測定する装置に関するものである。
(従来の技術) 従来、第5−1図に示すように、光コネクタ付きケー
ブルの特性測定装置の構成は以下の通りであった。
すなわち、光コネクタ付きケーブル1の一端に入射側
コネクタ2を備えており、光源4から出射された光を、
ダミーファイバ5を介して入射側コネクタ2に入射さ
せ、次いで、光ケーブルの他端の出射側コネクタ3に伝
達された前記出射光をセンサ6の受光面7に受光させ
る。
この際に、センサに直結されたパワーメター8に表示
された数値を読み取って、入射側コネクタ2−光コネク
タ付きケーブル1−出射側コネクタ3の間を通過する光
の損失を測定していた。
近年、光コネクタは多心化がなされており、多心光コ
ネクタでは、一つの光コネクタには複数のファイバ心線
がつながっているものが使用されている。
このような場合、出射光を受光するのに受光面7が比
較的大きいセンサ6が用いられ、各心線の損失の測定を
行う。
しかしながら、このセンサ6は、例えば第5−2図に
示すように、4心用の多心コネクタである場合に、第2
心から入射した光が第4心から出射されても、また第1
心から出射されても等しい感度で受光するので、どの心
線の値のものか区別がつかない。
すなわち、第5−2図により、詳しく説明すると、第
2心に入射した光アは出射側の第2心から出射されるべ
きであるが、これが第4心からイのように出射された場
合は、途中での混線かあるいはコネクタ内の線番違いを
意味して異常であるにもかかわらず、これを正確に検出
することができないのが現状である。
(発明が解決しようとする課題) 前記のようないわゆる混線や線番違いについては、従
来の光コネクタ付きケーブルの特性測定装置では、同時
に確認することは不可能であって、能率的に測定作業を
行なえない。
本発明は、このような問題点を解決することにある。
(課題を解決するための手段) すなわち、本発明は: 光コネクタのホルダとセンサとを備え、センサにより
光コネクタから出射される光を受光することにより、光
コネクタ付きケーブルの特性を測定する装置において、
センサには受光面近辺に開口を備え、かつ該開口は、コ
ネクタ端面からファイバ軸方向の位置が隣接するファイ
バからの出射光の干渉が無視できる程に小さい位置に設
けられ、しかも該開口の大きさが出射光を充分に受ける
大きさであり、さらに該ホルダと受光器とは、ファイバ
軸に垂直な方向に移動して、順次コネクタ中の各芯の損
失を測定する、光コネクタ付きケーブルの特性測定装置
である。
以下、本発明を図面に基づいて具体的に説明する。
第1−1図は、本発明の光コネクタ付きケーブルの特
性測定装置の一態様を示すものである。
また、第1−2図は、該コネクタ3の斜視図を表して
いる。
第1−1図において、センサ6′は、受光面7′の近
傍に開口(スリット)9を備え、出射側コネクタ3に対
向している。
すなわち、本発明は、センサの近傍に開口(スリッ
ト)を備えることが重要である。
本発明における開口としては、第1−1図に示すよう
な長方形、例えばスリット状のものに限らず、例えば円
形など任意の形状であってもかまわない。
該出射側コネクタ3は、第1−2図に示されるよう
に、通常一定間隔で各心のファイバ、第1〜4心が露出
している。
第2−1図は、コネクタ端3と開口(スリット)9と
の位置関係を模式的に表した図である。
第2−1図において、各心から出射される光は、空気
中では徐々に広がり、コネクタ端面からファイバ軸方向
の距離をZと表すと、Z>d(d:焦点)では隣接するフ
ァイバから出射される光が互いに干渉するので、ある単
心の光のみを受光し、かつその芯から出射された光を全
て受光することを保証することは出来ない。
これに対して本発明では、該開口は、コネクタ端面
からファイバ軸方向の位置が隣接するファイバからの出
射光の干渉が無視できる程に小さい位置に設けられ、し
かも該開口の大きさが出射光を充分に受ける大きさのも
のである必要がある。
例えば、Z<dの位置に開口(スリット)9を位置さ
せ、かつ開口の巾W2を第2−2図に示すように、光の広
がりW1に対してW2>W1に構成させているので、各心の出
射光を選択的に受光すると共に、出射光の全てを受光す
ることができるものである。
第3図は、図示していない手段によりファイバ軸方
向Zに垂直な矢印ウの方向に移動させるように構成させ
た、該出射側コネクタ3を保持するコネクタホルダ10を
示す模式図である。
すなわち、本発明では、該ホルダと受光器とが、ファ
イバ軸に垂直な方向に移動して、順次コネクタ中の各心
の損失を測定するように構成させることが必要である。
第3図において、前記コネクタホルダ10を、ファイバ
軸方向Zに垂直な矢印ウの方向に移動させることによ
り、センサ中の開口(スリット)の中心と第1心の出射
光X1の中心とを容易に合わせることが可能となる。
この場合、第1−1図に示したパワーメータ8′の表
示に示された干渉の程度を見ながら、前記コネクタホル
ダ10を上下方向(矢印ウ方向)に移動させれば、光の増
減を見ながらスリット9と第1心の出射光X1の位置関係
とを調節できる。
すなわち、スリット9において、前記コネクタホルダ
10を上下方向(矢印ウ方向)に移動させて光が減少する
位置を求め、その中央が中心の合った状態と言える。
そして、この時に第1心の光パワーをパワーメータ
8′で読みとれば、光ケーブル1内の通過ロスすなわち
透過損失が読み取れる。一般には、第1−2図に示され
るように、コネクタ3中のファイバは一定長の間隔で露
出していて、この第1心の位置から、第3図に示すピッ
チpづつコネクタホルダ10を移動させれば、各心の測定
が容易にできる。
次に、各心の線番の確認は、各心の測定時に、その線
番にあたる光源を消灯するかあるいは変調の仕方を変化
させることによる受光量の増減をパワーメータ8′で検
出し、正誤を判断することができる。
実施例 本発明を図面に基づいてさらに具体的に説明する。
第4−1図は、本発明に従う光コネクタ付きケーブル
の特性測定装置を示す模式図である。
第4−1図において、被測定ケーブル1にはその両端
にコネクタ2、3が付けられている。
光源4から出射された光は、ダミーケーブル5の端部
に取り付けられたコネクタ12を介してコネクタ2から入
射され、コネクタ3から出射される。
コネクタ3の端部をセンサ6に取付け、光パワーをパ
ワーメータ8により測定する。この時に得られる値をP
とする。
また、第4−2図において、光源4から出射された光
をコネクタ12から直接にセンサ6に入射する。この測定
値をP′とする。
このようにして得られた値、P、P′に対して光ケー
ブル1の光通過損失Lは、 L=P−P′ ……(1) で表される。
次に、センサ6とコネクタ3の位置関係について説明
する。
ここでは、第1−2図に示したような4心コネクタに
ついて説明する。
通過損失は、コネクタ3およびコネクタ12からの出射
光を順次測定すれば良い。
この場合、コネクタ3は、4心のピッチ、p=250μ
mであり、スポットサイズ(モードフィールド)が4.5
μmであった。この時、コネクタ端3とスリット9との
間隔を0.15mmとし、スリット9の巾は200μmとした。
また、スリット9上での光のスポットサイズ(モード
フィールド)は19μmであり、光の広がりはスリット巾
よりも充分に小さくて、かつ隣接したファイバから出射
される光との干渉がない。
第2、3心は、第2−2図に示したように離れて,
X1、X2、X3として存在する。従って、各心に対してスリ
ット9の位置合わせを行った場合に選択的に各心からの
出射光を受光できる。
この場合に、まず第1心にスリット9を合わせる。こ
の際、光の増減を見ながら光のスポットの位置が中央に
なるように合わせることが、高精度を常に維持するため
に望ましい。
第1心からの出射パワーをパワーメータ8で測定後、
次いで第2、3、4芯を測定する。この場合に、コネク
タ3内は、ピッチpで出射端が並んでいるので、第3図
に示されるように、ウの上下方向にホルダ10のピッチ送
りを行えば順次容易に測定が行える。
そして、各芯の測定終了時に、各心の入射光を一時的
に消灯する。この際に、検出光のダウンを確認して各心
に線番違いの無いことを確認できる。
なお、本実施例では、開口として、長方形(スリット
形状)である例を示したが、円形など他の例も同様に有
効である。
(発明の効果) 以上のように、本発明においては、移動可能な光コネ
クタのホルダと、開口を備えたセンサとからなる構成と
したので、各心を選択的に変光できるため、光ケーブル
の透過損失のみなならず、線番違いをも同時に測定する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1−1図は、本発明の光コネクタ付きケーブルの特性
測定装置の一態様を示す模式図である。 第1−2図は、前記光コネクタの斜視図を表している。 第2−1図は、出射側光コネクタと開口との位置関係を
模式的に表した図である。 第2−2図は、前記開口において、開口の巾と光の広が
りとの関係を模式的に示す図である。 第3図は、本発明に従って、ファイバ軸方向Zに垂直な
矢印ウの上下方向に移動させるように構成させた、該出
射側コネクタを保持するコネクタホルダを模式的に示す
略図である。 第4−1図は、本発明の光コネクタ付きケーブルの特性
測定装置を示す模式図である。 第4−2図は、同特性測定装置において、光源から出射
された光をコネクタから直接にセンサに入射するように
した比較用装置の模式図である。 第5−1図は、従来の光コネクタ付きケーブルの構成を
示す模式図である。 第5−2図は、前記光コネクタ付きケーブルの構成を部
分的に示す模式図である。 1:光ケーブル、 2:入射側光コネクタ、 3:出射側光コネクタ、 4:光源、 5:ダミーファイバ、 6:センサ、 7:受光面、 8:パワーメータ、 9:開口(スリット)、 10:コネクタホルダ、 12:ダミーファイバ側コネクタ、 W1:光の広がり、 W2:開口の巾、 X1〜X4:各心からの出射光の位置、 Z:光ファイバの軸方向、 ア:出射光、 イ:入射光、 ウ:コネクタホルダの移動方向、

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光コネクタのホルダとセンサとを備え、セ
    ンサにより光コネクタから出射される光を受光すること
    により、光コネクタ付きケーブルの特性を測定する装置
    において、センサには受光面近辺に開口を備え、かつ該
    開口は、コネクタ端面からファイバ軸方向の位置が隣接
    するファイバからの出射光の干渉が無視できる程に小さ
    い位置に設けられ、しかも該開口の大きさが出射光を充
    分に受ける大きさのものであり、さらに該ホルダと受光
    器とは、ファイバ軸に垂直な方向に移動して、順次コネ
    クタ中の各心の損失を測定することを特徴とする、光コ
    ネクタ付きケーブルの特性測定装置。
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